JP2005115364A - 三次元画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 輝度ムラがなく連続的な運動視差のある三次元画像表示装置を提供することにある。
【解決手段】 三次元画像表示装置は、要素画像を表示する二次元画像表示用ピクセル群を成す二次元画像表示用ピクセル12がマトリックス状に配置された表示面を備え、前記二次元画像表示用ピクセル群に対応付けられている射出瞳22を有する光線制御子20が表示面の前面に配置されている。この装置では、射出瞳に対しては、二次元画像表示用ピクセルの相対位置が周期的に繰り返し変化されて配置される関係となっている。
【選択図】 図3
【解決手段】 三次元画像表示装置は、要素画像を表示する二次元画像表示用ピクセル群を成す二次元画像表示用ピクセル12がマトリックス状に配置された表示面を備え、前記二次元画像表示用ピクセル群に対応付けられている射出瞳22を有する光線制御子20が表示面の前面に配置されている。この装置では、射出瞳に対しては、二次元画像表示用ピクセルの相対位置が周期的に繰り返し変化されて配置される関係となっている。
【選択図】 図3
Description
この発明は、光線制御子と表示ユニットからなる三次元画像を表示可能な表示装置に係り、特に、表示ユニットが画素を区画する非表示部を有する三次元画像を表示可能な三次元画像表示装置に関する。
三次元画像を表示する技術は、様々な分類が可能であるが、一般には、両眼視差を利用する両眼視差方式及び実際に空間像を形成する空間像再生方式とに分類される。
両眼視差方式には、二眼式及び多眼式がある。二眼式は、左眼と右眼とに対応して撮影位置を2箇所とすることにより得られる左眼用の画像と右眼用の画像とを左眼と右眼とでそれぞれ見えるようにした方式である。また、多眼式は、二眼式に比べ、映像撮影位置をさらに増やした方式に相当する。
空間像再生方式としては、ホログラフィ及びインテグラル・フォトグラフィ方式(以下、IP方式と称する。)がある。このIP方式は、両眼視差方式に分類される場合もあるが、理想的なIP方式は、空間像再生方式に分類されるべき技術である。即ち、IP方式では、光線の経路が撮影時と再生時とで全く逆の経路を辿ることから、光線数を十分多くした理想的なIP方式では、完全な三次元画像が空間に再生される。尚、IP方式では、要素画像から射出した光線群が射出瞳を経由することでその射出方向が規定され、三次元画像を再生するが、要素画像を印刷する写真をLCD等の電子表示デバイスに置き換えたものについては、インテグラル・イメージング方式(II方式)或いはインテグラル・ビデオグラフィー(IV方式)とも称せられる。
ところで、多眼式及びIP方式のようにメガネなしで三次元画像を観察できる三次元画像表示装置では、以下の構成を採用した三次元画像表示装置の例がある。即ち、表示パネルは、二次元的に配列した複数の二次元画像表示用ピクセルを有し、複数の二次元画像表示用ピクセルで三次元画像表示用ピクセルを構成する。この二次元画像表示用ピクセルの夫々に三次元画像表示用ピクセルデータが与えられることにより、三次元画像表示用ピクセルに要素画像が表示され。表示パネルの前面側には光線制御子が配置され、この光線制御子には、三次元画像表示用ピクセルよりも遥かに小さな、典型的には二次元画像表示用ピクセルとほぼ同じ大きさの射出瞳が三次元画像表示用ピクセルに対応するように配置されている。
このような構成によると、個々の三次元画像表示用ピクセルに表示された要素画像の殆どは、光線制御子によって遮られ、観察者は、射出瞳を透過した光線のみを視認することとなる。従って、ある射出瞳を介して視認される二次元画像表示用ピクセルを観察位置毎に異ならしめることができ、観察者は裸眼で三次元画像を観察することができる。
しかしながら、多眼式及び二眼式において、このような構成を採用した場合、二次元的に配列した複数の二次元画像表示用ピクセルの非表示部が原因だと考えられる表示阻害が発生することが明らかになっている。非表示部とは、LCDにおける配線及びスイッチング素子部分を覆うBM(ブラックマトリックス)が形成されている領域、並びに、LEDにおける各LEDが形成されている領域の外周領域が該当している。この非表示部が原因となる表示阻害について以下に説明する。
二眼式は、観察位置が表示面から観察視距離Lだけ離れている場合を想定している三次元画像表示方式である。2眼式においては、三次元画像表示装置から観察視距離(以下、視距離と略す)Lだけ離れた右目と左目に、この2点で透視投影的に撮影した二次元画像を視認させ、両眼視差により三次元画像を知覚させるように設計されている。すなわち、三次元画像を表示するための光線の主光線は、三次元画像から視距離Lだけ離れた面内の、水平方向に眼間距離だけ離れた2点に、おのおの集光するように設計される。このような設計によると、観察者は、画面から視距離Lだけ離れた位置で、メガネを使用することなく右眼と左眼とで別々の像、2つの撮影位置で撮影した各二次元画像を見ることができる。
多眼式については、二眼式の延長として考えることができる。多眼式では、表示面から視距離Lだけ離れた面内に、右眼と左眼とに対応した一対の集光点が2つ以上設定されるとともに、対応する2つ以上の観察位置で透視投影的に撮影した二次元画像を表示するための表示光線が、対応する2つ以上の集光点にそれぞれ集光するように設計される。このような設計によると、観察者は画面から視距離Lだけ離れた位置で、メガネを使用することなく右眼と左眼とで別々の像(2つの撮影位置で撮影した各二次元画像)を見られることに加え、観察位置を左及び/または右方向に移動するのに応じて、左眼で観察される像及び右眼で観察される像の双方が切り替わるようになる。従って、観察者は、観察位置の移動に応じて三次元画像が変化する様子を確認することができる。
即ち、二眼式や多眼式では、二次元的に配列した複数の二次元画像表示用ピクセル(n個;n≧2)の中心と射出瞳の中心を結んだ線が視距離のn個の集光点で交差するように設計されている。このような設計により、集光点に眼を位置させた場合には対応する二次元画像表示用ピクセルを視認することができる。しかしながら、これらの集光点の間には、二次元的に配列した複数の二次元画像表示用ピクセルの境界部分と射出瞳を結んだ線が交差する位置が必然的に発生し、この場所に眼を位置させる場合には、非表示部を見てしまう、すなわち、三次元画像の輝度が低下する問題がある。
この問題点に対する対策として、2つの方法が特許文献1及び特許文献2に提案されている。その一つの方法は、特許文献1に開示されるように、同一行内の水平方向の射出瞳(アパーチャ)のピッチを三次元画像表示用ピクセルの水平ピッチから予め定めた値以上ずらす方法である。他の方法は、三次元画像表示装置の表示面上の上下に隣接した領域同士において、二次元画像表示用ピクセルに対する射出瞳の水平方向の位置を、二次元画像表示用ピクセルの水平ピッチ(hp_h)の略1/2または略1/3ずらす方法である(特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9)。ここで、略と記載したのは、多眼式では、観察距離Lにおいて集光する必要があるので、厳密には、ずらす量をhp_hの1/2または1/3からわずかに小さくする必要があるからである。これらの方法により、視距離Lにおける各集光点から二次元画像表示用ピクセルの中央が観察できる二次元画像表示用ピクセル数、すなわち、各集光点に集光する光線の数が1/2または1/3に減少するものの、各集光点にて非表示部が略均一に観察されることになる。より一般的には、各集光点における、二次元画像表示用ピクセルから射出し、射出瞳を経由した光線の主光線が交わる本数が1/mに減少(この減少は、三次元画像の解像度の低下に相当する)すると同時に、集光点がm倍に増加する。
しかしながら、この方法においては、二次元画像表示用ピクセルの水平方向の開口率を厳密に制御する必要がある。水平方向の開口率とは、光が射出または透過する部分の水平幅)/hp_h、で定義される。例えば光線制御子として二次元画像表示用ピクセルに完全に集光する設計のレンズをアパーチャとするレンズアレイを用い、二次元画像の解像度を1/mに低下する代わりに集光点をm倍に設計した場合は、二次元画像表示用ピクセルの水平方向の開口幅はhp_hの1/mに制御する必要がある。このことについては、特許文献2、特許文献6、特許文献8及び特許文献9にその詳細が記載されている。水平開口率をこれより大きくすると、各集光点の間に観察される二次元画像が重なって見える領域が発生し、三次元画像の画質を低下する(クロストークの発生)と同時に、この領域で画面の輝度が増加する問題がある。特許文献9では、連続的な運動視差が得られるとしているが、これは飛び出し量が少ないために視差画像間の相関が強い、即ち、視差画像間の差が少ない場合の話で、飛び出し量が増加し視差画像間の相関が減ると、二重像として視認されてしまう。また、開口幅をhp_hの1/mより小さくすると、二次元的に配列した複数の二次元画像表示用ピクセルの境界部分のみが見える領域が従来の1/mのピッチで再び発生し、この領域に眼を位置させる場合には、非表示部のみを観察してしまうという問題が再発する。すなわち、集光点をm倍に設計した意味がなくなる。(特許文献6及び特許文献9)。
以上をまとめると、光線制御子として焦点面を表示ユニットに一致させたレンズアレイを用いた場合は水平開口率を厳密にhp_hの1/mにしない場合は観察者が横方向に頭を動かした際に、立体視の阻害或いは輝度の変動が生じてしまう。一方、ピンホールやスリットを用いた場合は、二次元画像表示用ピクセルの水平開口率とともにピンホールやスリットの水平開口率をも厳密に制御する必要がある。しかしながら現実には、レンズ或いは射出瞳の回折効果等を考えると制御は難しく、また制御したとしても、視距離をはずれた場合の輝度変動は避けられない。また、表示装置の射出瞳の形状は、表示ディスプレイ単体で最適化されていることから、三次元ディスプレイ特有の問題で設計の自由度が低下することは製造面から好ましくない。また、これまでは水平方向について述べてきたが、垂直方向にも視差情報を与える三次元画像表示装置では、垂直方向にもレンズ効果のあるレンズアレイや、垂直方向に離間してピンホールを設置したピンホール板を用いるが、このような場合、垂直方向にも非表示部が原因の輝度変動が発生する。
特開2000−102039
特開平07−005420
特開平07−322305
特開2000−102039
特開平07−015752
特開平10−336706
特開平09−96777
特開平09−22006
公表/再公表特許10−505689
多眼式及び二眼式に限らず、インテグラル・フォトグラフィ方式(IP方式)においても、同様に、二次元的に配列した複数の二次元画像表示用ピクセルの非表示部が原因だと考えられる表示阻害が発生する。この非表示部とは、LCDにおける配線及びスイッチング素子部分を覆うBM(ブラックマトリックス)が形成されている領域、並びに、LEDにおける各LEDが形成されている領域の外周領域が該当している。このように、表示ユニットと光線制御子を組み合わせた裸眼立体視可能な三次元画像表示装置において、表示ユニットの非表示部が原因となる表示阻害を解決することが望まれているが、未だ有効な方法が見出されていない。
この発明は、上述した事情に鑑みなされたものであって、その目的は、電子デバイスを用いた三次元画像表示装置において、電子デバイスの非表示部による表示阻害感を無くし、連続的かつ輝度変動の無い運動視差を実現した三次元画像表示装置を提供することにある。
この発明によれば、
要素画像を表示する画素群を成す画素がマトリックス状に配置されている表示ユニットと、
前記画素群に対応付けられている射出瞳を有する光線制御子とを備え、
前記射出瞳に対する前記画素の相対位置が周期的に繰り返して変化される関係に両者が配置されることを特徴とする三次元画像表示装置が提供される。
要素画像を表示する画素群を成す画素がマトリックス状に配置されている表示ユニットと、
前記画素群に対応付けられている射出瞳を有する光線制御子とを備え、
前記射出瞳に対する前記画素の相対位置が周期的に繰り返して変化される関係に両者が配置されることを特徴とする三次元画像表示装置が提供される。
本発明によると、電子デバイスの非表示部による表示阻害感を無くし、かつ、連続的、かつ輝度の均一な運動視差を実現した三次元画像表示装置が提供される。
裸眼立体視型の三次元画像表示装置において、二次元画像表示用ピクセルの境界に位置する非表示部が原因の表示阻害を解決することが望まれているが、非表示部が原因の輝度変化が観察者の位置する空間内に発生する多眼式、または稠密多眼式では、輝度変化を抑制することは難しい(観察者の瞳孔内に入射する光線の量を観察位置によらず一定にする必要がある)。これに対し、IP方式においては、非表示部が原因の輝度低下は、三次元画像表示装置の画面内に分布するが、発明者らの検討から、この画面内の輝度分布(以下、モアレと称する)を含めた面全体の平均輝度が、観察位地によらず略一定であることが判明した。すなわち、二眼式や多眼式において、観察者の位置に依存した輝度変動を抑制するより、IP方式において発生するモアレを画面内で分散するほうが、非表示部による輝度低下による表示阻害を確実に解消できることが判明した。
以下、裸眼立体視型の三次元画像表示装置において非表示部が原因で発生する輝度低下による表示阻害を、IP方式を採用し、モアレを画面内で分散させることにより解消する方法について説明する。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態に係る三次元画像表示装置ついて説明する。尚、各図において、同一または略同一の機能を有する構成要素については、同一の参照符号を付してその説明は省略する。
図1は、この発明の第1の実施形態に係る三次元画像表示装置を概略的に示す断面図である。図1に示す三次元画像表示装置1は、IP方式により三次元画像を表示可能であり、縦横に配列した三次元画像表示用ピクセル11と、三次元画像表示用ピクセル11から離間され、この三次元画像表示用ピクセル11に対応して射出瞳(アパーチャ)22が設けられた光線制御子20とを備えている。 三次元画像表示用ピクセル11には、二次元的に配列された二次元画像表示用ピクセルを備えた表示パネルにピクセルデータを与えて表示パネルを駆動することによって要素画像が表示される。この明細書では、要素画像が表示され、射出瞳が対応された二次元画像表示用ピクセル群を三次元画像表示用ピクセル11と称する。
図2は、液晶表示装置を用いて図1に示した構造を実現した三次元画像表示装置を概略的に示す断面図である。図2では、三次元画像表示用ピクセル11が表示パネルとしての透過型液晶表示装置10で構成される。この液晶表示装置10の背面側には、面光源であるバックライト30が配置される。また、液晶表示装置10の前面側には、スリットを用いた光線制御子20が配置される。図示しないが、スリットと同様の機能を有するレンズ、例えば、焦点距離を液晶表示装置の画素部に略一致させたレンチュキュラー・シートがスリットに代えて液晶表示装置10の前面側に配置されても良い。液晶表示装置10は、表示駆動回路40によって駆動され、その表示装置10に三次元画像表示用の画像が表示される。
尚、透過型の液晶表示装置10を使用する場合、光線制御子20は、バックライト30と液晶表示装置10との間に配置しても良い。また、液晶表示装置10及びバックライト30に代えて有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置、陰極線管表示装置或いはプラズマ表示装置等の自発光型の表示装置が用いられても良く、光線制御子20は、これら自発光型表示装置の前面側に配置される。
光線制御子20は、具体的には、透明基板上に射出瞳22に対応した開口部を有する遮光体パターンを形成したユニット或いは遮光板に射出瞳22に対応した貫通孔を設けたユニット等である。すでに挙げたレンチキュラ−・シートを含め、いずれも水平方向にのみ視差情報を与える場合に用いられる。垂直方向にも視差情報を与える場合は、ピンホール板やマイクロレンズアレー等を使用する。さらには、透過型の液晶表示装置のように、射出瞳22の配置、寸法、形状などを任意に変更可能なものを使用してもよい。ここで、射出瞳22は、射出瞳等の開口に限らず、レンズ系の光学的開口をも含むもので、光学的には、光線を特定方向に制限する機能を有する射出瞳として機能する。
図3(a)は、図1に示す三次元画像表示装置1において三次元画像表示用ピクセル11に採用可能な構造の一例を概略的に示す平面図である。また、図3(b)は、図1に示す三次元画像表示装置1で光線制御子20の機能を担うスリットの一例を概略的に示す平面図である。
図3(a)に示すように、それぞれの三次元画像表示用ピクセル11は、二次元的に配列した複数のサブピクセル12、例えば、(6×6)または(6×7)のサブピクセル12で構成され、各サブピクセル12は、ブラックマトリックス(BM)13で区画されている。図3(a)においては、各サブピクセル12は、図を明瞭に示す為に便宜上実線で示され、三次元画像表示用ピクセル11は、破線で示されている。図3(a)は、水平方向のみの視差を与える光線制御子の例を示している。最初の6行については、水平方向に隣接する射出瞳同士の間隔をサブピクセルの水平幅(hp_h)の6.5倍としたことから、水平方向に隣接する射出瞳同士で、二次元画像表示用ピクセルに対する射出瞳22の水平相対位置がサブピクセルの水平幅(hp_h)の1/2倍(以下、(hp_h×1/2)と表現する)だけシフトされている。さらに、次の6行においても、水平方向に隣接する射出瞳同士の間隔を(hp_h×6.5)としたことから、水平方向に隣接する射出瞳同士で、二次元画像表示用ピクセルに対する相対位置が(hp_h×1/2)だけシフトされている。さらには最初の6行と次の6行の射出瞳22同士で、二次元画像表示用ピクセルに対する射出瞳の水平相対位置が(hp_h×1/2)だけシフトされている。すなわちこの配置例では、全ての射出瞳22は水平方向に同一ピッチで配列されているが、(2n×6+m)行同士、または{(2n+1)×6+m}行(n:0以上の整数、m:1〜6の整数)同士では射出瞳22の位相が揃っているのに対し、(2n×6+m)行と{(2n+1)×6+m}では、二次元画像表示用ピクセルに対する射出瞳の相対位置が水平方向に半ピッチだけ位相がシフトされている。このような配置にすることで、射出瞳22としてスリットが規則的に配列されている光線制御子20と三次元画像表示用ピクセル11が規則的に配列されていている表示装置10がその間にギャップを設けて互いに対向されていても、後に説明するように規則的なパターンを要因として生じるモアレを低減させることができる。
尚、三次元画像表示装置1がモノクロタイプである場合には、それぞれのサブピクセル12の表示色が同一とされ、個々のサブピクセル12を二次元画像表示用ピクセルとすることができる。この場合、通常、各射出瞳22には、1つのサブピクセル12に相似した形状、典型的には、1つのサブピクセル12とほぼ同一の形状及び寸法を与えることとなる。
また、三次元画像表示装置1がフルカラータイプである場合、表示色が赤、緑、青色の3つのサブピクセル12で二次元画像表示用ピクセルを構成することができる。或いは、赤、緑、青色のサブピクセル12のそれぞれで二次元画像表示用ピクセルを構成してもよい。前者の場合、通常、各窓部22は、赤、緑、青色の3つのサブピクセル12で構成された二次元画像表示用ピクセルの1つに相似した形状、典型的には1つの二次元画像表示用ピクセルとほぼ同一の形状及び寸法を有している。また、後者の場合、通常、各窓部22には、1つのサブピクセル12に相似した形状、典型的には1つのサブピクセル12とほぼ同一の形状及び寸法を与えることとなる。
また、三次元画像表示装置1がフルカラータイプである場合、表示色が赤、緑、青色の3つのサブピクセル12で二次元画像表示用ピクセルを構成することができる。或いは、赤、緑、青色のサブピクセル12のそれぞれで二次元画像表示用ピクセルを構成してもよい。前者の場合、通常、各射出瞳22は、赤、緑、青色の3つのサブピクセル12で構成された二次元画像表示用ピクセルの1つに相似した形状、典型的には1つの二次元画像表示用ピクセルとほぼ同一の形状及び寸法を有している。また、後者の場合、通常、各射出瞳22には、1つのサブピクセル12に相似した形状、典型的には1つのサブピクセル12とほぼ同一の形状及び寸法を与えることとなる。
図1及び図2に示される三次元画像表示装置においては、図4(a)及び(b)に示されるように、見る角度により微妙に見え方が異なる複数の視差画像からなる要素画像の夫々(vs=6〜10)が表示装置10に設けられた三次元画像表示用ピクセル11に表示される。この各要素画像(vs=6〜10)は、各射出瞳22の一つ一つに対応していることから、二次元画像表示用ピクセル図4(b)においては、要素画像(vs=6〜10)に対応する射出瞳22には、各要素画像(vs=6〜10)に対応する旨を示す為にその符号(vs=6〜10)を付記している。例えば、要素画像(vs=6)に対応する射出瞳には、符号22と付記(vs=6)を付している。尚、表示装置10と光線制御子20とは、距離gで示されるギャップが設けられている。また、図4(a)及び(b)に示すように各要素画像(vs=6〜10)は、二次元画像表示用ピクセル(vp=28〜54)で構成されている。例えば、要素画像(vs=8)は、二次元画像表示用ピクセル(vp=39〜43)で構成されている。
要素画像に相当する多数のパターンから発せられた光線は、それぞれ対応する射出瞳22を介して表示装置の前方に発せられたもののみが、観察者によって観察される。これらの光線制御子20の前面に射出した光線は、要素画像光線群を構成し、この要素画像光線群が射出瞳22の前面で三次元実像を形成する。また、要素画像光線群を光線制御子20の背面に外挿した軌跡上に三次元虚像を形成する。即ち、射出瞳22を有する光線制御子20を介して観察者から表示装置10上のパターンに向かう要素画像光線群によって三次元虚像が観測され、表示装置10上のパターンから射出瞳22を通過して観察者に向かう要素画像光線群によって三次元実像が形成される。
図4(b)に示されるように、三次元画像表示装置においては、要素画像(vs=6〜10)を表示装置20上に配置する際の基準となる視距離Lが定められ、この視距離Lにおける水平方向を含む面として視域基準面12が定められている。視域基準面12における水平方向の視域の幅をhva、視域の中心をV0で示している。要素画像からの光線の軌跡が視域基準面において略同一の範囲に入射するように、要素画像(vs=6〜10)が射出瞳22に対して偏倚して配置される。ここで視域とは、三次元正画像のみが観察される領域であって、三次元画像として正画像と共に本来経由するべき射出瞳に隣接した射出瞳を経由した光線により形成される偽画像が観察される混在領域及び偽画像のみが観察される偽画像領域を除く領域に相当している。このように射出瞳22の中心に対してそれに対応する要素画像(vs=6〜10)を適切に配置することによって、要素画像(vs=6〜10)から発せられ、全ての射出瞳22(vs=6〜10)を通過する全透過光線は、視距離Lにおける領域で略重なり、正画像を観察できる視域の幅hvaが実質的に最大化される。
視域の幅hvaを実質的に最大化するために、図4(a)及び図4(b)に示す配置例では、サブピクセルの水平ピッチhp_hと射出瞳(アパーチャ)の水平ピッチhsp_hが一定であることを前提とした場合、表示装置10の視域の中心に対峙する領域から離れるに従って、基準水平視差画像数Nvsの視差画像を表示するために水平方向の二次元画像表示用ピクセルの数をNvs個とした二次元画像表示用ピクセル群で構成される標準的三次元画像表示用ピクセルに加えて、基準視差画像数Nvsに1を加えた視差画像数(Nvs+1)の視差画像を表示するための(Nvs+1)個からなる二次元画像表示用ピクセル群で構成される加算三次元画像表示用ピクセルPx’が離散的に設けられても良い。すなわち、図4(a)に示すように視域の略中心の要素画像(vs=8)を表示するための三次元画像表示用ピクセルは、5つの二次元画像表示用ピクセル(vp=39〜vp=43)で構成されるのに対して、その両側の要素画像(vs=7、9)を表示するための三次元画像表示用ピクセルは、加算次元画像表示用ピクセルPx’に相当し、夫々6つの二次元画像表示用ピクセル(vp=33〜38、vp=44〜49)で構成されても良い。これにより、要素画像(vs=7、9)は、対応する射出瞳に対して偏奇して配置される。更に、三次元画像表示用ピクセル(vs=7、9)の外側の三次元画像表示用ピクセル(vs=6、10)は、5つの二次元画像表示用ピクセル(vp=28〜32、50〜54)で構成される。要素画像(vs=6、10)を表示するための三次元画像表示用ピクセルは、略中心の要素画像(vs=8)と同様の数の二次元画像表示用ピクセルで構成されるが、要素画像(vs=7、9)が偏奇された結果、要素画像(vs=6、10)もまた二次元画像表示用ピクセル1つ分だけ対応する射出瞳に対して外側に偏奇して配置されることとなる。このように加算三次元画像表示用ピクセルPx’がある離散的に、或いは、周期的に設けることにより、視域の幅hvaを実質的に最大化することができる。
上述したような表示方法において、次の様な発明者らの考察を基に三次元画像表示用ピクセル11を構成する二次元画像表示用ピクセルと光線制御子22の射出瞳(アパーチャ)22との関係が定められることにより、電子デバイスの非表示部による表示阻害感、例えば、モアレ像による阻害が減少され、三次元画像表示装置において、連続的、かつ輝度の均一な運動視差を実現することができる。
発明者らは、非表示部が原因で生じる表示阻害について理解をすすめた結果、多眼式において非表示部が視認される場所を空間的に分散するのではなく、IP方式を採択しその構造を最適化、非表示部が視認される領域を画面内で均一化するほうが良いことに着眼、した。この判断に基づき、IP方式の構成を採択しその構造を最適化することで、この表示阻害を解消できることを明らかにした。
この明細書では、「IP方式」と「多眼式」とは、下記のように相違し、この相違を基にして区別されるものとする。
IP方式は、各撮影位置で撮影した二次元画像が一点に集光しないような設計を採用した三次元画像表示方式である。具体的には、観察位置として無限遠が想定されており、無限遠において片目で観察できる画像が、観察角度に応じて切り替わるように設計する。すなわち、IP方式では、平行投影で撮影した画像が用られる。
例えば、観察位置が表示面から無限遠だけ離れている場合を想定し、その場合に片眼で観察される画像が観察角度に応じて複数の撮影位置で撮影した画像毎に切り替わるように設計する。具体的には、IP方式では、多眼式の透視投影とは異なり、平行投影法で撮影した画像が用いられる。
このような設計によると、現実的には、表示面から無限遠だけ離れた位置から観察することはないので、IP方式では、片眼で観察される二次元画像が何れかの撮影位置で撮影した二次元画像と等しくなることはない。しかしながら、右眼で観察される二次元画像と左眼で観察される二次元画像のそれぞれは、複数の方向から平行投影法で撮影した画像の足し合わせにより構成されることで、平均的にはその観察位置から撮像した透視投影法による二次元画像となる。このような構成により右眼と左眼で別々の像を見ることができ、観察者が知覚する三次元画像は、撮影された物体を何れかの方向から実際に観察した場合に認識される三次元画像と同等となる。
IP方式における非表示部による表示阻害として、モアレが生ずるしくみについて以下に説明する。IP方式の構成で特徴的なのは、前述したように平行投影で撮影した画像を用いることであり、そのために表示装置の複数の二次元画像表示用ピクセルと射出瞳の位置関係が一定に保たれている。即ち、二次元画像表示用ピクセル中心と射出瞳の中心を結ぶ線が平行になるように設計されている。
以下簡単のため、水平方向にのみ視差情報を付与したIP方式(一次元IP方式)について説明する。また、基本的な例として、レンチキュラー・シートを使用した構成について記載する。IP方式では表示装置10の要素画像と光線制御子20の射出瞳22の相対位置は、既に説明したように一定に保たれていることから、ある視距離Lから透視投影的に観察した場合、射出瞳22から観察される要素画像内の位置は周期的に変化する。即ち、二次元画像表示用ピクセルと二次元画像表示用ピクセルの境界である非表示部も周期的に視認される。このために、非表示部を視認することによる輝度低下は、一次元IP方式においては縦縞のモアレとして視認され、このモアレの明暗の本数は視距離に依存して変動する(ディスプレイに近づくと増加するのに対し、離れると減少、無限遠では無くなる)。この非表示部が原因でIP方式に発生する表示阻害のモアレについて検討を進めた結果、次の2つ方法で解決することが判明した。
(1)非視差方向位相ずらし
視差情報が無い方向に隣接する要素画像または要素画像群同士で、射出瞳22と二次元画像表示用ピクセルの相対位置をずらし、各々のモアレの発生位置をずらすことに相当する。既に説明した図3(a)及び(b)に示すように二次元画像表示用ピクセルに対する射出瞳の位置が6行毎に半ピッチだけシフトされる場合が相当する。後に説明する図5〜図7及び図10〜図13の実施の形態が該当している。
視差情報が無い方向に隣接する要素画像または要素画像群同士で、射出瞳22と二次元画像表示用ピクセルの相対位置をずらし、各々のモアレの発生位置をずらすことに相当する。既に説明した図3(a)及び(b)に示すように二次元画像表示用ピクセルに対する射出瞳の位置が6行毎に半ピッチだけシフトされる場合が相当する。後に説明する図5〜図7及び図10〜図13の実施の形態が該当している。
(2)視差方向位相ずらし
視差情報を設けた方向に隣接する要素画像または要素画像群同士で、二次元画像表示用ピクセル射出瞳22と二次元画像表示用ピクセルの相対位置をずらしてモアレを無くすことに相当する。後に説明する図14(a)〜図15(b)に示す実施の形態が該当している。
視差情報を設けた方向に隣接する要素画像または要素画像群同士で、二次元画像表示用ピクセル射出瞳22と二次元画像表示用ピクセルの相対位置をずらしてモアレを無くすことに相当する。後に説明する図14(a)〜図15(b)に示す実施の形態が該当している。
(1)非視差方向位相ずらし及び(2)視差方向位相ずらしに係る実施の形態について、以下図面を参照して説明する。
一次元IP方式における(1)の非視差方向位相ずらしでは、行間で射出瞳と二次元画像表示用ピクセルの相対位置をずらし、各行のモアレの発生位置をずらしている。ここでは、行間としたが、複数の行からなる領域間でも良い。発生位置をずらすには、射出瞳に対する二次元画像表示用ピクセル位置を周期的に変化させれば良い。
以下、図5〜図7及び図10〜図13を参照して(1)の垂直ずらしについて説明する。
図5(a)及び(b)に示す実施の形態においては、表示装置11として水平開口率75%の液晶表示装置が用いられている。ここで、水平開口率とは、二次元画像表示用ピクセルピッチ(hp_h)に対する二次元画像表示用ピクセルの開口部12の占める割合を意味し、水平開口率75%とは、二次元画像表示用ピクセルの75%(hp_h×0.75)が開口部12でこの各二次元画像表示用ピクセル12の境界に設けられる非表示部(ブラックマトリックス:BM)13等の占める割合が残る25%(hp_h×0.25)であることを意味している。図5(b)は、表示装置と光線制御子が重ねて描かれており、光線制御子の非射出瞳12が斜線で示され、水平幅が二次元画像表示用ピクセルピッチの50%(hp_h×0.50)に設定された射出瞳と区別されている。一方、表示装置のBM13は黒色で示され、開口部と区別されている。光線制御子20はレンズの射出瞳と考えても良い。以下に説明する他の図面においても同様に描がれている。
図5(b)では、N行の二次元画像表示用ピクセル12と(N+1)行の二次元画像表示用ピクセル12とが同一位相で配置されず、(hp_h×1/2)だけ位相がずらされて配置されている。従って、射出瞳22Aは、N行では、二次元画像表示用ピクセル12の略中心に対向され、(N+1)行では、BM13に対向されている。従って、N行と(N+1)行は、モアレの発生位相が位相πだけシフトされる。このような位置関係にすることで、位相をずらさない場合に縦すじとして視認されていたモアレを市松状に配置することができる。図5(a)では、図5(b)の関係にある光線制御子と表示装置について、光線制御子と表示装置の相対位置を水平方向にずらした場合に、射出瞳を経由して観察される輝度変化を図示している。この図5(a)で輝度が変化するということは、観察者が透視投影的に観察した場合に複数の射出瞳を経由して観察される輝度が一定でない、すなわち、モアレが視認されるということを、同様に、図5(a)で輝度が変化しないということは、複数の射出瞳を経由して観察される輝度が一定、すなわち、モアレが視認されないということを意味する。この図5(a)において、N行及び(N+1)行では、BM13の出現に伴い輝度が低下する変化が周期的に表れるが、これに起因して発生したモアレは、N行及び(N+1)行でモアレの発生周期の1/2だけ位相がずらされている。よって、単一の射出瞳からN行及び(N+1)行が同時に観察されることにより、両者輝度の周期的変化は平均化されて、{N行+(N+1)行}/2で表されるように輝度の変化の周期が二倍になるとともに、輝度変化が1/2に減少されて均一化される。従って、観察側から射出瞳22Aを介して二次元画像表示用ピクセル12を観察する場合には、モアレが小さく気にならなくなる。換言すれば、三次元画像表示装置1においてその表示阻害が発生することが防止されることとなる。
図6(a)及び(b)は、図5(a)及び(b)と同様に表示装置11における射出瞳を経由して観察される輝度変化の有無及び表示装置11における射出瞳22と二次元画像表示用ピクセル12との重ね合わせた状態での位置関係を示している。但し、図5(a)及び(b)と異なり、図6(a)及び(b)は、水平開口率が50%の場合の輝度変化及び重ね合わせ状態を示している。図6(b)に示す配置では、図6(a)に示すようにN行及び(N+1)行では、BM13の出現に伴い輝度が低下する変化が周期的に表れ、モアレが発生するが、N行及び(N+1)行のモアレは、その発生周期の1/2だけ位相がずらされている。しかも、N行及び(N+1)行での輝度の波形は、水平開口率が50%であることから、半位相だけ位相が異なっているだけで実質的に同一でる。従って、単一の射出瞳からこのN行及び(N+1)行が同時に観察されることにより、両者の輝度の周期的変化は、{N行+(N+1)行}/2で表されるように平均化され輝度の変化は殆ど消滅して略一定となる。即ち、観察側からは、いずれの射出瞳22Aを介して二次元画像表示用ピクセル12を観察しても同一の輝度が得られることから、モアレが消滅していることとなり、最も理想的な表示が得られることとなる。
図7(a)及び(b)は、図5(a)及び(b)並びに図6(a)及び(b)と同様に表示装置11における射出瞳を経由して観察される輝度変化の有無及び表示装置11における射出瞳22と二次元画像表示用ピクセル12との重ね合わせた状態での位置関係を示している。但し、図5(a)及び(b)と異なり、図7(a)及び(b)は、水平開口率が25%(hp_h×0.25)に制限された場合の輝度変化及び重ね合わせ状態を示している。図7(b)に示す配置では、図7(a)に示すようにN行及び(N+1)行では、BM13の出現に伴い輝度が低下する変化が周期的に表れるが、これに起因して発生したモアレは、N行及び(N+1)行でモアレの発生周期の1/2だけ位相がずらされている。しかも、N行及び(N+1)行での輝度の波形は、水平開口率が25%(hp_h×0.25)であることから射出瞳が完全に遮光された状態が発生し易い。単一の射出瞳からこのN行及び(N+1)行が同時に観察されることにより、その輝度の周期的変化は、{N行+(N+1)行}/2で表されるように平均化され、輝度の変化の周期が二倍になるとともに、輝度変化が1/2に減少されて均一化される。しかしながら、最低輝度が完全にゼロになることから、モアレのコントラスト(=最大輝度/最小輝度)は無限大となり、観察側から開口部射出瞳22Aを介して二次元画像表示用ピクセル12を観察する場合に、水平開口率75%(hp_h×0.75)の場合に比較してモアレが視認し易い。
図5〜図7では表示装置の水平開口率を変更した場合について説明したが、図10〜図13では光線制御子の射出瞳の水平幅を変更した影響について説明する。図10(a)は、二次元画像表示用ピクセルの水平開口率75%(hp_h×0.75)の場合に、射出瞳の水平幅が二次元画像表示用ピクセルピッチの50%または25%(hp_h×0.50,hp_h×0.25)の光線制御子と組み合わせた場合の輝度の変化を示すグラフであり、図10(b)は、水平幅が50%の射出瞳22Cを採用した光線制御子20射出瞳と二次元画像表示用ピクセル12及びBM13との配置関係を示す平面図であり、また、図10(c)は、同様に水平幅25%の射出瞳22Cを採用した光線制御子20と二次元画像表示用ピクセル12及びBM13との配置関係を示す平面図である。図10(b)及び(c)に示すように射出瞳22Cは、垂直方向に延出した水平位置が一定の形状を有し、表示装置10のN行の二次元画像表示用ピクセル12の境界には、BM13が配置され、このN行の二次元画像表示用ピクセル行に対して(N+1)行の二次元画像表示用ピクセル行は、二次元画像表示用ピクセル12の幅の1/2(hp_h×0.50)だけ位相をずらして配置されている。図10(c)は図5と同一の関係を示していることから説明を割愛、これに比較して光線制御子の射出瞳の水平幅を増加した図10(b)について説明する。図10(b)に示す配置においては、N行及び(N+1)の二次元画像表示用ピクセル行及び水平幅50%を有する射出瞳22Cによって、図10(a)に符号Bn1及びBn2で示すように周期的な輝度変化が生じ、これに起因して発生したモアレは、N行及び(N+1)行でモアレの発生周期の1/2だけ位相がずらされている。しかも、N行及び(N+1)行での輝度の波形は、射出瞳の水平開口率を50%にしたことにより実質的に同一であり、しかも、半位相だけ位相が異なっている。したがって、単一の射出瞳からこのN行及び(N+1)行が同時に観察されることにより、両者の輝度の周期的変化は、{N行+(N+1)行}/2で表されるように平均化され、輝度の変化は符号Bn3で示すように殆ど消滅して略一定となる。すなわち、観察側からはいずれの開口部22Cを介して二次元画像表示用ピクセルを観察しても同一の輝度が得られることから、モアレが消失していることとなり、最も理想的な表示が得られることになる。
図11(a)は、二次元画像表示用ピクセルの水平開口率25%の場合に、射出瞳の水平幅が二次元画像表示用ピクセルピッチの50%または25%(hp_h×0.50,hp_h×0.25)の光線制御子と組み合わせた場合の輝度の変化を示すグラフであり、図11(b)は、水平幅50%を有する射出瞳22Cを採用した光線制御子20射出瞳と二次元画像表示用ピクセル12及びBM13との配置関係を示す平面図であり、また、図11(c)は、同様に水平幅25%を有する射出瞳22Cと二次元画像表示用ピクセル12及びBM13との配置関係を示す平面図である。
図11(b)及び(c)に示すように、N行の二次元画像表示用ピクセル行に対して(N+1)行の二次元画像表示用ピクセル行は、二次元画像表示用ピクセル12の幅の1/2だけ位相がずらして配置されている。図11(c)は図7と同一の関係を示していることから説明を割愛する。これに比較して光線制御子の射出瞳の水平幅を増加した図11(b)について説明する。図11(b)に示す配置においては、N行及び(N+1)の二次元画像表示用ピクセル行及び水平幅50%を有する射出瞳22Cによって、図11(a)に符号Dn1及びDn2で示すように周期的な輝度変化が生じ、これに起因して発生したモアレは、N行及び(N+1)行でモアレの発生周期の1/2だけ位相がずらされている。しかも、N行及び(N+1)行での輝度の波形は、射出瞳の水平開口率を50%にしたことにより実質的に同一であり、しかも、半位相だけ位相が異なっている。したがって、単一の射出瞳からこのN行及び(N+1)行が同時に観察されることにより、両者の輝度の周期的変化は、{N行+(N+1)行}/2で表されるように平均化され、輝度の変化は符号Dn3で示すように殆ど消滅し略一定となる。 すなわち、観察側からはいずれの開口部22Cを介して二次元画像表示用ピクセルを観察しても同一の輝度が得られることから、モアレが消失していることとなり、最も理想的な表示が得られることになる。
図10及び図11では、光線制御子に設けた射出瞳の水平幅が広くなった場合について説明したが、図12及び図13では水平幅が狭い場合について説明する。
図12(a)は、二次元画像表示用ピクセルの水平開口率75%(hp_h×0.75)の場合に、射出瞳の水平幅が二次元画像表示用ピクセルピッチの無限小または25%(hp_h×1/∞,hp_h×0.25)の光線制御子と組み合わせた場合の輝度の変化を示すグラフであり、図12(b)は、水平幅無限小の射出瞳22Cを採用した光線制御子20の射出瞳と二次元画像表示用ピクセル12及びBM13との配置関係を示す平面図であり、また、図12(c)は、同様に水平幅25%を有する射出瞳22Cと二次元画像表示用ピクセル12及びBM13との配置関係を示す平面図である。ここで、水平幅0%の射出瞳22Cとは、射出瞳22としてレンチキュラー・シートが採用された場合において、そのレンチキュラー・シートの焦点が二次元画像表示用ピクセルの面上に焦点が合わされているような場合が該当する。また、水平幅0%とは、限りなく開口数が小さいことを意味し、実質的に水平幅が0%の場合を含むものとする。
図12(b)及び(c)に示すように、N行の二次元画像表示用ピクセル行に対して(N+1)行の二次元画像表示用ピクセル行は、二次元画像表示用ピクセル12の幅の1/2だけ位相がずらして配置されている。図12(c)は図5と同一の関係を示していることから説明を割愛、これに比較して光線制御子の射出瞳の水平幅を減少させた図12(b)について説明する。図12(b)に示す配置においては、N行及び(N+1)の二次元画像表示用ピクセル行及び開口幅0%を有する射出瞳22Cによって、図12(a)に符号Fn1及びFn2で示すように周期的、かつ、矩形波のような輝度変化が生じ、これに起因して発生したモアレは、N行及び(N+1)行でモアレの発生周期の1/2だけ位相がずらされている。したがって、単一の射出瞳からこのN行及び(N+1)行が同時に観察されることにより、その輝度の周期的変化は、{N行+(N+1)行}/2で表されるように平均化され、符号Fn3で示すように輝度の変化の周期が二倍になるとともに、輝度変化が1/2に減少されて均一化される。
図13(a)は、二次元画像表示用ピクセルの水平開口率25%(hp_h×0.25)の場合に、射出瞳の水平幅が二次元画像表示用ピクセルピッチの無限小または25%(hp_h×1/∞,hp_h×0.25)の光線制御子と組み合わせた場合の輝度の変化を示すグラフであり、図13(b)は、水平幅無限小の射出瞳22Cを採用した光線制御子20と二次元画像表示用ピクセル12及びBM13との配置関係を示す平面図であり、また、図13(c)は、同様に水平幅25%を有する射出瞳22Cと二次元画像表示用ピクセル12及びBM13との配置関係を示す平面図である。
図13(b)及び(c)に示すように、N行の二次元画像表示用ピクセル行に対して(N+1)行の二次元画像表示用ピクセル行は、二次元画像表示用ピクセル12の幅の1/2だけ位相がずらして配置されている。図13(c)は図7と同一の関係を示していることから説明を割愛、これに比較して光線制御子の射出瞳の水平幅を減少させた図13(b)について説明する。図13(b)に示す配置においては、N行及び(N+1)の二次元画像表示用ピクセル行及び開口幅0%を有する射出瞳22Cによって、図13(a)に符号Hn1及びHn2で示すように周期的かつ、矩形波のような輝度変化が生じ、これに起因して発生したモアレは、N行及び(N+1)行でモアレの発生周期の1/2だけ位相がずらされている。したがって、単一の射出瞳からこのN行及び(N+1)行が同時に観察されることにより、その輝度の周期的変化は、{N行+(N+1)行}/2で表されるように平均化され、符号Hn3で示すように輝度の変化の周期が二倍になるとともに、輝度変化が1/2に減少されて均一化される。
上述した図10〜11の説明から明らかなように、光線制御子の開口部の水平幅が表示装置のピクセルピッチに対して25%から50%に変更することで、表示装置の開口率が25%または75%の場合もモアレの発生を抑制することができる。
また、図12〜13に示されるように光線制御子20の射出瞳22Cの水平幅を減少または無限小にした場合には、モアレの輝度変化は、急峻になり、視認し易くなるが、表示装置の二次元画像表示用ピクセルの配置をデルタ配列にすることで、モアレの周期を二倍にし、かつその輝度変化を1/2にすることでモアレを視認し難くすることができる。
以上の点を考察すると、下記のようなことが導き出される。
(a)水平開口率50%のデルタ配列された二次元画像表示用ピクセルでは、モアレが発生しない
(b)デルタ配列された二次元画像表示用ピクセルの場合、光線制御子の射出瞳の水平幅を50%にする射出瞳と、モアレが発生しない。
(b)デルタ配列された二次元画像表示用ピクセルの場合、光線制御子の射出瞳の水平幅を50%にする射出瞳と、モアレが発生しない。
(c)(a)または(b)を満たさない場合、二次元画像表示用ピクセルをデルタ配列にすることでモアレの周期を二倍にするとともにモアレのコントラストを1/2に減少させてモアレが見え難くなる。
(d)(a)または(b)を満たさない場合、二次元画像表示用ピクセルの水平開口率が低下すると、モアレのコントラストが増加して視認されやすくなる。
以上は、視差情報を水平方向にしか与えず、かつ二次元画像表示用ピクセルの配置を二次元画像表示用ピクセルピッチの1/2(hp_h×0.50)だけずらした系について説明したが、視差情報を水平方向にのみ与える系における一般論は以下のようになる。
(a)水平方向にhp_h×h/aずつ位置をずらして配列された二次元画像表示用ピクセルの水平開口率をhp_h×h/a×n(n:整数)にすると光線制御子の射出瞳の水平幅に独立にモアレが発生しない。
(b)水平方向にP×h/aずつ位置をずらして配列された二次元画像表示用ピクセルの場合、光線制御子の射出瞳の水平幅をhp_h×h/a×n(n:整数)にすると二次元画像表示用ピクセルの水平開口率に独立にモアレが発生しない。
(c)(a)または(b)を満たさない場合、二次元画像表示用ピクセルの水平位置をhp_h×h/aずらすことで、モアレの周期をa/h倍に高めるとともにモアレのコントラストをh/aに減少させてモアレが見え難くなる。
(d)(a)または(b)を満たさない場合、二次元画像表示用ピクセルの水平開口率を増加させると、モアレのコントラストが低下し、モアレが視認されにくくなる。
ここで、nは整数であり、(a)における表示装置の二次元画像表示用ピクセルの水平開口率、(b)における光線制御子の射出瞳の水平幅について、hp_h×h/aの整数倍にしてもモアレ抑制の効果が維持されることからこれを記載した。つまり、一次元IP方式において画素の中心位置をh/aずつずらすことでa/h行毎に同一の位置関係が発生した状態において、a/h行をひとつの領域として捉えた場合、垂直解像度がh/a倍に低下し、水平解像度がa/h倍に増加したことに等しい。この置き換え後の画素の開口部と非開口部の比率がパネル単体で等しい状態が(a)を、開口部と非開口部の比率等しく無いものの、等しくなるように射出瞳を設けるのが(b)にあたる。繰り返しになるが、射出瞳の幅または画素の水平開口率を制御し、射出瞳を経由して観察される開口部とBMの割合を、どの位置から見ても一定にすることでモアレを消すことができる。また、(a)及び(b)については、実はh=aの場合(つまり、二次元画像表示用ピクセルの水平方向の位置をずらさないストライプ配列アレイ)にも成り立つ一般的な関係である。
(a)または(b)を満たすために二次元画像表示用ピクセルの水平開口率を制御したり、光線制御子の射出瞳の水平幅を制御したりすることは有効ではあるが、厳密に制御することは難しい。例えば表示装置の画素の水平開口率はアレイ設計や解像度等多くの要因が影響している場合が多く、三次元画像表示装置単独の理由で設計を変えることは好ましくない。一方、光線制御子の射出瞳の幅についても、射出瞳の場合は回折効果や視距離、レンズの場合は収差の問題など、これを表示面内で均一に制御するのに障害となる要因は多く存在する。射出瞳よって、(a)及び(b)に加えて、または(a)及び(b)が実現できない場合に、消せなかったモアレを(c)及び(d)の手法で分散すること、さらにもうひとつの分散の方法である(2)の視差方向の位相ずらしを組み合わせることは有効である。(2)の視差方向位相ずらしでは、視差を付与する方向に隣接した射出瞳同士で射出瞳22と二次元画像表示用ピクセルの相対位置をずらし、射出瞳モアレの発生位置をずらす方法である。この方法では、隣接する射出瞳間としたが、複数の射出瞳から構成される領域間でも良い。(1)の非視差方向位相ずらしにおけると同様に、モアレの発生位置をずらすには、射出瞳22に対する二次元画像表示用ピクセル位置を周期的に変化させれば良い。
図14(a)及び(b)及び図15(a)及び(b)には、一次元IP方式において、射出瞳22に対する二次元画像表示用ピクセル位置の水平位置を隣接する射出瞳同士で二次元画像表示用ピクセルの水平ピッチの1/2(hp_h×0.50)だけずらした例における輝度分布及びその配置関係が示されている。図14(a)及び(b)に示す実施の形態では、二次元画像表示用ピクセルの水平開口率が75%、15(a)及び(b)では二次元画像表示用ピクセルの水平開口率が25%で、光線制御子に設けられた射出瞳の水平幅が0%に定められている。これまで説明したように、この条件は(a)及び(b)に当てはまらないことから、(1)非視差方向位相ずらし、または本項で説明する(2)視差方向位相ずらしを適用しなければモアレが視認されてしまう系である。以下、代表して図14について説明する。図14(b)に示すように射出瞳22(1)及び22(2)は、水平位置が一定になるように垂直方向に延出され、表示装置10のN行の二次元画像表示用ピクセル12間には、BM13が配置され、このN行の二次元画像表示用ピクセル行に対して(N+1)行の二次元画像表示用ピクセル行は、二次元画像表示用ピクセル12の幅の1/2だけ位相がずらして配置されている。N行では、第1射出瞳22(1)が略二次元画像表示用ピクセル12の中心に対向されているに対してこの第1射出瞳22(1)に隣接する第2射出瞳22(2)では、BM22(2)に対向されている。また、N行では、第2射出瞳22(2)が略二次元画像表示用ピクセル12の中心に対向されているに対してこの第2射出瞳22(2)に隣接する第1射出瞳22(1)では、BM22(1)に対向されている。即ち、二次元画像表示用ピクセルの整数倍ピッチに射出瞳ピッチが設定されず、二次元画像表示用ピクセルの整数倍に1/2二次元画像表示用ピクセル幅を加えたピッチに射出瞳ピッチが設定される。
図14(a)に示されるようにN行に関しては、第1射出瞳22(1)によって符号Kn(1)で示されるような輝度変化が生じ、また、(N+1)行に関しては、第2射出瞳22(1)によって符号Kn(2)で示されるように輝度変化Kn(1)に対して位相πだけシフトした輝度変化が生ずる。同様に、N行に関しては、第1射出瞳22(1)によって符号Kn+1(1)で示されるような輝度変化が生じ、また、(N+1)行に関しては、第2射出瞳22(1)によって符号Kn+1(2)で示されるように輝度変化Kn+1(1)に対して位相πだけシフトした輝度変化が生ずる。換言すれば、隣接するN行と(N+1)行同士でモアレの発生周期が位相πだけシフトされているのに加え、隣接する射出瞳22(1)、22(2)同士でモアレの発生位相が略位相πだけシフトされている。ここで、略位相πとは、パネルと射出瞳の間にギャップがあることから、設計上二次元画像表示用ピクセルの水平ピッチの1/2ずらしても、観察者からは(1/2+α)ずれて見えることから、モアレの発生周期もπから若干ずれるためである。このような位置関係にすることで、ある幅を持って視認されていたモアレが隣接する射出瞳同士で逆位相に発生される。従って、(1)の非視差方向位相ずらしに加え、さらにモアレが打ち消される効果が増大し、モアレは完全に視認されなくなる。以上、図14について説明したが、図15(b)の構成についても同様のモアレ分散が可能である(図15(a))。また、図14、図15では(1)の非視差方向位相ずらしと(2)の視差方向位相ずらしの両方を用いた系について説明したが、(2)の非視差方向位相ずらしのみでもモアレの周期をi/b倍かつコントラストをi/b倍にする効果はある。しかしながら、モアレの縞自体は垂直方向に連続したままなので、(1)のみの場合に比べてモアレの縞として視認され易く、また水平方向に頭を動かした場合にレンズまたはパララックス射出瞳のちらつきとして視認される点でも好ましくない。
ところで、(2)を実現するにあたり、光線制御子の射出瞳のピッチが二次元画像表示用ピクセルピッチ(P)の整数でなくなることから、これはIP方式の定義(三次元像を構成する光線同士が平行の関係にある)からはずれているように思われる。しかしながら、例えば光線制御子の射出瞳のピッチが、hp_h×(m+i/b)(j/b:視差方向へのシフト量)に設定されているということは、射出瞳と二次元画像表示用ピクセルの相対位置が同一の関係がb/i個の射出瞳おきに出現していることを示し、つまりは、b/i個おきの要素画像同士で光線同士が平行な関係にあることを意味する。
説明のための概念図を図29に示す。図29では要素画像が二次元画像表示用サブピクセル(3+1/2)個から構成されている。この結果、射出瞳二つおきに光線が平行関係にある要素画像が発生する(要素画像AとC)。さらに、この間の要素画像Bの射出瞳と二次元画像表示用ピクセル中心を結ぶ光線の軌跡は、要素画像Aの光線群の間に点線で示したように、その間に位置することが分かる。すなわち、画素と射出瞳の相対位置をj/bだけずらすということは、平行投影で撮像するカメラ間隔がb/i倍に増加することを意味する。これは、(1)非視差方向位相ずらしについても同様である。つまり、モアレ発生位置(=BMと射出瞳を結んだ光線の無い軌跡)を分散するということは、撮像方向を分散することに等しい。よって、モアレの分散の程度をあげようとすると撮像方向が増加することになり、単純にモアレを分散すればよいというものではない。撮像方向の増加を抑えながら効果的にモアレの発生位置を分散する方法として、(1)視差方向位相ずらしと(2)非視差方向位相ずらしのシフト量を同一にする、という方法がある。すなわち、a/h=b/iにすると、撮像位置はh/a倍に増えるだけで済む。a/h≠b/iの場合、a/h×b/iだけ撮像位置が増加してしまう。また、モアレの分散の程度と撮像位置の増加を考えた場合、aまたはbが6より大きいことに意味はない。具体的には、撮像位置の増加の負荷の増大に比較してモアレ分散の程度の改善が認められなくなる。 以上、(1)に(2)を組み合わせることがモアレの分散、即ち、表示装置10の非表示部による表示阻害の分散に効果的である。IP方式に(1)の方法、さらには(2)の方法を組み合わせることで、表示装置の二次元画像表示用ピクセルの水開口率や光線制御子の射出瞳の水平幅の大小に関わらず、効果的に非表示部を分散し、モアレ縞として視認し難くすることができる。また、視距離によってモアレの発生個所は増減するが、何れにしろ画面内で分散される。
以上に述べたモアレの分散を、図8(a)〜(f)及び図9(a)〜(f)を参照して定性的に説明される。図8(a)〜(f)及び図9(a)〜(f)においては、射出瞳22として垂直方向に延伸したレンチュキュラーレンズ22Bを採用し、また、図8(a)〜(f)は、表示装置の水平開口率が75%の表示装置11を用いた例を示し、図9(a)〜(f)は、水平開口率が50%の表示装置11を用いた例を示している。縦の長方形は便宜的にレンズ一本または複数本からなる集合を示しており、視距離でこれを構成する本数が変化すると考えることで一般化できる。レンズのフォーカスは表示装置面に合っているものとする。
表示装置11の表示面におけるN行の二次元画像表示用ピクセル12と(N+1)行の二次元画像表示用ピクセル12の水平位置が一致している場合には、図8(a)に示すようにレンチュキュラーレンズ22Bを介してBM部分が見えるレンズが周期的に発生し、縞状のモアレとして見えることとなる。
これに対し、表示装置11の表示面におけるN行の二次元画像表示用ピクセル12と(N+1)行の二次元画像表示用ピクセル12の水平位置が一致している表示面に対して、レンチュキュラーレンズ22Bが二次元画像表示用ピクセル12の幅の1/2(=i/b)倍だけ図8(a)に示す配置に対して位相がずれた場合は、図8(b)に示すようにレンチュキュラーレンズ22Bを介してBMが縞状に見えることとなる。ただし、輝度低下が発生する位置は図8(a)に対してモアレの発生周期の1/2だけシフトする。
よって、(a)の表示装置において射出瞳のピッチを二次元画像表示用ピクセルピッチの1/2(=i/b)だけ増加させ、隣接するレンズ(または複数本のレンズからなる領域)同士で二次元画像表示用ピクセルとのレンズ中心の相対位置が1/2(=i/b)だけずらすようにした場合、2(=b/i)本のレンズ(または複数本のレンズからなる領域)おきのレンズ(または複数本のレンズからなる領域)だけを考えるとそれぞれは(a)、または(b)のモアレを発生させていることにほぼ等しく、結果的にモアレは(c)の状態に分散される(モアレの周波数が2倍に増加し、コントラストが1/2に低下する)。
さらに、これに表示装置の二次元画像表示用ピクセルの水平位置ずらし(非視差方向位相ずらし)を組み合わせたのが図8(f)である。すなわち表示装置11の表示面におけるN行(または複数行からなる領域N)の二次元画像表示用ピクセル12と(N+1)行(または複数行からなる領域(N+1))の二次元画像表示用ピクセル12とが二次元画像表示用ピクセル12の幅1/2(=h/a)倍だけ位相がずらされるように配列されると、この行(または領域)同士で、図8(f)に示すように、(2)視差方向位相ずらしで分散させたモアレの発生位置をずらすことができる(図8(f)ではこの行または領域のピッチがある程度大きい場合を想定し行(または領域)毎にシフトしている様子を描いたが、ピッチが短く平均化されて見える場合は、図8(c)よりモアレの周波数が2倍に増加し、コントラストが1/2に低下して見えることになる。
一方、図8(a)→(d)+(e)→(f)の流れは、これまでとは逆に、先に(1)の非視差方向位相ずらしを実施し、次に(2)視差方向位相ずらしを組み合わせた場合のモアレの発生位置の変化を示す。いずれにしろ、最終的には(f)の状態にモアレが発生する。
また、図9は画素の水平開口率が異なる場合を定性的に描いた。水平開口率が異なっても(1)の非視差方向位相ずらしと(2)視差方向位相ずらしの組み合わせで効果的にモアレが分散できることが分かる。
以上に示した実験結果より、IP方式において(1)の非視差方向位相ずらしはモアレの分散に有効で、これに(2)視差方向位相ずらしを加えるとさらにモアレが分散される。ただし、(2)だけで十分モアレを分散することは難しい。また、(1)と(2)を組み合わせる場合、光線制御子の射出瞳と表示装置の二次元画像表示用ピクセルの相対位置の変化量は(1)と(2)で同一にするほうが画像取得方向の増加を抑えることができるが、増加させたとしてもその増加はもともとの5倍以内に留めたほうが現実的である。以上の方法では、観察者が左右(二次元IP方式の場合は上下も)に移動しても、非表示部が原因の輝度低下は均一に分散し続ける。また、表示装置10の二次元画像表示用ピクセルの水平開口率(二次元IP方式の場合は垂直開口率も)や、光線制御子の射出瞳の水平幅(二次元IP方式の場合は垂直幅も)は、三次元ディスプレイの設計とは独立に設計できる。 また、以上の記述は、二次元画像表示用ピクセル位置をシフトした例について記載したが、光線制御子20の射出瞳22の位置をシフトさせても同様な効果が得られる。また、シフト量も二次元画像表示用ピクセルピッチの1/2(hp_h×0.50)にした例について記載したが、これ以外のシフト量についても周期は異なるものの分散の効果は得られる。しかしながら、これまでも述べたように撮像方向の増加やモアレの位相のずれ量から考えてシフト量は、1/2或いは1/3などが好ましい。撮像方向の増加を避けて光線制御子の射出瞳と表示装置の二次元画像表示用ピクセルの相対位置の変化を反映しない(例えば射出瞳ピッチを3.5Pとした場合に、画像取得の際の光線方向を維持するために3画素からなる要素画像と4画素からなる要素画像を交互におく)こともできるが、これは三次元画像の画質を低下する。この三次元画像の画質低下を受け入れるとした場合も、シフト量は、1/2或いは1/3などが好ましい。さらに、画像取得方向が増えることから分かるように、(1)や(2)は観察者が三次元画像表示装置を片目で見た場合に見える二次元画像の垂直解像度を二次元画像の水平解像度、または水平視差数に割り振る効果がある。よって、三次元画像表示装置としての表示性能のバランスを考慮しながら(1)の垂直位相ずらし及び(2)の視差方向位相ずらしのシフト量を決める必要がある。具体的には、一次元IPは水平解像度のみを犠牲にすることから、本位相ずらしを組み合わせて水平解像度を維持することは効果的である。
最後に、このようなシフトにより発生する色モアレについて追記する。表示装置に一般的な縦ストライプCFを用い、これまでに説明したような射出瞳の水平位置が周期的にシフトしたような光線制御子を組み合わせた場合、ある幅をもったBGBの帯が水平方向に発生してしまう。この現象はCFの周期的な構造と光線制御子の射出瞳の周期的構造によるやはり一種のモアレのような現象であるが、これを避けるために、モザイク配列CFの表示装置を用いることは効果的である。
以下に上述した実施形態の種々の変形例に係る(1)の非視差方向位相ずらしの実施形態に関して図17から図2を参照し、(2)の視差方向位相ずらしの実施形態に関して図24及び図25を参照し、(1)の非視差方向位相ずらし及び(2)の視差方向位相ずらしの組み合わせに係る実施形態に関して図26から図28を参照して説明する。以下の説明において、表示装置を用いた一次元IP(垂直方向の視差情報がないII)であって、信号線由来で発生するモアレへの対策についてのみ記載する。二次元IIについては走査線についても考慮する必要がある。図16から図28においては、表示素子20上では、全ての行の二次元画像表示用ピクセル配列は、同一ピッチで同一列のピクセル同士の水平位置が等しいストライプ配列が用いられ、16(+j/b)視差を与える例を示し、要素画像を16(+j/b)二次元画像表示用ピクセルで構成する。
理解を容易にする比較例として図16に従来の二次元画像表示用ピクセル12の射出瞳22に対向する相対位置が同一である配置を示す。この図16においては、射出瞳22Cも二次元画像表示用ピクセルの略中心を通って垂直に延出され、そのピッチも二次元画像表示用ピクセルの整数倍に保たれている。従って、射出瞳22と表示素子20との間のギャップが原因でモアレが発生される。
図17では、二次元画像表示用ピクセル行が増加する毎に、射出瞳22Cが二次元画像表示用ピクセル幅の(h/a=1/2)だけ二次元画像表示用ピクセルに対する相対位置がシフトされている。従って、射出瞳ピッチは、二次元画像表示用ピクセルの整数倍に1/2二次元画像表示用ピクセル幅が加えられた値に設定される。ここで、a、hは整数で、h<aある。モアレの発生する位相が二次元画像表示用ピクセル行間で略πずれ、モアレの発生位置が分散される。また、行の幅が十分狭い場合は、周期が2倍、コントラストが1/2のモアレとして視認される。
図18は、(h/a=1/2)シフト量は同じだが、二次元画像表示用ピクセル行が増加する毎に射出瞳22C同士が(1+h/a=3/2)シフトされる他の例を示している。この例でもモアレの発生する位相が行間で略πずらされてモアレの発生位置が分散される。また、行の幅が十分狭い場合は、周期が2倍、コントラストが1/2のモアレとして視認される。
図19は、二次元画像表示用ピクセル行が増加する毎に、射出瞳22Cが二次元画像表示用ピクセル幅の(h/a=1/3)だけ二次元画像表示用ピクセルに対する相対位置がシフトされる他の例を示している。即ち、射出瞳ピッチ(hsp_h)は、二次元画像表示用ピクセルの整数倍に1/3二次元画像表示用ピクセル幅が加えられた値に設定される。従って、モアレの発生する位相が行間で略(2/3)πずらされてモアレの発生位置が分散される。また、行の幅が十分狭い場合は、周期が3倍、コントラストが1/3のモアレとして視認される。
図20では、二次元画像表示用ピクセル行が2行増加する毎に射出瞳22Cの二次元画像表示用ピクセルに対する相対位置が、二次元画像表示用ピクセルの幅の(h/a=1/2:aは整数)だけ位相がシフトされている。モアレの発生する位相が領域(2行)間で略πずらされてモアレの発生位置が分散される。また、2行の幅が十分狭い場合は、周期が2倍、コントラストが1/2のモアレとして視認される。
図21では、二次元画像表示用ピクセル行毎に射出瞳22Cの二次元画像表示用ピクセルに対する相対位置が二次元画像表示用ピクセル幅の(h/a=1/2)だけシフトされているが、そのシフト方向が行毎に逆になっており、その結果、射出瞳の位置がジグザグに変化している。この例でも、モアレの発生する位相が行間で略πずらされて、モアレの発生位置が分散される。また、行の幅が十分狭い場合は、周期が2倍、コントラストが1/2のモアレとして視認される。
図22は、二次元画像表示用ピクセル行を横切る射出瞳22Cが斜めに延出され、二次元画像表示用ピクセル行毎に射出瞳22Cの二次元画像表示用ピクセルに対する相対位置が二次元画像表示用ピクセル幅の(h/a=1/2)だけシフトされている例を示している。この例でも、モアレの発生する位相が行間で略πずらされて、モアレの発生位置が分散される。また、行の幅が十分狭い場合は、周期が2倍、コントラストが1/2のモアレとして視認される。
図23は、二次元画像表示用ピクセル行を横切る射出瞳22Cの二次元画像表示用ピクセルに対する相対位置が二次元画像表示用ピクセル幅の(h/a=1/2)だけシフトされているが、そのシフト方向が行毎に逆になっており、その結果、射出瞳がジグザグに延出される例を示している。この例でも、モアレの発生する位相が行間で略πずらされて、モアレの発生位置が分散される。また、行の幅が十分狭い場合は、周期が2倍、コントラストが1/2のモアレとして視認される。
一方、図24では、m二次元画像表示用ピクセル列毎に射出瞳22Cが二次元画像表示用ピクセル幅の(i/b=1/2)だけ位相が水平方向にシフトされている。ここで、b及びiは、整数であり、iは、bよりちいさい 整数である。すなわち図24では、i/b=1/2の例として16.5視差の例となっている。従って、この図24に示される例の表示では、1要素画像は、16または17の視差が与えられ、両要素画像を構成する光線の軌跡は入れ子の関係になっている。この構造においても、隣接する射出瞳同士で表示装置の二次元画像表示用ピクセルに対する光線制御子の射出瞳の位置を二次元画像表示用ピクセルの幅の1/2だけシフトさせたことから、要素画像毎にモアレの発生する位相が略πだけ水平方向にずらされて、モアレの発生位置が分散される。
図25では、m二次元画像表示用ピクセル列毎に射出瞳22Cが二次元画像表示用ピクセル幅の(i/b=1/3)だけ位相が水平方向にシフトされている。すなわち図25では、i/b=1/3の例として16.33視差毎の例となっている。従って、この図25に示される例の表示では、1要素画像は、16または17の視差が与えられ、17の視差は3要素画像毎に発生する。そして、3つの要素画像を構成する光線の軌跡は入れ子の関係になっている。この構造においても隣接する射出瞳同士で表示装置の二次元画像表示用ピクセルに対する光線制御子の射出瞳の位置を二次元画像表示用ピクセルの幅の1/3だけシフトさせたことから、要素画像毎にモアレの発生する位相が略2π/3だけ水平方向にずらされて、モアレの発生位置が分散される。
図26は、二次元画像表示用ピクセル行が増加する毎に射出瞳22Cの二次元画像表示用ピクセルに対する位置が二次元画像表示用ピクセル幅の(h/a=1/2)だけ位相がシフトされ、また隣接する射出瞳毎に射出瞳22Cの二次元画像表示用ピクセルに対する位置が二次元画像表示用ピクセル幅の(i/b=1/2)だけ位相が水平方向にシフトされている(h/a=i/b=1/2)。従って、水平及び垂直双方でモアレの発生位置が分散される。また、行、列の幅が十分狭い場合は、周期が4倍、コントラストが1/4のモアレとして視認される。 図27は、二次元画像表示用ピクセル行を横切る射出瞳22Cが斜めに延出され、二次元画像表示用ピクセル行が増加する毎に射出瞳22Cの二次元画像表示用ピクセルに対する位置が二次元画像表示用ピクセル幅の(h/a=1/2)だけ位相がシフトされ、また隣接する射出瞳毎に射出瞳22Cの二次元画像表示用ピクセルに対する位置が二次元画像表示用ピクセル幅の(i/b=1/2)だけ位相が水平方向にシフトされている。(h/a=m/b=1/2、h/a=1/2に関しては、斜めで近似されている。)従って、水平及び垂直双方でモアレの発生位置が分散される。また、行、列の幅が十分狭い場合は、周期が4倍、コントラストが1/4のモアレとして視認される。
図28は、二次元画像表示用ピクセル行を横切る射出瞳22Cがジグザグに延出され、二次元画像表示用ピクセル行が増加する毎に射出瞳22Cの二次元画像表示用ピクセルに対する位置が二次元画像表示用ピクセル幅の(h/a=1/2)だけ位相がシフトされ、また隣接する射出瞳毎に射出瞳22Cの二次元画像表示用ピクセルに対する位置が二次元画像表示用ピクセル幅の(i/b=1/2)だけ位相が水平方向にシフトされている。従って、水平及び垂直双方でモアレの発生位置が分散される。また、行、列の幅が十分狭い場合は、周期が4倍、コントラストが1/4のモアレとして視認される。
さらに、射出瞳と二次元画像表示用ピクセルの相対位置の変化によるモアレの分散において、撮像方向を増やさない方策として、次の構造が有効なことが判明した。撮像方向を増やさないために、射出瞳と二次元画像表示用ピクセルの相対位置を維持したまま、二次元画像表示用ピクセルの境界のみを変化させる。射出瞳と二次元画像表示用ピクセルの相対位置を維持するためには、この境界の周期は二次元画像表示用ピクセルピッチ以下にすればよい。またそのふり幅を二次元画像表示用ピクセルピッチと完全に一致させることで非我画素領域が視認されることによる画面内の輝度低下は完全に分散することが可能である。
また、P2003−121786において、光線制御子の水平位置をシフトさせる先例があるが、このシフト量はサブピクセルピッチに一致されており、本提案の考えとは全く異なり、モアレの発生位置の分散の効果はない。
以上整理すると、三次元画像表示装置においては、
要素画像を表示する画素群を成す画素がマトリックス状に配置されている表示ユニットと、
前記画素群に対応付けられている射出瞳を有する光線制御子と、
を備え、
前記射出瞳に対する前記画素の相対位置が周期的に繰り返して変化される関係に両者が配置されている。
要素画像を表示する画素群を成す画素がマトリックス状に配置されている表示ユニットと、
前記画素群に対応付けられている射出瞳を有する光線制御子と、
を備え、
前記射出瞳に対する前記画素の相対位置が周期的に繰り返して変化される関係に両者が配置されている。
この条件を満たすには、表示装置の二次元画像表示用ピクセルは略矩形でストライプ配列をしており、光線制御子の射出瞳は二次元画像表示用ピクセルに対応した略矩形の形状を持ち、水平方向にシフトした階段状の形状の組み合わせ、または、表示装置の二次元画像表示用ピクセルは、略矩形で水平位置がシフトした配列をしており、光線制御子の射出瞳は垂直方向に連続したストライプ状の形状の組み合わせ、または、表示装置の二次元画像表示用ピクセルは水平位置がシフトしつつ境界線が連続した斜めの境界線を持つ菱形の形状をしており、光線制御子の射出瞳は垂直方向に連続したストライプ上の形状の組み合わせ、または、表示装置の二次元画像表示用ピクセルは略矩形でストライプ配列をしており、光線制御子の射出瞳は水平位置がシフトした、非垂直のストライプ状の形状の組み合わせが可能である。
以下、上述したこの発明の実施の形態に従った実施例について説明する。
(実施例1)
実施例1では、立体視に有効な水平視差のみが表示画像に付与される。液晶表示ユニットとしてQUXGA−LCD(二次元画像表示用ピクセル数3200×2400、画面サイズ422.4mm×316.8mm、デルタ配列)が用いられている。最小の駆動単位は、R、G、Bの各二次元画像表示用ピクセルであり、通常は横(水平方向)に並んだR、G、Bの3つのサブピクセルによって一つのピクセル(トリプレット)が形成されるが、本実施例の表示ユニットにおいては水平方向の二次元画像表示用ピクセル数を増やすために、R、G、Bのサブピクセルを1つの二次元画像表示用ピクセルとして扱っている。また、RGBの配列はモザイクを採択した。二次元画像表示用ピクセルの横幅は44μm、縦の長さは132μmである。この表示ユニットの背面には、バックライトが配置され、観察者側には16.5二次元画像表示用ピクセル相当の0.726mm間隔で並んだ、水平方向にのみ視差情報を付与するためのレンチキュラーレンズが組み合わされている。このレンチキュラーレンズは液晶表示ユニットを構成するガラス板とカラーフィルタの境界に焦点がほぼあうように設計されている。
実施例1では、立体視に有効な水平視差のみが表示画像に付与される。液晶表示ユニットとしてQUXGA−LCD(二次元画像表示用ピクセル数3200×2400、画面サイズ422.4mm×316.8mm、デルタ配列)が用いられている。最小の駆動単位は、R、G、Bの各二次元画像表示用ピクセルであり、通常は横(水平方向)に並んだR、G、Bの3つのサブピクセルによって一つのピクセル(トリプレット)が形成されるが、本実施例の表示ユニットにおいては水平方向の二次元画像表示用ピクセル数を増やすために、R、G、Bのサブピクセルを1つの二次元画像表示用ピクセルとして扱っている。また、RGBの配列はモザイクを採択した。二次元画像表示用ピクセルの横幅は44μm、縦の長さは132μmである。この表示ユニットの背面には、バックライトが配置され、観察者側には16.5二次元画像表示用ピクセル相当の0.726mm間隔で並んだ、水平方向にのみ視差情報を付与するためのレンチキュラーレンズが組み合わされている。このレンチキュラーレンズは液晶表示ユニットを構成するガラス板とカラーフィルタの境界に焦点がほぼあうように設計されている。
ここで、各パラメータは、表1の値とした。
デルタ配列の液晶表示素子にレンズピッチが二次元画像表示用ピクセルの整数倍から1/2ずれたレンチキュラーレンズを組み合わせたことで、ストライプ配列の液晶表示素子の場合に比べて垂直解像度が1/2に減少したが、水平解像度が2倍に増加したことから三次元表示素子としての奥行き再現距離が増加した。また、液晶表示素子の二次元画像表示用ピクセルの水平開口率は50%弱であったものの、BM由来の輝度低下がモアレ縞として認識されないことを確認した。
(実施例2)
液晶表示素子をストライプアレイとし、図27に示すようにレンズを行毎に1/2×hp_hだけ水平方向にずれるような斜めの形状にした。このこと以外は実施例1と同様に設計したところ、BM由来の輝度低下がモアレ縞として認識されないことを確認した。
液晶表示素子をストライプアレイとし、図27に示すようにレンズを行毎に1/2×hp_hだけ水平方向にずれるような斜めの形状にした。このこと以外は実施例1と同様に設計したところ、BM由来の輝度低下がモアレ縞として認識されないことを確認した。
(実施例3)
液晶表示素子をストライプアレイとし、図28に示すようにレンズを行毎に1/2×hp_hだけ水平方向にずれ、かつ行毎にずれる方向が逆のジグザグの形状にした。このこと以外は実施例1と同様に設計したところ、BM由来の輝度低下がモアレ縞として認識されないことを確認した。
液晶表示素子をストライプアレイとし、図28に示すようにレンズを行毎に1/2×hp_hだけ水平方向にずれ、かつ行毎にずれる方向が逆のジグザグの形状にした。このこと以外は実施例1と同様に設計したところ、BM由来の輝度低下がモアレ縞として認識されないことを確認した。
(実施例4)
液晶表示素子をストライプアレイとし、レンズを1行の中でふり幅±(1/2)×hp_h、かつ1周期が行高さと一致するような短い周期のジグザグの形状にした。このこと以外は実施例1と同様に設計したところ、BM由来の輝度低下がモアレ縞として認識されないことを確認した。
液晶表示素子をストライプアレイとし、レンズを1行の中でふり幅±(1/2)×hp_h、かつ1周期が行高さと一致するような短い周期のジグザグの形状にした。このこと以外は実施例1と同様に設計したところ、BM由来の輝度低下がモアレ縞として認識されないことを確認した。
(実施例5)
液晶表示素子の二次元画像表示用ピクセルの境界を行毎に1/2×hp_hだけ水平方向にずれたデルタ配列と同等に二次元画像表示用ピクセル中心が位置するようにし、かつ、二次元画像表示用ピクセル境界を斜めにして二次元画像表示用ピクセル間で連続するようにし、二次元画像表示用ピクセルの形状を菱形にした以外は実施例1と同様に設計したところ、BM由来の輝度低下がモアレ縞として認識されないことを確認した。
液晶表示素子の二次元画像表示用ピクセルの境界を行毎に1/2×hp_hだけ水平方向にずれたデルタ配列と同等に二次元画像表示用ピクセル中心が位置するようにし、かつ、二次元画像表示用ピクセル境界を斜めにして二次元画像表示用ピクセル間で連続するようにし、二次元画像表示用ピクセルの形状を菱形にした以外は実施例1と同様に設計したところ、BM由来の輝度低下がモアレ縞として認識されないことを確認した。
(実施例6)
液晶表示素子の二次元画像表示用ピクセルの境界を行毎に1/2×hp_hだけ水平方向にずれたデルタ配列と同等に二次元画像表示用ピクセル中心が位置するようにし、かつ、二次元画像表示用ピクセル境界を斜めにして二次元画像表示用ピクセル間で連続するようにし、かつ、行毎に斜めの境界の傾きを逆にしてジグザグの形状にした以外は実施例1と同様に設計したところ、BM由来の輝度低下がモアレ縞として認識されないことを確認した。
液晶表示素子の二次元画像表示用ピクセルの境界を行毎に1/2×hp_hだけ水平方向にずれたデルタ配列と同等に二次元画像表示用ピクセル中心が位置するようにし、かつ、二次元画像表示用ピクセル境界を斜めにして二次元画像表示用ピクセル間で連続するようにし、かつ、行毎に斜めの境界の傾きを逆にしてジグザグの形状にした以外は実施例1と同様に設計したところ、BM由来の輝度低下がモアレ縞として認識されないことを確認した。
(比較例1)
レンズピッチを16×hp_hとし、ストライプ配列の液晶表示素子を組み合わせたこと以外は実施例1と同様に設計したところ、視距離で約20本の縦モアレ縞をはっきりと視認した。
レンズピッチを16×hp_hとし、ストライプ配列の液晶表示素子を組み合わせたこと以外は実施例1と同様に設計したところ、視距離で約20本の縦モアレ縞をはっきりと視認した。
(比較例2)
液晶表示素子の水平開口率を50%に制御し、かつ、レンズピッチを16.5×hp_hから若干小さくすることで、視距離で集光するように設計、多眼式としたこと以外は実施例1とほぼ同様に設計したところ、水平開口率を制御したにもかかわらず、視距離で頭を左右に動かすとレンズの収差が原因と思われる輝度変化が視認された。
液晶表示素子の水平開口率を50%に制御し、かつ、レンズピッチを16.5×hp_hから若干小さくすることで、視距離で集光するように設計、多眼式としたこと以外は実施例1とほぼ同様に設計したところ、水平開口率を制御したにもかかわらず、視距離で頭を左右に動かすとレンズの収差が原因と思われる輝度変化が視認された。
1...三次元画像表示装置、10...液晶表示装置、11...三次元画像表示用ピクセル、20...光線制御子、22...射出瞳、30...バックライト、40...表示駆動回路
Claims (16)
- 要素画像を表示する画素群を成す画素がマトリックス状に配置されている表示ユニットと、
前記画素群に対応付けられている射出瞳を有する光線制御子と、
を備え、
前記射出瞳に対する前記画素の相対位置が周期的に繰り返して変化される関係に両者が配置されることを特徴とする三次元画像表示装置。 - 垂直方向に隣接した画素行同士、又は、複数の画素行で形成される隣接した領域同士で、前記射出瞳に対する前記画素の水平方向の相対位置は、水平画素ピッチの(h/a)倍(2≦a<6、0≦h<(a−1);いずれも整数)ずらして設けられ、
水平方向に隣接した画素列同士、又は、複数の画素列で形成される領域同士で、射出瞳に対する前記画素の水平方向の相対位置は、水平画素ピッチの(i/b)倍(2≦b<6、0≦i<(b−1);いずれも整数)ずらして設けられ、
前記射出瞳に対する画素位置が垂直方向には(h/a)ずつ、水平方向には(i/b)ずつずれながら繰り返された結果、垂直方向には(a/h)の射出瞳ごとに、水平方向には(i/b)の射出瞳毎に、前期射出瞳に対する前期画素の水平相対位置が同一の関係が出現するとともに、h及びiのいずれかは0ではないことを特徴とする請求項1の三次元画像表示装置。 - 垂直方向に隣接した画素行同士、又は、複数の画素行で形成される隣接した領域同士で、前記射出瞳に対する前記画素の垂直方向の相対位置が、垂直画素ピッチの(j/c)倍(2≦c<6、0≦j<(c−1);いずれも整数)ずらして設けられ、
水平方向に隣接した画素列、又は、複数の画素列で形成される領域同士で、前記射出瞳に対する画素の垂直方向の相対位置が垂直画素ピッチの(k/d)倍(2≦d<6、0≦k<(c−1);いずれも整数)ずらして設けられ、
前記射出瞳に対する前記画素位置が垂直方向に(j/c)ずつ、水平方向には(k/d)ずつずれながら繰り返された結果、垂直方向には(c/j)の射出瞳ごとに、水平方向には(d/k)の射出瞳毎に、前期射出瞳に対する前期画素の垂直相対位置が同一の関係が出現するとともに、j及びkのいずれかが0ではないことを特徴とする請求項2の三次元画像表示装置。 - 前記射出瞳に対する画素の水平相対位置が繰り返される周期が垂直画素と等しいかそれ以下で、かつ、水平相対位置の変位幅が画素の1/2であることを特徴とする請求項1の3次元画像表示装置。
- 前記射出瞳に対する前記画素垂直相対位置が繰り返される周期が水平画素と等しいかそれ以下で、かつ、垂直相対位置の変位幅が画素の1/2であることを特徴とする請求項1の3次元画像表示装置。
- 水平方向に配列された画素のみに視差情報が与えられたピッチことを特徴とする請求項2または請求項4の3次元画像表示装置。
- 前記表示ユニットのカラーフィルタ配列がモザイク配列であることを特徴とする請求項2または3に記載の三次元画像表示装置。
- 前記水平開口率が(h/a×i/b)とは異なることを特徴とする請求項2に記載の三次元画像表示装置。
- 前記垂直開口率が(j/c×k/d)とは異なることを特徴とする請求項2に記載の三次元画像表示装置。
- 垂直方向に隣接した画素行同士、又は、複数の画素行で形成される隣接した領域同士で、前記射出瞳に対する前記画素の水平方向の相対位置は、水平画素ピッチの(h/a)倍(2≦a<6、0≦h<(a−1);いずれも整数)ずらして設けられ、
水平方向に隣接した複数の画素列で形成される領域同士で、前記射出瞳に対する前記画素の水平方向の相対位置は、水平画素ピッチの(i/b)倍(2≦b<6、0≦i<(b−1);いずれも整数)ずらして設けられ、
前記射出瞳に対する画素位置が垂直方向には(h/a)ずつ、水平方向には(i/b)ずつずれながら繰り返された結果、垂直方向には{(a/h)−1}個おきに、水平方向には{(i/b)−1}個おきに、前期射出瞳に対する前期画素の水平相対位置が同一の関係が出現するとともに、h及びiのいずれかは0ではないことを特徴とする請求項1の三次元画像表示装置。 - 垂直方向に隣接した複数の画素行で形成される隣接した領域同士で、前記射出瞳に対する前記画素の垂直方向の相対位置が、垂直画素ピッチの(j/c)倍(2≦c<6、0≦j<(c−1);いずれも整数)ずらして設けられ、
水平方向に隣接した複数の画素列で形成される領域同士で、前記射出瞳に対する画素の垂直方向の相対位置が垂直画素ピッチの(k/d)倍(2≦d<6、0≦k<(c−1);いずれも整数)ずらして設けられ、
前記射出瞳に対する前記画素位置が垂直方向に(j/c)ずつ、水平方向には(k/d)ずつずれながら繰り返された結果、垂直方向には{(c/j)−1}の射出瞳おきに、水平方向には{(d/k)−1}の射出瞳おきに、前期射出瞳に対する前期画素の垂直相対位置が同一の関係が出現するとともに、j及びkのいずれかが0ではないことを特徴とする請求項10の三次元画像表示装置。 - a/h=2であることを特徴とする請求項10に記載された三次元画像表示装置。
- c/j=2であることを特徴とする請求項11に記載された三次元画像表示装置。
- 水平方向に配列された画素のみに視差情報が与えられたことを特徴とする、請求項10または請求項12に記載の3次元画像表示装置。
- 前記射出瞳がスリットであることを特徴とする請求項1〜14に記載の三次元画像表示装置。
- 前記光線制御子がレンチキュラー・シートであることを特徴とする請求項1〜14に記載の三次元画像表示装置。
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- 2004-09-17 JP JP2004272412A patent/JP2005115364A/ja active Pending
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