JP2005101358A - 光電変換装置、該光電変換装置を用いた画像入力装置、ならびに光電変換方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 感光性半導体層を有するTFT7のドレインDに補助容量17を接続し、TFT7のソースSに光電変換量を検出する検出IC25を接続する。そして、補助容量17に、所定量の電荷を一括充電し、TFT7を非導通状態とした後、バックライト18から照射される照射光2を原稿1によって反射させ、上記感光性半導体層へ所定時間照射させる。そして、光照射後に、光照射に伴う光電流によって減少する補助容量17の電荷を検出する。
【選択図】 図1
Description
すなわち、1次元イメージセンサを原稿に対して移動させて走査するか、あるいは原稿を1次元イメージセンサに対して移動させて走査することにより画像入力を行う画像入力装置が用いられてきた。しかしながら、このような機械的な走査を必要とする画像入力装置は、画像の読取速度が遅く、また、装置の小型化・軽量化が制限されるという問題があった。
現在提案されている密着型2次元イメージセンサの多くは、クロストークを防ぐための画素選択トランジスタ(スイッチング素子)と、フォトセンサ(光検出素子)としてのフォトダイオードやフォトトランジスタとで1画素が形成されている。そして、このような構成から成る複数の画素を、2次元マトリクス状に配列することによって2次元イメージセンサが構成されている。
例えば、非特許文献1には、フォトセンサとしてpinフォトダイオードを用いた試作例が報告されている。
これに対して、上記の発明によれば、上記補助容量の電荷量に基づいて光電変換量を検出するので、電荷を蓄積するための上記補助容量を設けることにより光電変換量を検出することができ、フォトセンサの構成を簡素なものとすることができる。つまり、上記補助容量は、コンデンサであるので、光電流を検出するための回路に比べてより簡素な構造にすることができる。
これに対して、上記構成によれば、上記補助容量の電荷量に基づいて光電変換量を検出するので、電荷を蓄積するための上記補助容量を設けることにより光電変換量を検出することができ、光電変換量を検出するための回路(フォトセンサ)の構成を簡素なものとすることができる。つまり、上記補助容量は、コンデンサであるので、光電流を検出するための回路に比べてより簡素な構造にすることができる。
これに対して、上記の発明によれば、上記補助容量の電荷量に基づいて光電変換量を検出するので、電荷を蓄積するための上記補助容量を設けるだけで光電変換量を検出することができ、フォトセンサの構成を簡素なものとすることができる。つまり、上記補助容量は、コンデンサであるので、光電流を検出するための回路に比べてより簡素な構造にすることができる。
本発明の一実施の形態について説明すれば、以下の通りである。
本実施の形態にかかる光電変換装置(フォトセンサ)は、イメージスキャナ等の画像入力装置に搭載される密着型イメージセンサである2次元イメージセンサ100である。
なお、本実施の形態では、本発明の光電変換装置を2次元イメージセンサ100に適用した例について説明するが、これに限るものではなく、本発明の光電変換装置は、例えば、1次元のイメージセンサに適用することも可能である。
まず、2次元イメージセンサ100の構成について、図2および図3を用いて説明する。
図2は、2次元イメージセンサ100の概略構成を示すブロック図である。この図に示すように、2次元イメージセンサ100は、制御回路(コントロール・通信基板、光照射制御手段)24、駆動回路(駆動手段)28、検出回路(検出手段)29、光電変換部(センサ基板)20、複数のゲートライン22、複数のデータライン23、バックライトユニット(光照射手段)18を備えている。
なお、光電変換部20の構成については、後で詳しく説明する。
駆動回路28は、駆動プリント基板21と、複数の駆動IC19とに形成されている。
駆動プリント基板21は、制御回路24と接続されており、制御回路24とのインターフェイス回路(図示せず)と、制御回路24からの指示に応じて駆動IC19の制御を行う駆動IC制御回路(図示せず)とを搭載している。
駆動IC19は、光電変換部20の各画素に設けられた後述するTFT(光電変換素子、薄膜トランジスタ)7を駆動するものであり、各駆動IC19は、光電変換部20に設けられた複数のゲートライン22と接続されている。なお、ゲートライン22のライン数は、光電変換部20の大きさや、画素ピッチによるが、数百〜数千ラインであり、2次元イメージセンサ100では、これらゲートライン22の駆動を複数個の駆動IC19で分担している。したがって、1つの駆動IC19の出力数、すなわち1つの駆動IC19に接続されるゲートライン22の数は、例えば数百となる。
検出プリント基板26は、制御回路24と接続されおり、制御回路24とのインターフェイス回路(図示せず)と、制御回路24からの指示に応じて検出IC25の制御を行う検出IC制御回路(図示せず)とを搭載している。
検出IC25は、光電変換部20の各画素に設けられた後述するTFT7が駆動した結果得られる光電変換部20からの出力を検出するものであり、各検出IC25は、光電変換部20に設けられた複数のデータライン23に接続されている。
なお、データライン23のライン数は、光電変換部20の大きさや、画素ピッチによるが、数百〜数千ラインであり、2次元イメージセンサ100では、これらデータライン23からの出力の検出を、複数個の検出IC25で分担している。したがって、1つの検出IC25の入力数、すなわち1つの検出IC25に接続されるデータライン23の数は、例えば数百となる。
また、制御回路24は、光電変換部20のライン読み出し走査やフレーム周期と同期を持たない信号を扱うCPUやメモリ等の回路を含んでおり、2次元イメージセンサ100に接続される外部回路(図示せず)との通信を行う機能を備えている。
この図に示すように、本実施の形態にかかる2次元イメージセンサ100では、駆動プリント基板21および検出プリント基板26が、バックライトユニット18の光電変換部20とは反対側の面に入り込むようにして設けられている。ここで、駆動IC19および検出IC25は断面が略コの字状となるように形成されている。このような形状にすることで、2次元イメージセンサ100の小型化を図ることができる。
次に、光電変換部20の構成について、図4、図5を用いて説明する。
図4は、光電変換部20の1画素における概略構成を示した断面図である。この図に示すように、光電変換部20は、絶縁性基板(透明基板)9、TFT(薄膜トランジスタ、光検出素子、スイッチングTFT)7、補助容量(CS、電荷蓄積容量)17、補助容量電極(CS電極、電荷蓄積容量電極)16、開口部6、保護絶縁膜5などからなるアクティブマトリクス基板8と、保護膜3とからなる。なお、光電変換部20の絶縁性基板9側には、バックライトユニット18が、2次元イメージセンサ100における各画素について共通に備えられる。
そして、ゲート電極11上には、ゲート電極11と対向する位置に、i型アモルファス・シリコン(i−a−Si)で形成された半導体層(感光性半導体層)12が形成されており、この半導体層12を挟んで、半導体層12上の、所定の間隔を有して相対向する位置にソース電極10及びドレイン電極15が形成されている。また、ソース電極10及びドレイン電極15は、それぞれn+シリコン層4を介して半導体層12と接続されている。
ソース電極10及びドレイン電極15の上部には絶縁性基板9上の略全面に絶縁膜14が形成され、これらによりトランジスタ(逆スタガー型薄膜トランジスタ)が構成されている。
また、補助容量17のTFT7のドレイン電極15に接続される電極とは反対側の電極である補助容量電極16は、後述するCS電極駆動電圧(補助容量電極駆動電圧)40に接続されている。2次元イメージセンサ100では、この補助容量電極16を介して補助容量17に所定量の電荷を充填し、充填した電荷を光照射時および光無照射時のドレイン電流で所定の時間放出するようになっている。なお、これらの動作の詳細については後で詳しく説明する。
また、絶縁保護膜14の上部には、絶縁性基板9の略全面上に保護絶縁膜5が形成されている。さらに、保護絶縁膜5の上部には、保護膜3が備えられている。この保護膜3は、光電変換部20の表面を保護するために、光電変換部20のセンサ部分となる所定の領域に形成されている。
すなわち、曲線I1に示したように、非導通状態(ゲート電極11に負電圧を印加した状態)での光照射時には、半導体層12に光電流が誘起され、ソース電極10−ドレイン電極15間に、照射光により誘起された電子正孔の数、すなわち照射光の光量に応じたドレイン電流が流れる。なお、光照射によって半導体層12に誘起される光電流の量を光電変換量という。
また、曲線I2で示したように、光無照射時には、ドレイン電流は極めて小さくすることができ、例えば、10−14A(アンペア)程度にすることができる。その結果、TFT7では、光照射時のドレイン電流(I1)と光無照射時のドレイン電流(I2)の差を大きく取ることができる。なお、この光照射時のドレイン電流(I1)と、光無照射のドレイン電流(I2)とを所定の時間蓄積してから比較する事により、I1とI2との差はより明確となり、ダイナミックレンジの大きな光電変換装置を得ることができる。
次に、各画素に対応する2次元イメージセンサ100の回路構成について、図1を用いて説明する。図1は、1画素に対応する2次元イメージセンサ100の概略構成図である。
この図に示すように、光電変換部20におけるTFT7には、絶縁性基板9側のバックライトユニット18から照射光2が照射され、この照射光2が上記した開口部6を透過し、原稿1によって反射して、半導体層12に照射される。
なお、2次元イメージセンサ100では、補助容量17に充電した所定の電荷を、光照射時のドレイン電流(I1)と、光無照射のドレイン電流(I2)とで所定の時間放出し、放出後に補助容量17に残った電荷を検出IC25で検出するようになっている。これにより、2次元イメージセンサ100では、光照射時のドレイン電流(I1)と、光無照射のドレイン電流(I2)との差がより明確になり、ダイナミックレンジの大きな光電変換装置を得ることができる。
また、増幅アンプ35の出力は、サンプルホールド回路36に入力されてサンプルホールド(一旦保持)され、保持された値は、アナログマルチプレクサ37の複数入力の1入力に出力されるようになっている。
また、アナログマルチプレクサ37の出力は、次段のA/D変換回路38に入力され、A/D変換回路38にて、アナログデータからデジタルデータに変換されたデータが、画像データとして、検出ICコントロール部31に出力されるようになっている。そして、検出ICコントロール部31に出力された画像データは、検出プリント基板26を介して制御基板24に出力されるようになっている。
次に、2次元イメージセンサ100の動作について、図6および図7を用いて説明する。図6は、2次元イメージセンサ100の動作の流れを示すフローチャートである。
この図に示すように、2次元イメージセンサ100の動作は、全ての画素における補助容量17に所定の電荷を充電(一括充電)する一括充電期間(ステップS1〜S4)と、バックライトユニット18から光を照射する光照射期間(ステップS5)と、各画素の画像情報を取得するスキャン期間(ステップS6〜17)とからなる。
また、図7では、スキャン期間が時間t1〜t5、一括充電期間が時間t5〜t9、光照射期間がt9〜t1(次のフレーム期間において1行目のスキャンを開始する時間t1)のタイミングでそれぞれ行われるものとしている。ここで、時間t5〜t9において行われる一括充電は、次のフレームにおいてスキャン処理を行うためになされるものである。すなわち、時間t1〜t5におけるスキャン処理が行われる前には、その前のフレーム期間において一括充電がなされているものとする。ただし、以下の説明では、説明の便宜上、一括充電期間(時間t6)から動作を開始するものとして説明する。
まず、時間t6(図7参照)で、制御回路24が、全ての画素におけるTFT7をオンにする。すなわち、制御回路24からの指示に基づいて、駆動IC19が全てのTFT7に対するゲート駆動信号をオンにする(ステップS1(図6参照))。
なお、この際、積分アンプ33のリセットスイッチ30がオンとなっているものとする。したがって、TFT7がオンになることによって、ゲート電極11からドレインDとソースSヘ電荷が漏れ込むフィードスルー現象が生じるが、TFTドレイン電圧は基準電圧Vrefになる。
方式Aでは、期間ta1〜ta4で全てのシフトレジスタ51の出力(OG1i〜OG256i)がオンされる。そして、期間ta2からta3で、OE端子がローとされることにより、シフトレジスタ51の各出力(OG1i〜OG256i)が出力端子(OG1〜OG256)へ出力される。この方式では図8のフリップフロップのPRESET端子、CLEAR端子が不要であるので、シフトレジスタ51の回路構成が簡単になる。
また、TFT7の主に、ゲートとドレインDとの間の寄生容量によるフィードスルー現象により、電荷(電子)が補助容量17に流れ込む。これにより、TFTドレイン電圧はW1だけ下降する。
次に、時間t9から次のフレーム期間において1行目のゲートラインに対するスキャンを開始する時間t1まで、制御回路24は、バックライトユニット18を制御して光を照射させる(ステップS5)。上記したように、バックライトユニット18から照射された光は、光電変換部20における開口部6を介して原稿に照射される。そして、原稿によって反射された光は、TFT7に照射される。これにより、TFT7をオフにした状態で、TFT7に所定の期間だけ原稿からの反射光が照射されることになる。
一方、光が照射されないTFT7では、光電流が発生しないため、補助容量17の電荷量は保持され、TFTドレイン電圧も変化しない。
次に、各画素の画像情報を取得するスキャン期間に移行する。なお、スキャン処理は、ライン毎に順次行われる。すなわち、1行目から、最終行(例えば512行)まで、順次、同様のスキャン処理が行われる。
ここで、ゲート駆動信号がオンされ、TFT7がオンすると、ゲートGからドレインDとソースSヘ電荷が漏れ込むフィードスルー現象が生じ、電荷(正孔)が漏れ込む。このとき、補助容量17に注入された電荷(電子)もソースS側へ流れ、積分アンプ33の出力は上昇する。
なお、図7におけるTFTドレイン(TFT7のドレインD)の電圧、積分アンプ33の出力、ローパスフィルタ34の出力、増幅アンプ35の出力では、完全に光が当たるTFT7と光が当たらないTFT7の場合とを示している。そして、図7に示したように、光が当たるTFT7の積分アンプ33の出力と、光が当たらないTFT7の積分アンプ33の出力には、時間t3においてW3の差が生じる。
そして、上記の処理を行っていないラインが残っている場合には、残っているラインに対してステップS6〜S12の処理を行う。
一方、全てのラインについてS6〜S12の処理を終えた場合には、制御回路24は、サンプルホールド回路36にサンプルホールドしている値を、アナログマルチプレクサ37の複数入力の各入力に出力させる(ステップS14)。
これにより、フォトセンサ部(光電変換部20)を小さくし、画素を高密度化させることができ、かつ、構造が簡単なフォトセンサを実現できる。
このため、光照射時に生じた光電流そのものを検出する場合に比べて、ダイナミックレンジの大きな光電変換装置を実現することができる。
これにより、複雑な構造を必要とせず、単純なタイミング制御で各画素における補助容量17への電荷の充填(充電)を行うことができ、かつ、ダイナミックレンジの大きなフォトセンサを実現できる。
本発明の他の実施の形態について説明する。
本実施の形態にかかる光電変換装置は、イメージスキャナ等の画像入力装置に搭載される密着型イメージセンサである2次元イメージセンサ100aである。
なお、説明の便宜上、実施の形態1にて示した部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
図13は、2次元イメージセンサ100aの動作の流れを示すフローチャートである。
この図に示すように、2次元イメージセンサ100aの動作は、全ての画素における補助容量17に所定量の電荷を充填(一括充電)する一括充電期間(ステップS21〜S24)と、バックライトユニット18から光を照射する光照射期間(ステップS25)と、各画素の画像情報を取得するスキャン期間(ステップS26〜37)とからなる。
まず、時間t26(図14参照)で、制御回路24が、全ての画素におけるTFT7をオンにする。すなわち、制御回路24からの指示に基づいて、駆動IC19が全てのTFT7に対するゲート駆動信号をオンにする(ステップS21(図13参照))。
なお、方式Dでは、図14のt27のタイミングがtd1に相当し、図14のt28のタイミングがtd2〜td257に相当し、図14のt29のタイミングがtd258に相当することになる(図14の各タイミングについては後述する)。
また、TFT7の主に、ゲートGとドレインDとの間の寄生容量によるフィードスルー現象により、電荷(電子)が、補助容量17に流れ込む。これにより、TFTドレイン電圧は、W22だけ下降する。
以上により、全ての画素における補助容量17に所定量の電荷が充填(一括充電)される。
次に、時間t29から次のフレーム期間において1行目のラインに対するスキャンを開始する時間t21まで、制御回路24は、バックライトユニット18を制御して光を照射させる(ステップS25)。上記したように、バックライトユニット18から照射された光は、光電変換部20における開口部6を介して原稿に照射される。そして、原稿によって反射された光は、TFT7に照射される。これにより、TFT7をオフにした状態で、TFT7に所定の期間だけ原稿からの反射光が照射されることになる。
一方、光が照射されないTFT7では、光電流が発生しないため、補助容量17の電荷量は保持され、TFTドレイン電圧も変化しない。
次に、各画素の画像情報を取得するスキャン期間に移行する。なお、スキャン処理は、ライン毎に順次行われる。すなわち、1行目から、最終行(例えば512行)まで、順次、同様のスキャン処理が行われる。
ここで、ゲート駆動信号がオンされ、TFT7がオンすると、ゲートGからドレインDとソースSヘ電荷が漏れ込むフィードスルー現象が生じ、電荷(正孔)が漏れ込む。このとき、補助容量17に注入された電荷(電子)もソースS側へ流れ、積分アンプ33の出力は上昇する。
なお、図14におけるTFTドレインの電圧、積分アンプ33の出力、ローパスフィルタ34の出力、増幅アンプ35の出力では、完全に光が当たるTFT7と光が当たらないTFT7の場合とを示している。そして、図14に示したように、光が当たっていたTFT7の積分アンプ33の出力と、光が当たっていないTFT7の積分アンプ33の出力には、時間t23においてW23の差が生じる。
そして、上記の処理を行っていないラインが残っている場合には、残っているラインに対してステップS26〜S32の処理を行う。
一方、全てのラインについてS26〜S32の処理を終えた場合には、制御回路24は、サンプルホールド回路36にサンプルホールドしている値を、アナログマルチプレクサ37の複数入力の各入力に出力させる(ステップS34)。
例えば、図16に示したように、時間t27で積分アンプ基準電圧を充電電圧V2(基準電圧Vrefより高い電圧)にし、時間t29で基準電圧Vrefにするような、図14の例とは逆方向の駆動を行っても補助容量17に電荷を充填することができる。このような構成によっても、図14の場合と略同様の効果を得ることができる。ただし、この場合、時間t28でのゲート駆動信号のオフによるフィードスルー信号成分とは逆の電荷の充填となり、補助容量17に充填される電荷量は、図14に比べて小さくなる。
この構成では、制御回路24からの指示に応じて検出ICコントロール部31が、スイッチ41の接続状態を制御することにより、TFT7のソースS側と、積分アンプ33の負入力または充電電圧発生回路42のいずれかとを接続することになる。このような構成によっても、図12の構成と略同様の機能・効果を得ることができる。
この場合、複雑な構造を必要とせず、単純なタイミング制御で各画素における補助容量17の充填を行うことができ、かつ、ダイナミックレンジの大きなフォトセンサを実現できる。
本発明のさらに他の実施の形態について説明する。
本実施の形態にかかる2次元イメージセンサ100bは、イメージスキャナ等の画像入力装置に搭載される密着型イメージセンサであり、実施の形態1における2次元イメージセンサ100と略同様の構成である。
すなわち、図2及び図3で示した構成は本実施の形態における2次元イメージセンサ100bでも同じであり、全てのゲート駆動信号を同時にオンする方法も実施の形態1で示した駆動方法と同様である。このため、説明の便宜上、実施の形態1にて示した部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付記し、その説明を省略する。
すなわち、本願発明に係る光電変換装置は、画素選択機能とフォトセンサ機能とを有する1つのTFTによって形成される構成に限るものではなく、画素選択機能とフォトセンサ機能とを別々のTFTで実現するものであってもよい。
なお、このように2つのTFTを用いる場合であっても、上記の実施の形態1ないし2で示した駆動方法が全て適用可能である。
この図に示すように、2次元イメージセンサ100bは、実施の形態1で示した図1の構成において、フォトセンサ機能を実現するフォトTFT(薄膜トランジスタ、光検出素子)7aと、画素選択機能を実現するスイッチングTFT(スイッチング薄膜トランジスタ)7bとを別々に設けたものである。なお、スイッチングTFT7bの上部には、スイッチングTFT7bを覆う遮光板が設けられており、余分な光電流の発生を防止するようになっている。
すなわち、2次元イメージセンサ100bにおける動作は、実施の形態1における図6と同様の動作となる。したがって、2次元イメージセンサ100bの動作を示すタイミングチャートは、図19のようになる。なお、図19のタイミングチャートは、図7に示すタイミングチャートの「TFTドレインの電圧」を「フォトTFTドレインの電圧(フォトTFT7aのドレインの電圧)」に置き換えただけであり、各信号がオン・オフされるタイミングは全く同じである。
例えば、実施の形態2で示した図12の構成において、フォトセンサ機能を実現するフォトTFT7aと、画素選択機能を実現するスイッチングTFT7bとを別々に設ける構成としてもよい。
このような構成の2次元イメージセンサ100bでは、図13に示した動作と同様の動作を行うこととなる。また、この場合のタイミングチャートは、図14または図16に示したタイミングチャートにおいて、「TFTドレインの電圧」を「フォトTFTドレインの電圧」に置き換えただけのものであり、そのタイミングは全く同じものとなる。
これにより、フォトセンサ部を小さくし、画素を高密度化させることができ、かつ、構造が簡単なフォトセンサを実現できる。
このため、光照射時に生じた光電流そのものを検出する場合に比べて、ダイナミックレンジの大きな光電変換装置を得ることができる。すなわち、本発明の光電変換装置を用いることにより、高詳細な画像データを得ることができる。
この場合、複雑な構造を必要とせず、単純なタイミング制御で各画素における補助容量17の充電を行うことができ、かつ、ダイナミックレンジの大きなフォトセンサを実現できる。
また、本発明の光電変換装置は、絶縁性基板9のTFT7が形成される面とは反対側の面にバックライトユニット18を備えた構成であると表現することもできる。
3 保護膜
4 シリコン層
6 開口部
7 TFT(薄膜トランジスタ、光検出素子、スイッチング薄膜トランジスタ)
7a フォトTFT(薄膜トランジスタ、光検出素子)
7b スイッチングTFT(スイッチング薄膜トランジスタ)
9 絶縁性基板(透明基板)
10 ソース電極(第2電極)
11 ゲート電極(ボトムゲート電極)
12 半導体層(感光性半導体層)
13 ゲート絶縁膜(ボトムゲート絶縁膜、保護層)
14 保護絶縁膜
15 ドレイン電極(第1電極)
17 補助容量
18 バックライトユニット(光照射手段)
19 駆動IC(駆動手段)
20 光電変換部(センサ基板)
21 駆動プリント基板
22 ゲートライン(走査線)
23 データライン(データ線)
24 制御回路(コントロール・通信基板、光照射制御手段)
25 検出IC
26 検出プリント基板(画像情報出力手段)
28 駆動回路(駆動手段)
29 検出回路(検出手段)
30 リセットスイッチ
31 検出ICコントロール部
32,32a 基準電圧発生回路
33 積分アンプ(変換手段)
34 ローパスフィルタ
35 増幅アンプ(増幅手段)
36 サンプルホールド回路
37 アナログマルチプレクサ
38 A/D変換回路
39 帰還容量
40 CS電極駆動電圧発生回路
41 スイッチ
42 充電電圧発生回路
100,100a,100b 2次元イメージセンサ
Vcs CS電極駆動電圧(オン電圧)
V0 CS電極駆動電圧(オフ電圧)
Vref 基準電圧
V1,V2 充電電圧
Claims (13)
- 照射された光量に応じて第1電極と第2電極との間の抵抗値が変化する光検出素子を備え、上記光検出素子に光が照射されることによって生じる光電変換量を検出する光電変換装置において、
上記光検出素子の第1電極に接続され、所定量の電荷を充填することができる補助容量と、
上記光検出素子の第2電極に接続され、上記補助容量の電荷量を検出する検出手段と、
上記光検出素子と上記検出手段との間に備えられるスイッチング薄膜トランジスタと、
上記スイッチング薄膜トランジスタを導通状態あるいは非導通状態に駆動する駆動手段とを備え、
上記補助容量に所定量の電荷を充填し、上記駆動手段によって上記スイッチング薄膜トランジスタを非導通状態とした後、所定の時間経過後に上記検出手段によって上記補助容量の電荷量を検出することにより、上記光検出素子の光電変換量を検出することを特徴とする光電変換装置。 - 照射された光量に応じて第1電極と第2電極との間の抵抗値が変化する光検出素子を複数備え、上記各光検出素子に光が照射されることによって生じる光電変換量を検出する光電変換装置において、
上記各光検出素子の第1電極にそれぞれ接続され、所定量の電荷を充填することができる複数の補助容量と、
上記各光検出素子の第2電極に接続され、上記各補助容量の電荷量を検出する検出手段と、
上記各光検出素子と上記検出手段との間に備えられるスイッチング薄膜トランジスタと、
上記スイッチング薄膜トランジスタを導通状態あるいは非導通状態に駆動する駆動手段とを備え、
上記各補助容量に所定量の電荷を充填し、上記駆動手段によって上記スイッチング薄膜トランジスタを非導通状態とした後、所定の時間経過後に上記検出手段によって上記各補助容量の電荷量を検出することにより、上記各光検出素子の光電変換量を検出することを特徴とする光電変換装置。 - 複数のデータラインと、上記複数のデータラインと直交する複数のゲートラインと、上記データラインと上記ゲートラインとの各交点に、上記光検出素子が備えられることを特徴とする請求項2に記載の光電変換装置。
- 上記光検出素子が、感光性半導体層を有し、上記第1電極としてドレイン電極を有し、上記第2電極としてソース電極を有する薄膜トランジスタであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光電変換装置。
- 上記薄膜トランジスタが、上記スイッチング薄膜トランジスタとしての機能を兼ねるものであり、
上記駆動手段が、上記薄膜トランジスタを導通状態あるいは非導通状態に駆動するものであって、
上記補助容量に所定量の電荷を充填し、上記駆動手段によって上記薄膜トランジスタを非導通状態とした後、所定の時間経過後に上記検出手段によって上記補助容量の電荷量を検出することにより、上記薄膜トランジスタの光電変換量を検出することを特徴とする請求項4に記載の光電変換装置。 - 上記補助容量の、上記薄膜トランジスタのドレイン電極側に接続される電極とは別の電極に、電荷を充填するための電圧を印加することにより、上記補助容量に所定量の電荷を充填することを特徴とする請求項4または5に記載の光電変換装置。
- 上記薄膜トランジスタのソース電極側に、電荷を充填するための電圧を印加することにより、上記補助容量に所定量の電荷を充填することを特徴とする請求項4または5に記載の光電変換装置。
- 上記検出手段が、検出した上記補助容量の電荷量を電圧に変換する変換手段と、電荷量から変換された電圧を増幅する増幅手段を備えていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光電変換装置。
- 上記各補助容量への所定量の電荷の充填を、全補助容量に対して一括して行うことを特徴とする請求項2または3に記載の光電変換装置。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の光電変換装置によって検出した光電変換量に基づいて画像データを生成することを特徴とする画像入力装置。
- 光照射手段と、上記光照射手段の照射状態と非照射状態とを切り替える光照射制御手段とを備え、
上記照射手段によって、上記光電変換装置に近接するように配置される原稿に光を照射し、上記原稿によって反射された光が、上記光検出素子に照射されることによって生じる光電変換量を検出し、上記検出した光電変換量に基づいて画像情報を生成することを特徴とする請求項10に記載の画像入力装置。 - 上記光照射手段が、複数色の光を照射することができ、上記複数色の照射光が、上記原稿によって反射され、上記光検出素子に照射されることによって生じる光電変換量をそれぞれ検出し、上記複数色の照射光について検出した光電変換量に基づいて画像情報を生成することを特徴とする請求項11に記載の画像入力装置。
- 照射された光量に応じて第1電極と第2電極との間の抵抗値が変化する光検出素子に光が照射されることによって生じる光電変換量を検出する光電変換方法において、
上記光検出素子の第1電極に接続される補助容量に所定量の電荷を充填する第1工程と、
上記光検出素子の第2電極と上記補助容量の電荷量を検出する検出手段との間に備えられるスイッチング薄膜トランジスタを非導通状態にする第2工程と、
上記第1および第2工程後、所定の時間経過後に上記補助容量の電荷量を検出する第3工程とを含み、
上記検出した補助容量の電荷量に基づいて、上記光検出素子の光電変換量を検出することを特徴とする光電変換方法。
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