JP2005116719A - マルチ電子ビーム描画装置用デバイスおよびその製造方法 - Google Patents

マルチ電子ビーム描画装置用デバイスおよびその製造方法 Download PDF

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宇紀 青野
Yasuhiro Yoshimura
保廣 吉村
Tatsuya Nagata
達也 永田
Yoshinori Nakayama
義則 中山
Takashi Matsuzaka
尚 松坂
Yoshimasa Fukushima
芳雅 福嶋
Haruto Ono
治人 小野
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Abstract

【課題】 マルチ電子ビーム描画装置用デバイスにおいて、生産性の向上を図ること。
【解決手段】 マルチ電子ビーム描画装置用デバイス119は、電子ビームを捕獲する凹型構造体310をシリコン基板310上に多数並置したものである。凹型構造体310は、シリコン基板310上にスパッタリング、蒸着法、CVD法等を用いて成膜した第1の金属膜309と、第1の金属膜309の上にめっき法を用いて成形した中央に空間を有する第2の金属膜308とから構成されている。
【選択図】 図3

Description

本発明はマルチ電子ビーム描画装置用デバイスおよびその製造方法に関わる。
電子ビーム描画装置は、被描画材料上の所定の位置に電子ビームを照射することにより、被描画材料の所定の位置に所定のパターンを描くことのできる装置であり、極めて密度の高い半導体素子を作製することができる。電子ビーム描画装置の処理を高速化するためには、同時に複数の電子ビーム(マルチ電子ビーム)を用いて描画あるいは測長を行うマルチ電子ビーム描画装置が必要である。このマルチ電子ビーム描画装置において、被描画材料の感度、露光むらをなくすためには、照射する複数の電子ビームの電荷量、電流値の強度を調整する必要がある。そこで、マルチ電子ビーム計測には、ステージ上に設けた開口を有するファラデーカップが用いられてきた。
例えば、従来のマルチ電子ビーム描画装置としては、特開平11−176365号公報(特許文献1)に示されているように、ステージ上に多数のファラデーカップを並置して設けた被描画材料を載置し、各ファラデーカップを同一配線上に配置しておき、ブランキングを順次一定時間ずらしてオン/オフしていき、時間差で電荷量、電流値を測定するものがある。
特開平11−176365号公報
しかし、特許文献1には、被描画材料に設けられたファラデーカップの具体的構造及びその製造方法については、開示されていない。
そこで、本発明者らは、マルチ電子ビーム描画装置用デバイス(ファラデーカップアレイ)における凹型構造体(ファラデーカップ)の具体的構造及びその製造方法について検討した結果、シリコン基板上に第1の金属膜をめっき法で成形して下部ファラデーカップを作製し、この下部ファラデーカップ上にめっき法で中央に空間を有する第2の金属膜を形成して上部ファラデーカップを作製し、これらの下部ファラデーカップと上部ファラデーカップとでファラデーカップを形成することを案出した。
しかし、かかるファラデーカップアレイでは、下部ファラデーカップの上面の凹凸および歪が大きいため、中央に空間を有する上部ファラデーカップを下部ファラデーカップの上面に確実に形成することが難しく、生産性が低いという課題があった。即ち、上部ファラデーカップの中央空間を形成するためのレジストパターンが倒れやすく、特にファラデーカップの配列の高密度化に伴ってファラデーカップの外径が小さく或いはファラデーカップの中央空間の高さが高くなる場合に倒れやすく、これによって上部ファラデーカップを確実に形成することが難しく、生産性が低いという課題があった。
本発明の目的は、生産性の良好なマルチ電子ビーム描画装置用デバイスおよびその製造方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、電子ビームを捕獲する凹型構造体をシリコン基板上に多数並置したマルチ電子ビーム描画装置用デバイスにおいて、前記凹型構造体は、前記シリコン基板上にスパッタリング、蒸着法、CVD法等を用いて成膜した第1の金属膜と、前記第1の金属膜の上にめっき法を用いて成形した中央に空間を有する第2の金属膜とから構成したことにある。
また、前記目的を達成するために、本発明は、電子ビームを捕獲する凹型構造体をシリコン基板上に多数並置して作製するマルチ電子ビーム描画装置用デバイスの製造方法において、前記シリコン基板上に第1の金属膜をスパッタリング、蒸着法、CVD法等を用いて成膜して下部凹型構造体を形成し、前記下部凹型構造体の上に中央に空間を有する第2の金属膜をめっき法を用いて上部凹型構造体を形成することにより、前記下部凹部構造体と前記上部凹型構造体とで前記凹型構造体を形成するようにしたことにある。
本発明によれば、生産性の良好なマルチ電子ビーム描画装置用デバイスおよびその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の複数の実施形態について図を用いて説明する。各実施形態の図における同一符号は同一物または相当物を示す。
まず、本発明の第1実施形態を図1から図3を用いて説明する。
本実施形態に用いるマルチ電子ビーム描画装置を、図1を参照しながら説明する。図1は本発明の第1実施形態に用いるマルチ電子ビーム描画装置の概略図である。
マルチ電子ビーム描画装置100において、高速な描画が実現できるように、電子銃101で発生させた電子ビーム102をコンデンサーレンズ103、アパーチャーアレイ104、およびレンズアレイ105を用いて、複数の電子ビーム106に分離しかつ集束させる。分離した電子ビーム106をブランキングアレイ107およびブランキング絞り108からなる要素電子光学系アレイを用いて、複数の中間像109を形成する。各中間像109は、第1投影レンズ110および第2投影レンズ114で形成される縮小電子光学系によって縮小投影されて、試料117上に略同一の大きさの電子源像を形成する。
主偏向器113および副偏向器115は、要素電子光学系アレイからの複数の電子ビームを偏向させて、複数の電子源像を試料117上でx、y方向に略同一の偏向幅だけ偏向させるものである。主偏向器113は偏向幅は広いが整定するまでの時間が長い偏向器であり、副偏向器115は偏向幅は狭いが整定するまでの時間が短い偏向器である。主偏向器113は電磁型偏向器で構成され、副偏向器115は静電型偏向器で構成されている。
また、動的焦点補正器111は偏向器113、115を作動させた際に発生する偏向収差による電子源像のフォーカス位置ずれを補正するものである。動的非点補正器112は、動的焦点補正器111と同様に、偏向により発生する偏向収差の非点収差を補正するためのものである。
電子検出器116は、要素電子光学系アレイからの電子ビームが試料117上に形成された位置合わせマークもしくは試料ステージ118上のマークを照射した際に生じる反射電子または二次電子を検出するものである。
マルチ電子ビーム描画装置用デバイスであるファラデーカップアレイ119は、要素電子光学系アレイからの電子ビームが形成する電子源像の電荷量、電流を検出するものである。
試料ステージ118は、試料117を設置して、x、y、z方向および回転方向に移動可能なステージであり、試料117と共にファラデーカップアレイ119を搭載する。
フォーカス制御回路120は、レンズアレイ105の少なくとも2つの電子レンズにより、電子光学的パワー(焦点距離)を調整することにより、レンズアレイ105の電子銃側の焦点位置を保持しながら、レンズアレイ105の焦点距離を制御する回路である。照射量制御回路121は、ブランキングアレイ107のオン/オフを個別に制御する回路である。
レンズ制御回路122は、第1投影レンズ110および第2投影レンズ114を制御して、要素電子光学系アレイからの電子ビームの光学特性(中間像形成位置、非点収差)を個別に制御する回路である。偏向器制御回路123は、動点焦点補正器111および動点非点補正器112を制御して、縮小電子光学系の焦点位置、非点収差を制御する制御回路である。また、偏向器制御回路123は、主偏向器113および副偏向器114を制御する回路でもある。
電子検出器制御回路124は、反射電子ビームおよび二次電子を検出する回路である。ステージ制御回路125は、x、y、z方向および回転方向に移動可能なステージである試料ステージ118を駆動制御する回路である。
前記の各制御回路120〜125およびファラデーカップアレイ119はマルチ電子ビーム描画装置100全体を制御するCPU126に接続されている。
マルチ電子ビーム描画装置100に搭載されたファラデーカップアレイ119について図2を用いて説明する。図2は本発明の第1実施形態のファラデーカップアレイ119の断面斜視図である。
凹型構造体を構成するファラデーカップ310は、シリコン基板301上に絶縁層305を形成して、その上にタンタルまたはタンタルより原子番号の大きな金属あるいはそれらを主成分とする複合物で配線303およびファラデーカップ310を形成したものである。また、ファラデーカップ310は配線303を介してパッド311に接続されており、パッド311より外部システムへと接続される。
ファラデーカップアレイ119は複数のファラデーカップ310をシリコン基板301にマトリックス状に高密度に作製したものである。ファラデーカップアレイ119は、マルチ電子ビーム描画装置100において、試料117に照射する電子ビームの電荷量、電流を計測するものであり、試料ステージ118上に設置される。試料117に電子ビームを照射する前に、試料ステージ118を移動させ、照射箇所にファラデーカップアレイ119を配置する。ファラデーカップ310に照射された電子ビームの電荷量、電流を測定して、CPU126にフィードバックして電荷量、電流値が均一になるように各制御回路120〜125をコントロールする。この方法により、試料117に照射する電子ビームの電荷量、電流値を均一化でき、パターンの照射むらを抑制・校正することができる。ファラデーカップ310は、電子ビームを受け入れる空間310aを中央部に形成している。
電子ビームが透過しにくい材料として、上述したようにタンタルまたはタンタルよりも原子番号の大きな金属あるいはそれらを主成分とする複合物をファラデーカップ310として用いる。この場合、ファラデーカップ310の窪みの底面からの反射電子が多くなるため、ファラデーカップ310の窪みをアスペクト比4以上の深穴とすることで吸収効率の良い微細なファラデーカップ310とすることが可能である。これらのファラデーカップ310を複数かつ高密度に配列することでマルチ電子ビームに対応し、複数のファラデーカップの配列ピッチを測定する電子ビームの配列と同じもしくはその整数倍とすることで複数の電子ビームを同時に正確に測定できる。複数のファラデーカップ配列ピッチの最小値は測定する電子ビームの加速電圧とファラデーカップ310の材料とに依存するが、配列ピッチの最小値が電子ビームより大きい場合には、ファラデーカップ配列に対向する電子ビームのみをオンにして計測を行い、電子ビーム偏向もしくはステージ移動により、測定していない電子ビームをファラデーカップ配列に合わせて随時測定を行うことで高速処理が可能となる。また、完全には電子ビームの透過を阻止できないファラデーカップ配列の高密度化が必要な場合には、予め漏洩率を求めておくことで隣接するファラデーカップでの測定値への影響を計算することができる。電子ビームの電流量は照射したファラデーカップでの吸収電流値と隣接するファラデーカップの電流値とを足し合わせることで測定可能である。
次に、図3を用いて、マルチ電子ビーム描画装置の電子ビームを計測するファラデーカップアレイ119の製造方法について説明する。図3は図2のファラデーカップアレイ119の製造工程図である。なお、図3はファラデーカップアレイ119におけるファラデーカップ部分の断面図である。
高密度でファラデーカップ310を多数配列させると、中央部のファラデーカップ310からパッド311までの各配線303を平面上のみで互いに接続しないように設置することが難しいため、図3(a)に示すように、シリコン基板301上に絶縁層305、配線303の積層により多層配線を作製して集積化を可能としている。多層配線作製時に内部配線303の上下に導電層304を設置することで、各層の配線303からのノイズを低減でき、より精密な電流計測が可能となる。
次いで、図3(b)に示すように、多層配線を作製したシリコン基板301上にタンタルまたはタンタルより原子番号の大きな金属膜309(第1の金属膜)をスパッタリング、蒸着法、CVD法等で2μm以上の厚さに積層して成膜する。タンタルより原子番号の小さい金属膜を用いた場合には、その厚さを格段に厚くしないと、電子ビームがその金属膜を透過してしまう。また、タンタルまたはタンタルより原子番号の大きな金属膜309でも2μmより小さいと電子ビームが透過してしまい正確な電流値を測定できなくなるおそれがある。
次いで、図3(c)に示すように、フォトリソプロセスにより、ファラデーカップ310の位置に相当する部分にレジストパターン306(第1のレジストパターン)を作製する。
次いで、図3(d)に示すように、イオンミリング法により、レジストパターン306を作製しない箇所の金属膜を除去して、残った金属膜で下部ファラデーカップ309を作製する。
次いで、図3(e)に示すように、レジストパターン306を除去し、下部ファラデーカップ309の上面を露出する。このように成膜された下部ファラデーカップ309は、めっき法で形成する場合に比較して、表面の凹凸、歪みを格段に小さくすることができる。
次いで、上部ファラデーカップ308(図3(g)参照)をめっき法で作製するために、図3(f)に示すように、下部ファラデーカップ309の周囲及び上面中央にレジストパターン307(第2のレジストパターン)を作製する。外周および中心のレジストパターン307は上部ファラデーカップ308の深さと同じまたはそれより深く作製することが好ましい。この状態で、下部ファラデーカップ309の上面中央にレジストパターン307の柱が立設することになる。また、下部ファラデーカップ309の外周寸法は、上部ファラデーカップ308の外周寸法より大きめに作製しておくことが好ましい。
次いで、図3(g)に示すように、金属膜308(第2の金属膜)をレジストパターン307で形成された空間にめっき法により成形して、下部ファラデーカップ309上に一体に上部ファラデーカップ308を作製する。
最後に、図3(h)に示すように、レジストパターン307を除去することで、下部ファラデーカップ309と上部ファラデーカップ308とからなるファラデーカップ310を作製することができる。このファラデーカップ310は、上部ファラデーカップ308の中央部空間でアスペクト比4以上の深穴を形成している。
本実施形態によれば、電子ビームを捕獲するファラデーカップ310をシリコン基板301上に多数並置したファラデーカップアレイ119において、シリコン基板301上にスパッタリング、蒸着法、CVD法等を用いて成膜した第1の金属膜309と第1の金属膜309上にめっき法を用いて成形した中央に空間を有する第2の金属膜308とからファラデーカップ310を構成するようにしているので、第1の金属膜309の表面を凹凸、歪みの少ないものとすることができ、これによって中央の空間を形成するための第2のレジストパターン307が倒れることなく、第2の金属膜308を安定かつ容易に作製することが可能である。従って、歩留まりを向上でき、生産性の良好なマルチ電子ビーム描画装置用デバイスを得ることができる。
また、各ファラデーカップ310に接続された各配線303を互いに接続されていない状態でシリコン基板301とファラデーカップ310との間に多層配線として形成し、各配線303の先端に外部システムに接続されるパッド311を形成しているので、ファラデーカップ310を高密度に配置しても各配線303を接続することが可能となり、ファラデーカップアレイ119のより一層の高密度化が可能である。
また、ファラデーカップ310がタンタルまたはタンタルより原子番号の大きな金属あるいはそれらを主成分とする複合物からなっているので、ファラデーカップ310内に照射された電子ビームの漏洩を低減することができ、その結果として、高い電子ビーム計測精度を維持しつつ、ファラデーカップ310を薄くすることが可能となり、ファラデーカップアレイ119のより一層の高密度化が可能である。そして、ファラデーカップ310の中央空間をアスペクト比4以上の深穴としているので、この中央空間からの電子ビームの漏洩を低減することができ、高い電子ビーム計測精度を得ることができる。
ここで、本実施形態のマルチ電子ビーム描画装置用デバイスのプロセスの具体例を説明する。その具体例では、シリコン基板301上に、配線303、導電層304の材料としてAlを用い、絶縁層305の材料として酸化シリコンを用い、これらを積層して多層配線層を作製した。その上にスパッタリングにより、Ti:0.05μm、Au:2.5μmを積層した後、フォトリソにより下部ファラデーカップ309のレジストパターン306を形成した。TiはAlとAuとの密着性を向上させるために積層した。レジストパターン306以外のAu、Tiをイオンミリングにより除去した後、レジストパターン306を除去することで下部ファラデーカップ309を作製した。次に、上部ファラデーカップ308を作製するために、フォトリソにより、下部ファラデーカップ309上に電気めっきを施す部分以外にレジストパターン307を作製した。レジストパターン307は、電気Auめっきにより下部ファラデーカップ309を2μm以上積層するため、それ以上の厚さが必要である。次に、電気Auめっきにより、レジストパターン307以外にAuを2μm以上積層して、上部ファラデーカップ308を作製した。最後に、レジストパターン307を除去して、ファラデーカップ310を作製した。
次に、本発明の第2実施形態について図4を用いて説明する。図4は本発明の第2実施形態のマルチ電子ビーム描画装置用デバイスの製造工程を示す断面図である。この第2実施形態は、次に述べる通り第1実施形態と相違するものであり、その他の点については第1実施形態と基本的には同一である。
この第2実施形態では、中央部のファラデーカップ310からパッド311までの各配線303を平面上のみで互いに接続しないで設置することが難しいため、図4(a)に示すように、シリコン基板301上に絶縁層305、配線303の積層により多層配線を作製して集積化を可能とする。多層配線作製時に内部配線303の上下に導電層304を設置することで各層の配線303からのノイズを低減でき、より精密な電流計測が可能となる。また、ファラデーカップ310を作製する箇所の配線303の上面を下部ファラデーカップ309の寸法と同寸法としておくことで、めっきを成長させて積層した金属膜309の表面は平滑となり、上部ファラデーカップ308の中央空間を作製するときのレジストパターン307の倒れ等で不良が発生することを低減できる。
次いで、図4(b)に示すように、配線303の接続面である上面部分を除いて多層配線上にレジストパターン306を作製する。
次いで、図4(c)に示すように、めっき法により、下部ファラデーカップ309を作製する。レジストパターン306が多層配線のパターンと同寸法であるため、めっき法による金属膜309の表面は凹凸が少なく平滑に下部ファラデーカップ309を作製することが可能である。
次いで、上部ファラデーカップ308を作製するために、図4(d)に示すように、下部ファラデーカップ309外周および上面中心にレジストパターン307を作製する。次いで、図4(e)に示すように、めっき法により、上部ファラデーカップ308を作製する。
最後に図4(f)に示すように、レジストパターン307を除去することで、下部ファラデーカップ309および上部ファラデーカップ308からなるファラデーカップ310を作製できる。
ここで、第2実施形態のマルチ電子ビーム描画装置用デバイスのプロセスの具体例を説明する。その具体例では、シリコン基板301上に、配線303、導電層304の材料としてAl、絶縁層305の材料として酸化シリコンを積層して多層配線を作製した。ここで、その上に下部ファラデーカップ309を作製する配線303上には、Cr:0.05μm、Au:0.1μmを積層しておき、ファラデーカップ310の外周寸法と同寸法とした。同寸法としておくことで、電気めっきにより下部ファラデーカップ309を作製した際に、最表面は平滑となり、上部ファラデーカップ308の窪み(中央空間)を作製するためのレジストパターン307の倒れ等の不良を防止できる。また、CrはAlとAuとの密着性を向上させるために積層した。
次にフォトリソにより下部ファラデーカップ309以外の部分にレジストパターン307を作製し、電気めっきによりAu:2μmを積層した。次に上部ファラデーカップ308を作製するために、フォトリソにより、上部ファラデーカップ308の電気めっきを施す部分以外にレジストパターン307を作製した。ここで上部ファラデーカップ308のレジストパターン307は、電気Auめっきにより下部ファラデーカップ309を2μm以上で作製するため、それ以上の厚さ必要である。
次に電気Auめっきにより、レジストパターン307以外の部分にAuを2μm以上積層して、上部ファラデーカップ308を作製した。最後にレジストパターン307を除去することでファラデーカップ310を作製した。
次に、本発明の第3実施形態について図5を用いて説明する。図5は本発明の第3実施形態のマルチ電子ビーム描画装置用デバイスの製造工程を示す断面図である。この第3実施形態は、次に述べる通り第2実施形態と相違するものであり、その他の点については第2実施形態と基本的には同一である。
この第3実施形態では、高密度でファラデーカップ310を配列させると、内部のファラデーカップ310からパッド311までの配線設置が困難であるため、図5(a)に示すように、シリコン基板301上に絶縁層305、配線303の積層により多層配線を作製して集積化を可能とする。多層配線作製時に内部配線の上下に導電層304を設置することで各層の配線303からのノイズを低減でき、より精密な電流計測が可能となる。また、ファラデーカップ310を作製する箇所のファラデーカップ配線303を下部ファラデーカップ309の寸法と同寸法としておくことで、めっきを成長させたときに積層した金属膜309の表面は平滑となる。
次に図5(b)に示すように、フォトリソプロセスにより、レジストパターン306(第1のレジストパターン)を作製し、ファラデーカップ310の厚さ分、めっき法により金属膜310を積層する。次に図5(c)に示すように、ファラデーカップ310を作製するためのレジストパターン307(第2のレジストパターン)を作製する。次に図5(d)に示すように、カップ状構造体307を作製するために、イオンミリング、エッチング等によりレジストパターン307が作製されていない金属膜309を除去して、カップ形状を作製する。この際にファラデーカップ310を電子ビームの透過しない厚さまで、イオンミリング、エッチング等を行う。最後に図5(e)に示すように、レジストパターンを除去することで、ファラデーカップ310を作製することができる。
この第3実施形態によれば、第1のレジストパターン306を作製していない部分に金属膜310をスパッタリング、蒸着法、CVD法等を用いて成膜し、金属膜310の上面中央を除いて第2のレジストパターン307を作製し、第2のレジストパターンを作製していない部分の金属膜310をイオンミリング、エッチング等により適宜深さまで除去して凹型構造体310を形成するようにしているので、第1および第2実施形態のようにレジストパターン307の柱を形成することなく作製することができ、生産性を向上することができる。
ここで、第3実施形態のマルチ電子ビーム描画装置用デバイスのプロセスの具体例を説明する。その具体例では、シリコン基板301上に、配線303、導電層304の材料としてAl、絶縁層305の材料として酸化シリコンを積層して多層配線を作製した。ここで、その上にファラデーカップ310を作製する配線303上には、Cr:0.05μm、Au:0.1μmを積層しておき、ファラデーカップ310の外周寸法と同寸法とした。また、CrはAlとAuとの密着性を向上させるために積層した。次にファラデーカップ310以外の部分にレジストパターン307をフォトリソにより作製し、電気めっきによりAu:5μm積層した。次にファラデーカップ310を作製するために、フォトリソによりレジストパターン307をファラデーカップ310の窪みとなる部分以外に作製した。次にファラデーカップ310の窪みとなる部分をイオンミリングでAuを2.5μm除去してファラデーカップ310を作製した。最後にレジストパターン307を除去することでファラデーカップ310を作製した。
本発明の第1実施形態に用いるマルチ電子ビーム描画装置の概略図である。 本発明の第1実施形態のマルチ電子ビーム描画装置用デバイスの断面斜視図である。 図2のマルチ電子ビーム描画装置用デバイスの製造工程を示す断面図である。 本発明の第2実施形態のマルチ電子ビーム描画装置用デバイスの製造工程を示す断面図である。 本発明の第3実施形態のマルチ電子ビーム描画装置用デバイスの製造工程を示す断面図である。
符号の説明
100…マルチ電子ビーム描画装置、101…電子銃、102…電子ビーム、103 …コンデンサーレンズ、104…アパーチャーアレイ、105…レンズアレイ、106…分離された電子ビーム、107…ブランキングアレイ、108…ブランキング絞り、109…中間像、110…第1投影レンズ、111…動点焦点補正器、112…動点非点補正器、113…主偏向器、114…第2投影レンズ、115…副偏向器、116…電子検出器、117…試料、118…試料ステージ、119…ファラデーカップアレイ、120…フォーカス制御回路、121…照射量制御回路、122…レンズ制御回路、123…偏向制御回路、124…電子検出器制御回路、125…ステージ制御回路、126…CPU、301…シリコン基板、303…配線、304…導電層、305…絶縁層、306…レジストパターン(第1のレジストパターン)、307…レジストパターン(第2のレジストパターン)、308…ファラデーカップ底面、309…金属膜(第1の金属膜、下部ファラデーカップ)、310…ファラデーカップ(凹部構造体)、311…パッド。

Claims (12)

  1. 電子ビームを捕獲する凹型構造体をシリコン基板上に多数並置したマルチ電子ビーム描画装置用デバイスにおいて、
    前記凹型構造体は、前記シリコン基板上にスパッタリング、蒸着法、CVD法等を用いて成膜した第1の金属膜と、前記第1の金属膜の上にめっき法を用いて成形した中央に空間を有する第2の金属膜とから構成した
    ことを特徴とするマルチ電子ビーム描画装置用デバイス。
  2. 前記各凹型構造体に接続された各配線を互いに接続されていない状態で前記シリコン基板と前記凹型構造体との間に多層配線として形成し、前記各配線の先端に外部システムに接続されるパッドを形成したことを特徴とする請求項1に記載のマルチ電子ビーム描画装置用デバイス。
  3. 前記凹型構造体の底面に接続される部分の配線の面積を前記凹型構造体の底面の面積とほぼ同等以上の大きさとしたことを特徴とする請求項1または2に記載のマルチ電子ビーム描画装置用デバイス。
  4. 前記凹型構造体がタンタルまたはタンタルより原子番号の大きな金属あるいはそれらを主成分とする複合物からなることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のマルチ電子ビーム描画装置用デバイス。
  5. 前記凹型構造体をアスペクト比4以上の深穴としたことを特徴とする請求項4に記載のマルチ電子ビーム描画装置用デバイス。
  6. 電子ビームを捕獲する凹型構造体をシリコン基板上に多数並置して作製するマルチ電子ビーム描画装置用デバイスの製造方法において、
    前記シリコン基板上に第1の金属膜をスパッタリング、蒸着法、CVD法等を用いて成膜して下部凹型構造体を形成し、
    前記下部凹型構造体の上に中央に空間を有する第2の金属膜をめっき法を用いて上部凹型構造体を形成することにより、前記下部凹部構造体と前記上部凹型構造体とで前記凹型構造体を形成する
    ことを特徴とするマルチ電子ビーム描画装置用デバイスの製造方法。
  7. 電子ビームを捕獲する凹型構造体をシリコン基板上に多数並置して作製するマルチ電子ビーム描画装置用デバイスの製造方法において、
    前記シリコン基板上に第1の金属膜をスパッタリング、蒸着法、CVD法等を用いて成膜し、
    前記凹型構造体の位置に相当する部分の前記第1の金属膜の上に第1のレジストパターンを作製し、
    前記第1のレジストパターンを作製していない部分の前記第1の金属膜を除去すると共に、前記第1のレジストパターンを除去して前記第1の金属膜で下部凹型構造体を形成し、
    前記下部凹部構造体の周囲及び上面中央に第2のレジストパターンを作製し、
    前記レジストパターンを作製していない部分の前記下部凹部構造体の上にめっき法を用いて第2の金属膜を成形すると共に、前記第2のレジストパターンを除去して前記第2の金属膜で中央に空間を有する上部凹型構造体を形成することにより、前記下部凹部構造体と前記上部凹型構造体とで前記凹型構造体を形成する
    ことを特徴とするマルチ電子ビーム描画装置用デバイスの製造方法。
  8. 前記凹型構造体の位置に相当する部分の前記第1の金属膜の上に第1のレジストパターンをフォトリソプロセスで作製し、前記第1のレジストパターンを作製していない部分の前記第1の金属膜をエッチング、イオンミリング等で除去し、前記第1のレジストパターンをエッチング、イオンミリング等で除去し、前記下部凹部構造体の周囲及び上面中央に第2のレジストパターンをフォトリソプロセスで作製し、前記第2のレジストパターンをエッチング、イオンミリング等で除去することを特徴とする請求項7に記載のマルチ電子ビーム描画装置用デバイスの製造方法。
  9. 前記シリコン基板上に絶縁層で各配線が互いに接続されないように絶縁された多層配線を成形し、前記多層配線に前記凹型構造体を接続して成形し、外部システムに接続されるパッドを前記各配線の先端に成形することを特徴とする請求項7または8に記載のマルチ電子ビーム描画装置用デバイスの製造方法。
  10. 前記シリコン基板上に絶縁層で絶縁された配線を成形し、前記配線の上面露出面の面積を前記凹型構造体の底面の面積とほぼ同等以上の大きさとしてこれに前記凹型構造体の底面を接続するように成形することを特徴とする請求項9に記載のマルチ電子ビーム描画装置用デバイスの製造方法。
  11. タンタルまたはタンタルより原子番号の大きな金属あるいはそれらを主成分とする複合物を用いて前記凹型構造体を成形することを特徴とする請求項6から10の何れかに記載のマルチ電子ビーム描画装置用デバイスの製造方法。
  12. 電子ビームを捕獲する凹型構造体をシリコン基板上に多数並置して作製するマルチ電子ビーム描画装置用デバイスの製造方法において、
    前記凹型構造体の位置に相当する部分の前記シリコン基板上に第1のレジストパターンを作製し、
    前記第1のレジストパターンを作製していない部分に金属膜をスパッタリング、蒸着法、CVD法等を用いて成膜し、
    前記金属膜の上面中央を除いて第2のレジストパターンを作製し、
    前記第2のレジストパターンを作製していない部分の金属膜をイオンミリング、エッチング等により適宜深さまで除去して前記凹型構造体を形成する
    ことを特徴とするマルチ電子ビーム描画装置用デバイスの製造方法。
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