JP2005101596A - 固体撮像装置およびカメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】 撮像領域の微細化および素子分離部の耐圧の確保を容易に実現でき、低暗電流及び白キズ数の低減を容易に実現できるMOS型固体撮像装置を提供する。
【解決手段】 リーク電流が小さい、素子分離構造を有するMOS型固体撮像装置を提供するため、シリコン基板1上に形成された固体撮像装置であって、第1導電型の電荷蓄積領域を備えたフォトダイオードとトランジスタと素子分離部とを含む、各画素に対応した撮像領域を有し、前記素子分離部の深さが、その不純物濃度が最大となる前記第1導電型の電荷蓄積領域の深さよりも浅いことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、デジタルカメラなどに使用されるMOS型固体撮像装置に関するものである。
MOS(Metal-Oxide-Semiconductor)型固体撮像装置は、各画素に形成された絶縁ゲート電極電界効果トランジスタ(以下「MOSトランジスタ」という。)を含む増幅回路を用いて、各画素のフォトダイオードに蓄積された光電荷の信号を増幅して読み出すイメージセンサである。特に、CMOS(Complementary MOS)プロセスで製造されるCMOSイメージセンサは、低電圧かつ低消費電力な装置であり、周辺回路とワン・チップ化ができるという長所を有するため、PC(Personal Computer)用小型カメラなどの携帯機器の画像入力装置として注目されている。
図11は、従来のMOS型固体撮像装置の撮像領域を構成するnチャンネルMOSトランジスタおよびトレンチ素子分離部の構造の一例を示す断面図である。図11に示すように、シリコン基板8にはp型ウェル領域が形成されている。p型ウェル領域内には、nチャンネルMOSトランジスタが形成されており、nチャンネルMOSトランジスタのソース領域がフォトダイオード10となっている。このフォトダイオード10では、光子を電荷に変換(即ち、光の照射によって電荷を発生)する。一般に、隣接する素子(例えば、MOSトランジスタ)同士を電気的に分離するための素子分離部には、選択酸化法(LOCOS: LOCal Oxidation of Silicon)により形成された酸化膜が用いられる。また、さらに上記個体撮像装置の微細化が進むと、素子分離部には、図11に示すトレンチ素子分離部9のように、トレンチ素子分離(STI:Shallow Trench Isolation)により形成された酸化膜が用いられる。
図12は、従来のMOS型固体撮像装置の構成の一例を示す図である。このMOS型固体撮像装置は、同一のシリコン基板8上に、複数の画素26が二次元状に配列された撮像領域27と、画素選択のための垂直シフトレジスタ28および水平シフトレジスタ29と、シフトレジスタに必要なパルスを供給するタイミング発生回路30とを備えている。撮像領域27における各画素26は、光電変換部31、転送用トランジスタ32、リセット用トランジスタ23、増幅用トランジスタ24及び選択用トランジスタ25の4個のMOSトランジスタから構成されている。
撮像領域27における、素子分離部にLOCOSやSTIを用いて形成されるMOS型固体撮像装置には、窒化膜などからの膜ストレスや、イオン注入工程やエッチング工程を原因とする欠陥が発生する。この欠陥は、暗電流や白キズの発生原因となる。また、LOCOSを用いると、バーズビーク幅が長くなるため、撮像領域27の微細化が困難になるという問題が生じる。また、STIを用いると埋め込み酸化膜による応力が発生するという問題が生じる。
そこで、上記の問題を解決する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載されている上記方法について、図13に従って説明する。図13(a)〜(f)は、特許文献1のMOS型固体撮像装置における素子分離部の断面の概略を製造工程順に示した断面図である。
図13(a)に示すように、半導体基板61上に、ゲート絶縁膜52として、SiO2膜を熱酸化によって0.1μmの厚さになるように堆積させる。次に、このゲート絶縁膜(熱酸化膜)52を介してイオン注入を行うことにより、チャネルストッパ53、光電変換部54およびドレイン55を形成する。さらに、図13(b)に示すように、CVD酸化膜56を、約0.3μmの厚さになるように堆積させる。そして、CVD酸化膜(レジスト)56を堆積させた後は、図13(c)に示すように、ゲートチャネル57を開口させるように、マスクを用いて、CVD酸化膜56およびゲート絶縁膜52を、RIE法によりエッチングする。
次に、図13(d)に示すように、ポリシリコンからなるゲート電極58を堆積させ、再酸化を行って、ゲート酸化膜をチャネル領域に形成する。このあと、図13(e)に示すように、レジストマスクを用いて、少なくともゲートチャネル57よりも大きいパターンでゲート電極58にRIEを施し、ポリシリコン配線パターンを形成する。さらに、図13(f)に示すように、SiO2等の層間絶縁膜59を堆積させて、ドレイン55と導通するようにRIEにより開口させ、信号線60を埋め込む。
特開2000−196057号公報
一般に、MOS型固体撮像装置は、各画素内に増幅回路を有しており、小さな電気信号を増幅することにより、高感度を実現できるということを特徴とする。そのため、フォトダイオードに漏れ込むリーク電流が大きい場合は、このリーク電流も増幅されてしまうため、大きな雑音が発生していた。この雑音により、画像の粗悪化が大きな問題となっている。ここで、リーク電流とは、フォトダイオード領域において光子が電荷に変換されることによって発生した電流を除く全てのフォトダイオードに漏れ込む電流のことを意味する。
現在、半導体装置の微細化および高密度化のための検討が、高度情報処理技術や携帯機器の小型化の要請と相俟って、依然精力的に推し進められている。現在では、0.18μm(さらに、これ以下)の寸法を設計基準にしたCMOS型固体撮像装置の開発が進められている。そして、画素領域および周辺回路の更なる微細化は、現在の固体撮像装置の目標の一つである。このような微細化による固体撮像装置の高集積化および高密度化は、固体撮像装置の高速化等の高性能化あるいは多機能化にとって最も有効な手段であり、今後の固体撮像装置を製造する上で必要不可欠となっている。
しかし、固体撮像装置においては、前述の微細化に伴う特有の問題として、撮像領域の面積の減少により感度が低下するという問題がある。例えば、フォトダイオード領域における感度は、光電変換された電荷量がリーク電流に起因するノイズ電荷量を上回る最小の光電荷量をいうが、その感度の向上のためには、ノイズ電荷の低減が必要不可欠となっている。
前述のように、微細なMOSトランジスタは、半導体LSIの微細化技術を利用して開発されたものであり、リーク電流には注意が払われていないのが現状である。たとえば、微細化に適した素子分離構造として前述のSTIが、半導体装置には広く使われているが、STIは、シリコン基板にドライエッチングで溝を掘り、そこに酸化膜を充填した構造であるため、充填された酸化膜とシリコン基板との熱膨張係数の違いから強い応力がシリコン基板内に発生する。また、溝の底端部は急峻な角度を有しているため応力の集中が起こる。一般的に、結晶に強い応力が存在すると、結晶のエネルギーを安定化させるために結晶欠陥の密度が増加する。この結晶欠陥からの電子がリーク電流の原因の一つである。
また、シリコン基板界面には結合に関与しない界面準位が形成されており、非結合電子が存在する。さらに、STIにおいては、トレンチ素子分離部がドライエッチングによって形成されることから、シリコン基板と埋め込み酸化膜との界面上および界面近傍の結晶構造は、非常に乱雑になっている。このため、上記界面上および界面近傍には、結合に関与しない非結合電子が多数存在することとなる(以後、界面上および界面近傍の非結合電子を「界面準位リーク」と称する)。この界面準位リークによって大きなリーク電流が発生する。
前述のように、半導体LSI技術によって微細化されたMOSトランジスタを有する固体撮像装置は、応力によって誘起された結晶欠陥に起因するリーク電流およびシリコン表面を含むSTIとの界面準位からのリーク電流のために、雑音が非常に大きくなるという問題がある。また、上記従来技術において記載したように、MOS型固体撮像装置及びその製造方法では、素子分離部の形成をチャネルストップ注入で行っており、素子分離部において、耐圧を十分に確保するためには、素子分離部の領域幅を広げる必要がある。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、撮像領域の微細化および素子分離部の耐圧の確保を容易に実現でき、低暗電流及び白キズ数の低減を容易に実現できるMOS型固体撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る固体撮像装置は、第1導電型の電荷蓄積領域を有するフォトダイオードと当該フォトダイオードによって得られた電荷を読み出すためのトランジスタとを含む画素単位の撮像領域を備える固体撮像装置であって、前記撮像領域は、前記トランジスタと、これに隣接する当該撮像領域外のトランジスタとを電気的に分離する素子分離部を有しており、前記素子分離部の深さが、その不純物濃度が最大となる前記電荷蓄積領域の深さよりも浅いことを特徴とする。
これにより、素子分離部の深さが、その不純物濃度が最大となる前記電荷蓄積領域の深さよりも浅くすると、フォトダイオードにかかる応力が大きく緩和される。その結果、フォトダイオードにおける結晶欠陥の生成が抑制されるため、リーク電流を低減することができる。この結果はSTIおよびLOCOSの両者に当てはまる。
なお、前述のMOSトランジスタは、nチャンネル型MOSトランジスタであるが、撮像領域以外は、pチャンネル型MOSトランジスタで構成されるMOS型固体撮像装置であってもよい。この場合、MOSトランジスタは、n型半導体基板(または、n型ウェル)内に、p型拡散領域であるソースとドレインが形成された構造となる。または、撮像領域以外の回路を構成するトランジスタはCMOSトランジスタであってもよい。
また、本発明は、上記固体撮像装置をカメラに用いることを特徴とする。上記の方法により暗電流を抑制することで、雑音が極めて小さい固体撮像装置を作ることができるので、低照度条件においても撮像が可能なカメラを実現できる。
本発明に係るMOS型固体撮像装置によれば、MOSトランジスタ間のトレンチ素子分離部を特定の構造にすることにより、リーク電流に起因した雑音を低減することができるので、その実用的価値は極めて高い。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態に係るMOS型固体撮像装置110における、撮像領域に用いられるnチャンネルMOSトランジスタおよびトレンチ素子分離部の構造を示す断面図である。このMOSトランジスタは、隣接するMOSトランジスタと素子分離部2により電気的に分離されている。フォトダイオード3は、シリコン基板(またはp型ウェル)1内にn型拡散領域として形成されている。このフォトダイオード3は、撮像領域のMOSトランジスタのソースも兼ねており、他のMOSトランジスタと同様に、フォトダイオード3に隣接する領域には、素子分離部2が形成されている。
更に、フォトダイオード3であるn型拡散領域の表面付近には、暗電流抑制層6としてp型拡散領域が形成されていることが好ましい。この場合、暗電流抑制層6は、図1に示すように、素子分離部2の周囲にまで伸長している。暗電流抑制層6の光吸収による感度の減少を抑えるため、暗電流抑制層6は、シリコン基板1の表面から10nm以上200nm以下の位置に形成されることが好ましい。特に感度を向上させるためには、暗電流抑制層6は、シリコン基板1の表面から10nm以上100nm以下の位置に形成される方が好ましい。素子分離部2は、ドライエッチング法により形成する。素子分離部2の深さは、1nm以上200nm以下であり、前述のように、暗電流抑制層6よりも浅い領域で形成されている。
図2は、フォトダイオードと暗電流抑制層との境界に残留する垂直応力の平均値と素子分離部2の深さとの関係を示す図である。なお、素子分離部2の深さの範囲は、50nm〜700nmとする。上記応力の平均値は、弾性流動モデルにおける理論計算の結果として求められた値である。図2に示すように、素子分離部2の深さが200nmから700nmの範囲では、上記応力の平均値は、非常に大きな値を示し、素子分離部2の深さにほとんど依存しないことを示している。ただし、フォトダイオードと暗電流抑制層6との境界の深さが200nmであると仮定している。
その一方、図2は、素子分離部2の深さが200nmよりも浅くなると、フォトダイオードの残留垂直応力は急激に減少することも示している。この結果は、素子分離部2がフォトダイオードと暗電流抑制層6の境界面から遠ざかることに加え、素子分離部2の深さと幅の比が減少することに大きく起因する。
よって、結晶欠陥の生成エンタルピーは応力が大きくなると減少することから、応力の低減によって結晶欠陥の発生を抑制することができる。この結果、素子分離部の深さを200nm以下にすることでリーク電流を小さくし、雑音を少なくすることが可能となる。特に、応力を減少させ、リーク電流を減少させるためには、素子分離部の深さは1nm以上100nm以下にすることが好ましい。
図3は、フォトダイオード上のシリコン基板表面から垂直な断面における不純物濃度分布を示す図である。図3において、縦軸は不純物濃度、横軸はシリコン基板表面からの深さを示している。図3に示す不純物濃度プロファイルは、フォトダイオードに光電荷を高効率で蓄積し、効率の良い読み出し転送を行うことのできる最適な分布である。不純物濃度分布には二つの濃度極大が存在し、浅い方が暗電流抑制層を表し、その最大濃度の深さは約100nmである。
一方、深い方はフォトダイオードを表し、その最大濃度の深さは150nm以上200nm以下である。シリコン基板の表面からの素子分離部の深さを150nm以下とし、フォトダイオードの空乏層から素子分離部を遠ざけることで、素子分離部とシリコン基板との境界で生じる再結合電子が直接フォトダイオードに拡散することを防ぎ、暗電流を抑制することができる。素子分離部がシリコン基板を侵食する深さを100nm以下にすることで、前述のように、素子分離部の深さは暗電流抑制層の深さと同等か、もしくはそれ以下とすることができる。暗電流抑制層の深さ(つまり、シリコン基板表面からのフォトダイオードと暗電流抑制層との界面の深さ)は、暗電流抑制層の光吸収を抑え、感度の減少を防ぐために200nm以下でなければならない。特に、暗電流抑制層の深さは、10nm以上100nm以下が好ましい。
図3に示すように、最適化されたフォトダイオードおよび暗電流抑制層のシリコン基板内の注入不純物プロファイルにおいて、暗電流抑制層とフォトダイオードの不純物濃度の境界は、シリコン基板表面から約100nmである。暗電流抑制層内に素子分離部を形成することにより、素子分離部とシリコン基板界面から発生するリーク電子の再結合および拡散の抑制が可能となり、さらに、リーク電流を抑制することが可能となる。図3に示すように、暗電流抑制層の不純物最大濃度の深さは約50nmであり、素子分離部がシリコン基板を侵食する深さを50nm以下にすることにより、素子分離部とシリコン基板との界面で発生する再結合電子のフォトダイオード方向への拡散活性化エネルギーが非常に大きくなる。これにより、300K以上373K以下の温度範囲において、リーク電流がフォトダイオードに蓄積することを防ぎ、白キズを低減することが可能となる。
なお、上記図1に示す素子分離部2は、STIで形成したが、LOCOSで形成してもよい。本発明は、素子分離部2をSTIで形成するときに、特に有効である。以下、その理由について説明する。
図4は、STI底面において応力が集中する部分を示す図である。素子分離部2として、LOCOSやSTIによる素子分離などが考えられるが、特に、図4に示すように、STIによる素子分離の場合は、STI底面の角の部分に応力が集中するため、STI底面の角の部分と接する半導体の領域においてリーク電流が多く発生する。そのため、STI底面の深さ方向の位置により、フォトダイオード表面に漏れこむリーク電流の量が大きく変ってくることとなる。そのため、フォトダイオードの深さ、フォトダイオードの最大濃度の深さ、フォトダイオードの表面にある暗電流抑制層の深さ、フォトダイオード表面にある暗電流抑制層の最大濃度の深さ、の4つのそれぞれの位置に対する、STI底面の深さ方向の位置により、フォトダイオードに漏れこむリーク電流の量が大きく変ってくる。
なお、前述の説明において例示したMOSトランジスタは、nチャンネル型MOSトランジスタであるが、pチャンネル型MOSトランジスタでMOS型固体撮像装置であってもよい。この場合、MOSトランジスタは、n型半導体基板(または、n型ウェル)内に、p型拡散領域であるソースとドレインが形成された構造となる。また、フォトダイオードはp型拡散領域で構成され、暗電流抑制層はn型拡散領域で構成される。
固体撮像装置の撮像領域を駆動する回路は、複数のMOSトランジスタを含んでおり、このMOSトランジスタ間は素子分離部で電気的に分離されている。素子分離部の構造としては、撮像領域におけるトレンチ素子分離部と同様の構造を採用することができる。すなわち、トレンチの溝の深さは1nm以上200nm以下であり、暗電流抑制層と同等か、あるいはそれ以下の構造である。
撮像領域および周辺の駆動回路を構成するMOSトランジスタは、全てがnチャンネル型MOSトランジスタであるか、または、全てがpチャンネル型MOSトランジスタであることが好ましい。特に、駆動回路の高速動作を実現できることから、全てのMOSトランジスタが、nチャンネルMOSトランジスタであることが好ましい。
ここで、駆動回路がCMOS型で構成された固体撮像装置より、駆動回路の全てのMOSトランジスタが同一導電型で構成された固体撮像装置の方が好ましい理由について、以下で説明する。
図5は、撮像領域のトランジスタと周辺回路領域のトランジスタの断面図である。
CMOS型の固体撮像装置の場合は、撮像領域のトランジスタはn型トランジスタであり、周辺回路領域のトランジスタは、n型トランジスタとp型トランジスタで構成されている。
本発明のように、素子分離部を浅くする場合には、周辺回路領域における弊害として、n型トランジスタとp型トランジスタとを分離する素子分離部の能力が低下してしまう可能性がある。このとき、ラッチアップ現象が発生して、n型トランジスタとp型トランジスタとの間に、本来流れてはいけない電流が流れて素子を破壊してしまう可能性がある。
図6は、周辺回路をn型トランジスタのみで形成した場合の固体撮像装置の断面図である。CMOS型の固体撮像装置の場合に発生するラッチアップ現象をなくすために、周辺回路をn型トランジスタのみで形成することで素子分離部を浅くする場合の弊害をなくすることができる。したがって、撮像領域のトランジスタと周辺回路のトランジスタをn型トランジスタのみで構成したn型MOS型の固体撮像装置とすることで、上記弊害ない固体撮像装置を実現することができる。
上記図5および図6では、撮像領域のトランジスタは、n型トランジスタの場合を示したが、撮像領域のトランジスタがp型トランジスタの場合は、撮像領域のトランジスタと周辺回路のトランジスタをp型トランジスタのみで構成したp型固体撮像装置とすることで、弊害のない固体撮像装置を実現することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態に係るMOS型固体撮像装置において、撮像領域および、周辺回路は、素子分離部によって電気的に分離された複数のMOSトランジスタによって構成されている。図7は、撮像領域内または周辺回路におけるMOSトランジスタ間の素子分離部の構造を示しており、トランジスタ40とトランジスタ41が素子分離部42によって電気的に分離している断面図を示している。素子分離部42がシリコン基板1を侵食する深さが1nm以上200nm以下にすることによって、トランジスタ40の活性領域43とトランジスタ41の活性領域44との間でリーク電流が発生する。
図7に示すように、素子分離部42の直下にリークを抑制する不純物拡散層45を設けることにより、素子分離部42によって電気的に分離されているトランジスタ間のリーク電流に係る耐圧が上昇し、トランジスタ間のリーク電流を抑制することができる。
(実施の形態3)
図8は、本実施の形態3に係るMOS型固体撮像装置での、撮像領域内または周辺回路におけるMOSトランジスタ間の素子分離部の構造を示す一例であり、トランジスタ46とトランジスタ47が素子分離部48によって電気的に分離している様子を示す断面図である。前述のとおり、素子分離部48とシリコン基板1との界面における結晶構造は乱雑な状態であり、リーク電流を発生させる。
よって、形成した素子分離部48とシリコン基板1との界面におけるシリコン基板1側に、素子分離部側壁とシリコン基板1との界面に沿って、不純物拡散層51を形成することにより素子分離部48とシリコン基板1との界面準位リークを抑制することができる。
(実施の形態4)
図9は、本実施の形態4に係るMOS型固体撮像装置での、撮像領域内または周辺回路におけるMOSトランジスタと素子分離部の構造を示す一例であり、トランジスタ70とトランジスタ71が素子分離部72によって電気的に分離している様子を示す断面図である。図9に示すように、素子分離部72がシリコン基板1を侵食する深さよりも、活性領域73および74が伸長する深さを浅くする。
これにより、活性領域73と活性領域74との空間的距離が大きくなり、活性領域73および74との間におけるリーク電流を減少させることができる。素子分離部72は、シリコン基板1内にトレンチ溝を形成し、シリコン酸化物によって埋め込まれた構造であるSTIと呼ばれる素子分離部であるか、選択熱酸化法によってシリコン基板1を直接熱酸化させて生成したシリコン熱酸化膜による分離構造であるLOCOSのどちらであっても適用が可能であり、どちらの素子分離構造においても前述のとおり、雑音の小さいMOS型固体撮像装置を実現することができる。
(実施の形態5)
図10は、上記の実施の形態に係る素子分離構造を有する固体撮像装置のいずれかを搭載したカメラの機能ブロック図である。カメラ200は、レンズ104、固体撮像装置100、駆動回路101、信号処理部102、および外部インターフェイス部103を備えている。レンズ104を通過した光は、固体撮像装置100に入る。信号処理部102は、駆動回路101を通して固体撮像装置100を駆動し、固体撮像装置100からの出力信号を取り込む。信号処理部102で処理された信号は、外部インターフェイス部103を通して外部に出力される。
上記実施の形態1〜4の固体撮像装置を用いることで、本カメラ200は、極めて画質がよく、また感度が高くなるため、照明が存在しない状態においても撮像が可能である。
本発明に係る固体撮像装置は、撮像領域の微細化および素子分離部の耐圧の確保および低暗電流及び白キズ数の低減を容易に実現できる効果を有し、デジタルカメラ等に使用されるMOS型固体撮像装置として有用である。
本発明の実施の形態1に係るMOS型固体撮像装置の撮像領域を構成するMOSトランジスタおよびトレンチ素子分離部の構造の一例を示す断面図である。 フォトダイオードと暗電流抑制層との境界に残留する垂直応力の平均値と素子分離部の深さとの関係を示す図である。 フォトダイオードおよび暗電流拡散層における不純物濃度を示す図である。 STI底面において応力が集中する部分を示す図である。 撮像領域のトランジスタと周辺回路領域のトランジスタの断面図である。 周辺回路をn型トランジスタのみで形成した場合の固体撮像装置の断面図である。 本発明の実施の形態2に係るMOS型固体撮像装置を構成するMOSトランジスタおよびトレンチ素子分離部の構造の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係るMOS型固体撮像装置を構成するMOSトランジスタおよびトレンチ素子分離部の構造の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態4に係るMOS型固体撮像装置を構成するMOSトランジスタおよびトレンチ素子分離部の構造の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態5に係るカメラのブロック図である。 従来のMOS型固体撮像装置の撮像領域を構成するMOSトランジスタおよびトレンチ素子分離部の構造の一例を示す断面図である。 従来のMOS型固体撮像装置の構成の一例を示す図である。 (a)〜(f)は、従来の固体撮像装置における素子分離部の断面の概略を製造工程順に示した断面図である。
符号の説明
1、8 シリコン基板
2 素子分離部
3、10 フォトダイオード
4、11 ドレイン
5、12 ゲート電極
6、13 暗電流抑制層
7、14 ゲート酸化膜
9 トレンチ素子分離部
15 暗電流抑制層
16 フォトダイオード
23 リセット用トランジスタ
24 増幅用トランジスタ
25 選択用トランジスタ
26 画素
27 撮像領域
28 垂直シフトレジスタ
29 水平シフトレジスタ
30 タイミング発生回路
31 光電変換部
32 転送用トランジスタ
40、41 トランジスタ
42 素子分離部
43、44 活性領域
45 不純物拡散層
46、47 トランジスタ
48 素子分離部
51 不純物拡散層
52 ゲート絶縁膜
53 チャネルストッパ
54 光電変換部
55 ドレイン
56 CVD酸化膜
57 ゲートチャネル
58 ゲート電極
59 層間絶縁膜
60 信号線
61 半導体基板
70、71 トランジスタ
72 素子分離部
73、74 活性領域
100 固体撮像装置
101 駆動回路
102 信号処理部
103 外部インターフェイス部
104 レンズ
110 MOS型固体撮像装置
200 カメラ

Claims (21)

  1. 第1導電型の電荷蓄積領域を有するフォトダイオードと当該フォトダイオードによって得られた電荷を読み出すためのトランジスタとを含む画素単位の撮像領域を備える固体撮像装置であって、
    前記撮像領域は、前記トランジスタと、これに隣接する当該撮像領域外のトランジスタとを電気的に分離する素子分離部を有しており、
    前記素子分離部の深さが、その不純物濃度が最大となる前記電荷蓄積領域の深さよりも浅い
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  2. 前記フォトダイオードは、さらに、
    前記フォトダイオードの表面に形成された第2導電型の暗電流抑制層を備える
    ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
  3. 前記フォトダイオードは、さらに、
    前記素子分離部と接して形成された第2導電型の暗電流抑制層を備える
    ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
  4. 前記素子分離部の深さが、1nm以上250nm以下である
    ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
  5. 前記トランジスタのソースまたはドレインを構成する領域の深さが、前記素子分離部の深さよりも浅い
    ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
  6. 前記トランジスタのソースまたはドレインを構成する領域の深さが、前記素子分離部の深さよりも深い
    ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
  7. 前記固体撮像装置は、さらに、
    前記半導体基板上に形成された、前記撮像領域を駆動するためのトランジスタを含む周辺回路領域を備え、
    前記周辺回路領域は、
    前記撮像領域の前記素子分離部と同じ工程によって形成された素子分離部を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
  8. 前記周辺回路領域に含まれるトランジスタが、
    全てN型MOSトランジスタ、または全てP型MOSトランジスタである
    ことを特徴とする請求項7記載の固体撮像装置。
  9. 前記周辺回路領域に含まれるトランジスタは、CMOSトランジスタである
    ことを特徴とする請求項7記載の固体撮像装置。
  10. 前記固体撮像装置は、さらに、
    前記半導体基板上に形成された、前記撮像領域を駆動するためのトランジスタを含む周辺回路領域を備え、
    前記周辺回路領域は、
    前記撮像領域の前記素子分離部よりも深いトレンチを備えた素子分離部を有することを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
  11. 前記素子分離部は、トレンチ分離である
    ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
  12. 第1導電型の電荷蓄積領域および第2導電型の暗電流抑制層を有するフォトダイオードと当該フォトダイオードによって得られた電荷を読み出すためのトランジスタとを含む画素単位の撮像領域を備える固体撮像装置であって、
    前記撮像領域は、前記トランジスタと、これに隣接する当該撮像領域外のトランジスタとを電気的に分離する素子分離部を有しており、
    前記素子分離部の深さが、その不純物濃度が最大となる前記第暗電流抑制層の深さよりも浅い
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  13. 前記素子分離部の深さが、1nm以上100nm以下である
    ことを特徴とする請求項12記載の固体撮像装置。
  14. 第1導電型の電荷蓄積領域を有するフォトダイオードと当該フォトダイオードによって得られた電荷を読み出すためのトランジスタとを含む画素単位の撮像領域を備える固体撮像装置であって、
    前記撮像領域は、前記トランジスタと、これに隣接する当該撮像領域外のトランジスタとを電気的に分離する素子分離部を有しており、
    前記素子分離部の深さが、前記第1導電型の電荷蓄積領域の深さよりも浅い
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  15. 前記フォトダイオードは、さらに、
    前記フォトダイオードの表面に形成された第2導電型の暗電流抑制層を備える
    ことを特徴とする請求項14記載の固体撮像装置。
  16. 前記フォトダイオードは、さらに、
    前記素子分離部と接して形成された第2導電型の暗電流抑制層を備える
    ことを特徴とする請求項14記載の固体撮像装置。
  17. 前記素子分離部の深さが、1nm以上150nm以下である
    ことを特徴とする請求項14記載の固体撮像装置。
  18. 第1導電型の電荷蓄積領域および第2導電型の暗電流抑制層を有するフォトダイオードと当該フォトダイオードによって得られた電荷を読み出すためのトランジスタとを含む画素単位の撮像領域を備える固体撮像装置であって、
    前記撮像領域は、前記トランジスタと、これに隣接する当該撮像領域外のトランジスタとを電気的に分離する素子分離部を有しており、
    前記素子分離部の深さが、前記暗電流抑制層の深さよりも浅い
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  19. 前記素子分離部の深さが、1nm以上50nm以下である
    ことを特徴とする請求項18記載の固体撮像装置。
  20. フォトダイオードと当該フォトダイオードによって得られた電荷を読み出すためのトランジスタとを含む画素単位の撮像領域を備える固体撮像装置であって、
    前記撮像領域は、前記トランジスタと、これに隣接する当該撮像領域外のトランジスタとを電気的に分離する素子分離部を有しており、
    前記素子分離部の深さが、1nm以上200nm以下である
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  21. 固体撮像装置を用いたカメラであって、
    前記固体撮像装置は、
    第1導電型の電荷蓄積領域を有するフォトダイオードと当該フォトダイオードによって得られた電荷を読み出すためのトランジスタとを含む画素単位の撮像領域を備える固体撮像装置であって、
    前記撮像領域は、前記トランジスタと、これに隣接する当該撮像領域外のトランジスタとを電気的に分離する素子分離部を有しており、
    前記素子分離部の深さが、その不純物濃度が最大となる前記電荷蓄積領域の深さよりも浅い
    ことを特徴とするカメラ。

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