JP2005103461A - 溶質の溶解性を改善した超臨界微粒子製造装置 - Google Patents

溶質の溶解性を改善した超臨界微粒子製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 反応器の構成を簡素化しながらも超臨界流体に対する溶質の溶解を迅速且つ確実に行うことができ、反応器において溶質の析出を引き起こしてしまうことのない装置の開発を技術課題とした。
【解決手段】 ポンプ5及び予熱器6によって液体を昇圧、昇温して超臨界流体Fとするとともに、反応器1内において前記超臨界流体Fに溶質Mを溶解して溶質を溶解させた超臨界流体Sを得て、更にこの溶質を溶解させた超臨界流体Sをノズル14から捕集器2内に噴霧して急速に膨張させることにより、溶質Mを析出させて粉粒体Gを得る装置において、反応器1は溶質投入室10と溶解管路11とを具えて成り、溶質投入室10を通過した超臨界流体Fがこの溶質投入室10内に位置した溶質Mを伴って溶解管路11に流入するため、溶質Mは超臨界流体F中に分散することとなり、超臨界流体Fへの溶解が迅速に行われる。
【選択図】図1

Description

本発明は超臨界流体を利用した微粒子製造装置に関するものであって、特に溶媒に対する溶質の溶解を迅速且つ確実に行うことのできる装置に係るものである。
近時、超臨界流体の物性が着目され、液体溶媒に代わる新たな溶媒として利用する研究が盛んに行われている。具体的には、食品、医薬品、農薬、化学薬品等の粉粒体の製造において、超臨界技術を利用した粒子製造の研究が行われており、その一つにRESS法(Rapid Expansion of Supercritical Solutions)と呼ばれる方法がある。この方法は、溶質(原料)を溶解させた超臨界流体を減圧により急速に膨張させて、溶質の過飽和溶解状態を作り出して溶質を析出させるものであり、核形成と粒子への成長を均質に行うことができるものである。
そして前記RESS法を実施するための装置として、図6に示すような超臨界微粒子製造装置D′が存在する。この装置は、反応器1′内において溶質を溶解させた超臨界流体Sを得て、このものを捕集器2′内に具えたノズル20′から噴霧することにより、溶質Mを微粒子状に析出させて粉粒体Gを得る装置である(例えば、特許文献1参照)。
しかしながらこのような超臨界微粒子製造装置D′にあっては、反応器1′の構造に起因する以下のような改善の余地があった。
まず前記反応器1′は、容器内に投入した溶質Mと超臨界流体Fとを攪拌器10′によって混合し、溶質を溶解させた超臨界流体Sが得られた後にバルブV4′を開放して、このものをノズル20′から捕集器2′内に噴霧させるものである。このため前記反応器1′は、反応器1′内において溶媒が超臨界状態を維持できるように機密性が維持されるものであり、更に温度を高温に保つためにヒータを具えたり、あるいは容器全体を恒温槽8′内に配置した形態を採るものである。
しかしながら上述のように温度を高温に保つための構成を採ったとしても、攪拌機の取り付け個所などにおいてどうしても温度斑が生じてしまうため反応器1′全域において温度を均一にすることは困難であり、いったん超臨界流体Fに溶解した溶質Mが温度斑の個所で析出して容器内に付着してしまうことがあった。更にこのような付着物によってノズル2 0′の目詰まりを引き起こしてしまい、この結果捕集器 2′における粉粒体Gの生成効率が低下してしまうこともあった。
また前記ヒータや恒温槽8′を用いた構造は、小型の装置に対応する場合には比較的容易に実施することができるが、大型機の場合には構造が複雑になりコスト増大を招いてしまうものであった。
特願2003−174475(図1)
本発明はこのような背景を認識してなされたものであって、反応器の構成を簡素化しながらも超臨界流体に対する溶質の溶解を迅速且つ確実に行うことができ、反応器において溶質の析出を引き起こしてしまうことのない、新規な溶質の溶解性を改善した超臨界微粒子製造装置の開発を技術課題としたものである。
すなわち請求項1記載の溶質の溶解性を改善した超臨界微粒子製造装置は、ポンプ及び予熱器によって液体を昇圧、昇温して超臨界流体とするとともに、反応器内において前記超臨界流体に溶質を溶解して溶質を溶解させた超臨界流体を得て、更にこの溶質を溶解させた超臨界流体をノズルから捕集器内に噴霧して急速に膨張させることにより、溶質を析出させて粉粒体を得る装置において、前記反応器は溶質投入室と溶解管路とを具えて成るものであることを特徴として成るものである。
この発明によれば、溶質投入室を通過した超臨界流体がこの溶質投入室内に位置した溶質を伴って溶解管路に流入するため、溶質は超臨界流体中に分散することとなり、超臨界流体への溶解が迅速に行われることとなる。
また請求2記載の溶質の溶解性を改善した超臨界微粒子製造装置は、前記請求項1記載の要件に加え、前記溶解管路は、らせん状管路を用いて構成されたものであることを特徴として成るものである。
この発明によれば、溶質を伴って溶解管路に流入した超臨界流体は、溶解管路中を遠心力を受けて管壁に衝突しながら進行するため、溶質は温度斑のない状態で均一に超臨界流体中に溶け込むこととなる。
更にまた請求項3記載の溶質の溶解性を改善した超臨界微粒子製造装置は、前記請求項1記載の要件に加え、前記溶解管路は、スタティックミキサを用いて構成されたものであることを特徴として成るものである。
この発明によれば、溶質を伴って溶解管路に流入した超臨界流体は、溶解管路中を分割、転換あるいは反転がなされながら進行するため、溶質は温度斑のない状態で均一に超臨界流体中に溶け込むこととなる。
更にまた請求項4記載の溶質の溶解性を改善した超臨界微粒子製造装置は、前記請求項1記載の要件に加え、前記溶解管路は、らせん状管路を用いて構成されたものであることを特徴として成るものである。
この発明によれば、溶質を伴って溶解管路に流入した超臨界流体は、溶解管路中を乱流を形成しながら進行するため、溶質は温度斑のない状態で均一に超臨界流体中に溶け込むこととなる。
更にまた請求5記載の溶質の溶解性を改善した超臨界微粒子製造装置は、前記要件に加え、前記溶質投入室と溶解管路とは、鉛直方向に配列されたことを特徴として成るものである。
この発明によれば、超臨界流体は溶質投入室内をショートパスすることなく通過し、確実に溶質を伴って溶解管路に流入することとなる。
更にまた請求6記載の溶質の溶解性を改善した超臨界微粒子製造装置は、前記要件に加え、前記溶質投入室に形成される流出口は先細りテーパー状に形成されていることを特徴として成るものである。
この発明によれば、溶質を伴った超臨界流体の流速が高められるため、溶質の溶解がより迅速に行われる。
更にまた請求7記載の溶質の溶解性を改善した超臨界微粒子製造装置は、前記要件に加え、前記溶質投入室または溶質投入室と溶解管路との双方は、複数が並列に具えられたことを特徴として成るものである。
この発明によれば、ノズルからの溶質を溶解させた超臨界流体の噴霧を途切れることなく連続的に行うことができる。
そしてこれら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
本発明によれば、反応器の構成を簡素化しながらも超臨界流体に対する溶質の溶解を迅速且つ確実に行うことができ、反応器において溶質の析出を引き起こしてしまうことがなく、粉粒体の生成を効率的に行うことができる。
以下本発明の溶質の溶解性を改善した超臨界微粒子製造装置について、図面を参照しながら説明するものであり、溶解管路11の形態を異ならせた実施例ごとに説明する。
以下本発明の超臨界微粒子製造装置Dについて説明すると、このものは図1に示すように、反応器1内において溶質Mを超臨界流体Fに溶解させて得た溶質を溶解させた超臨界流体Sを、捕集器2内に臨ませて具えたノズル14から噴霧して急速に膨張させることにより、所望性状の粉粒体Gを得る装置である。なお前記超臨界流体Fとは、物質の温度、圧力がともに臨界点を超えて気相−液相の境界面が消失し、液体と気体との区別がつかない状態となったものであり、この超臨界流体Fの物性は、密度が液体に近く、また粘度や拡散係数が気体に近いものであり、室温で固体である不揮発性物質でも溶解することができ、また液体より速い移動ができるものである。
また前記超臨界微粒子製造装置Dには、超臨界流体Fを得るための系が具えられるものであり、一例として、ボンベ3内に充填された二酸化炭素をチラーユニット4において冷却し、次いでポンプ5及び予熱器6によって昇圧、昇温することにより、臨界点を超えさせるような構成が採られるものである。なお二酸化炭素は比較的安価で入手することができ、更に臨界温度が31.1℃、臨界圧力が7.38MPaであり、常温、常圧で気体となるため分離操作が容易に行える溶媒である。
以下、前記超臨界微粒子製造装置Dを構成する諸部材について詳しく説明する。
まず前記反応器1は図2に示すように、溶質Mを溶媒たる超臨界流体Fに溶解するために用いられる機器であり、溶質投入室10と溶解管路11とをこの順序で具えて構成されるものであり、この実施例ではこれら溶質投入室10と溶解管路11とを鉛直方向に配列した。
前記溶質投入室10は、中空円筒状の本体に対して流入口10a、流出口10b及び投入口10cを形成して成るものであって、この実施例では流出口10bを先細りテーパー状に形成した。
またこの実施例では、前記溶解管路11としてコイル状管路110を採用するものであって、このものは一例として6. 35φの管路を直径60mm程のコイル状に形成して成るものである。
そしてこれら溶質投入室10と溶解管路11とを適宜の管路を用いて直列に配設するものであり、溶質投入室10と溶解管路11との間にバルブV4を具えるようにした。また溶解管路11の後段にはノズル14が具えられるものであり、このノズル14と溶解管路11との間にはノズル14の噴出孔の径よりも小さなメッシュを適用したフィルタ13が具えられる。このフィルタ13は、何らかの原因によって反応器1内において超臨界流体Fに溶解しきれずに固体のまま反応器1から流出した溶質Mを除去する目的で配されるものであり、この実施の形態ではノズル14の噴出口の径を0. 05mmとしたため、15μmのメッシュとした。
なお前記反応器1を構成する溶質投入室10、溶解管路11及びこれらを接続する管路は、SUS316またはSUS316L等を素材として形成されるものである。
次に前記捕集器2について説明すると、このものは気密状態を維持できるように形成された筐体20の天板部もしくは側周部にノズル挿入口21を形成して成るものであり、更に天板部には排気口22が形成され、この排気口22にフィルタ23を具えて成るものである。なお前記フィルタ23は、捕集器2からの粉粒体Gの流出を防止することを目的として設置されるものである。
次に前記ボンベ3について説明すると、このものは液化したガスを保持するための部材であって、口の部分に減圧弁V1を具えて成るものであり、この実施例では液化した二酸化炭素が充填される。
次に前記チラーユニット4について説明すると、このものは適宜の冷却手段と冷却面とを具えて成るものであり、この冷却面に触れた液体を冷却することによりポンプ5入口部での気泡発生を防止するための機器である。
次に前記ポンプ5について説明すると、このものは液体を昇圧するための部材であり、適宜回転数を制御するためのインバータが具えられて成るものである。
次に前記予熱器6について説明すると、このものは前記チラーユニット4において冷却された液体を昇温するための部材であり、適宜の加熱手段を具えて成るものである。
そして上記諸部材は、ボンベ3、チラーユニット4、ポンプ5、予熱器6、反応器1及び捕集器2の順でSUS316またはSUS316L等を素材として成る主管路7によって接続されるものである。
すなわちボンベ3内において液体の状態である二酸化炭素は、主管路7に導入され、ポンプ5及び予熱器6の作用によって超臨界流体Fとなった状態で反応器1に供給され、更に反応器1内において溶質を溶解させた超臨界流体Sとなった状態で捕集器2内に噴霧され、ここで溶質成分を析出して気体となった後、外部に排気されることとなる。
なお反応器1、捕集器2及びこの二つの機器を結ぶ区間の管路のうちフィルタ13までの部分は、恒温槽8内に配されるものであり、所望の温度に保つことができるように構成されている。またこのような恒温槽8の代わりに、適宜のヒータを反応器1、捕集器2及びこの二つの機器を結ぶ区間の管路に巻回するようにしてもよい。
また前記主管路7における各機器の前後にはバルブV2、V3、V4及びV5が具えられるものであり、個々のバルブVによって主管路7の開閉が行われる。
更に前記主管路7におけるポンプ5の直後部分と、チラーユニット4の直前部分との間にはレリーフ弁71aを具えた戻り管路71が設けられるものであり、この戻り管路71を通じて昇圧された気体をフィードバックすることにより、流体の圧力を調整することができるように構成される。
更にまた前記主管路7における予熱器6の前段部分には、バルブ73aを具えた洗浄用管路73が接続されるものであり、この洗浄用管路73には適宜エタノール等の溶剤を収容するタンク(図示省略)が接続される。更に前記主管路7及び各機器の適宜の個所には圧力センサPまたは温度センサTが具えられる。
本発明の超臨界微粒子製造装置Dは一例として上述のようにして構成されるものであり、以下この装置の作動態様について説明する。なおこの実施の形態では、溶質Mとして2gのナフタレンを用い、溶媒として二酸化炭素の超臨界流体Fを用い、最終的に粒径0.01mmφ程度の粉粒体Gを得る過程について説明を行う。
(1)原料の投入
まず始めに減圧弁V1、バルブV2〜4、73aを閉じた状態で反応器1における溶質投入室10に対して溶質Mたるナフタレンを投入するものであり、更に必要に応じてメタノール等の助溶媒Hを投入する。なおこの助溶媒Hは超臨界流体Fと混合したときのみ溶質Mの溶解度を上昇させるものであって、溶質Mに応じて適切なものが選択されるものであるが、この実施例では使用していない。
(2)超臨界流体の生成
次に減圧弁V1、バルブV2を開放するものであり、ボンベ3内において液体であった二酸化炭素は気体となって主管路7に導入され、まずチラーユニット4において冷却されて発泡が防止される。そして二酸化炭素はポンプ5及び予熱器6の作用によって昇圧・昇温されて臨界点を超えるものであり超臨界流体Fとなった状態で反応器1における溶質投入室10に供給される。この実施例では、超臨界流体Fの圧力が15MPaG、温度が60℃となるように昇圧、昇温を行った。
なお気体の圧力の調整は、ポンプ5の後段に具えた圧力センサP1によって気体の圧力を監視し、適宜レリーフ弁71aの開度を調節して昇圧された気体の一部をチラーユニット4の前段部分にフィードバックすることと、インバータによるポンプ5の回転数制御とにより行われるものである。
(3)溶質を溶解させた超臨界流体の生成
そしてバルブV3を開放することにより、反応器1における溶質投入室10には順次超臨界流体Fが供給される。なお溶質投入室10内の圧力が所定の値に達したことは圧力センサP2によって検知される。このとき反応器1は恒温槽8内にあるため一定温度(60℃)に保たれるものであり、超臨界流体Fに対して溶質M(ナフタレン)の一部が溶解する。なおこの実施例ではこのような状態を1分間維持するようにした。
(4)溶解管路への投入
続いてバルブV4を開放するものであり、これにより溶質投入室10内にあった超臨界流体Fは未溶解の溶質Mを伴って溶解管路11内に流入することとなる。このとき、溶質投入室10と溶解管路11とは鉛直方向に直列に配列されているため、超臨界流体Fは溶質投入室10内をショートパスすることなく通過し、確実に溶質Mに触れ、溶質Mを伴って溶解管路11に流入することとなる。なお連続操作を行う場合には、溶質Mは投入口10Cから適宜の連続供給手段によって連続的に供給される。
更にバルブV4を開放した直後に溶質投入室10内に残存した溶質Mは超臨界流体Fに伴なわれて溶解管路11内に流入することとなる。このとき溶質投入室10に形成される流出口10bは先細りテーパー状に形成されているため、溶質Mを伴った超臨界流体Fの流速が高められる。
そして未溶解の溶質Mと超臨界流体Fとは、溶解管路11内を進行する際に遠心力を受けて管壁に衝突しながら進行するため、溶質Mは均一に超臨界流体中Fに溶け込むこととなり、溶質を溶解させた超臨界流体Sが生成される。
(5)粉粒体の生成
次いで溶質を溶解させた超臨界流体Sはノズル14から捕集器2内に供給されるものであり、このとき、捕集器2内は大気圧まで減圧されているので、溶質を溶解させた超臨界流体Sは捕集器2内において急速に膨張し、溶質たるナフタレンが析出され、やがて所望性状の粉粒体Gが得られるものである。
またこのとき、反応器1内において未溶解のナフタレンがあった場合には、このものはフィルタ13によって捕捉されるため、ノズル14の目詰まりを回避することができる。一方、溶質の析出ととともに気体となった二酸化炭素は外部に排気されることとなる。
(6)メンテナンス
このような一連の粉粒体Gの製造が終了した時点で、本発明の超臨界微粒子製造装置Dにあっては、反応器1内及びフィルタ13に、析出された溶質Mが残っていないことが目視によって認められており、反応器1内における溶質Mの溶解が良好に行われていることが確認されている。
次にスタティックミキサ111を用いて構成された溶解管路11について説明する。なお超臨界微粒子製造装置Dを構成する溶解管路11以外の要素については、実施例1で述べたものと同様の構成が採られるものであるため、ここでの説明は省略する。
前記溶解管路11は図3に示すように溶質投入室10の次段に直列に具えられるものであり、本体管111A内にエレメント111Bを具えて成るものである。前記エレメント111Bは、長方形の板を180度ねじって形成したものを素子とし、ねじり方向を異ならせた右素子111Rと左素子111Lとを直交するように連接したものであり、この実施の形態では右素子111Rを三素子、左素子111Lを三素子、合計六素子を具えるようにした。なお前記素子の形状は、スタティックミキサ111内を通過する流体に対する作用(分割作用、転換作用、反転作用)に応じて適宜の形態が採られるものである。また図示は省略するが、前記本体管111Aを二重構造のものとし、ここに熱媒を通してスタティックミキサ111内を通過する流体の加熱・保温を図るようにしてもよい。
そしてこのようなスタティックミキサ111を用いて構成された溶解管路11にあっては、溶質投入室10内に位置した未溶解の溶質Mが超臨界流体Fに伴なわれて溶解管路11内に流入した際に、これら溶質Mと超臨界流体Fとは、溶解管路11内を進行するに従って分割、転換あるいは反転がなされるため、溶質Mは温度斑のない状態で均一に超臨界流体F中に溶け込み、溶質を溶解させた超臨界流体Sが生成されることとなる。
次にらせん状管路112を用いて構成された溶解管路11について説明する。なお超臨界微粒子製造装置Dを構成する溶解管路11以外の要素については、実施例1で述べたものと同様の構成が採られるものであるため、ここでの説明は省略する。
前記溶解管路11は図4に示すように溶質投入室10の次段に直列に具えられるものであり、ねじり方向を異ならせた右巻管112Rと左巻管112Lとをそれぞれの始端と終端で合流するようにして成るものである。この場合、溶質投入室10内に位置した未溶解の溶質Mが超臨界流体Fに伴なわれて溶解管路11内に流入した際に、これら溶質Mと超臨界流体Fとは、溶解管路11内を進行するに従って液相が反転させられるため、溶質Mは温度斑のない状態で均一に超臨界流体F中に溶け込み、溶質を溶解させた超臨界流体Sが生成されることとなる。
更にまた上述した実施例にあっては、反応器1を構成する溶質投入室10及び溶解管路11をそれぞれ一基ずつ具えた構成を採ったが、これらを複数具えることにより、装置の稼働率の向上を図るような構成を採ることもできる。
まず図5(a)に示す構成は、溶質投入室10及び溶解管路11をそれぞれ二基ずつ具えたものであり、一例として三方弁を適用したバルブV6、V7をそれぞれ溶質投入室10の前段と溶解管路11の後段に具えて成るものである。
また図5(b)に示す構成は、溶質投入室10を二基具えたものであり、一例として三方弁を適用したバルブV6、V7を溶質投入室10の前後に具えて成るものである。
そしてこのように溶質投入室10または溶質投入室11と溶解管路12との双方を、複数が並列に具えられた構成を採ることにより、ノズル14からの溶質を溶解させた超臨界流体Sの噴霧を途切れることなく連続的に行うことができるため、粉粒体Gの製造効率を高めることができる。
本発明の超臨界微粒子製造装置を骨格的に示す側面図である。 コイル状管路を用いて構成された溶解管路を示す側面図である。 スタティックミキサを用いて構成された溶解管路を示す側面図である。 らせん状管路を用いて構成された溶解管路を示す側面図である。 溶質投入室または溶解管路を複数具えた実施例を示す骨格図である。 既存の超臨界微粒子製造装置を骨格的に示す側面図である。
符号の説明
D 超臨界微粒子製造装置
1 反応器
10 溶質投入室
10a 流入口
10b 流出口
10c 投入口
11 溶解管路
110 コイル状管路
111 スタティックミキサ
111A 本体管
111B エレメント
111R 右素子
111L 左素子
112 らせん状管路
112R 右巻管
112L 左巻管
13 フィルタ
14 ノズル
2 捕集器
20 筐体
21 ノズル挿入口
22 排気口
23 フィルタ
3 ボンベ
4 チラーユニット
5 ポンプ
6 予熱器
7 主管路
70 フィルタ
71 戻り管路
71a レリーフ弁
73 洗浄用管路
73a バルブ
8 恒温槽
F 超臨界流体
G 粉粒体
H 助溶媒
M 溶質
P 圧力センサ
P1 圧力センサ
P2 圧力センサ
S 溶質を溶解させた超臨界流体
T 温度センサ
V1 減圧弁
V2 バルブ
V3 バルブ
V4 バルブ
V5 バルブ

Claims (7)

  1. ポンプ及び予熱器によって液体を昇圧、昇温して超臨界流体とするとともに、反応器内において前記超臨界流体に溶質を溶解して溶質を溶解させた超臨界流体を得て、更にこの溶質を溶解させた超臨界流体をノズルから捕集器内に噴霧して急速に膨張させることにより、溶質を析出させて粉粒体を得る装置において、前記反応器は溶質投入室と溶解管路とを具えて成るものであることを特徴とする溶質の溶解性を改善した超臨界微粒子製造装置。
  2. 前記溶解管路は、コイル状管路を用いて構成されたものであることを特徴とする請求項1記載の溶解性を改善した超臨界微粒子製造装置。
  3. 前記溶解管路は、スタティックミキサを用いて構成されたものであることを特徴とする請求項1記載の溶解性を改善した超臨界微粒子製造装置。
  4. 前記溶解管路は、らせん状管路を用いて構成されたものであることを特徴とする請求項1記載の溶解性を改善した超臨界微粒子製造装置。
  5. 前記溶質投入室と溶解管路とは、鉛直方向に配列されたことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の超臨界微粒子製造装置。
  6. 前記溶質投入室に形成される流出口は先細りテーパー状に形成されていることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の超臨界微粒子製造装置。
  7. 前記溶質投入室または溶質投入室と溶解管路との双方は、複数が並列に具えられたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の超臨界微粒子製造装置。
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