JP2005111554A - ろう接装置およびろう接方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高真空度にすることなく小型、かつ、安価な設備でろう接を行うことができるろう接装置およびろう接方法を提供する。
【解決手段】 排気手段により排気されて減圧される真空炉2と、真空炉2内に所定の間隔をおいて対向配置された陽極6と陰極の役目を果たす第1および第2の母材7A,7Bおよびろう材8と、電極間に直流電圧を印加する電源部5とを備えるろう接装置を用いる。陰極側に、ろう接を行う第1および第2の母材7A,7Bおよびろう材8を配置し、両電極間に直流電圧を印加して両電極間でグロー放電を行うことにより母材7A,7Bおよびろう材8を加熱し、ろう材を溶解してろう接を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】 排気手段により排気されて減圧される真空炉2と、真空炉2内に所定の間隔をおいて対向配置された陽極6と陰極の役目を果たす第1および第2の母材7A,7Bおよびろう材8と、電極間に直流電圧を印加する電源部5とを備えるろう接装置を用いる。陰極側に、ろう接を行う第1および第2の母材7A,7Bおよびろう材8を配置し、両電極間に直流電圧を印加して両電極間でグロー放電を行うことにより母材7A,7Bおよびろう材8を加熱し、ろう材を溶解してろう接を行う。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ろう接装置およびろう接方法に関し、特に、高真空度にすることなく小型、かつ、安価な設備でろう接を行うことができるろう接装置およびろう接方法に関する。
金属同士の接合、または金属とセラミックス等の異種材料を接合する方法の―つにろう接が知られている(例えば、特許文献1参照。)。ろう接は基材より融点が低いろう材を溶融させ、同種または異種材料同士を接合する方法であり、融点450℃以上のろう材を使用するものがろう付けであり、融点450℃以下のろう材を使用するものが半田付けである。ろう材としては、銀ろう、りん銅ろう、ニッケルろう、パラジウムろう等が使用されている。
特許文献1に記載されたろう接装置によるろう接は、SUS304(JIS規格)製のプレートに粉末状のニッケルろう材を使用してフィンを接合するものであり、加熱炉によりプレート、フィンおよびニッケルろう材をニッケルろう材の溶解温度よりやや高めの1080℃に加熱し、真空度1×10-2Paで行われるものである。この方法によれば、真空度1×10-2Paとすることにより、プレート、フィン及びろう材の表面酸化を防止できるため、プレートとフィンの接合不良を生じない。
特開2001−150126号公報(段落0020)
しかし、従来のろう接装置によると、加熱炉の内部で接合対象である金属やろう材によっては温度を1000℃以上にしなければならないため、加熱炉全体を覆う断熱材や輻射熱を防御する防護材の厚さを厚くする必要があるので、加熱炉が大型化するという問題がある。また、接合対象である金属やろう材の表面酸化を防止するために高真空度とすべく、油拡散ポンプ等の高性能の真空機器が必要となるが、それらの設備は高価であるという問題がある。
従って、本発明の目的は、高真空度にすることなく小型、かつ、安価な設備でろう接を行うことができるろう接装置およびろう接方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、排気手段により排気されて減圧される真空炉と、前記真空炉内に所定の間隔をおいて対向配置された一対の電極と、前記一対の電極のうち陰極となる電極側に複数のろう接対象を配置するとともに、前記複数のろう接対象の間にろう材を配置し、前記一対の電極間に直流電圧を印加して前記一対の電極間でグロー放電を発生させることにより前記ろう材を溶解して前記複数のろう接対象を接合させるグロー放電発生手段を備えたことを特徴とするろう接装置を提供する。
前記ろう接装置において、前記真空炉は、内部が真空度10〜1×103Paに保持されることが好ましい。
前記ろう接装置において、前記真空炉は、内部に不活性ガスと還元性を有するガスの混合ガスを注入されることが好ましい。
前記ろう接装置において、前記陰極は、ろう接対象が兼ねることが好ましい。
本発明は、上記目的を達成するため、真空炉内に所定の間隔をおいて一対の電極を対向配置し、前記一対の電極のうち陰極となる電極側に複数のろう接対象を配置するとともに、前記複数のろう接対象の間にろう材を配置し、前記一対の電極間に直流電圧を印加して前記一対の電極間でグロー放電を発生させることにより前記ろう材を溶解して前記複数のろう接対象を接合することを特徴とするろう接方法を提供する。
本発明のろう接装置によれば、グロー放電により、ろう接対象およびろう材の付近のみが高温となるが、他の部位は高温とならないので、真空炉内全体を断熱材で覆う必要がなく、小型、かつ安価な設備でろう接を行うことができる。
本発明のろう接装置によれば、真空炉内部の真空度を10〜1×103Paに保持すればよいため、従来のろう接時の真空度に比べて真空度を高める必要がなく、小型、かつ安価な設備でろう接を行うことができる。
本発明のろう接装置によれば、不活性ガスと還元性ガスの混合ガスを注入してろう接を行うため、従来のろう接時の真空度に比べて真空度を高める必要がなく、ろう接対象やろう材の表面が酸化することを防ぐことができる。
本発明のろう接装置によれば、陰極をろう接対象が兼ねるため、小型、かつ安価な設備でろう接を行うことができる。
本発明のろう接方法によれば、グロー放電により、ろう接対象およびろう材の付近のみが高温となるが、他の部位は高温とならないので、真空炉内全体を断熱材で覆う必要がなく、小型、かつ安価な設備でろう接を行うことができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るろう接装置の概念構成図を示す。このろう接装置1は、所定の圧力に減圧することができる真空炉2と、真空炉2内に配置されて陰極を構成する第1の母材7A、ろう材8および第2の母材7Bと、陽極6と、第1の母材7A、ろう材8、第2の母材7Bおよび陽極6にリード5Aを介して高圧の直流電圧を印加する電源部5と、真空炉2にパイプ3Aを介して特定のガスを供給するガス注入部3と、真空炉2内の空気をパイプ4Aを介して減圧する排気部4とを備える。なお、図示していないが、陰極を構成する第1の母材7A、ろう材8および第2の母材7Bと陽極6とを覆う断熱材および輻射熱を形成しておく。
このろう接装置1を使用してろう付けを行う方法について説明する。第1の母材7Aの上には、ろう材8を介して第1の母材7Aにろう付けされる第2の母材7Bがセットされる。例えば、熱交換機の部品を製作するのであれば、第1の母材7Aを銅パイプ、第2の母材7Bをフィン、ろう材8を銀ろうとする。ろう材8および第2の母材7Bが良導体であれば、第1の母材7A、ろう材8および第2の母材7Bが陰極となる。まず、図示しないスイッチを押下して、排気部4をオンにし、排気部4により真空炉2中の空気をパイプ4Aを介して排気部4により排気し、真空度1×103Paとする。次に、ガス注入部3をオンにし、ガス注入部3からアルゴンと水素の混合ガスを注入する。
次に、電源部5をオンにし、電源部5により高圧直流電圧(200〜600V)を発生させ、リード5Aを介して陽極6および第1の母材7Aに印加して、陽極6と、第1の母材7A、ろう材8あるいは第2の母材7Bとの間にグロー放電を発生させ、プラズマ状態の陽イオン(アルゴンの陽イオン)を生じさせる。図1に示すように、グロー放電により生じた陽イオン9は、陰極を構成する第1の母材7A、ろう材8あるいは第2の母材7Bに引きつけられて衝突する。この衝突する陽イオン9の運動エネルギーが熱に変換されて陰極を構成する第1の母材7A、ろう材8あるいは第2の母材7Bが加熱される。この加熱は、ろう材8の融点より50〜100℃高い温度で、5〜30分行う。この加熱によりろう材8が溶解し、ろう材8が第1および第2の母材7A,7Bの表面上を広がりろう材8を介して第1および第2の母材7A,7Bが接合される。次に、真空炉2内の温度を所定の温度まで冷却して、接合された第1および第2の母材7A,7Bを取り出す。
本実施の形態によれば、グロー放電を発生させ、プラズマ状態の陽イオンを第1および第2の母材7A,7Bおよびろう材8に衝突させるため、電気炉よりも効率よく加熱することができる。
本実施の形態によれば、グロー放電を発生させ、プラズマ状態の陽イオンを第1および第2の母材7A,7Bおよびろう材8に衝突させるため、電気炉よりも効率よく加熱することができる。
また、グロー放電は、陰極側が高温となるが、熱的に非平衡であるため、陽極と陰極側のみを覆う断熱材を設ければよいので、小型の装置でろう付けを行うことができる。
また、従来のろう付け時のように真空度を高める必要がないため、小型の装置でろう付けを行うことができる。
また、アルゴンと水素の混合ガスは、ろう材8と反応しにくく、また、水素ガスは還元作用があるため、ろう材8と第1および第2の母材7A,7Bの表面酸化を防ぐことができるので、ろう付けを確実に行うことができる。
ろう材として銅−チタン系ろう材を使用し、母材にはステンレス(SUS304)を使用した。真空炉2内の雰囲気をアルゴンガスと水素ガスの混合ガスに置換した後、真空度1×102Paとし、印加電圧は300Vとした。ろう材が900〜960℃に上がった後、15分間保持してろう付けを行った。
ろう材をニッケル−チタン−銅系ろう材とした以外は、実施例1と同じ条件でろう付けを行った。
(比較例1)
実施例1と同じろう材、母材を使用し、真空度1×10-3Pa、温度1000℃で15分間保持し、ろう付けを行った。
(比較例2)
実施例2と同じろう材、母材を使用し、真空度1×10-3Pa、温度1000℃で15分間保持し、ろう付けを行った。
(比較例1)
実施例1と同じろう材、母材を使用し、真空度1×10-3Pa、温度1000℃で15分間保持し、ろう付けを行った。
(比較例2)
実施例2と同じろう材、母材を使用し、真空度1×10-3Pa、温度1000℃で15分間保持し、ろう付けを行った。
本発明の実施例1は、接合強度が比較例1と同等であり、また、表面状態が良好であった。また、実施例2は、接合強度が比較例2と同等であり、また、表面状態が良好であった。実施例1の真空度が真空度1×102Paで、比較例1の真空度が1×10-3Paであることから、実施例1は比較例1の105倍ほど高い圧力でよく、ろう付け温度が60〜100℃低い温度でろう付けを行うことができる。実施例2と比較例2の関係も同様である。
なお、本発明の実施の形態では、真空度10〜1×103Paの範囲でろう付けを行うこととしたが、印加電圧と加熱効率を考慮すると真空度1×102Pa程度が望ましい。また、種々の材料のろう材を使用して種々の材料のろう付けを行うことができる。また、本発明の実施の形態では、ろう付けについて説明したが、ろう付け温度を下げることによって、はんだ付けにも適用できる。また、母材を陰極としたが、陰極を設け、この陰極にろう接材料を接続してもよい。また、断熱材は、従来のように真空炉全体に設けてもよく、陰極付近のみに設けてもよい。
1 ろう接装置
2 真空炉
3 ガス注入部
3A,4A パイプ
4 排気部
5 電源部
5A リード
6 陽極
7A 第1の母材
7B 第2の母材
8 ろう材
9 陽イオン
2 真空炉
3 ガス注入部
3A,4A パイプ
4 排気部
5 電源部
5A リード
6 陽極
7A 第1の母材
7B 第2の母材
8 ろう材
9 陽イオン
Claims (5)
- 排気手段により排気されて減圧される真空炉と、
前記真空炉内に所定の間隔をおいて対向配置された一対の電極と、
前記一対の電極のうち陰極となる電極側に複数のろう接対象を配置するとともに、前記複数のろう接対象の間にろう材を配置し、前記一対の電極間に直流電圧を印加して前記一対の電極間でグロー放電を発生させることにより前記ろう材を溶解して前記複数のろう接対象を接合させるグロー放電発生手段とを備えたことを特徴とするろう接装置。 - 前記真空炉は、内部が真空度10〜1×103Paに保持されることを特徴とする請求項1記載のろう接装置。
- 前記真空炉は、内部に不活性ガスと還元性を有するガスの混合ガスが注入されることを特徴とする請求項2記載のろう接装置。
- 前記陰極は、前記ろう接対象が兼ねることを特徴とする請求項1記載のろう接装置。
- 真空炉内に所定の間隔をおいて一対の電極を対向配置し、
前記一対の電極のうち陰極となる電極側に複数のろう接対象を配置するとともに、前記複数のろう接対象の間にろう材を配置し、
前記一対の電極間に直流電圧を印加して前記一対の電極間でグロー放電を発生させることにより前記ろう材を溶解して前記複数のろう接対象を接合することを特徴とするろう接方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003352834A JP2005111554A (ja) | 2003-10-10 | 2003-10-10 | ろう接装置およびろう接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003352834A JP2005111554A (ja) | 2003-10-10 | 2003-10-10 | ろう接装置およびろう接方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005111554A true JP2005111554A (ja) | 2005-04-28 |
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ID=34543633
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003352834A Pending JP2005111554A (ja) | 2003-10-10 | 2003-10-10 | ろう接装置およびろう接方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005111554A (ja) |
-
2003
- 2003-10-10 JP JP2003352834A patent/JP2005111554A/ja active Pending
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