JP2005108722A - 液式鉛蓄電池用セパレータ及びその製造方法 - Google Patents

液式鉛蓄電池用セパレータ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐酸性繊維状物と無機粉体を主体とした抄紙セパレータタイプの液式鉛蓄電池用セパレータにおいて、微細な孔構造を維持したまま、低密度化を図り、低価格化を実現することのできる液式鉛蓄電池セパレータ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 耐酸性繊維状物と無機粉体を主体とした抄造シートからなる液式鉛蓄電池用セパレータにおいて、前記抄造シートに耐酸性の膨張性マイクロカプセルを分散状態に混在させた後、前記膨張性マイクロカプセルを膨張させてなるものであることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐酸性繊維状物と無機粉体を主体とした抄造シートからなる液式鉛蓄電池用セパレータ及びその製造方法、並びに、前記セパレータに鉛蓄電池用ガラスマット(SBA S 0401に定義されるもの)を積層一体化してなる液式鉛蓄電池用セパレータに関する。
従来、開放型電池である液式鉛蓄電池のセパレータとしては、主に2種類のセパレータが使用されている。一つは、耐酸性繊維状物と無機粉体を主体として湿式抄造した抄紙セパレータであり、他の一つは、ポリオレフィン系樹脂と無機粉体を主体として押出成形により微多孔性フィルム化したフィルムセパレータである。
このようなセパレータの低価格化を図る方法としては、セパレータの厚さを変えない場合にはセパレータを低密度化する方法が有効である。例えば、前記フィルムセパレータの場合では、平板状セパレータの片面または両面に線状等のリブ突起を付設することにより、極板との間に空間を形成するようにして、セパレータの見掛け密度を大幅に低密度化して低価格化を図っている。
しかし、前記抄紙セパレータの場合には、該セパレータは、極板の活物質脱落防止のためのガラスマット(SBA S 0401に定義されるもの)を貼り合わせた積層状態で実際に使用されるものであるため、前記フィルムセパレータのようにセパレータにリブ突起を付設すると、ガラスマットによる極板への均一な圧迫が行えずガラスマットの活物質脱落防止機能が十分に機能しなくなることから、リブ突起の付設あるいはエンボス加工等により極板間に空間を作り低密度化する方法は採用できない。したがって、このようなセパレータを低密度化する方法としては、セパレータ及びガラスマットそれぞれの基体構造自体をフラット構造のまま低密度化する方法に限られる。ただ、ガラスマットの基体構造は元々、繊維径19μm程度の太い繊維からなるマット構造であり、しかも充填材を含んでいないため、既に十分な低密度化が図られていることから、結局、セパレータの基体構造の方を低密度化する方法に限られる。
耐酸性繊維状物と無機粉体を主体とした前記抄紙セパレータを単純に低密度化させる場合、該セパレータに充填されている無機粉体の充填率を下げセパレータの空隙を拡げる方法が有効な手段として考えられるが、該無機粉体には、セパレータに微細で複雑な孔構造を与え、鉛浸透短絡(デンドライトショート)を引き起こす鉛粉の侵入及び透過を阻止する重要な機能があるため、単純に、無機粉体の充填率を下げるわけにはいかない問題がある。
そこで、本発明は、このような従来の問題点に鑑み、耐酸性繊維状物と無機粉体を主体とした抄紙セパレータタイプの液式鉛蓄電池用セパレータにおいて、微細な孔構造を維持したまま、低密度化を図り、低価格化を実現することのできる液式鉛蓄電池セパレータ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の液式鉛蓄電池用セパレータは、前記目的を達成するべく、請求項1に記載の通り、耐酸性繊維状物と無機粉体を主体とした抄造シートからなる液式鉛蓄電池用セパレータにおいて、前記抄造シートに耐酸性の膨張性マイクロカプセルを分散状態に混在させた後、前記膨張性マイクロカプセルを膨張させてなるものであることを特徴とする。
また、請求項2記載の液式鉛蓄電池用セパレータは、請求項1記載の液式鉛蓄電池用セパレータにおいて、膨張後の前記マイクロカプセルの外殻が電解液イオン透過性を有することを特徴とする。
また、請求項3記載の液式鉛蓄電池用セパレータは、請求項1または2記載の液式鉛蓄電池用セパレータにおいて、前記マイクロカプセルの含有量が2〜20質量%であることを特徴とする。
また、請求項4記載の液式鉛蓄電池用セパレータは、請求項3記載の液式鉛蓄電池用セパレータにおいて、前記マイクロカプセルの含有量が2〜10質量%であることを特徴とする。
また、請求項5記載の液式鉛蓄電池用セパレータは、請求項1乃至4の何れかに記載の液式鉛蓄電池用セパレータにおいて、前記耐酸性繊維状物として少なくともパルプ状ポリオレフィン系繊維を含有することを特徴とする。
また、請求項6記載の液式鉛蓄電池用セパレータは、請求項5記載の液式鉛蓄電池用セパレータにおいて、前記セパレータが、前記パルプ状ポリオレフィン系繊維15〜50質量%と、耐酸性無機繊維0〜20質量%と、モノフィラメント状合成繊維0〜25質量%と、前記無機粉体20〜65質量%と、前記マイクロカプセル2〜20質量%とからなることを特徴とする。
また、本発明の液式鉛蓄電池用セパレータの製造方法は、前記目的を達成するべく、請求項7に記載の通り、耐酸性繊維状物と、無機粉体と、耐酸性の膨張性マイクロカプセルとを混合して湿式抄造により抄造シートを形成した後、前記膨張性マイクロカプセルを膨張させることを特徴とする。
また、請求項8記載の液式鉛蓄電池用セパレータは、請求項1乃至6の何れかに記載のセパレータに、鉛蓄電池用ガラスマットを積層一体化してなることを特徴とする。
本発明の液式鉛蓄電池用セパレータは、前記の通り、耐酸性繊維状物と無機粉体を主体とした抄造シートに充填される充填材として、前記無機粉体以外に、耐酸性の膨張性マイクロカプセルを用いるようにしたものである。つまり、耐酸性繊維状物によって骨格が形成される抄造シートの空隙内に、微細な孔構造を形成するための無機粉体を所定量充填するとともに、残りの空隙内に、さらに、比重の小さい微小な中空粒子である膨張性マイクロカプセル粒子を分散状態に所定量充填した構造のシートを形成後、該シート中の膨張性マイクロカプセルを膨張させて該シートの厚さを拡大して低密度化処理してなるものであるため、微細な孔構造を形成するための無機粉体の充填率を落とすことなく、低密度化されたセパレータを形成することができるので、従来と同じ微細な孔構造を持ったセパレータが安価に製造できる。
尚、本発明の液式鉛蓄電池用セパレータは、従来からの充填材として無機粉体を基本的に従来と同じ充填量を充填するとともに、さらに、新たな充填材としてマイクロカプセルを充填しているため、充填材の充填率は高まり、セパレータの空隙は減少している。したがって、セパレータとしては、(1)電気抵抗の増大と、(2)高密度化が懸念される。
しかし、耐酸性繊維状物によって骨格が形成される抄造シートの空隙内に充填された、一方の充填材であるマイクロカプセルは、少なくともセパレータが電池に組み込まれた段階(電池が完成した段階)では、鉛粉は透過させないが電解液イオンは透過させることのできる電解液イオン透過性を有しており、カプセル内に電解液を取り込むことができるとともに、カプセルの外殻を通して電解液イオンが流通することも可能であり、電解液イオンの透過を妨げるようなことはない。したがって、マイクロカプセルを充填することで、電気抵抗を高めるようなことはない。
また、本発明の液式鉛蓄電池用セパレータは、耐酸性繊維状物によって骨格が形成される抄造シートの空隙内に無機粉体とともに膨張性マイクロカプセルを充填した構造のシートを形成後、該膨張性マイクロカプセルを膨張させて該シートを低密度化してなるものであるため、マイクロカプセルが膨張前のシートでは高密度化されていたとしても、膨張後のシートでは、低密度化が図られている。したがって、マイクロカプセルを充填することで、セパレータを高密度化するようなことはない。
尚、本発明の液式鉛蓄電池用セパレータでは、微小粒子であるマイクロカプセルを用いて膨張前のシートを形成しているため、該マイクロカプセルを前記抄造シート全体に略均一分散状態に充填することができ、前記マイクロカプセルの膨張によりシート全体を略均一厚さに膨張させることができる。
本発明の液式鉛蓄電池用セパレータは、耐酸性繊維状物と無機粉体を主体とした抄造シートからなる液式鉛蓄電池用セパレータにおいて、耐酸性繊維状物によって骨格が形成される前記抄造シートの空隙内に無機粉体と共に耐酸性のマイクロカプセルを分散状態に混在させたものであるため、前記無機粉体によってセパレータに微細な孔構造を付与し液式鉛蓄電池における鉛浸透短絡を防止することができる機能を有するとともに、前記マイクロカプセルによってセパレータの低密度化を図り材料コストおよび製造コストを低減して液式鉛蓄電池用セパレータを安価に提供することができる。
また、本発明の液式鉛蓄電池用セパレータの製造方法によれば、耐酸性繊維状物と、無機粉体と、耐酸性の膨張性マイクロカプセルとを混合して湿式抄造により抄造シートを形成した後、該シート中の前記膨張性マイクロカプセルを膨張させるものであるため、抄造時のマイクロカプセルは未膨張粒子の状態で粒子径が小さく、抄造シート内に分散性良く略均一に混在されるので、その後の前記膨張性マイクロカプセルの膨張により前記シート全体が略均一厚さに膨張され低密度化されたセパレータが容易に得られる。
本発明の液式鉛蓄電池用セパレータは、耐酸性繊維状物と無機粉体を主体とした抄造シートに耐酸性の膨張性マイクロカプセルを分散状態に混在させた後、前記膨張性マイクロカプセルを膨張させてなるものである。
前記耐酸性繊維状物としては、例えば、パルプ状ポリオレフィン系繊維、パルプ状アクリル繊維等のパルプ状合成繊維や、モノフィラメント状ポリエステル繊維、モノフィラメント状アクリル繊維等のモノフィラメント状合成繊維や、耐酸性ガラス繊維等の耐酸性無機繊維を使用することができる。
特に、パルプ状ポリオレフィン系繊維は、耐酸性及びバインダ性に優れるため、耐酸性繊維状物として、少なくとも、パルプ状ポリオレフィン系繊維を含有することが好ましい。
また、モノフィラメント状合成繊維や耐酸性無機繊維を含有する場合は、セパレータの突刺強度、すなわちセパレータが電池に組み込まれて使用される際に、極板表面の凹凸特に、大きな凸部によってセパレータが損傷を受け孔が開いたりしないようにするための強度を付与することができる。
前記無機粉体としては、シリカ、珪藻土、タルク、マイカ、アルミナ等の耐酸性無機微粉体の中から選択できるが、不純物が少なく、耐酸性に優れている点で、シリカが好ましい。シリカの場合は、比表面積50〜500m2/g、二次粒子径5〜15μm程度のものを使用することが好ましい。
前記耐酸性の膨張性マイクロカプセルとしては、例えば、カプセルすなわち外殻の中に加熱等により膨張を起こす膨張性材料(例.低沸点炭化水素)を内包した構造のものを用いることができる。このようなマイクロカプセルの殻の材料としては、耐酸性を有し、膨張後に外殻が電解液イオン透過性を有しつつ、形状を維持することのできるようなものを選択することが好ましい。このような条件に当てはまる材料としては、膨張性を有する熱可塑性のポリエチレン、ポリオレフィン、ポリアクリロニトリル系が挙げられるが、耐酸性に優れ、ガス透過が少なく膨張後の形状維持が良好な点から、ポリアクリロニトリル系が好ましい。また、カプセル内に内包する膨張性材料としては、カプセルから漏出したとしても電解液の性質等に悪影響を与えないものを選択することが好ましい。
また、前記膨張性マイクロカプセルとしては、セパレータに含まれる膨張後の前記マイクロカプセルの外殻が鉛粉は透過させないが電解液イオンは透過させることのできる程度の電解液イオン透過性を有することができるようなものを用いることが好ましい。このようにすることで、電池に使用された時、前記マイクロカプセルが電解液イオンの透過を妨げることがないので、マイクロカプセルを充填したことによる電気抵抗の増大を避けられる。尚、前記マイクロカプセルは、電解液イオン透過性を有するとは言っても、鉛粉を透過させてしまうほどの透過性は有していないので、電解液イオン透過性を有しているからと言って、鉛浸透短絡が発生し易くなるということはない。
前記マイクロカプセルは、前記セパレータ中に2〜20質量%、より好ましくは2〜10質量%含有させることが好ましい。なぜならば、前記マイクロカプセルの含有量が2質量%未満であると、セパレータの低密度化を十分に図ることが難しくなるとともに、前記マイクロカプセルを前記抄造シート全体に均一分散状態に充填することが難しくなりシート全体を均一厚さに膨張させることが難しくなるため好ましくなく、20質量%を超えると、相対的に他のセパレータ構成材料の構成比が低くなりセパレータ品質に影響を与えることになるため好ましくないからである。尚、前記マイクロカプセルの含有量を2〜10質量%とすることがより好ましい理由についても同様の理由による。
また、前記膨張性マイクロカプセルの粒子径は、未膨張粒子の状態で、15μm以下の大きさであることが好ましい。このようにすることで、マイクロカプセルを抄造シート全体に均一分散状態に充填することができる。
前記セパレータは、前記パルプ状ポリオレフィン系繊維15〜50質量%と、耐酸性無機繊維0〜20質量%と、モノフィラメント状合成繊維0〜25質量%と、前記無機粉体20〜65質量%と、前記マイクロカプセル2〜20質量%とからなることが好ましい。前記パルプ状ポリオレフィン系繊維は、上記のような量が混合されることで、セパレータに耐酸性を付与し、かつ、他の構成材料のバインダとして機能しセパレータに適度な強度を与える。また、前記無機粉体は、上記のような量が混合されることで、セパレータに微細かつ複雑な孔構造を付与する。また、前記耐酸性無機繊維と前記モノフィラメント状合成繊維は、上記のような量が混合されることで、セパレータに適度な突刺強度を与える。
前記セパレータの製造方法としては、例えば、前記耐酸性繊維状物と、前記無機粉体と、前記膨張性マイクロカプセルとを水中で分散・混合し、吸着剤を適量添加して前記耐酸性繊維状物の表面に前記無機粉体と共に前記膨張性マイクロカプセルを吸着・担持させて、湿式抄紙法により抄造シートを形成し、その後、該シートを加熱乾燥し、この加熱乾燥時に前記膨張性マイクロカプセルを膨張させ該シートの厚さを拡大して、低密度化されたセパレータを得るようにすればよい。
次に、本発明の実施例について、従来例及び比較例と共に詳細に説明する。
(実施例1)
耐酸性繊維状物として、パルプ状ポリエチレン繊維40質量%と、モノフィラメント状ポリエステル繊維10質量%と、平均繊維径4μmの耐酸性ガラス繊維10質量%とを用い、無機粉体としてシリカ微粉体35質量%を用い、耐酸性の膨張性マイクロカプセルとして熱膨張性マイクロカプセル(松本油脂製薬株式会社製マツモトマイクロスフェアーF−55)5質量%を用いて、これらを水中で分散・混合後、アクリルアミド系吸着剤を添加して前記シリカ微粉体及び前記マイクロカプセルを前記耐酸性繊維状物の表面に吸着・担持させた後、通常の抄紙機にて抄造シートを形成し、界面活性剤処理を行った後、前記シートを95℃で乾燥して前記マイクロカプセルを膨張させ、厚さ0.30mm、密度0.26g/cm3の液式鉛蓄電池用セパレータを得た。
(実施例2)
耐酸性繊維状物として、パルプ状ポリエチレン繊維20質量%と、モノフィラメント状ポリエステル繊維10質量%と、平均繊維径4μmの耐酸性ガラス繊維10質量%とを用い、無機粉体としてシリカ微粉体45質量%を用い、耐酸性の膨張性マイクロカプセルとして熱膨張性マイクロカプセル(松本油脂製薬株式会社製マツモトマイクロスフェアーF−55)5質量%を用いて、これらを水中で分散・混合後、アクリルアミド系吸着剤を添加して前記シリカ微粉体及び前記マイクロカプセルを前記耐酸性繊維状物の表面に吸着・担持させた後、通常の抄紙機にて抄造シートを形成し、界面活性剤処理を行った後、前記シートを95℃で乾燥して前記マイクロカプセルを膨張させ、厚さ0.30mm、密度0.19g/cm3の液式鉛蓄電池用セパレータを得た。
(従来例)
耐酸性繊維状物として、パルプ状ポリエチレン繊維40質量%と、モノフィラメント状ポリエステル繊維15質量%と、平均繊維径4μmの耐酸性ガラス繊維10質量%とを用い、無機粉体としてシリカ微粉体35質量%を用いて、これらを水中で分散・混合後、アクリルアミド系吸着剤を添加して前記シリカ微粉体を前記耐酸性繊維状物の表面に吸着・担持させた後、通常の抄紙機にて抄造シートを形成し、界面活性剤処理を行った後、前記シートを95℃で乾燥して、厚さ0.30mm、密度0.40g/cm3の液式鉛蓄電池用セパレータを得た。
(比較例)
耐酸性繊維状物として、パルプ状ポリエチレン繊維25質量%と、モノフィラメント状ポリエステル繊維15質量%と、平均繊維径4μmの耐酸性ガラス繊維45質量%とを用い、無機粉体としてシリカ微粉体15質量%を用いて、これらを水中で分散・混合後、アクリルアミド系吸着剤を添加して前記シリカ微粉体を前記耐酸性繊維状物の表面に吸着・担持させた後、通常の抄紙機にて抄造シートを形成し、界面活性剤処理を行った後、前記シートを95℃で乾燥して、厚さ0.30mm、密度0.25g/cm3の液式鉛蓄電池用セパレータを得た。
次に、このようにして得られた実施例1〜2及び従来例、比較例の各セパレータについて、セパレータ諸特性を測定した。また、各セパレータに鉛蓄電池用ガラスマットを貼り合わせて電池に組み込み、電池寿命を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2005108722
表1より、以下のようなことが分かった。
(1)実施例1〜2のセパレータでは、抄造シート中に混合した熱膨張性マイクロカプセルを加熱乾燥時に膨張させて厚さの拡大を図ったため、従来例のセパレータに比較して、密度を約35〜53%低減でき、セパレータ材料価格を20〜25%低減できた。
(2)また、実施例1〜2のセパレータでは、従来例のセパレータに対し、充填材として、同量以上の無機粉体を用いつつ、新たにマイクロカプセルを5〜15質量%混合し、セパレータの空隙を更に埋めるように構成したにも拘わらず、マイクロカプセルの外殻が電解液イオン透過性を有していたため、マイクロカプセルが電解液イオンの透過を妨げることがなく、電気抵抗の劣化が殆ど見られない良好な結果が得られた。
(3)また、実施例1〜2のセパレータでは、従来例のセパレータに対し、マイクロカプセルを新たに5〜15質量%混合するようにしたにも拘わらず、無機粉体の混合量を同等以上に維持できたため、セパレータの微細かつ複雑な孔構造を維持することができ、鉛浸透短絡の発生を抑え電池寿命を同等とすることができた。
(4)また、実施例1〜2のセパレータでは、従来例のセパレータに比較して、密度を約35〜53%低減でき、抄造シートの坪量も同様に低減できたことから、抄造速度の向上と、乾燥エネルギの削減が図れ、生産性の向上と製造コストの削減がもたらされた。
(5)これに対し、比較例のセパレータでは、従来例のセパレータに対し、無機粉体の混合量を35質量%から15質量%へ減らしたことで、密度を約38%低減でき、セパレータ材料価格を20%低減できたが、無機粉体の混合量を大幅に減らしたため、セパレータの微細かつ複雑な孔構造を維持できず、鉛浸透短絡の発生を抑え切れず電池寿命を大幅に悪化させる結果となった。
(6)以上の結果から、本発明の液式鉛蓄電池用セパレータは、鉛浸透短絡を防止する微細な孔構造を維持した状態で低密度化を図ることができ、優れたセパレータ機能を保持したまま、安価に提供することができることが確認できた。

Claims (8)

  1. 耐酸性繊維状物と無機粉体を主体とした抄造シートからなる液式鉛蓄電池用セパレータにおいて、前記抄造シートに耐酸性の膨張性マイクロカプセルを分散状態に混在させた後、前記膨張性マイクロカプセルを膨張させてなるものであることを特徴とする液式鉛蓄電池用セパレータ。
  2. 膨張後の前記マイクロカプセルの外殻が電解液イオン透過性を有することを特徴とする請求項1記載の液式鉛蓄電池用セパレータ。
  3. 前記マイクロカプセルの含有量が2〜20質量%であることを特徴とする請求項1または2記載の液式鉛蓄電池用セパレータ。
  4. 前記マイクロカプセルの含有量が2〜10質量%であることを特徴とする請求項3記載の液式鉛蓄電池用セパレータ。
  5. 前記耐酸性繊維状物として少なくともパルプ状ポリオレフィン系繊維を含有することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の液式鉛蓄電池用セパレータ。
  6. 前記セパレータが、前記パルプ状ポリオレフィン系繊維15〜50質量%と、耐酸性無機繊維0〜20質量%と、モノフィラメント状合成繊維0〜25質量%と、前記無機粉体20〜65質量%と、前記マイクロカプセル2〜20質量%とからなることを特徴とする請求項5記載の液式鉛蓄電池用セパレータ。
  7. 耐酸性繊維状物と、無機粉体と、耐酸性の膨張性マイクロカプセルとを混合して湿式抄造により抄造シートを形成した後、前記膨張性マイクロカプセルを膨張させることを特徴とする液式鉛蓄電池用セパレータの製造方法。
  8. 請求項1乃至6の何れかに記載のセパレータに、鉛蓄電池用ガラスマットを積層一体化してなることを特徴とする液式鉛蓄電池用セパレータ。
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