JP2005098551A - 下水処理設備で発生したエネルギーの回収方法及び回収設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】排ガスと接触処理した後の洗煙水から効果的にエネルギー回収を図ることができる下水処理設備で発生したエネルギーの回収方法とする。
【解決手段】下水汚泥Dの熱処理手段102と、この熱処理手段102で発生した排ガスGに洗煙水Sを接触させる脱硫手段103と、を有する下水処理設備100で発生したエネルギーを回収する。この回収は、接触処理後の洗煙水Sを、ヒートポンプ10の熱源33aとして用いることにより達成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、下水処理設備で発生したエネルギーの回収方法及び回収設備に関する。より詳しくは、下水処理設備が、下水汚泥の焼却手段と、この焼却手段で発生した排ガスに洗煙水を接触させる脱硫手段と、を有する場合に関する。
現在、住宅、オフィス、工場などから排出される下水は、主に、図1に示す下水処理設備100において処理されてから、廃棄処分されている。
すなわち、下水は、図示しない最初沈殿地、曝気槽、最終沈殿地などの適宜の設備を経て、下水汚泥Dと下水処理水Uとに分離され、このうち下水汚泥Dは、焼却手段102において焼却処理される。この焼却によって発生した排ガスGは、廃熱ボイラ104で熱回収され、サイクロンやバグフィルター等の除塵手段105で除塵された後、排ガスGに洗煙水Sを直接接触(向流接触)させる湿式スクラバー(洗浄塔)等の脱硫手段103で脱硫・冷却されてから大気中に排気される。他方、下水処理水Uは、滅菌処理などの適宜の処理をされた後、河川などに放流される(例えば、非特許文献1参照)。
「下水道施設計画・設計指針と解説 後編」、2001年版、社団法人日本下水道協会、平成13年5月24日、図4.1.1、図5.7.1(p.458)
ところで、かかるスクラバー等の脱硫手段103は、焼却処理した後の排ガスGに洗煙水Sを接触させるものであるから、接触処理後の洗煙水Sには、熱エネルギーが移行している。しかしながら、かかる洗煙水Sは、70〜80℃とそれほど高温になるものではないことから、従来は、前述したように、熱回収を図ることなくそのまま廃棄処分していた。
そこで、本発明の主たる課題は、排ガスと接触処理した後の洗煙水から効果的にエネルギー回収を図ることができる、下水処理設備で発生したエネルギーの回収方法及び回収設備を提供することにある。
上記課題を解決した本発明は、次のとおりである。
<請求項1記載の発明>
下水汚泥の焼却手段と、この焼却手段で発生した排ガスに洗煙水を接触させる脱硫手段と、を有する下水処理設備で発生したエネルギーを回収する方法であって、
前記接触処理後の洗煙水を、ヒートポンプの熱源として用いる、ことを特徴とする下水処理設備で発生したエネルギーの回収方法。
<請求項2記載の発明>
下水を、ヒートポンプの冷却源として用いる、請求項1記載の下水処理設備で発生したエネルギーの回収方法。
<請求項3記載の発明>
下水汚泥の焼却手段と、この焼却手段で発生した排ガスに洗煙水を接触させる脱硫手段と、を有する下水処理設備で発生したエネルギーを回収する方法であって、
冷熱を発生する蒸発器と、除熱手段の備わる吸収器と、加熱手段の備わる再生器と、冷却手段の備わる凝縮器と、を有するヒートポンプの;
前記除熱手段及び前記冷却手段の少なくとも一方に下水を用い、前記加熱手段に前記接触処理後の洗煙水を用いる、ことを特徴とする下水処理設備で発生したエネルギーの回収方法。
<請求項4記載の発明>
下水汚泥の焼却手段と、この焼却手段で発生した排ガスに洗煙水を接触させる脱硫手段と、を有する下水処理設備で発生したエネルギーを回収する設備であって、
冷熱を発生する低圧蒸発器と、除熱管が備わる低圧吸収器と、加熱管の備わる高圧再生器と、冷却管の備わる高圧凝縮器と、を有し、
下水が前記冷却管及び前記除熱管の少なくとも一方内を流通し、前記接触処理後の洗煙水が前記加熱管内を流通する、ことを特徴とする下水処理設備で発生したエネルギーの回収設備。
<請求項5記載の発明>
下水汚泥の焼却手段と、この焼却手段で発生した排ガスに洗煙水を接触させる脱硫手段と、を有する下水処理設備で発生したエネルギーを回収する設備であって、
最低圧部位に冷熱を発生する蒸発器と除熱管が備わる吸収器とが設けられ、最高圧部位に加熱管が備わる再生器と冷却管が備わる凝縮器とが設けられ、その他の各圧部位に加熱管が備わる再生器と除熱管が備わる吸収器とが設けられた、多段とされ、
冷媒が、前記蒸発器から同圧部位の吸収器へ流通し、この吸収器から相対的に高圧部位の再生器へ流通し、この再生器から同圧部位の吸収器へ、この吸収器から相対的に高圧部位の再生器へ順次流通を繰り返した後、前記凝縮器に流通し、この凝縮器から前記蒸発器に流通する循環を行い、
下水が前記冷却管及び前記除熱管の少なくとも一方内を流通し、前記接触処理後の洗煙水が前記最高圧部位の加熱管内を流通してから、順次相対的に低圧部位の加熱管内を流通した後、前記脱硫手段に返送される、ことを特徴とする下水処理設備で発生したエネルギーの回収設備。
<請求項6記載の発明>
その他の各圧部位にも冷熱を発生する蒸発器が設けられ、冷媒が凝縮器から各蒸発器へ流通し、各蒸発器から同圧部位の吸収器へ流通する、請求項5記載の下水処理設備で発生したエネルギーの回収設備。
(主な作用効果)
A.洗煙水は、焼却手段で発生した排ガスとの接触によって昇温している。したがって、接触処理後の洗煙水をヒートポンプの熱源として用いることにより、熱エネルギーの回収を図ることができる。従来、かかる接触処理後の洗煙水は、廃棄処分されていたことからすれば、かかる効果は、大きいものである。また、この効果は、(1)焼却の対象が下水汚泥であること、(2)エネルギー回収の対象が洗煙水であること、から極めて大きな優位性を有する。
すなわち、下水汚泥は、含水分率が高い(70〜85%)ため、焼却手段で発生した排ガスは、水蒸気を多量に含む熱量の多いものとなる。したがって、排ガスから洗煙水に移行する熱量も多く、ヒートポンプで回収されるエネルギーも大きなものとなる(上記(1)の観点)。また、排ガスから熱回収を図る方法としては、排ガスが水蒸気を多量に含むことから、排ガスをボイラチューブ内に通し水と熱交換させる温水回収が考えられる。しかしながら、排ガスは、酸化硫黄、塩化水素、硫化水素などの腐食性物質をも含むことから、温水回収によると、ボイラチューブなどが腐食し、安定した運転が阻害されるおそれがある。これに対し、本発明の方法は、排ガスから熱エネルギーが移行した洗煙水からエネルギー回収を図るものであるため、かかるおそれがない(上記(2)の観点)。
B.汚泥分を分離除去するなどした後の下水をヒートポンプの冷却源として用いることにより、エネルギーの回収を図ることができる。従来、下水は、廃棄処分されていたことからすれば、かかる効果は、大きいものである。また、下水は、年間を通じて、20〜25℃とその温度が安定しているため、かかる効果は、安定して得られる。さらに、洗煙水及び下水は、ともに下水処理設備において発生するものであるから、実現容易であるという優位性を有する。
本発明によれば、排ガスと接触処理した後の洗煙水から効果的にエネルギー回収を図ることができる、下水処理設備で発生したエネルギーの回収方法及び回収設備となる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本実施の形態の設備は、下水処理設備で発生したエネルギーを回収するものである。対象となる下水処理設備は、下水汚泥を焼却処理する例えば流動層炉などの焼却手段と、この焼却手段で発生した排ガスに洗煙水を接触させる脱硫手段と、を有するものである必要がある。もっとも、これら焼却手段及び脱硫手段以外の処理手段の有無、種類等は、特に限定されず、公知の下水処理設備を対象とすることができる。本実施の形態では、図1に示す下水処理設備100を対象とする。なお、下水処理設備100自体の説明については、前述したとおりであるので、説明を省略する。
〔第1の実施の形態〕
図2に、第1の実施の形態に係る回収設備10の設備フロー図を示した。
回収設備10は、加熱手段たる加熱管11aが備わる低圧(例えば、冷媒が水、吸収液がLiBrの場合は、0.87〜1.23〔kPa〕、冷媒がアンモニア、吸収液が水の場合は、0.35〜0.52〔MPa〕)の蒸発器11と、除熱手段たる除熱管12aが備わる低圧(例えば、冷媒が水、吸収液がLiBrの場合は、0.87〜1.23〔kPa〕、冷媒がアンモニア、吸収液が水の場合は、0.35〜0.52〔MPa〕)の吸収器12と、加熱手段たる加熱管13aの備わる高圧(例えば、冷媒が水、吸収液がLiBrの場合は、2.33〜5.63〔kPa〕、冷媒がアンモニア、吸収液が水の場合は、0.86〜1.17〔MPa〕)の再生器13と、冷却手段たる冷却管14aの備わる高圧(例えば、冷媒が水、吸収液がLiBrの場合は、2.33〜5.63〔kPa〕、冷媒がアンモニア、吸収液が水の場合は、0.86〜1.17〔MPa〕)の凝縮器14と、を主に有する。
本回収設備10においては、蒸発器11にて加熱管11aによるブライン加熱等の加熱により冷媒Rが低温で蒸発し、冷熱を発生する。蒸発した冷媒Rは、流通管21を通して吸収器12へ流通する。吸収器12にて冷媒Rは、吸収液Cに吸収される。この吸収に伴って発生する吸収熱は、除熱管12aによって、除熱される。冷媒Rを吸収した吸収液C+Rは、流通管22を通して昇圧ポンプP1により昇圧して再生器13へ流通する。再生器13にて吸収液C+Rは、加熱管13aによる加熱により冷媒Rが蒸発する。冷媒Rが蒸発した吸収液Cは、流通管23を通して吸収器12に戻され、再度冷媒Rの吸収に利用される。他方、再生器13にて蒸発した冷媒Rは、流通管24を通して凝縮器14へ流通する。凝縮器14にて冷媒Rは、冷却管14aによる冷却により凝縮する。凝縮した冷媒Rは、図示しない減圧弁が備わる流通管25を通して蒸発器11に戻され、同様の循環を繰り返す。なお、符号15は、過冷却器であり、その中に備わる熱交換手段により凝縮冷媒Rと冷媒蒸気Rとの熱交換が行われる。また、符号16は、熱交換器であり、冷媒Rを吸収した吸収液C+Rと冷媒Rの蒸発した吸収液Cとの熱交換を行う。
ところで、本実施の形態においては、下水処理設備100で発生したエネルギーが次のように利用されている。
すなわち、まず、下水Uは、その一部が凝縮器14の冷却管14a内を流通させられ、またその残部が吸収器12の除熱管12a内を流通させられ、もってそれぞれ冷媒Rの凝縮ないし吸収液Cの除熱に利用される(ヒートポンプの冷却源としての利用の一形態)。下水は、年間を通じて、20〜23℃とその温度が安定しているため、かかる効果は、安定して得られる。また、脱硫手段103にて排ガスGと接触処理された後の洗煙水Sは、流通管26を介して再生器13の加熱管13a内を流通させられ吸収液C+Rの冷媒Rの蒸発に利用される(ヒートポンプの熱源としての利用の一形態)。この冷媒Rの蒸発に利用された後の洗煙水Sは、流通管28を通して脱硫手段103に返送され、流通管28の先端部に設けられた図示しないノズル等の噴霧手段から噴霧されて再度排ガスGの脱硫に利用される。以上の洗煙水Sの循環は、循環ポンプP4により行われている。
〔第2の実施の形態〕
以上第1の実施の形態に係る回収設備10は、下水処理設備100で発生したエネルギーを回収する設備として、優れた利点を有するが、加熱温度(洗煙水Sの温度)が70〜80℃であるのに対し、凝縮温度(下水Uの温度)が20〜25℃と、温度差が少ないため、得られる冷熱の温度に限界があり、−5〜5℃程度となる。そこで、次に、冷熱をより低い温度とすることができる形態として、第2の実施の形態を説明する。
図3に、第2の実施の形態に係る回収設備30の設備フロー図を示した。
回収設備30は、圧力が2段、3段、4段又はそれ以上の段とされた多段、本実施の形態では、低圧(0.152〜0.291〔MPa〕)部位、中圧(0.35〜0.52〔MPa〕)部位、及び高圧(0.86〜1.17〔MPa〕)部位からなる3段とされており(なお、以上の圧力は、冷媒がアンモニア、吸収液が水の場合である。本実施の形態のように、多段とする場合は、冷媒として水を、吸収液としてLiBrを利用するのは、困難である。)、低圧部位(最低圧部位)に加熱手段たる加熱管31aが備わる蒸発器31と除熱手段たる除熱管32aが備わる第1の吸収器32とが設けられ、高圧部位(最高圧部位)に加熱手段たる加熱管33aが備わる第2の再生器33と冷却手段たる冷却管34aが備わる凝縮器34とが設けられ、その他の各圧部位、本実施の形態では、中圧部位に加熱手段たる加熱管35aが備わる第1の再生器35と除熱手段たる除熱管36aが備わる第2の吸収器36とが設けられている。
本回収設備30においては、蒸発器31にて加熱管31aによるブライン加熱等の加熱により冷媒Rが低温で蒸発し、冷熱を発生する。蒸発した冷媒Rは、流通管41を通して第1の吸収器32へ流通する。第1の吸収器32にて冷媒Rは、吸収液Cに吸収される。この吸収に伴って発生する吸収熱は、除熱管32aによって、除熱される。冷媒Rを吸収した吸収液C+Rは、流通管42を通して昇圧ポンプP2により昇圧して第1の再生器35へ流通する。第1の再生器35にて吸収液C+Rは、加熱管35aによる加熱により冷媒Rが蒸発する。冷媒Rが蒸発した吸収液Cは、流通管43を通して第1の吸収器32に戻され、再度冷媒Rの吸収に利用される。他方、第1の再生器35にて蒸発した冷媒Rは、流通管44を通して第2の吸収器36へ流通する。第2の吸収器36にて冷媒Rは、吸収液Cに吸収される。この吸収に伴って発生する吸収熱は、除熱管36aによって、除熱される。冷媒Rを吸収した吸収液C+Rは、流通管45を通して昇圧ポンプP3により昇圧して第2の再生器33へ流通する。第2の再生器33にて吸収液C+Rは、加熱管33aによる加熱により冷媒Rが蒸発する。冷媒Rが蒸発した吸収液Cは、流通管46を通して第2の吸収器36に戻され、再度冷媒Rの吸収に利用される。他方、第2の再生器33にて蒸発した冷媒Rは、流通管47を通して凝縮器34へ流通する。凝縮器34にて冷媒Rは、冷却管34aによる冷却により凝縮する。凝縮した冷媒Rは、図示しない減圧弁が備わる流通管48を通して蒸発器31に戻され、同様の循環を繰り返す。なお、符号39は、過冷却器であり、その中に備わる熱交換手段により凝縮冷媒Rと冷媒蒸気Rとの熱交換が行われる。また、符号49,49は、熱交換器であり、冷媒Rを吸収した吸収液C+Rと冷媒Rが蒸発した吸収液Cとの熱交換を行う。
以上のように本第2の実施の形態では、冷媒Rの吸収及び再生を繰り返して圧力差を大きくする多段としているので、より低い温度、具体的には−10〜−20℃の冷熱を得ることができる。
本実施の形態においては、下水処理設備100で発生したエネルギーを次のように利用している。
すなわち、まず、下水Uを、凝縮器34の冷却管34a、吸収器32の除熱管32a、及び吸収器36の除熱管36a内の少なくともいずれか1つ内を流通させ、冷媒Rの凝縮又は吸収液Cの除熱に利用する(以上、ヒートポンプの冷却源としての利用の一形態)。下水は、年間を通じて、20〜23℃とその温度が安定しているため、以上の効果は、安定して得られる。
また、除塵手段103にて排ガスGと接触処理された後の洗煙水Sを、流通管61を介して第2の再生器33の加熱管33a内を流通させて吸収液C+Rの加熱(冷媒Rの蒸発)に利用し、次いで、流通管62を介して第1の再生器35の加熱管35a内を流通させて吸収液C+Rの加熱(冷媒Rの蒸発)に利用する(ヒートポンプの熱源としての利用の一形態)。この加熱(蒸発)に利用した後の洗煙水Sは、流通管63を通して除塵手段103に返送し、流通管63の先端部に設けられた図示しないノズル等の噴霧手段から噴霧して再度排ガスGの除塵に利用する。以上の洗煙水Sの循環は、循環ポンプP5により行っている。
〔第3の実施の形態〕
以上第1の実施の形態に係る回収設備10及び第2の実施の形態に係る回収設備30は、下水処理設備100で発生したエネルギーを回収する設備として、優れた利点を有するが、得られる冷熱の温度が−5〜5℃又は−10〜−20℃の1種類のみである。そこで、次に、2種類以上の冷熱を得ることができる形態として、第3の実施の形態を説明する。
図4に、第3の実施の形態に係る回収設備50の設備フロー図を示した。
回収設備50は、第2の実施の形態の回収設備30を改良したものである。そこで、以下では、第2の実施の形態の回収設備30と異なる点についてのみ説明する。なお、第2の実施の形態の回収設備30と同じ装置は、同一の符号で示している。
回収設備50は、最高圧部位及び最低圧部位以外の各圧部位、本実施の形態では、中圧部位にも冷熱を発生する蒸発器51が設けられている。凝縮器34で凝縮した冷媒Rは、各蒸発器31及び51へ流通し、各蒸発器31及び51から同圧部位の吸収器32又は36へ流通する。この形態によると、−5〜5℃及び−10〜−20℃と、2種類の温度の冷熱を得ることができる。
〔その他〕
(1)本発明において、使用することのできる冷媒と吸収液との組み合わせは、特に限定されない。例えば、水(冷媒)及びLiBr(無機吸収液)や、NH3(冷媒)及び水(吸収液)などが考えられる。
(2)本発明における洗煙水とは、排ガス中の硫黄分を脱硫・冷却するための液であり、例えば、水などを使用することができる。
(3)本発明において、ヒートポンプの冷却源を「下水」と表現したのは、汚泥分を分離除去して得られた下水処理水としての下水のほか、汚泥分を分離除去してない、あるいは汚泥分の分離除去が不完全な下水をも含む趣旨である(下水の成分が問題となるのではなく、下水の温度が問題となるに過ぎないため。)。ただし、当然、一般には、汚泥分を完全に分離除去して得られた下水処理水としての下水を使用する。
次に、本発明の実施例を説明する。なお、以下特記なき限り、%は質量%を示す。
〔第1の実施の形態に相当〕
水分率76%の低位の発熱量3900〔Kcal/kg〕の汚泥を、300トン/日で焼却している流動焼却炉で発生した排ガス21520kg/h(乾燥空気基準)を、直径3500mmの一段低圧ベンチュウリ、二段テラレット充填物を充填した洗煙塔で処理した。この処理に伴う洗煙水(温水循環系への温度76℃)を、噴霧式洗浄塔で処理した。洗浄塔の洗煙水出口温度を76℃、戻り温度を52℃とし、温水循環系に用い、水−臭化リチュームを動作流体とする前述の第1の実施の形態に係る回収設備10に加熱源として278m3/hで送り、戻り温度を52℃とした。冷媒を水、吸収液をLiBrとする前述した第1の実施の形態に係る回収設備10に278m3/hで循環させ、加熱源として利用した。洗煙水の洗煙塔への戻り温度は、52℃であった。
回収設備10に備わる各装置は、蒸発器11(伝熱面積850m2)、吸収器12(伝熱面積1300m2)、再生器13(伝熱面積800m2)、凝縮器14(伝熱面積240m2)、循環ポンプ(120m3/h×15m揚程)であり、操作圧力は 再生器13と凝縮器14は28〜33mmHg、吸収器12と蒸発器11は6.5〜8.5mmHgであり、再生器13への循環液量は、出入口のLiBrの濃度が50%と54%、80m3/hで、冷熱発生量は8℃で5400kW(熱)/hであった。これはCOP5.5の電動機駆動の空調機の使用動力に換算すれば.980kWである。
〔第2の実施の形態に相当〕
実施例1の洗浄塔と同じ仕様の装置で、300トン/日の下水汚泥の流動焼却炉より発生する燃焼ガスを、廃熱ボイラに入れて温度を250℃とし、次いで、洗浄塔(直径3500mm)に供給し、下段は79℃で大量の循環水により脱塵をし、排ガスはその温度で中段の熱交換充填物層に入り、出口温度75℃、戻り温度52℃、循環量278m3/hの循環水を得て下記の回収設備30に供給した。
高圧再生器33の伝熱面積は400m2、精留塔103は直径1200mm×7段、凝縮器34の伝熱面積は800m2、中圧再生器35の伝熱面積は1000m2、中圧吸収器36の伝熱面積は1200m2、過冷却器39の伝熱面積は150m2、蒸発器31の伝熱面積は800m2、低圧吸収器32の伝熱面積は1000m2、中圧熱交換器46の伝熱面積は200m2、低圧熱交換器49の伝熱面積は240m2であり、いずれの熱交換器も水平多管式であった。
操作圧力は、高圧再生器33と凝縮器34は1.0〜1.02MPa、中圧再生器35と中圧吸収器36は0.51〜0.52MPa、蒸発器31と低圧吸収器32は0.19MPaであり、操作温度と冷媒濃度(wt%)は、高圧再生器33の塔頂は45℃/99.5%、高温部は72℃/52%、中圧吸収器36は25〜28℃/50%、中圧再生器35は54℃/48%、蒸発器31は−18〜−28℃/99.8%、低圧吸収器32は25〜28℃/−48〜52%であった。中圧及び低圧昇圧ポンプP2,P3の揚量と電動機はそれぞれ70m3 /h×75kW,48m3/h×55kWであり、各循環液Sの高圧再生器33への入り口温度は48℃、中圧再生器35への入り口温度は45℃であった。以上の条件でエタノール−水冷媒で−12℃、循環量400m3/h、2700kWの冷熱を得た。これは電動機によるCOP2.5の圧縮式ヒートポンプの電動機換算では1080kWになる。大量の電力が回収されたことになる。熱利用率は、34.7%であった。
〔第3の実施の形態に相当〕
実施例2の装置に操作圧力0.52MPaの中圧蒸発器51(伝熱面積500m2)を取り付け、蒸発冷媒の中圧吸収器36への導管を取り付け、循環液Sを入口温度75℃、戻り温度54℃として高圧再生器33に、次いで、中圧再生器35に278m3/hで供給し、中圧と低圧の循環ポンプP2,P3の揚量を79m3/h、62m3/h、とし、他の操業条件は実施例2とほぼ同様の操作を行い、低圧蒸発器31からはエタノール‐水のブラインで−12℃の1574kWを、また中圧蒸発器51からは同じくエタノール‐水のブラインで5℃の1613kWを得ることができた。動力換算によると前者がCOP5.5で293kW、後者がCOP2.2で662kWに相当する。熱利用率は、45%であった。
下水処理設備の設備フロー図である。 第1の実施の形態に係る回収設備の設備フロー図である。 第2の実施の形態に係る回収設備の設備フロー図である。 第3の実施の形態に係る回収設備の設備フロー図である。
符号の説明
10,30,50…回収設備、11,31,51…蒸発器、12,32,36…吸収器、13,33,35…再生器、14,34…凝縮器、100…下水処理設備、102…熱処理手段、103…脱硫手段、D…下水汚泥、G…排ガス、S…洗煙水、U…下水。

Claims (6)

  1. 下水汚泥の焼却手段と、この焼却手段で発生した排ガスに洗煙水を接触させる脱硫手段と、を有する下水処理設備で発生したエネルギーを回収する方法であって、
    前記接触処理後の洗煙水を、ヒートポンプの熱源として用いる、ことを特徴とする下水処理設備で発生したエネルギーの回収方法。
  2. 下水を、ヒートポンプの冷却源として用いる、請求項1記載の下水処理設備で発生したエネルギーの回収方法。
  3. 下水汚泥の焼却手段と、この焼却手段で発生した排ガスに洗煙水を接触させる脱硫手段と、を有する下水処理設備で発生したエネルギーを回収する方法であって、
    冷熱を発生する蒸発器と、除熱手段の備わる吸収器と、加熱手段の備わる再生器と、冷却手段の備わる凝縮器と、を有するヒートポンプの;
    前記除熱手段及び前記冷却手段の少なくとも一方に下水を用い、前記加熱手段に前記接触処理後の洗煙水を用いる、ことを特徴とする下水処理設備で発生したエネルギーの回収方法。
  4. 下水汚泥の焼却手段と、この焼却手段で発生した排ガスに洗煙水を接触させる脱硫手段と、を有する下水処理設備で発生したエネルギーを回収する設備であって、
    冷熱を発生する低圧蒸発器と、除熱管が備わる低圧吸収器と、加熱管の備わる高圧再生器と、冷却管の備わる高圧凝縮器と、を有し、
    下水が前記冷却管及び前記除熱管の少なくとも一方内を流通し、前記接触処理後の洗煙水が前記加熱管内を流通する、ことを特徴とする下水処理設備で発生したエネルギーの回収設備。
  5. 下水汚泥の焼却手段と、この焼却手段で発生した排ガスに洗煙水を接触させる脱硫手段と、を有する下水処理設備で発生したエネルギーを回収する設備であって、
    最低圧部位に冷熱を発生する蒸発器と除熱管が備わる吸収器とが設けられ、最高圧部位に加熱管が備わる再生器と冷却管が備わる凝縮器とが設けられ、その他の各圧部位に加熱管が備わる再生器と除熱管が備わる吸収器とが設けられた、多段とされ、
    冷媒が、前記蒸発器から同圧部位の吸収器へ流通し、この吸収器から相対的に高圧部位の再生器へ流通し、この再生器から同圧部位の吸収器へ、この吸収器から相対的に高圧部位の再生器へ順次流通を繰り返した後、前記凝縮器に流通し、この凝縮器から前記蒸発器に流通する循環を行い、
    下水が前記冷却管及び前記除熱管の少なくとも一方内を流通し、前記接触処理後の洗煙水が前記最高圧部位の加熱管内を流通してから、順次相対的に低圧部位の加熱管内を流通した後、前記脱硫手段に返送される、ことを特徴とする下水処理設備で発生したエネルギーの回収設備。
  6. その他の各圧部位にも冷熱を発生する蒸発器が設けられ、冷媒が凝縮器から各蒸発器へ流通し、各蒸発器から同圧部位の吸収器へ流通する、請求項5記載の下水処理設備で発生したエネルギーの回収設備。
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