JP2005117346A - 画像処理方法および画像処理装置並びにそれを備えた画像形成装置、プログラム、記録媒体 - Google Patents

画像処理方法および画像処理装置並びにそれを備えた画像形成装置、プログラム、記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】墨色量を的確に設定して、画質を向上できる画像処理方法および画像処理装置を提供する。
【解決手段】入力画像データより変換候補となる画像データを抽出する着色材量計算部231を設ける。上記画像データに基づいて出力される画像の画質に関する画質評価値を上記画像データの各特徴量により求める総合評価値計算部234を設ける。画質評価値に基づいて墨色量を求める最適着色材量計算部235を設ける。総合評価値計算部234で画像評価値を求める際に用いられる複数の特徴量に対して重み付けを行う係数を上記画像データの特徴量から作成する評価値係数作成部233を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、カラーの入力画像データより墨色を含む複数色の色信号を求めるカラー画像のための、画像処理方法および画像処理装置、画像形成装置、プログラム、記録媒体に関するものである。
従来、カラー画像を印刷して出力する際には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)および墨(K)の各色を使用した印刷が行われている。このような墨色を利用した印刷には、以下のような利点がある。
1. 墨色をカラー画像に載せることで、低明度部の再現域が広がる。
2. グレーの発色の安定化が図れる。
3. カラーインクの消費量を削減でき、ランニングコストを抑制することができる。
ところが、この墨色量を入力画像データに応じて、的確にどのように決定するかは、非常に困難である。墨色は一般的にコントラストが高いため、明度が高いところに使用すると、画像のざらつき、つまり粒状性が目立ち画質が低下する。
そこで、色だけではなく、画質と言う観点からも墨色量を調整する技術が特許文献1に記載されている。特許文献1においては、3色の色信号の変換候補となる画像データの記録信号を検出すると共に、この記録信号に基づいて印刷(プリントアウト)される画像の画質に関する画質予測値を予測し、画質予測値に基づいて墨色量を求めている。ここで、画質予測値は、画質の中の粒状性およびモアレを予測するものである。
これにより、特許文献1は、画像形成装置の色再現範囲を最大限に保証しつつ、画質の粒状性やモアレの発生がない、あるいは発生しても最小限に抑えることのできる墨色量を決定することができ、最適な印刷出力(プリント)を得ることができるものである。
特開2000−78418号公報(公開日:2000年3月14日)
特許文献1に示す方法を用いると、色だけではなく、粒状性やモアレなどの画質と言う観点からも墨色量を調整することが可能である。
しかしながら、粒状性を考えた場合は、一般的な墨色の着色材の特性により墨色の着色材を加えない方が、得られる画質に関しては良い値を示すことが知られている。ところが、加える墨色量が少ないと、ガマット範囲の広さが充分に確保できず、色再現域の範囲が小さくなるといった新たな問題が生ずる。
基本的にこれらの粒状性の問題と、色再現域の広さの問題はトレードオフとなっていることが多い。例えば、色再現域を広くとる場合には墨色量を多くするため粒状性が高くなり、粒状性を低くする場合には、墨色量を減らす必要があるため、色再現域が狭くなってしまう。実際の商品においては、色再現域を多少犠牲にしても、粒状性が低くなることを重視する場合もある。
また、最終的な墨色量を決定するためには、画質や色再現域の広さだけでなく、コストの面(例えば、印字速度や着色材の総使用量)などの実使用の面からも考慮する必要がある。
つまり、墨色量を決定するには、色再現域を保障した上で粒状性やモアレなどの画質を考慮するだけでは不十分であり、色再現域、粒状性などの画質、さらにはコスト面などの様々な要因のトレードオフを考慮し、その印字モードで求められる要素が満たされるように、墨色量を決定する必要がある。
本発明は、上記の問題を考慮してなされたもので、最終的な画質を決めるために、様々な要因を評価値として用いることで、求められる最適な墨色生成カーブを作成するための、画像処理方法および画像処理装置、画像形成装置、プログラム、記録媒体を提供することを目的とするものである。
本発明の画像処理方法は、以上の課題を解決するために、カラーを示す画像データから、墨色を含む画像出力用画像データに変換する画像処理方法において、入力画像データより変換候補となる画像データを抽出するステップと、この画像データに基づき、出力される画像の画質に関する画質予測値を求めるテップと、画質予測値に基づいて墨色量を求めるステップとを備え、上記画質予測値を求めるステップは、互いに背反する各特徴量に基づいて画質予測値を求めることを特徴としている。
上記画像処理方法では、上記画質予測値を求めるステップにおいて、互いに背反する特徴量に対する、重み付け係数(評価値係数)を用いて画質予測値を求めてもよい。
上記画像処理方法においては、上記重み付け係数は、入力画像データに対して予め定められた関数で与えられることが好ましい。
本発明の画像処理装置は、以上の課題を解決するために、カラーを示す画像データから、墨色を含む画像出力用画像データに変換する画像処理装置において、入力画像データより変換候補となる画像データを抽出する候補検出部と、上記画像データに基づいて出力される画像の画質に関する画質予測値を求める画質予測部と、画質予測値に基づいて墨色量を求める墨色量最適部と、画質予測部で画質予測値を求める際に用いられる複数の特徴量に対して重み付けを行う係数を算出する重み付け係数作成部とが備えられていることを特徴としている。
本発明の画像形成装置は、前記の課題を解決するために、上記に記載の画像処理装置を備えることを特徴としている。
本発明のプログラムは、前記の課題を解決するために、上記に記載の各画像処理方法の何れか一つをコンピュータに実行可能に記載されたことを特徴としている。
本発明の記録媒体は、前記の課題を解決するために、上記プログラムをコンピュータ実行可能に格納したことを特徴としている。
本発明の画像処理方法は、以上のように、画質予測値を求めるステップが、互いに背反する各特徴量に基づいて画質予測値を求め、その画質予測値に基づいて墨色量を求める方法である。
上記方法によれば、画質に関して、互いに背反する(トレードオフとなる)要因(例えば、粒状性、ガマットの広さ、インクやトナーなどの総着色材量など)を数値化して墨色量を求めるので、実際に使用する上での最適な墨色量を求めることができるという効果を奏する。
上記画質予測値を求めるステップにおいて、互いに背反する特徴量に対する、重み付け係数(評価値係数)を用いて画質予測値を求める方法によれば、各特徴量に対して優先順位を決めることができ、求められる性能に応じた墨色量を得ることができるという効果を奏する。
上記重み付け係数は、入力画像データに対して予め定められた関数で与えられる方法では、重み付け係数(評価値係数)を、入力画像データ(実施の形態例の場合はL*)の関数とすることで、さまざまな要因のトレードオフを数値化することができる。また、各モード(ドラフトや高画質などの印字モードや、メディア(画像形成を行う紙などの記録材)ごとの印字モード)に応じて、重視する評価値を容易に変更することができるという効果を奏する。
本発明の画像処理装置は、入力画像データより変換候補となる画像データを抽出する候補検出部と、上記画像データに基づいて出力される画像の画質に関する画質予測値を求める画質予測部と、画質予測値に基づいて墨色量を求める墨色量最適部と、画質予測部で画質予測値を求める際に用いられる複数の特徴量に対して重み付けを行う係数を算出する重み付け係数作成部とが備えられている構成である。
上記構成によれば、画質に関して、互いに背反する(トレードオフとなる)要因(例えば、粒状性、ガマットの広さ、インクやトナーなどの総着色材量など)を数値化して墨色量を求めるので、実際に使用する上での最適な墨色量を求めることができる。
また、上記構成は、各特徴量に対して優先順位を決めることができ、求められる性能に応じた墨色量を得ることができるという効果を奏する。
本発明の画像形成装置においては、画質に関して背反する(トレードオフとなる)要因(例えば、粒状性、ガマットの広さ、インクやトナーなどの総着色材量など)を数値化し、重み付けを行って墨色量を求めるので、実際に使用する上での最適な墨色量を求めることができる、さらには、画像モードに応じて適切な墨色量を求めることができる画像形成装置を提供することができるという効果を奏する。
本発明のプログラムは、以上のように、実使用する上で、あるいは、画像モードに応じて適切な墨色量を求めることができる画像処理方法をコンピュータが読み取り実行することができ、この画像処理方法を汎用的なものとすることができるという効果を奏する。
本発明の記録媒体は、以上のように、実使用する上で、あるいは画像モードに応じて適切な墨色量を求めることができる画像処理方法のプログラムを容易にコンピュータに供給することができるという効果を奏する。
本発明の実施の各形態について図1ないし図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。
図2は、本発明に関わる画像処理方法の実施の一形態が適用された、カラー画像処理装置を備えるデジタルカラー複写機の構成をブロック図にて示したものである。
上記デジタルカラー複写機は、図2に示すように、カラー画像入力装置1、カラー画像処理装置2、カラー画像出力装置3、および、操作パネル4を有している。
カラー画像処理装置2は、A/D(アナログ/デジタル)変換部21、シェーディング補正部22、入力階調補正部23、領域分離処理部24、色補正部25、空間フィルタ処理部26、出力階調補正部27、及び階調再現処理部28を備えている。カラー画像処理装置2に対し、カラー画像入力装置1とカラー画像出力装置3とがそれぞれ接続され、全体としてデジタルカラー複写機が構成されている。
操作パネル4は、例えば液晶ディスプレイなどの表示部とデジタルカラー複写機全体の動作等を制御する設定ボタン(例えば、コピーを行う原稿種別を表す画像モード(文字モード・文字写真モード・写真モード等)を設定)等から構成される。
前記のカラー画像入力装置(画像読取手段)1は、例えばCCD(Charge Coupled Device)を備えたスキャナ部より構成され、原稿からの反射光像を、RGB(R:赤・G:緑・B:青)のアナログ信号としてCCDにて読み取って、カラー画像処理装置2に入力するものである。
カラー画像入力装置1にて読み取られたアナログ信号は、カラー画像処理装置2内を、A/D変換部21、シェーディング補正部22、入力階調補正部23、領域分離処理部24、色補正部25、黒生成下色除去部(図示せず)、空間フィルタ処理部26、出力階調補正部27、及び階調再現処理部28の順で送られ、CMYKのデジタルカラー信号として、カラー画像出力装置3へ出力される。
A/D変換部21は、RGBの各アナログ信号をデジタル信号にそれぞれ変換するもので、シェーディング補正部22は、A/D変換部21より送られてきたデジタルの各RGB信号に対して、カラー画像入力装置1の照明系、結像系、撮像系で生じる各種の歪みを取り除く処理を施すものである。
入力階調補正部23は、シェーディング補正部22にて各種の歪みが取り除かれた各RGB信号(RGBの反射率信号)に対して、カラーバランスを整えると同時に、濃度信号などカラー画像処理装置2に採用されている画像処理システム(方法)において扱い易い信号に変換する処理を施すものである。
領域分離処理部24は、RGB信号より、入力画像データ中の各画素データを文字領域、網点領域、写真領域の何れかに分離するものである。領域分離処理部24は、分離結果に基づき、画素がどの領域に属しているかを示す領域識別信号を、色補正部25、黒生成下色除去部(図示せず)、空間フィルタ処理部26、及び階調再現処理部28へとそれぞれ出力すると共に、入力階調補正部23より出力され、入力された各RGB信号をそのまま後段の色補正部25に出力する。
色補正部25は、色再現の忠実化実現のために、不要吸収成分を含むCMY(C:シアン・M:マゼンタ・Y:イエロー)着色材の各分光特性に基づいた色濁りを取り除く処理を行うものである。本発明においては、粒状性・色再現域の広さおよび着色材の総使用量(総着色材量)を用いて、入力画像データに対する適切なCMYKの組を算出する処理を行う。詳細については後述する。
空間フィルタ処理部26は、色補正部25より入力される各CMYK信号の画像データに対して、領域識別信号を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理を行い、空間周波数特性を補正することによって出力画像のぼやけや粒状性劣化を防ぐように処理するものである。階調再現処理部28も、空間フィルタ処理部26と同様に、各CMYK信号の画像データに対して、領域識別信号を基に所定の処理を施すものである。
例えば、領域分離処理部24にて、文字に分離(分類)された領域の画像データは、特に黒文字或いは色文字の再現性を高めるために、空間フィルタ処理部26による空間フィルタ処理における鮮鋭強調処理で高周波数部分の強調量が大きくなるように設定される。同時に、階調再現処理部28においては、高域周波数域の再現に適した高解像度のスクリーンでの二値化または多値化処理が選択される。
また、領域分離処理部24にて、網点に分離された領域の画像データに関しては、空間フィルタ処理部26において、入力網点成分を除去するためのローパス・フィルタ処理が施される。
そして、出力階調補正部27では、濃度信号などの信号をカラー画像出力装置3の特性値である網点面積率に変換する出力階調補正処理を行った後、階調再現処理部28で、最終的に画像データを画素に分離してそれぞれの階調を再現できるように処理する階調再現処理(中間調生成)が施される。
領域分離処理部24にて写真に分離された領域に関しては、階調再現性を重視したスクリーンでの二値化または多値化処理が行われる。
上述した各処理が施された画像データは、一旦記憶手段に記憶され、所定のタイミングで読み出されてカラー画像出力装置3に入力される。このカラー画像出力装置3は、画像データを記録媒体(例えば紙等)上に出力するもので、例えば、電子写真方式やインクジェット方式を用いたカラー画像出力装置等を挙げることができるが特に限定されるものではない。尚、以上の各画像処理は不図示のCPU(Central Processing Unit)により制御される。
色補正部25に関し、図1に基づいてより詳細に説明する。色補正部25は、色変換部230、着色材量計算部(候補検出部)231、評価値計算部232、評価値係数作成部(重み付け係数作成部)233、総合評価値計算部(画質予測部)234、最適着色材量計算部(墨色量最適部)235、および評価データ保持部236を有している。
色変換部230は、入力画像データ(RGB信号)を、L***信号(CIE1976にて規定されたL***信号(CIE:Commission Internationale de l'Eclairage:国際照明委員会。L*:明度、a*・b*:色度)やL***信号(CIE1976にて規定されたL***信号。L*:明度、u**:色度)などの均等色空間の画像データや、明度成分Lと色度成分CCが分離されたLCC空間の画像データに変換する。あるいは、RGB信号から下記の式(1)を用いて擬似的な輝度Yjを求めてもよい。
j=0.30Rj+0.59Gj+0.11Bj …(1)
j,Gj,Bj:各画素の色成分の値
本実施の形態においては、L***信号を用いる。なお、色変換部230は色補正部25に備える必要はなく、色補正部25の前段に設けてもよい。
着色材量計算部231は、色変換部230から、画像データからの画像信号値の入力を受け取り、その画像信号値を実現するための各着色材の組み合わせを、評価データ保持部236に予め記憶されている各組み合わせのテーブルを参照し、複数、それぞれ計算する。
入力された画像信号値は、評価データ保持部236に保持されている着色材量と完全に一致しているとは限らないため、所望の画像信号(本実施の形態ではL*を基準として)となるように、着色材量を再計算する。その計算には、線形補間などの一般的な方法が使用をできる。
また、この段階では、色相hが所定の範囲内にあり、同じ画像信号値(L*)を生成する着色材量(CMYKの組み合わせ)は複数存在するため、複数個計算する。色相hは、画像信号値の色度a*・b*より、下記の式(2)を用いて求め、所定の色相の範囲内にある評価データを参照し、同じ画像信号値(L*)を生成する着色材量を計算する。
Figure 2005117346
本実施の形態では、画像信号値にはL***空間のL*値および色相hを使用するが、これに限られず、L***信号や、XYZ信号(XYZ表色系(CIE1931表色系))、また測色値から変換されたLCC信号など、その他の色空間のデータであってもよい。
評価値計算部232は、着色材量計算部231で求められた着色材の組み合わせから、評価データ保持部236を参照し、各評価値を計算する。本実施の形態では、評価値(特徴量)は、ガマットの広さを示すガマット評価値と、粒状性を示す粒状性評価値と総着色材量の評価値である。
総合評価値計算部234は、着色材量計算部231から複数の着色材量の組み合わせを受け取る。評価値計算部232からは、各着色材量の組み合わせのときの各評価値(本実施の形態では、ガマット評価値、粒状性評価値、総着色材量の評価値)を受け取る。
評価値係数作成部233からは、各評価値に対する係数を受け取る(本実施の形態では、粒状性評価値係数、ガマット評価値係数、総着色材量評価値係数)。その後、各評価値と各評価値係数から総合評価値を計算する。その総合評価値が最もよい値を示す着色材量を、その画像信号値のときの着色材量とし、その値であるCMYKのデータを後段の空間フィルタ処理部26へ渡す。
評価データ保持部236は、図3にあるようなパッチデータを使って予め測色した実測値を保持する。実測値と着色材量の組み合わせの一例を表1に示す。
Figure 2005117346
この評価データの中から、入力されたL*値に対応する複数の着色材量(CMYKの組み合わせ)を計算する。実際に保持するL*値は、図3に示したパッチのデータ数に依存するので、高画質が要求される場合は多くのパッチデータを用い、多少粗くても構わない場合は、少ないパッチデータを用いてL*値に対応する複数の着色材量を求めておけばよい。
次に、色補正部25の各動作を図4に基づいて説明する。着色材量計算部231は、色変換部230から入力されたL*値およびa*・b*値から、所定の色相hの範囲内であり、そのL*値を示す着色材の組を計算する(S201)。
その着色材の組は、評価データ保持部236に予め保持されており、この内容を参照し、値が存在しない場合は、線形補間などの補間を行って、入力画像データのL*値および所定の色相の範囲内を示す着色材の組を計算する。
次に、評価値計算部232がそのL*値および所定の色相の範囲内を示す複数のCMYKの各組み合わせについて、画質評価値(画質予測値)を計算する(S202)。
画質評価値を求める各評価値(粒状性値・彩度・着色材量)は、評価データ保持部233に予め保持されており、この内容を参照し、値が存在しない場合は、補間(例えば、線形補間など)を行って、入力画像データのL*値および所定の色相hの範囲内を示す画質評価値の組をそれぞれ計算する(S203)。
図5に、粒状性値・彩度・着色材量のデータを作成する手続きを示す。まず、着色材のCMYKの様々な組み合わせのデータを作成し、カラー画像出力装置3で印字する(S401)。
図3に、そのパッチ(小片サンプル)の一例を示す。これは、(a)赤(マゼンタ+イエロー)−シアン、(b)緑(シアン+イエロー)−マゼンタ、(c)青(シアン+マゼンタ)−イエローの様々な組み合わせに対して、墨色を徐々に加えていったパッチである。
この図では、7×7で1組のパッチを表しており、最上面のパッチの組の例では、右上が二次色の原色であり、左下が一次色になっており、例えば、赤−シアンならば、右に行くにつれて、(a)赤(マゼンタ+イエロー)が増えて、下に行くにつれて、シアンが増える。
また、左上の白のパッチから右下の黒(シアン・マゼンタ・イエローを加算した黒)のライン近傍がシアン・マゼンタ・イエローよりなる無彩色を表している。奥行き方向(図中の矢印Kの方向)は墨色量(K)を加算した場合を示している。このパッチを印字することで、カラー画像出力装置3が生成可能な組み合わせをほぼ網羅することができる。
次に、データを作成するのに必要な測定を行う(S402)。本実施の形態では、色と粒状性を測定する。色は一般的な分光色彩計で、反射率を測定し、そこからL***値を算出する。粒状性に関しては、主観評価を用いて決定してもよいし、ミクロ濃度分布を測定するなど、物理的に測定してもよい。
次に、総着色材量と彩度を算出し、評価データ保持部236に必要なデータの作成を行う(S403)。ここで、総着色材量は、印字に使用したCMYKの着色材の総量である。彩度C*は、次の式(3)で計算される。
Figure 2005117346
評価データ保持部236内のテーブルの中には、表1で示すような形でデータが保持される。この表でCMYKの4つの各着色材の量は0%〜100%でそれぞれ表されており、よって、総着色材量の最大値は400%になる。また、粒状性の値(粒状性値)は、各評価結果を正規化し最大値を「1」最小値を「0」としている。このように、評価データ保持部236のデータは、予め作成される。
次に、上記評価データ保持部236のデータを用いて、画質評価値である、粒状性評価値:Gr、ガマット評価値:Ga、着色材量評価値: Inを計算する(評価値計算部232)。画質評価値は、以下のような関係式を使って計算される。
粒状性評価値:Gr
1−{粒状性値−min(粒状性値)}/{max(粒状性値)−min(粒状性値)]
ガマット評価値:Ga
{彩度−min(彩度)}/{(max(彩度)−min(彩度)]
着色材量評価値:In
1−{着色材量−min(着色材量)}/{(max(着色材量)−min(着色材量))
ここで、max(評価値)、min(評価値)は、ほぼ同じL*値を示すデータに対しての、最大、最小の評価値を示している。上記式を用いることにより、粒状性評価値:Gr、ガマット評価値:Ga、着色材量評価値:Inは、0から1までの間の数値となるように正規化される。
次に、評価値係数作成部233が、入力画像データのL*に基づいて粒状性評価値:Gr、ガマット評価値:Ga、着色材量評価値:In、それぞれの評価値係数を計算する(S203)。この評価値係数は、総合評価値を求めるときの重み付けを行う係数になり、粒状性評価値:Gr、ガマット評価値:Ga、着色材量評価値:Inの各評価項目が、そのL*に対してどれだけ重視されるかを示すものである。例えば、L*が高いときは、粒状性を重視し、L*が低いときは、ガマットの広さを重視するなど、L*の変化によって、評価の指標を変化させることが可能である。
図6に、評価値係数とL*の関係の一例を示す。本実施の形態では、評価値は、粒状性、ガマットの広さ、総着色材量とすることから、評価値係数は、粒状性評価値係数:N_Gr(L)、ガマット評価値係数:N_Ga(L)、総着色材量評価値係数:N_In(L)となり、それぞれ、L*の関数となる。
この関係は、求められる性能(例えば、コスト優先のため着色材量が少ないほうがよいのか、それとも、画質優先のためガマットが広いのがよいのか)から、任意に設定することが可能である。例えば、L*値が高いところでは、粒状性評価値係数:N_Gr(L)が重視されるが、L*値が低いところでは、画質優先か、コスト優先かで、重視すべき項目が変わってくる。
そのため、コスト優先であれば、総着色材量評価値係数:N_In(L)を重視し、画質優先であれば、ガマット評価値係数:N_Ga(L)の重み付けを大きくする。
例えば、操作パネル4より、高画質モードが選択されたならば、ガマット評価値係数:N_Ga(L)>総着色材量評価値係数:N_In(L)となる重み係数の組を選択し、普通画質モードであるドラフトモードが選択されたならば、ガマット評価値係数:N_Ga(L)<総着色材量評価値係数:N_In(L)となる重み係数の組を選択するようにすればよい。
また、特に、カラー画像出力装置3としてインクジェット方式のものを用いている場合は、記録材の種類によって画質が異なる(インクの吸収や発色が異なる)ので、記録材に応じて重み係数を選択するようにしてもよい。例えば、光沢紙が選択されたならば、高画質が要求されているので、ガマット評価値係数:N_Ga(L)>総着色材量評価値係数:N_In(L)となる重み係数の組を選択し、普通紙が選択されたならば、ガマット評価値係数:N_Ga(L)<総着色材量評価値係数:N_In(L)となるようにすればよい。
本発明を、コンピュータシステムなどでソフトウェアとして実現する場合、上記の印字モードや記録材の選択は、キーボードやマウスを用いて、プルダウン・メニュー等より選択するようにすればよい。
本実施の形態では、評価値は、粒状性と、ガマットの広さと、総着色材量の三種類入力されたL*値に対する、粒状性評価値係数、ガマット評価値係数、総着色材量評価値係数の組が、総合評価値計算部234に渡される。
次に、図4に示すように、あるL*値(下記の例ではL1)のときにおける、複数の着色材量の組み合わせについて総合評価値Qtを計算する(S204)。本実施の形態においては、以下のような関係式を使って総合評価値Qtを計算する。
総合評価値Qt(L1)=N_Gr(L1)×Gr+N_Ga(L1)×Ga+N_In(L1)×In
最後に、複数の着色材に対して求められた総合評価値Qtの中から、求める総合評価値に一番近い色を示す着色材量を求める着色材量とする(S205)。本実施の形態では、総合評価値が最も高いところが、求める総合評価値としているので、求める着色材量は、Qtが最大を示す場合となる。
本発明は、実使用する上で、あるいは画像モードに応じて、適切な墨色量を求めることができる画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとしてコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録したものとすることもできる。
この結果、上記画像処理方法を行うプログラムを記録した記録媒体を持ち運び自在に提供することができる。
なお、本実施の形態では、この記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理が行われるために図示していないメモリ、例えばROMのようなものそのものがプログラムメディアであってもよいし、また、図示していないが外部記憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであってもよい。
何れの場合においても、格納されているプログラムはマイクロプロセッサがアクセスして実行させる構成であってもよいし、あるいは、いずれの場合もプログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、マイクロコンピュータの図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であってもよい。このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
ここで、上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
また、本実施の形態においては、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であることから、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであってもよい。
上記記録媒体は、デジタルカラー画像形成装置やコンピュータシステムに備えられるプログラム読み取り装置により読み取られることで上述した画像処理方法が実行される。
コンピュータシステムは、フラットベッドスキャナ・フィルムスキャナ・デジタルカメラなどの画像入力装置、所定のプログラムがロードされることにより上記画像処理方法など様々な処理が行われるコンピュータ、コンピュータの処理結果を表示するCRTディスプレイ・液晶ディスプレイなどの画像表示装置およびコンピュータの処理結果を紙などに出力するプリンタより構成される。さらには、ネットワークを介してサーバーなどに接続するための通信手段としてのモデムなどが備えられる。
本発明の画像処理方法および画像処理装置並びにそれを備えた画像形成装置、プログラム、記録媒体は、カラー画像の画質を向上できるから、カラー複写機等のカラー画像処理の分野に好適に利用できる。
本発明に係る画像処理装置の実施の一形態としての色補正部の概略構成ブロック図である。 上記色補正部を含むカラー画像形成装置のブロック図である。 上記色補正部における、評価データを求める際に用いるパッチの例を示す斜視図であり、(a)は赤(マゼンタ+イエロー)−シアン、(b)は緑(シアン+イエロー)−マゼンタ、(c)は青(シアン+マゼンタ)−イエローの各組み合わせを示す。 上記の実施の一形態による画像処理方法の各工程の流れを示すフローチャートである。 上記評価データを作成する作成方法の例を示すフローチャートである。 上記画像処理方法の重み付けに用いる、明度L*と評価値係数の関係の一例を示すグラフである。
符号の説明
231:着色材量計算部
233:評価値係数作成部
234:総合評価値計算部
235:最適着色材量計算部

Claims (7)

  1. カラーを示す画像データから、墨色を含む画像出力用画像データに変換する画像処理方法において、
    入力画像データより変換候補となる画像データを抽出するステップと、
    この画像データに基づき、出力される画像の画質に関する画質予測値を求めるステップと、
    画質予測値に基づいて墨色量を求めるステップとを備え、
    上記画質予測値を求めるステップは、互いに背反する各特徴量に基づいて画質予測値を求めることを特徴とする画像処理方法。
  2. 上記画質予測値を求めるステップにおいて、互いに背反する特徴量に対する、重み付け係数を用いて画質予測値を求めることを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 上記重み付け係数は、入力画像データに対して予め定められた関数で与えられることを特徴とする請求項2に記載の画像処理方法。
  4. カラーを示す画像データから、墨色を含む画像出力用画像データに変換する画像処理装置において、
    入力画像データより変換候補となる画像データを抽出する候補検出部と、
    上記画像データに基づいて出力される画像の画質に関する画質予測値を求める画質予測部と、
    画質予測値に基づいて墨色量を求める墨色量最適部と、
    画質予測部で画質予測値を求める際に用いられる複数の特徴量に対して重み付けを行う係数を算出する重み付け係数作成部とが備えられていることを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項4に記載の画像処理装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1から3の何れか1項に記載の画像処理方法をコンピュータに実行可能に記載したことを特徴とするプログラム。
  7. 請求項6に記載のプログラムをコンピュータ実行可能に格納したことを特徴とする記録媒体。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007184829A (ja) * 2006-01-10 2007-07-19 Fuji Xerox Co Ltd 画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法及びプログラム
JP2008083893A (ja) * 2006-09-27 2008-04-10 Fujifilm Corp 画像評価装置および方法並びにプログラム

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