JP2005111159A - 含水貼付剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 粘着剤層を貼付するにあたって、粘着層同士が接着することなく、取り扱い易く、また貼付感に優れた含水貼付剤を提供することを課題とする。
【解決手段】 支持体(A)上に分離層(B)、水溶性および/または水膨潤性高分子と水を必須成分とする粘着層(C)およびライナー(D)を順次積層してなる含水貼付剤であり、分離層(B)として、特にポリエチエン、ポリプロピレン等からなるプラスチックネットである含水貼付剤であり、また、貼付剤の周囲四辺の少なくとも一片の端部を、水溶性および/または水膨潤性高分子と水を必須成分とする粘着層(C)を積層しないものとした含水貼付剤である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発熱時の熱冷ましや冷却リフレッシュ等に用いる冷却シート、保湿や美白を目的とするシート状パック、あるいは消炎鎮痛等に用いるパップ剤等の含水貼付剤に関する。さらに詳しくは、本発明は、支持体、分離層、粘着層およびライナーを順次積層してなる取り扱いし易い含水貼付剤に関する。
冷却シートやパップ剤の多くはライナー/粘着層/支持体で構成されており、使用時にはライナーを剥離し目的部位に粘着層部分を貼付するのが一般的である。しかしながら発熱時の熱冷まし等に用いる冷却シートでは、粘着層中に含まれる水分の気化熱を利用するため、少しでも水分が気化し易いように、また化粧用シート状パック等においては使用時(貼付時)の違和感を無くするために、支持体の無い貼付剤、すなわち使用時においては粘着層の一方を皮膚に貼付し、他方は粘着層が剥き出しになったものが上市されている。
このような貼付剤においては、粘着層のみの製剤を専用のトレイに入れこれをアルミ積層フィルム等で覆うか、あるいは粘着層の両面を剥離強度の違った樹脂フィルムで挟んだ製剤をアルミ積層フィルム等で覆い製品としている(特許文献1)。しかし、粘着剤のみの製剤では、使用時に手指に接着したり、粘着層同士が接着したりして、目的部位以外の場所に接着することがあり、また、粘着層の両面を剥離強度の違った樹脂フィルムで挟んだ製剤では、フィルムの剥離が困難であったり、剥離の順番を間違える等操作性に問題がある。
また、パップ剤等を肩や腰、足に貼付した時に不織布等の支持体が衣服と擦れ合い、剥がれの原因にもなっている。しかしながら支持体が無い粘着層のみの製剤はいわゆるコシが無く、非常に貼付しにくくなっている。また、貼付後は衣服へ接着したり、粘着層同士が接着してダンゴ状態になったりし、さらに粘着層がちぎれてしまったりする等の問題が発生し、製品が価値の無いものとなってしまうことが多い。
また、粘着剤層にコシをもたせるため、粘着層内部にシート状物を封入した貼付剤も提案されている(特許文献2)が、粘着剤層の所望の位置にシート状物を封入することの困難性があり、またこの場合であっても粘着剤層が、剥き出しになっているため、貼付後の衣服への接着、粘着層同士が接着してダンゴ状態になるなどの問題点は解決されたものとなっていない。
特許第2843957号掲載公報 特公昭62−60101号公報
本発明は上記従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、粘着剤層を貼付するにあたって、粘着層同士が接着することなく、取り扱い易く、また貼付感に優れた含水貼付剤を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、粘着層と支持体のあいだに分離層、特にポリエチエン、ポリプロピレン等の合成樹脂からなるプラスチックネットを介在させれば、上記の問題点を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、支持体(A)上に分離層(B)、水溶性および/または水膨潤性高分子と水を必須成分とする粘着層(C)およびライナー(D)を順次積層してなる含水貼付剤である。
この場合、支持体(A)と粘着層(C)の間に介在させる分離層(B)として、特にポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ナイロン、ポリウレタン、レーヨン等の合成樹脂からなるプラスチックネット、なかでもポリエチエン、ポリプロピレンからなるプラスチックネットである含水貼付剤が効果的であることが判明した。
すなわち、本発明が提供する含水貼付剤は、支持体(A)上に分離層(B)、水溶性および/または水膨潤性高分子と水を必須成分とする粘着層(C)およびライナー(D)を順次積層したことにより、支持体(A)および分離層(B)を剥がして用いる場合(いわゆる粘着層のみを皮膚に貼付する場合)においては、その操作性(貼りやすさ)に優れたものとなり、また支持体(A)のみを剥がして使用する場合には、貼付時のフィット感が良好なものとなり、貼付時の皮膚からの剥がれを抑えることができる利点を有している。
本発明が提供する含水貼付剤について、図面を参照にしながら説明する。
図1は、本発明が提供する含水貼付剤の断面図を示した図である。図中1は本発明の含水貼付剤であり、かかる含水貼付剤1は、支持体(A)上に分離層(B)、水溶性および/または水膨潤性高分子と水を必須成分とする粘着層(C)およびライナー(D)を順次積層してなる含水貼付剤である。
本発明の貼付剤に用いられる支持体(A)としては、主に合成繊維からなるものであり、その構成材料としてはポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ナイロン、ポリウレタン、レーヨン等の合成樹脂からなるフィルム、不織布、織布、編布またはこれらの積層体を用いることができる。好ましくはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレンの不織布、織布であり、その目付重量は80〜130g/m程度が好ましい。
また本発明の貼付剤に用いる分離層(B)は、上記の支持体(A)よりも薄く、かつ軟らかい物理的性状を持つことが必要である。薄く、軟らかい材料を用いることにより粘着層からの剥離が簡易になり、また分離層を残して使用する場合にあっても違和感が軽減される。なお、支持体よりも厚いものを用いれば、支持体層(A)と分離層(B)がうまく積層できないことがある。
かかる分離層(B)の化学的性状は支持体と同じであっても、あるいは異なるものでもよい。例えばその構成材料としてはポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ナイロン、ポリウレタン、レーヨン等の合成樹脂からなるフィルム、不織布、織布、編布またはこれらの積層体が用いられる。好ましくはポリエチエン、ポリプロピレン等からなるプラスチックネットであり、その目付重量は5〜70g/m程度が好ましく、10〜50g/m程度がより好ましい。その具体的一例としては、高密度ポリエチレンを用いた、中心部に六角形の点があり、これを起点として放射状に伸びる線とで基本的な構造を形成させたプラスチックネットをあげられることができる。
一方、本発明の貼付剤における粘着層(C)としては、水溶性および/または水膨潤性高分子と水を必須成分とする粘着剤層である。このような水溶性および/または水膨潤性高分子としては、例えば、ゼラチン、カンテン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アラビアガム、カラヤガム、カラギーナン、キサンタンガム、トラガントガム、プルラン、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン・アクリル酸ナトリウムグラフト重合体、カルボキシメチルスターチ等をあげることができ、これらは1種単独あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の粘着層(C)に含まれる水分含量は10〜90重量%が好ましく、20〜80重量%がより好ましい。また、上記水溶性および/または水膨潤性高分子は1〜60重量%が好ましく、3〜50%がより好ましい。
また本発明の含水貼付剤には通常貼付剤に配合される成分を配合することができる。そのような成分としては、グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール等の多価アルコール;カリウムミョウバン、アルミニウムミョウバン、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化第二鉄、リン酸カルシウム、クエン酸カルシウム、アルミニウムグリシネート、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、メタケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト等の架橋剤;エデト酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸等のキレート剤;ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、アスコルビン酸、酢酸トコフェロール等の酸化防止剤;リンゴ酸、酒石酸、グリコール酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のpH調整剤;カオリン、ベントナイト、酸化チタン、タルク、珪酸アルミニウム、無水珪酸等の無機粉体;メチルパラベン、プロピルパラベン、フェノキシエタノール、サリチル酸、チモール、デヒドロ酢酸等の防腐剤;赤色102号、青色1号、黄色4号等の法定色素ハンドブック記載の色素や天然色素等の着色剤;ラベンダー油、ハッカ油、ユーカリ油、セージ油、ペパーミント油、レモン油、マージョラム油、スペアミント油、オレンジ油、レモングラス油、ウイキョウ油、ジャスミン油、ローズマリー油、ティーツリー油等の精油や合成香料等の着香料等をあげることができる。
上記多価アルコールの配合量は1〜60重量%が好ましく、5〜50重量%がより好ましい。また架橋剤としては水酸化アルミニウム、アルミニウムグリシネート、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイトが好適であり、その配合量は0.0001〜5重量%が好ましく、0.005〜3重量%がより好ましく、0.01〜2重量%が更に好ましい。
さらに本発明の含水貼付剤には、その使用目的に合わせて種々の薬効成分を配合することができる。そのような薬効成分としては、インドメタシン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、フェルビナク、サリチル酸グリコール、サリチル酸メチル、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸ジカリウム、β−グリチルレチン酸等の鎮痛・抗炎症成分;酢酸トコフェロール、トウガラシエキス、カプサイシン、ノニル酸バニリルアミド、ニコチン酸ベンジル、ベンジルアルコール等の血行促進成分;塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン等の抗アレルギー成分;l−メントール、カンフル、ハッカ油、ユーカリ油等の局所刺激成分;リドカイン、ベンゾカイン、ジブカイン、テトラカイン等の局所麻酔薬;アスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステル、プラセンターエキス、アルブチン、コウジ酸などの美白成分;尿素、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、トレハロース、グリコール酸等の保湿剤;l−メントール、乳酸メンチル、メントキシプロパンジオール等の冷感刺激成分;塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、イソプロピルメチルフェノール、グルコン酸クロルヘキシジン等の殺菌成分;アルニカエキス、アロエエキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、エイジツエキス、オウバクエキス、オウゴンエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、海藻エキス、カミツレエキス、キュウリエキス、グレープフルーツエキス、クマザサエキス、コメエキス、サンシシエキス、サンショウエキス、シコンエキス、ショウキョウエキス、セージエキス、センキュウエキス、ソウハクヒエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、チャエキス、チョウジエキス、トウガラシエキス、トウキエキス、ドクダミエキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ヒオウギエキス、ビワエキス、ボタンエキス、ホップエキス、ハマメリスエキス、モモノハエキス、マロニエエキス、ユーカリエキス等の植物抽出成分等をあげることができる。
これらの薬効成分の配合量は、本発明の含水貼付剤が目的とする効果を発揮し得る量を配合すればよい。
本発明の貼付剤に用いられるライナー(D)としては、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル等のプラスチックフィルム、シリコン加工紙、アルミ箔等が用いられ、これらの中でポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられる。
以上のような構成を有する本発明の含水貼付剤を目的部位に貼付するにあたっては、まずライナー(D)を剥離し、粘着層(C)を目的部位に貼付する。次いで分離層(B)と支持体(A)を同時に剥がすことにより、目的部位上には支持体の無い含水粘着剤層のみのが貼付された含水貼付剤として使用することができる。この場合において、ライナー(D)を剥離して貼付する時には支持体があることより、従来の貼付剤と同様に貼り易いものとなっている。
また、また同様にライナー(D)を剥離し粘着層(C)を目的部位に貼付した後、支持体(A)のみを剥がすことにより、分離層(B)を粘着層(C)に付着したまま使用することも可能である。このような使用の場合には、支持体(A)が無いため貼付時の違和感が少なく、更には衣服の下に貼付した場合であっても、衣服との摩擦はかなり軽減され貼付剤のはがれが抑えられる。また、額、頬などに貼付する冷却シートの場合には、外側に分離層(B)のネットが存在することにより、髪の毛の付着などを防止することができることとなる。
さらに、本発明が提供する含水貼付剤にあっては、支持体(A)と粘着層(C)の間に分離層(B)を介在させたことにより、例えば以下のような使用方法を提供することもできる。すなわち、皮膚の弱いヒトはパップ剤等の貼付剤を貼付する場合、直接皮膚上に粘着層を貼付すると「かぶれ」などが生じるため、患部にガーゼを置き、その上からパップ剤を貼付し、テープ止めをして使用することが行われている。本発明が提供する含水貼付剤の場合には、まず支持体(A)を剥がし、分離層側を皮膚表面に貼付し、貼付後にライナー(D)を剥がして使用することができる。
このような貼付をすることにより、粘着層(C)は、直接皮膚に接触するものではなく、分離層(B)のネットを介して貼付される。したがって、「かぶれ」などの発生を抑制することができ、またテープ止め等の手段を講じることなく貼付しうるものである。
ところで、本発明が提供する含水貼付剤にあっては、一般的に、支持体(A)および分離層(B)を積層させ、その全面に粘着層(C)である薬剤含有膏体層を積層させ、さらにその粘着層(C)全面を覆う形でライナーが積層されている。
すなわち、その状態を図1および図2に示した。
図1は、かかる状態の貼付剤の断面図であり、図2はその貼付剤のライナー側から見た正面図である。
このような貼付剤1にあっては、支持体(A)の全面に分離層(B)を積層させ、さらにその全面に粘着層(C)である薬剤含有膏体層を積層させ、さらにその粘着層(C)全面を覆う形でライナーが積層されていることから、貼付剤の周囲四方が粘着層(C)により抑えられている状態となっている(図2中、符号11で示した四方)。
このような本発明の貼付剤であっても、支持体(A)、分離層(B)、ライナー(D)等の剥離はその粘着力の差異により容易に行い得るものであるが、例えば高齢者やリウマチ患者等手先の不自由な患者にとっては、粘着層(C)と支持体(A)、分離層(B)、ライナー(D)等の剥離が困難な場合がある。
しかしながら、本発明が提供する貼付剤において、貼付剤の周囲四辺の少なくとも一片の端部を、水溶性および/または水膨潤性高分子と水を必須成分とする粘着層(C)を積層しないものとすることにより、粘着層(C)と支持体(A)、分離層(B)、ライナー(D)等の剥離をより容易に行い得ることが可能となる。
かかる状態を図3および図4により説明する。
図3は、本発明が提供する上記の貼付剤の断面図であり、図4はその貼付剤のライナー側から見た正面図である。
すなわち、図3はかかる貼付剤10の断面図であるが、この場合にあっては、貼付剤の周囲四辺における左右二辺の端部を、水溶性および/または水膨潤性高分子と水を必須成分とする粘着層(C)を積層しないものとされている。
したがって、そのライナー側から正面図を示した図4においては、貼付剤10の周囲四辺における左右二辺の端部21は、粘着層(C)により抑えられていない状態となっており、貼付剤10の周囲四辺における上下二辺の端部11は、粘着層(C)により抑えられている状態となっている。
このような構成を有するため、貼付剤10の周囲四辺における左右二辺の端部21部分は、ライナー(D)−粘着層(C)/分離層(B)−粘着層(C)が互いに粘着していないために、ライナー(D)あるいは分離層(B)を指先で容易にピックアップすることができ、したがって粘着層(C)と剥離を容易に行い得るものとなる。
なお、図3および図4は、貼付剤の周囲四辺における左右二辺の端部を、水溶性および/または水膨潤性高分子と水を必須成分とする粘着層(C)を積層しないものとして説明したが、このような粘着層(C)を積層しない部分は、貼付剤の周囲四辺における上下の二辺の端部であってもよく、また上下左右の三辺であってもよい。要は、貼付剤の周囲四辺の少なくとも一片の端部を、粘着層(C)を積層しないものとするものであればよい。
また、貼付剤として四角形状以外の楕円形状(四隅の角に丸味を付したもの)の場合にあっても、その長短のいずれか一つの端部を粘着層(C)を積層しないものとするものであればよい。
以下に、実施例および比較例を示すことにより本発明の含水貼付剤を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
下記に示す各成分を常法に従って均一なペーストになるまで混合撹拌して含水粘着物を調製した。支持体として1平方mあたり120gのポリエステル不織布に、ポリエチレンを加工して製した1平方mあたり18gのプラスチックネット(分離層)を圧着しながら、含水粘着物を1平方mあたり1500gになるように展延し、もう一方の含水粘着物面を1平方mあたり27gのポリプロピレンフィルム(ライナー)で覆い、これを100×60mmの大きさに裁断し、実施例1の含水貼付剤を得た。
l−メントール 0.1%
カルボキシメチルセルロースナトリウム 4.5%
デンプン・アクリル酸ナトリウムグラフト重合体 0.5%
ポリアクリル酸ナトリウム 4.8%
ポリアクリル酸液 10.0%
グリセリン 18.0%
ヒマシ油 0.5%
エデト酸二ナトリウム 0.025%
水酸化アルミニウム 0.01%
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム 0.04%
酒石酸 0.3%
メチルパラベン 0.15%
精製水 残部
[実施例2]
下記に示す各成分を常法に従って均一なペーストになるまで混合撹拌して含水粘着物を調製した。支持体として1平方mあたり100gのポリプロピレン不織布に、ポリエチレンを加工して製した1平方mあたり12gのプラスチックネット(分離層)を圧着しながら、含水粘着物を1平方mあたり1000gになるように展延し、もう一方の含水粘着物面を1平方mあたり54gのポリエチレンテレフタレートフィルム(ライナー)で覆い、これを長径100×短径70mmの楕円に裁断し、実施例2の含水貼付剤を得た。
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1%
ダイズ発酵エキス 0.1%
オランダカラシエキス 0.1%
カルボキシビニルポリマー 0.8%
デンプン・アクリル酸ナトリウムグラフト重合体 3.0%
ポリアクリル酸ナトリウム 6.0%
グリセリン 15.0%
ヒマシ油 1.5%
エデト酸二ナトリウム 0.04%
水酸化アルミニウム 0.02%
ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート 0.03%
酒石酸 1.4%
メチルパラベン 0.15%
精製水 残部
[実施例3]
下記に示す各成分を常法に従って均一なペーストになるまで混合撹拌して含水粘着物を調製した。支持体として1平方mあたり100gのポリエステル不織布に、ポリエチレンを加工して製した1平方mあたり18gのプラスチックネット(分離層)を圧着しながら、含水粘着物を1平方mあたり1000gになるように展延し、もう一方の含水粘着物面を1平方mあたり27gのポリプロピレンフィルム(ライナー)で覆い、これを100×140mmの大きさに裁断し、実施例3の含水貼付剤を得た。
サリチル酸メチル 1.0%
l−メントール 0.5%
dl−カンフル 0.5%
カルボキシメチルセルロースナトリウム 4.0%
ポリアクリル酸ナトリウム 6.0%
ポリアクリル酸液 10.0%
グリセリン 15.0%
ヒマシ油 1.5%
エデト酸二ナトリウム 0.08%
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム 0.06%
酒石酸 1.0%
精製水 残部
[比較例1]
上記実施例1に示す各成分を常法に従って均一なペーストになるまで混合撹拌して含水粘着物を調製した。支持体として1平方mあたり120gのポリエステル不織布に、含水粘着物を1平方mあたり1500gになるように展延し、もう一方の含水粘着物面を1平方mあたり27gのポリプロピレンフィルム(ライナー)で被覆した。これを100×60mmの大きさに裁断し、分離層を積層させない比較例1の含水貼付剤を得た。
[比較例2]
実施例2に示す各成分を常法に従って均一なペーストになるまで混合撹拌して含水粘着物を調製した。支持体として1平方mあたり100gのポリプロピレン不織布に、含水粘着物を1平方mあたり1000gになるように展延し、もう一方の含水粘着物面を1平方mあたり54gのポリエチレンテレフタレートフィルム(ライナー)で被覆した。これを長径100×短径70mmの楕円に裁断し、分離層を積層させない比較例2の含水貼付剤を得た。
[比較例3]
実施例3に示す各成分を常法に従って均一なペーストになるまで混合撹拌して含水粘着物を調製した。ポリエチレンフィルムとポリエステル不織布を貼り合わせた、1平方mあたり80gの支持体の不織布面に、含水粘着物を1平方mあたり1000gになるように展延し、もう一方の含水粘着物面を1平方mあたり27gのポリプロピレンフィルム(ライナー)で被覆した。これを100×140mmの大きさに裁断し、分離層を積層させない比較例3の含水貼付剤を得た。
[比較例4]
実施例1に示す各成分を常法に従って均一なペーストになるまで混合撹拌して含水粘着物を調製した。1平方mあたり53gのポリエチレンテレフタレートフィルムに、含水粘着物を1平方mあたり1500gになるように展延し、もう一方の含水粘着物面を1平方mあたり125gのシリコン加工剥離紙で被覆した。含水粘着層が硬まった後100×60mmの大きさに裁断し、ポリエチレンテレフタレートフィルムおよびシリコン加工剥離紙を剥がして、粘着層のみの比較4の含水貼付剤を得た。
[試験例1]
パネラー20名に実施例1〜3の含水貼付剤については支持体と分離層を同時に、比較例1〜3の含水貼付剤については支持体を剥がしてもらい、その剥離性について評価した。その結果(評価人数)を表1(粘着層との剥離性)に示した。
Figure 2005111159
[試験例2]
パネラー10名に実施例1および比較例4の含水貼付剤を額(おでこ)に貼付してもらい、その際の操作性について比較した。その結果全員が、比較例4の粘着層のみの貼付剤は手に接着してうまく貼れない、ベタつき感が指に残る、また、貼る時に粘着層同士がひっついてしまうとの評価であり、実施例1の貼付剤の方が操作性に優れているとの回答を得た。
[試験例3]
女性パネラー10名に実施例2の含水貼付剤のライナーを剥がして頬に貼付し、さらに支持体を分離層より剥離した。また、比較例2の含水貼付剤のライナーを剥がし頬に貼付した。15分間貼付し、その際のフィット感について評価した。また入浴後肘に貼付し、その部分を衣服(パジャマ等)で覆ってもらい3時間後の剥がれの程度を評価した。その結果を第2表に示す。なお、フィット感、剥がれの評価基準は以下の5段階に分け、パネラー10名の平均値で示した。
なお、評価は以下の基準に従った。
<貼付中のフィット感>
4:フィット感がよい
3:フィット感がややよい
2:どちらでもない
1:フィット感がやや悪い
0:フィット感が悪い
<貼付時の剥がれ>
4:剥がれなかった
3:周辺部がすこし剥がれた
2:約1/2程度剥がれた
1:1/2以上剥がれた
0:剥がれ落ちた
その結果を、表2に示した。
Figure 2005111159
表中の結果からも判明するように、本発明にかかる実施例1の含水貼付剤のほうが、貼付中のフィット感ならびに貼付時の剥がれにおいて、比較例2の含水貼付剤より優れたものであった。
[実施例4]
実施例1に示した各成分を常法に従って均一なペーストになるまで混合撹拌して含水粘着物を調製した。支持体として1平方mあたり120gのポリエステル不織布に、ポリエチレンを加工して製した1平方mあたり18gのプラスチックネット(分離層)を圧着しながら、含水粘着物を1平方mあたり1500gになるように展延した。この展延の際、貼付剤の左右二辺の端部に該当する5mm部分には、含水粘着物の展延をしないものとした。次いでもう一方の含水粘着物面を1平方mあたり27gのポリプロピレンフィルム(ライナー)で支持体部全面を覆い、これを100×60mmの大きさに裁断し、実施例4の含水貼付剤を得た。
以上のようにして得た実施例4の含水貼付剤についてライナーならびに分離層と粘着層との剥離し易さを検討したところ、極めて剥離しやすいものであった。
以上記載したように、本発明の含水貼付剤は、支持体(A)上に分離層(B)、水溶性および/または水膨潤性高分子と水を必須成分とする粘着層(C)およびライナー(D)を順次積層してなるものであり、その支持体(A)および分離層(B)を剥がして用いる場合(いわゆる粘着層のみを皮膚に貼付する場合)においては、その操作性(貼りやすさ)に優れたものであり、また、支持体(A)のみを剥がして使用することにより、貼付時のフィット感が良好なものであり、貼付時の剥がれを抑えることができる。
また、貼付剤の周囲四辺の少なくとも一片の端部を、水溶性および/または水膨潤性高分子と水を必須成分とする粘着層(C)を積層しないものとすることにより、粘着層(C)と支持体(A)、分離層(B)、ライナー(D)等の剥離をより容易に行い得ることが可能となり、例えば高齢者やリウマチ患者等手先の不自由な患者にとっては、粘着層(C)と支持体(A)、分離層(B)、ライナー(D)等の剥離が容易に行い得る異より、その有用性は多大なものである。
本発明の含水貼付剤の断面図である。 本発明の含水貼付剤を、ライナー側からみた正面図である。 本発明の別の実施例における含水貼付剤の断面図である。 本発明の別の実施例における含水貼付剤を、ライナー側からみた正面図である。
符号の説明
1 含水貼付剤
A 支持体
B 分離層
C 粘着層
D ライナー
10 含水貼付剤
11 粘着層(C)により抑えられている端部
21 粘着層(C)により抑えられていない端部

Claims (3)

  1. 支持体(A)上に分離層(B)、水溶性および/または水膨潤性高分子と水を必須成分とする粘着層(C)およびライナー(D)を順次積層してなる含水貼付剤。
  2. 分離層(B)がポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ナイロン、ポリウレタン、レーヨン等の合成樹脂からなるプラスチックネットである請求項1記載の含水貼付剤。
  3. 貼付剤の周囲四辺の少なくとも一片の端部を、水溶性および/または水膨潤性高分子と水を必須成分とする粘着層(C)を積層しないものとした請求項1または2に記載の含水貼付剤。
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