JP2005115024A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 定着ローラ回転体の損傷、磨耗、劣化を防ぎ、トナー像をシート材へ安定に定着させ、定着画像の摺擦痕などの画像欠陥、シート材詰まりを防ぎ、熱ローラ型定着装置のシート材を案内するための構造を単純化する。
【解決手段】 シート材上に形成した未定着トナー像を定着する定着装置及び画像形成装置において、熱定着部材1の弾性層1cより硬質な表面の加圧部材2を熱定着部材1に対向配置し押圧付勢することにより熱定着部材1の弾性層1cを弾性変形させて定着ニップを形成し、定着ニップ出口側に、シート材5の搬送方向の前方に向かってシート材5の搬送面に接近する案内斜面を有するシート材案内部材8を近接配置することにより、定着ニップでシート材5にカール習性を付与し、定着ニップ出口からシート材案内部材8の案内斜面8cに先端が当接したシート材5を案内斜面に沿って搬送方向に案内する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、シート材上に形成した未定着トナー像を定着する定着装置および画像形成装置に関する。
複写機やプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において、転写材(シート材)上に未定着のトナー像を接触加熱定着する加熱ロール型定着装置では、その定着ニップに未定着トナー像を形成したシート材を通過させて定着すると、シート材は、熱定着ロールの外周に沿って変形するカール習性が付与されて熱定着ロール側に巻き付きやすくなる。そのため、加熱ロール型定着装置のシート材の排出側に、通常、定着ロールからシート材を剥離するために剥離爪や剥離板、剥離シートなどの剥離手段が設けられる(例えば、特許文献1、2参照)。
例えば特許文献1は、定着ロール等のシート移送体に対向して、シート剥離爪として、シート状材料で形成されて基部根元に剛性を緩和する手段を設けて突出した可撓性を有する複数の突出部を撓ませて摺擦配置し、シート移送体からシート材を剥離する構造を有するものである。特許文献2は、剥離板として、一対の定着ローラ回転体に対向して、弾性を有する板状部材の基部根元から複数のスリットを形成した遊端部を撓ませて摺擦配置し、回転体からシート材を剥離する構造を有するものである。いずれも回転体に対して弾性を有する板状部材がその遊端部を撓ませて摺擦配置され、回転体からシート材を剥離する構造である。
特公平2−61030号公報 実開昭53−117249号公報
しかしながら、特許文献1、2のように剥離爪や剥離板を定着ロール等のシート移送体や定着ローラ回転体に当接させ撓ませてシート材を剥離する構造では、それらの摺擦部において摺擦圧力の如何にかかわらず定着ロール等のシート移送体や定着ローラ回転体の表面に損傷、磨耗、劣化を引き起こしやすいという問題を有している。特に、昨今の高速化している画像形成装置においてはその現象が顕著に現れ摺擦配置は好ましくない。
一方、シート材が未定着トナー像を担持し定着ローラ回転体表面に沿って移動して定着し、ニップ部出口から排出される定着直後のトナー画像はまだ溶融状態にある。上記のようなシート材を剥離する構造であるが故に、剥離爪や剥離板は、その先端、つまり摺擦部がシート材の本来の搬送方向と平行な面から楔状に定着ローラ回転体表面とシート材との間に食い込むように摺擦配置されている。そのため、シート材が定着ローラ回転体から剥離されて所定の方向に進行するときに、シート材表面に定着されたトナー像が板状部材と摺擦して、画像に摺擦痕を残したり、あるいは定着トナー像が板状部材に移行して画像欠陥を引き起こしたり、定着トナー像が板状部材に張り付いてシート材の進行を妨げジャム:シート材詰まりを引き起こしたりするという問題が生じる。昨今の高速化している画像形成装置において定着温度が高くなるとともに、このような現象も顕著に現れ摺擦配置は好ましくない。
本発明は、上記従来の課題を解決するものであって、定着装置においてシート材を強制的に剥がすための手段を不要にし、定着部回転体の表面の損傷、磨耗、劣化を防ぎ、トナー像をシート材へ安定に定着させ、定着後の画像に摺擦痕などの画像欠陥、シート材詰まりを防ぐようにするものである。熱ローラ型定着装置のシート材を案内するための構造を単純化して、定着装置、画像形成装置の小型化、低コスト化を図るものである。
そのために本発明は、シート材上に形成した未定着トナー像を定着する定着装置及び該定着装置を搭載した画像形成装置において、熱定着部材の表面に被覆した弾性層より硬質な表面の加圧部材を熱定着部材に対向配置し押圧付勢することにより前記熱定着部材の表面に被覆した弾性層を弾性変形させて定着ニップを形成し、前記定着ニップ出口側に、前記シート材の搬送方向の前方に向かって前記シート材の搬送面に接近する案内斜面を有するシート材案内部材を近接配置することにより、前記定着ニップで前記シート材にカール習性を付与し、前記定着ニップ出口から前記シート材案内部材の前記案内斜面に先端が当接した前記シート材を前記案内斜面に沿って前記搬送方向に案内することを特徴とする。
前記熱定着部材に前記加圧部材を対向配置し押圧付勢することにより前記熱定着部材の表面に被覆した弾性層を弾性変形させ、凹状となる定着ニップを形成することを特徴とする。
前記シート材案内部材は、板状部材で形成し、シート材案内方向に延びる複数の突壁部を形成し、少なくともシート材と対向する面の表面に滑剤処理を施したものであることを特徴とする。
前記熱定着部材は、前記弾性体の表層にPFA層を設け、前記熱定着部材は、ロール基材の外周に弾性体を被覆して形成した熱定着ロール、加圧部材は、前記熱定着ロールの表面に被覆した弾性体より硬質な表面を有する加圧ロールからなる回転移動体対であることを特徴とする。
前記対向配置し押圧付勢された前記熱定着部材と加圧部材との間に耐熱ベルトが挟持されて移動し、前記加圧部材とベルト張架部材により前記耐熱ベルトが張架され、前記熱定着部材に前記耐熱ベルトを巻き付けて定着ニップを形成し、前記ベルト張架部材を定着ニップに対し前記耐熱ベルトの移動上流側に配設したことを特徴とし、前記ベルト張架部材は、前記耐熱ベルトが摺動する摺動部材、半月状部材であることを特徴とする。
本発明によれば、シート材上に形成した未定着トナー像を定着する定着装置及び該定着装置を搭載した画像形成装置において、熱定着部材の表面に被覆した弾性層より硬質な表面の加圧部材を熱定着部材に対向配置し押圧付勢することにより前記熱定着部材の表面に被覆した弾性層を弾性変形させて定着ニップを形成し、前記定着ニップ出口側に、前記シート材の搬送方向の前方に向かって前記シート材の搬送面に接近する案内斜面を有するシート材案内部材を近接配置することにより、前記定着ニップで前記シート材にカール習性を付与し、前記定着ニップ出口から前記シート材案内部材の前記案内斜面に先端が当接した前記シート材を前記案内斜面に沿って前記搬送方向に案内するので、熱定着部材の弾性層をシート材が熱定着部材から離れる方向に弾性変形させてシート材にカール習性を付与することができ、定着後のシート材が熱定着部材に巻き付くことなく、強制的に剥がすための手段をなくすことができる。さらに、シート材案内部材が熱定着部材や加圧部材等の表面、さらにはシート材の画像面と摺擦することがなく、これらに磨耗あるいは劣化などの表面状態の損傷を引き起こすのを防ぐことができ、極めて安定した画像定着が可能となる。
前記熱定着部材に前記加圧部材を対向配置し押圧付勢することにより前記熱定着部材の表面に被覆した弾性層を弾性変形させ、凹状となる定着ニップを形成することにより、定着後のシート材は、定着ニップの出口で熱定着ロールとは反対側にカール習性が付与されるので、熱定着ロールに巻き付くことなく熱定着ロールから離れて排出させることができる。
前記シート材案内部材は、板状部材で形成し、シート材案内方向に延びる複数の突壁部を形成することにより、トナー像面がシート材案内部材に触れるようなことがあってもトナー像面とシート材案内部材との接触面積を極小にすることができ、少なくともシート材と対向する面の表面に滑剤処理を施すことにより、シート材の摺動抵抗を少なくしてシート材を所望の搬送方向に滑らかに誘導することができる。したがって、トナー像面に摺擦痕を残したり、あるいは定着トナー像が板状部材に移行して画像欠陥を引き起こしたり、定着トナー像が板状部材に張り付いてシート材の進行を妨げジャム:シート材詰まりを引き起こしたりするのを防ぐことができる。
前記熱定着部材は、前記弾性体の表層にPFA層を設けることにより、その分だけ剛性が向上させると共にシート材、トナーの剥離性をよくすることができ、前記熱定着部材は、ロール基材の外周に弾性体を被覆して形成した熱定着ロール、加圧部材は、前記熱定着ロールの表面に被覆した弾性体より硬質な表面を有する加圧ロールからなる回転移動体対であるので、加圧部材と熱定着部材の硬質度バランスと押圧力によって、シート材に付与される、熱定着部材、加圧部材から離れる方向のカール習性量が容易に調整可能になり、シート材が熱定着部材、加圧部材から離れる方向にカール習性を付与し、定着後のシート材が熱定着部材、加圧部材に巻き付かないようにすることができる。
前記対向配置し押圧付勢された前記熱定着部材と加圧部材との間に耐熱ベルトが挟持されて移動し、前記加圧部材とベルト張架部材により前記耐熱ベルトが張架され、前記熱定着部材に前記耐熱ベルトを巻き付けて定着ニップを形成し、前記ベルト張架部材を定着ニップに対し前記耐熱ベルトの移動上流側に配設したことを特徴とし、前記ベルト張架部材は、前記耐熱ベルトが摺動する摺動部材、半月状部材であることにより、熱定着部材および加圧部材の外径を小径に構成することができると共に、定着ニップを長くすることができる。したがって、充分な長さの定着ニップでの画像定着を実現し、定着後のシート材が熱定着部材または耐熱ベルトに巻き付かないようにすることができ、シート材を強制的に剥がすための剥離爪や剥離板などの手段を省くことができる。しかも、シート材の進入がスムーズに成される導入口部が形成でき、定着ニップで加熱されてから終了位置で最後に大きい定着圧力が加えられるので、安定した定着が実現できると共に、熱定着部材側が凹状になり曲率が大きくなると、シート材の熱定着部材からの剥離性も良くなる。
また、シート材の上に形成した未定着トナー像を安定して定着するには、未定着トナー像を十分に溶融して定着することが必須であり、所望の温度と溶融時間を必要とするが、本発明による構成では、ニップ長を長く構成するために熱定着部材の表面に被覆した弾性体を大きく歪ませてニップ長を長くするような手段は必要ないので、弾性体の厚みは薄く構成可能である。しかも、弾性体を歪ませるために加圧部材の圧接圧力を大きく設定する必要もなく、未定着トナー像を担持したシート材が熱定着部材と耐熱ベルトの間を通過するときに通過するシート材へのストレスが小さいので、未定着トナー像の定着後に排出されるシート材に皺発生などのシート材変形が抑制される。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の定着装置の1実施形態を示す断面図である。図中、1は熱定着ロール、1aはハロゲンランプ、1bはロール基材、1cは弾性体、2は加圧ロール、2aは回転軸、2bはロール基材、2cは弾性体、3は耐熱ベルト、4はベルト張架部材、4aは突壁、5はシート材、5aは未定着トナー像、6はクリーニング部材、7はフレーム、8はシート材案内部材、9はスプリング、Lは押圧部接線を示す。
図1において、熱定着ロール1は、外径25mm程度、肉厚0.7mm程度のパイプ材をロール基材1bとして、その外周に厚み0.4mm程度の弾性体1cを被覆して形成し、ロール基材1bの内部に加熱源として1050W、2本の柱状ハロゲンランプ1aを内蔵して回転可能にした加熱側の回転移動体としての熱定着部材である。加圧ロール2は、熱定着ロール1に対向配置し押圧付勢して定着ニップを形成する加圧部材であり、加熱側の回転移動体である熱定着ロール1の表面に弾性体1cを被覆して形成した弾性層に対して硬質な表面を有する他方側の回転移動体である。耐熱ベルト3は、熱定着ロール1と加圧ロール2との間に挟持されて加圧ロール2とベルト張架部材4の外周に張架され移動可能になったエンドレスのベルトであり、0.03mm以上の厚みを有する。材質は、ポリイミドチューブやシリコン等の耐熱樹脂やゴム等でもよいが、熱伝導性に優れたステンレス基材やニッケル電鋳管等からなる金属ベルトが好ましい。そして、加圧ロール2とベルト張架部材4との協動により耐熱ベルト3に張力を付与して耐熱ベルト3を張架すると共に、耐熱ベルト3を熱定着ロール1に巻き付け定着ニップを形成して、この定着ニップに未定着トナー像5aを形成したシート材5を通過させて定着する構造になっている。熱定着ロール1と加圧ロール2の圧接力は10kg以下、ニップ長は10mm程度で構成すると共に、図示矢印方向に回転可能にする。
熱定着ロール1にその表面の弾性層より硬質な表面を有する加圧ロール2を対向配置して押圧付勢する構成とすることにより、熱定着ロール1の弾性層が弾性変形して凹み凹状の定着ニップが形成されると、定着後のシート材5は、定着ニップの出口で熱定着ロール1とは反対側にカール習性が付与されるので、熱定着ロール1に巻き付くことなく熱定着ロール1から離れる方向に送り出される。硬質な表面を有する加圧ロール2は、例えば外径25mm程度、あるいは24.8mmと熱定着ロール1のロール基材1bより外径を小さくした、肉厚0.7mm程度のパイプ材をロール基材2bからなる。また、加圧ロール2は、その外周に熱定着ロール1の弾性層より薄くして、例えば厚み0.2〜0.3mm程度の弾性体2cを被覆して弾性層を形成することにより、熱定着ロール1の弾性層より硬質な表面とすることができるので、その表面が熱定着ロール1の弾性層より硬質のものになれば、ロール基体のままでなく表面に弾性層を有するものであってもよい。
本実施形態においては、熱定着ロール1の内部に2本の加熱源1aを内蔵しており、このハロゲンランプの発熱エレメントを異なった配置に構成して選択的に点灯すると、後述する耐熱ベルト3が熱定着ロール1に巻き付いた定着ニップ部位とベルト張架部材4が熱定着ロール1に摺接する部位のような異なった条件や、幅の広いシート材と幅の狭いシート材とのように異なった条件下での温度コントロールを容易に行うことができる。
耐熱ベルト3は、対向する熱定着ロール1の表層に対する影響やシート材への両面定着時にトナー像面と接触する影響などを考慮すると、例えばPFAやシリコンなどのゴム質材を表層とするのもよい。ウォーミングアップにより熱定着ロール1が所定の温度まで加熱されると、それに伴って耐熱ベルト3、加圧ロール2、ベルト張架部材4も所定の温度に上昇して蓄熱される。熱伝導率の高い部材を耐熱ベルト3、加圧ロール2、ベルト張架部材4に用いると、シート材5上のトナー像の定着により、耐熱ベルト3が定着ニップでシート材5に奪われた熱を加圧ロール2、ベルト張架部材4から耐熱ベルト3に効率よく戻すことができるので、特に、連続して複数枚のシート材を通し定着を行う場合に耐熱ベルト3の温度低下を抑えることができる。
ベルト張架部材4は、熱定着ロール1と加圧ロール2のニップ部よりもシート材5の搬送方向上流側に配設されるとともに、加圧ロール2の回転軸2aを中心として矢印P方向に揺動可能に配設されている。ベルト張架部材4は、シート材5が定着ニップを非通過の状態において耐熱ベルト3をシート材5が定着ニップに進入する初期位置で熱定着ロール1の接線方向に張架する構成にしている。シート材5が定着ニップに進入する初期位置で定着圧力が大きいとシート材5が進入がスムーズに行われなくて、シート材先端が折れた状態で定着される場合があるが、耐熱ベルト3をベルト張架部材4によりシート材5の搬送方向上流側で熱定着ロール1の接線方向に張架する構成にすると、シート材5の進入がスムーズに成される導入口部が形成でき、安定したシート材5の進入を可能にする。また、シート材5が定着ニップから排出する終了位置で定着圧力が大きいと、シート材5が進入して定着ニップで加熱されてから終了位置で最後に大きい定着圧力が加えられるので、安定した定着が実現できると共に、熱定着ロール1側が凹状になり曲率が大きくなるため、シート材5が熱定着ロール1に巻き付きにくく、熱定着ロール1から剥離しやすくなる。
このベルト張架部材4は、耐熱ベルト3の内周に嵌挿して加圧ロール2と協働して耐熱ベルト3に張力fを付与すると共に、耐熱ベルト3を熱定着ロール1に巻き付けてニップを形成する位置に配置した、略半月状のベルト摺動部材(耐熱ベルト3はベルト張架部材4上を摺動する)である。ベルト摺動部材の構成は、熱伝導性に優れたアルミニューム合金などの金属製であっても良いが、好ましくはウォーミングアップ時間の短縮の観点から熱伝導性に優れたプラスチック製で構成するのがよく、さらに好ましい条件としては、このプラスチック製のベルト摺動部材の表面に熱伝導性を向上させる目的で銅メッキやニッケルメッキあるいは蒸着などの金属被覆処理を施すと、小さな熱容量のもとで熱応答性に優れた特性をさらに発揮させることができる。
ベルト張架部材4は、耐熱ベルト3を熱定着ロール1と加圧ロール2との押圧部接線Lより熱定着ロール1側に巻き付けてニップを形成する位置に配置される。突壁4aは、ベルト張架部材4の一端または両端に突設され、耐熱ベルト3が一方に寄った場合にこの突壁4aに当接して寄り規制を行うためのものである。ベルト張架部材4は、突壁4aの熱定着ロール1と反対側端部のフレームとの間にスプリング9が配設され、スプリング9により熱定着ロール1に軽押圧され、熱定着ロール1に摺接して位置決めされる。
耐熱ベルト3を加圧ロール2とベルト張架部材4により張架して加圧ロール2で安定して駆動するには、加圧ロール2と耐熱ベルト3との摩擦係数をベルト張架部材4と耐熱ベルト3との摩擦係数より大きく設定するとよいが、摩擦係数に関しては異物の侵入や摩耗などによって不安定になる場合がある。これに対し、加圧ロール2と耐熱ベルト3の巻き付け角よりベルト張架部材4と耐熱ベルト3の巻き付け角が小さくなるように、また、加圧ロール2の径よりベルト張架部材4の径が小さくなるように設定すると、耐熱ベルト3がベルト張架部材4を摺動する長さが短くなり、経時変化や外乱などに対する不安定要因から回避でき耐熱ベルト3を加圧ロールで安定して駆動することができる。
クリーニング部材6は、加圧ロール2とベルト張架部材4との間に配置して耐熱ベルト3の内周面に摺接して耐熱ベルト3の内周面の異物や摩耗粉等をクリーニングするものであり、このような異物や摩耗粉等をクリーニングすることで耐熱ベルト3をリフレッシュして不安定要因を除去している。また、ベルト張架部材4に設けた凹部4fは、この除去した異物や摩耗粉等の収納に好適である。
シート材5は、ベルト張架部材4が熱定着ロール1に軽押圧する位置をニップ初期位置として耐熱ベルト3と熱定着ロール1との間を通過することで未定着トナー像5aが定着され、熱定着ロール1に加圧ロール2が押圧する位置をニップ終了位置として、熱定着ロール1と加圧ロール2との押圧部接線Lの方向に搬送される。押圧部接線Lは、定着ニップ接線であり仮想シート材搬送方向であるシート材5の搬送面を示している。
シート材案内部材8は、シート材5の搬送方向を定着ニップ出口から案内するものであり、基体部に耐熱両面テープなどの固着手段によって保持し取り付け部8aで本体フレームに取り付け、シート材案内板8bの先端が熱定着ロール1及び耐熱ベルトの表面と摺擦することなく空隙をもって定着ニップ出口側に近接配設される。シート材案内板8bは、例えばポリイミド、ポリアミドイミド、PPS等の耐熱性を有する樹脂からなる板状部材、あるいはステンレス鋼板材、リン青銅板材、薄肉鋼板材等の金属鋼板材を折り曲げ加工したものであり、定着ニップ出口からシート材5の搬送方向の前方に向かってシート材5の搬送面Lに接近する案内斜面8cを有する。案内斜面8cの角度は、押圧部接線Lに平行な角度から案内斜面8cの先端部における熱定着ロール1、ベルト張架部材4の接線と直角となる範囲、つまり、案内斜面8cの先端が熱定着ロール1の回転中心から内側、定着ニップ寄りに向いている範囲である。
案内斜面8cが、例えば定着ニップ出口からシート材5の搬送方向の前方に向かってシート材5の搬送面Lから離れるような角度となる場合、つまり、シート材案内板8bの先端の向きが熱定着ロール1の接線より内側を向く角度となる場合には、従来の剥離爪や剥離板と同様、シート材5の先端が案内斜面8cに沿って進行するとき定着トナー像面が案内斜面8cと摺擦してしまう。また、案内斜面8cの先端の延長線が熱定着ロール1の回転中心より定着ニップと反対側の外側を通るようになると、シート材5と対向する面は、その先端において熱定着ロール1の接線面に対して90°より小さい角度になるので、定着ニップ出口から排出されたシート材5が熱定着ロール1から離れて略円形のフリー状態になって案内斜面8cに当接したとき、熱定着ロール1の方向に巻き込まれるようになる。
本来、定着ニップに未定着トナー像5aを形成したシート材5を通過させて定着すると、シート材5は、熱定着ロール1の外周に沿って変形するカール習性が付与されて熱定着ロール1側に巻き付きやすくなるものである。本実施形態によれば、熱定着ロール1および加圧ロール2の外径を25mm程度の小径に構成しているため、定着後のシート材5が熱定着ロール1または耐熱ベルト3に巻き付くこともなく、シート材5を強制的に剥がすための剥離爪や剥離板などの手段を不要にしている。
熱定着ロール1の表面に被覆した弾性層に比べて硬質な表面を有する加圧ロール2を押圧付勢し、さらには凹状の定着ニップを形成して、シート材上に形成した未定着像を定着すると、定着ニップを通過したシート材5に対し、自らの復帰力(通称これをシート材の腰と称す)と、熱定着ロール1の表面に被覆した弾性層よりも硬質な加圧ロール2の押圧によって熱定着ロール1の弾性層をシート材5を熱定着ロール1から離れる方向に弾性変形させ、シート材5にカール習性を付与することができる。しかも、加圧ロール2と熱定着ロール1の硬質度バランスと押圧力によって、耐熱ベルト3の移動方向に関して、シート材5に付与される、熱定着ロール1から離れる方向のカール習性量は容易に調整可能である。これらにより、定着後のシート材5は、熱定着ロール1、耐熱ベルト3に巻き付くことなく、強制的に剥がすための手段をなくすことができ、極めて安定した画像定着が可能となる。さらに、熱定着ロール1の弾性体1cの表層に約30μmのPFA(ペルオキシ−アルコキシ−フッソ樹脂)層を設ければ、その分だけ剛性が向上すると共にシート材5、トナーの剥離性をよくすることができる。
しかし、上記のように熱定着ロール1と加圧ロール2の構成で基本的にシート材5の巻き付きを排除しても、シート材5は、吸湿状態やシート繊維状態又は構成素材などで予期せぬ特質をもたらすことがあり、また、シート材ジャムなどの予期せぬ対応として強制的に剥がすための手段としてまでは機能発揮を要しないが安全性を考慮すると、シート材案内部材8を定着ニップ出口側に近接配設して搬送経路を定めておくことがトラブルレスな構成に有効である。本実施形態によれば、定着ニップを通過したシート材5は、熱定着ロール1、耐熱ベルト3に巻き付くことなく定着ニップ出口でこれらから離れて排出されるので、その先端を誘導して所望の搬送方向に修正できればよい。
シート材案内部材8のシート材案内板8bによれば、熱定着ロール1、耐熱ベルト3の表面に摺擦することなく近接して配設し、定着ニップ出口側となるその先端からシート材の搬送方向(熱定着ロール1と加圧ロール2との押圧部接線Lの方向)に平行な角度ないし熱定着ロール1の回転中心を通る角度の案内斜面8cにより案内可能となる。しかも、所定の角度の案内斜面8cとすることにより、シート材5はその先端のみの摺擦によって所望の搬送方向に誘導することができ、シート材5のトナー像がシート材案内板8bと摺擦することなく、定着画像に摺擦痕を残したり、あるいは定着トナー像がシート材案内板8bに移行して画像欠陥を起こしたり、また、定着トナー像がシート材案内板8bに張り付いてシート材の排出を妨げてジャム:シート材詰まりを引き起こすことがなく、極めて安定した画像定着が可能となる。
図2は定着ニップ出口側に近接配設するシート材案内部材の斜視図である。熱定着ロール1と耐熱ベルト3に摺擦することなく定着ニップ出口側に近接して配設されるシート材案内部材8は、例えば図2に示すように案内斜面8cを有するシート材案内板8bの両側に取り付け部8aがあり、シート材案内板8bは、図2(A)に示すように単なる平板状部材のほか、図2(B)に示すように、板状部材をリブ状に絞り出して複数の突壁部8dをシート材案内方向に平行に形成したものでもよい。シート材5の巻き付きは、上記のように基本的にローラ構成で排除していて、定着ニップ出口側に配設したシート材5の搬送を案内するシート材案内部材8は、定着ニップ幅と略同等幅で形成して熱定着ロール1及び耐熱ベルト3とは空隙をもって配設するので、相対的にこれらの表面と摺擦することがなく、熱定着ロール1及び耐熱ベルト3に磨耗あるいは劣化など表面状態に損傷を引き起こすことはない。
定着ニップを通過したシート材5の先端がシート材案内部材8により誘導され進行方向が所望の方向(搬送方向)に修正して案内されるので、シート材5は、先端部がシート材案内部材8に当接して誘導案内される反力として定着ニップ通過部通過直後のカール方向とは逆になる逆カール習性が付与される。案内斜面8cによりシート材5の進行姿勢が所望の関係に修正されて案内されるときに、本来ならばこの案内過程でシート材5は先端のみの摺擦により案内され、定着トナー像がシート材案内部材8と相対的に摺擦することがない。したがって、定着画像に摺擦痕を残したり、あるいは定着トナー像がシート材案内部材8に移行して画像欠陥を引き起こしたり、さらには定着トナー像がシート材案内部材8に張り付いてシート材進行を妨げジャム:シート材詰まりを引き起こすことを防ぐことができる。仮に吸湿状態やシート繊維状態又は構成素材などの予期せぬ要因によってシート材5の先端部の案内に止まらず、トナー像面がシート材案内部材8に触れるようなことがあっても、複数の突壁部8dを有するシート材案内部材8を配置すると、トナー像面の接触面積を極小にすることができ、定着画像に対するトラブルを極力低減することができる。
また、シート材案内部材8の少なくともシート材5と対向する面の表面に例えばフッ素系素材のコーティング、塗装、メッキ処理などからなる滑剤処理を施して構成すると、シート材5の摺動抵抗を少なくすることができ、シート材5の安定した誘導、案内を行うことができる。さらに、トナー像面がシート材案内部材8に触れ、トナー像の一部がシート材案内部材8の一部に付着するようなことがあっても、滑剤処理を施しておくことによりシート材案内部材8からのトナー剥離が容易になる。
次に、加圧ロール2とベルト張架部材4の支持構造について説明する。図3は図1のY−Y線に沿って矢印方向に見た断面図であり、装置の右半分は省略している。加圧ロール2の両端の回転軸2aは、図3に示すように左右のフレーム7に軸受7aを介して回転自在に支持されている。加圧ロール2の回転軸2aの両側には、揺動アーム4bが回転自在に嵌合され、この揺動アーム4bのベルト張架部材4側にはガイド溝4cが形成されている。一方、ベルト張架部材4の両端には、加圧ロール2側に延設されたガイド部4dが形成されており、このガイド部4dがスプリング4eを介して前記揺動アーム4bのガイド溝4c内に嵌挿されている。これにより、ベルト張架部材4は、スプリング4eにより加圧ロール2から離れる方向に付勢され耐熱ベルト3に張力fが付与される構造になっている。
本実施形態においては、ベルト張架部材4として、耐熱ベルト3を摺動させる非回転部材を使用するので、回転部材ではなく軸受等が不要であり、支持構造が簡単になる。加えてベルト張架部材4を略半月状とすることにより、加圧ロール2側にその半月欠方向を向けて配置し、加圧ロール2に対して極限まで接近した配置が可能になる。このことによりまた、耐熱ベルト3の周長を短縮して構成することが可能になる。したがって、熱ロール型定着装置を簡単な構造にして小型で安価にすることができる。しかも、耐熱ベルト3が必要最小限の経路で移動するので、耐熱ベルト3は、加熱源を内蔵して回転可能な熱定着ロール1とのニップ部で加熱され、所定の経路で移動する時に奪われる熱エネルギーを最小限に抑えることができると共に、周長が短いので、自然放熱による温度低下も少なく、電源オン時から所望の温度に到達して定着可能になるまでの所謂ウォーミングアップ時間の短縮が可能である。さらに、耐熱ベルト3は、加圧ロール2とベルト張架部材4の協働によって張力が付与されて熱定着ロール1に巻き付けて定着ニップを形成しているので、容易にニップ長を長く構成することができ、構造が簡単になり小型で安価にすることができる。
また、シート材5の上に形成した未定着トナー像を安定して定着するには、未定着トナー像を十分に溶融して定着することが必須であり、所望の温度と溶融時間を必要とするが、本実施形態による構成では、ニップ長を長く構成するために熱定着ロールの表面に被覆した弾性体を大きく歪ませてニップ長を長くするような手段は必要ないので、弾性体の厚みは薄く構成可能である。しかも、弾性体を歪ませるために加圧ロール2の圧接圧力を大きく設定する必要もなく、未定着トナー像を担持したシート材5が熱定着ロール1と耐熱ベルト3の間を通過するときに通過するシート材5へのストレスが小さいので、未定着トナー像の定着後に排出されるシート材5に皺発生などのシート材5の変形が抑制される。
したがって、熱ロール型定着装置の機械的剛性アップは不要であるばかりでなく、熱定着ロール1の薄肉厚化が可能であり、加熱源から耐熱ベルト3を加熱する加熱速度が向上する。また、加圧ロール2も同様に薄肉厚化が可能であり、熱容量を小さく構成できるので、耐熱ベルト3からの熱エネルギー吸収が小さく、電源オン時から所望の温度に到達して定着可能になるまでの所謂ウォーミングアップ時間の短縮が可能である。
図4〜図7は、図1の詳細構造を示し、図4は図1のX−X線で切断し矢印方向に見た断面図、図5は、図1で耐熱ベルトを除去した一部拡大断面図、図6は図5で耐熱ベルト3を装着した図、図7は図6でシート材の通過時の状態を示す図である。
図4および図5において、ベルト張架部材4の突壁4aは熱定着ロール1に摺接面4gで摺接し位置決めされている。ベルト張架部材4の摺接面4gと耐熱ベルト3を押圧してシート材を熱定着ロール1に押圧する押圧面4hとの間に、耐熱ベルト3の厚みより大きなギャップ(段差)Gを設け、押圧面4hは定着ロール1と同心円状に形成されている。具体的には、ギャップは110μm程度の段差で構成し、耐熱ベルト3は80μm程度の厚みで構成し、これにより30μm程度の空隙を確保し、60μm程度の厚みを有するシート材でも安定した定着を可能にしている。
図6は耐熱ベルト3を装着した図であり、耐熱ベルト3は、熱定着ロール1と加圧ロール2間のニップ部に圧接されると共に、その上流側で熱定着ロール1に巻き付けてニップ初期位置でベルト張架部材4により熱定着ロール1に押圧されている。
定着工程の前工程でシート材上に未定着トナー像を形成するプロセス工程の速度と、定着工程の速度を完全に一致させることは、量産上の種々の部品寸法のバラツキを考慮すると現実的ではない。そこで、このバラツキを考慮してシート材上に未定着トナー像を形成するプロセス工程の速度に比較して定着工程の速度を早くするか遅くするか、いずれか一方側に設定して前後工程の速度バランスを構築するが、定着ニップにシート材が進入する初期位置でシート材を確実にグリップしてシート材の進入速度を明確にする必要があり、上記のように構成すると、この目的が達成される。
また、ロールの弾性体表面と耐熱ベルト表面は同一の周速度で移動してシート材上に形成した未定着トナー像を定着するものであるが、耐熱ベルト表面がウエーブ状になっていたりシート材先端部がウエーブ状になっていたりすると、定着開始状態が不安定になる場合がある。そこで、ニップ初期位置で耐熱ベルト3を熱定着ロール1に押圧する構成にすると、双方の合流状態が安定するので、極めて安定した未定着トナー像の定着が可能になる。
そして、本実施形態においては、シート材5が非通過のこの状態では、耐熱ベルト3とベルト張架部材4との間にギャップGが形成されている。従って、ウオーミングアップ時には、前記ギャップGの空隙が断熱層となって熱定着ロール1から耐熱ベルト3を介して奪い取る熱量が小さくなるので、熱ロスが減少し、ウオーミングアップ時間の短縮を図ることができる。
一方、シート材5が定着ニップを通過する時は、図7に示すように、ベルト張架部材4の突壁4aは熱定着ロール1から離間され、耐熱ベルト3とベルト張架部材4との間のギャップGはなくなって、シート材5は定着ニップ部において耐熱ベルト3と熱定着ロール1との間に押圧されるので、この押圧力をスプリング9により所望の圧力に調節すれば、適正な定着を達成することができる。
また、ギャップGの存在のため、ベルト張架部材4が熱定着ロール1から加熱されて蓄熱する熱量が少ないので、シート材5が定着ニップに進入したときにシート材5上に形成された未定着トナー像5aの反対側の面は、熱容量の小さな耐熱ベルト3を冷却するが、ベルト張架部材4側から加熱される熱量は少ない構成となっている。そのため、シート材5上の第1面に形成した未定着トナー像を定着した後に再び反対側の第2面に未定着トナー像を定着する両面画像定着の場合には、第2面を定着するときに先に定着した第1面の画像を必要以上に加熱して画像を乱すことがない。
本実施形態においては、図1に示すように、揺動付勢手段としてアシストするスプリング9をベルト張架部材4の揺動支点から離れた熱定着ロール1と加圧ロール2との押圧部より耐熱ベルト3の移動方向上流側に配置している。熱定着ロール1または加圧ロール2の一方を駆動すると耐熱ベルト3が駆動され、この駆動力と耐熱ベルト3とベルト張架部材4の摺動摩擦力によってベルト張架部材4は熱定着ロール1方向に揺動するが、この揺動移動力のみではシート材5上に形成した未定着トナー像を定着する定着圧力が不足する場合がある。そこで、この揺動移動力をアシストして所望の定着圧力に設定すると極めて安定した未定着トナー像の定着が可能となる。
図8は、本実施形態の特徴を説明するための図であり、図8(A)は断面図、図8(B)はニップ通過位置における定着圧力を示す図である。本実施形態においては、揺動付勢手段であるスプリング9をベルト張架部材4の揺動支点から離れた熱定着ロール1と加圧ロール2との押圧部より耐熱ベルト3の移動方向上流側に配置しているため、テコのメカニズムにより図8(B)に示すように、ニップ初期位置から熱定着ロール1と加圧ロール2との押圧部に向かって連続的に加圧力を高めることが可能であり、シート材に変曲点のあるストレスを付与しないので、定着画像に定着ムラ等が発生せず、極めて安定した未定着トナー像の定着が可能になるばかりでなく、未定着トナー像の定着後に排出されるシート材に皺発生などのシート材変形を抑制することができる。
このとき、ニップ初期位置での押圧力をP1、加圧ロール2が熱定着ロール1を押圧する押圧部位での押圧力をP3、ニップ初期位置と押圧部位との間での押圧力をP2としたとき、P1<P2<P3の関係となり、加圧ロール2が熱定着ロール1を押圧する押圧部位での押圧力P3が最高圧になる。例えばシート材の表面に凹凸があったり、OHPシートなどのように表面が極めて平滑で気密性に富んだ材質で溶融したトナー像が浸透しにくい場合には、シート材がニップを通過する最後の段階で溶融したトナーに対して溶融段階より高い圧力を付与するので、溶融したトナーの表面をより平滑にならしめるとともに、シート材への浸透作用を促進して定着画像をさらに安定させることができる。
図9は、図1の定着装置の変形例を示し、図9(A)は断面図、図9(B)は図9(A)のY−Y線に沿って矢印方向に見た断面図である。なお、以下の説明において、前述の実施形態と同一の構成については同一番号を付して説明を省略する。
本例が図1の実施形態と比較して相違する点は、図1の実施形態においては、ベルト張架部材4を加圧ロール2の回転軸2aと共通の軸で所定の角度分、揺動可能に構成しているのに対して、本例においては、ベルト張架部材4を加圧ロール2の回転軸2aとは異なる軸7bで所定の角度分、揺動可能に構成している点である。
すなわち、回転軸2aの軸心とは異なる位置に配置した軸7bの両側には、揺動アーム4bが回転自在に嵌合され、この揺動アーム4bのベルト張架部材4側にはガイド溝4cが形成されている。一方、ベルト張架部材4の両端には、加圧ロール2側に延設されたガイド部4dが形成されており、このガイド部4dがスプリング4eを介して前記揺動アーム4bのガイド溝4c内に嵌挿されている。これにより、ベルト張架部材4は、スプリング4eにより加圧ロール2から離れる方向に付勢され耐熱ベルト3に張力fが付与される構造になっている。
これにより、ベルト張架部材4に作用する回転モーメントを変化させることができ(図9の例では回転モーメントを大きくさせる)、軸7bの位置により耐熱ベルト3と熱定着ロール1の圧接する圧接力を調整することができる。なお、本例においても、図4に示すように、ベルト張架部材4の摺接面4gと耐熱ベルト3を押圧してシート材を熱定着ロール1に押圧する押圧面4hとの間に、耐熱ベルト3の厚みより大きなギャップ(段差)Gを設けている。
図10は、図1の定着装置の変形例を示す断面図である。本例においては、ベルト張架部材4をロール状の非回転部材としている。なお、本例においても、図4に示すように、ベルト張架部材4の摺接面4gと耐熱ベルト3を押圧してシート材を熱定着ロール1に押圧する押圧面4hとの間に、耐熱ベルト3の厚みより大きなギャップ(段差)Gを設けている。
図11〜図12は、本発明の定着装置の他の実施形態を示し、図11(A)は断面図、図11(B)は図11(A)のY−Y線に沿って矢印方向に見た断面図、図12はシート材非通過時の状態を示し、図12(A)は図11(A)の一部拡大断面図、図12(B)は図12(A)のX−X線で切断し矢印方向に見た断面図、図13はシート材通過時の状態を示し、図13(A)は図11(A)の一部拡大断面図、図13(B)は図13(A)のX−X線で切断し矢印方向に見た断面図である。なお、前記実施形態と同一の構成については同一番号を付けて説明を省略する。
前記実施形態がベルト張架部材4を熱定着ロール1と加圧ロール2の押圧部よりもシート材5の搬送方向上流側に配設したのに対して、本実施形態は、図11に示すように、ベルト張架部材4は、熱定着ロール1と加圧ロール2の押圧部よりもシート材5の搬送方向下流側に配設され、加圧ロール2の回転軸2aを中心として矢印P方向に揺動可能に配設されている。このベルト張架部材4は、耐熱ベルト3の内周に嵌挿して加圧ロール2と協働して耐熱ベルト3に張力fを付与すると共に、耐熱ベルト3を熱定着ロール1に巻き付けてニップを形成する位置に配置した、半月状のベルト摺動部材である。ベルト張架部材4は、耐熱ベルト3を熱定着ロール1に巻き付けてニップを形成するニップ終了位置で熱定着ロール1の接線Lに接する位置に配置される。
シート材5は、ベルト張架部材4が熱定着ロール1に圧接する位置をニップ初期位置として耐熱ベルト3と熱定着ロール1との間を通過することで未定着トナー像5aが定着され、ニップ終了位置で押圧部接線Lの方向に搬送される。
図12に示すように、ベルト張架部材4の突壁4aは熱定着ロール1に摺接面4gで摺接し位置決めされている。ベルト張架部材4の摺接面4gと耐熱ベルト3を押圧してシート材を熱定着ロール1に押圧する押圧面4hとの間に、耐熱ベルト3の厚みより大きなギャップ(段差)Gを設け、押圧面4hは定着ロール1と同心円状に形成されている。具体的には、ギャップは110μm程度の段差で構成し、耐熱ベルト3は80μm程度の厚みで構成し、これにより30μm程度の空隙を確保し、60μm程度の厚みを有するシート材でも安定した定着を可能にしている。
耐熱ベルト3は、熱定着ロール1と加圧ロール2間のニップ部に圧接されるとともに、その下流側で熱定着ロール1に巻き付けてニップ終了位置で耐熱ベルト3を熱定着ロール1に押圧している。
そして、本実施形態においては、シート材5が非通過のこの状態では、耐熱ベルト3とベルト張架部材4との間にギャップGが形成されている。従って、ウオーミングアップ時には、前記ギャップGの空隙が断熱層となって熱定着ロール1から耐熱ベルト3を介して奪い取る熱量が小さくなるので、熱ロスが減少し、ウオーミングアップ時間の短縮を図ることができる。
一方、シート材5が定着ニップを通過する時は、図13に示すように、ベルト張架部材4の突壁4aは熱定着ロール1から離間され、耐熱ベルト3とベルト張架部材4との間のギャップGはなくなって、シート材5は定着ニップ部において耐熱ベルト3と熱定着ロール1との間で押圧されるので、この押圧力をスプリング9により所望の圧力に調節すれば、適正な定着を達成することができる。
また、ギャップGの存在のため、ベルト張架部材4は熱定着ロール1から加熱されて蓄熱する熱量が少ないので、シート材5が定着ニップに進入したときにシート材5上に形成された未定着トナー像5aの反対側の面は、熱容量の小さな耐熱ベルト3を冷却するが、ベルト張架部材4側から加熱される熱量は少ない構成となっている。そのため、シート材5上の第1面に形成した未定着トナー像を定着した後に再び反対側の第2面に未定着トナー像を定着する両面画像定着の場合には、第2面を定着するときに先に定着した第1面の画像を必要以上に加熱して画像を乱すことはない。
本実施形態においては、揺動付勢手段としてアシストするスプリング9をベルト張架部材4の揺動支点から離れた熱定着ロール1と加圧ロール2との押圧部より耐熱ベルト3の移動方向下流側に配置している。熱定着ロール1または加圧ロール2の一方を駆動すると耐熱ベルト3が駆動され、この駆動力と耐熱ベルト3とベルト張架部材4の摺動摩擦力によってベルト張架部材4は熱定着ロール1から離れる方向に揺動移動するが、この揺動移動力に打ち勝ってベルト張架部材4を所望の付勢力で熱定着ロール1方向に付勢して、所望の定着圧力を設定すると極めて安定した未定着トナー像の定着が可能になる。
図14はベルト張架部材4の揺動移動力をアシストした場合の定着圧力を示している。本実施形態においては、スプリング9をベルト張架部材4の揺動支点から離れた熱定着ロール1と加圧ロール2との押圧部より耐熱ベルト3の移動方向下流側に配置しているため、テコのメカニズムにより図14に示すように、熱定着ロール1と加圧ロール2との押圧部位から連続的に加圧力を低減して付与することが可能であり、シート材に変曲点のあるストレスを付与しないので、定着画像に定着ムラ等が発生せず、極めて安定した未定着トナー像の定着が可能になるばかりでなく、未定着トナー像の定着後に排出されるシート材に皺発生などのシート材変形を抑制することができる。
このとき、ニップ終了位置での押圧力をP1、加圧ロール2が熱定着ロール1を押圧する押圧部位での押圧力をP3、前記ニップ終了位置と押圧部位との間での押圧力をP2としたとき、P1<P2<P3の関係となり、加圧ロール2が熱定着ロール1を押圧する押圧部位での押圧力P3が最高圧になる。
図15は、図11の実施形態の変形例を示し、図15(A)は断面図、図15(B)は図15(A)のY−Y線に沿って矢印方向に見た断面図である。
本実施形態が図11の実施形態と比較して相違する点は、前記実施形態においては、ベルト張架部材4を加圧ロール2の回転軸2aと共通の軸で所定の角度分、揺動可能に構成しているのに対して、本実施形態においては、ベルト張架部材4を加圧ロール2の回転軸2aとは異なる軸7bで所定の角度分、揺動可能に構成している点である。
すなわち、回転軸2aの軸心とは異なる位置に配置した軸7bの両側には、揺動アーム4bが回転自在に嵌合され、この揺動アーム4bのベルト張架部材4側にはガイド溝4cが形成されている。一方、ベルト張架部材4の両端には、加圧ロール2側に延設されたガイド部4dが形成されており、このガイド部4dがスプリング4eを介して前記揺動アーム4bのガイド溝4c内に嵌挿されている。これにより、ベルト張架部材4は、スプリング4eにより加圧ロール2から離れる方向に付勢され耐熱ベルト3に張力fが付与される構造になっている。
これにより、ベルト張架部材4に作用する回転モーメントを変化させることができ(図15の例では回転モーメントを大きくさせる)、耐熱ベルト3と熱定着ロール1の圧接する圧接力を調整することができる。
本実施形態においては、熱定着ロールまたは加圧ロールが駆動ロールとなるが、この場合、安定な駆動を実現するには、硬い方のロールを駆動側とし、柔らかい方のロールを従動側とするのが好適である。加圧ロール2は、その外周に耐熱ベルト3を捲着して熱定着ロール1の表面に被覆した弾性体1cに対して耐熱ベルト3を圧接して駆動し、熱定着ロール1は従動する構成となる。加圧ロール2は、耐熱ベルト3、即ち、未定着トナー像5aを担持したシート材5の搬送スピードを決定付けるので、少なくとも熱定着ロール1の表面に被覆した弾性体1cより硬質な表面を有した構成とする。このことにより変形することなく搬送スピードを安定して駆動することができる。
本実施形態においては、上記した構造に加えて、回転速度の選択を組み合わせることもできる。その駆動速度の制御について説明する。駆動手段は、熱定着ロール1及び加圧ロール2を駆動するために2つの回転速度を有し、シート材特性に応じて熱定着ロール1及び加圧ロール2を第1の回転速度とそれより遅い第2の回転速度で選択駆動する。この回転速度は、シート材特性を検知する検知手段を配置すると共に、予めシート材特性に応じた回転速度などの選択情報を設定する設定手段を設け、未定着トナー像5aを担持したシート材6の搬送過程でシート材特性を検知すると、未定着トナー像5aを担持したシート材5の定着指令過程でシート材特性に応じた設定をして、その設定内容に応じ回転速度が選択され駆動される。設定手段としては、定着指令に先立って熱ロール型定着装置に連動する部位をマニュアル操作したり、電気的な信号等によって遠隔操作してもよい。
未定着トナー像5aを担持したシート材5は、紙等の一般的なシート材、熱容量の大きな厚めのシート材、透明なシート材(OHPシート材)等の多様な用途への適用が必須である。一般的なシート材に比べて、特に、熱容量の大きな厚めのシート材や封筒等の積層されたシート材、透明なシート材(OHPシート材)等においては、未定着トナー像5aを十分溶融してシート材に定着するために、所望の溶融時間を要する。このような場合、シート材特性に応じて熱定着ロール1及び加圧ロール2を第1の回転速度とそれより遅い第2の回転速度で選択駆動することにより、未定着トナー像5aの溶融が適正化され、所望の定着が達成できる。
そして、第1の回転速度または第2の回転速度で選択的に駆動しても、未定着トナー像5aを担持したシート材5が熱定着ロール1と耐熱ベルト3の間を通過するときに通過するシート材5へのストレスには変化がなくて小さいので、未定着トナー像5aの定着後に排出されるシート材5に対し皺発生などのシート材変形が抑制される。したがって、熱ロール型定着装置の機械的剛性アップは不要であるばかりでなく、熱定着ロール薄肉厚化が可能であり、加熱源から耐熱ベルトを加熱する加熱速度が向上する。また、加圧ロール2も同様に薄肉厚化が可能であり、熱容量が小さく達成できるので、耐熱ベルト3からの熱エネルギー吸収が小さく、電源オン時から所望の温度に到達して定着可能になるまでの所謂ウォーミングアップ時間の短縮が可能である。なお、選択的に駆動する選択手段としては、例えば駆動モータの回転数を選択的に可変する等の手段が好適である。
図16は、本発明の画像形成装置の1実施形態を示す全体構成の模式的断面図である。図中、10は画像形成装置、10aはハウジング、10bは扉体、11は紙搬送ユニット、15はクリーニング手段、17は像担持体、18は画像転写搬送手段、20は現像手段、21はスキャナ手段、30は給紙ユニット、40は定着手段、Wは露光ユニット、Dは画像形成ユニットを示す。
図16において、画像形成装置10は、ハウジング10aと、ハウジング10aの上部に形成された排紙トレイ10cと、ハウジング10aの前面に開閉自在に装着された扉体10bを有し、ハウジング10a内には、露光ユニット(露光手段)W、画像形成ユニットD、画像転写搬送手段18を有する転写ベルトユニット29、給紙ユニット30が配設され、扉体10b内には紙搬送ユニット11が配設されている。各ユニットは、本体に対して着脱可能な構成であり、メンテナンス時等には一体的に取り外して修理または交換を行うことが可能な構成になっている。
画像形成ユニットDは、複数(本実施形態では4つ)の異なる色の画像を形成する画像形成ステーションY(イェロー用),M(マゼンタ用),C(シアン用),K(ブラック用)を備えている。そして、各画像形成ステーションY,M,C,Kには、それぞれ、感光ドラムからなる像担持体17と、像担持体17の周囲に配設された、コロナ帯電手段からなる帯電手段19および現像手段20を有する。これら各画像形成ステーションY,M,C,Kは、転写ベルトユニット29の下側に斜めアーチ状のラインに沿って像担持体17が上向きになるように並列配置されている。なお、各画像形成ステーションY,M,C,Kの配置順序は任意である。
転写ベルトユニット29は、ハウジング10aの下側に配設され図示しない駆動源により回転駆動される駆動ロール12と、駆動ロール12の斜め上方に配設される従動ロール13と、テンションロール14と、これら3本、少なくとも2本のロール間に張架されて図示矢印方向へ循環駆動される中間転写ベルトからなる画像転写搬送手段18と、画像転写搬送手段18の表面に当接するクリーニング手段15とを備えている。従動ロール13、テンションロール14および画像転写搬送手段18は、駆動ロール12に対して図で左側に傾斜する方向に配設され、これにより画像転写搬送手段18駆動時のベルト搬送方向が下向きになるベルト面18aが下方に位置し、搬送方向が上向きになるベルト面18bが上方に位置するようにされている。
したがって、各画像形成ステーションY,M,C,Kも駆動ロール12に対して図で左側に傾斜する方向に配設されることになる。そして、像担持体17は、アーチ状のラインに沿って画像転写搬送手段18の搬送方向下向きのベルト面18aに接触され、図示矢印に示すように画像転写搬送手段18の搬送方向に回転駆動される。可撓性を有する無端スリーブ状の画像転写搬送手段18は、像担持体17に対して上側から被せるように略同一の巻き付け角度で接触させるため、像担持体17と画像転写搬送手段18との間の接触圧やニップ幅は、テンションロール14により画像転写搬送手段18に付与される張力、像担持体17の配置間隔、巻き付け角度(アーチの曲率)などを制御することにより調整することができる。
駆動ロール12は、2次転写ロール39のバックアップロールを兼ねている。駆動ロール12の周面には、例えば厚さ3mm程度、体積抵抗率が105 Ω・cm以下のゴム層が形成されており、金属製の軸を介して接地することにより、2次転写ロール39を介して供給される2次転写バイアスの導電経路としている。このように駆動ロール12に高摩擦かつ衝撃吸収性を有するゴム層を設けることにより、2次転写部へシート材が進入する際の衝撃が画像転写搬送手段18に伝達しにくく、画質の劣化を防止することができる。また、駆動ロール12は、その径を従動ロール13、バックアップロール14の径より小さくすることにより、2次転写後のシート材がシート材自身の弾性力で剥離し易くすることができる。また、従動ロール13を後述するクリーニング手段15のバックアップロールとして兼用させている。
なお、画像転写搬送手段18を駆動ロール12に対して図で右側に傾斜する方向に配設し、これに対応して各画像形成ステーションY,M,C,Kも駆動ロール12に対して図で右側に傾斜する方向に斜めアーチ状に沿って配設してもよい。
クリーニング手段15は、搬送方向下向きのベルト面18a側に設けられ、二次転写後に画像転写搬送手段18の表面に残留しているトナーを除去するクリーニングブレード15aと、回収したトナーを搬送するトナー搬送部材15bを備えている。クリーニングブレード15aは、従動ロール13への画像転写搬送手段18の巻きかけ部において画像転写搬送手段18に当接されている。また、画像転写搬送手段18の裏面には、後述する各画像形成ステーションY,M,C,Kの像担持体17に対向して1次転写部材16が当接され、1次転写部材16には転写バイアスが印加されている。
露光手段Wは、斜め方向に配設された画像形成ユニットDの斜め下方に形成された空間に配設されている。また、露光手段Wの下部でハウジング10aの底部には給紙ユニット30が配設されている。露光手段Wは、全体がケースに収納され、ケースは、搬送方向下向きのベルト面の斜め下方に形成される空間に配設されている。ケースの底部には、ポリゴンミラーモータ21a、ポリゴンミラー(回転多面鏡)21bからなる単一のスキャナ手段21を水平に配設されるとともに、各色の画像信号により変調される複数のレーザ光源23からのレーザビームをポリゴンミラー21bで反射させ各像担持体上に偏向走査する光学系Bには、単一のf−θレンズ22および各色の走査光路が像担持体17にそれぞれ非平行になって折り返すように複数の反射ミラー24が配設されている。
上記構成からなる露光手段Wにおいては、ポリゴンミラー21bから各色に対応した画像信号が、共通のデータクロック周波数に基づいて変調形成されたレーザビームで射出され、f−θレンズ22、反射ミラー24を経て、各画像形成ステーションY,M,C,Kの像担持体17に照射され、潜像が形成される。反射ミラー24を設けることにより走査光路を屈曲させ、ケースの高さを低くすることが可能となり光学系のコンパクト化が可能となる。しかも、各画像形成ステーションY,M,C,Kの像担持体17への走査光路長は同一の長さになるように反射ミラー24が配置されている。このように各画像形成ユニットDに対する露光手段Wのポリゴンミラー21bから像担持体17までの光路の長さ(光路長)が略同一の長さになるように構成することにより、各光路で走査された光ビームの走査幅も略同一になり、画像信号の形成にも特別な構成を必要としない。したがって、レーザ光源は、それぞれ異なる画像信号によってそれぞれ異なった色の画像に対応して変調されるにも関わらず、共通のデータクロック周波数に基づいて変調形成可能であり、共通の反射面を用いるため副走査方向の相対差から生じる色ずれを防止し、構造が簡単で安価なカラー画像形成装置を構成できる。
また、本実施形態においては、装置下方に走査光学系を配置することにより、画像形成手段の駆動系が装置を支持するフレームへ与える振動による走査光学系の振動を最小限にすることができ、画質の劣化を防止することができる。とくに、スキャナ手段21をケースの底部に配置することにより、ポリゴンモータ21a自身がケース全体に与える振動を最小限にすることができ、画質の劣化を防止することができる。また、振動源であるポリゴンモータ21aの数を一つにすることによりケース全体に与える振動を最小限にすることができる。
給紙ユニット30は、シート材が積層保持されている給紙カセット35と、給紙カセット35からシート材を一枚ずつ給送するピックアップロール36を備えている。紙搬送ユニット11は、二次転写部へのシート材の給紙タイミングを規定するゲートロール対37(一方のロールはハウジング10a側に設けられている)と、駆動ロール12および画像転写搬送手段18に圧接される二次転写手段としての二次転写ロール39と、主記録媒体搬送路38と、定着手段40と、排紙ロール対41と、両面プリント用搬送路42を備えている。
シート材に2次転写された2次画像(未定着トナー像)は、定着手段40の形成するニップ部で所定の温度で定着される。本例においては、転写ベルトの搬送方向上向きのベルト面18bの斜め上方に形成される空間、換言すれば、転写ベルトに対して画像形成ステーションと反対側の空間に定着手段40を配設することが可能になり、露光手段W、画像転写搬送手段18、画像形成手段への熱伝達を低減することができ、各色の色ずれ補正動作を行う頻度を少なくすることができる。特に、露光手段Wは、定着手段40から最も離れた位置にあり、走査光学系部品の熱による変位を最小限にすることができ、色ズレを防ぐことができる。 本実施形態においては、画像転写搬送手段18を駆動ロール12に対して傾斜する方向に配設しているため、図で右側空間に広いスペースが生じその空間に定着手段40を配設することができ、コンパクト化を実現することができると共に、定着手段40で発生する熱が、左側に位置する露光ユニットW、画像転写搬送手段18および各画像形成ステーションY,M,C,Kへ伝達されるのを防止することができる。また、画像形成ユニットDの左側下部の空間に露光ユニットWを配置することができるため、画像形成手段の駆動系がハウジング10aへ与える振動による、露光ユニットWの走査光学系の振動を最小限に抑えることができ、画質の劣化を防止することができる。
また、クリーニング手段を設置しないことに伴い、帯電手段としてはコロナ帯電手段19を採用している。帯電手段がロールである場合は、微量ではあるが像担持体17上に存在する1次転写残りトナーがロール上に堆積して帯電不良が発生するが、非接触帯電手段であるコロナ帯電手段19はトナーが付着しにくく、帯電不良の発生を防ぐことができる。
また、本実施形態では、中間転写ベルトを画像転写搬送手段18として像担持体17に接触させる構成としたが、表面にシート材を吸着して搬送移動し、該シート材の表面にトナー像を順次重ねて転写して画像を形成搬送するシート材搬送ベルトを画像転写搬送手段18として像担持体17に接触させる構成としてもよい。この場合、画像転写搬送手段18であるシート材搬送ベルトのベルト搬送方向が像担持体17に接触する下面で逆方向の上向きになる。
図17は熱定着ロール側にカールして排出されるシート材がシート材案内部材により案内される挙動を説明するための図、図18は加圧ロール側にカールして排出されるシート材がシート材案内部材により案内される挙動を説明するための図である。定着後のシート材5の基本的なカール習性は、シート材5の吸湿状態やシート繊維状態又は構成素材、紙質、厚さ、全面が写真などのベタに近い比較的トナー量の多い画像か線画のような比較的トナー量の少ない画像か、表面の画像、裏面の画像がトナー量の多い/少ないいずれの画像かなどにより違い、それらの要因もあって、定着ニップ出口から排出されるシート材5は、熱定着ロール1に巻き付くことなく剥離され送り出されたとしても、熱定着ロール1側あるいは加圧ロール2側のいずれかにカールして排出される。
定着ニップ出口から排出されるシート材5が図17(B)に示すように定着ニップ接線であり仮想シート材搬送方向であるシート材5の搬送面Lに対して熱定着ロール1側にカールして進行する場合、図17(A)に示すようにまず、シート材5は、その先端が熱定着ロール1側に近接配置されたシート材案内部材8の案内斜面8cに当接すると(イ)、案内斜面8cに沿って先端が当接状態のまま案内されて進行し(ロ)、その当接反力として逆カール習性が付与されて(ハ)、最終的に仮想シート材搬送方向へと案内される(ニ)。この間、案内斜面8cにシート材5の先端が当接状態のままシート材5の搬送面Lに接近するように案内されることにより、シート材5の定着トナー像面は案内斜面8cから離間して摺擦することなく案内される。このようにシート材5の先端が当接状態のまま案内されて進行するので、当接面に滑剤処理を施しておくと、円滑にシート材5の先端を進行させることができる。
逆に、定着ニップ出口から排出されるシート材5が図18(B)に示すように定着ニップ接線であり仮想シート材搬送方向であるシート材5の搬送面Lに対して加圧ロール2側にカールして進行する場合、図18(A)に示すようにシート材5は、その先端が加圧ロール2側に近接配置されたシート材案内部材8の案内斜面8cに当接すると(イ)、案内斜面8cに沿って先端が当接状態のまま案内されて進行し(ロ)、その当接反力として逆カール習性が付与されて(ハ)、最終的に仮想シート材搬送方向へと案内される(ニ)。この間、案内斜面8cにシート材5の先端が当接状態のままシート材5の搬送面Lに接近するように案内されることにより、シート材5の裏面が定着トナー像面であってもこれが案内斜面8cから離間して摺擦することなく案内される。
図19は熱定着部材及び加圧部材の各種組み合わせにより構成される定着装置の実施の形態を示す図である。
図19(A)に示す実施形態は、加熱源を内蔵した熱定着ロール1に加圧ロール2を対向配置して所定の押圧力で押圧した定着ニップを形成し、この定着ニップをシート材上に形成した未定着トナー像を通過させて定着する2ロール定着装置である。それぞれ、熱定着ロール1の表面は、弾性層1cを有し、加圧ロール2の表面は、熱定着ロール1の弾性層1cより硬質な構成として、熱定着ロール1に加圧ロール2を押圧することにより、熱定着ロール1の弾性層1cを凹状に弾性変形させて、シート材が熱定着ロール1から離れる方向にカール習性を付与する構造である。
所謂サーフ定着器に適用した実施形態を示したのが図19(B)である。セラミック基体等の平坦な面上に面状発熱体51を設け、この面状発熱体51表面に摺動可能に耐熱ベルト53を配備して、この耐熱ベルト53に加圧ロール52を対向配置して所定の押圧力で押圧した定着ニップを形成し、この定着ニップをシート材上に形成した未定着トナー像を通過させて定着するベルト定着装置である。加圧ロール52の表面には弾性層52cを設け、耐熱ベルト53を面状発熱体51方向に押圧した時に耐熱ベルト53が面状発熱体51表面に沿って密着して熱伝達が良好になるように構成されていて、定着ニップは平坦な面状発熱体51表面に沿った耐熱ベルト53表面が基準になるので平坦ニップになる。平坦ニップを通過するシート材は、耐熱ベルト53側あるいは加圧ロール52側のいずれ側にもカール習性が付与されない構造である。しかし、シート材は、未定着トナー像のトナー特性やシート材の吸湿状態、シート繊維状態又は構成素材などで予期せぬ特質をもたらすことがあり、平坦ニップを通過したシート材が耐熱ベルト53側に沿って進行した場合には、耐熱ベルト53が平坦な面状発熱体51表面に沿って密着した状態から開放されて略円形のフリー状態になる形状編曲部位でシート材の自らの復帰力(通称これをシート材の腰と称す)によって耐熱ベルト53から容易に分離する。しかし、シート材ジャムなどの予期せぬ対応として強制的に剥がすための手段としてまでは機能発揮を要しないが安全性を考慮すると、シート材案内部材58を定着ニップ出口側に近接配設して搬送経路を定めておくことがトラブルレスな構成に有効である。
図19(C)に示す実施形態は、加熱源61aを内蔵した熱定着ロール61に耐熱ベルト63を配備し、耐熱ベルト63は、その内部に熱定着ロール61側に所定の押圧力で押圧する押圧部材62を内蔵し、熱定着ロール61に所定角度分巻き付けて従動可能に構成することにより、定着ニップを形成し、この定着ニップをシート材上に形成した未定着トナー像を通過させて定着するベルト定着装置である。熱定着ロール61の表面には弾性層61cを設け、押圧部材62には耐熱ベルト63を熱定着ロール61に押圧して幅広い定着ニップを形成するための弾性部材で構成されたプレニップ部材62cと、熱定着ロール61表面の弾性層を局所的に変形させて熱定着ロール61からシート材の剥離性を高めるための熱定着ロール61外径の曲率より小さな曲率で形成した剥離ニップ部材62dとを備えた構造を有している。
上記構造により定着後のシート材が熱定着ロール61または耐熱ベルト63に巻き付くこともなく、シート材を強制的に剥がすための剥離爪や剥離板などの手段を不要にしている。しかし、シート材は、未定着トナー像のトナー特性やシート材の吸湿状態、シート繊維状態又は構成素材などで予期せぬ特質をもたらすことがあり、また、シート材ジャムなどの予期せぬ対応として強制的に剥がすための手段としてまでは機能発揮を要しないが安全性を考慮すると、シート材案内部材68を定着ニップ出口側に近接配設して搬送経路を定めておくことがトラブルレスな構成に有効である。
図19(D)に示す実施形態は、コイル71aに高周波電流を印加することによって発熱可能な金属製の発熱ベルト71に加圧ロール72を対向配置して所定の押圧力で押圧した定着ニップを形成し、この定着ニップをシート材上に形成した未定着トナー像を通過させて定着する発熱ベルト定着装置である。発熱ベルト71は、薄板SUSパイプやニッケル電鋳管等の金属部材を基体にして表面にシリコンゴム等の耐熱弾性層を形成してその表面にPFA表層を設けていて、金属基体部と共に弾性変形可能に構成されている。一方、加圧ロール72は、構成必須要件ではないが表面に弾性層を有し、かつ発熱ベルト71に押圧すると発熱ベルト71全体を凹ませて変形させるには充分な表面合成を有し、発熱ベルト71に凹状の定着ニップを形成する。そのため、シート材上に形成した未定着トナー像を定着すると、シート材が発熱ベルト71から離れる方向に弾性変形させてシート材にカール習性を付与するので、定着後のシート材が発熱ベルト71、加圧ロール72に巻き付くこともなく、強制的にシート材を発熱ベルト71、加圧ロール72から剥がすための手段が不要にしている。加圧ロール72と発熱ベルト71との硬質度バランスと押圧力によって、シート材が付与される発熱ベルト71、加圧ロール72から離れる方向のカール習性量は容易に調節可能である。このような構成により定着後のシート材が発熱ベルト71、加圧ロール72に巻き付くこともなく、シート材を強制的に剥がすための剥離爪や剥離板などの手段を不要にしているが、シート材は、未定着トナー像のトナー特性やシート材の吸湿状態、シート繊維状態又は構成素材などで予期せぬ特質をもたらすことがあり、また、シート材ジャムなどの予期せぬ対応として強制的に剥がすための手段としてまでは機能発揮を要しないが安全性を考慮すると、シート材案内部材68を定着ニップ出口側に近接配設して搬送経路を定めておくことがトラブルレスな構成に有効である。
図19(E)に示す実施形態は、加熱源84aを内蔵した加熱ロール84との間に耐熱ベルト83を張架した熱定着ロール81に加圧ロール82を対向配置して所定の押圧力で押圧した定着ニップを形成し、この定着ニップをシート材上に形成した未定着トナー像を通過させて定着するベルト定着装置である。熱定着ロール81の表面は弾性層81cを有し、加圧ロール82の表面は、熱定着ロール81の弾性層81cより硬質な構成として、耐熱ベルト83を介して熱定着ロール81に加圧ロール82を押圧することにより、熱定着ロール81の弾性層81cを凹状に弾性変形させて、シート材が熱定着ロール81から離れる方向にカール習性を付与する構造である。
図19(F)に示す実施形態は、加熱源94aを内蔵した加熱ロール94との間に耐熱ベルト93を張架した定着ロール91を配備し、耐熱ベルト93に加圧ロール92を対向配置して所定の押圧力で押圧した定着ニップを形成し、この定着ニップをシート材上に形成した未定着トナー像を通過させて定着するベルト定着装置である。加圧ロール92の表面は、加熱ロール94と定着ロール91に張架した耐熱ベルト93を接線状態から凹状に変形する位置まで押圧し、シート材が耐熱ベルト93から離れる方向にカール習性を付与する構造である。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば上記実施の形態では、案内斜面として、一定の角度の平面形状の板状部材を用いたが、シート材の案内方向に沿って湾曲する形状、屈曲する形状のものを使用してもよい。また、1対のシート材案内部材をシート材の搬送面両側に対称に配設したが、両面に画像を形成しない片面のみの装置の場合など、装置構成に対応して非対称にしてもよいし、片側のみにシート材案内部材を配設するものであってもよい。
本発明に係る定着装置の1実施形態を示す断面図である。 定着ニップ出口側に近接配設するシート材案内部材の斜視図である。 図1のY−Y線に沿って矢印方向に見た断面図である。 図1の詳細構造を示し、X−X線で切断し矢印方向に見た断面図である。 図1で耐熱ベルトを除去した一部拡大断面図である。 図5で耐熱ベルト3を装着した図である。 図6でシート材の通過時の状態を示す図である。 ニップ通過位置に応じ変化する定着圧力の例を示す図である。 図1の定着装置の変形例を示し、図9(A)は断面図、図9(B)は図9(A)のY−Y線に沿って矢印方向に見た断面図である。 図1の定着装置の変形例を示す断面図である。 本発明の定着装置の他の実施形態を示し、図11(A)は断面図、図11(B)は図11(A)のY−Y線に沿って矢印方向に見た断面図である。 図11においてシート材非通過時の状態を示し、図12(A)は図11(A)の一部拡大断面図、図12(B)は図12(A)のX−X線で切断し矢印方向に見た断面図である。 図11においてシート材通過時の状態を示し、図13(A)は図11(A)の一部拡大断面図、図13(B)は図13(A)のX−X線で切断し矢印方向に見た断面図である。 図13においてニップ通過位置に応じて変化する定着圧力の例を示す図である。 図11の実施形態の変形例を示し、図15(A)は断面図、図15(B)は図15(A)のY−Y線に沿って矢印方向に見た断面図である。 本発明の画像形成装置の1実施の形態を示す模式的断面図である。 熱定着ロール側にカールして排出されるシート材がシート材案内部材により案内される挙動を説明するための図である。 加圧ロール側にカールして排出されるシート材がシート材案内部材により案内される挙動を説明するための図である。 熱定着部材及び加圧部材の各種組み合わせにより構成される定着装置の実施の形態を示す図である。
符号の説明
1…熱定着ロール、1a…ハロゲンランプ、1b…ロール基材、1c…弾性体、2…加圧ロール、2a…回転軸、2b…ロール基材、2c…弾性体、3…耐熱ベルト、4…ベルト張架部材、4a…突壁、5…シート材、5a…未定着トナー像、6…クリーニング部材、7…フレーム、8…シート材案内部材、9…スプリング、L…押圧部接線

Claims (12)

  1. シート材上に形成した未定着トナー像を定着する定着装置において、熱定着部材の表面に被覆した弾性層より硬質な表面の加圧部材を熱定着部材に対向配置し押圧付勢することにより前記熱定着部材の表面に被覆した弾性層を弾性変形させて定着ニップを形成し、前記定着ニップ出口側に、前記シート材の搬送方向の前方に向かって前記シート材の搬送面に接近する案内斜面を有するシート材案内部材を近接配置することにより、前記定着ニップで前記シート材にカール習性を付与し、前記定着ニップ出口から前記シート材案内部材の前記案内斜面に先端が当接した前記シート材を前記案内斜面に沿って前記搬送方向に案内することを特徴とする定着装置。
  2. 前記熱定着部材に前記加圧部材を対向配置し押圧付勢することにより前記熱定着部材の表面に被覆した弾性層を弾性変形させ、凹状となる定着ニップを形成することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記シート材案内部材は、板状部材で形成したものであることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の定着装置。
  4. 前記シート材案内部材は、シート材案内方向に延びる複数の突壁部を形成したものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 前記シート材案内部材は、少なくともシート材と対向する面の表面に滑剤処理を施したものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の定着装置。
  6. 前記熱定着部材は、前記弾性体の表層にPFA層を設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の定着装置。
  7. 前記熱定着部材は、ロール基材の外周に弾性体を被覆して形成した熱定着ロール、加圧部材は、前記熱定着ロールの表面に被覆した弾性体より硬質な表面を有する加圧ロールからなる回転移動体対であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の定着装置。
  8. 前記対向配置し押圧付勢された前記熱定着部材と加圧部材との間に耐熱ベルトが挟持されて移動し、前記加圧部材とベルト張架部材により前記耐熱ベルトが張架されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の定着装置。
  9. 前記熱定着部材に前記耐熱ベルトを巻き付けて定着ニップを形成し、前記ベルト張架部材を定着ニップに対し前記耐熱ベルトの移動上流側に配設したことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の定着装置。
  10. 前記ベルト張架部材は、前記耐熱ベルトが摺動する摺動部材であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに定着装置。
  11. 前記ベルト張架部材は、半月状部材であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の定着装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれかに記載の定着装置を搭載したことを特徴とする画像形成装置。
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