JP2005113230A - 接続スリーブ - Google Patents

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【課題】石材やコンクリートなどの切断に用いられるダイヤモンドワイヤソーの接続スリーブであって、クラックが入りにくく、ワイヤロープ保持力が大きく、接続スリーブからワイヤロープが抜けにくく、軽量で、接続スリーブが万一ワイヤロープから外れた場合でも災害を起こしにくい接続スリーブを提供する。
【解決手段】ダイヤモンドワイヤソーの接続スリーブにおいて、チタン又はチタン合金からなり、1個の重量が5g以下であることを特徴とする接続スリーブ。
【選択図】図2

Description

本発明は、接続スリーブに関する。さらに詳しくは、本発明は、石材やコンクリートなどの切断に用いられるダイヤモンドワイヤソーの接続スリーブであって、クラックが入りにくく、ワイヤロープ保持力が大きく、接続スリーブからワイヤロープが抜けにくく、軽量で、接続スリーブが万一ワイヤロープから外れた場合でも災害を起こしにくい接続スリーブに関する。
超砥粒を固着した円筒状のビーズが、ワイヤロープに数珠状に連なって取り付けられたワイヤソーは、石材やコンクリートなどの切断対象物に環状に巻きつけられ、ワイヤソー駆動機で高速で巻き回すことにより対象物を切断する。ワイヤソー工法は、大型鉄筋コンクリートの切断が可能であり、複雑な形状の切断を行うことができ、騒音、振動、粉塵が少なく、環境特性に優れ、遠隔操作により水中構造物や高所構造物の切断が可能であり、作業効率が高いために、時間的制約の厳しい作業に適している。
ワイヤソーのワイヤロープの両端部を接続し、無端状態の環状にするために、接続スリーブが用いられる。図1は、ワイヤソーの接続部分の一例を示す部分断面図である。ワイヤロープの両端部1及び2を、切断面がワイヤロープの長さ方向に対して垂直な平滑面になるようにワイヤカッターで切断し、切断面から所定の位置までゴム又は樹脂からなる被覆材を除去してワイヤロープを露出させる。次いで、ワイヤロープを接続スリーブ3の両端から挿入し、ワイヤロープの端面同士が接続スリーブの中央で接触し、かつ接続スリーブとダイヤモンドビーズ4の間にワイヤロープが露出していない状態とする。この状態で、接続スリーブを手動式油圧プレスのダイスにセットし、加圧ハンドルを操作し、接続スリーブのかしめにより圧着してワイヤロープの両端部を接続し、無端状態のワイヤソーを完成する。
切断作業中のワイヤソーは、25〜40m/sという高速で駆動されているので、ワイヤロープが接続スリーブから抜けると、大きな事故につながるおそれがある。特に、回転方向に対して後方のワイヤロープが抜け、接続スリーブが前方のワイヤソーの後端に接合された状態になると、ワイヤソーが鞭のようにしない、接続スリーブが飛び跳ねるので非常に危険である。このような事故を防ぐために、ワイヤソーを用いて切断作業を行う現場では、通常は2時間ごとに接続スリーブを交換している。それでもなお、接続スリーブからのワイヤロープの抜けを皆無にすることはできず、安全防護板や防護ネットが使用されているのが現状である。
本発明は、石材やコンクリートなどの切断に用いられるダイヤモンドワイヤソーの接続スリーブであって、クラックが入りにくく、ワイヤロープ保持力が大きく、接続スリーブからワイヤロープが抜けにくく、軽量で、接続スリーブが万一ワイヤロープから外れた場合でも災害を起こしにくい接続スリーブを提供することを目的としてなされたものである。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、接続スリーブからワイヤロープが抜ける原因の一つは、ワイヤソーを接続して無端の環状にするときに、接続スリーブをかしめ過ぎてクラックを生ずることにあり、チタン又はチタン合金からなる接続スリーブは、炭素鋼からなる接続スリーブに比べて、かしめ過ぎによるクラックを生じにくいことを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)ダイヤモンドワイヤソーの接続スリーブにおいて、チタン又はチタン合金からなり、1個の重量が5g以下であることを特徴とする接続スリーブ、及び、
(2)チタン合金が、α−β合金又はβ合金である第1項記載の接続スリーブ、
を提供するものである。
本発明の接続スリーブは、ワイヤソーの接続に際して、かしめ過ぎてもクラックを生じにくく、ワイヤソーを用いた切断作業中に、接続スリーブからワイヤロープが抜ける事故を効果的に防止することができる。また、万一接続スリーブからワイヤロープが抜けても、本発明の接続スリーブは、従来の鋼製の接続スリーブよりも軽量であるので、被害を軽度にとどめることができる。
本発明の接続スリーブは、ダイヤモンドワイヤソーの接続スリーブにおいて、チタン又はチタン合金からなり、1個の重量が5g以下である接続スリーブである。
接続スリーブのかしめによるワイヤソーの接続には、手動油圧プレスとダイスが用いられる。接続スリーブのかしめには、断面が円形又は正六角形のダイスが用いられる場合が多い。図2は、接続スリーブのかしめに用いられる断面が正六角形のダイスの一例の断面図である。ワイヤソーの接続には、ワイヤソーを所定の長さに切断し、接続スリーブに挿入する部分のワイヤロープのゴム又は樹脂からなる被覆材を取り除く。ワイヤロープの表面には凹凸があるので、被覆材を完全に除去することは困難であるが、被覆材の除去が不十分であると、ワイヤロープの引き抜き強度が低下する。被覆材が除去されたワイヤロープの端部1を接続スリーブ3に挿入し、断面が正六角形のダイス5を用いてかしめることにより、ワイヤロープを接続する。全長20mm、外径9.2mm、内径5.2mmの接続スリーブとワイヤロープ径5.0mmのワイヤソーに対しては、正六角形の相対する面の間隔が7.4〜7.8mmのダイスが一般的に用いられる。
接続スリーブのかしめによるワイヤロープ接続には、2本のワイヤロープの端部を接続スリーブの中央で両端部が接触するように挿入し、接続スリーブを油圧プレスのダイスにセットして加圧し、接続スリーブのかしめによりワイヤロープを圧着する。1か所のかしめを終えたのち、接続スリーブをずらして、圧着されていない残りの部分も同様に圧着する。断面が正六角形のダイスの場合、かしめられた接続スリーブの正六角形面が左右で同一平面になるように位置を合わせ、左側と右側の圧着が重なり合うように圧着する。
接続スリーブのかしめは、通常は1回のかしめで十分な引き抜き強度が得られる。例えば、断面が正六角形のダイスの場合、ダイス幅に相当する1か所についておよそ60度ずつ回転させながら2〜3回の圧着を行い、次いで隣接部分に移り、正六角形の各面がつながるような状態で、同様におよそ60度ずつ回転させながら2〜3回の圧着を行う。
しかし、作業者は、念には念を入れよの精神で、ダイスによる圧着を繰り返し行う場合がある。ワイヤロープの被覆材の除去が不十分であると、接続スリーブからのワイヤロープの引き抜き強度が低下するおそれがあるので、十分に除去することが望ましい。一方、ダイスによる圧着を何度も繰り返すことは、引き抜き強度を低下させる原因となる。断面が正六角形のダイスを用いて圧着を繰り返すと、最初のかしめでは正六角柱の形状になった接続スリーブの形がくずれ、次第に円柱形ないし不定形に近づくとともに、微細なクラックが発生し、ワイヤロープの引き抜き強度が低下する。接続スリーブを用いるワイヤソーの接続は、マニュアル化され、作業標準を守るように指導されているが、現場作業であるだけに、工場作業におけるほどには徹底しがたい。
本発明の接続スリーブは、チタン又はチタン合金からなるので、従来から用いられている炭素鋼などからなる接続スリーブに比べて、同一箇所の圧着を繰り返してもクラックが発生しにくく、ワイヤロープの引き抜き強度の低下を生じにくい。
本発明の接続スリーブは、1個の重量が5g以下であり、より好ましくは1個の重量が4g以下である。接続スリーブの1個の重量が5gを超えると、接続スリーブからワイヤロープが抜けて接続スリーブが飛び跳ねたとき、防護ネットなどを突き破って、安全性向上の効果が十分に発現しないおそれがある。
本発明の接続スリーブは、チタン合金が、α−β合金又はβ合金であることが好ましく、β合金であることが特に好ましい。α−β合金及びβ合金は、スプリングバックが小さく、強度が大きく、接続スリーブのかしめにより、ワイヤロープを安定して強固に保持することができる。さらに、β合金は、冷間塑性加工性が良好なので、接続スリーブ容易にかしめることができる。α−β合金としては、例えば、Ti−6Al−4V、Ti−7Al−4Mo、Ti−6Al−6V−2Sn、Ti−8Mnなどを挙げることができる。β合金としては、例えば、Ti−15V−3Cr−3Sn−3Al、Ti−13V−11Cr−3Al、Ti−20V−4Al、Ti−20V−4Al−1Sn、Ti−15Mo−5Zr−3Al、Ti−22V−4Alなどを挙げることができる。
本発明の接続スリーブの形状に特に制限はなく、例えば、外周の径と内周の径が一定である筒形、外周の径が左右において異なり、内周の径が一定である形状、中央部に分割手段を有する形状、中央部を外れた位置に外周から内周に貫通する穴を有する形状、内周面に左右非対称のねじ切りを有する形状などを挙げることができる。
図3は、本発明の接続スリーブの一態様の部分断面図である。本態様の接続スリーブは、外周の径と内周の径が一定である筒形であり、両内周端にC面取り6が設けられている。内周端にC面取りを設けることにより、接続スリーブへワイヤロープの端部を容易に挿入することができる。図4は、本発明の接続スリーブの他の態様の部分断面図である。本図に示す接続スリーブは、外周の径は左方が小さく、右方が大きく、内周の径は一定である。この接続スリーブを用い、ワイヤソーの回転方向に対して外周の径が小さい方が前方に、外周の径が大きい方が後方になるように、ワイヤソーの両端を接続する。ワイヤロープに対する保持力は、接続スリーブの外周の径が小さい方よりも、外周の径が大きい方が大きいので、切断作業中に万一ワイヤロープが接続スリーブから抜けることがあっても、ワイヤロープは接続スリーブの外周の径の小さい方で抜け、接続スリーブは後方のワイヤソーの先端に留まる。このために、接続スリーブが前方のワイヤソーの後端について、鞭のようにしなうワイヤソーとともに飛び跳ねるという事故を防ぐことができる。
図5は、本発明の接続スリーブの他の態様の部分断面図である。本態様の接続スリーブは、中央部に分割手段として、外周を一周する割り溝7が設けられている。ワイヤソーを用いる切断作業中に万一破断が生ずるとしても、破断は接続スリーブの割り溝の箇所で起こる。そのために、予測不可能な箇所でワイヤソーが破断するおそれがない。また、接続スリーブの割り溝で破断すると、ワイヤソーの両端には接続スリーブの断片が接合した状態になるので、ワイヤソーからダイヤモンドビーズが抜け落ちるおそれもない。図6は、本発明の接続スリーブの他の態様の部分断面図である。本態様の接続スリーブは、中央部に分割手段として、外周を一周する割り溝7と、接続スリーブの中心軸に対称な位置に設けられた外周から内周に貫通する2個の穴8が設けられている。外周を一周する割り溝に加えて、貫通穴を設けることにより、より確実に破断を分割手段において生じさせることができる。
本発明の接続スリーブにおいては、内周面にめねじを切ることができる。内周面にめねじを切ることにより、接続スリーブによるワイヤロープの保持力を高めることができる。図7、図8及び図9は、それぞれ図4、図5及び図6に示す態様の接続スリーブの内周面にめねじ9を切った接続スリーブを示す部分断面図である。
図10は、本発明の接続スリーブの他の態様の部分断面図である。本図の接続スリーブは、中央部を外れた位置に中心軸に対称の位置に、外周から内周まで貫通する2個の穴10を有する。外周から内周まで貫通する穴は、1個とすることもできる。穴の中心の位置は、接続スリーブの一方の端から接続スリーブの全長に対して20〜45%の位置であることが好ましい。本態様の接続スリーブは、図11に示すように、ワイヤロープの一方の端部1と、他方の端部2とを接続するために、それぞれの端部を接続スリーブ11に挿入し、接続スリーブに設けた貫通する穴10を通してワイヤロープの両端面が接触していることを目視により確認し、油圧プレスとダイスを用いて接続スリーブをかしめ、ワイヤロープと接続スリーブを接合させる。接続スリーブと接触する長さが長い図の右方のワイヤロープに対する保持力の方が、接続スリーブと接触する長さが短い図の左方のワイヤロープに対する保持力より大きいので、接続スリーブと接触する長さの長い方がワイヤソーの回転方向に対して後方となるようにワイヤソーを回転して切断作業を行うことにより、万一ワイヤロープが接続スリーブが抜ける場合があっても、接続スリーブは後方のワイヤロープの先端に留まり、鞭のようにしなう前方のワイヤロープについて飛び跳ねるおそれはない。
図12は、本発明の接続スリーブの他の態様の部分断面図である。本図に示す接続スリーブは、内周面の右半分にめねじ9が切られている。めねじが切られた部分のワイヤロープに対する保持力は、めねじのない部分のワイヤロープに対する保持力より大きいので、接続スリーブのめねじが切られた方がワイヤソーの回転方向に対して後方となるようにワイヤソーを回転して切断作業を行うことにより、万一ワイヤロープが接続スリーブが抜ける場合があっても、接続スリーブは後方のワイヤロープの先端に留まり、鞭のようにしなう前方のワイヤロープについて飛び跳ねるおそれはない。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において、接続スリーブのクラックの有無は、染色浸透探傷剤[マークテック(株)、スーパーチェック]を用いて判定した。ワイヤロープを挿入してかしめを行った接続スリーブを、洗浄液UR−STを用いて表面を前処理したのち、浸透液UP−STをスプレーし、10分間放置した。次いで、表面に付着した余剰の浸透液を洗浄液を用いて完全に除去し、現像剤UD−STをスプレーし、7分後に表面に吸い出された浸透液の有無を目視により観察した。
実施例1
チタン合金Ti−6Al−4V(JIS H 4650、TAB6400H、α−β合金)を用いて、全長20mm、外径9.2mm、内径5.2mmで、内周面にM6のめねじを切った筒形の接続スリーブを作製した。
JIS G 3540に規定される構成1×7、ステンレス鋼SA、ロープ径5.0mmの操作用ワイヤロープを、切断面が平滑な面になるように長さ50mmに切断した。切断した2本のワイヤロープを、接続スリーブの両端からそれぞれ10mmずつ挿入し、手動油圧プレスと断面が正六角形のダイスを用いてかしめた。ダイスは正六角形の相対する面の間隔が7.8mmであり、幅が13mmである。
接続スリーブの一端からかしめを始め、1か所につき60度ずつ回転させて3回圧着し、次いで隣接部へ移って、かしめられた接続スリーブの正六角形柱の面が連続するように、同様に60度ずつ回転させて3回圧着することを繰り返し、接続スリーブの他端までのかしめを終了した。このかしめ作業を、1サイクルのかしめとする。
10個の接続スリーブについて、それぞれワイヤロープを挿入し、各3サイクルのかしめを、正六角柱の稜がつぶれるように接続スリーブを少しずつ回転させて行ったのち、接続スリーブのクラックの有無を染色浸透探傷剤を用いて観察した。クラックが発生した接続スリーブはなかった。
実施例2
チタン合金Ti−6Al−4V(α−β合金)の代わりに、JIS H 4650:2001に規定される80種、TAB 8000Hのチタン合金(β合金)を用いた以外は、実施例1と同様にして、10個の接続スリーブについて、各3サイクルのかしめを行い、接続スリーブのクラックの有無を染色浸透探傷剤を用いて観察した。クラックが発生した接続スリーブはなかった。
比較例1
チタン合金Ti−6Al−4V(α−β合金)の代わりに、JIS G 3445に規定される機械構造用炭素鋼鋼管STKM11Aを焼き入れ調質して硬度HRB40とした材料を用いた以外は、実施例1と同様にして、10個の接続スリーブについて、各3サイクルのかしめを行い、接続スリーブのクラックの有無を染色浸透探傷剤を用いて観察した。10個の接続スリーブのうち、3個にクラックが発生していた。
実施例1〜2及び比較例1の結果を、第1表に示す。
Figure 2005113230
第1表に見られるように、チタンのα−β合金又はβ合金を用いて作製した接続スリーブは、3サイクルのかしめを行ってもクラックは発生しないが、機械構造用炭素鋼鋼管を用いて作製した接続スリーブは、10個中3個にクラックが発生している。この結果から、チタンのα−β合金又はβ合金を用いて作製した接続スリーブは、誤ってかしめ過ぎても、クラックが発生しにくいことが分かる。
実施例3
実施例1で作製した接続スリーブの1個の重量は、3.9gであった。実施例1と同様にして、JIS G 3540に規定される構成1×7、ステンレス鋼SA、ロープ径5.0mmの操作用ワイヤロープを、切断面が平滑な面になるように長さ50mmに切断し、切断した2本のワイヤロープを、接続スリーブの両端からそれぞれ10mmずつ挿入し、手動油圧プレスと断面が正六角形のダイスを用いて、1サイクルのかしめを行い、引張試験片を作製した。
万能試験機[(株)島津製作所、オートグラフAG−20kNC]を用い、5個の試験片について引張試験を行った。すべてワイヤロープが接続スリーブから抜け、引き抜き強度の平均値は6.8kNであった。
実施例4
実施例2で作製した接続スリーブの1個の重量は、3.9gであった。実施例3と同様にして、5個の試験片について引張試験を行った。すべてワイヤロープが接続スリーブから抜け、引き抜き強度の平均値は7.8kNであった。
実施例5
チタン合金Ti−6Al−4V(α−β合金)を用いて、図7に示す形状の外径差を有する接続スリーブを作製した。接続スリーブの寸法は、全長20mm、右半分の外径9.3mm、左半分の外径8.8mm、内径5.2mmで、内周面にM6のめねじを切った。1個の重量は、3.5gであった。
実施例3と同様にして、5個の試験片について引張試験を行った。すべて接続スリーブの外径の小さい方からワイヤロープが抜け、引き抜き強度の平均値は7.9kNであった。
実施例6
チタン合金Ti−6Al−4V(α−β合金)を用いて、図9に示す形状の割り溝と貫通穴を有する接続スリーブを作製した。接続スリーブの外周を一周する割り溝は、断面が開口部において3.0mm、底部において1.5mm、深さ0.9mmの台形であり、割り溝部分の外径は7.4mmである。穴は、接続スリーブの中心軸に対して対称に、直径3.0mmの貫通する穴を2個設けた。この接続スリーブ1個の重量は、3.4gであった。
この接続スリーブを用い、実施例3と同様にして、5個の試験片について引張試験を行った。すべて接続スリーブの割り溝部分で破断し、引張破断強度の平均値は7.2kNであった。
比較例2
比較例1で作製した調質した機械構造用炭素鋼鋼管STKM11A製の接続スリーブの1個の重量は、6.9gであった。この接続スリーブを用い、実施例3と同様にして、5個の試験片について引張試験を行った。すべてワイヤロープが接続スリーブから抜け、引き抜き強度の平均値は8.3kNであった。
比較例3
チタン合金Ti−6Al−4V(α−β合金)の代わりに、JIS G 3445に規定される機械構造用炭素鋼鋼管STKM11Aを焼き入れ調質して硬度HRB40とした材料を用いた以外は、実施例6と同様にして、図9に示す形状の割り溝と貫通穴を有する接続スリーブを作製した。この接続スリーブ1個の重量は、6.1gであった。
この接続スリーブを用い、実施例3と同様にして、5個の試験片について引張試験を行った。すべて接続スリーブの割り溝部分で破断し、引張破断強度の平均値は7.4kNであった。
実施例3〜6及び比較例2〜3の結果を、第2表に示す。
Figure 2005113230
第2表に見られるように、本発明のチタン合金製の接続スリーブは、同一形状の炭素鋼製の接続スリーブに比べて重量が0.57倍であるにもかかわらず、同等又はそれ以上の引き抜き強度又は引張破断強度を有する。
本発明の接続スリーブは、ワイヤソーの両末端を接続して環状とする現場作業において、かしめ過ぎがあってもクラックが発生しにくく、安全にワイヤソー工法による切断作業を行うことができる。本発明の接続スリーブは、十分な引き抜き強度又は引張破断強度を有するが、軽量であり、接続スリーブから万一ワイヤロープが抜けても、安全防護板や防護ネットにより阻止され、重大な事故に至る可能性が少ない。
ワイヤソーの接続部分の一例を示す部分断面図である。 ダイスの一例の断面図である。 本発明の接続スリーブの一態様の部分断面図である。 本発明の接続スリーブの他の態様の部分断面図である。 本発明の接続スリーブの他の態様の部分断面図である。 本発明の接続スリーブの他の態様の部分断面図である。 本発明の接続スリーブの他の態様の部分断面図である。 本発明の接続スリーブの他の態様の部分断面図である。 本発明の接続スリーブの他の態様の部分断面図である。 本発明の接続スリーブの他の態様の部分断面図である。 図10に示す接続スリーブの使用説明図である。 本発明の接続スリーブの他の態様の部分断面図である。
符号の説明
1 ワイヤロープの端部
2 ワイヤロープの端部
3 接続スリーブ
4 ダイヤモンドビーズ
5 ダイス
6 C面取り
7 割り溝
8 穴
9 めねじ
10 穴
11 接続スリーブ

Claims (2)

  1. ダイヤモンドワイヤソーの接続スリーブにおいて、チタン又はチタン合金からなり、1個の重量が5g以下であることを特徴とする接続スリーブ。
  2. チタン合金が、α−β合金又はβ合金である請求項1記載の接続スリーブ。
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CN113427643A (zh) * 2021-06-28 2021-09-24 中国有色桂林矿产地质研究院有限公司 一种结构简单的金刚石绳锯串珠

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