JP2005107037A - 混合方法、トナーの製造方法およびトナー - Google Patents

混合方法、トナーの製造方法およびトナー Download PDF

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Abstract

【課題】トナーの製造工程において発生したトナーの微粉を用いて、トナーの製造に好適に用いられるトナー製造用組成物を得ることが可能な混合方法を提供すること、前記混合方法により得られたトナー製造用組成物を用いてトナーを製造するトナーの製造方法を提供すること、また、前記方法を用いて製造されるトナーを提供すること。
【解決手段】本発明の混合方法は、少なくとも、第1の樹脂成分と、第1の樹脂成分よりガラス転移点の低い第2の樹脂成分とを用いて、トナー製造用の組成物を得る方法であって、トナーの製造工程において発生したトナーの微粉と、主として第2の樹脂成分で構成された第1の粉粒体とを混合し、第1の混合物を得る第1の混合工程と、第1の混合物と、少なくとも第2の樹脂成分以外のトナーの構成成分を含む第2の粉粒体とを混合し、第2の混合物を得る第2の混合工程とを有することを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、混合方法、トナーの製造方法およびトナーに関する。
電子写真法としては、多数の方法が知られているが、一般には、光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成する工程(露光工程)と、該潜像をトナーを用いて現像する現像工程と、紙等の転写材(記録媒体)にトナー画像を転写する転写工程と、定着ローラを用いた加熱等により、前記トナー画像を定着する定着工程とを有している。
上記のような電子写真法に用いられるトナーは、例えば、以下のような工程を経て製造される。まず、樹脂成分を主とする材料を混合(混合工程)、混練(混練工程)し、混練物を得る。その後、該混練物を粉砕し(粉砕工程)、さらに得られた粉末を分級し(分級工程)、さらに、必要に応じて、外添剤を添加する(外添工程)ことにより、トナーが完成する。
このように、トナーは、通常、分級工程を有する方法により製造されている。分級処理を施すことにより、トナー粒子の粒度分布がシャープになり、電子写真の画質の向上等を図ることができる。これに対し、分級工程を省略すると、大粒径の粒子(粗粒子)による画質(解像度)の低下や、小粒径の粒子(微粉)が、現像機の各部位に強固に付着したり、いわゆるカブリを生じる等の問題が発生しやすくなる。
このため、トナーの製造においては、通常、トナー粒子の粒度分布が十分にシャープになるような分級処理が施されるが、通常、この分級工程で、粉砕工程に供される混練物の10〜40wt%程度に相当する量の微粉が発生する。また、分級工程で除去される微粉の割合は、粒度分布をシャープにするほど大きくなる。
上記のように、トナーの製造においては比較的多量の微粉が発生するが、省資源、トナー製造の歩留り向上の観点から、該微粉を再利用することが求められている。このような試みとしては、例えば、特許文献1で開示されているような方法が挙げられる。すなわち、結着樹脂、着色剤、帯電制御剤および離型剤の各成分を分散混合した後、分級工程で回収された微粉を添加し、さらに、分散混合し、その後、加熱溶融混練、冷却固化、粉砕、分級および外添の各処理を行うという方法で、リサイクルトナーを製造する方法が提案されている。しかしながら、このような方法においては、以下のような問題点があった。
すなわち、再利用して用いられる微粉は、混合工程に供される結着樹脂(樹脂粉粒体)に比べて極端に粒径が小さい(通常、結着樹脂の粒径が2〜3mm程度であるのに対し、微粉の粒径は5μm以下)。このため、前述したような各成分と微粉とを混合しても、(微粉が滑剤として機能すること等により、)これらが十分均一に混ざり合った混合物を得ることは困難である。また、このような混合物においては、微粉とその他の各成分とが十分に混ざり合っていないことにより、微粉の周囲には、空隙(空気の層)が存在し、他の成分との接触が妨げられた状態となっている。このため、前記空隙(空気の層)が断熱層として機能し、例えば、上記のような混合物を後の混練工程に用いた場合、微粉への伝熱は、微粉以外の成分への伝熱に比べて劣ったものとなる。また、前述したように、微粉は樹脂粉粒体に比べて小さいため、混練工程時においては、微粉が、樹脂粉粒体の粒子間を流動しやすい状態になっている。このため、微粉と樹脂粉粒体の接触が妨げられるだけではなく、樹脂粉粒体同士の接触も妨げられる。このようなことから、混練工程を経て得られる混練物においては、微粉が他の成分と十分に一体化していない(均一に混ざり合っていない)。これにより、得られる混練物は、各部位での組成のバラツキが大きく、機械的強度にも劣ったものとなる(脆弱なものとなる)。また、混練物中において微粉成分が他の成分と十分に一体化していないため、混練物を粉砕する際には、混練物の粉砕が十分に進行する前に、混合工程で加えられた微粉成分が再び微粉になり易い。したがって、微粉をトナーの製造に利用しても、省資源、歩留り向上の効果は十分に得られていなかった。また、微粉として添加された成分と他の成分とが十分に一体化していない(十分均一に混ざっていない)ため、このようにして得られるトナー(リサイクルトナー)は、機械的ストレスに弱く、各トナー粒子間での組成、特性のバラツキが大きく、トナー全体としての特性、信頼性にも劣る。
特許2659873号公報(段落番号0018〜0019)
本発明の目的は、トナーの製造工程において発生したトナーの微粉を用いて、トナーの製造に好適に用いられるトナー製造用組成物を得ることが可能な混合方法を提供すること、前記混合方法により得られたトナー製造用組成物を用いてトナーを製造するトナーの製造方法を提供すること、また、前記方法を用いて製造されるトナーを提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の混合方法は、少なくとも、第1の樹脂成分と、前記第1の樹脂成分よりガラス転移点の低い第2の樹脂成分とを用いて、トナー製造用組成物を得る混合方法であって、
トナーの製造工程において発生したトナーの微粉と、主として前記第2の樹脂成分で構成された第1の粉粒体とを混合し、第1の混合物を得る第1の混合工程と、
前記第1の混合物と、少なくとも前記第2の樹脂成分以外のトナーの構成成分を含む第2の粉粒体とを混合し、第2の混合物を得る第2の混合工程とを有することを特徴とする。
これにより、トナーの製造工程において発生したトナーの微粉を用いて(リサイクルして)、トナーの製造に好適に用いられるトナー製造用組成物を得ることが可能な混合方法を提供することができる。
本発明の混合方法では、前記第1の混合工程に供される前記第1の粉粒体の平均粒径は、100〜900μmであるのが好ましい。
これにより、微粉と第1の粉粒体とをより均一に混合し、これらをより効果的に密着させることができる。
本発明の混合方法では、前記第1の混合工程に供される前記微粉の平均粒径をD[μm]、前記第1の混合工程に供される前記第1の粉粒体の平均粒径をD[μm]としたとき、25≦D/D≦500の関係を満足するのが好ましい。
これにより、微粉と第1の粉粒体とをより均一に混合し、これらをより効果的に密着させることができる。
本発明の混合方法では、前記第1の混合工程における前記微粉と前記第1の粉粒体との混合比率は、重量比で、1:2〜1:8であるのが好ましい。
これにより、微粉と第1の粉粒体とをより均一に混合し、これらをより効果的に密着させつつ、微粉の再利用効率を高めることができる。
本発明の混合方法では、前記第1の混合工程を、50〜70℃で行うのが好ましい。
これにより、微粉、第1の粉粒体の構成材料の変性、劣化等を防止しつつ、各成分がより均一に混ざり合った第1の混合物を得ることができる。また、その結果、第1の混合物を用いて製造される第2の混合物も、各部位での組成、特性のバラツキが小さいものとなる。
本発明の混合方法では、前記第1の混合工程における処理温度をT[℃]、前記第2の樹脂成分のガラス転移点をTg(2)[℃]としたとき、−10≦T−Tg(2)≦25の関係を満足するのが好ましい。
これにより、微粉、第1の粉粒体の構成材料の変性、劣化等を防止しつつ、各成分がより均一に混ざり合った第1の混合物を得ることができる。また、その結果、第1の混合物を用いて製造される第2の混合物も、各部位での組成、特性のバラツキが小さいものとなる。
本発明の混合方法では、前記第2の樹脂成分のガラス転移点は、48〜65℃であるのが好ましい。
これにより、トナーの構成成分の変性、劣化等を十分に防止しつつ、微粉と第1の粉粒体とをより均一に混合し、これらをより効果的に密着させることができる。
本発明の混合方法では、前記第1の樹脂成分のガラス転移点をTg(1)[℃]、前記第2の樹脂成分のガラス転移点をTg(2)[℃]としたとき、0≦Tg(1)−Tg(2)≦25の関係を満足するのが好ましい。
これにより、第2の混合物を、各成分がより均一に混ざり合ったものとして、効率よく得ることができる。
本発明の混合方法では、前記第1の混合工程において、前記第1の混合物は、前記第1の粉粒体の外表面付近に前記微粉が付着したものとして得られるのが好ましい。
これにより、第2の混合物を、各成分がより均一に混ざり合ったものとして、効率よく得ることができる。
本発明の混合方法では、前記第1の混合物中における前記第1の粉粒体の含有量は、60〜89wt%であるのが好ましい。
これにより、微粉の再利用効率を十分に高いものとしつつ、第2の混合工程において、第1の混合物と第2の樹脂成分以外のトナーの構成成分を含む材料(例えば、第2の粉粒体)とを効率よくかつ均一に混合することができる。
本発明の混合方法では、前記第2の混合物中における前記第1の粉粒体の含有量は、40〜66wt%であるのが好ましい。
これにより、当該第2の混合物を各成分がより均一に混ざり合ったものとしつつ、最終的に得られるトナーをより信頼性の高いものとすることができる。
本発明の混合方法は、少なくとも、ワックスを含むトナー製造用組成物を得る混合方法であって、
トナーの製造工程において発生したトナーの微粉と、主として前記ワックスで構成された第1の粉粒体とを混合し、第1の混合物を得る第1の混合工程と、
前記第1の混合物と、少なくとも前記ワックス以外のトナーの構成成分を含む第2の粉粒体とを混合し、第2の混合物を得る第2の混合工程とを有することを特徴とする。
これにより、トナーの製造工程において発生したトナーの微粉を用いて(リサイクルして)、トナーの製造に好適に用いられるトナー製造用組成物を得ることが可能な混合方法を提供することができる。
本発明の混合方法では、前記第1の混合工程に供される前記第1の粉粒体の平均粒径は、500〜2000μmであるのが好ましい。
これにより、微粉とワックスとをより均一に混合し、これらをより効果的に密着させることができる。
本発明の混合方法では、前記第1の混合工程に供される前記微粉の平均粒径をD[μm]、前記第1の混合工程に供される前記第1の粉粒体の平均粒径をD[μm]としたとき、100≦D/D≦1000の関係を満足するのが好ましい。
これにより、微粉とワックスとをより均一に混合し、これらをより効果的に密着させることができる。
本発明の混合方法では、前記第1の混合工程における前記第1の粉粒体と前記微粉との混合比率は、重量比で、1:40〜2:1であるのが好ましい。
これにより、微粉とワックスとをより均一に混合し、これらをより効果的に密着させつつ、微粉の再利用効率を高めることができる。
本発明の混合方法では、前記第1の混合工程を、20〜70℃で行うのが好ましい。
これにより、微粉、第1の粉粒体の構成材料の変性、劣化等を防止しつつ、各成分がより均一に混ざり合った第1の混合物を得ることができる。また、その結果、第1の混合物を用いて製造される第2の混合物も、各部位での組成、特性のバラツキが小さいものとなる。
本発明の混合方法では、前記第1の混合工程において、前記第1の混合物は、前記第1の粉粒体の外表面付近に前記微粉が付着したものとして得られるのが好ましい。
これにより、第2の混合物を、各成分がより均一に混ざり合ったものとして、効率よく得ることができる。
本発明の混合方法では、前記第1の混合物中における前記第1の粉粒体の含有量は、2〜33wt%であるのが好ましい。
これにより、微粉の再利用効率を十分に高いものとしつつ、第2の混合工程において、第1の混合物とワックス以外のトナーの構成成分を含む材料(例えば、第2の粉粒体)とを効率よくかつ均一に混合することができる。
本発明の混合方法では、前記第2の混合物中における前記第1の粉粒体の含有量は、0.1〜15wt%であるのが好ましい。
これにより、当該第2の混合物を各成分がより均一に混ざり合ったものとしつつ、最終的に得られるトナーをより信頼性の高いものとすることができる。
本発明の混合方法では、前記微粉の平均粒径は、2〜4μmであるのが好ましい。
これにより、粒径の比較的小さい微粉を効率よく再利用しつつ、各成分が十分均一に混ざり合ったトナー製造用組成物を得ることができる。
本発明の混合方法では、前記第1の混合工程は、回転羽根を有する混合装置を用いて行うものであり、前記回転羽根の周速が30〜100m/sであるのが好ましい。
これにより、トナーの構成成分の変性、劣化等を防止しつつ、各成分がより均一に混ざり合った第1の混合物を得ることができる。また、その結果、第1の混合物を用いて製造される第2の混合物も、各部位での組成、特性のバラツキが小さいものとなる。
本発明の混合方法では、前記第1の混合工程の処理時間は、1〜10分であるのが好ましい。
これにより、トナーの構成成分の変性、劣化等を防止しつつ、各成分がより均一に混ざり合った第1の混合物を得ることができる。また、その結果、第1の混合物を用いて製造される第2の混合物も、各部位での組成、特性のバラツキが小さいものとなる。また、トナー製造用組成物の生産性を十分に高いものとすることができる。
本発明の混合方法では、前記第1の混合物の平均粒径は、20〜300μmであるのが好ましい。
これにより、第2の混合工程において、各成分がより均一に混ざり合った第2の混合物を得ることができる。
本発明の混合方法では、前記第1の混合物中における前記微粉の含有量は、10〜40wt%であるのが好ましい。
これにより、第2の混合工程において、各成分がより均一に混ざり合った第2の混合物を得ることができるとともに、微粉の再利用効率を高めることができる。
本発明の混合方法では、前記第2の混合工程を、10〜50℃で行うのが好ましい。
これにより、トナーの構成成分の変性、劣化等を防止しつつ、各成分がより均一に混ざり合った第2の混合物を得ることができる。
本発明の混合方法では、前記第2の混合工程は、回転羽根を有する混合装置を用いて行うものであり、前記回転羽根の周速が10〜100m/sであるのが好ましい。
これにより、トナーの構成成分の変性、劣化等を防止しつつ、各成分がより均一に混ざり合った第2の混合物を得ることができる。
本発明の混合方法では、前記第2の混合工程の処理時間は、5〜20分であるのが好ましい。
これにより、トナーの構成成分の変性、劣化等を防止しつつ、各成分がより均一に混ざり合った第2の混合物を得ることができる。また、トナー製造用組成物の生産性を十分に高いものとすることができる。
本発明の混合方法では、前記第2の混合物中における前記微粉の含有量は、8〜27wt%であるのが好ましい。
これにより、第2の混合物を各成分がより均一に混ざり合ったものとしつつ、微粉の再利用効率を高めることができる。
本発明のトナーの製造方法は、本発明の混合方法により得られたトナー製造用組成物を用いてトナーを製造することを特徴とする。
これにより、各構成成分の特性を十分に発揮させることが可能なトナー(リサイクルトナー)の製造方法を提供することができる。
本発明のトナーの製造方法では、前記トナー製造用組成物を混練し、混練物を得る混練工程と、
前記混練物を粉砕し、粉砕物を得る粉砕工程とを有するのが好ましい。
これにより、各成分がより均一に混ざり合ったトナーを得ることができ、各構成成分の特性をより効果的に発揮させることができる。
本発明のトナーの製造方法では、前記粉砕工程の後に、分級工程を有するのが好ましい。
これにより、トナー粒子の粒度分布をシャープにすることができる。その結果、解像度が高く、かつ、カブリの発生等が防止された画像の形成に最適なトナーを得ることができる。
本発明のトナーの製造方法では、前記分級工程により除去された微粉を前記第1の混合工程で用いるのが好ましい。
これにより、微粉の再利用効率が向上し、トナー製造の歩留りがさらに優れたものとなる。また、これにより、得られるトナーの信頼性は特に優れたものとなる。
本発明のトナーの製造方法では、前記粉砕工程の後に、熱球形化工程を有するのが好ましい。
これにより、十分に円形度の高いトナー(トナー粒子)を得ることができる。
本発明のトナーは、本発明の方法を用いて製造されたことを特徴とする。
これにより、各構成成分の特性を十分に発揮させることが可能なトナー(リサイクルトナー)を提供することができる。また、このようにして得られるトナーは、トナーの製造工程で発生した微粉を用いたものであるので、環境にも優しい。
トナー粒子の平均粒径が5〜9μmである請求項34に記載のトナー。
これにより、トナーを用いて形成される画像の解像度を十分に高いものとしつつ、各トナー粒子間での特性のバラツキ(特に、帯電特性のバラツキ)を十分に小さいものとすることができ、カブリ等の不都合の発生をより効果的に防止することができる。
以下、本発明の混合方法、トナーの製造方法およびトナーの好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、トナーの製造方法に用いる混練機、冷却機の構成の一例を模式的に示す縦断面図である。
まず、本発明の混合方法、トナーの製造方法およびトナーの説明に先立ち、トナーの構成成分(トナーの製造に用いられるトナー製造用組成物の構成成分)について説明する。
[トナー(トナー製造用組成物)の構成成分]
1.樹脂(バインダー樹脂)
樹脂(樹脂成分)は、通常、トナーの定着特性、弾性率、帯電特性等、トナーとして求められる特性に大きく寄与する成分である。
樹脂としては、例えば、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、クロロポリスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体等のスチレン系樹脂でスチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体、ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェニール樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
特に、後に詳述する混合方法においては、第1の樹脂成分と、当該第1の樹脂成分よりガラス転移点の低い第2の樹脂成分とを併用することにより、トナーの製造に好適に用いることが可能なトナー製造用組成物を得ることができる。以下、第1の樹脂成分、第2の樹脂成分について説明する。
第1の樹脂成分は、第2の樹脂成分よりガラス転移点が高いものであれば特に限定されないが、第1の樹脂成分のガラス転移点は、60〜70℃であるのが好ましく、60〜65℃であるのがより好ましく、62〜65℃であるのがさらに好ましい。これにより、後述するような方法において各成分が十分均一に混ざり合ったトナー製造用組成物を調製することができるとともに、当該トナー製造用組成物を用いて製造されるトナーを、特に優れた耐久性(特に、機械的ストレスに対する耐久性や耐熱性)を有するものとすることができる。これに対し、ガラス転移点が前記下限値未満であると、トナーの保存性(耐熱性)が低下し、使用環境等によっては、トナー粒子間での融着が発生する場合がある。一方、ガラス転移点が前記上限値を超えると、後述する第2の樹脂成分の利用量等によっては、後述するような方法を用いても、各成分が十分均一に混ざり合ったトナー製造用組成物を得るのが困難になる可能性がある。また、ガラス転移点が高すぎると、低温定着性や透明性が低下する。また、ガラス転移点が高すぎると、後述するような熱球形化処理の効果が十分に発揮されない可能性がある。なお、ガラス転移点は、JIS K 7121に準拠して測定することができる。
また、第2の樹脂成分は、前述した第1の樹脂成分よりガラス転移点が低いものであれば特に限定されないが、第2の樹脂成分のガラス転移点は、48〜65℃であるのが好ましく、50〜60℃であるのがより好ましい。これにより、後述するような方法において、トナーの構成成分の変性、劣化等を十分に防止しつつ、各成分が十分均一に混ざり合ったトナー製造用組成物を得ることができる。
また、第1の樹脂成分のガラス転移点をTg(1)[℃]、第2の樹脂成分のガラス転移点をTg(2)[℃]としたとき、0≦Tg(1)−Tg(2)≦25の関係を満足するのが好ましく、1≦Tg(1)−Tg(2)≦10の関係を満足するのがより好ましい。これにより、後述するような方法において、各成分がより均一に混ざり合ったトナー製造用組成物を得ることができる。
なお、第1の樹脂成分と第2の樹脂成分とは、互いに同じ種類のもの(例えば、第1の樹脂成分および第2の樹脂成分のいずれもがポリエステル系樹脂)であってもよいし、互いに異なる種類のものであってもよい。
また、本発明においては、3種以上の樹脂成分を用いてもよい。例えば、樹脂成分として、前述したような第1の樹脂成分、第2の樹脂成分に加え、第3の樹脂成分を用いてもよい。また、実質的にガラス転移点が同一である、複数種の樹脂成分を併用してもよい。
2.着色剤
着色剤としては、例えば、顔料、染料等を使用することができる。このような顔料、染料としては、例えば、カーボンブラック、スピリットブラック、ランプブラック(C.I.No.77266)、マグネタイト、チタンブラック、黄鉛、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、パーマネントイエローNCG、クロムイエロー、ベンジジンイエロー、キノリンイエロー、タートラジンレーキ、赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、ベンジジンオレンジG、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、ウオッチングレッドカルシウム塩、エオシンレーキ、ブリリアントカーミン3B、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC、群青、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、カルコオイルブルー、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、ファイナルイエローグリーンG、ローダミン6G、キナクリドン、ローズベンガル(C.I.No.45432)、C.I.ダイレクトレッド1、C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシッドレッド1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.モーダントレッド30、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー15、C.I.ベーシックブルー3、C.I.ベーシックブルー5、C.I.モーダントブルー7、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー5:1、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー162、ニグロシン染料(C.I.No.50415B)、金属錯塩染料、シリカ、酸化アルミニウム、マグネタイト、マグヘマイト、各種フェライト類、酸化第二銅、酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム等の金属酸化物や、Fe、Co、Niのような磁性金属を含む磁性材料等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、着色剤としては、各種発色剤、蛍光物質、りん光物質等を用いてもよい。
3.ワックス
また、トナー(トナー製造用組成物)は、その構成成分としてワックスを含んでいてもよい。
トナー(トナー製造用組成物)中にワックスが含まれることにより、例えば、トナー粒子の離型性を向上させることができる。
ワックスとしては、例えば、オゾケライト、セルシン、パラフィンワックス、マイクロワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム、フィッシャー・トロプシュワックス等の炭化水素系ワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸メチル、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ブチル、キャンデリラワックス、綿ロウ、木ロウ、ミツロウ、ラノリン、モンタンワックス、脂肪酸エステル等のエステル系ワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化型ポリエチレンワックス、酸化型ポリプロピレンワックス等のオレフィン系ワックス、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド等のアミド系ワックス、ラウロン、ステアロン等のケトン系ワックス、エーテル系ワックス等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ワックスの融点Tは、特に限定されないが、30〜160℃であるのが好ましく、50〜100℃であるのがより好ましい。なお、例えば、示差走査熱量分析(DSC)により、昇温速度:10℃/分で200℃まで昇温し、さらに降温速度:10℃/分で降温した後、昇温速度:10℃/分で昇温する条件での測定から、融点Tと融解熱とを求めることができる。
4.外添剤
また、トナー(トナー製造用組成物)は、その構成成分として外添剤を含んでいてもよい。
外添剤としては、例えば、酸化チタン、シリカ(正帯電性シリカ、負帯電性シリカ等)、酸化アルミニウム、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化亜鉛、アルミナ、マグネタイト等の金属酸化物、窒化珪素等の窒化物、炭化珪素等の炭化物、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、脂肪族金属塩等の金属塩等の無機材料で構成された微粒子、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、脂肪族金属塩(例えば、ステアリン酸マグネシウム)等の有機材料で構成されたもの等が挙げられる。
上記外添剤の中でも、外添剤として用いることができる酸化チタンとしては、例えば、ルチル型の酸化チタン、アナターゼ型の酸化チタン、ルチルアナターゼ型の酸化チタン等が挙げられる。
また、上記外添剤の中でも、外添剤として用いることができるシリカとしては、例えば、正帯電性シリカ、負帯電性シリカ等が挙げられる。正帯電性シリカは、例えば、負帯電性シリカに、アミノ基等の官能基を有するシラン系カップリング剤で、表面処理を施すことにより得ることができる。外添剤として負帯電性シリカを用いた場合、トナー粒子の帯電量(絶対値)を大きくすることができる。その結果、安定した負帯電性トナーが得られ、画像形成装置のトナー制御が容易になるという効果が得られる。
また、外添剤としては、例えば、ストレートシリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、アミノポリエーテルシリコーンオイル等の液体外添剤を用いてもよい。
また、外添剤としては、上記のような材料で構成された微粒子の表面に、HMDS、シラン系カップリング剤(例えば、アミノ基等の官能基を有するものでもよい)、チタネート系カップリング剤、フッ素含有シラン系カップリング剤、シリコーンオイル等により表面処理(例えば、疎水化処理等)を施したものを用いてもよい。
また、外添剤として用いられた成分のうち少なくとも一部は、最終的に得られるトナーにおいて、トナー粒子の内部に含まれるものであってもよい。
5.その他の成分
また、トナー(トナー製造用組成物)は、その構成成分として前記樹脂、着色剤、ワックス、外添剤以外の成分を含んでいてもよい。このような成分としては、例えば、帯電制御剤、分散剤、磁性粉末等が挙げられる。
前記帯電制御剤としては、例えば、安息香酸の金属塩、サリチル酸の金属塩、アルキルサリチル酸の金属塩、カテコールの金属塩、含金属ビスアゾ染料、ニグロシン染料、テトラフェニルボレート誘導体、第四級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、塩素化ポリエステル、ニトロフニン酸等が挙げられる。
前記分散剤としては、例えば、金属石鹸、無機金属塩、有機金属塩、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
前記金属石鹸としては、トリステアリン酸金属塩(例えば、アルミニウム塩等)、ジステアリン酸金属塩(例えば、アルミニウム塩、バリウム塩等)、ステアリン酸金属塩(例えば、カルシウム塩、鉛塩、亜鉛塩等)、リノレン酸金属塩(例えば、コバルト塩、マンガン塩、鉛塩、亜鉛塩等)、オクタン酸金属塩(例えば、アルミニウム塩、カルシウム塩、コバルト塩等)、オレイン酸金属塩(例えば、カルシウム塩、コバルト塩等)、パルミチン酸金属塩(例えば、亜鉛塩等)、ナフテン酸金属塩(例えば、カルシウム塩、コバルト塩、マンガン塩、鉛塩、亜鉛塩等)、レジン酸金属塩(例えば、カルシウム塩、コバルト塩、マンガン塩、鉛塩、亜鉛塩等)等が挙げられる。
前記無機金属塩、前記有機金属塩としては、例えば、カチオン性成分として、周期律表の第IA族、第IIA族、および第IIIA族の金属からなる群より選ばれる元素のカチオンを含み、アニオン性成分として、ハロゲン、カーボネート、アセテート、サルフェート、ボレート、ニトレート、およびホォスフェートからなる群より選ばれるアニオンを含む塩等が挙げられる。
前記磁性粉末としては、例えば、マグネタイト、マグヘマイト、各種フェライト類、酸化第二銅、酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム等の金属酸化物や、Fe、Co、Niのような磁性金属を含む磁性材料で構成されたもの等が挙げられる。
また、添加剤としては、上記のような材料のほかに、例えば、ステアリン酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化セリウム等を用いてもよい。
[混合方法]
次に、上記のような成分で構成されたトナー用組成物を得る混合方法について説明する。
本発明の混合方法は、トナー製造用の組成物(トナー製造用組成物)を得る混合方法であって、トナーの製造工程において発生したトナーの微粉と、後に詳述する第1の粉粒体とを混合し第1の混合物を得る第1の混合工程と、第1の混合物と後に詳述する第2の粉粒体とを混合し第2の混合物を得る第2の混合工程とを有することを特徴とする。
また、本発明では、以下の(I)、(II)の少なくとも一方の条件を満足する点に特徴を有する。
(I)混合方法において、少なくとも、第1の樹脂成分と、第1の樹脂成分よりガラス転移点の低い第2の樹脂成分とを用い、かつ、第1の粉粒体の主成分が第2の樹脂成分である。
(II)混合方法において、少なくともワックスを用い、かつ、第1の粉粒体の主成分がワックスである。
なお、本明細書中において、「第1の粉粒体の主成分」とは、第1の粉粒体の構成材料中で含有率(重量比での含有率)が最も高い成分のことを指す。ただし、第1の粉粒体は、2種以上の主成分を有するもの(例えば、第2の樹脂成分の含有率とワックスの含有率が実質的に同一)であってもよい。また、第1の粉粒体の主成分は、第1の粉粒体中に占める含有率が90wt%以上であるのが好ましく、95wt%以上であるのがより好ましく、99.0wt%以上であるのがさらに好ましい。これにより、後述するような本発明の効果は、より顕著なものとなる。
また、第1の粉粒体は、上記(I)、(II)の少なくとも一方の条件を満足するものであれば特に限定されないが、(I)および(II)の条件を両方とも満足するような粉粒体(例えば、第2の樹脂成分の含有率が約50wt%であり、かつ、ワックスの含有率が約50wt%である粉粒体)であってもよい。
以下、微粉、第1の粉粒体、第2の粉粒体について説明し、次いで、第1の混合工程、第1の混合物、第2の混合工程、第2の混合物(トナー製造用組成物)について説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて、上記(I)の条件を満足する場合、上記(II)の条件を満足する場合について、それぞれ分けて説明する。
<微粉>
本発明において用いる微粉は、トナーの製造工程において発生したトナーの微粉であれば、特に限定されないが、通常、主として、樹脂成分(樹脂)で構成されている。
また、微粉は、後述するような本発明のトナーの製造方法で発生したものであってもよいし、そうでなくてもよい。例えば、微粉は、本発明のトナーとは異なる組成を有するトナーの製造工程において発生したものであってもよい。
微粉の平均粒径は、特に限定されないが、2〜4μmであるのが好ましい。微粉の平均粒径がこのような範囲内の値であると、後述する第1の混合工程に供される材料中に占める微粉の割合が比較的大きい場合であっても、前記材料を十分均一に混合することができる。したがって、粒径の比較的小さい微粉を効率よく再利用しつつ、各成分が十分均一に混ざり合ったトナー製造用組成物を得ることができる。
なお、微粉は、例えば、前述したような外添剤を含むもの(外添剤が外添されたもの)であってもよい。
<第1の粉粒体>
−(I)の条件を満足する場合−
上記(I)の条件を満足する場合、第1の粉粒体は、主として第2の樹脂材料で構成されたものであれば特に限定されないが、実質的に第1の樹脂成分を含まない材料で構成されたものであるのが好ましく、実質的に第2の樹脂成分のみで構成されたものであるのがより好ましい。これにより、後述する第1の混合工程をより効率よく行うことができる。言い換えると、より低温、より短時間で、各成分がより均一に混ざり合った第1の混合物を得ることができる。その結果、トナー(トナー製造用組成物)の生産効率が向上するとともに、最終的に得られるトナーの信頼性は特に優れたものとなる。
また、第1の粉粒体の平均粒径は、100〜900μmであるのが好ましく、200〜500μmであるのがより好ましい。これにより、後述する第1の混合工程において、微粉と第1の粉粒体とをより均一に混合し、これらをより効果的に密着させることができる。なお、本明細書中において、「平均粒径」とは、見かけ上の平均粒径のことを指し、例えば、2次粒子化したものについては、この2次粒子の平均粒径を、単に「平均粒径」という。
また、第1の混合工程に供される微粉の平均粒径をD[μm]、第1の混合工程に供される第1の粉粒体の平均粒径をD[μm]としたとき、25≦D/D≦500の関係を満足するのが好ましく、50≦D/D≦280の関係を満足するのがより好ましい。これにより、後述する第1の混合工程において、微粉と第1の粉粒体とをより均一に混合し、これらをより効果的に密着させることができる。
また、第2の樹脂成分のガラス転移点は、48〜65℃であるのが好ましく、50〜60℃であるのがより好ましい。これにより、後述する第1の混合工程において、トナーの構成成分の変性、劣化等を十分に防止しつつ、微粉と第1の粉粒体とをより均一に混合し、これらをより効果的に密着させることができる。
また、前述した第1の樹脂成分のガラス転移点をTg(1)[℃]、第2の樹脂成分のガラス転移点をTg(2)[℃]としたとき、0≦Tg(1)−Tg(2)≦25の関係を満足するのが好ましく、1≦Tg(1)−Tg(2)≦10の関係を満足するのがより好ましい。これにより、後述するトナー製造用組成物を、各成分がより均一に混ざり合ったものとして、効率よく得ることができる。
−(II)の条件を満足する場合−
上記(II)の条件を満足する場合、第1の粉粒体は、主としてワックスで構成されたものであれば特に限定されないが、実質的に樹脂(結着樹脂)を含まない材料で構成されたものであるのが好ましく、実質的にワックスのみで構成されたものであるのがより好ましい。これにより、後述する第1の混合工程をより効率よく行うことができる。言い換えると、より低温、より短時間で、各成分がより均一に混ざり合った第1の混合物を得ることができる。その結果、トナー(トナー製造用組成物)の生産効率が向上するとともに、最終的に得られるトナーの信頼性は特に優れたものとなる。
また、第1の粉粒体の平均粒径は、500〜2000μmであるのが好ましく、500〜1000μmであるのがより好ましい。これにより、後述する第1の混合工程において、微粉と第1の粉粒体とをより均一に混合し、これらをより効果的に密着させることができる。
また、第1の混合工程に供される微粉の平均粒径をD[μm]、第1の混合工程に供される前記第1の粉粒体の平均粒径をD[μm]としたとき、100≦D/D≦1000の関係を満足するのが好ましく、100≦D/D≦500の関係を満足するのがより好ましい。これにより、後述する第1の混合工程において、微粉と第1の粉粒体とをより均一に混合し、これらをより効果的に密着させることができる。
また、ワックスの融点は、50〜140℃であるのが好ましく、60〜90℃であるのがより好ましい。これにより、後述する第1の混合工程において、トナーの構成成分の変性、劣化等を十分に防止しつつ、微粉と第1の粉粒体とをより均一に混合し、これらをより効果的に密着させることができる。
<第2の粉粒体>
第2の粉粒体は、少なくとも前述した第1の粉粒体の主成分以外の構成成分を含むものである。
−(I)の条件を満足する場合−
前記(I)の条件を満足する場合、第2の粉粒体は、少なくとも第2の樹脂成分以外のトナーの構成成分(例えば、第1の樹脂成分等の第2の樹脂成分以外の樹脂成分や着色剤等)を含むものである。
また、第2の粉粒体の平均粒径は、100〜800μmであるのが好ましく、100〜500μmであるのがより好ましい。これにより、後述する第2の混合工程において、第1の混合物と第2の粉粒体とがより均一に混合した第2の混合物を得ることができる。
また、第2の粉粒体が第2の樹脂成分以外の樹脂成分を含むものである場合、第2の樹脂成分のガラス転移点をTg(2)[℃]、第2の粉粒体を構成する樹脂成分のガラス転移点をTg(r)[℃]としたとき、0≦Tg(r)−Tg(2)≦25の関係を満足するのが好ましく、0≦Tg(r)−Tg(2)≦15の関係を満足するのがより好ましい。これにより、後述する第2の混合物を、各成分がより均一に混ざり合ったものとして、効率よく得ることができる。なお、第2の粉粒体が複数種の樹脂成分を含むものである場合は、各樹脂成分のガラス転移点の加重平均値(重量平均値)を、Tg(r)とする。
また、第2の粉粒体として、異なる(組成、形状等の異なる)2種以上の粉粒体を用いてもよい。例えば、第2の粉粒体として、前記第1の樹脂成分を主成分とする粉粒体と、着色剤を主成分とする粉粒体とを用いてもよい。また、第2の粉粒体中には、第2の樹脂成分が含まれていてもよい。
−(II)の条件を満足する場合−
前記(II)の条件を満足する場合、第2の粉粒体は、少なくともワックス以外のトナーの構成成分(例えば、樹脂成分、着色剤等)を含むものである。
また、第2の粉粒体の平均粒径は、100〜800μmであるのが好ましく、100〜500μmであるのがより好ましい。これにより、後述する第2の混合工程において、第1の混合物と第2の粉粒体とがより均一に混合した第2の混合物を得ることができる。
また、第2の粉粒体が樹脂成分を含むものである場合、ワックスの融点をTm[℃]、第2の粉粒体を構成する樹脂成分のガラス転移点をTg(r)[℃]としたとき、−35≦Tg(r)−Tm≦10の関係を満足するのが好ましく、−25≦Tg(r)−Tm≦−10の関係を満足するのがより好ましい。これにより、後述する第2の混合物を、各成分がより均一に混ざり合ったものとして、効率よく得ることができる。なお、第2の粉粒体が複数種の樹脂成分を含むものである場合は、各樹脂成分のガラス転移点の加重平均値(重量平均値)を、Tg(r)とする。
また、第2の粉粒体として、異なる(組成、形状等の異なる)2種以上の粉粒体を用いてもよい。例えば、第2の粉粒体として、樹脂成分を主成分とする粉粒体と、着色剤を主成分とする粉粒体とを用いてもよい。また、第2の粉粒体中には、ワックスが含まれていてもよい。
<第1の混合工程>
第1の混合工程では、微粉と、第1の粉粒体とを混合する(第1の混合工程)。このような第1の混合処理を施すことにより、第1の混合物が得られる。第1の混合物は、微粉と第1の粉粒体とが均一に混合されたものであり、これらが互いに密着した状態になっている。これにより、例えば、このような第1の混合物を用いて製造される第2の混合物(トナー製造用組成物)を後述するような混練工程に用いた場合、混練物を、微粉が他の成分と十分に一体化したもの(均一に混ざり合ったもの)として得ることができる。これにより、得られる混練物は、各部位での組成のバラツキが小さく、機械的強度にも優れたものとなる。また、このような混練物を粉砕工程に供した場合には、粉砕物が微粉となるのを効果的に抑制することができる。その結果、トナー製造の歩留りが特に優れたものとなる。
第1の混合工程は、いかなる装置を用いて行うものであってもよいが、回転羽根を有する混合装置を用いて行うものであるのが好ましい。これにより、比較的短時間で、微粉と第1の粉粒体とが均一に混合された第1の混合物を得ることができる。
上記のような混合装置を用いて第1の混合工程を行う場合、回転羽根の周速(先端周速)は、30〜100m/sであるのが好ましく、30〜60m/sであるのが好ましく、40〜50m/sであるのがさらに好ましい。これにより、トナーの構成成分の変性、劣化等を防止しつつ、各成分がより均一に混ざり合った第1の混合物を得ることができる。また、その結果、第1の混合物を用いて製造される第2の混合物も、各部位での組成、特性のバラツキが小さいものとなる。
また、第1の混合工程の処理時間(混合時間)は、1〜10分であるのが好ましく、2〜10分であるのがより好ましく、3〜10分であるのがさらに好ましい。これにより、トナーの構成成分の変性、劣化等を防止しつつ、各成分がより均一に混ざり合った第1の混合物を得ることができる。また、その結果、第1の混合物を用いて製造される第2の混合物も、各部位での組成、特性のバラツキが小さいものとなる。また、トナー製造用組成物の生産性を十分に高いものとすることができる。これに対し、第1の混合工程の処理時間が前記下限値未満であると、本工程での処理温度等によっては、本工程で得られる第1の混合物中において、第1の粉粒体に密着(付着)せず、遊離した状態の微粉の割合が増え、本発明の効果が十分に発揮されない可能性がある。一方、第1の混合工程の処理時間が前記下限値未満であると、トナーの構成成分(第1の混合工程に供される材料)の変性、劣化等が発生し易くなる。
−(I)の条件を満足する場合−
前記(I)の条件を満足する場合、本工程においては、トナーの微粉と、主として第2の樹脂成分で構成された第1の粉粒体とを混合する。
前述したように、第2の樹脂成分は、比較的低いガラス転移点を有しており、第1の樹脂成分よりガラス転移点が低い。このため、第1の樹脂成分等のトナーの他の構成成分との混合に先立ち、第1の粉粒体(主として第2の樹脂成分で構成された粉粒体)を微粉と混合することにより、微粉と第1の粉粒体とが効果的に密着し、微粉が、他の成分、すなわち第1の粉粒体と均一に混ざり合った混合物(第1の混合物)を得ることができる。このような混合物を得ることにより、後述する第2の混合工程も効率よく行うことができ、各成分が均一に混ざり合ったトナー製造用組成物(第2の混合物)を好適に得ることができる。
また、前述したように、第2の樹脂成分は、比較的低いガラス転移点を有しているため、本工程を比較的低い温度で行った場合であっても、微粉と第1の粉粒体とが均一に混ざり合った第1の混合物を、容易かつ確実に得ることができる。
また、通常、第1の粉粒体は微粉に比べて大きいため、第1の粉粒体に比較的多量の微粉が付着(密着)した場合であっても、第1の粉粒体の物理的特性(例えば、粘性、流動性、弾性等)を十分に保持することができる。したがって、本工程において、比較的多量の微粉を用いた場合であっても、後述する第2の混合工程において、各成分が均一に混ざり合ったトナー製造用組成物(第2の混合物)を好適に得ることができる。すなわち、このような方法を用いることにより、微粉の再利用効率を高めつつ、特に優れた特性のトナーを得ることができる。
上記のように、トナーの他の構成成分との混合に先立ち、第1の粉粒体(主として第2の樹脂成分で構成された粉粒体)を微粉と混合することにより、微粉を他のトナーの構成材料(外添剤を除くトナーの他の構成材料)とともに、一括で混合する場合に比べて、トナーの製造に好適に用いることが可能なトナー製造用組成物を得ることができる。
本工程における微粉と第1の粉粒体との混合比率は、特に限定されないが、重量比で、1:2〜1:8であるのが好ましく、1:2〜1:4であるのがより好ましい。これにより、微粉と第1の粉粒体とをより均一に混合し、これらをより効果的に密着させつつ、微粉の再利用効率を高めることができる。
本工程における処理温度は、特に限定されないが、第2の樹脂成分のガラス転移点以上であるのが好ましい。これにより、各成分がより均一に混ざり合った第1の混合物を得ることができる。また、その結果、第1の混合物を用いて製造される第2の混合物も、各部位での組成、特性のバラツキが小さいものとなる。
本工程における処理温度の具体的な値としては、50〜70℃程度であるのが好ましく、50〜60℃程度であるのがより好ましい。これにより、微粉、第1の粉粒体の構成材料の変性、劣化等を防止しつつ、各成分がより均一に混ざり合った第1の混合物を得ることができる。また、その結果、第1の混合物を用いて製造される第2の混合物も、各部位での組成、特性のバラツキが小さいものとなる。
また、第1の混合工程における処理温度をT[℃]、前記第2の樹脂成分のガラス転移点をTg(2)[℃]としたとき、−10≦T−Tg(2)≦25の関係を満足するのが好ましく、−5≦T−Tg(2)≦10の関係を満足するのがより好ましい。これにより、微粉、第1の粉粒体の構成材料の変性、劣化等を防止しつつ、各成分がより均一に混ざり合った第1の混合物を得ることができる。また、その結果、第1の混合物を用いて製造される第2の混合物も、各部位での組成、特性のバラツキが小さいものとなる。
−(II)の条件を満足する場合−
前記(II)の条件を満足する場合、本工程においては、トナーの微粉と、主としてワックスで構成された第1の粉粒体とを混合する。
ワックスは、通常、一般の樹脂成分に比べ、低温で、軟化、流動化する性質を有している。このため、樹脂成分等のトナーの他の構成成分との混合に先立ち、第1の粉粒体(主としてワックスで構成された粉粒体)を微粉と混合することにより、微粉と第1の粉粒体とが効果的に密着し、微粉が、他の成分、すなわち第1の粉粒体と均一に混ざり合った混合物(第1の混合物)を得ることができる。このような混合物を得ることにより、後述する第2の混合工程も効率よく行うことができ、各成分が均一に混ざり合ったトナー製造用組成物(第2の混合物)を好適に得ることができる。
また、前述したように、ワックスは、比較的低温で、軟化、流動化する性質を有しているため、本工程を比較的低い温度で行った場合であっても、微粉と第1の粉粒体とが均一に混ざり合った第1の混合物を、容易かつ確実に得ることができる。
また、通常、第1の粉粒体は微粉に比べて大きいため、第1の粉粒体に比較的多量の微粉が付着(密着)した場合であっても、第1の粉粒体の物理的特性(例えば、粘性、流動性、弾性等)を十分に保持することができる。したがって、本工程において、比較的多量の微粉を用いた場合であっても、後述する第2の混合工程において、各成分が均一に混ざり合ったトナー製造用組成物(第2の混合物)を好適に得ることができる。すなわち、このような方法を用いることにより、微粉の再利用効率を高めつつ、特に優れた特性のトナーを得ることができる。
なお、第1の混合物は、上述したような、第1の粉粒体の外表面付近に微粉が付着したものとして得られるものに限定されない。例えば、第1の混合物は、微粉の周囲を覆うようにワックスが付着したものとして得られるものであってもよい。このような場合、微粉の周囲に空気の層(断熱層)が形成されるのをより効果的に防止することができ、例えば、後述する第2の混合工程や、混練工程をより効率よく行うことができる。
上記のように、トナーの他の構成成分との混合に先立ち、第1の粉粒体(主としてワックスで構成された粉粒体)を微粉と混合することにより、微粉を他のトナーの構成材料(外添剤を除くトナーの他の構成材料)とともに、一括で混合する場合に比べて、トナーの製造に好適に用いることが可能なトナー製造用組成物を得ることができる。
本工程における第1の粉粒体と微粉との混合比率は、特に限定されないが、重量比で、1:40〜2:1であるのが好ましく、1:20〜1:2であるのがより好ましい。これにより、微粉と第1の粉粒体とをより均一に混合し、これらをより効果的に密着させつつ、微粉の再利用効率を高めることができる。
本工程における処理温度の具体的な値としては、20〜70℃程度であるのが好ましく、30〜60℃程度であるのがより好ましい。これにより、微粉、第1の粉粒体の構成材料の変性、劣化等を防止しつつ、各成分がより均一に混ざり合った第1の混合物を得ることができる。また、その結果、第1の混合物を用いて製造される第2の混合物も、各部位での組成、特性のバラツキが小さいものとなる。
また、第1の混合工程における処理温度をT[℃]、前記ワックスの融点をTm[℃]としたとき、−22≦T−Tm≦−17の関係を満足するのが好ましく、−22≦T−Tm≦−20の関係を満足するのがより好ましい。これにより、微粉、第1の粉粒体の構成材料の変性、劣化等を防止しつつ、各成分がより均一に混ざり合った第1の混合物を得ることができる。また、その結果、第1の混合物を用いて製造される第2の混合物も、各部位での組成、特性のバラツキが小さいものとなる。
<第1の混合物>
上述したような第1の混合工程により、第1の混合物が得られる。このような第1の混合物中においては、各成分が(第1の粉粒体と微粉とが)十分均一に混ざり合っている。
第1の混合物は、いかなる形状のものであってもよいが、通常、第1の粉粒体と微粉とが密着した(第1の粉粒体および微粉の、一方が他方に付着または埋没した)粉粒体として得られる。
第1の混合物(粉粒体)の平均粒径は、特に限定されないが、20〜300μmであるのが好ましく、20〜100μmであるのがより好ましく、20〜50μmであるのがさらに好ましい。これにより、第2の混合工程において、各成分がより均一に混ざり合った第2の混合物を得ることができる。
第1の混合物中における前記微粉の含有量は、10〜40wt%であるのが好ましく、20〜40wt%であるのが好ましく、25〜35wt%であるのがさらに好ましい。これにより、第2の混合工程において、各成分がより均一に混ざり合った第2の混合物を得ることができるとともに、微粉の再利用効率を高めることができる。
−(I)の条件を満足する場合−
上記(I)の条件を満足する場合、第1の混合物は、第1の粉粒体の外表面付近に微粉が付着したものであるのが好ましい。これにより、後述する第2の混合工程において、第2の混合物を、各成分がより均一に混ざり合ったものとして、効率よく得ることができる。
また、第1の混合物中における第1の粉粒体の含有量は、60〜89wt%であるのが好ましく、70〜80wt%であるのがより好ましい。これにより、微粉の再利用効率を十分に高いものとしつつ、後述する第2の混合工程において、第1の混合物と第2の樹脂成分以外のトナーの構成成分を含む材料(例えば、第2の粉粒体)とを効率よくかつ均一に混合することができる。
−(II)の条件を満足する場合−
上記(II)の条件を満足する場合、第1の混合物は、ワックスの周囲を微粉が覆うように付着したものであるのが好ましい。これにより、後述する第2の混合工程において、第2の混合物を、各成分がより均一に混ざり合ったものとして、効率よく得ることができる。
また、第1の混合物中における第1の粉粒体の含有量は、2〜33wt%であるのが好ましく、5〜15wt%であるのがより好ましい。これにより、微粉の再利用効率を十分に高いものとしつつ、後述する第2の混合工程において、第1の混合物とワックス以外のトナーの構成成分を含む材料(例えば、第2の粉粒体)とを効率よくかつ均一に混合することができる。
<第2の混合工程>
第2の混合工程では、第1の混合物と、第2の粉粒体とを混合する。
前述したように、本発明では、第2の混合工程に先立ち、微粉と第1の粉粒体とを混合する第1の混合工程を有しているので、本工程において、トナーの各成分を容易かつ均一に混合することができる。
第2の混合工程は、いかなる装置を用いて行うものであってもよいが、回転羽根を有する混合装置を用いて行うものであるのが好ましい。これにより、比較的短時間で、第1の混合物と第2の粉粒体が均一に混合された第2の混合物(トナー製造用組成物)を得ることができる。
上記のような混合装置を用いて第2の混合工程を行う場合、回転羽根の周速(先端周速)は、10〜100m/sであるのが好ましく、30〜60m/sであるのが好ましく、40〜50m/sであるのがさらに好ましい。これにより、トナーの構成成分の変性、劣化等を防止しつつ、各成分がより均一に混ざり合った第2の混合物を得ることができる。
また、第2の混合工程の処理時間(混合時間)は、5〜20分であるのが好ましく、5〜10分であるのがより好ましい。これにより、トナーの構成成分の変性、劣化等を防止しつつ、各成分がより均一に混ざり合った第2の混合物を得ることができる。また、トナー製造用組成物の生産性を十分に高いものとすることができる。
本工程における処理温度は、特に限定されないが、10〜50℃程度であるのが好ましく、20〜47℃程度であるのがより好ましく、30〜47℃程度であるのがさらに好ましい。これにより、トナーの構成成分(第1の混合物、第2の粉粒体の構成材料)の変性、劣化等を防止しつつ、各成分がより均一に混ざり合った第2の混合物を得ることができる。
本工程における第1の混合物と第2の粉粒体との混合比率は、特に限定されないが、重量比で、12:1〜3:1であるのが好ましく、10:1〜5:1であるのがより好ましい。これにより、得られる第2の混合物(トナー製造用組成物)を各成分が十分均一に混ざり合ったものとしつつ、微粉の再利用効率を高めることができる。
<第2の混合物(トナー製造用組成物)>
上述したような混合方法により、トナーの製造に好適に用いられる第2の混合物(トナー製造用組成物)が得られる。また、上記のようにして得られる第2の混合物は、トナーの製造工程において発生したトナーの微粉を用いて(リサイクルして)調製されたものであるため、省資源、トナー製造の歩留り向上の観点からも有利である。
第2の混合物中における前記微粉の含有量は、8〜27wt%であるのが好ましく、10〜23wt%であるのがより好ましい。これにより、第2の混合物を各成分がより均一に混ざり合ったものとしつつ、微粉の再利用効率を特に優れたものとすることができる。
−(I)の条件を満足する場合−
第2の混合物中における第1の粉粒体の含有量は、40〜66wt%であるのが好ましく、50〜60wt%であるのがより好ましい。これにより、当該第2の混合物を各成分がより均一に混ざり合ったものとしつつ、最終的に得られるトナーをより信頼性の高いものとすることができる。
−(II)の条件を満足する場合−
第2の混合物中における第1の粉粒体の含有量は、0.1〜15wt%であるのが好ましく、0.5〜10wt%であるのがより好ましい。これにより、当該第2の混合物を各成分がより均一に混ざり合ったものとしつつ、最終的に得られるトナーをより信頼性の高いものとすることができる。
なお、上記の説明では、第2の混合工程により得られる第2の混合物をトナー製造用組成物とするものとして説明したが、トナー製造用組成物は、上記のような第2の混合物でなくてもよい。例えば、トナー製造用組成物は、第2の混練物に、さらに混合処理(第3の混合工程)等を施すことにより得られたものであってもよい。
[トナーの製造方法]
次に、前述したような混合方法により得られたトナー製造用組成物(混合物)を用いて、トナーを製造する本発明の製造方法の一例として、混練・粉砕法を用いた方法について説明する。混練・粉砕法(すなわち、トナー製造用組成物を混練し混練物を得る混練工程と、混練物を粉砕し粉砕物を得る工程とを有する方法)を用いることにより、各成分がより均一に混ざり合ったトナーを効率よく得ることができ、各構成成分の特性をより効果的に発揮させることができる。また、上述したように本発明の混合方法により得られるトナー製造用組成物は、各成分(特に、微粉と樹脂)が十分均一に混合されたものである。したがって、本工程では、各成分がより均一に混ざり合った混練物を得ることができる。また、前述したように、上記のような混合方法により得られたトナー製造用組成物においては、微粉の周囲に空気の層(断熱層)が形成されることが好適に防止されている。このため、混練・粉砕法を適用した場合、混練時(溶融混練時)において、トナー製造用組成物の各成分に均一に熱が伝わり易い。したがって、得られる混練物は各部位での組成・特性のバラツキが特に小さいものとなる。その結果、最終的に得られるトナーは、各トナー粒子間での組成・特性のバラツキが特に小さく、信頼性の高いものとなる。このように、混練・粉砕法を適用することにより、本発明の効果はさらに顕著なものとなる。
<混練工程>
上記のようなトナー製造用組成物5は、図1に示すような混練機1を用いて混練される。
本実施形態では、混練機として、二軸混練押出機を用いる構成について説明する。
混練機1は、トナー製造用組成物5を搬送しつつ混練するプロセス部2と、トナー製造用組成物5が混練されてなる混練物7を所定の断面形状に形成して押し出すヘッド部3と、プロセス部2内にトナー製造用組成物5を供給するフィーダー4とを有している。
プロセス部2は、バレル21と、バレル21内に挿入されたスクリュー22、スクリュー23と、バレル21の先端にヘッド部3を固定するための固定部材24とを有している。
プロセス部2では、スクリュー22、スクリュー23が、回転することにより、フィーダー4から供給されたトナー製造用組成物5に剪断力が加えられ、各成分がより均一に混ざり合った混練物7が得られる。
プロセス部2の全長は、50〜300cmであるのが好ましく、100〜250cmであるのがより好ましい。プロセス部2の全長が前記下限値未満であると、プロセス部2内の温度等によっては、トナー製造用組成物5を十分均一に混練するのが困難になる可能性がある。一方、プロセス部2の全長が前記上限値を超えると、プロセス部2内の温度、スクリュー22、スクリュー23の回転数等によっては、熱によるトナー製造用組成物5の変性が起こり易くなり、最終的に得られるトナーの物性を十分に制御するのが困難になる可能性がある。また、プロセス部2の全長が長すぎると、トナーの生産性が低下する。
プロセス部2内での原料温度(トナー製造用組成物の温度)は、樹脂成分(例えば、第1の粉粒体、第2の粉粒体を構成する樹脂成分や微粉を構成する樹脂成分等)の組成等により異なるが、50〜300℃であるのが好ましく、60〜250℃であるのがより好ましい。プロセス部2内での原料温度が前記下限値未満であると、混練時におけるトナー製造用組成物5の粘度が高くなり、トナー製造用組成物5を十分均一に混練するのが困難になる可能性がある。一方、プロセス部2内での原料温度が前記上限値を超えると、プロセス部2の全長、スクリュー22、スクリュー23の回転数等によっては、熱によるトナー製造用組成物5の変性が起こり易くなり、最終的に得られるトナーの物性を十分に制御するのが困難になる可能性がある。なお、プロセス部2内で、原料温度は、均一であっても、部位により異なるものであってもよい。後者の場合、プロセス部2におけるトナー製造用組成物5の最高温度が、前記下限値よりも高いことが好ましく、さらに、プロセス部2におけるトナー製造用組成物5の最低温度と最高温度とが、上記範囲内にあることがより好ましい。
また、トナー製造用組成物5のプロセス部2での滞留時間(通過に要する時間)は、1〜25分であるのが好ましく、2〜15分であるのがより好ましい。プロセス部2での滞留時間が、前記下限値未満であると、プロセス部2内の温度等によっては、トナー製造用組成物5を十分均一に混練するのが困難になる可能性がある。一方、プロセス部2での滞留時間が、前記上限値を超えると、生産効率が低下し、また、プロセス部2内の温度、スクリュー22、スクリュー23の回転数等によっては、熱によるトナー製造用組成物5の変性が起こり易くなり、最終的に得られるトナーの物性を十分に制御するのが困難になる可能性がある。
スクリュー22、スクリュー23の回転数は、トナー製造用組成物5の組成(特に、樹脂の組成や、微粉の組成)等により異なるが、50〜600rpmであるのが好ましい。スクリュー22、スクリュー23の回転数が、前記下限値未満であると、例えば、プロセス部2内の温度等によっては、トナー製造用組成物5を十分均一に混練するのが困難になる可能性がある。一方、スクリュー22、スクリュー23の回転数が、前記上限値を超えると、剪断により、樹脂の分子が切断され、樹脂の特性が劣化し易くなる。
なお、混練機1は、例えば、プロセス部内を脱気する、図示しない真空ポンプを有していてもよい。これにより、混練時の加熱・発熱等により、プロセス部2内の圧力が高くなり過ぎるのを防止することができ、混練工程をより安全かつ効率よく行うことができる。
また、混練工程に供される材料は、実質的にトナー製造用組成物5のみで構成されているのが好ましいが、トナー製造用組成物5以外の成分を含んでいてもよい。
<押出工程>
プロセス部2で混練された混練物7は、スクリュー22とスクリュー23との回転により、ヘッド部3を介して、混練機1の外部に押し出される。
ヘッド部3は、プロセス部2から混練物7が送り込まれる内部空間31と、混練物7が押し出される押出口32とを有している。
内部空間31内での混練物7の温度(少なくとも押出口32付近での温度)は、トナー製造用組成物5の組成等により異なるが、60〜150℃程度であるのが好ましい。内部空間31内での混練物7の温度が、このような温度であると、樹脂成分等の編成を十分に防止しつつ、押出口32から混練物7を容易かつ確実に押し出すことができる。
図示の構成では、内部空間31は、押出口32の方向に向って、その横断面積が漸減する横断面積漸減部33を有している。
このような横断面積漸減部33を有することにより、押出口32から押し出される混練物7の押出量が安定し、また、後述する冷却工程における混練物7の冷却速度が安定する。その結果、これを用いて製造されるトナーは、各トナー粒子間での特性のバラツキが特に小さいものとなり、全体としての特性に優れたものになる。
<冷却工程>
ヘッド部3の押出口32から押し出された軟化した状態の混練物7は、冷却機6により冷却され、固化する。
冷却機6は、ロール61、62、63、64と、ベルト65、66とを有している。
ベルト65は、ロール61とロール62とに巻掛けられている。同様に、ベルト66は、ロール63とロール64とに巻掛けられている。
ロール61、62、63、64は、それぞれ、回転軸611、621、631、641を中心として、図中e、f、g、hで示す方向に回転する。これにより、混練機1の押出口32から押し出された混練物7は、ベルト65−ベルト66間に導入される。ベルト65−ベルト66間に導入された混練物7は、ほぼ均一な厚さの板状となるように成形されつつ、冷却される。冷却された混練物7は、排出部67から排出される。ベルト65、66は、例えば、水冷、空冷等の方法により、冷却されている。冷却機として、このようなベルト式のものを用いると、混練機から押し出された混練物と、冷却体(ベルト)との接触時間を長くすることができ、混練物の冷却の効率を特に優れたものとすることができる。
ところで、トナー製造用組成物5が、互いに相溶性、分散性に劣る2種以上の成分を含むものである場合、混練工程では、トナー製造用組成物5に剪断力が加わっているため、相分離(特に、マクロ相分離)等が十分防止されているが、混練工程を終えた混練物7は、剪断力が加わらなくなるので、長期間放置しておくと、再び相分離(特に、マクロ相分離)等を起こしてしまう可能性がある。したがって、上記のようにして得られた混練物7は、できるだけ早く冷却するのが好ましい。具体的には、混練物7の冷却速度(例えば、混練物7が60℃程度まで冷却される際の冷却速度)は、−3℃/秒以上であるが好ましく、−5〜−100℃/秒であるのがより好ましい。また、混練工程の終了時(剪断力が加わらなくなった時点)から冷却工程が完了するまでに要する時間(例えば、混練物7の温度を60℃以下に冷却するのに要する時間)は、20秒以下であるのが好ましく、3〜12秒であるのがより好ましい。
本実施形態では、混練機として、連続式の二軸混練押出機を用いる構成について説明したが、トナー製造用組成物の混練に用いる混練機はこれに限定されない。トナー製造用組成物の混練には、例えば、ニーダーやバッチ式の三軸ロール、連続二軸ロール、ホイールミキサー、ブレード型ミキサー等の各種混練機を用いることができる。
また、図示の構成では、スクリューを2本有する構成の混練機について説明したが、スクリューは1本であってもよいし、3本以上であってもよい。
また、本実施形態では、1つの混練機を用いる構成について説明したが、2つ以上の混練機を用いて混練してもよい。
また、本実施形態では、冷却機として、ベルト式のものを用いた構成について説明したが、例えば、ロール式(冷却ロール式)の冷却機を用いてもよい。また、混練機の押出口32から押し出された混練物の冷却は、前記のような冷却機を用いたものに限定されず、例えば、空冷等により行うものであってもよい。
上述したような冷却工程を経た混練物7を造粒することにより、トナー製造用粉末を得る。
本実施形態においては、造粒工程は、以下に説明するような粉砕工程と、熱球形化工程とを有する。
<粉砕工程>
まず、上述したような冷却工程を経た混練物7を粉砕し、粉砕物を得る。
粉砕の方法は、特に限定されず、例えばボールミル、振動ミル、ジェットミル、ピンミル、フェザーミル等の各種粉砕装置、破砕装置を用いて行うことができる。
粉砕の工程は、複数回(例えば、粗粉砕工程と微粉砕工程との2段階)に分けて行ってもよい。
また、このような粉砕工程の後、粉砕物を分級する分級工程を有していてもよい。これにより、トナー粒子の粒度分布をシャープにすることができる。その結果、解像度が高く、かつ、カブリの発生等が防止された画像の形成に最適なトナーを得ることができる。分級工程は、例えば、ふるい、気流式分級機等を用いて行うことができる。
また、分級工程(分級処理)は、上述した粉砕工程(粉砕処理)と同時に行うものであってもよい。
また、上記のような粉砕工程、分級工程等で発生した微粉は、例えば、前述した第1の混合物の調製用の材料として用いてもよい。これにより、微粉の再利用効率が向上し、トナー製造の歩留りがさらに優れたものとなる。また、これにより、得られるトナーの信頼性は特に優れたものとなる。
<熱球形化工程(熱球形化処理)>
次に、上記のようにして得られた粉砕物(トナー製造用粉末)を加熱して球形化する熱球形化処理を施す。
このような熱球形化処理を施すことにより、十分に円形度の高いトナー(トナー粒子)を、容易かつ確実に得ることができる。これにより、最終的に得られるトナーは、個々のトナー粒子間での帯電特性の差が小さいものとなり、感光体上への現像性が向上するとともに、感光体上へのトナーの付着(フィルミング)がより効果的に防止され、トナーの転写効率がさらに向上する。これに対し、従来のリサイクルトナーの製造においては、再利用した微粉の周囲に断熱層(空気の層)が形成され易いため、このような熱球形化処理を施しても十分な効果が得られず、十分に円形度の高いトナー(トナー粒子)を得るのが困難である。
熱球形化処理は、前記粉砕工程で得られたトナー製造用粉末(粉砕物)を、例えば、圧縮空気等を用いて、加熱雰囲気下に噴射することにより行うことができる。このときの雰囲気温度は、210〜320℃であるのが好ましく、230〜300℃であるのがより好ましい。雰囲気温度が前記下限値未満であると、円形度を十分に高めるのが困難になる場合がある。一方、雰囲気温度が前記上限値を超えると、材料の熱分解、酸化劣化等の発生等が発生し易くなり、最終的に得られるトナーの機能が低下する場合がある。
以上のようにして、トナー製造用粉末を得ることができる。
なお、このような熱球形化処理は液体中で行っても良い。
また、このような熱球形化工程の後、トナー製造用粉末を分級する分級工程を有していてもよい。これにより、トナー粒子の粒度分布をシャープにすることができる。その結果、解像度が高く、かつ、カブリの発生等が防止された画像の形成に最適なトナーを得ることができる。分級工程は、例えば、ふるい、気流式分級機等を用いて行うことができる。
また、分級工程等で得られた(分取された)微粉は、例えば、前述した第1の混合物の調製用の材料として用いてもよい。これにより、微粉の再利用効率が向上し、トナー製造の歩留りがさらに優れたものとなる。また、これにより、得られるトナーの信頼性は特に優れたものとなる。
<外添工程(外添処理)>
次に、熱球形化されたトナー製造用粉末に外添剤を付与することにより、トナーが得られる。
この外添工程(外添処理)は、例えば、ヘンシェルミキサ、スーパーミキサ等の各種混合装置等を用いて行うことができる。
また、外添剤としては、例えば、前述した材料を用いることができる。
[トナー]
上述したような方法により、トナーが得られる。
上記のようにして得られるトナー粒子は、外添剤の被覆率(トナー粒子の表面積のうち外添剤が被覆する面積割合であり、外添剤の平均粒径相当の球がトナー平均粒径相当の球を6方細密充填で被覆するとしたときの計算上の被覆率)が100〜300%であるのが好ましく、120〜220%であるのがより好ましい。外添剤の被覆率が前記下限値未満であると、外添剤の効果が十分に発揮されない可能性がある。一方、外添剤の被覆率が前記上限値を超えると、トナーの定着性が低下する傾向を示す。
また、外添剤は、トナー中において、実質的に、その全てがトナー粒子(母粒子)に付着した状態になっていてもよいし、その一部がトナー粒子の表面から遊離していてもよい。すなわち、トナー中には、トナー粒子から遊離した外添剤が含まれていてもよい。このように、トナー中に、母粒子から遊離した外添剤(以下、「遊離外添剤」とも言う)が含まれると、このような遊離外添剤を、例えば、トナー粒子とは反対の極性に帯電するマイクロキャリアとして機能させることができる。このようなマイクロキャリアとして機能する遊離外添剤がトナー中に含まれると、現像時等に逆帯電性のトナー粒子(トナー粒子が帯電時に本来示すべき極性とは反対の極性に帯電するトナー粒子)が発生するのを効果的に防止、抑制することができる。その結果、トナーは、いわゆるカブリ等の不都合を生じ難いものとなる。
また、トナー中に占める外添剤の含有率は、0.5〜8wt%であるのが好ましく、1〜5wt%であるのがより好ましく、2〜4wt%であるのがさらに好ましい。外添剤の含有率がこのような範囲の値であると、トナー母粒子(トナー製造用粉末)から遊離した外添剤が多量に含まれることによる悪影響の発生を十分に防止しつつ、外添剤の機能をより効果的に発揮させることができる。
また、以上のようにして得られるトナー(トナー粒子)は、下記式(I)で表される平均円形度Rが0.91〜0.98であるのが好ましく、0.93〜0.98であるのがより好ましい。平均円形度Rが0.91未満であると、個々のトナー粒子間での帯電特性の差を十分に小さくするのが困難となり、感光体上への現像性が低下する傾向を示す。また、平均円形度Rが小さすぎると、感光体上へのトナーの付着(フィルミング)が発生しやすくなり、トナーの転写効率が低下する場合がある。一方、平均円形度Rが0.98を超えると、転写効率や機械的強度は増す反面、造粒(粒子同士の接合)が促進されることで平均粒子径が大きくなる等の問題がある。また、平均円形度Rが0.98を超えると、例えば、感光体等に付着したトナーをクリーニングにより除去するのが困難となる。
R=L/L・・・(I)
(ただし、式中、L[μm]は、測定対象のトナー粒子の投影像の周囲長、L[μm]は、測定対象のトナー粒子の投影像の面積に等しい面積の真円(完全な幾何学的円)の周囲長を表す。)
また、トナー(トナー粒子)の平均粒径は、5〜9μmであるのが好ましく、7〜8μmであるのがより好ましい。トナーの平均粒径が前記下限値未満であると、トナー粒子間での融着等が起こり易くなる。一方、トナーの平均粒径が前記上限値を超えると、印刷物の解像度が低下する傾向を示す。
また、トナー中の樹脂(樹脂成分)の含有量(微粉由来の樹脂成分も含む)は、50〜98wt%であるのが好ましく、85〜97wt%であるのがより好ましい。樹脂の含有量が前記下限値未満であると、樹脂が有する機能(例えば、幅広い温度領域での良好な定着性等)の効果が十分に得られない可能性がある。一方、樹脂の含有量が前記上限値を超えると、着色剤等の成分含有量が相対的に低下し、発色性等の特性発揮が困難となる場合がある。
トナー中における着色剤の含有量(微粉由来の着色剤成分も含む)は、特に限定されないが、1〜10wt%であるのが好ましく、3〜8wt%であるのがより好ましい。着色剤の含有量が前記下限値未満であると、着色剤の種類によっては、十分な濃度の可視像を形成するのが困難になる可能性がある。一方、着色剤の含有量が前記上限値を超えると、相対的に樹脂の含有量が低下し、必要な色濃度での、紙等の転写材(記録媒体)への定着性が低下する。
また、トナー中にワックスが含まれる場合、その含有量(微粉由来のワックスも含む)は、特に限定されないが、5wt%以下であるのが好ましく、3wt%以下であるのがより好ましく、0.5〜3wt%であるのがさらに好ましい。ワックスの含有量が多すぎると、ワックスが遊離、粗大化し、トナー表面へのワックスのしみ出し等が顕著に起こり、トナーの転写効率を十分に高めるのが困難になる可能性がある。
以上、本発明の混合方法、トナーの製造方法およびトナーについて、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、本発明のトナーは、前述したような方法で製造されたものに限定されない。例えば、前述した実施形態では、粉砕工程後に、熱球形化処理を施すものとして説明したが、このような熱球形化処理は省略してもよい。
また、前述した実施形態では、熱球形化処理を施したトナー製造用粉末と、外添剤とを混合することによりトナーを得るものとして説明したが、例えば、本発明のトナーは、粉砕工程により得られたトナー製造用粉末に外添処理を施し、その後、熱球形化処理を施すことにより得られたものであってもよい。すなわち、外添処理は、熱球形化処理等の前処理として行ってもよい。このような前処理としての外添処理を行うことにより、トナー粒子の流動性と分散性が向上し、熱によるトナー同士の融着をより効果的に防止、抑制することができる。また、このような場合、熱球形化処理の後に、さらに外添処理を行ってもよい。また、外添工程は、省略してもよい。
また、前述した実施形態では、トナー製造用組成物を用いたトナーの製造方法として、混練・粉砕法を用いた構成について説明したが、本発明のトナーは、上述したような混合方法により得られたトナー製造用組成物を用いるものであれば特に限定されず、例えば、噴霧乾燥式、衝突粉砕式、パルスジェット式等により得られるものであってもよい。
また、前述した実施形態では、第1の混合工程と第2の混合工程とを連続して行うものとして説明したが、第1の混合工程や第2の混合工程の後等に、必要に応じて、例えば、分級処理等の各種中間処理、後処理を施してもよい。分級処理を行うことにより、混合物(第1の混合物、第2の混合物)の粒度分布をシャープにすることができる。分級処理(分級工程)は、例えば、ふるい、気流式分級機等を用いて行うことができる。分級処理で発生した(得られた)微粉は、例えば、第1の混合物調製用の材料として用いてもよい。これにより、微粉の再利用効率が向上し、トナー製造の歩留りがさらに優れたものとなる。また、これにより、得られるトナーの信頼性は特に優れたものとなる。
また、前述した実施形態では、ルチルアナターゼ型酸化チタンは、外添剤として添加されるものとして説明したが、例えば、ルチルアナターゼ型酸化チタンを混合工程(第1の混合工程、第2の混合工程等)、混練工程に供される原料の一成分として用いることにより、トナーの内部に含まれるものとしてもよい。
また、前述した実施形態では、熱球形化処理を乾式の条件で行う構成について説明したが、熱球形化処理は、例えば、溶液中等の湿式の条件で行ってもよい。
また、前述した実施形態では、混練機として、連続式の二軸スクリュー押出機を用いる構成について説明したが、トナー製造用組成物の混練に用いる混練機はこれに限定されない。トナー製造用組成物の混練には、例えば、ニーダーやバッチ式の三軸ロール、連続二軸ロール、ホイールミキサー、ブレード型ミキサー等の各種混練機を用いることができる。
また、図示の構成では、スクリューを2本有する構成の混練機について説明したが、スクリューは1本であってもよいし、3本以上であってもよい。
また、前述した実施形態では、冷却機として、ベルト式のものを用いた構成について説明したが、例えば、ロール式(冷却ロール式)の冷却機を用いてもよい。また、混練機の押出口から押し出された混練物の冷却は、前記のような冷却機を用いたものに限定されず、例えば、空冷等により行うものであってもよい。
まず、以下の混合物(トナー製造用組成物)調製用の材料として、以下の各成分を用意した。
<樹脂成分A(第1の樹脂成分)>
架橋ポリエステル系樹脂(三洋化成工業株式会社製、ガラス転移点:65℃)
<樹脂成分B(第2の樹脂成分)>
非晶性ポリエステル系樹脂(三洋化成工業株式会社製、ハイマー ES803、ガラス転移点:60℃)
<顔料(着色剤)>
キナクリドン PR.122
<帯電制御剤>
サリチル酸クロム錯体(ボントロンE−81)
<ワックス>
カルナウバワックス(融点:82℃)
なお、上記各成分は、いずれも粒状をなすものであり、分級処理により粒度調整したものを用いた。樹脂成分A(樹脂粉粒体)の平均粒径は300μm、樹脂成分B(樹脂粉粒体)の平均粒径は300μm、顔料(着色剤粉粒体)の平均粒径(2次粒子径)は50μm、帯電制御剤(帯電制御剤粉粒体)の平均粒径(2次粒子径)は50μm、ワックス(ワックス粉粒体)の平均粒径は800μmであった。
[1]トナーの製造
(参考例)
まず、上記の樹脂成分A:20重量部と、樹脂成分B:80重量部と、顔料:5重量部と、帯電制御剤:1重量部と、ワックス:5重量部とを、ヘンシェルミキサ20L(三井鉱山株式会社製)の混合槽内に投入した。
その後、混合槽を取り囲むジャケット内に温水(55℃)を流しつつ、ヘンシェルミキサの回転羽根(型式:ST/A0)を2800rpm(先端周速:40m/s)で回転させ、前記各成分を10分間混合攪拌することにより、混合物を得た。混合攪拌時における槽内温度(材料温度)は、最大で65℃であった。
次に、上記のように得られた混合物を、図1に示すような2軸混練押出機を用いて、混練した。
2軸混練押出機のプロセス部の全長は160cmとした。
また、プロセス部における混合物の温度が65〜90℃となるように設定した。
また、スクリューの回転速度は120rpmとし、混合物の投入速度は20kg/時間とした。
このような条件から求められる、混合物がプロセス部を通過するのに要する時間は約2分である。
プロセス部で混合物を混練することにより得られた混練物は、ヘッド部を介して2軸混練押出機の外部に押し出した。ヘッド部内における混練物の温度は、110℃となるように調節した。
このようにして2軸混練押出機の押出口から押し出された混練物を、図1中に示すような冷却機を用いて、冷却した。冷却工程直後の混練物の温度は、約46℃であった。
混練物の冷却速度は、−7℃/秒であった。また、混練工程の終了時から冷却工程が終了するのに要した時間は、10秒であった。
上記のようにして冷却された混練物を粗粉砕(平均粒径:1〜2mm)し、引き続き微粉砕した。混練物の粗粉砕にはハンマーミルを用い、微粉砕にはジェットミル(ホソカワミクロン株式会社製、200AFG)を用いた。なお、微粉砕は、粉砕エア圧:500[kPa]、ロータ回転数:7000[rpm]で行った。
このようにして得られた粉砕物を気流分流機(ホソカワミクロン株式会社製、100ATP)で分級した。
分級により得られた(分取された)粒径4μm以下の微粉(平均粒径:3μm)は、粉砕工程に供される混練物の25wt%に相当する量であった。
その後、分級した粒径5〜9μmの粉砕物(平均粒径:7μm)に、熱球形化処理を施した。熱球形化処理は、熱球形化装置(日本ニューマチック工業株式会社製、SFS3型)を用いて行った。熱球形化処理時における雰囲気の温度は、270℃とした。
その後、熱球形化処理を施した粉末に対し、外添剤を付与してトナーを得た。外添剤の付与は、20L型のヘンシェルミキサを用いて、熱球形化処理を施した粉末:100重量部と、外添剤:2.5重量部とを混合することにより行った。外添剤としては、負帯電性小粒径シリカ(平均粒径:12nm):1重量部と、負帯電性大粒径シリカ(平均粒径:40nm):0.5重量部と、ルチルアナターゼ型の酸化チタン(略紡錘形状、平均長軸径:30nm):0.5重量部とを用いた。なお、負帯電性シリカ(負帯電性小粒径シリカ、負帯電性大粒径シリカ)としては、ヘキサメチルジシラザンで表面処理(疎水化処理)を施したものを用いた。また、ルチルアナターゼ型の酸化チタンとしては、結晶構造がルチル型の酸化チタンと、結晶構造がアナターゼ型の酸化チタンとの比率が、90:10で、300〜350nmの波長領域の光を吸収するものを用いた。
最終的に得られたトナーの平均粒径は、7.5μmであった。また、得られたトナーの平均円形度Rは、0.96であった。また、得られたトナーにおける外添剤の被覆率は、160%であった。また、トナー中に含まれる外添剤の内、遊離外添剤として存在しているものの割合(遊離率)は、1.5wt%であった。
なお、外添剤の内、遊離外添剤として存在しているものの割合(遊離率)は、パーティクルアナライザ(横河電機株式会社製、PT−1000)を用いて、前述したような方法により求めた。なお、外添剤の遊離率の測定は、25℃、60%RHの環境下で行った。
また、円形度の測定は、フロー式粒子像解析装置(シスメックス株式会社製、FPIA−2000)を用いて、水分散系で行った。ただし、円形度Rは、下記式(I)で表されるものとする。
R=L/L・・・(I)
(ただし、式中、L[μm]は、測定対象のトナー粒子の投影像の周囲長、L[μm]は、測定対象のトナー粒子の投影像の面積に等しい面積の真円の周囲長を表す。)
また、トナー中における結晶の平均長さは、透過型電子顕微鏡(TEM)による測定の結果から求めた。
(実施例1)
まず、前記参考例の分級工程で得られた微粉:30重量部と、樹脂成分B:80重量部とを、ヘンシェルミキサ20L(三井鉱山株式会社製)の混合槽内に投入した。
その後、混合槽を取り囲むジャケット内に温水(55℃)を流しつつ、ヘンシェルミキサの回転羽根(型式:ST/A0)を2800rpm(先端周速:40m/s)で回転させ、前記各成分を10分間混合攪拌することにより、第1の混合物を得た。混合攪拌時における槽内温度(材料温度)は、最大で65℃であった。
第1の混合物は、樹脂成分Bの粉粒体(第1の粉粒体)の外表面付近に多数の微粉が付着した(密着した)粉粒体として得られた。また、第1の混合物(粉粒体)の平均粒径は、250μmであった。
次に、上記第1の混合物:110重量部が入っているヘンシェルミキサ20L(三井鉱山株式会社製)の混合槽内に、さらに、樹脂成分A:20重量部と、顔料:5重量部と、帯電制御剤:1重量部と、ワックス:5重量部とを投入した。
その後、混合槽を取り囲むジャケット内に温水(40℃)を流しつつ、ヘンシェルミキサの回転羽根(型式:ST/A0)を2800rpm(先端周速:40m/s)で回転させ、前記各成分を5分間混合攪拌することにより、第2の混合物(トナー製造用組成物)を得た。混合攪拌時における槽内温度(材料温度)は、最大で47℃であった。
次に、上記のように得られた第2の混合物(トナー製造用組成物)を、図1に示すような2軸混練押出機を用いて、混練した。
2軸混練押出機のプロセス部の全長は160cmとした。
また、プロセス部における第2の混合物(トナー製造用組成物)の温度が65〜90℃となるように設定した。
また、スクリューの回転速度は120rpmとし、第2の混合物(トナー製造用組成物)の投入速度は20kg/時間とした。
このような条件から求められる、第2の混合物(トナー製造用組成物)がプロセス部を通過するのに要する時間は約2分である。
プロセス部で第2の混合物(トナー製造用組成物)を混練することにより得られた混練物は、ヘッド部を介して2軸混練押出機の外部に押し出した。ヘッド部内における混練物の温度は、110℃となるように調節した。
このようにして2軸混練押出機の押出口から押し出された混練物を、図1中に示すような冷却機を用いて、冷却した。冷却工程直後の混練物の温度は、約46℃であった。
混練物の冷却速度は、−7℃/秒であった。また、混練工程の終了時から冷却工程が終了するのに要した時間は、10秒であった。
上記のようにして冷却された混練物を粗粉砕(平均粒径:1〜2mm)し、引き続き微粉砕した。混練物の粗粉砕にはハンマーミルを用い、微粉砕にはジェットミル(ホソカワミクロン株式会社製、200AFG)を用いた。なお、微粉砕は、粉砕エア圧:500[kPa]、ロータ回転数:7000[rpm]で行った。
このようにして得られた粉砕物を気流分流機(ホソカワミクロン株式会社製、100ATP)で分級した。
分級により得られた(分取された)粒径4μm以下の微粉(平均粒径:3μm)は、粉砕工程に供される混練物の26wt%に相当する量であった。
その後、分級した粒径7.0〜7.5μmの粉砕物(平均粒径:7.2μm)に、熱球形化処理を施した。熱球形化処理は、熱球形化装置(日本ニューマチック工業株式会社製、SFS3型)を用いて行った。熱球形化処理時における雰囲気の温度は、270℃とした。
その後、熱球形化処理を施した粉末に対し、外添剤を付与してトナーを得た。外添剤の付与は、20L型のヘンシェルミキサを用いて、熱球形化処理を施した粉末:100重量部と、外添剤:2.5重量部とを混合することにより行った。外添剤としては、負帯電性小粒径シリカ(平均粒径:12nm):1重量部と、負帯電性大粒径シリカ(平均粒径:40nm):0.5重量部と、ルチルアナターゼ型の酸化チタン(略紡錘形状、平均長軸径:30nm):0.5重量部とを用いた。なお、負帯電性シリカ(負帯電性小粒径シリカ、負帯電性大粒径シリカ)としては、ヘキサメチルジシラザンで表面処理(疎水化処理)を施したものを用いた。また、ルチルアナターゼ型の酸化チタンとしては、結晶構造がルチル型の酸化チタンと、結晶構造がアナターゼ型の酸化チタンとの比率が、90:10で、300〜350nmの波長領域の光を吸収するものを用いた。
最終的に得られたトナーの平均粒径は、7.3μmであった。また、得られたトナーの平均円形度Rは、0.96であった。また、得られたトナーにおける外添剤の被覆率は、160%であった。また、トナー中に含まれる外添剤の内、遊離外添剤として存在しているものの割合(遊離率)は、1.6wt%であった。
(実施例2)
まず、前記参考例の分級工程で得られた微粉:30重量部と、ワックス:5重量部とを、ヘンシェルミキサ20L(三井鉱山株式会社製)の混合槽内に投入した。
その後、混合槽を取り囲むジャケット内に温水(55℃)を流しつつ、ヘンシェルミキサの回転羽根(型式:ST/A0)を2800rpm(先端周速:40m/s)で回転させ、前記各成分を10分間混合攪拌することにより、第1の混合物を得た。混合攪拌時における槽内温度(材料温度)は、最大で65℃であった。
第1の混合物は、ワックスの周囲を微粉が覆うように付着した(密着した)粉粒体として得られた。また、第1の混合物(粉粒体)の平均粒径は、30μmであった。
次に、上記第1の混合物:35重量部が入っているヘンシェルミキサ20L(三井鉱山株式会社製)の混合槽内に、さらに、樹脂成分A:20重量部と、樹脂成分B:80重量部と、顔料:5重量部と、帯電制御剤:1重量部とを投入した。
その後、混合槽を取り囲むジャケット内に温水(40℃)を流しつつ、ヘンシェルミキサの回転羽根(型式:ST/A0)を2800rpm(先端周速:40m/s)で回転させ、前記各成分を5分間混合攪拌することにより、第2の混合物(トナー製造用組成物)を得た。混合攪拌時における槽内温度(材料温度)は、最大で47℃であった。
次に、上記のように得られた第2の混合物(トナー製造用組成物)を、図1に示すような2軸混練押出機を用いて、混練した。
2軸混練押出機のプロセス部の全長は160cmとした。
また、プロセス部における第2の混合物(トナー製造用組成物)の温度が65〜90℃となるように設定した。
また、スクリューの回転速度は120rpmとし、第2の混合物(トナー製造用組成物)の投入速度は20kg/時間とした。
このような条件から求められる、第2の混合物(トナー製造用組成物)がプロセス部を通過するのに要する時間は約2分である。
プロセス部で第2の混合物(トナー製造用組成物)を混練することにより得られた混練物は、ヘッド部を介して2軸混練押出機の外部に押し出した。ヘッド部内における混練物の温度は、110℃となるように調節した。
このようにして2軸混練押出機の押出口から押し出された混練物を、図1中に示すような冷却機を用いて、冷却した。冷却工程直後の混練物の温度は、約46℃であった。
混練物の冷却速度は、−7℃/秒であった。また、混練工程の終了時から冷却工程が終了するのに要した時間は、10秒であった。
上記のようにして冷却された混練物を粗粉砕(平均粒径:1〜2mm)し、引き続き微粉砕した。混練物の粗粉砕にはハンマーミルを用い、微粉砕にはジェットミル(ホソカワミクロン株式会社製、200AFG)を用いた。なお、微粉砕は、粉砕エア圧:500[kPa]、ロータ回転数:7000[rpm]で行った。
このようにして得られた粉砕物を気流分流機(ホソカワミクロン株式会社製、100ATP)で分級した。
分級により得られた(分取された)粒径4μm以下の微粉(平均粒径:3μm)は、粉砕工程に供される混練物の27wt%に相当する量であった。
その後、分級した粒径7.0〜7.5μmの粉砕物(平均粒径:7.1μm)に、熱球形化処理を施した。熱球形化処理は、熱球形化装置(日本ニューマチック工業株式会社製、SFS3型)を用いて行った。熱球形化処理時における雰囲気の温度は、270℃とした。
その後、熱球形化処理を施した粉末に対し、外添剤を付与してトナーを得た。外添剤の付与は、20L型のヘンシェルミキサを用いて、熱球形化処理を施した粉末:100重量部と、外添剤:2.5重量部とを混合することにより行った。外添剤としては、負帯電性小粒径シリカ(平均粒径:12nm):1重量部と、負帯電性大粒径シリカ(平均粒径:40nm):0.5重量部と、ルチルアナターゼ型の酸化チタン(略紡錘形状、平均長軸径:30nm):0.5重量部とを用いた。なお、負帯電性シリカ(負帯電性小粒径シリカ、負帯電性大粒径シリカ)としては、ヘキサメチルジシラザンで表面処理(疎水化処理)を施したものを用いた。また、ルチルアナターゼ型の酸化チタンとしては、結晶構造がルチル型の酸化チタンと、結晶構造がアナターゼ型の酸化チタンとの比率が、90:10で、300〜350nmの波長領域の光を吸収するものを用いた。
最終的に得られたトナーの平均粒径は、7.4μmであった。また、得られたトナーの平均円形度Rは、0.96であった。また、得られたトナーにおける外添剤の被覆率は、160%であった。また、トナー中に含まれる外添剤の内、遊離外添剤として存在しているものの割合(遊離率)は、1.4wt%であった。
(比較例1)
まず、前記参考例の分級工程で得られた微粉:30重量部と、樹脂成分A:20重量部と、樹脂成分B:80重量部と、顔料:5重量部と、帯電制御剤:1重量部と、ワックス:5重量部とを、ヘンシェルミキサ20L(三井鉱山株式会社製)の混合槽内に投入した。
その後、混合槽を取り囲むジャケット内に温水(55℃)を流しつつ、ヘンシェルミキサの回転羽根(型式:ST/A0)を2800rpm(先端周速:40m/s)で回転させ、前記各成分を15分間混合攪拌することにより、混合物を得た。混合攪拌時における槽内温度(材料温度)は、最大で65℃であった。
その後、上記のようにして得られた混合物をトナー製造用組成物として用いた以外は、前記実施例1と同様にしてトナーを製造した。
(比較例2)
微粉、樹脂成分A、樹脂成分B、顔料、帯電制御剤およびワックスの混合時間を20分間とした以外は、前記比較例1と同様にしてトナーを製造した。
(比較例3)
まず、上記の樹脂成分A:20重量部と、前記参考例の分級工程で得られた微粉:30重量部とを、ヘンシェルミキサ20L(三井鉱山株式会社製)の混合槽内に投入した。
その後、混合槽を取り囲むジャケット内に温水(55℃)を流しつつ、ヘンシェルミキサの回転羽根(型式:ST/A0)を2800rpm(先端周速:40m/s)で回転させ、前記各成分を10分間混合攪拌することにより、第1の混合物を得た。混合攪拌時における槽内温度(材料温度)は、最大で65℃であった。
次に、上記第1の混合物:50重量部が入っているヘンシェルミキサ20L(三井鉱山株式会社製)の混合槽内に、さらに、樹脂成分B:80重量部と、顔料:5重量部と、帯電制御剤:1重量部と、ワックス:5重量部とを投入した。
その後、混合槽を取り囲むジャケット内に温水(40℃)を流しつつ、ヘンシェルミキサの回転羽根(型式:ST/A0)を2800rpm(先端周速:40m/s)で回転させ、前記各成分を10分間混合攪拌することにより、第2の混合物を得た。混合攪拌時における槽内温度(材料温度)は、最大で42℃であった。
その後、上記のようにして得られた第2の混合物をトナー製造用組成物として用いた以外は、前記実施例1と同様にしてトナーを製造した。
(比較例4)
まず、上記の顔料:5重量部と、前記参考例の分級工程で得られた微粉:30重量部とを、ヘンシェルミキサ20L(三井鉱山株式会社製)の混合槽内に投入した。
その後、混合槽を取り囲むジャケット内に温水(55℃)を流しつつ、ヘンシェルミキサの回転羽根(型式:ST/A0)を2800rpm(先端周速:40m/s)で回転させ、前記各成分を10分間混合攪拌することにより、第1の混合物を得た。混合攪拌時における槽内温度(材料温度)は、最大で65℃であった。
次に、上記第1の混合物:35重量部が入っているヘンシェルミキサ20L(三井鉱山株式会社製)の混合槽内に、さらに、樹脂成分A:20重量部と、樹脂成分B:80重量部と、帯電制御剤:1重量部と、ワックス:5重量部とを投入した。
その後、混合槽を取り囲むジャケット内に温水(40℃)を流しつつ、ヘンシェルミキサの回転羽根(型式:ST/A0)を2800rpm(先端周速:40m/s)で回転させ、前記各成分を10分間混合攪拌することにより、第2の混合物を得た。混合攪拌時における槽内温度(材料温度)は、最大で42℃であった。
その後、上記のようにして得られた第2の混合物をトナー製造用組成物として用いた以外は、前記実施例1と同様にしてトナーを製造した。
(比較例5)
まず、上記の帯電制御剤:1重量部と、前記参考例の分級工程で得られた微粉:30重量部とを、ヘンシェルミキサ20L(三井鉱山株式会社製)の混合槽内に投入した。
その後、混合槽を取り囲むジャケット内に温水(55℃)を流しつつ、ヘンシェルミキサの回転羽根(型式:ST/A0)を2800rpm(先端周速:40m/s)で回転させ、前記各成分を10分間混合攪拌することにより、第1の混合物を得た。混合攪拌時における槽内温度(材料温度)は、最大で65℃であった。
次に、上記第1の混合物:31重量部が入っているヘンシェルミキサ20L(三井鉱山株式会社製)の混合槽内に、さらに、樹脂成分A:20重量部と、樹脂成分B:80重量部と、顔料:5重量部と、ワックス:5重量部とを投入した。
その後、混合槽を取り囲むジャケット内に温水(40℃)を流しつつ、ヘンシェルミキサの回転羽根(型式:ST/A0)を2800rpm(先端周速:40m/s)で回転させ、前記各成分を10分間混合攪拌することにより、第2の混合物を得た。混合攪拌時における槽内温度(材料温度)は、最大で42℃であった。
その後、上記のようにして得られた第2の混合物をトナー製造用組成物として用いた以外は、前記実施例1と同様にしてトナーを製造した。
(比較例6)
まず、上記の樹脂成分A:20重量部と、樹脂成分B:80重量部と、顔料:5重量部と、帯電制御剤:1重量部と、ワックス:5重量部とを、ヘンシェルミキサ20L(三井鉱山株式会社製)の混合槽内に投入した。
その後、混合槽を取り囲むジャケット内に温水(55℃)を流しつつ、ヘンシェルミキサの回転羽根(型式:ST/A0)を2800rpm(先端周速:40m/s)で回転させ、前記各成分を10分間混合攪拌することにより、第1の混合物を得た。混合攪拌時における槽内温度(材料温度)は、最大で65℃であった。
次に、上記第1の混合物:111重量部が入っているヘンシェルミキサ20L(三井鉱山株式会社製)の混合槽内に、さらに、前記参考例の分級工程で得られた微粉:30重量部を投入した。
その後、混合槽を取り囲むジャケット内に温水(40℃)を流しつつ、ヘンシェルミキサの回転羽根(型式:ST/A0)を2800rpm(先端周速:40m/s)で回転させ、前記各成分を10分間混合攪拌することにより、第2の混合物を得た。混合攪拌時における槽内温度(材料温度)は、最大で41℃であった。
その後、上記のようにして得られた第2の混合物をトナー製造用組成物として用いた以外は、前記実施例1と同様にしてトナーを製造した。
前記参考例、実施例および比較例で得られたトナーについて、各成分の含有率の測定を行ったところ、いずれも、樹脂成分Aの含有率は約18wt%、樹脂成分Bの含有率は約72wt%、顔料の含有率は約5wt%、ワックスの含有率は約1wt%であった。
また、前記参考例、実施例および比較例について、第1の混合工程に供された粉粒体の種類、粉砕工程に供された混練物の重量に対する分級工程時に得られた微粉(粒径が3μm以下の微粉)の割合、トナーの平均粒径、平均円形度R、外添剤の被覆率、外添剤の遊離率を、表1にまとめて示した。
また、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いた観察から、各実施例(本発明)のトナーにおいては、トナー製造用組成物の調製に用いた各成分が互いに、十分に相溶化、微分散し合っていた。これに対し、各比較例のトナーにおいては、原料として用いた微粉に由来すると思われる粉粒体がトナー粒子中に存在することが確認された。
Figure 2005107037
表1から明らかなように、各実施例(本発明)では、粉砕工程における微粉の発生率が低かった。これに対し、各比較例では、粉砕工程における微粉の発生率が高かった。これは、以下のような理由によるものであると考えられる。すなわち、各実施例では、混練物中において各成分が十分均一に混ざり合っており、原料として用いた微粉が他の成分とほぼ完全に相溶化しているのに対し、比較例では、混練物中において各成分が十分均一に混ざり合っておらず、原料として用いた微粉がその形状の痕跡を残しているため、粉砕時に、このような結合力の弱い部位において崩壊が発生し、原料として用いた微粉がほぼそのままの形で分離したためであると考えられる。
[2]評価
以上のようにして得られた各トナーについて、帯電特性、カブリの評価を行った。
[2.1]帯電特性
前記参考例、実施例および比較例で得られたトナーを、カラーレーザープリンタ(セイコーエプソン株式会社製:LP−3000C)のカートリッジに詰め替えた。その後、カラーレーザープリンタにおいて、印字途中で運転を停止させ、カートリッジを取り外し、粉黛帯電量分布測定装置(ホソカワミクロン株式会社製、E-spart analyzer)を用いて、帯電量分布を測定し、その結果から、帯電量および逆帯電量としてプラス帯電量を求めた。
帯電量については、1K後(1000枚印字後)の帯電量について求めた。
また、逆帯電性のトナーについては、全トナー量に対する存在比率を求め、逆帯電性のトナーの存在比率が3wt%未満の場合は○、逆帯電性のトナーの存在比率が3wt%以上の場合は×とした。
[2.2]カブリ
前記各実施例および前記各比較例で得られたトナーを、カラーレーザープリンタ(セイコーエプソン社製:LP−3000C)のカートリッジに詰め替えて、5000枚ランニングした。4901〜5000枚目の印刷物について、これらの画像を、以下の4段階の基準に従い評価した。
◎:カブリが全く認められないもの。
○:カブリがほとんど認められないもの。
△:カブリが若干認められるもの。
×:カブリが明らかに認められるもの。
これらの結果を表2にまとめて示した。
Figure 2005107037
表2から明らかなように、本発明のトナーは、帯電特性に優れており、カブリ等の発生も認められず、極めて鮮明な印刷パターンを形成することができた。
これに対し、比較例のトナーは、帯電特性に劣り、また、カブリの発生が顕著であった。
また、前記実施例1、2の分級工程で発生した微粉を、第1の混合工程で用いた以外は、前記実施例1、2と同様にしてトナーを製造した。その結果、同様の結果が得られた。また、これにより、トナー製造の歩留りがさらに向上した。
また、着色剤として、キナクリドン(P.R.122)に代わり、銅フタロシアニン顔料、ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントイエロー93、カーボンブラックを用いた以外は、前記と同様にして、トナーを作製し、これらの各トナーについても前記と同様の評価を行った。その結果、前記と同様の結果が得られた。
トナーの製造方法に用いる混練機、冷却機の構成の一例を模式的に示す縦断面図である。
符号の説明
1……混練機 2……プロセス部 21……バレル 22、23……スクリュー 24……固定部材 3……ヘッド部 31……内部空間 32……押出口 33……横断面積漸減部 4……フィーダー 5……トナー製造用組成物 6……冷却機 61、62、63、64……ロール 611、621、631、641……回転軸 65、66……ベルト 67……排出部 7……混練物

Claims (35)

  1. 少なくとも、第1の樹脂成分と、前記第1の樹脂成分よりガラス転移点の低い第2の樹脂成分とを用いて、トナー製造用組成物を得る混合方法であって、
    トナーの製造工程において発生したトナーの微粉と、主として前記第2の樹脂成分で構成された第1の粉粒体とを混合し、第1の混合物を得る第1の混合工程と、
    前記第1の混合物と、少なくとも前記第2の樹脂成分以外のトナーの構成成分を含む第2の粉粒体とを混合し、第2の混合物を得る第2の混合工程とを有することを特徴とする混合方法。
  2. 前記第1の混合工程に供される前記第1の粉粒体の平均粒径は、100〜900μmである請求項1に記載の混合方法。
  3. 前記第1の混合工程に供される前記微粉の平均粒径をD[μm]、前記第1の混合工程に供される前記第1の粉粒体の平均粒径をD[μm]としたとき、25≦D/D≦500の関係を満足する請求項1または2に記載の混合方法。
  4. 前記第1の混合工程における前記微粉と前記第1の粉粒体との混合比率は、重量比で、1:2〜1:8である請求項1ないし3のいずれかに記載の混合方法。
  5. 前記第1の混合工程を、50〜70℃で行う請求項1ないし4のいずれかに記載の混合方法。
  6. 前記第1の混合工程における処理温度をT[℃]、前記第2の樹脂成分のガラス転移点をTg(2)[℃]としたとき、−10≦T−Tg(2)≦25の関係を満足する請求項1ないし5のいずれかに記載の混合方法。
  7. 前記第2の樹脂成分のガラス転移点は、48〜65℃である請求項1ないし6のいずれかに記載の混合方法。
  8. 前記第1の樹脂成分のガラス転移点をTg(1)[℃]、前記第2の樹脂成分のガラス転移点をTg(2)[℃]としたとき、0≦Tg(1)−Tg(2)≦25の関係を満足する請求項1ないし7のいずれかに記載の混合方法。
  9. 前記第1の混合工程において、前記第1の混合物は、前記第1の粉粒体の外表面付近に前記微粉が付着したものとして得られる請求項1ないし8のいずれかに記載の混合方法。
  10. 前記第1の混合物中における前記第1の粉粒体の含有量は、60〜89wt%である請求項1ないし9のいずれかに記載の混合方法。
  11. 前記第2の混合物中における前記第1の粉粒体の含有量は、40〜66wt%である請求項1ないし10のいずれかに記載の混合方法。
  12. 少なくとも、ワックスを含むトナー製造用組成物を得る混合方法であって、
    トナーの製造工程において発生したトナーの微粉と、主として前記ワックスで構成された第1の粉粒体とを混合し、第1の混合物を得る第1の混合工程と、
    前記第1の混合物と、少なくとも前記ワックス以外のトナーの構成成分を含む第2の粉粒体とを混合し、第2の混合物を得る第2の混合工程とを有することを特徴とする混合方法。
  13. 前記第1の混合工程に供される前記第1の粉粒体の平均粒径は、500〜2000μmである請求項12に記載の混合方法。
  14. 前記第1の混合工程に供される前記微粉の平均粒径をD[μm]、前記第1の混合工程に供される前記第1の粉粒体の平均粒径をD[μm]としたとき、100≦D/D≦1000の関係を満足する請求項12または13に記載の混合方法。
  15. 前記第1の混合工程における前記第1の粉粒体と前記微粉との混合比率は、重量比で、1:40〜2:1である請求項12ないし14のいずれかに記載の混合方法。
  16. 前記第1の混合工程を、20〜70℃で行う請求項12ないし15のいずれかに記載の混合方法。
  17. 前記第1の混合工程において、前記第1の混合物は、前記第1の粉粒体の外表面付近に前記微粉が付着したものとして得られる請求項12ないし16のいずれかに記載の混合方法。
  18. 前記第1の混合物中における前記第1の粉粒体の含有量は、2〜33wt%である請求項12ないし17のいずれかに記載の混合方法。
  19. 前記第2の混合物中における前記第1の粉粒体の含有量は、0.1〜15wt%である請求項12ないし18のいずれかに記載の混合方法。
  20. 前記微粉の平均粒径は、2〜4μmである請求項1ないし19のいずれかに記載の混合方法。
  21. 前記第1の混合工程は、回転羽根を有する混合装置を用いて行うものであり、前記回転羽根の周速が30〜100m/sである請求項1ないし20のいずれかに記載の混合方法。
  22. 前記第1の混合工程の処理時間は、1〜10分である請求項1ないし21のいずれかに記載の混合方法。
  23. 前記第1の混合物の平均粒径は、20〜300μmである請求項1ないし22のいずれかに記載の混合方法。
  24. 前記第1の混合物中における前記微粉の含有量は、10〜40wt%である請求項1ないし23のいずれかに記載の混合方法。
  25. 前記第2の混合工程を、10〜50℃で行う請求項1ないし24のいずれかに記載の混合方法。
  26. 前記第2の混合工程は、回転羽根を有する混合装置を用いて行うものであり、前記回転羽根の周速が10〜100m/sである請求項1ないし25のいずれかに記載の混合方法。
  27. 前記第2の混合工程の処理時間は、5〜20分である請求項1ないし26のいずれかに記載の混合方法。
  28. 前記第2の混合物中における前記微粉の含有量は、8〜27wt%である請求項1ないし27のいずれかに記載の混合方法。
  29. 請求項1ないし28のいずれかに記載の混合方法により得られたトナー製造用組成物を用いてトナーを製造することを特徴とするトナーの製造方法。
  30. 前記トナー製造用組成物を混練し、混練物を得る混練工程と、
    前記混練物を粉砕し、粉砕物を得る粉砕工程とを有する請求項29に記載のトナーの製造方法。
  31. 前記粉砕工程の後に、分級工程を有する請求項30に記載のトナーの製造方法。
  32. 前記分級工程により除去された微粉を前記第1の混合工程で用いる請求項31に記載のトナーの製造方法。
  33. 前記粉砕工程の後に、熱球形化工程を有する請求項30ないし32のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  34. 請求項1ないし33のいずれかに記載の方法を用いて製造されたことを特徴とするトナー。
  35. トナー粒子の平均粒径が5〜9μmである請求項34に記載のトナー。
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