JP2005096840A - 紙容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 環境温度が変化してもカップの胴部に凹みを生じることがない紙容器を提供することにある。
【解決手段】 略扇形状の胴材の一方の端部を外方に折返して接着剤で接着した折返し接着部に他方の端部を重ね合わせて接合して胴部を形成し、該胴部の下端部に底材を接合すると共に上端部を外方にカールして口縁部を形成した容器本体の前記口縁部を蓋材で密封した胴材、底材、蓋材から構成される紙容器において、少なくとも前記胴材が紙層、アルミニウム箔、熱接着性樹脂層を順に積層した積層シートからなり、前記胴材の折返し接着部に内面となる前記熱接着性樹脂層から前記接着剤より内側の前記紙層を少なくとも貫通する透湿度が1.0g/m・24hr以下の通気手段を設けたことを特徴とする紙容器。
【選択図】図1

Description

本発明は、アルミニウム箔等のガスバリアー層を層構成中に用いた密封性に優れた紙容器に関し、さらに詳しくは、環境温度の変化で紙容器内部が減圧状態になり、紙容器の胴部に凹みが生じる現象を防止することができる内容物の保存性に優れた紙容器に関する。
従来、遮光性あるいは酸素や水蒸気ガスバリアー性等に優れた密封性紙容器にスナック食品等を収容したカップ入り食品が広く市販されている。この理由としては、カップ入り食品は容器が保形性を有しており、袋入り食品に比べて内容物が外力により損傷することがなく、商品陳列棚に立てた状態で陳列することができるために場所を取ることがなく、また、見栄えもよくて訴求効果があり、さらに取扱いが容易であるなどのためである。
しかしながら、この種の密封性に優れた紙容器にスナック食品等が収容されたカップ入り食品は、スナック食品等が充填される環境温度に比べて流通段階等の環境温度が低い場合に、紙容器が余りに密封性に優れるために紙容器内が減圧された状態となり、表面積の大きいカップの胴部に凹みが発生して商品の外観を損なうという問題があり、この解決が要望されていた。
なお、以上述べた従来の紙容器の先行技術文献は多岐にわたっているが、出願人は、本発明の特徴に直接関連した内容が開示されている先行技術文献を現段階では認識していないため、本明細書では、先行技術文献情報の記載は行っていない。
そこで本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、環境温度が変化してもカップの胴部に凹みを生じることがない紙容器を提供することにある。
本発明者等は、上記目的を達成するために、請求項1記載の本発明の紙容器は、略扇形状の胴材の一方の端部を外方に折返して接着剤で接着した折返し接着部に他方の端部を重ね合わせて接合して胴部を形成し、該胴部の下端部に底材を接合すると共に上端部を外方にカールして口縁部を形成した容器本体の前記口縁部を蓋材で密封した胴材、底材、蓋材から構成される紙容器において、少なくとも前記胴材が紙層、ガスバリアー層、熱接着性樹脂層を順に積層した積層シートからなり、前記胴材の折返し接着部に内面となる前記熱接着性樹脂層から前記接着剤より内側の前記紙層を少なくとも貫通する透湿度が1.0g/m・24hr以下の通気手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項2記載の本発明は、請求項1記載の紙容器において、前記通気手段が前記胴材の折返し接着部の内面となる前記熱接着性樹脂層から外面となる前記熱接着性樹脂層を貫通して設けられていることを特徴とするものである。
上記請求項1、2のいずれかに記載の構成とすることにより、環境温度が変化しても外気が紙層を通って通気手段から紙容器内部に流入するために胴部に凹みを生じることがなく、また、通気手段が外部に至っていないために異物や塵埃が侵入することがない。さらに、外部環境、特に湿気の影響を受けることなく一定期間内容物を保護することができる。また、内容物が油分を含む食品の場合に、油分が通気手段から染み出したとしても、染み出した箇所が折返し接着部であるために商品の外観を損なうことがない。なお、上記透湿度はJISZ0208に準じて測定した数値である。
また、請求項3記載の本発明は、請求項2記載の紙容器において、前記通気手段が前記胴材の折返し接着部の端部に設けた奥行きが0.1〜2.0mmの切込であることを特徴とするものである。このように構成することにより、機械的に加工することができるために、安定した切込の形成が容易である。なお、切込が0.1mm未満では、たとえば、油分等で切込が塞がれて通気性がなくなり胴部に凹みを生じる虞があり、2.0mm超では、たとえば、水分(湿気)等が浸透し、内容物の風味、食感を損なう虞がある。
また、請求項4記載の本発明は、請求項1、2のいずれかに記載の紙容器において、前記通気手段(通気口)が0.05〜0.4mmφの通気孔であることを特徴とするものである。このように構成することにより、機械的に加工することができるために、安定した孔の形成が容易である。なお、孔が0.05mmφ未満では、たとえば、油分等で孔が塞がれて通気性がなくなり胴部に凹みを生じる虞があり、0.4mmφ超では、たとえば、水分(湿気)等が浸透し、内容物の風味、食感を損なう虞がある。
本発明によれば、略扇形状の胴材の一方の端部を外方に折返して接着剤で接着した折返し接着部に他方の端部を重ね合わせて接合して胴部を形成し、該胴部の下端部に底材を接合すると共に上端部を外方にカールして口縁部を形成した容器本体の前記口縁部を蓋材で密封した胴材、底材、蓋材から構成される紙容器において、少なくとも前記胴材が紙層、ガスバリアー層、熱接着性樹脂層を順に積層した積層シートからなり、前記胴材の折返し接着部に内面となる前記熱接着性樹脂層から前記接着剤より内側の前記紙層を少なくとも貫通する透湿度が1.0g/m・24hr以下の通気手段を、好ましくは胴材の紙容器とした際の上部となる領域に設けた紙容器とすることにより、環境温度が変化してもカップの胴部に凹みを生じることがなく、商品の外観を損なうことがない密封性に優れた紙容器を提供することができる。
上記の本発明について、図面等を用いて以下に詳述する。図1は本発明にかかる紙容器の一実施例を示す斜視図、図2は図1に示す紙容器に用いる(a)は胴材の展開図,(b)は底材の展開図、図3は図1のX−X線断面図、図4は図1のY−Y線断面図、図5は胴材の折返し接着部に設ける通気手段の設け方を説明する第1実施形態を示す図、図6は胴材の折返し接着部に設ける通気手段の設け方を説明する第2実施形態を示す図、図7は胴材の折返し接着部に設ける通気手段の設け方を説明する第3実施形態を示す図であり、図中の1は紙容器、2は容器本体、20は胴部、21は口縁部、30は底部、201は胴材、301は底材、401は蓋材、2011は熱接着性樹脂層、2012はアルミニウム箔、2013は紙層、Sは折返し接着部、T1,T2は通気孔、Kは切込、αは切込深さをそれぞれ示す。
図1は本発明にかかる紙容器の一実施例を示す斜視図、図2は図1に示す紙容器に用いる(a)は胴材の展開図,(b)は底材の展開図、図3は図1のX−X線断面図、図4は図1のY−Y線断面図であって、紙容器1は略扇形状の胴材201の一方の端部(図2上、右側の端部)を一点鎖線で示す位置Pで外方(後述する紙層側)に折返し、折返した端部を前記胴材201に接着剤で接着(図3上、×印で表示)して折返し接着部Sとなすと共に該折返し接着部Sに他方の端部(図2上、左側の端部)を重ね合わせて接合(図3上、×印で表示)して胴部20を形成し、該胴部20の下端部内面に略円形状の底材301を外周縁部を下向きに起立させて前記外周縁部の内面を接合(図4上、×印で表示)すると共に前記外周縁部を覆うように前記胴部20の下端縁部を内方に折り曲げて前記底材301の外周縁部の外面に接合(図4上、×印で表示)して底部30を形成し、前記胴部20の上端部を外方にカールして口縁部21を形成した容器本体2の前記口縁部21を周縁に摘まみ部を有する前記口縁部21と略同じ外形の蓋材401で熱接着して密封したものである。なお、接合の意味は、前記胴材201、前記底材301、前記蓋材401の層構成について後述するが、各材を構成する熱接着性樹脂層で熱接着することである。
前記紙容器1の代表的な構成を例示するならば、前記胴材201、前記底材301、前記蓋材401は、紙層の坪量や熱接着性樹脂層の樹脂種が異なるものの、いずれも紙層、ガスバリアー層、熱接着性樹脂層を順に積層した積層シートから構成される。なお、以下の説明においては、ガスバリアー層をアルミニウム箔に置き換えて説明する。具体的に各材の層構成を例示するならば、前記胴材201としてはカップ原紙250〜290g/m/低密度ポリエチレン15μm/アルミニウム箔7μm/低密度ポリエチレン40μmを挙げることができ、前記底材301としてはカップ原紙160〜220g/m/低密度ポリエチレン15μm/アルミニウム箔7μm/低密度ポリエチレン40μmを挙げることができ、また、前記蓋材401としては片アート紙79.1g/m/低密度ポリエチレン15μm/アルミニウム箔7μm/低密度ポリエチレン20μm/ホットメルト接着剤20g/mを挙げることができるが、これに限定されるものではなく、要するに紙層、アルミニウム箔に代表されるようなガスバリアー層、熱接着性樹脂層を順に積層した積層シートから構成されるものは本発明にすべて含まれるものである。また、前記底材301、特に前記蓋材401は、上記した構成に限るものではなく、前記胴材201からなる前記胴部20と熱接着することにより密封した紙容器1となる構成であればよいものである。
図5は胴材の折返し接着部に設ける通気手段の設け方を説明する第1実施形態を示す図、図6は胴材の折返し接着部に設ける通気手段の設け方を説明する第2実施形態を示す図、図7は胴材の折返し接着部に設ける通気手段の設け方を説明する第3実施形態を示す図である。
図5は図3に対応する第1実施形態を説明する図であって、胴部20の折返し接着部Sを図解的に示す拡大断面図である。胴材201は少なくとも熱接着性樹脂層2011、アルミニウム箔2012、紙層2013を順に積層した構成からなり、前記胴材201の一方の端部〔図2(a)上、右側の端部〕の図2(a)に示した符号Rで示す領域(破線で示した領域)の図2(a)の符号Pで示す一点鎖線の位置より前記胴材201の他方の端部〔図2(a)上、左側の端部〕側に内面となる前記熱接着性樹脂層2011から前記紙層2013を貫通する通気孔Tを設け、前記胴材201の一方の端部〔図2(a)上、右側の端部〕の図2(a)に示した符号Rで示す領域(破線で示した領域)の前記紙層2013を厚み方向に約半分程度削り取り、図2(a)の一点鎖線で示す位置Pで前記紙層2013側に折返して、折返した端部を接着剤Aで接着して折返し接着部Sとなすと共に該折返し接着部Sの外面に前記胴材201の他方の端部〔図2(a)上、左側の端部〕を重ね合わせて前記熱接着性樹脂層2011同士を接合〔図5上、×印で表示〕したものである。前記通気孔T1の形成方法としては、胴材201を作製する際の打抜工程で打抜型に先端が鋭利な針状部材を取付けて、胴材201を型抜きすると同時に通気孔T1を設けるのが最も効率的である。
図6は図3に対応する第2実施形態を説明する図であって、胴部20の折返し接着部Sを図解的に示す拡大断面図である。胴材201は少なくとも熱接着性樹脂層2011、アルミニウム箔2012、紙層2013を順に積層した構成からなり、前記胴材201の一方の端部〔図2(a)上、右側の端部〕の図2(a)に示した符号Rで示す領域(破線で示した領域)の前記紙層2013を厚み方向に約半分程度削り取り、図2(a)の一点鎖線で示す位置Pで前記紙層2013側に折返して、折返した端部を接着剤Aで接着して折返し接着部Sとなし、該折返し接着部Sの内面となる前記熱接着性樹脂層2011から外面となる前記熱接着性樹脂層2011まで貫通する通気孔T2を設け、前記折返し接着部Sの外面に前記胴材201の他方の端部〔図2(a)上、左側の端部〕を重ね合わせて前記熱接着性樹脂層2011同士を接合〔図6上、×印で表示〕したものである。前記通気孔T2の形成方法としては、前記折返し接着部Sを形成した胴材201をカップ状に成型されるまでのカップ成型ラインに、先端が鋭利な針状部材を取付けた装置を設けて、この装置で通気孔T2を形成するのが効率的である。
図7は第3実施形態を説明する図であって、胴材の折返し接着部Sの要部を図解的に示す拡大平面図である。胴材201は少なくとも熱接着性樹脂層2011、アルミニウム箔2012、紙層2013を順に積層した構成からなり、前記胴材201の一方の端部〔図2(a)上、右側の端部〕の図2(a)に示した符号Rで示す領域(破線で示した領域)の前記紙層2013を厚み方向に約半分程度削り取り、図2(a)の一点鎖線で示す位置Pで前記紙層2013側に折返して、折返した端部を接着剤Aで接着して折返し接着部Sとなし、該折返し接着部Sの端部に切込Kを設けたものである。前記切込Kは、図5において、前記折返し接着部Sの前記熱接着性樹脂層2011と前記アルミニウム箔2012とを切断してその一部が削り取った前記紙層2013に達するように切り込まれている。そして、上記のように切込Kが端部に形成された前記折返し接着部Sの外面〔図7上、紙面の表出面〕側に前記胴材201の他方の端部〔図7上、図示せず〕を重ね合わせて前記熱接着性樹脂層2011同士を接合することにより胴部20(図1参照)となる。前記切込Kの形成方法としては、カップ成型ラインの前記折返し接着部Sを形成した胴材201を給紙する給紙部に鋭利な刃を取付けて、前記給紙部から前記胴材201が給紙されると同時に切込Kを設けるのが最も効率的である。なお、本明細書でいうところの前記切込Kの奥行きとは、前記折返し接着部Sの外端縁からの切込深さα〔図7参照〕である。
次に、上記の本発明を完成させるために行った試験について説明する。まず、試験に供する試験体(内容積が420cmのカップ状紙容器)を下記する胴材と底材とを用いてカップ成形機にて14種類作製した。
〔胴材〕カップ原紙265g/m/低密度ポリエチレン15μm/アルミニウム箔7μm/低密度ポリエチレン40μm。
〔底材〕カップ原紙220g/m/低密度ポリエチレン15μm/アルミニウム箔7μm/低密度ポリエチレン40μm。
〔蓋材〕片アート紙79.1g/m/低密度ポリエチレン15μm/アルミニウム箔7μm/低密度ポリエチレン20μm/ホットメルト接着剤20g/m
〔試験体1〕
折返し接着部に通気手段(通気口)を設けない胴材を用いた。
〔試験体2〕
折返し接着部に0.05mmφの図5に示す通気孔を1個設けた胴材を用いた。
〔試験体3〕
折返し接着部に0.1mmφの図5に示す通気孔を1個設けた胴材を用いた。
〔試験体4〕
折返し接着部に0.3mmφの図5に示す通気孔を1個設けた胴材を用いた。
〔試験体5〕
折返し接着部に0.4mmφの図5に示す通気孔を1個設けた胴材を用いた。
〔試験体6〕
折返し接着部に0.5mmφの図5に示す通気孔を1個設けた胴材を用いた。
〔試験体7〕
折返し接着部に0.9mmφの図5に示す通気孔を1個設けた胴材を用いた。
〔試験体8〕
折返し接着部に1.0mmφの図5に示す通気孔を1個設けた胴材を用いた。
〔試験体9〕
折返し接着部の端部に奥行き0.1mmの図7に示す切込を1個設けた胴材を用いた。
〔試験体10〕
折返し接着部の端部に奥行き0.25mmの図7に示す切込を1個設けた胴材を用いた。
〔試験体11〕
折返し接着部の端部に奥行き1.0mmの図7に示す切込を1個設けた胴材を用いた。
〔試験体12〕
折返し接着部の端部に奥行き2.0mmの図7に示す切込を1個設けた胴材を用いた。
〔試験体13〕
折返し接着部の端部に奥行き2.5mmの図7に示す切込を1個設けた胴材を用いた。
〔試験体14〕
折返し接着部の端部に奥行き4.0mmの図7に示す切込を1個設けた胴材を用いた。
〔試験体15〕
折返し接着部の端部に奥行き6.0mmの図7に示す切込を1個設けた胴材を用いた。
〔試験体16〕
折返し接着部に0.4mmφの図6に示す通気孔を1個設けた胴材を用いた。
〔試験体17〕
折返し接着部に0.5mmφの図6に示す通気孔を1個設けた胴材を用いた。
〔試験体18〕
折返し接着部に0.9mmφの図6に示す通気孔を1個設けた胴材を用いた。
〔試験体19〕
折返し接着部に1.0mmφの図6に示す通気孔を1個設けた胴材を用いた。
上記19種類の試験体(カップ状紙容器本体)を用いて、胴部の凹み評価、透湿度、内容物の食味・食感を下記評価試験で評価し、その結果を表1に纏めて示した。
(1)透湿度試験:シリカゲル20gを入れた不織布袋を各試験体内に入れて上記蓋材で密封し、40℃・90%RHの環境下に10日間保管した後にシリカゲルを取出してシリカゲルの重量を測定し、その重量変化量から1日当たりの重量変化量を求めることにより紙容器の透湿度を測定した。測定値は各試験体とも10個の最小値、最大値と平均値とで示した。単位はmg/day・紙容器である。このようにして求めた透湿度x(mg/day・紙容器)を以下の換算式を用いて、g/m・dayに換算した値yを示した。なお、紙容器の表面積(蓋材を含む)は0.03169mである。
〔換算式:y=x÷0.03169÷1000〕
(2)食味・食感試験:スナック食品45gを各試験体内に入れて上記蓋材で密封し、40℃・90%RHの環境下に3ヶ月保管後に開封して、食味・食感を官能で評価した。評価基準としては食味・食感が落ちているものを不良として×印で示し、良好なものを○印で示した。また、良好な中でも特に良好なものを◎印で示した。
(3)胴部の凹み試験:25℃の環境下で各試験体を上記蓋材で密封し、−20℃環境下に1時間放置し、カップ状紙容器の凹みの有無を評価した。評価は各試験体とも10個中の凹みが発生した個数を表示した。
(4)水漏れ試験:水420mlを各試験体内に入れて上記蓋材で密封し、常温下で6時間放置し、通気孔ないし切込からの水漏れの有無を評価した。評価は各試験体とも10個中の水漏れが発生した個数を表示した。
(5)通気孔ないし切込閉塞試験:25℃の環境下で各試験体の通気孔ないし切込に内面からサラダ油を塗布して後に、上記蓋材で密封し、−20℃環境下に1時間保管し、カップ状紙容器の凹みの有無を評価した。評価は各試験体とも10個中の凹みが発生した個数を表示した。
Figure 2005096840
表1からも明らかなように、胴部の凹みに対しては、0.1mm以上の切込深さ、ないし、0.05mmφ以上の大きさの通気孔を設けた試験体が良好であり、食味・食感の関係では、2.0mm以下の切込深さ、ないし、0.4mmφ以下の大きさの通気孔を設けた試験体が良好であり、その中でも、通気孔等閉塞試験においては、0.25mm以上の切込深さ、ないし、0.1mmφ以上の大きさの通気孔を設けた試験体が良好であり、さらには、1.0mm以下の切込深さ、ないし、0.3mmφ以下の大きさの通気孔を設けた試験体が水漏れ試験においても極めて良好な結果を示すものであった。以上の結果から、カップ状紙容器1個当たりの透湿度が1.0g/m・day以下となる、0.1〜2.0mmの切込深さ、ないし、0.05〜0.4mmφの大きさの通気孔を設けた試験体が胴部の凹みにおいても、食味・食感においても良好な結果を示し、0.25〜2.0mmの切込深さ、ないし、0.1〜0.4mmφの大きさの通気孔を設けた試験体とすることにより通気孔等閉塞試験においても良好な結果を示すので、油分等で切込や通気孔が塞がれて通気性がなくなり胴部に凹みを生じる虞がなくなり、さらには、0.25〜1.0mmの切込深さ、ないし、0.1〜0.3mmφの大きさの通気孔を設けた試験体とすることにより、水漏れ試験においても良好な結果を示した。
なお、今までの説明においては、ガスバリアー層をアルミニウム箔として説明してきたが、本発明のガスバリアー層はこれに限るものではなく、たとえば、2軸延伸ポリエステルフィルム、2軸延伸ナイロンフィルム等の基材フィルムにアルミニウム、酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機物の蒸着層を形成したものも好適に使用することができる。
本発明にかかる紙容器の一実施例を示す斜視図である。 図1に示す紙容器に用いる(a)は胴材の展開図,(b)は底材の展開図である。 図1のX−X線断面図である。 図1のY−Y線断面図である。 胴材の折返し接着部に設ける通気手段の設け方を説明する第1実施形態を示す図である。 胴材の折返し接着部に設ける通気手段の設け方を説明する第2施形態を示す図である。 胴材の折返し接着部に設ける通気手段の設け方を説明する第3実施形態を示す図である。
符号の説明
1 紙容器
2 容器本体
20 胴部
21 口縁部
30 底部
201 胴材
301 底材
401 蓋材
2011 熱接着性樹脂層
2012 アルミニウム箔
2013 紙層
S 折返し接着部
T1,T2 通気孔
K 切込
α 切込深さ

Claims (4)

  1. 略扇形状の胴材の一方の端部を外方に折返して接着剤で接着した折返し接着部に他方の端部を重ね合わせて接合して胴部を形成し、該胴部の下端部に底材を接合すると共に上端部を外方にカールして口縁部を形成した容器本体の前記口縁部を蓋材で密封した胴材、底材、蓋材から構成される紙容器において、少なくとも前記胴材が紙層、ガスバリアー層、熱接着性樹脂層を順に積層した積層シートからなり、前記胴材の折返し接着部に内面となる前記熱接着性樹脂層から前記接着剤より内側の前記紙層を少なくとも貫通する透湿度が1.0g/m・24hr以下の通気手段を設けたことを特徴とする紙容器。
  2. 前記通気手段が前記胴材の折返し接着部の内面となる前記熱接着性樹脂層から外面となる前記熱接着性樹脂層を貫通して設けられていることを特徴とする請求項1記載の紙容器。
  3. 前記通気手段が前記胴材の折返し接着部の端部に設けた奥行きが0.1〜2.0mmの切込であることを特徴とする請求項2記載の紙容器。
  4. 前記通気手段が0.05〜0.4mmφの通気孔であることを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載の紙容器。
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