JP2005099568A - 光制御装置、像生成装置、光シャッター及び画像形成装置 - Google Patents

光制御装置、像生成装置、光シャッター及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract


【課題】膜状の可動部材を変形させることで光の通過及び(又は)反射等を制御する光制御装置であって、該膜状可動部材として含水イオン交換膜を利用した場合の利点が活かされ、しかも、長期にわたり所期の光制御を行える信頼性の高い光制御装置、これを利用した光シャッター、像生成装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】 含水イオン交換膜13を絶縁性オイル12に浸すか、或いは含水イオン交換膜13表面を絶縁性オイル含浸膜17で被覆した部材を可動部材として用いる光制御装置1又は4並びにこれを利用した光シャッターS、像生成装置ID、画像形成装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は膜状の可動部材を変形させることで光の通過及び(又は)反射等を制御する光制御装置並びに該光制御装置を利用した像生成装置、光シャッタ及び該光シャッタを画像露光用光シャッターとして採用した画像形成装置に関する。
従来、膜状の可動部材を物理的に動作させることで光の通過及び(又は)反射等を制御する光制御装置やこれを利用した像生成装置等が知られている。
例えば特開平8−76700号公報は、所定色(例えば白色)の固定部材上に該固定部材の色とは異なる1枚の可動フィルム(例えば黒色の可動フィルム)又は2枚以上の着色可動フィルム(例えばシアン、マゼンタ、イエローの3層の透明可動フィルム)であって各一端が基板に支持されたものを重ねてなる複数の画素を配列し、それら画素における可動フィルムを静電気力で選択的にフィルム面方向に移動させることで光の通過や反射を制御して各画素に所定の色を表示させて画像を形成することを開示している。
特開平11−72722号公報は、透明基板上に遮光性の膜状の片持梁部材を配置し、該片持梁部材をバイメタル方式で撓曲させたり、伸ばしたりする構造としたり、自身の復元性と静電気力で撓曲したり伸びたりする構造のものとすることで光シャッターを形成することを開示しており、さらに、かかる片持梁部材を有する画素を複数配列して画像を表示させることを開示している。
また、特開2003−200612号公報は、例えばイオン交換膜を片持支持等の態様で支持させてなる画素を複数配列した像生成装置、該像生成装置を利用した画像形成装置や画像表示装置を開示している。該像生成装置によると、それら画素を構成している複数の含水イオン交換膜に選択的に電圧を印加することで該イオン交換膜の両面に電位差を生じさせ、該電位差によりイオン交換膜を変形させ、それにより光の通過や反射を制御して像を生成することができる。
特開平8−76700号公報 特開平11−72722号公報 特開2003−200612号公報
しかしながら、特開平8−76700号公報や特開平11−72722号公報に開示さているように片持ち支持された膜状の部材を静電気力で十分に、容易に変形させるには、該膜状部材をある程度長くしなければならない。そうすると、動作速度がそれだけ遅くなる。特開平11−72722号公報に開示されているバイメタル方式で駆動する片持梁部材は、バイメタルの変形率が低く、それだけ光の利用効率が悪くなり、画像コントラストが低くなる。
また、膜状部材を静電気力で変形等の動作をさせるには、該部材に高電圧を印加する必要があり、それだけ高価につく。バイメタル構造の部材を変形させる場合は、前者ほどの高電圧は要求されないもののさらなる低電圧駆動への改善の余地がある。
この点、特開2003−200612号公報が開示する像生成装置は、両面間の電位差により変形し得るイオン交換膜を利用するものであるため、膜状部材を静電気力で変形等させる装置に比べるとイオン交換膜はそれほど長くしなくても低電圧駆動で、従ってそれだけ安価に、また、十分に、速く変形させることができ、十分に変形させ得ることで光の利用効率もよい。
しかしながら、特開2003−200612号公報が開示する像生成装置では、イオン交換膜に含ませる水が装置の使用を重ねるうちに蒸発していき、次第に電位差による変形能を失っていく。この点、同公報は、含水イオン交換膜を水に浸した状態で使用することも開示しているが、かかるイオン交換膜を囲む水とても、装置の使用を重ねるうちに次第に蒸発により失われていく。
そこで本発明は、膜状の可動部材を変形させることで光の通過及び(又は)反射等を制御する光制御装置であって、該膜状可動部材として含水イオン交換膜を利用した場合の利点が活かされ、しかも、長期にわたり所期の光制御を行える信頼性の高い光制御装置を提供することを課題とする。
また本発明は、低電圧駆動可能であり、駆動速度が速く、高コントラストで像を生成でき、しかも長期にわたり所望の像を生成できる信頼性の高い像生成装置を提供することを課題とする。
また本発明は、低電圧駆動可能であり、駆動速度が速く、光の利用効率がよく高コントラストで光像を生成することができ、しかも長期にわたり所望の動作信頼性を維持できる光シャッターを提供することを課題とする。
さらに本発明は、かかる光シャッターを採用した新規且つ有用な画像形成装置を提供することを課題とする。
本発明は前記課題を解決するため次の光制御装置、像生成装置、光シャッター及び画像形成装置を提供する。
〔1〕光制御装置
本発明は次の四つのタイプの光制御装置を提供する。
(1−1)第1の光制御装置
間隔をあけて対向配置された、少なくとも一方が透光性を有する一対の板体及び該一対の板体の周縁部間を閉じる部材を含む閉じられたケースと、
前記ケース内に収容された電気絶縁性オイルと、
前記ケース内に収容されて前記電気絶縁性オイルに浸されるとともに該ケースに支持された含水イオン交換膜と、
前記含水イオン交換膜の両表面間に電圧を印加し、該両表面間に電位差を生じさせて該含水イオン交換膜を変形させる電圧印加手段とを備えており、
前記含水イオン交換膜は前記ケースへ入射してくる光の進行を制御するように変形可能に該ケースに支持されており、前記電圧印加手段は該光の進行制御を行うように該含水イオン交換膜を変形させる光制御装置。
第1の光制御装置の含水イオン交換膜の支持態様としては次のものを例示できる。
(1-1-1) 前記含水イオン交換膜は、非変形時には該含水イオン交換膜の前記光進行制御に携わる部分が前記一対の板体のうちいずれかの板体に沿って位置し、前記電圧印加手段による電圧印加時には、前記電位差に応じて該板体とは反対側の板体の方へ撓曲するように前記ケースに支持されている(片持ち支持態様)。
(1-1-2) 前記含水イオン交換膜は、非変形時には該含水イオン交換膜の前記光進行制御に携わる部分が前記一対の板体のうちいずれかの透光性の板体に該板体から距離をおいて臨み、前記電圧印加手段による電圧印加時には、前記電位差に応じて変形し該板体へ接近又は接触するように前記ケースに支持されている。
前者(1-1-1) の支持態様の場合、含水イオン交換膜の非変形時に、含水イオン交換膜を該膜が沿う前記板体の方へ引き寄せる電界を形成する吸引電界形成手段を備えていてもよい。 これにより、非変形時の含水イオン交換膜の光入射側表面の状態(該表面の少なくとも一部が着色されているか、光反射面か等)をより明瞭に見せることができ、また、遮光をより確実に行える。また、電気絶縁性オイルは吸引電界印加時に水のように電気分解して不都合が生じることもない。
(1−2)第2の光制御装置
表面が電気絶縁性オイル含浸膜で被覆された含水イオン交換膜からなる膜状可動部材と、
前記膜状可動部材を、入射してくる光の進行を制御するように変形可能に支持する支持部材と、
前記含水イオン交換膜の両表面間に電圧を印加し、該両表面間に電位差を生じさせて該イオン交換膜を変形させることで前記膜状可動部材を前記光の進行制御を行うように変形させる電圧印加手段と
を備えている光制御装置。
第2の光制御装置の含水イオン交換膜の支持態様としては次のものを例示できる。
(1-2-1) 前記膜状可動部材の近くに板体が配置されており、該膜状可動部材は、非変形時には該板体に沿って位置し、前記電圧印加手段による前記含水イオン交換膜への電圧印加時には、前記電位差に応じて該板体から離反するように撓曲可能に前記支持部材に支持されている(片持ち支持態様)。
(1-2-2) 前記膜状可動部材の近くに板体が配置されており、前記膜状可動部材は、非変形時には該膜状可動部材の前記光進行制御に携わる部分が該板体に該板体から距離をおいて臨み、前記電圧印加手段による電圧印加時には、前記電位差に応じて変形し該板体へ接近又は接触するように前記支持部材に支持されている。
第2の光制御装置においても、前者(1-2-1) の可動部材支持態様を採用する場合、膜状可動部材の非変形時に、膜状可動部材を該膜が沿う前記板体の方へ引き寄せる電界を形成する吸引電界形成手段を備えていてもよい。これにより、非変形時の含水イオン交換膜の光入射側表面の状態をより明瞭に見せることができ、また、遮光をより確実に行える。
第1及び第2のいずれの光制御装置も、光の通過及び(又は)反射等を制御する変形能のある膜状の可動部材として含水イオン交換膜を採用し、その両表面間に電圧を印加し、該両表面間に電位差を生じさせて該イオン交換膜を変形させることで入射してくる光の進行の制御(光の通過及び(又は)反射等の制御)を行える。
すなわち、含水イオン交換膜を前記電位差に応じて適度に変形させたり、該膜を変形させないままとしたりして、第1装置では含水イオン交換膜の、第2装置では膜状可動部材の光入射側表面の状態(該表面の少なくとも一部が着色されているか、光反射面か等)に応じて色表示したり、光反射したりでき、また、第1装置では含水イオン交換膜周囲の電気絶縁性オイルが着色されているときは、それによって色表示することもできる。
また、第1装置においては、含水イオン交換膜の支持態様として前記(1-1-1) の片持ち支持態様を採用するとともにケースを構成する一対の板体及び絶縁性オイルをいずれも透光性を有するものとし、第2装置においては膜状可動部材の支持態様として前記(1-2-1) の片持ち支持態様を採用し(膜状可動部材近くに前記板体が配置されているときは、さらに該板体を透光性を有するものとし)、含水イオン交換膜を前記電位差に応じて適度に変形させたり、該膜を変形させないままとしたりして、入射光を所定の程度に多く或いは少なく通過させたり、遮ったりでき、光シャッターの機能を持たせることができる。
いずれにしても、かかる含水イオン交換膜の変形は低電圧の印加で、従ってそれだけ安価に行うことができ、また、変形量大きく変形させることができるとともに速く変形させることができる。さらに、変形量大きく変形させることができるので、それだけ光の利用効率がよい。このように第1、第2の光制御装置は低電圧駆動可能であり、駆動速度が速く、光の利用効率がよい。
しかも、第1の光制御装置では含水イオン交換膜は電気絶縁性オイルに浸されているので、また、第2の光制御装置では含水イオン交換膜表面が電気絶縁性オイル含浸膜で被覆されているので、含水イオン交換膜からの水分の蒸発が抑制され、従ってそれだけ長期にわたり所期の光制御を行うことができ、信頼性が高い。
(1−3)第3の光制御装置
間隔をあけて対向配置された、少なくとも一方が透光性を有する一対の板体と該一対の板体の周縁部間を閉じる部材とを含む閉じられたケースと、
前記ケース内に収容された電気絶縁性オイルと、
前記ケース内に収容されて前記電気絶縁性オイルに浸されるとともに該ケースに支持された含水イオン交換膜と、
前記一対の板体のうちいずれかの透光性の板体と前記含水イオン交換膜との間に配置され前記ケースに支持された可撓性部材と、
前記含水イオン交換膜の両表面間に電圧を印加し、該両表面間に電位差を生じさせて該含水イオン交換膜を変形させることで前記可撓性部材を変形駆動する電圧印加手段とを備えており、
前記含水イオン交換膜及び前記可撓性部材は、該含水イオン交換膜により該可撓性部材を駆動して前記ケースへ入射してくる光の進行を制御できるように変形可能に該ケースに支持されており、前記電圧印加手段は該光の進行制御を行うように該含水イオン交換膜を変形させる光制御装置。
(1−4)第4の光制御装置
表面が電気絶縁性オイル含浸膜で被覆された含水イオン交換膜からなる膜状可動部材と、
前記膜状可動部材の近くに配置された透光性を有する板体と、
前記膜状部材と前記板体との間に配置された可撓性部材と、
前記含水イオン交換膜の両表面間に電圧を印加し、該両表面間に電位差を生じさせて該含水イオン交換膜を変形させて前記膜状可動部材を変形させることで前記可撓性部材を変形駆動する電圧印加手段とを備えており、
前記膜状可動部材及び前記可撓性部材は、該膜状可動部材により該可撓性部材を駆動して入射してくる光の進行を制御できるように変形可能に配置されており、前記電圧印加手段は該光の進行制御を行うように前記含水イオン交換膜を変形させる光制御装置。
第3及び第4のいずれの光制御装置も、含水イオン交換膜の両表面間に電圧を印加し、該両表面間に電位差を生じさせて、第3装置では含水イオン交換膜を、第4装置では膜状可動部材を変形させることで可撓性部材を変形駆動して光の通過及び(又は)反射等の制御を行える。
すなわち、含水イオン交換膜或いは膜状可動部材を変形させないままとしたり、前記電位差に応じて適度に変形させたりすることで、該含水イオン交換膜或いは膜状可動部材により駆動される可撓性部材と板体との距離を適度に調整したり、可撓性部材を板体に実質上当接させたりして、該板体から可撓性部材表面への光路距離を制御し、可撓性部材表面の状態(該表面の少なくとも一部が着色されているか、光反射面か等)や、第3装置では可撓性部材と板体との間の電気絶縁性オイルが着色されているか透明か等に応じて、所定の色を濃く、或いは薄く見せたり、見せなかったり、或いは光反射の程度を制御する等できる。
第3、第4の光制御装置では、含水イオン交換膜の変形は低電圧の印加で行うことができ、また、変形量大きく変形させることができるとともに速く変形させることができる。従って、可撓性部材を低電圧駆動で変形量大きく変形させることができるとともに速く変形させることができる。このように第3、第4の光制御装置は低電圧駆動可能であり、駆動速度が速い。
しかも、第3の光制御装置では含水イオン交換膜は電気絶縁性オイルに浸されているので、また、第4の光制御装置では含水イオン交換膜表面が電気絶縁性オイル含浸膜で被覆されているので、含水イオン交換膜からの水分の蒸発が抑制され、従ってそれだけ長期にわたり所期の光制御を行うことができ、信頼性が高い。
第3、第4の光制御装置において電気絶縁性オイル含浸膜で被覆される含水イオン交換膜の表面は、該イオン交換膜の実質上全表面であっても、オイル含浸膜で被覆可能の範囲の表面だけでもよい。しかし、水分の蒸発をできるだけ抑制するうえで、電気絶縁性オイル含浸膜は少なくとも含水イオン交換膜の両表面のできるだけ広い範囲にわたって被覆されていることが好ましい。
〔2〕像生成装置
本発明は次の四つのタイプの像生成装置を提供する。
(2−1)第1の像生成装置
前記(1−1)の光制御装置であって、前記含水イオン交換膜が前記ケース内に2次元に複数配列されている光制御装置と、
該複数の含水イオン交換膜に、生成すべき像に応じて選択的に前記電圧を印加するように前記電圧印加手段を制御する制御手段と
を備えた像生成装置。
この像生成装置では、含水イオン交換膜が2次元に複数配列されており、各含水イオン交換膜が存在する部位が画素として機能する。画素を構成する含水イオン交換膜には、前記制御手段による制御下に、生成すべき像に応じて選択的に電圧が印加される。含水イオン交換膜は印加される電圧(従って含水イオン交換膜両表面間の電位差)に応じて選択的に変形し、それにより像生成装置全体として像が生成される。
例えば、含水イオン交換膜の、ケースへの光入射側の面の少なくとも一部に白、黒或いは他の色に着色を施したり、含水イオン交換膜を取りまく電気絶縁性オイルに着色しておくことにより、含水イオン交換膜表面の色とオイルの色とにより像を生成できる。また例えば含水イオン交換膜周囲のオイルを透光性オイルとし、透光性板体側からケース内へ光入射するようにして反対側板体に黒色等の着色を施こしたり黒色等の層を設けると、含水イオン交換膜表面の色と反対側板体の色とによる像を生成することができる。含水イオン交換膜の変形程度を制御して階調表示することも可能である。
また、表面の色を緑色、青色、赤色とした3種類の含水イオン交換膜を一組としてこれを複数組採用することでカラー像表示も可能である。
従って、かかる像生成装置は画像表示装置として利用できる。
また、含水イオン交換膜の光入射側表面の少なくとも一部を光反射能の大きい白色面や鏡面状の面等の光反射面とすることで光反射による光像を形成することもできる。
このように含水イオン交換膜の光入射側表面の少なくとも一部を光反射面とした像生成装置は、スクリーンへの光像投影用の像生成装置として利用できる。なお、光像投影にあたり、像生成装置を例えば像投影用レーザ光で走査するような場合は、含水イオン交換膜は2次元に複数配列されていてもよいし、ラインアレイ状に複数配列されていてもよい。
第1の像生成装置においても、各含水イオン交換膜の支持態様として前記(1-1-1) の片持ち支持態様や、前記(1-1-2) の支持態様を採用でき、片持ち支持態様を採用する場合は前記の吸引電界形成手段を採用してもよい。片持ち支持態様を採用する場合において、一対の板体及び電気絶縁性オイルをいずれも透光性を有するものとすれば、含水イオン交換膜の選択的変形により像生成装置を通過する光により光像を形成することもできる。
(2−2)第2の像生成装置
前記(1−2)の光制御装置であって、前記膜状可動部材が2次元に複数配列されている光制御装置と、
該複数の膜状可動部材の含水イオン交換膜に、生成すべき像に応じて選択的に前記電圧を印加するように前記電圧印加手段を制御する制御手段と
を備えた像生成装置。
第2の像生成装置では含水イオン交換膜を含む膜状可動部材が2次元に複数配列されており、各膜状可動部材が存在する部位が画素として機能する。画素を構成する含水イオン交換膜には、前記制御手段による制御下に、生成すべき像に応じて選択的に電圧が印加される。含水イオン交換膜は印加される電圧(従って含水イオン交換膜両表面間の電位差)に応じて変形し、従って膜状可動部材が選択的に変形し、それにより像生成装置全体として像が生成される。
例えば、膜状可動部材の光入射側の面の少なくとも一部に白、黒或いは他の色に着色を施しておくことにより、膜状可動部材の表面の色を利用して像を生成できる。膜状可動部材の変形程度を制御して階調表示することも可能である。
また、表面の色を緑色、青色、赤色とした3種類の膜状可動部材を一組としてこれを複数組採用することでカラー像表示も可能である。
従って、かかる像生成装置は画像表示装置として利用できる。
また、膜状可動部材の光入射側表面の少なくとも一部を光反射能の大きい白色面や鏡面状の面等の光反射面とすることで光反射による光像を形成することもできる。
このように膜状可動部材の光入射側表面の少なくとも一部を光反射面とした像生成装置は、スクリーンへの光像投影用の像生成装置として利用できる。なお、光像投影にあたり、像生成装置を例えば像投影用レーザ光で走査するような場合は、膜状可動部材は2次元に複数配列されていてもよいし、ラインアレイ状に複数配列されていてもよい。
第2の像生成装置においても、各膜状可動部材の支持態様として前記(1-2-1) の片持ち支持態様や、前記(1-2-2) の支持態様を採用でき、片持ち支持態様を採用する場合は前記の吸引電界形成手段を採用してもよい。片持ち支持態様を採用する場合において、膜状可動部材近くに配置されている板体を透光性を有するものとすれば、膜状可動部材の選択的変形により像生成装置を通過する光により光像を形成することもできる。
(2−3)第3の像生成装置
前記(1−3)の光制御装置であって、前記含水イオン交換膜と前記可撓性部材との組み合わせ対が前記ケース内に2次元に複数配列されている光制御装置と、
該複数の組み合わせ対における含水イオン交換膜に、生成すべき像に応じて選択的に前記電圧を印加するように前記電圧印加手段を制御する制御手段と
を備えた像生成装置。
この像生成装置では、含水イオン交換膜と可撓性部材との組み合わせ対が2次元に複数配列されており、各組み合わせ対が存在する部位が画素として機能する。画素を構成する含水イオン交換膜には、前記制御手段による制御下に、生成すべき像に応じて選択的に電圧が印加される。含水イオン交換膜は印加される電圧(従って含水イオン交換膜両表面間の電位差)に応じて選択的に変形して可撓性部材を変形駆動する。それにより像生成装置全体として像が生成される。
例えば、可撓性部材の、ケースへの光入射側の面の少なくとも一部に白、黒或いは他の色に着色を施したり、或いはさらにケース内の電気絶縁性オイルに着色しておくことにより、可撓性部材の色を利用して、或いはさらにオイルの色を利用して像を生成できる。含水イオン交換膜の変形の程度、従って可撓性部材の変形の程度を制御して階調表示することも可能である。
また、表面の色を緑色、青色、赤色とした3種類の可撓性部材を一組としてこれを複数組採用することでカラー像表示も可能である。
従って、かかる像生成装置は画像表示装置として利用できる。
また、可撓性部材の光入射側表面の少なくとも一部を光反射能の大きい白色面や鏡面状の面等の光反射面とすることで光反射による光像を形成することもできる。
このように可撓性部材の光入射側表面の少なくとも一部を光反射面とした像生成装置は、スクリーンへの光像投影用の像生成装置として利用できる。なお、光像投影にあたり、像生成装置を例えば像投影用レーザ光で走査するような場合は、含水イオン交換膜と可撓性部材との組み合わせ対は2次元に複数配列されていてもよいし、ラインアレイ状に複数配列されていてもよい。
(2−4)第4の像生成装置
前記(1−4)の光制御装置であって、前記膜状可動部材及び前記可撓性部材の組み合わせ対が2次元に複数配列されている光制御装置と、
該複数の組み合わせ対における膜状可動部材の含水イオン交換膜に、生成すべき像に応じて選択的に前記電圧を印加するように前記電圧印加手段を制御する制御手段と
を備えた像生成装置。
この像生成装置では、含水イオン交換膜を含む膜状可動部材と可撓性部材との組み合わせ対が2次元に複数配列されており、各組み合わせ対が存在する部位が画素として機能する。画素を構成する膜状可動部材の含水イオン交換膜には、前記制御手段による制御下に、生成すべき像に応じて選択的に電圧が印加される。含水イオン交換膜は印加される電圧(従って含水イオン交換膜両表面間の電位差)に応じて変形し、従って膜状可動部材が変形して可撓性部材を選択的に変形駆動する。それにより像生成装置全体として像が生成される。
例えば、可撓性部材の光入射側の面の少なくとも一部に白、黒或いは他の色に着色を施しておくことにより、可撓性部材の色を利用して像を生成できる。含水イオン交換膜の変形の程度、従って可撓性部材の変形の程度を制御して階調表示することも可能である。また、表面の色を緑色、青色、赤色とした3種類の可撓性部材を一組としてこれを複数組採用することでカラー像表示も可能である。
従って、かかる像生成装置は画像表示装置として利用できる。
また、膜状可動部材の光入射側表面の少なくとも一部を光反射能の大きい白色面や鏡面状の面等の光反射面とすることで光反射による光像を形成することもできる。
このように可撓性部材の光入射側表面の少なくとも一部を光反射面とした像生成装置は、スクリーンへの光像投影用の像生成装置として利用できる。なお、光像投影にあたり、像生成装置を例えば像投影用レーザ光で走査するような場合は、膜状可動部材と可撓性部材との組み合わせ対は2次元に複数配列されていてもよいし、ラインアレイ状に複数配列されていてもよい。
以上説明したいずれの像生成装置においても、光の通過及び(又は)反射等の制御を行う基本部材としてイオン交換膜が採用されているから、かかる像生成装置は低電圧駆動可能であり、駆動速度が速く、高コントラストで像を生成できる。
含水イオン交換膜は電気絶縁性オイルに浸されているか、或いは表面が電気絶縁性オイル含浸膜で被覆されているから、含水イオン交換膜からの水分の蒸発がそれだけ抑制され、長期にわたり所望の像を生成でき、信頼性が高い。
〔3〕光シャッター及び画像形成装置
本発明は次の二つのタイプの光シャッター及びそれらを利用した画像形成装置を提供する。
(3−1)第1の光シャッター
前記の第1の光制御装置において前記含水イオン交換膜の支持態様として前記(1-1-1) の片持ち支持態様を採用し、さらに前記ケースを構成している一対の板体及び前記電気絶縁性オイルをいずれも透光性を有するものとした光制御装置を応用した光シャッターである。
さらに言えば、かかる光制御装置であって前記含水イオン交換膜が前記ケース内にラインアレイ状に複数配列されている光制御装置と、該光制御装置の光通過により生成すべき光像に応じて該複数の含水イオン交換膜に選択的に前記電圧を印加するように前記電圧印加手段を制御する制御手段とを備えた光シャッターである。
(3−2)第2の光シャッター
前記の第2の光制御装置において前記膜状可動部材の支持態様として前記(1-2-1) の片持ち支持態様を採用し、さらに膜状可動部材近傍の板体を透光性を有するものとした光制御装置を応用した光シャッターである。
さらに言えば、かかる光制御装置であって前記膜状可動部材がラインアレイ状に複数配列されている光制御装置と、該光制御装置の光通過により生成すべき光像に応じて該複数の膜状可動部材における含水イオン交換膜に選択的に前記電圧を印加するように前記電圧印加手段を制御する制御手段とを備えた光シャッターである。
なお、いずれの光シャッターにおいても、既述の吸引電界形成手段を採用できる。
(3−3)画像形成装置
本発明に係る画像形成装置は、帯電させた感光体表面に画像露光手段にて画像露光を施して静電潜像を形成し、該静電潜像を現像して画像を形成する画像形成装置であり、前記第1又は第2の光シャッターを前記画像露光手段における画像露光用光シャッターとして採用した画像形成装置である。
第1の光シャッターでは含水イオン交換膜がラインアレイ状に複数配列されており、各含水イオン交換膜が存在する部位が画素として機能する。第2の光シャッターでは含水イオン交換膜を含む膜状可動部材がラインアレイ状に複数配列されており、各膜状可動部材が存在する部位が画素として機能する。
画素を構成する含水イオン交換膜には、前記制御手段による制御下に、生成すべき光像に応じて選択的に電圧が印加される。含水イオン交換膜は印加される電圧(従って含水イオン交換膜両表面間の電位差)に応じて選択的に変形し、(従って第2光シャッターでは膜状可動部材が変形し)、光を通過させる。それにより所定の光像が生成される。
かかる光シャッターは生成される光像により画像形成装置の静電潜像担持体に静電潜像を形成できる。本発明に係る画像形成装置はこの光シャッターを画像露光手段における画像露光用光シャッターとして採用したものである。
以上説明したいずれの光シャッターにおいても、光の通過制御を行う基本部材としてイオン交換膜が採用されているから、かかる光シャッターは低電圧駆動可能であり、駆動速度が速く、光の利用効率がよく高コントラストで光像を生成することができ、しかも長期にわたり所望の動作信頼性を維持できる。
以上説明したように本発明によると、膜状の可動部材を変形させることで光の通過及び(又は)反射等を制御する光制御装置であって、該膜状可動部材として含水イオン交換膜を利用した場合の利点が活かされ、しかも、長期にわたり所期の光制御を行える信頼性の高い光制御装置を提供することができる。
また本発明によると、かかる光制御装置を応用することで、低電圧駆動可能であり、駆動速度が速く、高コントラストで像を生成でき、しかも長期にわたり所望の像を生成できる信頼性の高い像生成装置を提供することができる。
また本発明によると、かかる光制御装置を応用することで、低電圧駆動可能であり、駆動速度が速く、光の利用効率がよく高コントラストで光像を生成することができ、しかも長期にわたり所望の動作信頼性を維持できる光シャッターを提供することができる。
さらに本発明によると、かかる光シャッターを採用した新規且つ有用な画像形成装置を提供することができる。
以下本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
<光制御装置>
図1から図3はそれぞれ含水イオン交換膜(イオン交換膜に水を含ませたもの)を電気絶縁性オイルに浸して用いる光制御装置の例を示している。図4から図6は含水イオン交換膜を電気絶縁性オイル含浸膜で被覆した膜状可動部材を用いる光制御装置の例を示している。
(図1の光制御装置)
図1に示す光制御装置1は、間隔をあけて対向配置されたいずれも透明な上下一対の板体111、112と、該両板体の周縁部間を閉じる四角形枠状の絶縁性部材113とで形成された密閉ケース11を含んでおり、ケース11内に電気絶縁性の高沸点オイルであって、水との相溶性のないオイル12及びこれに浸された含水イオン交換膜13が収容されている。
本例では、各板体として透明ガラス板を採用した。下板体112には光吸収層BKを形成してある。電気絶縁性オイル12として透明なシリコンオイルを採用している。イオン交換膜には、例えば、フッソ樹脂系イオン交換膜、ポリスチレンスルホン酸膜を用いることができ、ここではフッ素系陽イオン交換膜を採用し、これに水を含ませてある。
また、含水イオン交換膜13は、その本体の上側表面に形成された電極膜131及び下側表面に形成された電極膜132を有している。これら電極膜は後述する電圧印加手段等の一部でもある。かかる電極の材料としては、各種導電性材料を採用でき、金、白金、パラジゥム、イリジゥム等の貴金属、ポリプロール、ポリチオフェン、ポリアニリン等の導電性高分子材料なども採用できる。また、含水イオン交換膜本体への電極形成は、スパッタリング法、蒸着法、電気メッキ法、塗布法、材料圧着、溶着等の手法で行える。
このように含水イオン交換膜本体に電極膜が形成された含水イオン交換膜13は、それには限定されないが本例では上電極膜131を有する上側表面に白色塗料が薄く塗布されている。なお、光制御装置の用途に応じて、白色に変えて他の色としてもよく、また、ミラー面のような光反射面を形成してもよい。光反射面とするときには、電極材料を選択して電極膜表面を光反射面として利用してもよい。
かかる含水イオン交換膜13は、一端部が上下一対の導電性支持部材141、142に挟着されている。支持部材141は上電極膜131に導通しており、支持部材142は下電極膜132に導通している。該支持部材の端面には絶縁性の端面部材15が接着固定されており、該端面部材は枠状部材113の内面に接着固定されている。かくして含水イオン交換膜13はケース11に片持ち支持されている。
この光制御装置1はさらに含水イオン交換膜13の両表面間に電圧を印加する電圧印加手段及び含水イオン交換膜13を上板体111に密着させる吸引電界形成手段も備えている。
電圧印加手段は含水イオン交換膜13の上下電極膜131、132を介して含水イオン交換膜の両表面間に電圧を印加し、それにより該両表面間に電位差を生じさせ、該電位差により含水イオン交換膜13を板体112の方へ撓曲(ここでは図1(C)のように湾曲)させるものである。本例では、スイッチSW1の操作により電源PW1から両電極膜間に、含水イオン交換膜13を湾曲させる所定の電圧を印加するものである。
吸引電界形成手段は、本例では、上板体111の内面に形成した透明電極膜16と含水イオン交換膜13の上電極膜131との間に電圧を印加して含水イオン交換膜13を上板体111に密着させる電界を形成するものであり、本例では、スイッチSW2の操作により電源PW2から両電極膜間に、含水イオン交換膜13を板体111に密着させる所定の電圧を印加するものである。
以上説明した光制御装置1は、電圧印加手段や吸引電界形成手段による電圧が印加されていない状態では、図1(A)に示すように、含水イオン交換膜13は上板体111の近くにおいて該板体に沿って延びる姿勢をとる。しかしここでは、いずれかの手段から電圧印加される状態で使用する。
すなわち、スイッチSW2が開成状態でスイッチSW1をオンすると、含水イオン交換膜13は図1(C)に示すように下板体112の方へ湾曲し、上板体111からの入射光はケース内へ進入し、下板体112の光吸収層BKに吸収され、その結果、黒色が表示される。一方、スイッチSW1を開いてスイッチSW2を閉じることで、図1(B)に示すように、含水イオン交換膜13は上板体111に密着し、ケース11への入射光は、白色塗料が塗布された含水イオン交換膜13に反射される。その結果、白色表示或いは膜13による光反射がなされる。
ここで一つの実験例について説明しておく。
図1に示すタイプの光制御装置において次の条件を採用して白、黒の表示を行ってみた。
含水イオン交換膜13:本体 厚さ20μmの含水フッソ系陽イオン交換膜
電極膜 ニッケルメッキ膜
(板体111側の面には白色塗料塗布)
幅1mm、長さ2mm
絶縁性オイル :シリコンオイル
含水イオン交換膜湾曲のための印加電圧:1V
板体への吸着のための印加電圧 :無し
上記条件による白表示部及び黒表示部の画像濃度を反射濃度計(コニカ社製:Sakura DENSITMETER PDA-65)を用いて測定したところ、白0.3、黒1.2の反射濃度であった。1カ月後に同様に白黒表示して画像濃度を測定したところ、ほとんど同じ結果を得た。
絶縁性オイル12の使用により長期に使用できることが確認された。
従来のようにオイル12に代えて水を使用すると、含水イオン交換膜13からの水分の蒸発がはやく、ケース11内に空気層ができ、含水イオン交換膜と板体111との間に空気がは挟まる状態が生じ、そのため良好な表示を行うことは困難である。
次に、白表示時に板体111への含水イオン交換膜吸着のための印加電圧100Vを印加し、他の条件は上記のままとして白黒表示実験を行ったところ、白表示の反射濃度は0.2に向上することが確認された。後述の像生成装置においても、かかる吸引電界形成手段を採用することで高コントラストの画像を表示することができる。
吸引電界形成手段は無くてもよいが、有れば、このように含水イオン交換膜13を板体111に密着させてより確実に光通過を遮断し、或いは光反射できる。
以上説明した光制御装置において、例えば、下板体112の光吸収層BKを除去し、含水イオン交換膜13に遮光性の塗料を塗布すれば、含水イオン交換膜13を湾曲させることで光通過させることができ、含水イオン交換膜13への電圧を無印加として湾曲させない状態とすることで光通過を遮断でき、光通信等に利用できる光シャッターとすることができる。
(図2に示す光制御装置)
以上説明した光制御装置では含水イオン交換膜を片持ち支持したが、図2のように張設状態に支持してもよい。図2に示す光制御装置2は、上下の透明ガラス板からなる板体211、212と、それらの周縁部間を閉じる四角形枠状部材213とからなる密閉ケース21内に電気絶縁性オイル22とこれに浸された含水イオン交換膜23を収容したものである。なお、下板体212は透光性でなくてもよい。
含水イオン交換膜23はその本体の両面に電極膜231、232を形成したものであり、両端部がケース21に支持されている。電極膜231、232にはこれに導通している導電性支持部材141、142を介して、スイッチSW1を閉じることで電源PW1から電圧を印加できるようになっている。
含水イオン交換膜23は、電源PW1から電圧が印加されない非変形時には、図2(A)に示すように、板体211に距離をおいて臨んでおり、電圧が印加されると図2(B)に示すように、板体211に当接するように変形する。なお、図2(A)に示す電圧無印加状態での含水イオン交換膜23は、実際には中央部がもう少し垂れ下がる恰好となるが、簡略化して図示している。
この光制御装置2においても、含水イオン交換膜23を図2(B)に示すように変形させたり、図2(A)に示すように該膜を変形させないままとしたりして、含水イオン交換膜23の光入射側表面(本例では板体211に対向する表面)の状態、すなわち、該表面の少なくとも一部が着色されているか、ミラー面のような光反射面か等に応じて色表示したり、光反射したりでき、また、オイル22が着色されているときは、それによって色表示することもできる。
(図3に示す光制御装置)
図3に示す光制御装置3は、上下の透明ガラス板からなる板体311、312と、それらの周縁部間を閉じる四角形枠状部材313とからなる密閉ケース31内に電気絶縁性オイル32とこれに浸された含水イオン交換膜33及び可撓性部材30を収容したものである。可撓性部材30は膜状の部材であり、含水イオン交換膜33と上板体311との間に配置されて両端部がケース31に支持されている。なお、下板体312は透光性でなくてもよい。
含水イオン交換膜33はその本体の両面に電極膜331、332を形成したものであり、図1の含水イオン交換膜13と同様にケース31に片持ち支持されている。電極膜331、332にはこれに導通している導電性支持部材141、142を介して、スイッチSW1を閉じることで電源PW1から電圧を印加できるようになっている。
含水イオン交換膜33は、電源PW1から電圧が印加されない非変形時には、図3(A)に示すように、板体311と平行状の姿勢をとり、このとき可撓性部材30は板体311から所定の距離離れている。電圧が印加されると図3(B)に示すように、含水イオン交換膜33は上方へ湾曲して可撓性部材30を押し上げ、板体311に接触させる。
この光制御装置3においては、含水イオン交換膜33を図3(B)に示すように変形させて可撓性部材30を変形駆動したり、図3(A)に示すように変形させないままとしたりして、可撓性部材30の光入射側表面(本例では板体311に対向する表面)の状態、すなわち、該表面の少なくとも一部が着色されているか、ミラー面のような光反射面か等に応じて色表示したり、光反射したりでき、また、オイル32が着色されているときは、それによって色表示することもできる。
(図4から図6に示す光制御装置)
図1から図3に示す光制御装置はいずれも含水イオン交換膜を絶縁性オイルに浸すことで含水イオン交換膜からの水分蒸発を抑制できるものであるが、絶縁性オイルに浸すことに代えて、含水イオン交換膜表面の少なくとも一部を電気絶縁性オイル含浸膜(例えば電気絶縁性オイルを含浸させた不織布等からなる膜)で被覆してもよい。図4から図6に示す各光制御装置はその例を示している。図4から図6に示す光制御装置において図1から図3に示す装置における参照符号と同じ参照符号を付した部品や部分は図1から図3に示す装置における部品や部分と実質上同じ部品、部分である。
図4に示す光制御装置4は、図1に示す光制御装置1において電極膜131、132を両表面に有する含水イオン交換膜13の表面を電気絶縁性オイル含浸膜17で被覆して膜状可動部材130とするとともに該膜17の表面に吸着電界形成用の電極膜18を形成し、さらにケース11内のオイル12を無しにしたものである。他の点は図1に示す装置と同構成である。なお、吸着電界形成に差し支えないのであれば、電極膜18を形成せず、図1の装置と同様に含水イオン交換膜13の上電極膜131を使用してもよい。
図5に示す光制御装置5は、図2に示す光制御装置2において電極膜231、232を有する含水イオン交換膜23の表面を電気絶縁性オイル含浸膜24で被覆して膜状可動部材230とし、ケース21内のオイル22を無しにしたものである。他の点は図2に示す装置と同構成である。
図6に示す光制御装置6は、図3に示す光制御装置3において電極膜331、332を有する含水イオン交換膜33の表面を電気絶縁性オイル含浸膜34で被覆して膜状可動部材330とし、ケース31内のオイル32を無しにしたものである。他の点は図3に示す装置と同構成である。
図4から図6のそれぞれに示される光制御装置はいずれも含水イオン交換膜が電気絶縁性オイル含浸膜で被覆されているため含水イオン交換膜からの水分蒸発が抑制され、それだけ長期にわたり初期と同様に使用することができる。
図4から図6に示す光制御装置においては、下板体112、212、312は必ずしも要しないが、あった方が含水イオン交換膜等の損傷を防止するうえで好ましい。
なお、表面を電気絶縁性オイル含浸膜で被覆した含水イオン交換膜は、光制御の分野だけでなく、他の分野でもアクチュエータ等として利用できる。例えばアクチュエータを必要とする各種医療機器の分野に小型のアクチュエータとして利用できる。
次に以上説明した光制御装置の応用例について説明する。
<光シャッター>
図7及び図8は光シャッターの1例Sを示している。図7は光シャッターSの一部の概略斜視図であり、手前側を断面で示している。図8は光シャッターSの回路構成を示す図であり、ケース11を水平面で切断して示している。
光シャッターSは、図1に示す光制御装置1において、含水イオン交換膜13表面に白色塗料に代えて遮光性の塗料を塗布し、下板体112の光吸収層BK及び吸引電界形成手段を省略したタイプの光制御装置を利用したものである。
そして、ケース11を大型化し、該ケースに含水イオン交換膜13をラインアレイ状に複数配列し、各含水イオン交換膜13の上下の電極膜131、132間に含水イオン交換膜を湾曲させ得る電圧を印加する電圧印加手段として駆動回路Dを設け、該駆動回路による電圧印加を制御部CONTで制御するようにしたものである。
本例では各含水イオン交換膜13は、該膜の端部を挟着し、且つ、電極膜131、132に導通している上下の導電性支持部材のうち上側の支持部材141が板体111に接着固定されることでケース11に支持されている。各含水イオン交換膜における上下の支持部材141、142は駆動回路Dに接続されている。駆動回路Dには電源PWも接続される。
この光シャッターSによると、含水イオン交換膜13がラインアレイ状に複数配列されており、各含水イオン交換膜13が存在する部位が画素として機能する。画素を構成する含水イオン交換膜13には、制御部CONTによる制御下に、生成すべき光像に応じて選択的に電圧が印加される。含水イオン交換膜13は印加される電圧(従って含水イオン交換膜両表面間の電位差)に応じて選択的に湾曲し、光を通過させる。それにより所定の光像が生成される。光シャッターSは生成される光像により、例えば画像形成装置の静電潜像担持体に静電潜像を形成できる。後ほど光シャッターを利用した画像形成装置について説明する。
光シャッターSは各含水イオン交換膜13の電圧無印加状態における非変形時に該含水イオン交換膜を板体111に密着させる吸引電界形成手段を採用していないが、勿論採用することができる。かかる手段を採用する場合には、図8に鎖線で示すように、図1に示す吸引電界形成用の透明電極膜16を各含水イオン交換膜に対応させて板体111に設け、それらを電源PW’が接続された駆動回路D’に接続し、駆動回路D’による各含水イオン交換膜13に対応する吸引電界形成用電圧の印加を制御部CONTに制御させればよい。
この場合、制御部CONTは、駆動回路Dから含水イオン交換膜湾曲のための電圧が印加されていない含水イオン交換膜について駆動回路D’から吸引電界形成用電圧を印加すればよい。
かかる吸引電界形成手段を採用することで、湾曲用電圧無印加状態の非変形時の含水イオン交換膜13による光遮断を一層確実に行える。
なお、光シャッターは例えば次のようにしても形成できる。すなわち、図4に示す光制御装置4において、含水イオン交換膜13含む膜状可動部材130表面に遮光性の塗料を塗布し、下板体112の光吸収層BKを省略する、そして、ケース11を大型化し、該ケースに膜状可動部材130をラインアレイ状に複数配列し、各膜状可動部材130における含水イオン交換膜13の上下の電極膜131、132間に含水イオン交換膜を湾曲させ得る電圧を印加する電圧印加手段を設けるとともに吸引電界形成手段を設けるのである。なお、吸引電界形成手段は省略することもできる。このタイプの光シャッターも画像形成装置の静電潜像担持体に静電潜像を形成すること等に利用できる。
<画像形成装置>
図9は画像形成装置の1例を示している。この画像形成装置は、電子写真方式の画像形成装置であり、感光体ドラムPCを備えており、その周囲に帯電器CH、画像露光装置IM、現像ローラを含む現像装置DV及び転写ローラの形態の転写装置TRがこの順序で配置されている。さらに転写ローラTRの下流側に定着ローラ対の態様の定着装置Hが配置されている。
この装置によると、図中反時計方向に回転駆動される感光体ドラムPCの表面が帯電器CHにより所定電位に一様に帯電させられ、その帯電域に画像露光装置IMから画像露光が施され、それにより感光体ドラムに静電潜像が形成される。この潜像は現像装置DVにより現像されて可視トナー像とされる。一方、図示省略の記録媒体供給部から転写紙のような記録媒体Mが供給され、感光体ドラムPC上のトナー像と同期をとって転写領域に送り込まれる。かくして記録媒体M上に転写装置TRにてトナー像が転写され、引き続き該トナー像が定着装置Hにて記録媒体に加熱加圧下に定着される。
画像露光装置IMは図7及び図8に示す光シャッターSを採用したもので、含水イオン交換膜によるラインアレイ状の画素配列を200DPI程度の密度としたものである。装置IMにおいては、該光シャッターの含水イオン交換膜及び電気絶縁性オイルを収容したケース11が、図9に示すように、感光体ドラムPCに臨むように配置されるとともにケース上方に露光用光源LSが配置され、さらに各含水イオン交換膜の電極に駆動回路Dが接続され、該駆動回路に制御部CONTが接続される。そして該制御部の指示のもとに形成すべき画像に応じて各画素が選択的に開閉され、これにより静電潜像が形成される。
言うまでもなく、光シャッターSに既述のように吸引電体形成手段を採用すると、含水イオン交換膜による光遮断能が向上し、より高精度に所望の静電潜像を形成できる。
<像生成装置>
図10及び図11は像生成装置の1例IDを示している。図10は像生成装置IDの一部の概略斜視図であり、手前側を断面で示している。図11は該像生成装置の回路構成を示す図である。
像生成装置IDは、図1に示す光制御装置1において、吸引電界形成手段を省略したタイプの光制御装置を利用したものである。そして、ケース11を大型化し、該ケースに含水イオン交換膜13をマトリクス上に複数配列して各含水イオン交換膜のある部位を画素とし、各含水イオン交換膜13に含水イオン交換膜を湾曲させ得る電圧を印加する電圧印加手段として駆動回路D1、D2を設け、該駆動回路による電圧印加を制御部Cで制御するようにしたものである。
本例では各含水イオン交換膜13は、該膜の端部を挟着し、且つ、電極膜131、132に導通している上下の導電性支持部材のうち上側の支持部材141が板体111に接着固定されることでケース11に支持されている。そして、その支持にあたり、各行方向xに配列された含水イオン交換膜13に対応する上側の導電性支持部材141と板体111との間に該部材141に導通する共通の透明ゲート電極14aが挟み込まれている。行方向xに延びる複数本のゲート電極14aのそれぞれは板体111に接着されている。
また、各列方向yに配列された含水イオン交換膜に対応する下側の導電性支持部材142は列方向yに一体的に形成され、列方向に連続しており、これはデータ電極14bとして利用される。
各ゲート電極14aはゲート駆動回路D1に接続されており、各データ電極14bはデータ駆動回路D2に接続されている。これら駆動回路D1、D2はコントローラCに制御されることによって各電極に選択的に電圧を印加する。電圧を印加された含水イオン交換膜13では、上電極膜131と下電極膜132との間に電位差が生じ、その電位差により含水イオン交換膜13が湾曲する。
いま、ある画素がゲート電極14aよりある極性の電圧を印加される一方データ電極14bから逆極性の電圧を印加されるとすると、その画素における含水イオン交換膜13は湾曲する。一方、ある画素においてゲート電極14a、データ電極14bにともに同極性の電圧を印加されたとすると、その画素の含水イオン交換膜13は実質上電圧無印加状態となり変形しない。このように、あるゲート電極14aに電圧が印加された状態でデータ電極14bに選択的に電圧を印加することで、そのゲート電極14aに対応する行xに配列された含水イオン交換膜のうち1又は2以上の含水イオン交換膜を選択的に変形させることができる。
このような行方向における選択的変形を各行xについて順に単純マトリクス駆動により、2次元状に配列された複数の含水イオン交換膜13を選択的に変形させることができる。なお、画素ごとに薄膜トランジスタなどのスイッチング素子を配置してアクティブマトリクス駆動を行うようにしてもよい。
いずれにしても、含水イオン交換膜13が湾曲した画素ではここに入射される光が下板体112にまで達し、光吸収層BKに吸収され、その結果、該画素は黒色表示される。しかし、含水イオン交換膜13が変形しない画素では入射光は含水イオン交換膜13により反射され、白色を呈する。
従って、この像生成装置IDでは、形成しようとする画像に応じて複数の含水イオン交換膜13を選択的に変形させることで白黒画像を表示することができ、低電圧駆動が可能で駆動速度が速く、高コントラストで画像表示できる画像表示装置として用いることができる。
なお、含水イオン交換膜13の光入射側表面の色を他の色としてもよい。
絶縁性オイル12を含水イオン交換膜の色とは異なる色に着色すれば、含水イオン交換膜の色とオイルの色とにより画像を表示することもできる。
また、含水イオン交換膜表面の色を緑色、青色、赤色とした3種類の含水イオン交換膜を一組としてこれを複数組採用することでカラー像表示も可能である。
さらに含水イオン交換膜の変形程度を制御すれば階調表示することも可能である。
また、板体112の光吸収層BKを除去すれば光シャッターとしても利用できる。
また、含水イオン交換膜13の光入射側表面を光反射面(例えばミラー面位のような光反射面)とすれば、含水イオン交換膜13の選択的変形により入射光を反射する画素と反射しない画素を得ることができ、これにより光像を生成することができ、このような像生成装置とすれば、スクリーンへの像投影用の像生成装置として利用できる。
以上説明した像生成装置では、含水イオン交換膜13の非変形時に該含水イオン交換膜を板体111へ密着させる吸引電圧形成手段を採用していないが、図8に示す光シャッターSに関連して説明したと同様に吸引電界形成手段を採用することができ、そうすることで一層高コントラストの画像を形成できる。
図10、図11に示す像生成装置は図1の光制御装置1を応用したものであるが、図2から図6に示す各光制御装置を応用した像生成装置も形成できる。かかる像生成装置も画像表示装置として用いたり、光像のスクリーン投影に用いたりすることができる。
図2や図5に示す光制御装置を利用するとき、像生成装置においては、各画素の含水イオン交換膜或いは膜状可動部材を、例えば行方向に帯状に連続した含水イオン交換膜或いは膜状可動部材の所定のエリアとしてもよい。
図3や図4に示す光制御装置を利用するとき、像生成装置においては、各画素の可撓性部材を、例えば行方向に帯状に連続した可撓性部材の所定のエリアとしてもよい。
本発明は光の通過、反射等の制御が要求される各種分野に広く適用できる。例えば、本発明に係る光制御装置は光通信における光のシャッターや反射による分岐装置等に適用でき、また、画像形成装置における画像露光用の光シャッター等に応用できる。また、本発明に係る光制御装置を利用した像生成装置は画像表示装置、光像をスクリーンに投影する像生成装置等として利用できる。
光制御装置の1例の断面図であり、図1(A)は含水イオン交換膜に何らの電圧も印加していない状態を、図1(B)は含水イオン交換膜に吸引電界を作用させて該膜を上板体に密着させた状態を、図1(C)は含水イオン交換膜を湾曲変形させた状態を示している。 光制御装置の他の例の断面図であり、図2(A)は含水イオン交換膜への電圧無印加状態(非変形状態)を、図2(B)は含水イオン交換膜の変形状態を示している。 光制御装置のさらに他の例の断面図であり、図3(A)は含水イオン交換膜への電圧無印加状態(非変形状態)を、図3(B)は含水イオン交換膜の変形状態を示している。 光制御装置のさらに他の例の断面図であり、図4(A)は膜上可動部材への電圧無印加状態(非変形状態)を、図4(B)は膜状可動部材の変形状態を示している。 光制御装置のさらに他の例の断面図であり、図5(A)は膜状可動部材への電圧無印加状態(非変形状態)を、図3(B)は膜状可動部材の変形状態を示している。 光制御装置のさらに他の例の断面図であり、図6(A)は膜状可動部材への電圧無印加状態(非変形状態)を、図6(B)は膜状可動部材の変形状態を示している。 本発明に係る光シャッターの1例の一部を概略的に示す斜視図であり、手前側を断面で示している。 図7に示す光シャッターの回路構成を示す図である。 本発明に係る画像形成装置の1例の概略構成を示す図である。 本発明に係る像生成装置の1例の一部を概略的に示す斜視図であり、手前側を断面で示している。 図10に示す像生成装置の回路構成を示す図である。
符号の説明
1、2、3、4 光制御装置
11、21、31 ケース
111、112、211、212、311、312 板体
113、213、313 四角形枠状部材
12、22、32 電気絶縁性オイル
13、23、33 含水イオン交換膜
131、132、231、232、331、332 電極膜
BK 光吸収層
141、142 導電性支持部材
15 端面部材
16 透明電極膜
PW1、PW2 電源
SW1、SW2 スイッチ
30 可撓性部材
17、24、34 電気絶縁性オイル含浸膜
130、230、330 膜状可動部材
18 電極膜
S 光シャッター
D、D’ 駆動回路
CONT 制御部
PW、PW’ 電源
PC 感光体ドラム
CH 帯電器
IM 画像露光装置
LS 光源
DV 現像装置
TR 転写装置
H 定着装置
M 記録媒体
ID 像生成装置
14a ゲート電極
14b データ電極
x 行方向
y 列方向
D1 ゲート駆動回路
D2 データ駆動回路
C コントローラ

Claims (34)

  1. 間隔をあけて対向配置された、少なくとも一方が透光性を有する一対の板体と該一対の板体の周縁部間を閉じる部材とを含む閉じられたケースと、
    前記ケース内に収容された電気絶縁性オイルと、
    前記ケース内に収容されて前記電気絶縁性オイルに浸されるとともに該ケースに支持された含水イオン交換膜と、
    前記含水イオン交換膜の両表面間に電圧を印加し、該両表面間に電位差を生じさせて該含水イオン交換膜を変形させる電圧印加手段とを備えており、
    前記含水イオン交換膜は前記ケースへ入射してくる光の進行を制御するように変形可能に該ケースに支持されており、前記電圧印加手段は該光の進行制御を行うように該含水イオン交換膜を変形させることを特徴とする光制御装置。
  2. 前記含水イオン交換膜は、非変形時には該含水イオン交換膜の前記光進行制御に携わる部分が前記一対の板体のうちいずれかの板体に沿って位置し、前記電圧印加手段による電圧印加時には、前記電位差に応じて該板体とは反対側の板体の方へ撓曲するように前記ケースに支持されている請求項1記載の光制御装置。
  3. 前記含水イオン交換膜の非変形時に、該含水イオン交換膜を該膜が沿う前記板体の方へ引き寄せる電界を形成する吸引電界形成手段を備えている請求項2記載の光制御装置。
  4. 前記一対の板体はいずれも透光性を有し、前記電気絶縁性オイルは透光性オイルである請求項2又は3記載の光制御装置。
  5. 前記含水イオン交換膜は、非変形時には該含水イオン交換膜の前記光進行制御に携わる部分が前記一対の板体のうちいずれかの透光性の板体に該板体から距離をおいて臨み、前記電圧印加手段による電圧印加時には、前記電位差に応じて変形し該板体へ接近又は接触するように前記ケースに支持されている請求項1記載の光制御装置。
  6. 前記電気絶縁性オイルは着色オイルである請求項1、2、3又は5記載の光制御装置。
  7. 前記含水イオン交換膜は前記ケースへの光入射側の表面の少なくとも一部が着色されている請求項1から6のいずれかに記載の光制御装置。
  8. 前記含水イオン交換膜は前記ケースへの光入射側の表面の少なくとも一部が光反射面とされている請求項1から6のいずれかに記載の光制御装置。
  9. 間隔をあけて対向配置された、少なくとも一方が透光性を有する一対の板体と該一対の板体の周縁部間を閉じる部材とを含む閉じられたケースと、
    前記ケース内に収容された電気絶縁性オイルと、
    前記ケース内に収容されて前記電気絶縁性オイルに浸されるとともに該ケースに支持された含水イオン交換膜と、
    前記一対の板体のうちいずれかの透光性の板体と前記含水イオン交換膜との間に配置され前記ケースに支持された可撓性部材と、
    前記含水イオン交換膜の両表面間に電圧を印加し、該両表面間に電位差を生じさせて該含水イオン交換膜を変形させることで前記可撓性部材を変形駆動する電圧印加手段とを備えており、
    前記含水イオン交換膜及び前記可撓性部材は、該含水イオン交換膜により該可撓性部材を駆動して前記ケースへ入射してくる光の進行を制御できるように変形可能に該ケースに支持されており、前記電圧印加手段は該光の進行制御を行うように該含水イオン交換膜を変形させることを特徴とする光制御装置。
  10. 前記電気絶縁性オイルは着色オイルである請求項9記載の光制御装置。
  11. 前記可撓性部材は前記ケースへの光入射側の表面の少なくとも一部が着色されている請求項9又は10記載の光制御装置。
  12. 前記可撓性部材は前記ケースへの光入射側の表面の少なくとも一部が光反射面とされている請求項9又は10記載の光制御装置。
  13. 表面が電気絶縁性オイル含浸膜で被覆された含水イオン交換膜からなる膜状可動部材と、
    前記膜状可動部材を、入射してくる光の進行を制御するように変形可能に支持する支持部材と、
    前記含水イオン交換膜の両表面間に電圧を印加し、該両表面間に電位差を生じさせて該イオン交換膜を変形させることで前記膜状可動部材を前記光の進行制御を行うように変形させる電圧印加手段と
    を備えていることを特徴とする光制御装置。
  14. 前記膜状可動部材の近くに板体が配置されており、該膜状可動部材は、非変形時には該板体に沿って位置し、前記電圧印加手段による前記含水イオン交換膜への電圧印加時には、前記電位差に応じて該板体から離反するように撓曲可能に前記支持部材に支持されている請求項13記載の光制御装置。
  15. 前記膜状可動部材の非変形時に、該膜状可動部材を該膜が沿う前記板体の方へ引き寄せる電界を形成する吸引電界形成手段を備えている請求項14記載の光制御装置。
  16. 前記板体は透光性を有している請求項14又は15記載の光制御装置。
  17. 前記膜状可動部材の近くに板体が配置されており、前記膜状可動部材は、非変形時には該膜状可動部材の前記光進行制御に携わる部分が該板体に該板体から距離をおいて臨み、前記電圧印加手段による電圧印加時には、前記電位差に応じて変形し該板体へ接近又は接触するように前記支持部材に支持されている請求項13記載の光制御装置。
  18. 前記膜状可動部材は光入射側の表面の少なくとも一部が着色されている請求項13から17のいずれかに記載の光制御装置。
  19. 前記膜状可動部材は光入射側の表面の少なくとも一部が光反射面とされている請求項13から17のいずれかに記載の光制御装置。
  20. 表面が電気絶縁性オイル含浸膜で被覆された含水イオン交換膜からなる膜状可動部材と、
    前記膜状可動部材の近くに配置された透光性を有する板体と、
    前記膜状部材と前記板体との間に配置された可撓性部材と、
    前記含水イオン交換膜の両表面間に電圧を印加し、該両表面間に電位差を生じさせて該含水イオン交換膜を変形させて前記膜状可動部材を変形させることで前記可撓性部材を変形駆動する電圧印加手段とを備えており、
    前記膜状可動部材及び前記可撓性部材は、該膜状可動部材により該可撓性部材を駆動して入射してくる光の進行を制御できるように変形可能に配置されており、前記電圧印加手段は該光の進行制御を行うように前記含水イオン交換膜を変形させることを特徴とする光制御装置。
  21. 前記可撓性部材は前記光入射側の表面の少なくとも一部が着色されている請求項20記載の光制御装置。
  22. 前記可撓性部材は前記光入射側の表面の少なくとも一部が光反射面とされている請求項20記載の光制御装置。
  23. 請求項1から8のいずれかに記載の光制御装置であって、前記含水イオン交換膜が前記ケース内に2次元に複数配列されている光制御装置と、
    該複数の含水イオン交換膜に、生成すべき像に応じて選択的に前記電圧を印加するように前記電圧印加手段を制御する制御手段と
    を備えた像生成装置。
  24. 請求項9から12のいずれかに記載の光制御装置であって、前記含水イオン交換膜と前記可撓性部材との組み合わせ対が前記ケース内に2次元に複数配列されている光制御装置と、
    該複数の組み合わせ対における含水イオン交換膜に、生成すべき像に応じて選択的に前記電圧を印加するように前記電圧印加手段を制御する制御手段と
    を備えた像生成装置。
  25. 請求項13から19のいずれかに記載の光制御装置であって、前記膜状可動部材が2次元に複数配列されている光制御装置と、
    該複数の膜状可動部材の含水イオン交換膜に、生成すべき像に応じて選択的に前記電圧を印加するように前記電圧印加手段を制御する制御手段と
    を備えた像生成装置。
  26. 請求項20から22のいずれかに記載の光制御装置であって、前記膜状可動部材及び前記可撓性部材の組み合わせ対が2次元に複数配列されている光制御装置と、
    該複数の組み合わせ対における膜状可動部材の含水イオン交換膜に、生成すべき像に応じて選択的に前記電圧を印加するように前記電圧印加手段を制御する制御手段と
    を備えた像生成装置。
  27. 画像表示装置である請求項23、24、25又は27記載の像生成装置。
  28. 請求項4記載の光制御装置であって前記含水イオン交換膜が前記ケース内にラインアレイ状に複数配列されている光制御装置と、該光制御装置の光通過により生成すべき光像に応じて該複数の含水イオン交換膜に選択的に前記電圧を印加するように前記電圧印加手段を制御する制御手段とを備えた光シャッター。
  29. 請求項16記載の光制御装置であって前記膜状可動部材がラインアレイ状に複数配列されている光制御装置と、該光制御装置の光通過により生成すべき光像に応じて該複数の膜状可動部材における含水イオン交換膜に選択的に前記電圧を印加するように前記電圧印加手段を制御する制御手段とを備えた光シャッター。
  30. 帯電させた感光体表面に画像露光手段にて画像露光を施して静電潜像を形成し、該静電潜像を現像して画像を形成する画像形成装置であり、請求項28又は29記載の光シャッターを前記画像露光手段における画像露光用光シャッターとして採用したことを特徴とする画像形成装置。
  31. 請求項1、2、3又は5記載の光制御装置であって前記含水イオン交換膜は前記ケースへの光入射側の表面の少なくとも一部が光反射面とされており、該含水イオン交換膜が前記ケース内に複数配列されている光制御装置と、該複数の含水イオン交換膜に、該含水イオン交換膜の光反射面に光反射させて生成すべき光像に応じて選択的に前記電圧を印加するように前記電圧印加手段を制御する制御手段とを備えたスクリーンへの像投影用の像生成装置。
  32. 請求項9記載の光制御装置であって前記可撓性部材は前記ケースへの光入射側の表面の少なくとも一部が光反射面とされており、前記含水イオン交換膜と該可撓性部材との組み合わせ対が前記ケース内に複数配列されている光制御装置と、該複数の組み合わせ対における含水イオン交換膜に、前記可撓性部材の光反射面に光反射させて生成すべき光像に応じて選択的に前記電圧を印加するように前記電圧印加手段を制御する制御手段とを備えたスクリーンへの像投影用の像生成装置。
  33. 請求項13、14、15又は17記載の光制御装置であって前記膜状可動部材は光入射側の表面の少なくとも一部が光反射面とされており、該膜状可動部材が複数配列されている光制御装置と、該複数の膜状可動部材における含水イオン交換膜に、前記膜状可動部材の光反射面に光反射させて生成すべき光像に応じて選択的に前記電圧を印加するように前記電圧印加手段を制御する制御手段とを備えたスクリーンへの像投影用の像生成装置。
  34. 請求項20記載の光制御装置であって前記可撓性部材は光入射側の表面の少なくとも一部が光反射面とされており、前記膜状可動部材と該可撓性部材との組み合わせ対が複数配列されている光制御装置と、該複数の組み合わせ対における膜状可動部材の含水イオン交換膜に、前記可撓性部材の光反射面に光反射させて生成すべき光像に応じて選択的に前記電圧を印加するように前記電圧印加手段を制御する制御手段とを備えたスクリーンへの像投影用の像生成装置。
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JP2013037299A (ja) * 2011-08-11 2013-02-21 Japan Display East Co Ltd 表示装置
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