以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本実施の形態においては、ネットワークプリントサービスの注文方法について説明する。このネットワークプリントサービスシステムにおいては、以下に詳述するように、クライアント上でサーバから送信された画面情報に従って印刷注文開始画面から各種注文画面を順に遷移させながら注文情報を入力し、入力された注文情報をサーバへ送信することにより、クライアントからサーバに対して注文を行う通常の注文処理形態(第1の注文処理形態)と、サーバにより設定された注文情報の少なくとも一部をクライアントに予め保存し、第1の注文処理形態で用いられる各種注文画面の少なくとも一部を省略し、予め保存された注文情報の少なくとも一部を含む画面に従ってクライアントからサーバに対して注文を行う注文処理形態(第2の注文処理形態)とのいずれかの注文処理形態を用いて注文を行うことが可能である。
尚、本実施の形態では、注文情報は、配送先情報、印刷設定情報および印刷物情報を含むものとする。
ここで、クライアントに保存されている注文設定項目情報を使用した注文処理形態(第2の注文処理形態)は、複数注文時や繰り返し注文時の注文者の注文情報入力の負担を軽減させることが可能なものである。この注文処理形態を実現するためには、ユーザが印刷注文を行う際に、ユーザが設定確認画面上の「設定保存」ボタンを押下することにより、その画面までに入力されている注文情報が注文情報テンプレートとして、さらに、注文情報のうち既に入力されている項目が注文設定項目情報として、それぞれ、ユーザのクライアントに保存される。その後にユーザが注文を行う際に、設定された注文設定項目情報の少なくとも一部を含む画面を設定済印刷注文開始画面として注文処理が開始される。そして、設定された注文設定項目情報の少なくとも一部を含む注文情報がサーバに送信され、サーバが、クライアントからの注文情報に基づいて印刷注文を受け付ける。
まず、本ネットワークプリントサービスシステムの構成について図1を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施の形態に係るネットワークプリントサービスシステムの構成を示すブロック図である。
ネットワークプリントサービスシステムは、図1に示すように、プリントサービスを提供するサーバ101と、インターネット130を介して、サーバ101が提供するサービスを受けるクライアント120とから構成される。ここで、図中には1台のクライアントのみが示されているが、実際には、上記プリントサービスを受けるために、複数のクライアントがインターネット130を介してサーバ101に接続することができる。
サーバ101は、注文情報記憶部102、ユーザ情報記憶部103、設定項目情報雛型記憶部104、画面遷移制御情報記憶部105、注文情報管理部106、ユーザ情報管理部107、設定項目情報雛型管理部108、画面遷移制御情報管理部109、注文処理部110、注文設定項目情報解析部111および通信部112を備える。
注文情報記憶部102は、後述するHDD213(図2に示す)内に設けられており、プリント注文受付時の注文情報、例えば、印刷部数や印刷用紙のサイズなどの印刷設定情報、商品の配送先住所や宛名などの配送先情報など、注文の際に設定する各種情報を格納する。注文情報管理部106は、注文処理部110から受け取った情報を注文情報記憶部102へ格納し、これに格納された情報を管理する。
ユーザ情報記憶部103は、注文を受け付けるユーザの氏名や連絡先などのユーザ情報を記憶する。ユーザ情報管理部107は、注文処理部110からのユーザ情報を受信してユーザ情報記憶部103へ格納したり、注文処理部110からの要求に応じて、ユーザ情報をユーザ情報記憶部103へ問い合わせたりする。
設定項目情報雛型記憶部104は、上記HDD213内に設けられており、クライアント120に設定項目情報を保存させるために、該設定項目情報の雛型を格納する。ここで、設定項目情報とは、クライアント120に保存させ、注文時に使用させるための、印刷注文の際に設定する項目である。設定項目情報雛型管理部108は、設定項目情報雛型記憶部104に格納されている設定項目情報の雛型を管理する。また、設定項目情報雛型管理部108は、設定項目情報雛型記憶部104から設定項目情報の雛型を取り出し、該取り出された雛型に注文処理部110から受け取った設定項目に関する情報を入力し、これを注文設定項目情報として注文処理部110に送信する。また、設定項目情報雛型管理部108は、設定項目情報のバージョンについても管理しており、注文処理部110からの要求に応じて設定項目情報の最新バージョンを返す機能を有する。ここで、注文設定項目情報とは、注文情報と設定項目情報を合わせた情報であり、後述するブラウザ画面上の「設定保存」ボタンが押下された際に、クライアント120に送信される情報である。また、クライアント120においては、サーバ101から送信された上記注文設定項目情報が保存され、この注文設定項目情報は、後述するように、クライアント120からの注文時において注文画面遷移を省略するために利用される。
画面遷移制御情報記憶部105は、上記HDD213内に設けられており、遷移する画面を特定するためのID、画面毎のアクセスする接続先(リンク先)情報、画面遷移許可フラグなどの画面遷移制御情報を記憶する。ここで、画面遷移許可フラグは、画面毎のクライアント120に保存された注文設定項目情報を利用した注文(第2の注文処理形態)時においてブラウザ画面上の「戻る」ボタンの押下による画面遷移を許すか否かを示すフラグである。画面遷移制御情報管理部109は、画面遷移制御情報記憶部105に記憶されている画面遷移制御情報を管理し、注文処理部110からの指示に応じて画面遷移制御情報記憶部105から対応する画面遷移制御情報を取得する。この取得された画面遷移制御情報は、注文設定項目情報とともにクライアント120に保存させるために、注文処理部110に送信される。
注文処理部110は、注文情報管理部106、ユーザ情報管理部107、設定項目情報雛型管理部108、画面遷移制御情報管理部109との間でデータを送受信しながら、注文処理を行い、また、注文に関する画面をクライアント120の表示部114に表示させるために、画面情報を通信部113に送信する。また、注文処理部110は、画面遷移制御情報を含む注文設定項目情報を注文者のクライアント120に保存させるために、注文設定項目情報の作成を設定項目情報雛型管理部108に依頼し、作成された注文設定項目情報の送信を通信部112に依頼する。さらに、注文処理部110は、注文者のクライアント120から受信した注文設定項目情報の解析を注文設定項目情報解析部111に依頼し、保存された注文設定項目情報を用いた注文処理を行う機能を有する。
注文設定項目情報解析部111は、注文処理部110から受信した画面遷移制御情報を含む注文設定項目情報の内容を解析して、設定項目に関する情報を取り出す。
通信部112は、作成された注文設定項目情報を後述のクライアント120の通信部113へ送信し、また、クライアント120で保存されている注文設定項目情報をクライアント120の通信部113から受信し、注文処理部110へ送信する。
クライアント120は、通信部113、表示部114、注文設定項目情報管理部115、および注文設定項目情報記憶部116を備える。
通信部113は、サーバ101の通信部112から送られてきた注文設定項目情報を、注文設定項目情報管理部115に送信し、保存させる。表示部114は、通信部113から受け取った画面情報を、後述のクライアント120中のCRT(図2に示すCRT209に相当)に表示させる機能を有する。注文設定項目情報管理部115は、サーバ101から送られてきた注文設定項目情報を後述の注文設定項目情報記憶部116に格納する。また、注文設定項目情報管理部115は、注文設定項目情報を使用した注文を行う場合に、注文設定項目情報記憶部116に格納されている注文設定項目情報を読み出して、通信部113に送信する機能を有する。注文設定項目情報記憶部116は、サーバ101から送信された注文設定項目情報を格納する。
次に、サーバ101の具体的な構成について図2を参照しながら説明する。図2は図1のサーバ101の具体的な構成例を示すブロック図である。
サーバ101は、図2に示すように、CPU201、RAM202、ROM203、外部記憶媒体読取り/書込みユニット204、NETI/F205、VRAM208、KBC210、HDD213、IOC214およびそれらのユニットを接続するシステムバス200を備える。システムバス200は、上記各ユニット間のデータおよび制御情報を伝送する伝送路である。
CPU201は、サーバ101の各種制御および演算などを行う中央処理装置である。
RAM202はランダムアクセスメモリであり、CPU201の主メモリとして、実行プログラムの格納領域、該プログラムの実行領域およびデータ格納領域を提供する。
ROM203は、CPU201の動作処理手順を記憶している読み取り専用メモリであり、サーバ101内の各ユニットの制御を行う基本プログラム(一般的にBIOSと呼ばれるもの)や、システムを稼働するために必要な情報などを記憶する。
外部記憶媒体読取り/書込みユニット204は、フロッピー(R)ディスクやCD−ROMなど、取り外し可能な外部記憶媒体のデータ入出力を行うユニット群である。
NETI/F205は、ネットワークインタフェイスであり、モデム206を介して外部ネットワークに接続する、またはLAN207に接続するものである。NETI/F205は、インターネット130を介してクライアント120を含む他の機器との間でデータ転送を行うための制御や接続状況の診断を行う。モデム206は、外部ネットワークとサーバ101とを電話回線を介して接続するための、モデムやISDN接続用のターミナルアダプタ(TA)などからなる。LAN207は、イーサネット(登録商標)などのネットワークシステムである。本実施の形態において、サーバ101は、モデム206を介するか、またはLAN207上に接続されているルータやゲートウェイなどの通信機器を介することによって、インターネット130に接続する。
VRAM208は、ビデオRAMであって、CRT209に表示する画像データを展開し、表示の制御を行う。ここで、CRT209に代えて液晶表示装置などを用いることも可能である。
KBC210は、キーボード211およびマウス212からの入力信号を制御するコントローラである。
HDD213は、ハードディスクドライブであり、アプリケーションプログラム、各種データなどを保存するメモリとして用いられる。ここで、本実施の形態におけるアプリケーションプログラムとは、各種処理手段を実現するためのソフトウェアプログラムなどである。
IOC214は、プリンタ215、スキャナ216を制御するためのものであり、プリンタ215やスキャナ216以外の外部入出力装置、例えば外部接続HDDやMOドライブなどを接続することも可能である。
本実施の形態のサーバ101は、IOC214に接続されているプリンタ215を用いてプリントサービスを提供することが可能であるが、一般には、プリントサービスによる印刷出力には、LAN207上に接続されているプリンタが用いられる。
本実施の形態において、図1のクライアント120は、上述したサーバ101と同様の構成を有する。よって、クライアント120の具体的な構成についての説明は、ここでは、省略する。
上述のように構成されたネットワークプリントサービスシステムにおいて、プリントサービス事業者(サーバ101)は自らの情報を保存する。また、サーバ101はクライアント120からの印刷注文要求や注文情報を受信して記憶し、その注文情報に従って印刷注文処理を行う。また、サーバ101は注文設定項目情報をクライアント120に保存させるために送信する。また、サーバ101は、後述するネットワーク130に常時接続し、インターネット130に対して処理要求を送信する手段を有する。
クライアント120は、インターネット130に接続され、サーバ101に印刷注文を出す。クライアント120は、サーバ101から印刷注文画面を受信して表示部114に表示し、注文者がキーボードやポインティングデバイスなどを操作して入力した印刷設定情報などの注文情報や入稿する印刷ファイルをサーバ101に送信する。また、クライアント120はサーバ101から受信した注文設定項目情報をHDDに保存する機能を有する。さらに、クライアント120は、必要に応じてインターネット130に接続し、インターネット130に対して処理要求を送信する手段を有する。
なお、本実施の形態において、上述したように、クライアントの数は任意の数である。また、上記説明においては、クライアント120がインターネット130を介してサーバ101に接続するとしたが、クライアント120がダイアルアップなどにより直接サーバ101に接続して印刷注文を行うようにしてもよい。
次に、本実施の形態においてサーバ101により作成され、クライアント120に提供される注文画面(印刷注文画面)の画面遷移の概要について図3を参照しながら説明する。図3はサーバ101により作成され、クライアント120に提供される注文画面の画面遷移を模式的に示す図である。本図中において、実線の矢印が画面遷移の「進む」方向を表し、点線の矢印が「戻る」方向を表す。
本実施の形態において、クライアント120に保存されている注文設定項目情報を使用した注文方法を用いない場合すなわち通常の印刷注文時には、図3に示すように、サーバ101は、注文者により最初に操作される「通常印刷注文開始」画面401を作成し、この画面401をクライアント120に送信する。これにより、クライアント120のブラウザ上には、画面401が表示され、この画面401上の「次へ」ボタンが押下されると、ブラウザ上には、印刷するファイルをサーバ101にアップロードするための「ファイルアップロード」画面402が表示される。この画面402上において注文者により所望のボタンの選択が行われると、選択されたボタンの種類に応じて、「印刷設定」画面403または「印刷設定」画面405が表示される。
ここで、画面403上において「次へ」ボタンが押下されると、詳細な印刷設定を行うための「配送先」画面404が表示され、この画面404上において「次へ」ボタンが押下されると、設定された印刷設定を確認するための「設定確認」画面406が表示される。
これに対し、上記画面405が選択された場合において、この画面上で「次へ」ボタンが押下されると、「設定確認」画面406が表示される。この画面406上において「次へ」ボタンが押下されると、印刷注文を最終確認するための「注文確定」画面407が表示され、画面406において「設定保存」ボタンが押下されると、該画面に至るまでの画面遷移において設定された注文情報および設定項目情報が注文設定項目情報としてクライアント120に保存される。
クライアント120に保存されている注文設定項目情報を使用して注文を行う場合は、注文者が最初に操作する画面として、クライアント120に保存されている「設定済印刷注文開始」画面408が表示される。この画面408おいて印刷するファイルを指定してサーバ101にアップロードする際には、同時にクライアント120の注文設定項目情報記憶部116内に保存されている画面遷移制御情報を含む注文設定項目情報が注文設定項目情報管理部115を介して取得され、この取得された注文設定項目情報が通信部113によりサーバ101に送信される。
サーバ101においては、クライアント120からの注文設定項目情報に基づいて、注文処理部110と注文設定項目情報解析部111と画面遷移制御情報管理部109の処理により、注文情報記憶部102から注文情報を読み出し、「設定確認」画面406を作成し、クライアント120へ送信する。この画面406はクライアント120のブラウザ上に表示される。
クライアント120に保存されている注文設定項目情報に含まれる画面遷移制御情報には、クライアント120に保存されている注文設定項目情報を使用した注文を行わない場合、すなわち通常の印刷注文時の画面遷移の遷移順および遷移可能画面情報が含まれており、該当の情報に基づいて図3の点線矢印で表される「戻る」方向への画面遷移が制御される。ここで、上記の各画面には、画面遷移を制御するために、画面遷移制御情報記憶部105により管理される画面番号が割り振られる。例えば、「通常印刷注文開始」画面401には画面番号「1」、「ファイルアップロード」画面402には画面番号「2」、「印刷設定」画面403には画面番号「3−1」、「印刷設定」画面405には画面番号「3−2」、「配送先」画面404には画面番号「4」、「設定確認」画面406には画面番号「5」、「注文確定」画面407には画面番号「6」が、それぞれ割り振られる。
次に、注文情報について図4〜図6を参照しながら説明する。
図4は注文設定項目情報に含まれる配送先情報のデータベース500に格納されるレコードの一例を示す図である。配送先情報はクライアント120の表示部114に表示された「配送先」画面404(図11)に従って、ユーザがクライアント120を操作することによって入力され、サーバ101へ送信され、注文情報記憶部102のデータベース500に格納される。尚、これに先立って、クライアント120から画面408に従って入力され受信された配送先情報が注文情報記憶部102に記憶されていた場合、「配送先」画面404に入力され受信された配送先情報が注文情報記憶部102に新たに上書き保存される。データベース500の各列のデータは、図4に示すように、それぞれ、配送先情報ID501、配送方法502、宛先503、配送先住所504などを示す。
図5は注文設定項目情報に含まれる印刷設定情報のデータベース600に格納されるレコードの一例を示す図である。印刷設定情報はクライアント120の表示部114に表示された「印刷設定」画面403(図12)に従って、ユーザがクライアント120を操作することによって入力され、サーバ101へ送信され、注文情報記憶部102のデータベース600に格納される。尚、これに先立って、クライアント120から画面408に従って入力され受信された印刷設定情報が注文情報記憶部102に記憶されていた場合、印刷設定画面403に入力され受信された印刷設定情報が注文情報記憶部102に新たに上書き保存される。データベース600の各列のデータは、図5に示すように、それぞれ、印刷設定情報ID601、印刷部数602、カラー印刷を行うか否かの区別603、印刷用紙サイズ604、印刷用紙の種類605、両面印刷を行うか否かの区別606、印刷後の仕上げ方法607などを示す。
図6は注文設定項目情報に含まれる印刷物情報のデータベース700に格納されるレコードの一例を示す図である。印刷物情報はクライアント120の表示部114に表示された「ファイルアップロード」画面402(図13)に従って、ユーザがクライアント120を操作することによって入力され、サーバ101へ送信され、注文情報記憶部102のデータベース700に格納される。尚、これに先立って、クライアント120から画面408に従って入力され受信された印刷ファイルが注文情報記憶部102に記憶されていた場合、ファイルアップロード画面402に入力され受信された印刷ファイルが注文情報記憶部102に新たに上書き保存される。データベース700の各列のデータは、図6に示すように、それぞれ、印刷ファイル情報ID701、印刷ファイル名702、印刷ファイルが格納されているパス703などを示す。
また、これらの注文情報を格納する、データベース500、600、700は注文情報記憶部102に存在する。
次に、画面遷移制御情報について図7を参照しながら説明する。図7は画面遷移制御情報のデータベース800の一例を示す図である。
画面遷移制御情報は、クライアント120に保存された注文設定項目情報を使用した注文を行う場合の画面遷移制御のための情報であり、この情報は、図7に示すデータベース800に格納される。データベース800の各行のデータは、図7に示すように、それぞれ、画面遷移制御情報ID801、画面遷移順802などを示す。図3の画面遷移の場合、クライアント120に保存された注文設定項目情報を使用した注文時には、「印刷設定」画面403まで「戻る」ことを許すので、画面遷移順802の画面番号の配列に当該画面の画面番号3−1が追加されるとともに、次の画面である「配送先」画面404の画面番号4、および「設定確認」画面406の画面番号5が追加されることになる。これにより、画面遷移順802の画面番号の配列には、“3−1,4,5”と登録され、クライアント120に保存した注文設定項目情報を使用した注文時には、画面遷移順802に登録された画面番号をキーにして、「設定確認」画面406、「配送先」画面404、「印刷設定」画面403の順に「戻る」という画面遷移が可能になるが、「設定確認」画面406から「印刷設定」画面405へ「戻る」ことは許可されない。また、上記画面遷移順802に示されるデータは、図3の説明で述べた「画面番号」が配列として格納されており、配列の末尾の画面番号が図3の説明で述べた「設定済印刷注文開始」画面408から最初に表示される画面を指しており、配列の一つ前の「画面番号」が指す画面が「戻る」ボタンにより戻る先の画面を指しており、配列の先頭の「画面番号」が指す画面が「戻る」ことが可能な先頭の画面になり、配列の先頭の「画面番号」が指す画面よりも前の画面には、クライアント120に保存された注文設定項目情報を使用した注文を行う場合は「戻る」ことが許可されない。上記画面遷移順802に示されるデータを注文処理部110と注文設定項目情報解析部111と画面遷移制御情報109とが判断することにより、注文設定項目情報を保存した際の画面遷移と同じ画面遷移によって「戻る」制御が可能になる。
次に、注文設定項目情報について図8を参照しながら説明する。図8は注文設定項目情報のデータベース900の一例を示す図である。
注文設定項目情報は、設定項目情報記憶部116内の図8に示すデータベース900に格納され、このデータベース900における各列のデータは、それぞれ、注文設定項目情報ID901、設定項目情報のバージョンID902、注文設定項目情報名903、配送先情報ID904、印刷設定情報ID905、印刷ファイル情報ID905、画面遷移制御情報ID907などを示す。
次に、クライアント120に保存された注文設定項目情報を使用する注文処理における「戻り」の画面遷移制御について図9を参照しながら説明する。図9はクライアント120に保存された注文設定項目情報を使用する注文処理における「戻り」の画面遷移制御の手順を示すフローチャートである。本図の手順は、サーバ101のCPU201およびクライアント120のCPUにより実行されるものである。
クライアント120においては、図9に示すように、まずステップS1001で、注文設定項目情報管理部115が注文者からの指示に基づいて注文設定項目情報記憶部116から注文設定項目情報を取得し、表示部114が注文設定項目情報に対して設定された注文設定項目情報名をリストにして表示する。
次いで、ステップS1002において、クライアント120は、表示部114の表示画面上で注文者により選択された注文設定項目情報名を入力し、また注文者により画面の指示に従って選択された、印刷注文する印刷ファイル名を入力する。そして、クライアント120の通信部113によって、インターネット130を介して、注文者により選択された注文設定項目情報(画面遷移制御情報を含む)および印刷ファイルがサーバ101に送信される。
次いで、ステップS1003において、サーバ101の通信部112は、クライアント120の通信部113から送信された画面遷移制御情報を含む注文設定項目情報および印刷ファイルを受信する。そして、ステップS1004において、サーバ101の注文処理部110は、通信部112が受信した画面遷移制御情報を含む注文設定項目情報および印刷ファイルを注文情報管理部106に渡し、注文情報管理部106は、上記注文設定項目情報および印刷ファイルを注文情報記憶部102に保存する。また、画面遷移制御情報を含む注文設定項目情報は注文設定項目情報解析部111に対して渡され、注文設定項目情報解析部111は、受信した注文設定項目情報のバージョンIDと、設定項目情報雛型記憶部104に格納されている最新の設定項目情報雛型のバージョンIDとの新旧を比較する。ここで、受信した注文設定項目情報のバージョンIDが設定項目情報雛型記憶部104に格納されている設定項目情報雛型のバージョンIDより古い場合は、S1005において、サーバ101から、注文設定項目情報のバージョンが正しくない旨を示す画面情報がクライアント120に送信され、この画面情報を受信したクライアント120おいては、注文設定項目情報のバージョンが正しくない旨の画面が表示部114に表示される。これにより、注文者にエラーが通知されることになる。そして、一連の処理が終了する。
上記ステップS1004において受信した注文設定項目情報のバージョンIDが設定項目情報雛型記憶部104に格納されている設定項目情報雛型のバージョンIDと同じまたは新しい場合は、ステップS1006において、サーバ101の注文設定項目情報解析部111が、上記ステップS1004で注文処理部110から渡された画面遷移制御情報を含む注文設定項目情報を解析し、画面遷移制御情報に含まれる画面遷移順の配列の末尾に指定された画面番号の情報に基づいて画面遷移制御情報記憶部105を検索してクライアント120に表示すべき画面の情報を取得するとともに、注文設定項目情報を解析して上記表示すべき画面に設定された情報を組み込む。
次いで、ステップS1007において、サーバ101の注文設定項目情報解析部111は、上記ステップS1006で解析した画面遷移制御情報に含まれる画面遷移順の配列に前画面があるか否かを判定する。ここで、上記前画面がある場合、ステップS1008において、注文設定項目情報解析部111が、上記ステップS1006で解析した、画面遷移制御情報に含まれる画面遷移順の配列の一つ前の画面に指定された画面番号の情報に基づいて画面遷移制御情報記憶部105を検索して前画面の情報を取得し、ブラウザ画面内に「戻る」ボタンを設定し、該ボタンの遷移先に取得した前画面の画面番号を組み込む。そして、サーバ101は、処理をステップS1009に進める。
上記ステップS1007において上記前画面がないと判定された場合、サーバ101はステップS1008をスキップして処理をステップS1009に進める。
ステップS1009においては、注文処理部110が作成した画面情報を通信部112に渡し、通信部112はネットワーク130を介して作成された画面情報をクライアント120に送信する。クライアント120の通信部113は、受け取った画面情報を表示部114に渡し、表示部114は注文設定項目が設定された画面を表示する。
次いで、ステップS1010において、クライアント120は、注文者によりブラウザ画面内に設定された「戻る」ボタンが押下されたか否かを判定する。ここで、「戻る」ボタンが押下された場合、クライアント120の通信部113は、インターネット130を介してサーバ101へ「戻る」ボタン押下のアクションを送信する。サーバ101においては、通信部112が上記「戻る」ボタン押下のアクションを受信すると、注文処理部110は、注文設定項目情報解析部111を用いることにより、上記ステップS1007の処理に戻る。注文者が「戻る」ボタンを押下しなかった場合、本処理は終了する。
次に、クライアント120に表示される「設定確認」画面406の一例について図10を参照しながら説明する。図10はクライアント120に表示される「設定確認」画面の一例を示す図である。
クライアント120に保存されている注文設定項目情報を使用した注文の際には、上述したように、まず、クライアント120に保存されている「設定済印刷注文開始」画面408が表示部114に表示される。この画面408において印刷するファイルの指定などが行われると、サーバ101から送信された「設定確認」画面406が表示部114に表示される。この画面406においては、図10に示すように、注文処理の次の工程(図3の「注文確定」画面407)へ進むための「次へ」ボタン1102が表示される。
また、クライアント120に保存されている注文設定項目情報に含まれた画面遷移制御情報を解析した結果、画面遷移制御情報に前画面の情報が定義されている場合は、画面遷移先として前画面(図3の「配送先」画面404)を設定した「戻る」ボタン1101が表示される。
また、画面406に表示された「設定保存」ボタン1103が押下されると、当該画面に至るまでの画面遷移において設定された注文情報および設定項目情報が、画面遷移制御情報を含む注文設定項目情報としてクライアント120に保存される。
次に、「配送先」画面404について図11を参照しながら説明する。図11はクライアント120に表示される配送先画面の一例を示す図である。
配送先画面404には、図11に示すように、配送方法選択チェックボックス1201、宛先入力ボックス1202、配送先住所入力ボックス1203、「設定内容保存」ボタン1204、「次へ」ボタン1205、「戻る」ボタン1206などが表示される。また、この画面において、注文キャンセルを行うためのボタンなどを追加することができる。
配送方法選択チェックボックス1201は、印刷物の配送方法を設定するためのチェックボックスである。宛先入力ボックス1202は、印刷物の配送の宛先を設定するための入力ボックスである。配送先住所入力ボックス1203は、印刷物の配送先住所を設定するための入力ボックスである。
「設定内容保存」ボタン1204は、現在の注文情報入力画面までに入力された注文情報を、注文情報テンプレートと設定項目情報として、クライアント120内のHDDへ保存することを実行させるためのボタンである。
「次へ」ボタン1205は、「配送先」画面404に対する入力を終了させ、注文処理の次の工程(「設定確認」画面406)へ進むためのボタンである。
「戻る」ボタン1206は、クライアント120に保存されている注文設定項目情報に含まれた画面遷移制御情報を解析した結果、画面遷移制御情報に画面遷移先としての前画面が設定されている場合に、表示されるボタンであり、この「戻る」ボタン1206が押下されると、図3の「印刷設定」画面403に戻る。
次に、「印刷設定」画面403について図12を参照しながら説明する。図12はクライアント120に表示される「印刷設定画面」の一例を示す図である。
印刷設定画面403には、図12に示すように、印刷部数入力ボックス1301、カラー印刷選択チェックボックス1302、仕上げ区分選択チェックボックス1303、仕上げサイズ選択チェックボックス1304、印刷用紙選択チェックボックス1305、「設定内容保存」ボタン1306、「次へ」ボタン1307などが表示される。
印刷部数入力ボックス1301は、注文情報における印刷部数を設定するための入力ボックスである。カラー印刷選択チェックボックス1302は、注文情報におけるカラー印刷を行うかどうかの区別を選択入力するためのチェックボックスである。仕上げ区分選択チェックボックス1303は、注文情報における両面印刷を行うかどうかの区別を選択入力するためのチェックボックスである。仕上げサイズ選択チェックボックス1304は、注文情報における印刷用紙サイズを選択入力するためのチェックボックスである。印刷用紙選択チェックボックス1305は、注文情報における印刷用紙を選択入力するためのチェックボックスである。
「設定内容保存」ボタン1306は、現在の印刷設定画面までに入力された注文情報を、クライアント120内のHDDへ保存することを実行させるためのボタンである。
「次へ」ボタン1307は、「印刷設定」画面403に対する入力を終了させ、注文処理の次の工程(「配送先」画面404)へ進むためのボタンである。
次に、「ファイルアップロード」画面402について図13を参照しながら説明する。図13はクライアント120に表示されるファイルアップロード画面の一例を示す図である。
「ファイルアップロード」画面402には、図13に示すように、印刷ファイルパス入力ボックス1401、印刷ファイル名入力ボックス1402、「設定内容保存」ボタン1403、「次へ」ボタン1405などが表示される。
印刷ファイルパス入力ボックス1401は、印刷注文を行う対象ファイルが格納されているHDD313上のパスを設定するための入力ボックスである。印刷ファイル名入力ボックス1402は、印刷注文を行う対象ファイルのファイル名を設定するための入力ボックスである。
「設定内容保存」ボタン1403は、現在の画面までに入力された注文情報を、注文情報テンプレートと設定項目情報として、クライアント120内のHDDへ保存することを実行させるためのボタンである。
「次へ」ボタン1405は、ファイルアップロード画面402に対する入力を終了させ、注文処理の次の工程(「印刷設定」画面403)へ進むためのボタンである。
このように、本実施の形態によれば、複数注文時や繰り返し注文時の注文者の注文情報入力の負担を軽減させることが可能な注文処理すなわちクライアント120に保存された注文設定項目情報を使用する注文時において、「設定済印刷注文開始」画面408を通常の注文時の「設定確認」画面406に遷移させた後に、この「設定確認」画面406をその前画面に戻すことを可能とするので、注文者にとってさらに使い勝手に優れたユーザインタフェースを提供することができる。
なお、本発明の目的は、前述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることはいうまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
なお、本実施の形態においては、ネットワークプリントサービスの注文方法について説明したが、本発明の原理は、ネットワークプリントサービスに限定されることはなく、他のサービス提供システムに適用しても同様の効果を得ることができることはいうまでもない。
また、本実施の形態においては、ネットワークプリントサービスの注文をインターネット130を介して行う場合を説明したが、例えばLAN(Local Area Network)上の構築されたサービス提供システムに対して、LANを介して注文を行うような場合においても、本発明の原理を適用することが可能であることはいうまでもない。