JP2005108927A - 部分絶縁被覆金属テープおよびその製造方法 - Google Patents

部分絶縁被覆金属テープおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005108927A
JP2005108927A JP2003336913A JP2003336913A JP2005108927A JP 2005108927 A JP2005108927 A JP 2005108927A JP 2003336913 A JP2003336913 A JP 2003336913A JP 2003336913 A JP2003336913 A JP 2003336913A JP 2005108927 A JP2005108927 A JP 2005108927A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal tape
insulating
partially
coating portion
insulating coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003336913A
Other languages
English (en)
Inventor
Shingo Kaimori
信吾 改森
Yuuji Sugimoto
裕示 杉本
Yoshihiro Nakazawa
善洋 中澤
Manabu Matsuyama
学 松山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Wintec Inc
Original Assignee
Sumitomo Electric Wintec Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Wintec Inc filed Critical Sumitomo Electric Wintec Inc
Priority to JP2003336913A priority Critical patent/JP2005108927A/ja
Publication of JP2005108927A publication Critical patent/JP2005108927A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】 所定の平面形状の絶縁被覆部が、その表面に形成され、打抜き性、耐環境性、後メッキ性に優れた特性を有する部分絶縁被覆金属テープを提供する。
【解決手段】 所定の平面形状の絶縁被覆部が、その表面の一部に形成されている部分絶縁被覆金属テープにおいて、該絶縁被覆部が密着向上剤を含有する、CuOをテープ表面に所定量生ずるように酸化処理されている、該絶縁被覆部の厚みが所定の範囲内にある、該絶縁被覆部がフィラーを含有する、または該絶縁被覆部が特定の材質で形成されていることを特徴とする部分絶縁被覆金属テープ、および所定の平面形状の絶縁被覆部が、その表面の一部に形成されている部分絶縁被覆金属テープの製造方法。
【選択図】 図3

Description

本発明は、金属テープであって、その表面に部分的に絶縁体による被覆部が形成された部分絶縁被覆金属テープに関する。特に、電子デバイス金属パッケージなどに使用される電子部品収納用金属筐体に加工することができる部分絶縁被覆金属テープに関するものである。
高周波デバイスなど外部電磁波ノイズにより特性が変化する電子部品や、電磁波ノイズの発生源となる電子部品は、電磁波による影響を防ぐため、また該電子部品を掴みやすくして表面実装を容易にするため、金属筐体に収納される。この金属筐体は、金属テープに打抜き、折り曲げなどの加工を施すことにより製造される。
近年、電子デバイスの小型化、薄型化がすすみ、金属筐体とそこに収納される電子部品の導体部が接触、短絡する危険性が極めて高くなり、それを防ぐため内側に絶縁被覆部を設けた金属筐体が提案されている(特開2002−208651号公報、請求項1)。この内側に絶縁被覆部を設けた金属筐体は、絶縁被覆部をその表面に部分的に形成した部分絶縁被覆金属テープに、打抜き、折り曲げなどの加工を施すことにより製造される。
絶縁被覆部の材質としては、金属筐体を加工する際絶縁被覆部に割れなどが生じないように、セラミックス、ガラスなどではなく、伸び弾性に優れる樹脂が好ましく用いられる。
絶縁被覆部に用いられる樹脂には、高温、高圧、高湿の環境でも絶縁性が低下しない、割れや剥離を生じないなどの耐環境特性が求められる。また、金属筐体は半田付けにより基板などに実装されその際絶縁被覆部も加熱されるので、半田付けの温度に耐えられる耐熱性も求められる。
さらに、絶縁被覆部を有する金属筐体の加工、特に打抜き加工においては、切断線付近にて絶縁被覆部にヒビ割れが入る、金属の切断線と絶縁被覆部の切断線がずれる結果切断線付近にて金属テープ基材が露出する、絶縁被覆部が伸び過ぎて切断線に沿って切断されない、絶縁被覆部が切断線付近で浮く(剥離する)などの問題が生じることがあるため、絶縁被覆部に用いる樹脂にはこのような問題を生じない性質(以下、「打抜き性」と言う。)が求められる。
従来、この樹脂としては、ポリイミド(特開2002−208651号公報、請求項1)やポリアミドイミド(特開2002−237542号公報、請求項1)などが用いられていた。しかし、ポリイミドやポリアミドイミドを単に金属テープに塗布し固化するのみでは、前記の性質、特に打抜き性を満足させることができず、その改良が求められていた。
特開2002−208651号公報(請求項1) 特開2002−237542号公報(請求項1)
本発明は、前記の従来技術の問題を解決し、充分な耐環境特性、耐熱性とともに、優れた打抜き性を有する絶縁被覆部が形成された部分絶縁被覆金属テープを提供することを課題とする。
本発明はさらに、以下に示す特定の態様における部分絶縁被覆金属テープの課題をも解決する部分絶縁被覆金属テープを提供する。
特定の態様の一つは、テープの長手方向に所定の形状の絶縁被覆部が断続的に配列された金属テープである。
金属筐体製造のための部分絶縁被覆金属テープとしては、金属テープの長手方向に連続して帯状に絶縁被覆部が形成されたものが主に用いられてきた。しかし、絶縁被覆部の形状としては帯状よりも、長手方向に断絶的に絶縁被覆材の未塗布部が入る形状(以下「パターン形状」と言う)の方が、金属パッケージの設計自由度が上がる。例えば、打抜いて金属筐体とした際に4方向に半田付け部分を設けられるというメリットがある。
しかし、このパターン形状の形成に、従来の帯状の絶縁被覆部の形成に用いられている条件を適用すると打抜き性などの問題が生じるので、パターン形状の形成に適した条件を見出す必要がある。さらに、パターン形状の形成には、以下に記載の問題が生じる。
絶縁被覆部は、金属テープの所定位置に、絶縁被覆部の材質となる樹脂の溶液(加熱硬化時の化学反応で目的の樹脂を生成するものを含む。)、または溶融している樹脂を塗布し、乾燥による溶媒の除去や加熱硬化(焼付け)などにより塗布層を固化することにより形成することができる。帯状の絶縁被覆部を形成する場合、樹脂溶液の塗布には、ドクターブレード塗布、ロールコーター塗布などが採用されていた。しかしこの方法は、パターン形状の形成には採用することができないので、パターン形状の形成はいわゆる印刷により塗布が行われ、中でも、充分な絶縁信頼性が得られる絶縁被覆部の厚みを確保するために、厚膜化が可能なスクリーン印刷が好適に採用される。
しかるに、帯状の絶縁被覆部の形成に用いられている樹脂溶液を用いてスクリーン印刷を行うと、樹脂溶液が泡かみし、被覆形成後にピンホールが発生する、所定の範囲外に滲み出るなどの問題が生じる。さらに、ポリイミド、ポリアミドイミド樹脂などの樹脂溶液を用いる場合は、吸湿により樹脂成分が析出するなどの問題も生じる。
本発明は、パターン形状の絶縁被覆部を有しながら打抜き性に問題を生じない部分絶縁被覆金属テープ、またスクリーン印刷において樹脂溶液の泡かみ、ピンホールの発生、滲み出し、樹脂の析出などのない部分絶縁被覆金属テープの製造方法およびこの方法により製造される部分絶縁被覆金属テープを提供することもその課題とする。
特定の態様の他の一つは、いわゆる後メッキにより製造される金属テープである。
金属テープには、その半田付け性を向上させるために錫、金、銀などのメッキが施されることがあるが、錫、金、銀などのメッキ上に直接樹脂を被覆すると、これらの金属と樹脂との密着力は一般に低いため打抜き性が悪い場合が多い。そこで、芯金属(テープの主体を構成する金属であってこの上にメッキがされる。)に直接樹脂被覆を形成し、その後被覆の無い部分にメッキ処理を施す方法が考えられている。しかし、樹脂被覆にポリイミドなどを用いた場合、メッキ処理の際に被覆界面からメッキ液が滲みこみ被覆の下にメッキ金属が潜り込むという不具合が生じ、ひどい場合には被覆が分解する不具合が生じる。
本発明は、後メッキによる金属テープの製造方法であって、メッキ処理の際に被覆界面からのメッキ液の滲みこみなどの問題がない方法を提供することも目的とする。
本発明者は鋭意検討の結果、絶縁被覆部に特定の密着向上剤を所定量添加することにより、また絶縁被覆部を形成し所定の材質からなる金属テープを、所定の条件で酸化、加熱処理をすることにより、前記打抜き性が優れた部分絶縁被覆金属テープが得られることを見出した。
また本発明者は、パターン形状の絶縁被覆部を有する部分絶縁被覆金属テープにおいても、被覆の厚みを所定の範囲とすることにより、打抜き性が優れた部分絶縁被覆金属テープが得られることを見出した。
また本発明者は、パターン形状の絶縁被覆部を有する部分絶縁被覆金属テープにおいて、有機フィラーあるいは無機フィラーを所定量絶縁被覆部中に添加することにより、打抜き性に優れるとともに、絶縁被覆部の形成工程における泡かみ、滲み出しの問題を防ぐことができることを見出した。
本発明者はさらに、絶縁被覆部の形成に用いる樹脂溶液の溶媒として、吸湿性の低い溶媒を用いることにより、樹脂の析出の問題を防ぐことができることを見出した。
本発明者は、さらにまた、絶縁被覆部の材質として特定の樹脂を用いることにより、前記の後メッキにおける問題が解決されることを見出した。
本発明は、これらの知見に基づき完成されたものである。
本発明は、その請求項1として、所定の平面形状の絶縁被覆部が、その表面の一部に形成されている部分絶縁被覆金属テープであって、該絶縁被覆部が、チオール類、アミン類、ベンゾトリアゾール類、ベンズイミダゾール類から選ばれる密着向上剤を、絶縁被覆部の全量に対して0.2〜2.5重量%含有することを特徴とする部分絶縁被覆金属テープを提供する。
本発明の請求項1の態様の部分絶縁被覆金属テープは、優れた打抜き性を奏する。密着性の向上を狙いシランカップリング剤、酸化調整剤、イミダゾール類など、金属基材と錯体を形成する添加剤をさらに添加してもよい。
密着向上剤の添加量が、0.2重量%未満の場合は、充分な打抜き性が得られない。一方、2.5重量%を越える場合は、被覆樹脂の本来有する機械特性、耐熱性を損なう可能性が高いので不適である。
密着向上剤の添加量は、好ましくは0.6〜1.5重量%の範囲である。
本発明は、その請求項2として、所定の平面形状の絶縁被覆部が、その表面の一部に形成されている部分絶縁被覆金属テープであって、該金属テープが銅または銅を50重量%以上含む合金からなり、該金属テープの表面の1cmあたりに、CuOを0.06μg以上生じかつCuOを実質的に発生しない条件で加熱処理されていることを特徴とする部分絶縁被覆金属テープを提供する。
本発明の請求項2の態様の部分絶縁被覆金属テープは、優れた打抜き性を奏する。
ここで銅を50重量%以上含む合金としては黄銅、洋白などが例示される。
加熱処理は、銅または銅を50重量%以上含む合金の1cmあたりに、CuOを0.06μg以上発生しかつCuOを実質的に発生しない温度、時間、雰囲気を選択して行われる。雰囲気の調整は、加熱部に流すガスの組成、例えば窒素濃度やガス流量の調整などにより行うことができる。
CuOを実質的に発生しないとは、CuOの発生量が表面の1cmあたり0.01μg以下であることをいう。
酸化の程度が上がると、すなわち表面に生じるCuOの量が増す条件では打抜き性は向上する。しかし、金属テープが酸化されると半田付け性を低下する傾向があるので、この観点からは、1cmの表面にCuOを0.5μg以上生じさせる条件は通常好ましくない。すなわち、この観点およびより優れた打抜き性を得るためのより好ましい加熱条件は、表面の1cmあたりに、CuOを0.14〜0.5μg生じさせる条件である。
本発明の請求項3はこの好ましい態様に該当し、前記の請求項2の部分絶縁被覆金属テープであって、加熱処理が、該金属テープの表面の1cmあたりに、CuOを0.14〜0.5μg生ずる条件でされていることをさらに特徴とする部分絶縁被覆金属テープを提供するものである。
前記の請求項1ないし請求項3のいずれかの態様における絶縁被覆部の平面形状としては、テープの長手方向に連続した帯状、テープの長手方向に所定の形状が断続的に配列された形状(パターン形状)などが挙げられる。本発明の請求項4および請求項5は、絶縁被覆部のこの平面形状を特徴とする態様である。
すなわち、本発明はその請求項4として、前記の部分絶縁被覆金属テープであって、絶縁被覆部の平面形状が、テープの長手方向に連続した帯状であることを特徴とする部分絶縁被覆金属テープを提供するものである。
また本発明は、その請求項5として、前記の部分絶縁被覆金属テープであって、絶縁被覆部の平面形状が、テープの長手方向に所定の形状が断続的に配列された形状(パターン形状)であることを特徴とする部分絶縁被覆金属テープを提供するものである。前記のように、パターン形状の場合は、金属筐体の設計自由度が上がるので好ましい。
本発明は、その請求項6として、所定の平面形状の絶縁被覆部がテープの長手方向に断続的に配列されている部分絶縁被覆金属テープであって、該絶縁被覆部の厚みが1〜7μmであることを特徴とする部分絶縁被覆金属テープを提供する。
絶縁被覆部がパターン形状の場合、打抜き性が問題となりやすいが、絶縁被覆部の厚みが1〜7μmの範囲とすることにより、優れた絶縁性および打抜き性が得られる。厚みが1μm未満であると、充分な絶縁性が得られず、厚みが7μmを越えると打抜き性が低下する。好ましくは3〜6μmの範囲である。
本発明は、その請求項7として、所定の形状の絶縁被覆部がテープの長手方向に断続的に配列されている部分絶縁被覆金属テープであって、該絶縁被覆部の厚みが1〜7μmであり、かつ該金属テープは銅または銅を50重量%以上含む合金からなり、その表面の1cmあたりに、CuOを0.06μg以上発生しかつCuOを実質的に発生しない条件、好ましくはCuOを0.14〜0.5μg発生する条件で、加熱処理がされていることを特徴とする部分絶縁被覆金属テープを提供する。この態様によりより優れた打抜き性が得られる。
本発明は、その請求項8として、所定の形状の絶縁被覆部が、テープの長手方向に断続的に配列されている部分絶縁被覆金属テープであって、該絶縁被覆部が、有機フィラーを、または絶縁被覆部の全量に対して4〜20重量%の平均粒径が1.5μm以下の無機フィラーを含有することを特徴とする部分絶縁被覆金属テープを提供する。
この態様により、パターン形状の絶縁被覆部を有する金属テープにおいて問題となっていた、絶縁被覆部の樹脂の泡かみや、滲みの問題が解決される。
有機フィラーとしては、樹脂の粉砕物や、樹脂を小粒状に合成したものが例示される。また、使用する溶媒に不溶であることが必要である。加熱により被覆部を形成する際に被覆樹脂と一体化するものが好ましい。従って、被覆樹脂がポリイミドやポリアミドイミドである場合、有機フィラーとしてはイミド結合を有する樹脂が好ましい。有機フィラーの添加量は、絶縁被覆部の全量に対して4〜50重量%の範囲が好ましい。4重量%以上とすることにより、印刷時の泡かみや滲み出しをより充分に抑制することができる。50重量%を越えると、被覆樹脂の本来有する機械特性、耐熱性を低下させる場合がある。
無機フィラーとしては、カーボン、シリカ、窒化珪素、窒化ホウ素、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化亜鉛、酸化タンタル、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、タルク、ムライト、コーディエライトなどが例示されるが、これらに限定されるものではない。中でも、安価なシリカが好ましい。
無機フィラーの平均粒径は1.5μm以下であり、その添加量は絶縁被覆部の全量に対して4〜20重量%の範囲である。平均粒径が大きいと打抜き性が悪化する。添加量が4%より少ないと泡かみ、滲みの問題が解決されない。また、20%より多いと打抜き性が悪化する。すなわち、平均粒径を1.5μm以下に抑えることおよび添加量を4〜20重量%の範囲とすることにより、樹脂の泡かみによるピンホール形成や、滲みの問題が解決されるだけでなく、良好な打抜き性が実現される。
前記の請求項8の部分絶縁被覆金属テープとしては、金属テープが銅または銅を50重量%以上含む合金からなり、金属テープの表面の1cmあたりに、CuOを0.06μg以上生じかつCuOを実質的に生じない条件で加熱処理され、かつ絶縁被覆部の厚みが1〜7μmであることを特徴とするものが好ましく、優れた絶縁性および打抜き性が得られる。本発明の請求項9はこの好ましい態様に該当する。
絶縁被覆部がパターン形状の場合、所定の形状の絶縁被覆部がテープ上に断続的に配列されるが、この所定の形状としては、正方形、長方形などの方形、円、楕円、ドーナツ状、その他形状が例示され、金属筐体の用途、実装される電子部品の形状や配置などに基づき適当な形状が選択される。
特に、方形であってかつ四辺のそれぞれに欠切部を有する形状が好ましい。図3は、この形状の一例を示す平面図である。
欠切部を金属筐体とした際の半田付け部分となるようにテープを打抜くことにより、該半田付け部分以外は全て絶縁被覆で覆われた金属筐体が得られ、導体部の接触、短絡の危険性をより低減することができる。
本発明の請求項10は、この好ましい態様に該当し、請求項5ないし請求項9のいずれかに該当するパターン形状を有する部分絶縁被覆金属テープであって、断続的に配列されている所定の形状が、四辺のそれぞれに欠切部を有する方形であることを特徴とする部分絶縁被覆金属テープを提供するものである。
本発明は、その請求項11として、前記の部分絶縁被覆金属テープであって、絶縁被覆部が、引張り伸びが3%以上でかつ150%未満の材質により構成されていることを特徴とする部分絶縁被覆金属テープを提供する。
絶縁被覆部の材質としては、引張り伸びが3%以上でかつ150%未満の材質が好ましい。
前記のように、打抜き性の不良には、(a)切断線付近においてヒビ割れが入るもの、(b)金属テープと絶縁被覆部とで切断線がずれる結果、切断線付近にて金属テープ基材が露出するもの、(c)被覆が伸び過ぎて切断線に沿って切断されないものおよび(d)絶縁被覆が切断線付近で浮くものがあるが、絶縁被覆部の引っ張り伸びが3%以上であれば(a)および(b)の不良の発生が、150%未満であれば(c)の不良の発生が抑えられる。本発明の請求項11は、この好ましい態様に該当する。より好ましくは、5%以上、100%未満である。
また、(d)の不良を防ぐためには、碁盤目試験(JIS K5400)にて剥離しないこと、更に試験後のサンプル上にカプトンテープ(3M製)を貼りその後剥がす試験においても被覆がめくれない密着強度を有することが最低限必要で有る。弾性率は低い方が好ましい。
本発明は、その請求項12として、請求項11の部分絶縁被覆金属テープであって、絶縁被覆部の材質が、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、シリコーン、エポキシまたはこれらの混合物を主構成要素とすることを特徴とする部分絶縁被覆金属テープを提供する。
半田リフローにも充分使用できる半田耐熱性や耐環境特性を満たす好適な樹脂としては、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、シリコーン、エポキシ、これらから選ばれた樹脂の混合物などが挙げられる。これらの樹脂を主構成要素とし、引張り伸びが3%以上でかつ150%未満である絶縁被覆部を有する部分絶縁被覆金属テープは、半田耐熱性、耐環境特性と共に打抜き性にも優れる。本発明の請求項12は、この好ましい特徴を有する態様に該当する。
近年、環境にも優しい実装プロセスとして、従来のSn−Pb共晶半田の代わりに、Pbフリー半田の使用が検討されているが、Pbフリー半田は錫−鉛共晶合金に比して融点が高い。Pbフリー半田を用い半田付けとくに半田リフローにより半田付けを行う場合は、必然的に高温、例えば最高温度が240〜280℃のリフロー温度が必要となる。そのリフロー温度に耐え、信頼性を保持出来る被覆材としてポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリイミドは好適である。
すなわち、前記の半田耐熱性、耐環境特性を満たす好適な樹脂の中でも、ポリアミドイミド、ポリエステルイミドまたはポリイミドがより好ましい。本発明の請求項13は、このより好ましい態様に該当するものである。
ポリアミドイミド、ポリエステルイミドまたはポリイミドにて部分的に絶縁被覆した金属テープを加工して製造された筐体の実装に、Pbフリー半田を使用すれば、環境にも優しい実装プロセスを実現することができる。
ポリアミドイミド、ポリエステルイミドおよびポリイミド中では、特に、ポリアミドイミドが、プレッシャークッカーテスト耐性を初めとする耐環境特性に優れており、好ましい。
ここでポリアミドイミドとは、イミド結合とアミド結合をその骨格内に有する、すなわちポリイミドとポリアミドの交互共重合とみなせる骨格構造を有する樹脂である。例えばAmocoのトーロン、東レのTI5000、WestinghouseのAramidy1、AmocoのAI−10、日立化成のHI400等が挙げられる。
一般にポリアミドイミドの被覆形成には250℃かそれ以上の高温加熱が必要と考えられていた。しかし、本発明者らの検討の結果、250℃よりも低温、具体的には180〜220℃で加熱する方が、打ち抜き性は良好であることが判明した。250℃かそれ以上の高温にて一般的なポリアミドイミドを処理した場合、ガラス転位温度Tgは280℃程度となるが、180〜220℃で加熱した場合のTgは230〜260℃程度となる。すなわち、すぐれた打抜き性を達成するためには、絶縁被覆部の材質としてガラス転位温度が260℃以下のポリアミドイミドが好ましく、本発明の請求項14はこの好ましい態様に該当する。
また加熱時間も打抜き性に影響するが、残留溶剤量が0.05〜1.4重量%となるような温度、時間で加熱すると良好な打抜き性が達成される。
本発明は、その請求項15として、テープの長手方向に、所定の形状の絶縁被覆部が断続的に配列されている部分絶縁被覆金属テープの製造方法であって、ポリアミドイミド、ポリエステルイミドおよびポリイミドから選ばれる材質を、γーブチロラクトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アニソール、プロピレンカーボネート安息香酸メチル、シクロヘキサノンおよびフタル酸ジメチルから選ばれる溶媒に溶解した後、テープ上の所定の位置に塗布し、固化する工程を有することを特徴とする部分絶縁被覆金属テープの製造方法を提供する。
前記のように、パターン形状の絶縁被覆部を有する部分絶縁被覆金属テープの製造においては、スクリーン印刷時に樹脂が析出するとの問題があった。樹脂が析出すると、スクリーンの目が詰まり印刷不良が発生する。
本発明者は、検討の結果、樹脂の析出は溶媒の吸湿によること、吸湿性の低い溶媒を使用することによりこの問題を防ぐことができることを見出した。請求項15の発明は、この知見に基づき完成されたものである。
この特定の溶媒を使用する以外の条件、例えば樹脂溶液の濃度、塗布や乾燥、焼付けの条件は、公知の方法と同様な条件が採用できる。
本発明は、その請求項16として、銅または銅を主体とする金属テープの表面の所定部分に絶縁被覆部を形成した後、該絶縁被覆部が形成されていない部分にメッキをする工程を有する部分絶縁被覆金属テープの製造方法において、該絶縁被覆部の材質がポリアミドイミドであることを特徴とする部分絶縁被覆金属テープの製造方法を提供する。
すなわち、この態様は後メッキに関するものである。従来は、後メッキを行う部分絶縁被覆金属テープの場合、絶縁被覆部の形成にはポリイミドやエポキシ樹脂が用いられていたが、ポリイミドは後メッキ性が不良であり、メッキ処理の際に被覆界面からのメッキ液の滲みこみなどの問題が発生する。エポキシ樹脂は、後メッキ性は良好であるが、打抜き性が不十分な場合がある。本発明者は、後メッキ性、打抜き性ともに優れ、かつ耐環境特性などその他の特性にも優れる樹脂を見出すために検討をした結果、ポリアミドイミドによりこの目的が達成されることを見出した。前記のようにポリアミドイミドは、環境特性などがすぐれる樹脂であるが、本発明者は、さらに後メッキ性も優れることを見出し、この請求項16の発明を完成したものである。
請求項16の部分絶縁被覆金属テープの製造方法においては、絶縁被覆部の材質として、好ましくは、ガラス転位温度が260℃以下のポリアミドイミドが使用される。本発明の請求項17に記載の部分絶縁被覆金属テープの製造方法はこの態様に該当する。
請求項17の部分絶縁被覆金属テープの製造方法においては、さらに好ましくは、絶縁被覆部として、引張り伸びが3%以上でかつ150%未満の材質により構成されているものが使用される。本発明の請求項18に記載の部分絶縁被覆金属テープの製造方法はこの態様に該当する。
また、上記の部分絶縁被覆金属テープの製造方法においては、好ましくは、絶縁被覆部として、有機フィラー、または平均粒径が1.5μm以下であって絶縁被覆部の全量に対して4〜20重量%の無機フィラーを含有するものが使用される。本発明の請求項19に記載の部分絶縁被覆金属テープの製造方法はこの態様に該当する。
本発明に基づき、絶縁被覆部に所定の密着向上剤を含有させた部分絶縁被覆金属テープ、あるいは絶縁被覆部を所定の条件で加熱処理した部分絶縁被覆金属テープ、さらに、パターン形状の絶縁被覆部の厚みを所定の範囲に調整した部分絶縁被覆金属テープは、優れた打抜き性を有する。
また、本発明に基づき、有機フィラー、あるいは所定条件の無機フィラーを含有させた部分絶縁被覆金属テープは、絶縁被覆部の泡かみや滲みが防止される。
また、絶縁被覆部を形成する際に用いる溶媒として、γーブチロラクトンなどの吸湿性の低い特定の溶媒を用いることを特徴とする本発明の部分絶縁被覆金属テープの製造方法によれば、スクリーン印刷にて絶縁被覆部を形成する際に、樹脂の析出が防止される。
さらに、本発明の製造方法に基づき、後メッキを行う場合の絶縁被覆部を形成する材質として、ポリアミドイミドを用いた部分絶縁被覆金属テープは、後メッキ性、打抜き性、耐環境特性など多くの特性に優れる。
次に本発明の実施するための最良の形態を、図を用いて説明する。
図1は、本発明の請求項4の形態、すなわち、絶縁被覆部の平面形状がテープの長手方向に連続した帯状であることを特徴とする部分絶縁被覆金属テープの一例を表す平面図である。
図1の例では、金属テープ1の表面に、絶縁被覆部2が帯状に形成されている。金属テープ1は、図1中の点線3に沿って打抜かれ、曲げ加工、絞り加工などによって金属筐体が形成される。図1中の4は、金属筐体の基板に対する接合部となる。
金属テープ1の材質(芯材)としては、黄銅(Cu−Zn洋白材など)、Cu−Sn−P(りん青銅)、Cu−Ni−Si、Cu−Fe、Cu−Be、Cu−Ti等の銅合金やアルミニウム、42アロイ、コバールのような鉄−ニッケル合金、冷間圧延鋼板、SUSのような鉄合金が例示される。中でも銅合金が、打ち抜き性などの点で好ましい。
金属テープ1の表面の凹凸は密着力に影響し、従って打ち抜き性に影響する。凹凸の大きさはRa=50〜300nmが好ましい。
金属テープ1の材質がりん青銅のように半田の濡れ性があまり良くない場合には、半田の付着性を上げるため、絶縁被覆部2の部分を除いてメッキをしても構わない。
銅または銅を主体とする合金のテープ表面に施されるメッキとしては、銀、金、錫、ニッケル、鉛、半田のメッキが例示される。
図2は、本発明の請求項5の形態、すなわち、絶縁被覆部の平面形状が、テープの長手方向に、所定の形状が断続的に配列されたもの(パターン形状)であることを特徴とする部分絶縁被覆金属テープの一例を表す平面図である。
この例では、金属テープ5の表面に、方形の絶縁被覆部6が断続的に形成されている。金属テープ5は、図2中の点線7に沿って打抜かれ、曲げ加工、絞り加工などによって金属筐体が形成されるが、この場合は、隣りあう絶縁被覆部6の間に絶縁被覆が形成されていない部分を有するので、この部分にも基板に対する接合部8を形成することができる。すなわち、図1の例の場合に比べて、金属筐体の設計の自由度が増す。なお、図2中の9はテープの長手方向の位置を決めるための送り穴(パーコレーション)である。
金属テープ5の材質、表面状態、メッキについては、図1の例の場合と同じことが言える。
図3は、本発明の請求項10の形態、すなわち、絶縁被覆部の平面形状が、テープの長手方向に所定の形状が断続的に配列されたものであって、該所定の形状が四辺のそれぞれに欠切部を有する方形であることを特徴とする部分絶縁被覆金属テープの一例を表す平面図である。
この例の金属テープ10も、金属テープ5と同様その表面に絶縁被覆部11が断続的に形成されており、図3中の点線13に沿って打抜かれ、得られた打抜き体に曲げ加工、絞り加工などを施すことによって金属筐体が形成される。しかし、打抜き体は、欠切部12を除き絶縁被覆部11により覆われているので、この打抜き体により形成された金属筐体は、基板に対する接合部14以外は絶縁被覆で覆われている。すなわち筐体化後の側面内壁のほとんど全ての部分が絶縁されるので、導電部の接触、短絡などの問題が生じにくく、筐体内の部品配置の自由度が増す。
この例の金属テープ10についても、テープの長手方向の位置を決めるための送り穴(パーコレーション)15が設けられている。
以下実施例により具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
実施例における各評価方法を以下に述べる。
半田付け性: 240℃のSn−Cu共晶半田中に15秒間浸けて引き上げる。絶縁被覆のない露出金属部の90%以上の面積を半田が被覆していれば良好として○、70%以上90%未満は△、70%未満は不良として×と表示した。
打抜き性: テープを、図4の太実線0の打抜き線16に示す形状に、ストローク長さ25mm、ストローク数120rpm、上下刃間0.008mmのプレス(相抜き)にて打ち抜き、基材の露出(剥ぎ出し)の有無(後述の表中、無は○、有は×で表示した。)、および3試料中の絶縁被覆部の浮きが観察された箇所数を調べた。なお、試料の周囲を、図4中の細実線の分割線17で示す位置で12に分け、それぞれの部分を1箇所とした。
また、切断線(打抜き線)を起点とした浮きの奥行きが50μm以上である箇所数を調べた。図5は、打抜きされた試料の厚み方向の断面図であるが、絶縁被覆18が基材19より浮いている部分20の大きさを浮きの奥行きとする。
酸化程度の測定法: ボルタメトリー法(Journal of The Electrochemical Society, 148(11)B467−に記載)により基材の露出した面積5cm当りのCuO量を掃引速度100mV/Sで測定し、その測定値より面積1cm当りの量を計算して求めた。
ガラス転位(Tg)の測定法: 絶縁被覆付き基材の電気分解により被覆を回収し、装置(セイコー電子工業(株)SS120C)にて直径2mm径のプローブに荷重1gで押し込み、窒素雰囲気下で、10℃/分で昇温しながら体積変化を測定して、体積と温度の関係グラフの直線部を外押し、その交点の温度をTgとした。
泡かみの測定法: 図3の印刷パターン10個内に100μm以上のピンホール(円状の未塗布部)が1個以上あれば×とした。
印刷滲みの測定法: 図6に示す一辺7mmの方形の絶縁被膜Aが、滲みにより外周広がり、その広がった絶縁被膜Bの形状の幅が7.1mm以上の場合を×とした。
実施例
γーブチロラクトン中でトリメリット酸とメチレンジアニリンを主構成成分として反応し、数平均分子量2万、固形分が30重量%のポリアミドイミド溶液を作成した。この溶液に、表1〜6に示すフィラー、密着向上剤を、表に示す配合量(ポリアミドイミド樹脂固形分に対する重量%)添加し混合した。このようにして得られた液を、表1〜表6に示す金属テープの表面に、図3に示す形状(絶縁被覆部の大きさ7×7mm)にて印刷した。なお、金属テープの材質は、洋白(Cu−18Ni−18−Zn)、りん青銅(Cu−8Sn)またはSUS304(Fe−18Cr−8Ni)であり、幅10mm、厚み0.15mmであり、図3に示すようにパーコレーションが設けられている。
図7は、実施例で用いられた部分絶縁被覆金属テープの製造装置の概略図である。まず原反ロール21から金属テープを、パーコレーションを利用して矢印で示す方向に1回の印刷領域分量を間欠的に送り出しながら、その表面にスクリーン印刷機PSを用いて印刷する。次に印刷された部分を、180℃で2分間加熱するよう温度設定された加熱炉HFを通過させて乾燥した後、巻き取りロール22に巻き取る。この巻き取りロール22を、図示しない恒温槽に室温にて入れた後、表に示す加熱プロファイル、窒素流量で樹脂を固化して絶縁被覆部を形成した。このようにして絶縁被覆部を形成した金属テープについて各々前記の測定を行った。
表1に、例1〜4の結果を示す。この表のデータは、主に絶縁被覆部の厚みの影響を示す。
Figure 2005108927
表1より、絶縁被覆部の厚みが本発明の範囲内である7μm以下の場合は、範囲外の場合より打抜き性が優れていることが分かる。
表2に、例1および例5〜9の結果を示す。この表のデータは、主に、絶縁被覆部に含有させたフィラーの影響を示す。
Figure 2005108927
表2より、絶縁被覆部に、その全量に対して4〜20重量%の平均粒径が1.5μm以下の無機フィラーを含有させた場合、絶縁被覆部の泡かみによるピンホールの発生や滲みが防止されるとともに、良好な打抜き性も実現されることが判る。
表3および表4に、例1、例10〜12および例13〜16の結果を示す。この表のデータは、主に、加熱処理や窒素流量により調整される酸化程度の影響、およびTgの影響を示す。
Figure 2005108927
Figure 2005108927
表3、4より、金属テープの表面の1cmあたりに、CuOを0.06μg以上生じる条件で加熱処理されたテープは、打抜き性が向上することが判る。特に、金属テープの表面の1cmあたりに、CuOを0.14μg以上発生する条件で加熱処理されたテープは、打抜き性がより向上することが示されている。一方、CuOを0.5μg以上発生する条件で加熱処理されたテープは、半田付け性が劣ることも示されている。
また、Tgが260℃より高くすると、打抜き性が劣る傾向になることが判る。
表5に、例1、例17および較例18の結果を示す。この表のデータは、主に、金属テープ基材の種類の影響を示す。
Figure 2005108927
表6に、例1および例19〜21の結果を示す。この表のデータは主に、絶縁被覆部に含有させた密着向上剤の影響を示す。
Figure 2005108927
表6より、密着向上剤を、絶縁被覆部の全量に対して0.2〜2.5重量%の範囲内で含有させた場合は、打抜き性が向上することが判る。
絶縁被覆部の形状が帯状である部分絶縁被覆金属テープの一例の平面図である。 絶縁被覆部の形状がパターン形状である部分絶縁被覆金属テープの一例の平面図である。 絶縁被覆部の形状がパターン形状である部分絶縁被覆金属テープの他の例の平面図である。 実施例の打抜き性の評価に使用した絶縁被覆部の形状を示す平面図である。 打抜きされた試料の厚み方向の断面図である。 印刷滲みの測定法に用いた絶縁被膜パターンの平面図である。 実施例で用いられた部分絶縁被覆金属テープの製造装置の概略図である。
符号の説明
1、5、10 金属テープ
2、6、11 絶縁被覆部
4、8、14 基板に対する接合部
9、15 パーコレーション
12 欠切部
16 打抜き線
17 分割線
18 絶縁被覆
19 基材
20 浮いている部分
21 原反ロール
22 巻き取りロール
PS スクリーン印刷機
HF 加熱炉

Claims (19)

  1. 所定の平面形状の絶縁被覆部が、その表面の一部に形成されている部分絶縁被覆金属テープであって、該絶縁被覆部が、チオール類、アミン類、ベンゾトリアゾール類、ベンズイミダゾール類から選ばれる密着向上剤を、絶縁被覆部の全量に対して0.2〜2.5重量%含有することを特徴とする部分絶縁被覆金属テープ。
  2. 所定の平面形状の絶縁被覆部が、その表面の一部に形成されている部分絶縁被覆金属テープであって、該金属テープが銅または銅を50重量%以上含む合金からなり、該金属テープの表面の1cmあたりに、CuOを0.06μg以上生じかつCuOを実質的に生じない条件で加熱処理されていることを特徴とする部分絶縁被覆金属テープ。
  3. 加熱処理が、該金属テープの表面の1cmあたりに、CuOを0.14〜0.5μg生ずる条件でされていることを特徴とする請求項2に記載の部分絶縁被覆金属テープ。
  4. 絶縁被覆部の平面形状が、テープの長手方向に連続した帯状であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の部分絶縁被覆金属テープ。
  5. 絶縁被覆部の平面形状が、テープの長手方向に、所定の形状が断続的に配列された形状であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の部分絶縁被覆金属テープ。
  6. 所定の平面形状の絶縁被覆部が、テープの長手方向に断続的に配列されている部分絶縁被覆金属テープであって、該絶縁被覆部の厚みが1〜7μmであることを特徴とする部分絶縁被覆金属テープ。
  7. 所定の平面形状の絶縁被覆部が、テープの長手方向に断続的に配列されている部分絶縁被覆金属テープであって、該絶縁被覆部の厚みが1〜7μmであることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の部分絶縁被覆金属テープ。
  8. 所定の平面形状の絶縁被覆部が、テープの長手方向に断続的に配列されている部分絶縁被覆金属テープであって、該絶縁被覆部が、有機フィラーを、または絶縁被覆部の全量に対して4〜20重量%の平均粒径が1.5μm以下の無機フィラーを含有することを特徴とする部分絶縁被覆金属テープ。
  9. 金属テープが銅または銅を50重量%以上含む合金からなり、該金属テープの表面の1cmあたりに、CuOを0.06μg以上生じかつCuOを実質的に生じない条件で加熱処理され、かつ絶縁被覆部の厚みが1〜7μmであることを特徴とする請求項8に記載の部分絶縁被覆金属テープ。
  10. 断続的に配列されている所定の形状が、四辺のそれぞれに欠切部を有する方形であることを特徴とする請求項5ないし請求項9のいずれかに記載の部分絶縁被覆金属テープ。
  11. 絶縁被覆部が、引張り伸びが3%以上でかつ150%未満の材質により構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の部分絶縁被覆金属テープ。
  12. 絶縁被覆部の材質が、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、シリコーン、エポキシまたはこれらの混合物を主構成要素とすることを特徴とする請求項11に記載の部分絶縁被覆金属テープ。
  13. 絶縁被覆部の材質が、ポリアミドイミド、ポリエステルイミドおよびポリイミドから選ばれる材質を主構成要素とすることを特徴とする請求項12に記載の部分絶縁被覆金属テープ。
  14. 絶縁被覆部の材質が、ガラス転位温度が260℃以下のポリアミドイミドであることを特徴とする請求項13に記載の部分絶縁被覆金属テープ。
  15. テープの長手方向に、所定の形状の絶縁被覆部が断続的に配列されている部分絶縁被覆金属テープの製造方法であって、ポリアミドイミド、ポリエステルイミドおよびポリイミドから選ばれる材質を、γーブチロラクトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アニソール、プロピレンカーボネート、安息香酸メチル、シクロヘキサノンおよびフタル酸ジメチルから選ばれる溶媒に溶解した後、テープ上の所定の位置に塗布し、固化する工程を有することを特徴とする部分絶縁被覆金属テープの製造方法。
  16. 銅または銅を主体とする金属テープの表面の所定部分に絶縁被覆部を形成した後、該絶縁被覆部が形成されていない部分にメッキをする工程を有する部分絶縁被覆金属テープの製造方法であって、該絶縁被覆部の材質がポリアミドイミドであることを特徴とする部分絶縁被覆金属テープの製造方法。
  17. 絶縁被覆部の材質が、ガラス転位温度が260℃以下のポリアミドイミドであることを特徴とする請求項16に記載の部分絶縁被覆金属テープの製造方法。
  18. 絶縁被覆部が、引張り伸びが3%以上でかつ150%未満の材質により構成されていることを特徴とする請求項17に記載の部分絶縁被覆金属テープの製造方法。
  19. 絶縁被覆部が、有機フィラー、または平均粒径が1.5μm以下であって、絶縁被覆部の全量に対して4〜20重量%の無機フィラーを含有することを特徴とする請求項16ないし請求項18のいずれかに記載の部分絶縁被覆金属テープの製造方法。
JP2003336913A 2003-09-29 2003-09-29 部分絶縁被覆金属テープおよびその製造方法 Pending JP2005108927A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003336913A JP2005108927A (ja) 2003-09-29 2003-09-29 部分絶縁被覆金属テープおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003336913A JP2005108927A (ja) 2003-09-29 2003-09-29 部分絶縁被覆金属テープおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005108927A true JP2005108927A (ja) 2005-04-21

Family

ID=34532886

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003336913A Pending JP2005108927A (ja) 2003-09-29 2003-09-29 部分絶縁被覆金属テープおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005108927A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009091005A1 (ja) * 2008-01-18 2009-07-23 The Furukawa Electric Co., Ltd. 電気電子部品用複合材料、電気電子部品および電気電子部品用複合材料の製造方法
JPWO2020240822A1 (ja) * 2019-05-31 2020-12-03

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009091005A1 (ja) * 2008-01-18 2009-07-23 The Furukawa Electric Co., Ltd. 電気電子部品用複合材料、電気電子部品および電気電子部品用複合材料の製造方法
JPWO2020240822A1 (ja) * 2019-05-31 2020-12-03
JP7367759B2 (ja) 2019-05-31 2023-10-24 株式会社レゾナック 電気絶縁樹脂組成物、及び電気絶縁体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006086513A (ja) 電気電子部品ケースまたはシールドケースの材料及びその製造方法
WO2009157458A1 (ja) 電気電子部品用複合材料、その製造方法および電気電子部品
JP2006142514A (ja) 銅張り積層板
WO2006008899A1 (ja) 被覆銅、ホイスカの発生抑制方法、プリント配線基板および半導体装置
JP2004197224A (ja) 電気電子部品用金属材料
JP2006127939A (ja) 電気導体部品及びその製造方法
KR20020040597A (ko) 전자 장치용 적층 구조체 및 무전해 금도금 방법
JP3783870B2 (ja) 半導体実装用フィルムサブストレート
JP4975976B2 (ja) 電気電子部品用材料及びその製造方法
JP2005108927A (ja) 部分絶縁被覆金属テープおよびその製造方法
KR20050089019A (ko) 전기전자부품용 금속재료
JP4316652B1 (ja) 電気電子部品用複合材料、電気電子部品および電気電子部品用複合材料の製造方法
JP2005105307A (ja) リフローSnめっき部材、前記部材の製造方法、および前記部材が用いられた電気電子機器用部品
JP4560642B2 (ja) Sn被覆導電材の製造方法
JP5415799B2 (ja) 電気電子部品用複合材料、該複合材料を用いた電気電子部品、及び電気電子部品用複合材料の製造方法
JP2006137184A (ja) 電気電子部品用金属材料及びその製造方法
JP2005271449A (ja) フレキシブルプリント基板用積層板
JP4427044B2 (ja) フレキシブル基板用導体およびその製造方法並びにフレキシブル基板
JP4798894B2 (ja) 積層板用銅合金箔
JP5073801B2 (ja) 銅張り積層板の製造方法
CN110800068B (zh) 高频线圈用电线及电子部件
JP5323418B2 (ja) 電気電子部品用複合材料および電気電子部品
JP4856745B2 (ja) フレキシブル基板用導体およびその製造方法並びにフレキシブル基板
JP2006009126A (ja) 部品実装部を有するフレキシブルプリント配線基板および電解めっき処理方法
JP2920235B2 (ja) ポリイミド基板の製造方法