JP2005101619A - パターン欠陥検査方法および検査装置 - Google Patents
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Abstract
半導体装置の製造過程にあるウェハ上の同一設計パターンの欠陥、異物、残渣等を電子線により検査する装置において、検査の高速化を実現すること。
【解決手段】
半導体試料7の表面に一定の面積を持った電子ビーム(面積ビーム)を照射し、試料表面からの反射電子を結像レンズ11により結像して、半導体試料7表面の複数の領域の画像を取得して画像記憶部18、19に記憶させ、この記憶された複数の領域の画像同士を比較することによって、上記領域内における欠陥の有無および欠陥の位置を計測する。
【選択図】 図1
Description
に関する。
図1に、本発明の一実施例になる検査装置の概略構成を示す。本実施例による検査装置は、大別して、電子光学系101、試料室102、画像検出部103、画像処理部104および制御部105より構成されている。
この他、試料室102には、検査領域の位置決め用に用いられる光学顕微鏡30も付設されている。
∴ t=0.1・[x2/(I・η)] ・・・(1)
また、Tは次式で表わされる。
∴ T=1×10-4・(t/x2)=1×10-5・[1/(I・η)] ・・・(2)
この式に、実際の値を代入して、検査所要時間Tを求める。
検査所要時間は飛躍的に短縮され、高速検査が可能になることが判る。
より作られる像12も移動してしまう。この移動が生じないようにするために、偏向器10を偏向器5と連動動作させるようにした。
読出速度としている。これを模式的に示したのが図3である。CCD17からの画像データの読出チャンネル数は32chであり、各チャンネル毎に32画素×1024ラインがあるから、このCCDから一枚の画像データを読み出すに必要な時間は約1msecとなる。すなわち、100μm角の1ショット領域の画像信号を1msecで取り込めることになり、試料表面積1cm2 当りの検査所要時間は10secとなる。以上のように、従来方式による試料面積1cm2 当りの検査所要時間100secに比べて、10倍もの高速化が達成できた。また、本実施例では、検査所要時間を決めているのはCCD素子からの信号読出速度であるので、将来CCD素子におけるより高速のデータ読出方式が実現されれば、さらなる検査の高速化が期待できる。
ある。入射電子のエネルギーが高いと、固体内部に奥深く侵入する電子が増えるため、真空中に再び放出する反射電子は少数である。さらに、非弾性散乱が増加するために、低エネルギー側に広い裾野を引きエネルギーの広がりが大きくなる(同図(a))。エネルギーの広がりが大きい電子を電子光学系により結像する場合には、色収差により分解能が低下するという問題が生じる。一方、低エネルギーの電子を照射する場合には、弾性散乱の割合が増加するため、低エネルギー側の裾野が減少し、また、二次電子の放出も減少するがため、同図(b)に示すようになる。すなわち、本実施例では、エネルギーの低い電子を試料表面に入射させることで、まずエネルギーの広がりの大きい二次電子の放出を抑え、かつ反射電子すなわち後方散乱電子の放出割合を増加させ、さらに後方散乱電子のエネルギー
の広がりをも小さく抑えることができるため、高分解能の画像を形成することができるという特長がある。
て、記憶部18,19に記憶された光学画像信号同士を比較演算して、両画像間でのマーキング箇所の位置ずれ量を算出する。このマーキング箇所の位置ずれ量と両画像間でのステージ移動量とから、ウエハ7の回転角度誤差を算出し、その分ステージ8を回転させて回転角度を補正する。以上の回転補正操作を数回繰り返して、回転角度誤差が所定値以下となるようにする。さらに、光学顕微鏡画像を用いてウエハ7表面上の回路パターンを観察し、ウエハ上でのチップの位置やチップ間の距離(例えば、メモリセルのような繰返しパターンの繰返しピッチ)を予め測定し、その値を制御計算機29に入力する。そして、ウエハ7表面上の被検査チップおよびそのチップ内の被検査領域をモニタ22の光学顕微鏡画像上で設定する。光学顕微鏡画像は、比較的低倍率で観察が可能であり、また、ウエハ7表面の回路パターンが例えばシリコン酸化膜のような透明な膜で覆われている場合でもその下地まで観察可能であるので、チップ内回路パターンのレイアウト等が簡便に観察でき、検査領域の設定が簡便に行なえる。
の回転補正も実施した後に、この光学顕微鏡画像に比べて分解能が高く、高倍率画像を得ることのできる電子線画像を用いての高精度な回転補正ができるようになる。さらに、この電子線画像を用いて、被検査領域または同一パターン領域を高倍率で高精度に観察確認・補正することができる。ただし、半導体ウエハ7の表面の全部(または一部)が絶縁物で覆われている場合には、電子線を照射するとこの絶縁物が帯電して、一度電子線を照射した場所は検査できなくなってしまう場合がある。そこで、上記のような検査に先だっての検査条件設定のための電子ビーム照射は、実際には検査を行なう予定のない領域であってかつ被検査領域と同じパターンを有する場所を選択して行なうようにすればよい。
させながら、比較して行く。
なお、上記標準(良品)試料としては、上記検査対象試料とは別の予めパターン欠陥が無いことが判っている試料(ウエハ)を用いても良いし、上記検査対象試料表面の予めパターン欠陥が無いことが判っている領域(チップ)を用いても良い。例えば、半導体試料(ウエハ)表面にパターンを形成する際、ウエハ全面にわたり下層パターンと上層パターン間での合わせずれ不良が発生することがある。このような場合には、比較対象が同一ウエハ内あるいは同一チップ内のパターン同士であると、上記のようなウエハ全面にわたり発生した不良(欠陥)は見落とされてしまうが、本実施例によれば、予め良品(無欠陥)であることが判っている領域の画像信号を記憶しておき、この記憶画像信号と検査対象領域の画像信号とを比較することにより、上記したようなウエハ全面にわたり発生した不良をも精度良く検出することができる。
上記の実施例1では、1ショットの電子ビーム照射領域の面積が100μm×100μmとかなり大きいため、半導体試料の拡大像の周辺部に歪みが生じると云う問題や照射領域内でのビーム電流密度の均一性に問題が生じる場合がある。画像歪みや電流密度の不均一性が固定的に生じている場合には、光ファイバー束16のファイバー素線配列に変化を付けることで補正可能であるし、また、画像信号の取得感度や画像処理に重みを付けることでも補正できるが、それらが時間的に変動する場合には、それらの方法では対応が困難となる。本実施例では、1ショットの照射領域を5μm角として、1ショットの照射領域内では歪みや電流密度の不均一性の問題が生じないようにした。照射電子ビーム電流は1ショット当り5μAである。この時、電子ビームの照射時間は電子の散乱効率 ηを0.2
とすると、先の(1)式より、1ショット当りの照射時間tは、2.5 μsecとなる。ショット時間2.5 μsecで一つの照射領域(5μm角)を照射した後、電子ビームは偏向器5により隣接する次の照射領域(5μm角)上に移動される。このようにして、次々に照射位置を移動して、x方向100μm×y方向100μmの範囲全体を20×20=400ショットで照射する。
信号を参照して偏向補正信号を計算し、この偏向補正信号を偏向器5に送り照射電子ビームの偏向を制御させる。さらに、電子線による試料拡大像の歪みや位置ドリフト等に関する補正分も上記の偏向補正信号に重畳させることにより、これらの補正も行なうようにした。また、偏向器5と連動して偏向器10も動作させて、CCD上での試料拡大像の位置が上記のステージ追従によるビーム位置移動の影響を受けないようにした。これにより、ステージ移動による無駄時間を無くし、高速・高精度の検査を実現することができた。なお、上記以後の欠陥検査のための画像処理等については、先の実施例1の場合と同様である。
の検査所要時間は10secとなる。
本実施例では、試料表面画像を電気信号に変換する素子として、時間蓄積型のCCDセンサを用いた。この素子はTDIセンサと呼ばれるもので、光学式検査装置において一般的に使用されている。それ以外は、先の実施例2の場合と同様である。このTDIセンサの動作概念を図5を参照して説明する。TDIセンサでは、各受光領域で受光した光の強度に応じて生成された電荷をx方向のラインに移動させて行くと同時に、その移動先で受光した光の強度に応じて生成された電荷を順次足し合わせて行くように動作する。そして、受光面の最終ラインに達した時点で電気信号として外部に出力する。従って、x方向の電荷の移動速度と受光面上の画像のx方向の移動速度を同一にすることで、画像がセンサ上を移動する間の信号を積分して出力することになる。
ステージ8がx方向に1ショット分(5μm)だけ移動する間に電子ビームをy方向に100μm走査する必要がある。1ショットの所要時間を 2.5μsecとすると、y方向に100μm(20ショット分)を走査するには50μsec必要となる。一方、ステージ8のx方向移動速度は100mm/secであるから、ステージ8がx方向に丁度1ショット分(5μm)移動するに要する時間は50μsecとなる。このように、x方向に1ショット分(5μm)のステージ移動に要する時間とy方向に20ショット分(100μm)の電子ビーム走査に要する時間とを一致させ、無駄時間が生じるのを防いでいる。この方法によって試料表面積1cm2 の画像を取得するには、上述の5μm×100μmの単位走査領域についての走査所要時間(50μsec)の2×105 倍を要することに
なるので、試料表面積1cm2 当りの検査所要時間は10secとなる。なお、TDIセンサからの信号出力速度が上記した例の2倍の2Mライン/秒を実現できれば、検査所要時間はその半分の5secとなる。
先の実施例1〜3では、半導体試料表面に減速した電子線を照射していたが、本実施例では、電子線が試料表面に入射せずに試料表面直前で反射されてしまうように、試料表面に電子線の加速電圧よりも僅かに高い負電位を印加する。試料表面画像の形成には、この試料直前で反射された電子を用いる。その他は、先の第1の実施例の場合と全く同様である。近年半導体プロセスにCMP、CML等の表面研磨加工プロセスが導入されつつあり、半導体試料表面の凹凸が平坦化される傾向にある。本実施例では、このような平坦化プロセス後の表面の微妙な凹凸を、先の実施例1の場合に比較して、非常に感度よく検出することができる。すなわち、本実施例の特徴は、先の実施例1、2、3に比べ、試料に印加する負電圧をより高くして、照射電子が実際には半導体試料内に入射せずに、試料表面
に存在している原子核や電子と相互作用して試料表面の直前で反射されてしまうような条件に設定していることである。かかる条件の下で検査することにより、表面の微妙な凹凸の変化として現われるプロセスの欠陥を実施例1の場合よりもさらに感度良く検出できる等の利点が得られる。
先の実施例1〜4においては、蛍光板を用いて電子線画像を光学像に変換した後に、光センサ(CCDやTDI)センサで画像検出していた。本実施例では、電子線に対し直接感度のあるセンサ57を用いることにより、先の実施例1〜4における蛍光板と光ファイバー束とを省略したものである。その構成図を図6に示す。センサ57の断面構造は、通常の光センサの受光面の最表面に数百オングストロームの導電膜を施したものである。これにより、試料表面の電子線による画像を直接に検出できるので、先の実施例1〜4におけるような光ファイバー束(または、それに代わる光学レンズ)や蛍光板等が不要となり、装置構成が簡単になることで誤差要因が減少し、より信頼性の高い検査が可能となる。
先の実施例1〜3,および5では、半導体試料7に負の電位を印加し、試料に照射される電子のエネルギーを小さくすることで、試料から放出される後方散乱電子のエネルギー分散を小さくする効果が得られるようにしていた。本実施例では、新たにエネルギーフィルタ31を半導体試料7から結像レンズ11に到る間に設けて、検査画像を形成する電子のエネルギー分散をさらに小さくしている。その装置構成例を、図7に示す。エネルギーフィルタ31には、静電偏向と電磁偏向とを組み合わせたウィーンフィルタと呼ばれるものを用いた。このウィーンフィルタは、ある特定エネルギーの電子ビームに対して静電偏向作用と電磁偏向作用とが相殺し合ってビームを偏向させずに直進させるよう機能する。従って、このエネルギーフィルタ31の後段の結像レンズ11の後方に絞り32を設ける
ことによって、特定のエネルギーの電子ビームのみがこの絞り32の開口を通過して試料電子線像を形成するようにすることができる。従って、結像レンズ11や拡大レンズ13、14での色収差が低減され、センサ57(または蛍光板15)上に形成される画像の分解能が向上すると云う効果がある。
本実施例では、先の実施例5(図6)、実施例6(図7)において利用した電子線に対し感度のあるセンサ57と同様の機能を有し中心にビーム通過孔が設けられた絞り兼センサ204を、丁度半導体試料7における電子線照射領域の逆空間像(フーリエ変換像)が形成される位置に設置した。この絞り兼センサ204からの電子線強度分布像(信号)は、信号切換装置205を介して画像処理部104内の画像記憶部18,19に入力されるようにしてある。すなわち、この信号切換装置205は、制御計算機29からの制御信号を受けて絞り兼センサ204からの画像信号およびCCD17からの画像信号の何れか一方を選択して画像処理部104内の画像記憶部18,19に供給するよう機能する。
先ず、絞り兼センサ204からの逆空間像信号を用いての比較検査によって簡便かつ迅速に検査対象領域内での欠陥の有無を判定し、次いで、CCDセンサ17からの実空間像信号を用いての比較検査によって、その欠陥の存在位置を正確に同定できるようにした。これにより、実空間像比較による詳細な欠陥位置同定に先立って欠陥発生領域の概略を簡便に知ることができ、欠陥検査の効率化が達成される。
Claims (1)
- CMPまたはCMLを用いた半導体プロセスに適用される配線パターン欠陥検査方法であって、
CMPまたはCMLにより表面研磨が施された半導体試料を検査装置の真空チャンバ内に導入し、
該導入された試料に対して一定の面積の照射領域を有する面状の電子ビームを生成し、
該面状電子ビームを試料に照射し、
試料または試料を保持する試料ステージに対して所定の負電圧を印加することにより該照射された電子ビームを試料表面直前で反射させ、
該反射電子を検出し、
検出された反射電子から前記試料の画像を生成し、
生成した画像を前記照射領域以外の画像と比較することにより前記欠陥を検出することを特徴とするパターン欠陥検査方法。
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