次に本発明脚部材を適用するデスクについて、様々な形態のデスクを形成するため本発明脚部材とともにデスクの強度メンバーとなる配線コア体の構成と、本発明脚部材が結合される配線コア体に取付けられてデスクを構成するための様々なパーツや部材との関係について、図を参照して説明する。
図1は本発明脚部材を適用するデスクにおける配線コア体の一例の斜視図、図2は図1の配線コア体の正面図、図3は図2の配線コア体の平面図、図4は図1の配線コア体の右側面図、図5は図1の配線コア体のA−A矢視断面図、図6は図1の配線コア体の左右側壁の一例として用いる側壁ブロックの形態を例示した斜視図、図7は配線コア体の前後壁の一例として用いる壁状梁部材の断面形状を例示した斜視図、図8は図1〜図5の配線コア体に取付けられる本発明脚部材の側面図、図9は図8の脚部材の左側面図、図10は図8の脚部材の平面図、図11は連結した配線コア体に取付けた図8〜図10の本発明脚部材の斜視図、図12は図1〜図5の配線コア体に取付けられる短い方の天板支持腕部材の例の側断面図、図13は図12の支持腕部材の高さを変更した側面図、図14は長い方の天板支持腕部材の例の長さを省略した要部の側断面図、図15は図14の天板支持腕部材を連結した配線コア体に取付けた状態の斜視図、図16は図1〜図5の配線コア体と図8〜図10の本発明脚部材と主天板を用いて構成したデスクの第一例の側断面図、図17は図16のデスクの斜視図、図18は図1〜図5の配線コア体と図12の短い方の天板支持腕部材と主天板を用いて構成したデスクの第二例の側断面図、図19は様々な平面形状の主天板を用いて形成した複数体のデスクをレイアウトした例を示す平面図、図20は図19のデスクで使用される補助天板の第一例の斜視図、図21はデスクで使用される補助天板の第二例の斜視図、図22はデスクで使用される補助天板の第三例の斜視図、図23はデスクで使用される補助天板の第四例の斜視図、図24は配線コア体の前後壁の溝に架装される移動可能な略門型をなす移動フレームの一例の斜視図、図25は配線コア体の前後壁の溝に吊設される配線ダクトの一例の斜視図、図26は配線ダクトの取付構造例の要部の断面図、図27は配線コア体の下部に設けられる幕板の一例の斜視図、図28は幕板の取付構造例の要部の断面図、図29は配線コア体に立設した固定パネルの斜視図、図30は配線コア体に立設した下部が分解できる固定パネルの斜視図、図31は配線コア体に立設した移動できるパネルの斜視図、図32は図30のパネルの構成を説明するための長さ方向の中間を省略した正面図、図33は図32のパネルの側面図、図34はパネルの立設構造の要部を示す断面図、図35は図30,図32のパネルの下半部の着脱構造を説明するための要部を示す正面図、図36は図30,図32のパネルの下半部の着脱構造を説明するための要部を示す断面図、図37は図30,図32のパネルの下半部の着脱構造を説明するための要部を示す断面図、図38は図30,図32のパネルの下半部を取外して配線コンセントなどの投込みができる状態を説明するための斜視図、図39は図30,図32のパネルの下半部にコンセントボックスを取付けた状態の斜視図、図40は配線コア体の上に設けるパネル付120度扇形補助天板の斜視図、図41は遮蔽パネル付扇形天板を主天板に拡張して配線コア体に取付けて形成したデスクの例の平面図、図42は配線コア体の上方に立設される上部フレームの例の斜視図、図43は図42の上部フレームの長さ方向中間を省略した要部の正面図、図44は図42の上部フレームの側面図、図45は上部フレームに架装したオーバーヘッドキャビネットの例を示す斜視図、図46はオーバキャビネットの取付構造例を示す要部の断面図、図47は上部フレームに架装した液晶モニタの例の斜視図、図48は配線コア体に天板と適宜のオプションパーツを選択して取付けデスクに展開する一例を示す斜視図、図49は配線コア体に天板と適宜のオプションパーツを選択して取付けデスクに展開する別の例を示す斜視図、図50は配線コア体に天板を選択して取付けデスクに展開する例を示す斜視図、図51は連結した配線コア体に、天板と様々なオプションパーツを選択して取付け目的に応じたデスクを展開する第一例を示す斜視図、図52は連結した配線コア体に、天板と様々なオプションパーツを選択して取付け目的に応じたデスクを展開する第二例を示す斜視図、図53は連結した配線コア体に、天板と様々なオプションパーツを選択して取付け目的に応じたデスクを展開する第三例を示す斜視図、図54は連結した配線コア体に、天板と様々なオプションパーツを選択して取付け目的に応じたデスクを展開する第四例を示す斜視図、図55は連結した配線コア体に、天板と様々なオプションパーツを選択して取付け目的に応じたデスクを展開する第五例を示す斜視図、図56は連結した配線コア体に、天板と様々なオプションパーツを選択して取付け目的に応じたデスクを展開する第六例を示す斜視図である。
まず、図1〜図5に本発明脚部材と協働して主天板を支持するために使用する配線コア体BCの例を示す。これらの図の配線コア体BCにおいて、1,2はこの配線コア体BCの左右側壁として用いた金属製の、より具体的にはアルミダイキャスト製の側壁ブロックで、一例として、図6に例示する形態,構成を具備する。なお、左右のブロック1,2は同じ構成であるから、以下、側壁ブロック1について説明する。
即ち、図6に例示した側壁ブロック1は、上面を略凹状をなす凹部1aに形成したブロック体で、各面に次の各接合部1b〜1gが形成されている。まず、上面には後述する上部フレームの支柱部材を接合して取付けるためのビスやボルトなどを取付けるための穴などによる上面接合部1bが形成されている。下面には、後述する自立脚部材を接合して取付けるためのボルトやビスのためのネジ穴などによる下面接合部1cが形成されている。前面と後面の略全幅には後述する天板支持部材を接合して取付けるための水平な凹溝などによる前面接合部1dと後面接合部1eが形成されている。この接合部1dと1eの溝は図示した例では左右方向に貫通していないが、貫通していてもよい。更に、このブロック1の左,右側面(又は、どちらかの一側面)の隅部近くには、後に述べる配線コア体BCの前後壁として用いる壁状梁部材3,4を接合するためのビスやボルトなどの取付穴による接合部1fと、このブロック1同士を接合するためボルト等を装着するための穴による接合部1gが形成されている。なお、側壁ブロック1,2は、鉄板などの金属板を曲げたり溶接などにより接合して形成したものでもよい。また、側壁ブロック2の構成は凹部2aから接合部2gまでの構成が、前記ブロック1の対応する構成1a〜1gと同一構成で対応している。
3,4は、図7に端面(断面)形状を例示したが、上記2つの側壁ブロック1,2を、両ブロック1,2の側面を対向させて適宜距離、例えば、1200〜2400mm程度離隔して配置したとき、当該両ブロック1,2の前,後面に揃えて配設すると共に、両ブロック1,2の側面に形成した接合部1fの4個のボルト穴に挿入したボルト杆によってこのブロック1,2に接合され、当該ブロック1,2と結合一体化される配線コア体BCの前後壁をなす壁状梁部材である。この壁状梁部材3,4の内面には、長さ方向に形成した上,下の凹部3d(4d)と、両凹部に挟まれた略中央部に凸部3e(4e)を形成し、これらの上,下の凹部と凸部3d,3e(4d,4e)が、後述するオプション等の取付部として用いられる。
上記の配線コア体BCの前後壁である壁状梁部材3,4は、図7に例示するように、それぞれの外面側に前記側壁ブロック1,2における凹溝による前面接合部1dと後面接合部1eの溝に連続する凹溝3aと4aを具備している。また、この梁部材3,4は、夫々の上下端近傍に、前記ブロック1,2における4つの穴による接合部1fに対応させて設けた、例えばナット部材などの雌ネジによるボルト受部3b,3c、同4b,4cを具備している。なお、前記梁部材3,4は、鋼板を曲げ加工して形成することにより、内面の凹部3d(4d)や凸部3e(4e)、或は、外面の凹溝3a,4aなどを形成するが、強度面や加工面から凹溝3a(4a)の補強部材、或は、ボルト受け部3b,3c(4b,4c)を形成するための部材を所要部位に挿入などにより設けることもある。
上記に述べた前後の壁状梁部材3,4は、左右の側壁ブロック1,2の対向面間に挟まれるように配置し、側壁ブロック1,2の側面4箇所のボルト穴による接合部1fからボルト杆(図示せず)を挿入し、これらのボルト杆を壁状梁部材3,4における夫々のボルト受け部3b,3c、同4b,4cに螺入締結することにより、左右の側壁ブロック1,2と前後の壁状梁部材3,4とは剛体的に結合一体化された横長溝型状をなすブロック状結合体に形成される。前記ブロック状結合体は、壁状梁部材3,4の両端部に側壁ブロック1,2を挟持した形態、或は、一体成形した形態によって形成することもできる。また、このブロック状結合体の平面形状は横長の矩形枠状乃至横長口字状を呈するものである。なお、上記ブロック状結合体の外面に形成される凹溝(1d,1e)3a,4aは、当該結合体の前面又は後面の一方に形成したものもある。
上記ブロック状結合体における左右の側壁ブロック1,2における下面の2つのボルト穴による結合部1c(2c)には、自立脚部材5を形成する2本の脚柱5a,5bが当てがわれ、両脚柱5a,5bの上端部に形成したボルト受(図1〜図5には表われない固定ナット部材5c,5d、図16参照)に、前記接合部1c,2cの穴から挿入されたボルト杆(図示せず)が螺入緊締されて、このブロック結合体に自立脚部材5が取付けられ、これにより本発明脚部材と協働して天板を結合支持しデスクの強度メンバとなる横長溝型状で内部の溝部を配線スペースとする配線コア体BCの一例が形成される(図1〜図5参照)。なお、図3,図5においてTcは、配線コア体BCの壁状梁部材3,4の内面における下方の凹部3d,4dに縁辺を係止させて着脱自在に配置した配線トレーで、該トレー同士の隙間gや側壁ブロック1,2の内面と当該トレーTcの左,右外側辺との隙間gを通して床からの配線を、配線コア体BCがなす溝部内に導入して、このトレーTcの上に置いたりトレー上を左右に通したりすることが出来る。前記トレーは、後述の図16,図34にも示されている。
図1〜図7により説明した配線コア体BCは、これに結合される自立脚部材5が前後に位置した2本の脚柱5a,5bにより形成されているので、床に静置すれば自立する。従って、自立脚部材5は、図示しないが、前後幅のある接地面を有する逆T状の1本脚柱や前後幅のある縦長パネル状の脚体など自立性のある脚部材で代替することもできる。図1〜図5において、5eは前後の脚柱5aと5bを結合する上,下の連結部材、5fは脚柱5a,5bの下端に設けたアジャスタ、5gは前記連結部材5eを外面から覆うカバー部材である。本発明では自立脚部材5を設けた配線コア体BCは、それ同士の少なくとも2本以上を、対面した側壁ブロック1,2における連結用接合面1gのボルト穴にボルト杆を通してナットなどで緊締する、或は、これと併せて連結部材5e同士においても連結することにより、強固に結合された連結配線コア体BCに形成される。配線コア体BC同士の連結においては、前記連結部材5e同士においても連結すると、配線コア体BC同士のより強固な結合一体化を図ることができる。なお、配線コア体BCの連結数は2本に限られるものではなく、それ以上の本数を連結してもよく、その場合においての連結された配線コア体BCの結合強度は上記の場合と同等である。また、連結された各配線コア体BCは、各コア体BCの溝部が、左右の側壁ブロック1,2の上面が凹陥した凹部1aに形成されていることにより、連結コア体BCの全長において貫通することとなり、従って、連結コア体の長さ方向の任意の場所、とりわけ側壁1,2同士の接合部おいてさえも、投込み配線が可能という特長がある。
上記の単独又は連結された配線コア体BCの前後面には、図8〜図11により説明する天板支持用の本発明脚部材6、或は、図12〜図15により説明する長さが異なる2種類の天板支持用の支持腕部材7を、図16や図17に例示するように、側壁ブロック1,2の前,後面の凹溝による接合部1d,1e、乃至、当該接合部1d,1eに連続した壁状梁部材3,4の凹溝3a,4aの任意の位置において結合させて取付ける。前記支持部材6,7は、連結された配線コア体BCに跨って結合させて取付けることもできる。従って、図19に例示したレイアウト例の各デスクに用いている種々の平面形状を有する主天板8〜12、或は、図20〜図23に例示した補助天板13〜16を、前記支持脚部材6及び/又は支持腕部材7に支持させて当該配線コア体BCに取付け、基本的構成のデスクの例を形成することが出来る(図16〜図18参照)。そこで、天板支持用の本発明脚部材6と天板支持用の腕部材7について、次に説明する。
まず、図8〜図11に示した本発明脚部材6は、配線コア体BCにおける側壁ブロック1(2)と壁状梁部材3(4)に形成された接合部1d(1e)の溝と凹溝3a(4a)に、垂直面に設けたナット62aを有するボルト61aによって結合されると共に、前記ナット62aが支持される前記接合部1d(1e)の溝又は凹溝3a(4a)に嵌入する当該ナット62aと同じ高さに並列して設けた位置決め用の複数の、図の例では4個の凸部63aを具備した壁結合部6aと、天板裏面をその奥行き方向の前後2箇所で下面から支持する短柱状の天板結合部6b,6cと、両結合部6b,6cを連結する連結部6dと該連結部6dの中間部分から下方へ斜めに延びた脚部6eから成る。なお、61b,61cは前記結合部6b,6cの上端に設けた天板受座、62b,62cは前記受座の脚体である。また、結合部6b,6cは3箇所又はそれ以上設けることもできる。
上記の本発明脚部材6における壁結合部6aは、前方側(天板の奥側)の天板結合部6bの前面に垂直面を有して形成され、前記側壁ブロック1(2)の接合部1d(1e)の溝又は/及び壁状梁部材3(4)の凹溝3a(4a)に前記凸部63aを嵌入させると共に、当該溝又は凹溝3a(4a)の内部にナットの膨出部が係止されることにより保持される膨出駒状のナット62a(ボルト61aに予め螺装されていて前記凹溝3a(4a)に挿入される)に、当該壁結合部6aに設けたボルト穴を通して挿入されているボルト61aを回転することにより、前記ナット62aを凹溝3a(4a)の内面に緊締させ、これによって支持脚部材6が配線コア体BCに緊密に一体化された状態で取付けられることとなる(図11,図16,図17参照)。なお、4個の凸部63aのうち、中央部の2個の凸部63aは、側壁ブロック1,2を連結するとき、両ブロック1,2の前後面に設けた貫通しない凹溝による接合部1d(1e)と2d(2e)の非貫通部分を両外側から挟持することにより、両ブロック1と2の結合の位置決め作用をする。
ここで、本発明脚部材6における前後の天板結合部6b,6cは、短か目の筒状体と、上端部に水平な天板受座61b,61cを有する脚体62b,62cとにより形成し、筒状体に脚体62b,62cを挿入して、該挿入脚体62b,62cの高さをスクリュ式アジャスタやピン式アジャスタなどにより昇降位置決めできる上下アジャスタ機構6fを具備している。なお、6gは脚部6eの下端に設けたアジャスタである。
一方、上記デスクは、天板支持部材として上記脚部材6と併用して天板支持腕部材7を用いることがある。この腕部材7は、図12,図13に例示するように、上記脚部材6における壁結合部6aの結合構造と同じ要領で、即ち、ボルト杆とナット部材により側壁ブロック1(2)又は/及び壁状梁部材3(4)における接合部1d(1e)又は/及び凹溝3a(4a)に結合される垂直部7aと、この垂直部7aの上端から天板の裏面側に水平に延びる水平部7bを有するほぼ倒L状をなす主部材と、前記垂直部7bの背面側において側壁ブロック1(2)又は壁状梁部材3(4)の上部に係止される鉤状の係止部材7cと、主部材と係止部材7cを結合するボルト7d、主部材の垂直部7bを前記の接合部1d(1e)又は凹溝3a(4a)に結合するナット71e付のボルト7e、並びに、前記ボルト7d,7eを取付けるため、等ピッチで複数個設けたボルト穴7fとから形成されている。
図12,図13に示した天板支持腕部材7は、垂直部7aに縦方向に等ピッチで複数のボルト穴7fを具備しているので、側壁ブロック1(2)と壁状梁部材3(4)への取付高さ(水平部7bの上面[天板の支持面]の高さ)が調整可能である。垂直部7aの梁部材3(4)への取付け高さを選択して、天板8の高さを選択する場合には、一定高さの側壁ブロック1(2)又は梁部材3(4)に合せて垂直部7aの背面における係止部7c取付位置の高さを予め接合ボルト7dにより調節しておき、この係止部7cを側壁ブロック1(2)や梁部材3(4)の上部に係止させてから、垂直部7aをボルト7eにより固定する(図13参照)。
上記の天板支持腕部材7は、その水平部7bの長さが図12,図13に例示したものにより長く形成したタイプもある。即ち、図14,図15に例示するように水平部7bをもっと長く、具体的には、支持する主天板8などの奥行き量(前後幅)より少し短い程度乃至中間程度の長さに形成したものである。この天板支持腕部材7も、配線コア体BCに対する取付高さを、先に説明した短かい支持腕部材7と同じ要領で変更できる構成を備えている。従って、図14,図15において、図12,図13と同一部材又は同一部位を示すものとする。
本発明では、主天板8〜12を水平部7bの長さが短かい図12,図13の支持腕部材7で天板を支持する場合には、図18に例示するように、取付ける天板8〜12の支持腕部材7に支持されない側を、上端部に高さ調節機構を内臓した天板支持部17aを、また下端部にアジャスタ17bを具備した支脚17により支持するように、この支脚17を設ける。これは、短か目の支持腕部材7と支脚17によって使用する天板8〜12などの天板(図20〜図23も参照)を両持ち支持するためである。従って、図14,図15の例のように水平部7bが長い天板支持腕部材7を使用する場合には、通常、支脚17を用いない。
本発明脚部材6、或は,該脚部材6と腕部材7を配線コア体BCに結合させ形成されるデスクに使用される主天板8〜12の平面形状の例は、図19に示した様々な態様に形成された複数主のデスクをレイアウトした例において各デスクに用いた通りであるが、主天板形態は図19に例示したものに限られる訳ではない。最も一般的な長方形の主天板8は、長辺が1200mmから200mmピッチで1400〜1800mmまでと2400mmのもの、並びに、前記天板の1/2長の700mm、800mmで、短辺が650〜750mm程度の天板であって、いずれも奥行きが700mm〜750mm程度に形成したものが用いられる。
図19のレイアウト例に示したデスクにおいて用いられた上記長方形の主天板8以外の主天板9〜12のうち、主天板9は、その手前側をなだらかな凹状弯曲面9aに形成されている。同じく、主天板10は、その右側の前後幅(奥行き)を手前側の辺において凸彎曲状になだらかに広げた異形の主天板の例である。また、図19における主天板11は、上記天板10と同じ趣旨で、右側の奥行きを広げた異形の主天板であるが、手前側の辺を円弧状に凹陥11aさせた形態である点で異なっている。なお、図19におけるもう一つの異形主天板12は、左側に90度のコーナー部がない点で上記の主天板10,11と異なる。これらの主天板9〜12のサイズも、主天板8と同じかほぼ同様の仕様のものを用いる。また、図19の符号13で示す主天板は、後に図20により述べる半円形の補助天板13よりも径を大きくしたものを主天板として用いている。
上述した各主天板8〜12は、直線状をなす長辺又は短辺のいずれかの縁部分を、配線コア体BCにおける前,後の壁状梁部材3又は4の上辺に重ねる形で、本発明脚部材6又は該脚部材6と天板支持腕部材7によって配線コア体BCに結合一体化されて様々なデスクの例に構成されている(図16〜図18参照)。
図19に例示した各デスクでは、使用した主天板8〜12の脇などに図20〜図23に例示した補助天板13〜16を適用することができる。各補助天板13〜16は、主天板8〜12の脇や主天板8〜12と同様に配線コア体BCに対向させて設け、先に述べた2種類の長さの異なる天板支持腕部材7などにより配線コア体BC、或は、主天板8〜12に結合され、支脚17によって補助的に支持されることにより、主天板8〜12の拡張的利用、或は、ミーティングテーブルなどとして利用する。
以上に説明した本発明脚部材6を用いたデスクの例は、配線コア体BCに本発明脚部材6などを介して主天板8〜12、或は、補助天板13〜16を取付けた例で、前記コア体BCの上方又は下方にオプションパーツなどが装着されない例であったが、上記の各デスクには、配線コア体BCにおける壁状梁部材3,4が形成する溝の内側の凹部3d,4dや凸部3e,4e、或は、当該梁部材3,4の外面側の溝3a,4aを利用して、図24〜図28により説明する幕板19や配線ダクト20などのオプションパーツ、或は、図29〜図39により説明する机上型の各種パネル21〜23、図19や図51〜図56に示した各デスクに使用している種々の大きさのサイドパネル28やエンドパネル29、図40により説明するモニタなど載置用の扇形小天板30を装着したり、或は、図45,図46に例示するオーバーヘッドキャビネット37やモニタDmなどのオプションパーツを取付けるための上部フレームUF(図42〜図44参照)を装着することができるので、これらについて以下に順次説明する。
まず、図24は、配線コア体BCにおける前後の壁状梁部材3,4がなす溝部の内面に形成した凸部3e,4eを利用して、その凸部3e,4e上に移動可能に立設した正面視略門形をなす移動形フレーム18の斜視図である。このフレーム18は、前記梁部材3,4の凸部3e,4eを上,下から挟むようにして載架された平板状の取付ベース(図33,34参照、図33,34では符号24aと24b)に、水平な支柱基部を支持させ、該基部の上に壁状梁部材3又は4のいずれかの側に偏位させて立設した左右位置の支柱18aと18bの上端に、横ビーム材18cを横架結合して形成されており、一例として液晶モニタDmを横ビーム材18cの上で左右方向に移動可能に装着するためのものである。支柱18a,18bを壁状梁部材3又は4の一方に偏位させて設けるのは、いずれか一方の梁部材3又は4の側の主天板8〜12の使用者のためにモニタを設けるからである。従って、主天板8などが配線コア体BCを挟んで両面に設けられるときは、上記支柱18a,18bと横ビーム材18cによる移動フレーム18は、配線コア体BCの溝部に前後ダブル形態で立設される。この液晶モニタDmは、このフレーム18を梁部材3,4における凸部3e,4eに沿って取付ベースを移動させることによっても左右位置を変更させることができる。
図25は、配線コア体BCにおける壁状梁部材3,4の凸部3e,4e或は凹部3d,4dの段部下辺を利用して着脱自在に吊下設置した、例えば、箱状やダクト状をなす配線ダクト19の斜視図である。このダクト19は、一例として図26に示すように、壁状梁部材3,4の内面に形成した下方の凹部3d,4dに係止して設ける吊子部材19a,19bに、当該ダクト19の上部辺の折返部19c,19dを係止することにより、配線コア体BCの溝部の下方に吊下して設けられる。本発明脚部材6を用いたデスクにおいて、配線ダクト19の吊設形態は、上記構成に限られるものではない。図26において、19eは、吊子部材19a,19bに設けた吊子部材19a,19bの凹部3d,4dからの離脱を防ぐストッパ部材である。また、上記デスクでは、この配線ダクト19に代え、又は、配線ダクト19と併用して、前記凸部3e,4e、或は、凹部3d,4dの段部下辺に、図示しないが、板状乃至皿状の配線トレーTc(図5,図18,図34参照)を着脱自在に載架して設けることもある。
図27は、上記配線コア体BCにおける梁部材3,4が形成する溝内面の凸部3e,4e、或は、凹部3d,4dの下辺などを利用しそこに吊下支持させて設けた幕板20の斜視図である。上記幕板20の取付構造の一例を、図28に示す。即ち、図28では、ほぼ横向きL字状の支持アーム20aの一端を、このアーム20aの端部に設けた鉤状部材20bによって、壁状梁部材4(又は3)の下位の凹部4dに引掛け、このアーム20aの他端を幕板20の上端面に結合する一方、当該幕板20の下端面を連結アーム20cにより自立脚部材5における連結部材5eに連結することにより、幕板20を配線コア体BCの溝部のほぼ真下に吊設しているのである。上記幕板20の材質、或は、その上下幅や左右幅は適宜選択できる。
上記デスクにおける配線コア体BCにおける前後の壁状梁部材3,4が形成する溝には、図29〜図31に示す形態の各パネル21,22,23を立設して設けることができる。ここで、図29と図30のパネル21,22は、配線コア体BCの壁状梁部材3,4がなす溝に立設した支柱に、当該コア体BCと略同幅のパネル21とパネル22をそれぞれに支持させた位置固定タイプのパネルであるが、図30の固定パネル22は、その下半部22aが着脱自在の構造を具備したパネルである。この着脱構造の点については図34〜図36により後に詳述する。一方、図31は、図24の移動フレーム18の場合と同様に配線コア体BCの長さ方向において移動可能にして設けたパネル23である。上記の各パネル21〜23に共通した取付構造については、図33,図34により説明する。
即ち、上記の各パネル21〜23は、図33と図34に例示したように、配線コア体BCにおける壁状梁部材3,4が形成する溝内面側の凸部3e,4eに載架され、当該凸部3e,4eを上下から挟持する上ベース24aと下ベース24bをビス等によって緊締することにより前記凸部3e,4eに着脱可能に取付けられる当該取付ベース24に、水平な基部25aにおいて固定立設されるほぼ逆T状をなす左右の支柱25が、前記各パネル21〜23を支持することにより、配線コア体BCに取付けられる。Tcは、先にも述べたが配線コア体BCの溝内部における下方の凹部3e,4eに架設した着脱式の配線用トレーである。
次に、上記固定パネル22における下半部22aの着脱構造の一例について、図35〜図37により説明する。図30と図32のパネル22の下半部22aは、図35〜図37に示すように、パネル22の上部本体側の下部内面と支柱25の外面に形成した隙間26に挿込まれる挿込片22bを上部に有し、下部内面に、支柱25の外面に設けた係止ボタン27の細くなった首部27aに係止される穴22cを設けて、パネル下半部22aを形成する表と裏のパネル体22a′が形成されている。従って、図36の断面図に示す状態で装着されているパネル下半部22aの表と裏のパネル体22a′をそれぞれ図36に矢印で示す上方へ少し持上げて穴22cの中央に係止ボタン27を位置付けると、図37の状態になるので、当該下半部のパネル体22a′の下部を手前側に引くと、穴22cが係止ボタン27から外れるので、この状態でパネル下半部22aを形成している表と裏のパネル体22a′を、逐次、図36に矢印で示す下方へ引けば、パネル下半部22aを形成する表と裏のパネル体22a′は支柱25並びにパネル22の上部本体側から離脱させることができる。
図30,図32に示した下半部22aが取外せる固定パネル22においては、の下半部22aが取外せるので、パネル22を配線コア体BCに取付けたままで下半部22aを取外すことにより、当該配線コア体BCの壁状梁部材3,4がなす溝をコード類の収容部として利用するとき、図38に例示するようにそのコード類CaやコンセントCoなどの付属機器を出入れするための上下方向のスペースが形成でき、従って、このパネル22の下半部22aがいわゆる投入み配線等のアクセスの邪魔になることがない。また、上記固定パネル22の下半部22aは、内部が中空の表,裏のパネル体22a′により内部中空のサンドイッチ構造であるから、図39に例示するように、下半部22aを形成する表裏のパネル体22a′の表面に、挿込口を略45度など、適宜角度の傾斜面に形成したコンセントボックスCbを設けることができる。このコンセントボックスCbは、図29,図31に示したパネル21と23に設けることも可能である。
次に、中心角(又は挟み角)120度のパネル付扇形小天板30について、図40により説明する。この扇形小天板30は、中心角が120度の扇形状であり、配線コア体BCの溝部内側の凸部3e,4eを利用して2本の支柱31を立設し、この支柱31の上端側に、奥行方向の中間部分を支持させて取付けられており、この扇形小天板30の奥側には当該天板30の縁に沿って挟み角が略120度の遮蔽パネル32が設けられている。この小天板30は図40に例示するよにパソコンPC等のモニタDmを載置して、手前側の主天板8などを広く利用できるようにするために用いる。なお、前記支柱31を配線コア体BCの溝部内の凸部3e,4eに取付ける構造は、一例として、図34により説明したパネル21〜23の支持構造と同じものを用いるが、他の構造であってもよい。
上記の扇形小天板30は、その奥行方向の略中間部において支柱31に支持される関係上、当該天板30の奥行量の略1/2は、配線コア体BCを跨いで、向う側の主天板8側に突出する。そこで、この遮蔽パネル32を備えた小天板31を、図19のレイアウト例や図57に例示するように、本発明脚部材6を取付けた配線コア体BCに関し向う側と手前側で、互い違いに交互に設置すると、前記脚部材6を有する配線コア体BCを挟んで両側に設けられた主天板8などに、ジグザグ状にパネル32を配した態様のデスクの例に形成される。
本発明では、上記扇形天板30の構成を拡張し、図41に例示するように遮蔽パネル32′を具備した扇形の天板30′を、本発明脚部材6を有する連結配線コア体BCに主天板として取付けてデスクを構成することもできる。図41のデスクでは、頂角が120度の扇形天板30′を、配線コア体BCを挟んでジグザグ状をなすように配置することにより、各天板30′を使用する者の略中央部位の奥行き量を大きくした例である。このデスクでは各天板30′の奥行き量が大きい中央部位に、パソコンPC等の機器を設置するようにすれば、各天板面をスペース効率よく使用することが可能になる。また、各パネル32′には、コンセントボックスCbを設けておき、各コンセントボックスCbに、配線コア体BCから所要な配線を取込んで接続すれば、所要の配線が天板上に現れないので見映えも良好になる。上記の各天板30′と配線コア体BCの結合には、支持腕部材7を用いるとともに、各天板30′の手前側には支脚17を配置する形態とすることもできる。
以上の段落[0036]から段落[0045]までの説明は、本発明脚部材6を用いたデスクにおいて、配線コア体BCが具備する断面溝状部が具備した形態を利用して種々のパネルやオプションパーツなどを装着するようにした例であるが、これらのデスクでは、図42〜図44により次に説明する上部フレームUFを配線コア体BCに立設し、この上部フレームUFにオプションパーツなどを装着できる構成を採ることもできるので、以下に説明する。
図42〜図44に例示するように、上記フレームUFは、前後2本の支柱体33a,33bを、その下部を1本の基部33cの上部に連結ブロック33dを介して結合した形に形成したフレーム支柱33を本発明脚部材6を取付けた配線コア体BCにおける左右の側壁ブロック1,2の上面凹部1aに形成した接合部1bに立て、この左右のフレーム支柱33の前後両面の上段部、又は、上段部と中段部などに、前面にオプションパーツなどの係着用凹溝34aと35aを形成した横ビーム材34と35を前後幅がある支柱体33a,33bの前後両面に架設して形成される。尚、図42〜図44の例では、左右のフレーム支柱33,33の上端部に結合ビーム材36が架設されている。
上記の上部フレームUFは、図45に例示するように、結合ビーム材36に支持させるか、或は、該ビーム36を跨ぎ上部の横ビーム材34に支持させて、オーバヘッドキャビネット37を装着したり、図47に例示するように、上段や中段の横ビーム材34又は35に液晶モニタDmを装着したり、或は、図48に例示するようにシェルフを形成する棚板38を少なくとも一枚或は2段設けるなど、様々なオプション部品を着脱自在に架装することができる。
図46は、オーバヘッドキャビネット47を横ビーム材34と結合ビーム材36に取付ける構造の一例を示す断面図である。前記キャビネット47は、その底壁47aを、前記ビーム材34,36にマウントした架台48の上面にボルトなどにより結合して取付けられる。架台48は、結合ビーム材36にその上面から被せるように装着される断面が大略横長T状をなす架台ベース48Aと、該ベース48Aの両翼部48aに結合され、かつ、手前側が結合ビーム材36をその下面から抱持する抱持部48bに形成されていると共に、前端側が横ビーム材34の凹溝34aに掛止される掛止部48cに形成された係止部材48Bとから形成されている。上記キャビネット47は、それを支持する架台48がベース48Aと係止部材48Bによって横ビーム材34と結合ビーム材36にマウントされた形態であるから、キャビネット47をビーム材の長さ方向で容易に移動することができる。
次に、以上に述べた配線コア体BC、本発明脚部材6、天板支持腕部材7、各天板8〜上部フレームUF、並びに、種々のオプションパーツを使用して形成するデスクの具体的態様について、図48以降の図を参照して説明する。
まず、図48は、一例として2本の配線コア体BCを連結した連結コア体に、図48では長方形の主天板8を2枚用いると共に、天板支持脚部材6と天板支持腕部材7によりデスクの基本形を形成する一方、2本の配線コア体BCの溝部に、図29の固定パネル21と上部フレームUFを設け、更に、上部フレームUFに図45のオーバーヘッドキャビネット37を設けてデスクの一例を形成する状態を示した分解斜視図である。
図49は、2本の連結した配線コア体BCに短い方の天板支持腕部材7によって、支脚17を有する2枚の主天板8を取付けてデスク基本形を形成すると共に、この基本デスクに固定パネル21、上部フレームUF,オーバーキャビネット37の各パーツを装着し、各パーツの装設形態を図48と同様に形成したデスクの別の例の分解斜視図である。
図50は、図48の構成を有するデスクの例において、連結した配線コア体BCの向う側にも、本発明脚部材6と長い方の天板支持腕部材7とにより長方形の天板8を取付けて、連結配線コア体BCの前後両面に天板面を形成したデスクの他の例の斜視図である。
図51は、本発明脚部材6を取付けて連結した配線コア体BCを核にして、形状違い,支脚17の配置違いの主天板8半円形天板16を配置を変えて取付け、夫々の天板8と天板16をランダム配置したように形成したデスクの他の例の一つを示す斜視図である。図51における半円形天板16は、配線コア体BCの溝部の上で2枚の半円形天板16の直線辺を突合せすることにより、円形天板を形成するように配置している。
図51〜図56は、本発明脚部材6を備えた配線コア体BCの3本以上を連結した連結配線コア体を核にして、様々な主天板を始めとして、所要のパーツを取付けることにより、上記デスクの更なる展開例を示したものである。なお、図51〜図56で用いた各パーツや構成部材の符号は、図50までに用いた符号と同一部材を示すものとして用いる。