JP2005101175A - ヘリカル型インダクタおよびその製造方法およびヘリカル型インダクタ内蔵基板 - Google Patents

ヘリカル型インダクタおよびその製造方法およびヘリカル型インダクタ内蔵基板 Download PDF

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Abstract


【課題】 コイル導体の信頼性の高い巻線コイルを用いた薄型のヘリカル型インダクタおよびその製造方法およびヘリカル型インダクタ内蔵基板を提供する。
【解決手段】 ヘリカル型インダクタの製造方法であって、帯状の1つの列もしくは水平方向に分割した複数の列からなる磁性薄膜層を有し、かつ前記磁性薄膜4が絶縁体3に挟まれた単層の、もしくは絶縁体3と磁性薄膜4が交互に積層された積層磁性体を形成し、前記積層磁性体に、巻回コイルを複数回巻いて形成すること特徴とするヘリカル型インダクタの製造方法とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、特に薄型のヘリカル型インダクタおよびその製造方法と、ヘリカル型インダクタを内蔵するヘリカル型インダクタ内蔵基板に関するものである。
電池を駆動源とする携帯機器、特に携帯電話などの小型、薄型、高性能化等の技術が急速に進んでいる。更に、これに用いるインダクタに関しても表面実装用の構造のみならず、多層基板内に内蔵する回路構造やIC内部に内蔵する回路構造が採用されつつある。特許文献1には、インダクタ部品として、絶縁体基板上にスパッタ等の乾式工法にて導体膜を形成しホトリソグラフィ技術によって平面的な渦巻状コイルを積層していく技術が開示されている。
また、例えば、特許文献2には、フェライトコアの側面にガラス層を形成し、電解めっきにて導体層を形成した後、レーザ加工により導体層をヘリカル状コイルが形成されるよう不要部分を除去することで巻線コイルを形成する技術が開示されている。
また、特許文献3には、磁心入りの巻芯にコイルパターンを接続するスルホール群を形成し、めっき法により導体層を形成後に、レーザ加工により導体層をヘリカル状コイルが形成されるよう不要部分を除去することで巻線コイルを形成する技術が開示されている。さらに、特許文献3には、スルホール線分上をカットすることにより、多数個取りする方法も開示されている。
特開平5−82349号公報 特開平11−176685号公報 特開平10−208942号公報
上記のような従来のチップインダクタでは、基板上に渦巻状の平面コイルを設けた構造は、非常に薄型にできるものの、コイルが平面状かつ多層に配設されているためにコイル巻回数に制限が生じ、インダクタンスの大きなコイルを得られない問題点を有する。また、フェライトコアの側面に、ヘリカル状薄膜コイルを巻線するものは、大きなインダクタンスが得られるものの、フェライトコアを個片チップで扱うために加工工数を要すること、フェライトコアのレーザによる変質等の問題から薄型のチップが得られない等の問題点を有する。
また、生産性に優れていると考えられるレーザ加工によるインダクタの製造方法にしても、磁心入りの巻芯をわざわざ形成し、これにスルホール加工し、コイルパターンを形成する技術である。ここで、インダクタンスを大きくするためには密巻線する必要があり、これに伴い導体幅を狭くする必要がある。導体幅を狭くすると、スルホール径も小さくなってしまい、スルホール内の導体形成が難しくなり、スルホール内の導体と平面状のパターン間で接続不良を生じさせてしまうという問題点を有している。
本発明の目的は、コイル導体の信頼性の高い巻回コイルを用いた薄型のヘリカル型インダクタの製造方法およびヘリカル型インダクタ内蔵基板を提供することである。
前述した課題を解決するため、本発明のヘリカル型インダクタの製造方法は、所定の基板から多数のインダクタが製造できるように設計した積層平面シートであって、複数の磁性薄膜層と絶縁層とが印刷された平面シートを複数枚積層した積層平面シートであって、導体充填加工がしやすくなる形状のスルホールをあけ、湿式法や乾式法等により密着性がよく、導電性に優れた導体被覆を形成し、その後、レーザ加工にてヘリカル状コイルが形成されるように、余分な導体部分の除去を行い、複数回のカッティングで複数個のヘリカル型インダクタを製造する方法である。
即ち、本発明は、磁性薄膜層、および絶縁層が形成された平面シートを複数枚積層して積層平面シートとし、前記積層平面シートをカットしてなるヘリカル型インダクタである。
また、本発明は、前記ヘリカル型インダクタは、前記積層平面シートにスルーホール列が形成され、前記形成されたスルホール列に導体が形成されて、前記積層平面シートがカットされ、カットされた個片チップにヘリカル状に巻線が施こされたヘリカル型インダクタである。
また、本発明は、磁性薄膜層、および絶縁層が形成された平面シートを積層してなる積層平面シートをカットして、前記カットされた個片チップに巻線が形成されたヘリカル型インダクタの製造方法であって、前記積層平面シートにスルーホール列を形成し、前記連続させたスルホール列に導体を形成し積層平面シートをカットするへリカル型インダクタの製造方法である。
また、本発明は、前記積層平面シートに、巻線形成用の2列のスルホール群を開け、各スルホールに接続用電極材の充填と、積層磁性体表面に金属膜の巻線形成用パターン加工を施し、最終的に積層磁性体内の2列の各スルホール群を横切るように分割することで個片チップすると同時に巻線コイルを形成するヘリカル型インダクタの製造方法である。
また、本発明は、前記巻線形成用の2列のスルホール群は、雫型スルホールもしくは瓜実型スルホールの集合であり、1つのラインの垂直方向に向かって垂れた雫型もしくは瓜実型スルホール(Aタイプ)と前記垂直方向と反対の方向に向かって垂れた雫型もしくは瓜実型スルホール(Bタイプ)を各々1個ごとに配置されたヘリカル型インダクタの製造方法である。
また、本発明は、前記雫型スルホールあるいは瓜実型スルホールは、最小幅をWとし、最大幅をLとした時、W/Lの値を1.0以下とし、Wを5〜200μmとし、個片チップに分割する際の分割線内で前記スルホールを2分割するヘリカル型インダクタの製造方法である。ここで、前記最小幅とは、分割ライン方向のスルホールの幅であり、また、前記最大幅とは、分割ライン方向に直角の方向のスルホールの幅と定義する。
また、本発明は、前記巻線形成用のスルホールの、開口面の最大幅を有する方向は、各列の各スルホールを個片チップに分割する方向とほぼ垂直方向とするヘリカル型インダクタの製造方法である。
また、本発明は、前記積層平面シートは、表面に絶縁層を有し、前記スルホールは、前記絶縁層に形成され、前記スルホールの内壁及び前記絶縁層表面に、ヘリカル状に連続した導体層を形成するヘリカル型インダクタの製造方法である。
また、本発明は、前記積層平面シートは表面上に絶縁層を有し、内部に磁性層と絶縁層が形成され、前記スルホール形成部分には磁性層が形成されず、前記磁性体表面にパターニングされた金属膜を転写した後に、複数のスルホールを加工し、このスルホールに導電材を充填しヘリカルコイルを形成したヘリカル型インダクタの製造方法である。
また、本発明は、前記金属膜は、全面が覆われる膜を転写して形成され、その後、レーザおよびダイサーにてヘリカル巻線パターンに加工するヘリカル型インダクタの製造方法である。
また、本発明は、前記積層平面シートは表面上に絶縁層を有し、内部に磁性層と絶縁層が形成され、予め前記スルホール部分を覆うように磁性層を形成し、その後、磁性層が露出しているスルホール壁面に絶縁被膜を形成し、前記絶縁被膜上にコイル形成用導体を形成し、積層磁性体表面およびスルホール壁面は導体を用いて被覆し、その後、各スルホールと磁性体表面の導体パターンとでヘリカル巻線パターンに加工するヘリカル型インダクタの製造方法である。
また、本発明は、前記ヘリカル型インダクタを内蔵するヘリカル型インダクタ内蔵基板である。また、本発明は、前記ヘリカル型インダクタを複数形成したトランスを内蔵するヘリカル型インダクタ内蔵基板である。
本発明のヘリカル型インダクタは、薄膜磁性体に密巻線コイルを形成することで、インダクタンスが大きくでき、かつQが優れた薄型の部品であり、また、コイルの作製を最初の工程で平面シート1枚の基板として扱うことで効率良く生産できる効果がある。このヘリカル型インダクタは、回路内蔵基板用の部品として、基板の薄型化、小型化の進展に寄与する効果がある。従って、本発明によれば、コイル導体の信頼性の高い巻線コイルを用いた薄型のヘリカル型インダクタおよびその製造方法およびヘリカル型インダクタ内蔵基板を提供できる。
本発明のヘリカル型インダクタおよびその製造方法およびヘリカル型インダクタ内蔵基板について、以下に説明する。
本発明のヘリカル型インダクタの製造方法は、磁性薄膜層、および絶縁層が形成された平面シートを積層して得られる積層平面シートにおいて、磁性薄膜層が絶縁層に挟まれた単層の、もしくは絶縁層と磁性層が交互に積層された積層磁性体を形成し、前記積層磁性体に、巻回コイルを複数回巻いて形成するヘリカル型インダクタの製造方法である。
本発明のヘリカル型インダクタの積層磁性体は、CoFeSiB系、もしくはCoZrNb系等の軟磁性材料を用い、絶縁材料の上に形成された磁性薄膜層を有し、さらにこの磁性薄膜層を単層もしくは複数枚積層した複合多層構造の磁性体を用いることができる。この絶縁材料上の全面が磁性体の帯に覆われてもよいが、帯の幅には最適値があるために300μmを越える磁性体の帯を形成する場合は、複数列に分割し形成するとよい。磁性薄膜層についても単層でもよいが、特性を重視すると、2層以上の磁性薄膜層の積層体で構成することが望ましい。
ヘリカル型インダクタの形成には、各種有機基板、ガラスやシリコン基板上に前記磁性薄膜層を形成し積層することもできるが、予め磁性体の帯を形成し長手方向を磁化困難軸方向に揃えて補助基板上に付着させておき、これを、フレキシブルの有機絶縁基板上に転写し、絶縁層が上下の面に形成されるように磁性層を転写した絶縁基板を積み重ね熱圧着して一体化し磁性体として利用することもできる。
この転写による磁性体の製造方法は、フレキシブルな有機絶縁体上に微細なパターンを形成する方法には都合のよい方法である。また、絶縁材料上の薄膜磁性体の帯は、スルホール部分に形成してもよいが、この場合は、スルホール内を絶縁処理後、コイル用導体を形成すればよいことになる。
レーザやプレス金型を用いてスルホール形状の縦横比を算出された細長い大きさで(好適な縦横比は0.9〜0.3を推奨)、個片チップに仕上げる分割幅により算出された位置に導体コイル接続用のスルホールを形成する。ここで、スルホールは、2列のスルホール群となり、なるべく導体の充填が、やりやすくなる形状として、雫型スルホール、瓜実型スルホールを選択し、雫型スルホールもしくは瓜実型スルホールの集合となる。このように、スルホールの開口面を細長い形状もしく対向する一対の雫型の形状を交互に配置することで、巻線間隔を狭くかつ開口面積を大きくとることができる。この開口面積が大きいことはコイル形成用の導体の充填を容易にすることができるので、出来上がったコイルの接続が良好であり、抵抗が小さくなり、Qが高くなる利点がある、さらに、製造歩留まりを改善する効果がある。
次に、導体充填と、積層平面シート上の導体形成に際しては、湿式法として、無電界めっきを、乾式法としては、蒸着法やスパッタ、さらに、積層平面シート上に圧延法で有機絶縁体上に金属膜を貼り付けた基板を利用する金属膜圧延法等、各種形成方法が採用できる。湿式法では、一度にコイル導体を形成できる。また、乾式法では、コイル導体を2回に分けて形成することになるが、密度の高い金属がスルホール内で2重に形成される。また、金属圧延法では、圧延面にスルホールを作製する際の盛り上がり部分をうまく利用することで、巻線に加工した際の抵抗が非常に小さくなる。
ヘリカル状コイルの材料としては、導体は特に限定しないが銅が好ましく、成形方法としては銅へのエネルギー吸収率が高いために直接加工が容易なUVレーザを用いて不要な導体を除去すればよい。さらにUVレーザは有機絶縁体に対する熱の影響も極めて少なく推奨できる方法である。また、YAGレーザやマイクロサンドブラスト等の切削法を用いて不要部分を除去してもよい。ここで、コイルを複数形成することで、トランスとして利用することも可能である。材料としても、金、銀、アルミニウム等の導電性金属であればいずれも利用できる。
個片チップヘの切断は、分割幅が一定のものが望ましく、レーザでも、ダイサーでも、各種ブラストでもよく、限定するものではない。
以上、出来上がったヘリカル型インダクタは、スルホール内の導電体と片面部分の導電体の接続性が良好であり、電気抵抗の小さいコイルとして作用するので、密巻線したインダクタンスの大きなものでも発熱が少なく、Qが高いインダクタが得られることになる。
さらに、出来上がったヘリカル型インダクタは、携帯機器やパワーMEMS(Power Micro−Electro−Mechanical System:大きな出力を発生する微小電気機械システム)用のマイクロエネルギー源として利用される薄型化を図った直流電源装置等に用いることができる。この直流電源回路を積層基板内部に内蔵する製造方法としては、多層基板の所定の位置にヘリカル型インダクタを含む電子部品を接続し、コア層を積層し圧着する方法がある。
直流電源回路を積層基板内部に内蔵する製造方法としては、大きく3種類の方法がある。1つは予め電子部品を配置する位置に貫通孔を開け利用する場合、2つ目は、予め部品を配置する位置に半貫通孔を開け、部品を配置し、圧着することで、樹脂の移動量を少なくした方法、3つ目は、部品を下部の基板に接続し、その上に基板を載せそのまま圧着する場合である。樹脂としてはエポキシ系、ポリアミド系等の樹脂を用いることができるのでいずれの方法をも採用できる。
さらに、この樹脂には熱伝導性を確保するために酸化アルミナ等の無機質からなるフィラーを50%以下の割合で適量混同し、更に補強用のガラス繊維等の繊維を10wt%以下の割合で適量混合することができる。次に、上部の積層基板と下部の積層基板を導通させる所定の位置にUVレーザにてスルホールを形成し、導体を充填する。その後、上部もしくは下部に配置する多層基板を積層して、ヘリカル型インダクタ内蔵多層基板が得られることになる。
図1は、本発明による実施例1のヘリカル型インダクタの説明図である。図1(a)は平面図、図1(b)は正面図を示し、図1(c)は、図1(b)の正面図のY−Y断面図を示す。ヘリカル型インダクタの基本構成は、平面シート上に形成したポリイミド系等の有機絶縁基板上に、予め補助材料上に形成しておいたCoFeSiB系軟磁性体の幅が200μm、厚みが4μmである帯状に分割した2本の磁性薄膜4を転写形成し、前記平面シートを、磁性薄膜層の厚みが総厚で12μmになるように3層繰り返し積み重ねた。磁性薄膜4は、後加工するスルホールが形成される部分よりも30μmだけ内側の位置を磁性薄膜4の端部として形成した。積層後、最上面にもポリイミド有機絶縁基板を積層し、120℃の温度、10kg/cm2の圧力、保持時間10分間の条件で、加熱加圧し接着した。
その後、インダクタの外側に向かって垂れた雫型もしくは瓜実型スルホール(Aタイプ)とインダクタの内側に向かって垂れた雫型もしくは瓜実型スルホール(Bタイプ)を交互に配置されるように形成する。UVレーザを用いてスルホールを形成する場合は、2等辺三角形の各頂点にレーザをあてれば雫型が出来上がる。また、菱形の各頂点にレーザをあてれば、瓜実型が出来上がるために効率の優れた方法である。金型を使用する場合は、金型を所望の形で作製すればよい。
図3は、前記ヘリカル型インダクタを積層する前の個片チップを打ち抜く直前の平面シートの状態の説明図を示す。図3(a)は平面シートの全体図であり、図3(b)は、図3(a)の一部分の拡大図であり、図3(c)は、スルホール5の開口面が雫型の場合の例を示す図であり、図3(d)は、スルホール5の開口面が瓜実型の場合の例を示す図である。
このスルホールが加工された磁性体の片面を、蒸着槽の中で銅蒸着した。さらに、反対面を同じように蒸着槽の中で銅蒸着を行った。スルホールの開口部分が大きいため、スルホール壁面への銅によるカバーリング性が良好であった。
また、磁性体のコイル形成個所のスルホールを加工する際に、コイルを形成しない2辺にも端子接続用のスルホールを形成しておくと、導体層形成の際にスルホール壁面に導体が回り込み、さらに個片チップに分割後この、スルホール壁面の導体が露出するために端子をチップ側面に形成することができる。図3(a)の個片チップに分別する際の中心線8のカットにおいて、上記の利用ができる。
この全面が銅で覆われた磁性体をヘリカル状コイル部分と端子部分が残るように、上下面の銅導体の不要な部分をUVレーザにて除去し50ターンの巻線コイルを形成した。その後、分割線にそって切断しろの幅が100μmになるようにダイサーにて切断し、個片チップに分割した。
最後に、静電粉体塗装機を用いて端子部分を除いた導電体が露出している面にエポキシ樹脂をコーティングした。
上記ヘリカル型インダクタの特性は、Lが0.3μH、Qが35の良好な特性を示し、また、ショートも多発せず良好な歩留まりであった(n=500P、歩留まり=95%)。このヘリカル型インダクタをMEMS用電源として基板内に内蔵した0.8Vの単出力の電源として構成した場合にも、電源変換効率を90%に改善することが可能な優れた特性を有していた。
図2は、本発明による実施例2のヘリカル型インダクタの説明図である。図2(a)は平面図、図2(b)は正面図であり、図2(c)は、図2(b)の正面図のY−Y断面図である。平面シートである積層磁性体の基本構成は、ポリイミド系等の有機絶縁基板上に、予め補助材料上に形成しておいたCoFeSiB系軟磁性体の幅が200μm、厚みが4μmである帯状に分割した2本の磁性薄膜層4を転写形成し、これらをカットし、個片チップとして積層した磁性薄膜層4の厚みが総厚で12μmになるように3層繰り返し積み重ねた。
さらに、ポリイミド系等の有機絶縁基板上にヘリカル状コイル整形用パターンが形成された銅箔基板を上下面に積層後、120℃の温度、10kg/cm2の圧力、保持時間10分間の条件で、加熱加圧し接着した。その後、インダクタの外側に向かって垂れた雫型もしくは瓜実型スルホール(Aタイプ)とインダクタの内側に向かって垂れた雫型もしくは瓜実型スルホール(Bタイプ)を交互に配置されるように形成する[図3(b)参照]。
このスルホールが加工された磁性体の片面もしくは両面からスルホール内に銅や銀の導体ペーストをマイクロディスペンサーにて注入し、上下面のヘリカル状コイル形成用パターンと接続し50ターンの巻線コイルを形成した。また、磁性体のコイル形成個所のスルホールを加工する際に、コイルを形成しない2辺にも端子接続用のスルホールを形成しておくと、個片チップに分割後この、スルホール壁面の導体が露出するために端子をチップ側面に形成することができる。その後、分割線にそって切断しろの幅が100μmになるようにダイサーにて切断し、個片チップに分割した。最後に、端子部分を除いた全面にエポキシ樹脂をディップコーティングした。
上記ヘリカル型インダクタの特性は、Lが0.3μH、Qが29の良好な特性を示し、また、危倶したショートも発生せず良好な歩留まりであった(n=500P、歩留まり=98%)。このヘリカル型インダクタをMEMS用電源として基板内に内蔵した0.8Vの単出力の電源として構成した場合にも、電源変換効率を90%に改善することが可能な優れた特性を有していた。
本発明の実施例1のヘリカル型インダクタの説明図。図1(a)は平面図、図1(b)は正面図、図1(c)は、図1(b)の正面図のY−Y断面図。 本発明の実施例2のヘリカル型インダクタの説明図面。図2(a)は平面図、図2(b)は正面図、図2(c)は、図2(b)の正面図のY−Y断面図。 本発明のヘリカル型インダクタを積層する前の個片チップを打ち抜く直前の平面シートの状態の説明図。図3(a)は平面シートの全体図、図3(b)は、図3(a)の一部分の拡大図、図3(c)は、スルホールの開口面が雫型の場合の例を示す図、図3(d)は、スルホールの開口面が瓜実型の場合の例を示す図。
符号の説明
1 ヘリカル型インダクタ
2 巻線
3 絶縁体
4 磁性薄膜層
5 スルホール
6 絶縁処理したスルホール壁面
7 外装樹脂
8 個片チップに分割する際の中心線
9 端子
51 導体を被覆したスルホール部
52 絶縁被覆の上に導体を被覆したスルホール部
53 端子部に形成したスルホール
W スルホールの最大幅
L スルホールの最大長さ
X チップを分割する切断しろの幅
A 1つ目のスルホール中心と個片チップに分割する際の中心線とのずれ
B 2つ目のスルホール中心と個片チップに分割する際の中心線とのずれ

Claims (13)

  1. 磁性薄膜層、および絶縁層が形成された平面シートを複数枚積層して、積層平面シートとし、前記積層平面シートをカットしてなることを特徴とするヘリカル型インダクタ。
  2. 前記ヘリカル型インダクタは、前記積層平面シートにスルホール列が形成され、前記形成されたスルホール列に導体が形成されて、前記積層平面シートがカットされ、カットされた個片チップにヘリカル状に巻線が施こされたことを特徴とする請求項1に記載のヘリカル型インダクタ。
  3. 磁性薄膜層、および絶縁層が形成された平面シートを積層してなる積層平面シートをカットして、前記カットされた個片チップに巻線が形成されたヘリカル型インダクタの製造方法であって、前記積層平面シートにスルーホール列を形成し、前記連続させたスルホール列に導体を形成し積層平面シートをカットすることを特徴とするヘリカル型インダクタの製造方法。
  4. 前記積層平面シートに、巻線形成用の2列のスルホール群を開け、各スルホールに接続用電極材の充填と、積層磁性体表面に金属膜の巻線形成用パターン加工を施し、最終的に積層磁性体内の2列の各スルホール群を横切るように分割することで個片チップすると同時に巻線コイルを形成することを特徴とする請求項3に記載のヘリカル型インダクタの製造方法。
  5. 前記巻線形成用の2列のスルホール群は、雫型スルホールもしくは瓜実型スルホールの集合であり、1つのラインの垂直方向に向かって垂れた雫型もしくは瓜実型スルホール(Aタイプ)と前記垂直方向と反対の方向に向かって垂れた雫型もしくは瓜実型スルホール(Bタイプ)を各々1個ごとに配置されるように配置されたことを特徴とする請求項3または4のいずれかの記載のヘリカル型インダクタの製造方法。
  6. 前記雫型スルホールあるいは瓜実型スルホールは、最小幅をWとし、最大幅をLとした時、W/Lの値を1.0以下とし、Wを5〜200μmとし、個片チップに分割する際の分割線内で前記スルホールを2分割することを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載のヘリカル型インダクタの製造方法。
  7. 前記巻線形成用のスルホールの、開口面の最大幅を有する方向は、各列の各スルホールを個片チップに分割する方向とほぼ垂直方向とすることを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載のヘリカル型インダクタの製造方法。
  8. 前記積層平面シートは、表面に絶縁層を有し、前記スルホールは、前記絶縁層に形成され、前記スルホールの内壁及び前記絶縁層表面に、ヘリカル状に連続した導体層を形成することを特徴とする3ないし7のいずれかに記載のヘリカル型インダクタの製造方法。
  9. 前記積層平面シートは表面上に絶縁層を有し、内部に磁性層と絶縁層が形成され、前記スルホール形成部分には磁性層が形成されず、前記磁性体表面にパターニングされた金属膜を転写した後に、複数のスルホールを加工し、このスルホールに導電材を充填しヘリカルコイルを形成したことを特徴とする請求項3ないし7のいずれかに記載のヘリカル型インダクタの製造方法。
  10. 前記金属膜は、全面が覆われる膜を転写して形成され、その後レーザおよびダイサーにてヘリカル巻線パターンに加工することを特徴とする請求項9に記載のヘリカル型インダクタの製造方法。
  11. 前記積層平面シートは表面上に絶縁層を有し、内部に磁性層と絶縁層が形成され、予め前記スルホール部分を覆うように磁性層を形成し、その後、磁性層が露出しているスルホール壁面に絶縁被膜を形成し、前記絶縁被膜上にコイル形成用導体を形成し、積層磁性体表面およびスルホール壁面は導体を用いて被覆し、その後、各スルホールと磁性体表面の導体パターンとでヘリカル巻線パターンに加工することを特徴とする請求項3ないし10のいずれかに記載のヘリカル型インダクタの製造方法。
  12. 請求項1または2に記載のヘリカル型インダクタを内蔵することを特徴とするヘリカル型インダクタ内蔵基板。
  13. 請求項1または2に記載のヘリカル型インダクタにて巻線を複数形成したトランスを内蔵することを特徴とするヘリカル型インダクタ内蔵基板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101503144B1 (ko) * 2013-07-29 2015-03-16 삼성전기주식회사 박막 인덕터 소자 및 이의 제조방법

Cited By (1)

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KR101503144B1 (ko) * 2013-07-29 2015-03-16 삼성전기주식회사 박막 인덕터 소자 및 이의 제조방법

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