JP2005095402A - イオン拡散装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 イオン発生装置の放電面への汚れの付着を防止することにより、イオン発生装置の寿命を延長することでメンテナンス頻度を減らし、より保守性の高いイオン拡散装置を提供することである。
【解決手段】 イオン拡散装置11aは、放電面14aからイオンを発生するイオン発生装置14と、イオン発生装置14から発生するイオンを搬送する送風経路13と、送風経路13の末端に形成され、イオンを放出する拡散装置吹出口15とを備え、イオン発生装置14の送風経路13に局部的に断面積を小さくした絞り部13aを設け、送風経路13を流通する気流が直接放電面14aに接触しない構成とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、イオンを広範囲に放出するイオン拡散装置に関するものである。
従来のイオン拡散装置の一例が後述する比較例(図26参照)に記載されている。このイオン拡散装置110aを搭載した冷蔵庫(図25参照)が特願2002−204622号、特願2002−206163号に記載されている。この冷蔵庫200は庫外にイオンを放出して冷蔵庫庫外近辺を殺菌するものである。冷蔵庫庫外の浮遊菌を殺菌することで衛生的な生活空間を提供するとともに、扉の開閉時に庫外から庫内へ浮遊菌が侵入することを抑制し、衛生的な庫内環境を実現している。
しかしながら、上記のイオン拡散装置110aにおいては、イオン発生装置14の放電面14aに送風機12から送出される気流が直接接触するため、気流に油や塵埃といった異物が含まれている場合、放電面14aが汚れてしまうといった問題があった。放電面14aに例えば油が付着した場合、イオン発生効率が著しく低下してしまう。一旦放電面14aが汚れてしまった場合、放電面14aを洗浄するといったメンテナンスが必要となり、保守コストがかかるといった問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、イオン発生装置の放電面への汚れの付着を防止することにより、イオン発生装置の寿命を延長することでメンテナンス頻度を減らし、より保守性の高いイオン拡散装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明のイオン拡散装置は、送風経路が、吸入口から取り込まれイオン発生装置の放電面に接触せずに送風経路内を流通して吹出口から放出される気流が流通する空間と、前記気流及び前記放電面に接する空間(剥離領域)とからなる構成としている。これにより、放電面上で気流が剥離し、放電面への汚れの付着を防止することができる。従って、イオン発生装置の寿命を延長することでメンテナンス頻度を減らし、より保守性の高いイオン拡散装置を提供できる。
また本発明のイオン拡散装置は、吸入口から取り込まれイオン発生装置の放電面に接触せずに送風経路内を流通して吹出口から放出される第1の気流と、送風経路内に生じ、第1の気流及び前記放電面に接触する第2の気流(渦)とが発生する構成としている。これにより、放電面上で第2の気流は渦となるので、イオン発生装置の放電面への汚れの付着を防止することができる。従って、イオン発生装置の寿命を延長することでメンテナンス頻度を減らし、より保守性の高いイオン拡散装置を提供できる。
また本発明のイオン拡散装置は、少なくとも放電面上では、送風経路を流通する気流が放電面から剥離する構成としている。この構成によると、上記と同様の効果を得るとともに、油や塵埃といった異物がたまりにくい構造を簡単に得ることができる。
また本発明のイオン拡散装置は、少なくとも放電面上には、送風経路を流通する気流の一部が渦となる渦領域を有する構成としている。この構成によると、上記と同様の効果を得るとともに、渦領域に生ずる渦がイオン発生装置の放電面から発生するイオンを巻き込み、このときイオンに生じる遠心力により、イオンは送風経路を流通する気流に放出されるため、安定してイオンを送風経路に供給することができる。
また上記のイオン拡散装置において、前記放電面が前記送風経路の側面部に沿って配設され、前記放電面の上流側の前記側面部に、前記放電面から離れるに従って低くなる傾斜部を設けてもよい。この構成によると、傾斜部終端より気流の一部が剥離し、剥離境界層が形成され、安定に剥離領域を得ることができるため、気流が直接イオン発生装置の放電面に触れない。これにより上記と同様の効果を得るとともに、整流効果を得る送風経路を得ることができる。
また上記のイオン拡散装置において、前記放電面が前記送風経路の側面部に沿って配設され、前記放電面の上流側の前記側面部に放電面保護部材を設けてもよい。この構成によると、放電面保護部材の下流側より気流の一部が剥離し、剥離境界層が形成され、安定に剥離領域を得ることができるため、気流が直接イオン発生装置の放電面に触れない。これにより、送風経路の断面積を変えることなく上記と同様の効果を得ることができる。
また上記のイオン拡散装置において、前記放電面が前記送風経路の側面部に沿って配設され、前記放電面の上流側の前記側面部に、前記放電面よりも高くなる段差部を設けてもよい。この構成によると、段差部が小さい場合、送風経路の側面部より気流の一部が剥離し、剥離境界層が形成され、安定に剥離領域を得ることができる。また、段差部が大きい場合、送風経路中の段差部下流側に渦が発生し、渦領域を形成するため、送風経路13を流通する気流が直接放電面に接触しない。また、渦領域に生ずる渦がイオン発生装置の放電面から発生するイオンを巻き込み、このときイオンに生じる遠心力により、イオンは送風経路を流通する気流に放出されるため、安定してイオンを送風経路に供給することができる。従っていずれにおいても上記と同様の効果を得ることができる。
また上記のイオン拡散装置において、前記送風経路の側面部に凹部を設け、該凹部を形成する面の少なくとも1面に前記放電面を配設してもよい。この構成によると、凹部に定常的に渦が発生し、渦領域を形成するため、送風経路を流通する気流が直接放電面に接触および/または衝突しない。また、渦領域に生ずる渦がイオン発生装置の放電面から発生するイオンを巻き込み、このときイオンに生じる遠心力により、イオンは送風経路を流通する気流に放出されるため、安定してイオンを送風経路に供給することができる。これにより、上記と同様の効果を得るともに、現在イオン発生装置が設置されていない機器に対して簡便な構造でイオン発生装置及びその放電面を保護する効果を得ることができる。
また上記のイオン拡散装置において、前記イオン発生装置が前記送風経路内に配設され、前記放電面の上流側に放電面保護部材を設けてもよい。この構成によると、送風経路中の放電部保護部材下流側に渦が発生し、渦領域を形成するため、送風経路を流通する気流が直接放電面に接触しない。渦領域は、放電面保護部材の気流に平行な中心軸を対称とした同様の二つの渦より構成される。それぞれの渦が、イオン発生装置の放電面から発生するイオンを巻き込み、このときイオンに生じる遠心力により、イオンは送風経路を流通する気流に放出されるため、安定してイオンを送風経路に供給することができる。これにより、上記と同様の効果を得るとともに、現在イオン発生装置が設置されていない機器により簡便な方法でイオン発生装置を設置できる。
また上記のイオン拡散装置において、前記イオン発生装置の上流側の前記送風経路にイオンの流れを整える整流装置を設けてもよい。この構成によると、イオン発生装置近傍を流通する空気は整流され乱れが少ない状態になっている。イオン発生装置近傍を流通する空気に、よどみや渦領域流といった乱れがあると、発生したイオンが停留し、新たなイオン発生を阻害するため、イオン発生効率が低下する。また、イオン発生装置近傍を流通する空気に、よどみや渦領域流といった乱れがあると、発生したイオン同士の衝突確率が飛躍的に上昇する。イオン発生装置がプラスイオンとマイナスイオンをほぼ同量発生する装置である場合には、発生したプラスイオンとマイナスイオンが衝突により電荷を失って消滅するため、衝突確率の増加により、空気によるイオンの搬送効率が低下する。乱れをイオン発生装置が配される上流側にて整流することにより、上記の効果を得るとともに、イオン発生効率の低下、イオン搬送効率の低下といったデメリットを防止することができる。
また上記のイオン拡散装置において、前記イオン発生装置の上流側又は前記イオン発生装置に並行する前記送風経路に、局部的に断面積を小さくした絞り部を設けてもよい。この構成によると、乱れた流れは、絞り部を流通する際に整流されるため、イオン発生装置近傍を流通する空気は整流され乱れが少ない状態になっている。従って、上記の効果を得るとともに、上記整流装置を設置する場合とほぼ同様の効果を、特別な装置を用いることなしに得ることができる。
また上記のイオン拡散装置において、イオン発生装置の放電面上の流れに垂直な方向の幅をw1、放電面に対向する送風経路の幅をw2とすると、0.7×w1≦w2≦1.3×w1に設定するか、望ましくはw2=w1に設定することにより、イオンを効率的に搬送し、拡散させることができる。
また上記のイオン拡散装置において、前記送風経路は、始点から終点に向かって徐々に断面のアスペクト比が変化することを特徴とする。このアスペクト比の変化率を適切に設定することにより、吹出口から放出される噴流の風速の減衰を抑制できるため、イオンの到達距離を延長するとともに、広範囲へのイオンの搬送が可能となる。
また上記のイオン拡散装置において、前記送風経路は、始点から終点に向かって徐々に断面のアスペクト比が大きくなることを特徴とする請求項1〜12の何れかに記載のイオン拡散装置。
また、上記のアスペクト比の拡大率や断面積の拡大率を適切な値に選定すれば、ディフューザの効果が得られ、イオン送出能力を高めることができる。
また上記のイオン拡散装置において、送風経路の終点における断面のアスペクト比ARを2≦AR≦20、又は5≦AR≦22、望ましくは5≦AR≦20に設定することにより、吹出口から送出される噴流の風速の減衰を抑制し、イオンの到達距離を延ばすことができる。従って、比較的遠方に位置するイオンの濃度を高めることができる。
なお、送風経路の始点における断面のアスペクト比ARはAR≦2であることが望ましい。
また上記のイオン拡散装置において、前記送風経路は、前記イオン拡散装置の下流で複数の送風経路に分割されることを特徴としている。または、前記送風経路は、前記イオン拡散装置の下流に導風板が設けられたことを特徴としている。この構成によると、上記の効果を得るとともに、イオンを均一に吹出口から送出することができる。
また上記のイオン拡散装置において、前記吹出口の近傍に風向変更装置を設けることを特徴としている。この構成によると、簡単な構成でイオン発生装置から送出されたイオンを所望の方向に集中的に放出したり、広範囲に散布することができる。
また上記のイオン拡散装置において、前記イオン発生装置の上流側にエアフィルターを設けることを特徴とする。この構成によると、上記の効果を得るとともに、簡単な構成によりイオン拡散装置内部に油煙や塵埃の侵入を防ぐだけでなく、イオン発生装置の放電面への汚れの付着を防止できるため、イオン発生量の経時劣化を抑制することができる。
本発明によると、送風経路を流通する気流が直接放電面に接触しないように、放電面保護部材等を設けることにより、イオン発生装置の放電面への汚れの付着を防止することができ、イオン発生装置の寿命を延長することでメンテナンス頻度を減らし、より保守性の高いイオン拡散装置を実現することができる。
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明する。説明の便宜上、各実施形態や比較例で同一の部分については同一の符号を付している。
〈第1の実施形態〉
第1の実施形態について説明する。図1は本実施形態のイオン拡散装置を示す概略平面断面図、図2は本実施形態のイオン拡散装置を示す概略側断面図、図3は、本実施形態のイオン拡散装置を備えた冷蔵庫の正面図である。
本実施形態のイオン拡散装置11aは、送風機12と、送風経路13と、放電面14aを送風経路13に面するように設置されたイオン発生装置14と、図示しない制御部とから成る。イオン発生装置14の駆動により生成されるイオンは、送風機12の駆動により搬送され、送風経路13を流通し、拡散装置吹出口15から外部へ放出される。なお、図1および図2中の矢印は、この時の気流の様子を示している。
また、冷蔵庫20aの前面に設置される開閉扉21の上部には、前記送風経路13および拡散装置吹出口15が連通する冷蔵庫庫外イオン吹出口22が備えられ、冷蔵庫庫外にイオンが放出、拡散される構成となっている。なお、送風機12の吸込口上流には、イオン拡散装置11a内部への油煙や塵埃の侵入を防ぐために、図示しないエアフィルターが設置されている。
イオン発生装置14は、H+(H2O)n及びO2 -(H2O)mなるイオンを発生させることができ、使用目的に応じて、プラスイオンに比べてマイナスイオンを多く発生させるモード、マイナスイオンに比べてプラスイオンを多く発生させるモード、及び、プラスイオンとマイナスイオンの両方を略同量の割合で発生させるモードの切替えができる。イオン発生装置14の放電面14aから発生したイオンは送風経路13内に放出され、送風機12の駆動により拡散装置吹出口15および冷蔵庫庫外イオン吹出口22から冷蔵庫庫外に吹出される。
特に、イオン発生装置14によりプラスイオン(H+(H2O)n等)とマイナスイオン(O2 -(H2O)m等)をほぼ同量発生させる場合には、冷蔵庫庫外に放出されたH+(H2O)n及びO2 -(H2O)mは微生物の表面で凝集し、空気中の微生物等の浮遊菌を取り囲む。そして、式(1)〜(3)に示すように、衝突により活性種である[・OH](水酸基ラジカル)やH22(過酸化水素)を微生物等の表面上で凝縮生成して浮遊菌の殺菌を行う。
+(H2O)n+O2 -(H2O)m→・OH+1/2O2+(n+m)H2O ・・・(1)
+(H2O)n+H+(H2O)n'+O2 -(H2O)m+O2 -(H2O)m'
→ 2・OH+O2+(n+n'+m+m')H2O ・・・(2)
+(H2O)n+H+(H2O)n'+O2 -(H2O)m+O2 -(H2O)m'
→ H22+O2+(n+n'+m+m')H2O ・・・(3)
上記のように、プラスイオンとマイナスイオンを冷蔵庫20aの前方周囲の庫外生活空間に放出することで、その生活空間に存在する浮遊菌を殺菌し、衛生的な生活空間を提供するとともに、開閉扉21開閉時に庫外から庫内への浮遊菌の侵入を抑制し、衛生的な庫内環境を実現できる。
また、送風経路13は絞り部13aと拡大管部13bを備えている。送風機12から拡散装置吹出口15に向かう送風経路13において、絞り部13aはイオン発生装置14の放電面14aの直前に備えられており、送風機12から連通する送風経路13の断面積は絞り部13aにおいてイオン発生装置14の放電面14aに近づくに従い滑らかに小さくなる形状を呈している。該絞り部13aによりイオン発生装置14の放電面14a近傍を流通する空気の乱れを整流するとともに、送風機12下流に生ずる流れの偏り、所謂偏流を抑制することができる。
図4は、本実施形態のイオン拡散装置11aに用いられるイオン発生装置14の放電面保護手法を説明するための、イオン拡散装置11aの要部を示す概略側断面図である。図中の矢印は気流の様子を示している。絞り部13aに適切な傾斜角を与えて傾斜部を形成することにより、イオン発生装置14近傍の傾斜部終端において送風経路13の側面部に沿う流れの一部が剥離し、剥離境界層40が形成され、安定して剥離領域40aを得ることができるため、送風機12から直接送出される気流が直接イオン発生装置14の放電面14aに触れない。
これにより、送風機12から送出される気流中に含まれる油や塵埃といった異物がイオン発生装置14の放電面14aへ直接接触することがないため、イオン発生装置14の放電面14aへの汚れの付着を防止することができる。送風経路13の傾斜部終端からイオン発生装置14の放電面14aまでの距離は気流の流速の影響を大きく受けるため、より確実に放電面14aの保護効果を得るためにはイオン発生装置14の放電面14aにできるだけ近く傾斜部を配設することが望ましい。例えば気流の流速が速い場合は、同じ傾斜角でも長い剥離境界層40aを得ることができるため、傾斜部終端からイオン発生装置14の放電面14aまでの距離を長くとることが可能である。これにより例えば複数のイオン発生装置14を配することが可能となる。なお、傾斜角は気流の流速の影響を大きく受けるため、0度から90度未満の範囲で設定できるが、安定して剥離境界層40aを得るには5度程度の傾斜角が必要である。また45度以上の傾斜角では剥離境界層40aが大きすぎるため気流に縮流が生じ損失が大きい。以上のことから傾斜角は5度から45度程度となるよう設定することが望ましい。
また、イオン拡散装置11aの使用状況や設置場所に大きく影響をうけるため、一般の家庭において一般的な冷蔵庫の設置場所で、一日の半分にあたる12時間使用した場合であって、従来のようにイオン発生装置14の放電面14aに直接気流が接触する場合、使用期間約1年毎にメンテナンスを行う必要がある。これに対して、本実施形態のイオン拡散装置11aを上記と同条件で使用した場合、使用期間約5年毎にメンテナンスを行えば、十分なイオン濃度を確保できる。すなわち、メンテナンス回数を大幅に減らすことができる。言い換えれば、イオン発生装置14の寿命を5倍程度延長できる。
さらに、イオン発生装置14の放電面14aの流れに垂直な方向の幅をw1、放電面14aに面する送風経路13の幅をw2とすると、w2=w1に設定されている。このため、イオン発生装置14下流部の送風経路13内のイオン濃度が流れ方向に垂直な平面内において略均一となる。
ここで、w2>1.3×w1に設定すると、流れに垂直な方向にイオン濃度のばらつきが生ずるため望ましくない。特に、イオン発生装置14の放電面14aの流れに垂直な方向の中央と、放電面14aに面する送風経路13の中央を同一位置に一致させた場合には、イオンは拡散装置吹出口15の中央付近でイオン濃度が高く、両端においてイオン濃度が低くなる。また、送風経路13の片側に放電面14aを寄せた構造とすると、拡散装置吹出口15の片側のみイオン濃度が高く、他方においてイオン濃度が低くなる。
また、w2<0.7×w1とすると、放電面14aから放出されるイオンが気流に乗らないため非効率的である。従って、0.7×w1≦w2≦1.3×w1、望ましくはw2=w1に設定することにより、イオンを効率的に搬送して拡散させることができる。
また、イオン発生装置14から拡散装置吹出口15に至る部分は拡大管部13bにて構成されており、イオン発生装置14から拡散装置吹出口15に向かうに従い断面積が滑らかに拡大する構成となっている。また、イオン発生装置14直後における拡大管部13bの断面形状は、高さ10mm、幅30mm、即ちアスペクト比:AR=3であり、拡大管部13bの終点、即ち、拡散装置吹出口15においては、高さ8mm、幅450mm、即ちアスペクト比:AR=56に設定されている。
ここで、アスペクト比とは、断面の形状を決定する長さのパラメータ同士の比であり、アスペクト比:AR=(長い方のパラメータ)/(短い方のパラメータ)で決定される値である。よって、断面が長方形の場合には、アスペクト比:AR=(長辺)/(短辺)、また断面が楕円の場合には、アスペクト比:AR=(長径)/(短径)で表される。例えば、断面が正方形の場合は、アスペクト比:AR=1、長辺と短辺の比が2:1の長方形の場合は、アスペクト比:AR=2、断面が真円の場合は、アスペクト比:AR=1となる。従って、本明細書等におけるアスペクト比は常に1以上の値をとる。
さらに、拡大管部13bには、イオン発生装置14のすぐ下流部から拡散装置吹出口15のやや上流部にかけて複数の導風板16が設置されており、該導風板16により拡大管部13bの内部が複数に分割されている。本実施形態において拡大管部13bは、6枚の導風板16により7分割され、区切られたそれぞれの送風経路13は拡散装置吹出口15に近づくにつれてアスペクト比が大きくなるように構成され、拡散装置吹出口15に近いほうの導風板16の端部でのアスペクト比が8程度に設定されている。また、6枚の導風板16は、拡散装置吹出口15での長手方向の風速分布がどこでも略同一になるように設定されている。従って、拡散装置吹出口15下流部のイオン濃度が流れ方向に垂直な平面内において略均一となる。
また、拡大管部13bは、拡散装置吹出口15に近づくにつれて下に傾斜している。つまり、イオンは冷蔵庫庫外イオン吹出口22から水平面に対し下方向に送出される。本実施形態においては、冷蔵庫庫外イオン吹出口22は、床面から約1700mmに設けられているため、水平面に対し下方向にイオンを送出することにより、冷蔵庫庫外の空間に効率よくイオンを散布することができる。また、冷蔵庫の周囲の空間に存在する浮遊菌等の微生物は、重力により時間とともに沈降し、空間下部に蓄積するため、水平面に対し下方向にイオンを送出することによって、これら微生物をより効率良く殺菌することができる。特に、本実施形態の場合には、床面からの高さが1300mmから1500mmの位置に効果的にイオンを散布することができるため、使用者がウイルス等の微生物を呼吸により体内に吸引するのを効果的に抑制できる。
図5は、室温15℃の部屋において、本実施形態のイオン拡散装置11aを備えた冷蔵庫20の冷蔵庫庫外イオン吹出口22から、H+(H2O)nとO2 -(H2O)mなるイオン、所謂クラスターイオンを室内に放出した場合の部屋の各部でのイオン濃度を示している。図6は本実施形態の冷蔵庫と室内のイオン濃度分布の計測ポイントとの位置関係を示す図である。部屋の大きさは8畳(高さ2400mm、横3600mm、奥行き3600mm)であり、計測ポイントは図6に1点鎖線で示すように、部屋の床面からの高さ1700mmの断面である。また、このときの冷蔵庫庫外イオン吹出口22の風速は、吹出口の長手方向のどの位置においても略均一の1.5m/sであり、図6の矢印は、この時の気流の様子を示している。さらに、このときの冷蔵庫前方1mにおける騒音値は22dBである。
なお、プラスイオン濃度2000個/cm3以上、かつ、マイナスイオン濃度2000個/cm3以上の時、上記の殺菌効果が確認されている。
後述の比較例のイオン拡散装置110aと比較すれば明らかであるが、図5によると、冷蔵庫庫外イオン吹出口22から吹出されたイオンは、部屋の端まで到達しているのがわかる。また、本実施形態の冷蔵庫庫外イオン吹出口22の前方10mm位置におけるイオン濃度は約1万個/cm3であり、比較例のように吹出口近傍に高濃度のイオンが停滞するということもない。また、8畳の部屋の約60%以上の領域において、プラスイオン濃度2000個/cm3以上、かつ、マイナスイオン濃度2000個/cm3以上のイオン濃度を示しており、殺菌効果を示す領域が比較例に対して格段に広がっているのがわかる。
以下に、本実施形態のイオン拡散装置11aが比較例のイオン拡散装置110aに対して、イオン拡散能力が大幅に向上したメカニズムについて説明する。第1に、拡大管部13bは、ディフューザの働きを持つように設計されており、従って気流の運動エネルギーを静圧に変換することができ、送風機12の送風能力を助けることができるため、図示しないエアフィルター、絞り部13a、その他送風経路13内において生ずる圧力損失の全てが送風機12にかかる場合に比べて送風量が増加し、送風機騒音も低くなる。そのため比較例に比べ大風量の気流によりイオンを搬送するため、拡散効率が格段に上昇する。イオン拡散装置11aは比較例に比べて風量が約2倍であり、このときの冷蔵庫29a前方1mにおける騒音値は比較例と同様で22dBである。
第2に、該絞り部13aによりイオン発生装置14の放電面14a近傍を流通する空気の乱れを整流するとともに、送風機12下流に生ずる流れの偏り、所謂偏流を抑制しているため、気流の乱れが比較例に比べて大幅に抑制されている。イオンは壁面やその他障害物に衝突することにより電荷を失い消滅する。また、イオン発生装置14からプラスイオンとマイナスイオンの両方を略同量の割合で発生させている場合には、プラスイオンとマイナスイオンが衝突することによりイオンが消滅する。即ち、気流が乱れていれば、障害物とイオン及び/またはイオン同士が衝突することによるイオン消滅量が多く、気流が整流されていれば、障害物とイオン及び/またはイオン同士が衝突することによるイオン消滅量が少なくなり、そのためイオンが長寿命化する。比較例においては約3秒でイオン濃度が1/eに減衰するのに対し、本実施形態においてはイオン濃度が1/eに減衰する時間が約5秒まで延長される。
第3に、イオン発生装置14の放電面14a近傍を流通する空気の乱れや偏りを抑制しているため、イオン発生装置14の放電面14a近傍を流通する空気は一様となる。これにより、イオン発生装置14の放電面14a上におけるイオン発生効率が増加する。即ち、所望のイオン発生量を確保するのに、低電圧または低風量で可能となり、騒音面でも有利となる。
第4に、送風経路13とイオン発生装置14の位置関係を、イオン発生装置14の放電面14aの流れに垂直な方向の幅と、放電面14aに面する送風経路13の幅とを等しくするように設定したことにより、流れに垂直な方向のイオン濃度のばらつきが抑制され、イオン発生装置14下流部の送風経路13内のイオン濃度が流れ方向に垂直な平面内において略均一となり、イオンを効率良く気流に乗せることができる。そのため、イオンを効率的に搬送し、拡散させることができる。
第5に、吹出口のアスペクト比を最適化し、噴流のポテンシャルコアを延長することにより、風速の減衰を抑制しているため、気流の到達距離が比較例に比べ、大幅に延長されている。ポテンシャルコアの説明およびポテンシャルコアの延長による気流の到達距離延長のメカニズムおよび効果については、後述する第9の実施形態と同様である。従って、吹出口面積および吹出口風速が同じ、つまり、同一風量であれば、吹出口のアスペクト比を最適にすることでポテンシャルコア長、即ち、気流の到達距離を延長することができる。言い換えれば、同じポテンシャルコア長、つまり、気流の到達距離が同一の場合、風量を小さくできるため、送風機12の消費電力および騒音値を低減することができる。
〈第2の実施形態〉
次に、第2の実施形態について説明する。図7は本実施形態のイオン拡散装置を示す概略平面断面図、図8は本実施形態のイオン拡散装置を示す概略側断面図、図9は本実施形態のイオン拡散装置11aに用いられるイオン発生装置14の放電面保護手法を説明するための、イオン拡散装置11aの要部を示す概略側断面図である。図中の矢印は気流の様子を示している。
本実施形態は、第1の実施形態の絞り部13aを廃止し、イオン発生装置14の放電面14aが送風経路13の側面部に沿って配設され、放電面14aの上流側の側面部に放電面保護部材41aを有する構成となっている。
その他の構成は第1の実施形態と同一であり、第1の実施形態と同様に送風経路13および拡散装置吹出口15は冷蔵庫20aの前面に設置される開閉扉21の上部に備えられた冷蔵庫庫外イオン吹出口22に連通し、冷蔵庫庫外にイオンが放出、拡散される構成となっている。
これにより、放電面保護部材41aの下流側から気流の一部が剥離し、剥離境界層40が形成され、安定して剥離領域40aを得ることができるため、気流が直接イオン発生装置14の放電面14aに接触しない。
放電面保護部材41aの配置場所は気流の流速の影響を大きく受けるため、より確実に放電面14aの保護効果を得るためにはイオン発生装置14の放電面14aにできるだけ近く配設することが望ましい。例えば気流が速い場合、同様の放電面保護部材41aを用いても長い剥離境界層40を得ることができるため、放電面保護部材41aをイオン発生装置14から比較的遠ざけて配置することが可能である。これにより例えば複数のイオン発生装置14を配することが可能となる。
放電面保護部材41aの断面形状は、スロープの形状や、角型、円柱を例えば4分の1に割った形状や、もしくは円柱ではなく楕円を例えば4分の1に割った形状等、送風経路13に合わせて適切に形状を選ぶことができる。
ここで放電面保護部材41aの断面形状の一例として、放電面保護部材41aの気流に垂直な辺(高さ)をbとし、気流に平行なイオン発生装置14の放電面14aの辺の長さをaとすると、気流の流速の影響を大きく受けるため、a/10<b<a程度とすることが望ましい。但し、放電面保護部材41aは、気流に対して圧力損失等の悪影響を与える場合があるため、設計には十分な注意が必要である。例えば、放電面保護部材41a断面形状で気流に平行となる辺の長さをcとすると、b:c=3:10とすることが望ましい。この場合、放電面保護部材41aが気流に与える悪影響を最小限に抑えることができる。さらに、それぞれの辺に正接する曲線とすることで、損失を最も低減でき、効率よくイオン発生装置14の放電面14aの上を飛び越える流れを得ることができる。
上記断面形状は放電面14aと連続する平面または曲面に沿った同一面上に、送風経路13の主流に垂直となる放電面14aの辺の長さと同様の長さに設定されている。さらに望ましくは送風経路13中のイオン発生装置14の放電面14aと連続する平面または曲面に沿った同一面全面、もしくは送風経路13主流に垂直となる放電面14aの辺の長さから送風経路13中の放電面14aと連続する平面または曲面に沿った同一面全面の範囲を逸脱しない範囲に設置することで確実に同様の効果を得ることができる。
さらに、イオン発生装置14の放電面14aの上流の送風経路13に整流装置17が設けられている。これにより、イオン発生装置14の放電面14a近傍を流通する空気の乱れを整流することができるため、第1の実施形態における絞り部13aの効果を得ることができるとともに、第1の実施形態における絞り部13aにて生じていた圧力損失を無くし、送風経路13において生ずる圧力損失を低減することができるため、送風機12の風量を増加および/または送風機12の騒音を低減することができる。また、拡大管部13bの導風板16が廃止され、代わりにイオン発生装置14のすぐ下流部から、送風経路13が複数の拡大管部13bに分割される。本実施形態において送風経路13は、左右に5分割、上下に3分割され、合計15個の拡大管部13bに分割され、従って拡散装置吹出口15は15個設けられる。また、分割されて区切られた送風経路3およびそれぞれの拡大管部13bは吹出口5に近づくにつれてアスペクト比が大きくなるように構成され、拡散装置吹出口5の位置でのそれぞれの送風経路はアスペクト比が8程度に設定されている。
本実施形態は第1の実施形態に対してイオンの分布が異なる。即ち、送風経路13の圧力損失低減による風量増加のため、冷蔵庫の前方へのイオンの拡散距離はやや増加し、冷蔵庫の前方空間における上下方向のイオン濃度をより均一化し、冷蔵庫の前方下部のイオン濃度を増加することができる。
なお、拡散装置吹出口15および冷蔵庫庫外イオン吹出口22の形状は、高さ<幅に限定するものでない。
〈第3の実施形態〉
次に、第3の実施形態について説明する。図10は本実施形態のイオン拡散装置に用いられるイオン発生装置14の放電面保護手法を説明するための、イオン拡散装置の要部を示す概略側断面図である。図中の矢印は気流の様子を示している。
本実施形態は、第2実施形態の放電面保護部材41aを廃止し、放電面14aが送風経路13の側面部に沿って配設され、放電面14aの上流側の側面部に、放電面14aよりも高くなる段差部を有する構成となっている。
その他の構成は第2の実施形態と同一であり、第2の実施形態と同様に送風経路13および拡散装置吹出口15は冷蔵庫20aの前面に設置される開閉扉21の上部に備えられた冷蔵庫庫外イオン吹出口22に連通し、冷蔵庫庫外にイオンが放出、拡散される構成となっている。
図10は、段差部の高さを低く設定した場合について示している。ここで、イオン発生装置14の放電面14aの気流に平行な辺の長さをa、段差部の高さをbとすると、段差部の高さは気流の流速の影響を大きく受けるため、a/10<b<a/2程度に設定することが望ましい。これにより、送風経路13の側面部より気流の一部が剥離し、剥離境界層40が形成され、安定して剥離領域40aを得ることができるため、気流が直接イオン発生装置14の放電面14aに接触しない。したがって、放電面14aへの汚れの付着を防止することができる。
次に、第3の実施形態に係る他の実施形態について説明する。図11は、本実施形態のイオン拡散装置の要部を示す概略側断面図であり、段差部の高さを高く設定した場合について示している。図中矢印は気流の様子を示している。上記と同様に、気流に平行なイオン発生装置14の放電面14aの辺の長さをa、段差部の高さをbとすると、段差部の高さは気流の流速の影響を大きく受けるため、a/2<b<a程度に設定することが望ましい。これにより送風経路13中の段差部下流側に渦(第2の気流)42aが発生し、渦領域42を形成するため、送風経路13を流通する気流が直接放電面14aに接触しない。したがって、放電面14aへの汚れの付着を防止することができる。また、渦領域42に生ずる渦42aが放電面14aから発生するイオンを巻き込み、このときイオンに生じる遠心力により、イオンは送風経路13を流通する気流(第1の気流)に放出されるため、安定してイオンを送風経路13に供給することができる。
〈第4の実施形態〉
次に、第4実施形態について説明する。図12は、本実施形態のイオン拡散装置に用いられるイオン発生装置14の放電面保護手法を説明するための、イオン拡散装置の要部を示す概略側断面図である。図中の矢印は気流の様子を示している。また、図12ではイオン発生装置14を配置できる箇所を示しており、通常はいずれかの位置に1個配置すれば足りる。しかし、2個もしくは3個、または、それ以上の数のイオン発生装置14を同様に配置することも可能であり、その場合でも同様の効果を得ることができる。
本実施形態は、第2実施形態の放電面保護部材41aを廃止し、送風経路13の側面部に凹部を設け、該凹部を形成する面の少なくとも1面に前記放電面を配設する構成となっている。
その他の構成は第2の実施形態と同一であり、第2の実施形態と同様に送風経路13および拡散装置吹出口15は冷蔵庫20aの前面に設置される開閉扉21の上部に備えられた冷蔵庫庫外イオン吹出口22に連通し、冷蔵庫庫外にイオンが放出、拡散される構成となっている。
これにより、凹部に定常的に渦領域42が発生し、送風経路13を流通する気流が直接放電面14aに接触しない。したがって、放電面14aへの汚れの付着を防止することができる。また、渦領域42に生ずる渦42aがイオン発生装置14の放電面14aから発生するイオンを巻き込み、このときイオンに生じる遠心力により、イオンは送風経路13を流通する気流に放出されるため、安定してイオンを送風経路13に供給することができる。
凹部の断面形状は、気流に平行なイオン発生装置14の放電面14aの辺の長さをcとすると、イオン発生装置14を配する面の気流に平行な辺をcとした、例えば長方形、正方形もしくは三角形等とすることができ、送風経路13の形状に合わせて最適な形状を選択することができる。望ましくはc×cの正方形とすることで、この凹部中で円形の渦が発生し、安定して渦領域42を維持でき、騒音を低減することができる。また、正方形としていることから凹部中いずれの位置でもイオン発生装置14を配置できる。イオン発生装置14は凹部中いずれの面に配置した場合でも同様の効果を得ることができる。望ましくは凹部中の送風経路13上流側に設置することで、送風経路13の気流がイオン発生装置14の放電面14aに直接接触する率が低減することよりさらに保守性の高いイオン拡散装置を提供できる。
本実施形態に用いたイオン発生装置14の放電面14aは22mm×56mmの長方形であり、イオン発生装置14の放電面14aからの奥行きは30mmである。イオン発生装置14は、放電面14aの22mmの辺が送風経路13の気流に水平となるように送風経路13中に配置する。この場合凹部断面形状は、辺の長さが22mmとなるような正方形が望ましい。また、イオン発生装置14の取り付け位置を凹部の下部部分のみに限定した場合、放電面14aを送風経路13に近づけることができ、より効果的にイオンを拡散できる。
本実施形態は、第2の実施形態に示すような放電面保護部材41aが配置できないような場合に有効な方法である。
〈第5の実施形態〉
次に、第5実施形態について説明する。図13は、本実施形態のイオン拡散装置に用いられるイオン発生装置14の放電面保護手法を説明するための、イオン拡散装置の要部を示す概略側断面図である。図中の矢印は気流の様子を示している。
本実施形態は、第2実施形態の放電面保護部材41aを廃止し、イオン発生装置14が送風経路13内に配設され、放電面14a近傍を流通する気流の流線に沿う上流側に放電面保護部材41bを有する構成となっている。
その他の構成は第2の実施形態と同一であり、第2の実施形態と同様に送風経路13および拡散装置吹出口15は冷蔵庫20aの前面に設置される開閉扉21の上部に備えられた冷蔵庫庫外イオン吹出口22に連通し、冷蔵庫庫外にイオンが放出、拡散される構成となっている。
これにより、送風経路13中の放電面保護部材41b下流側とイオン発生装置14の間と、送風経路13中のイオン発生装置14下流側との両方に渦42aが発生し、渦領域42を形成する。これらの渦領域42は、放電面保護部材41bの気流に平行な中心軸を対称とした同様の二つの渦42aより構成され、渦領域42に生ずる渦42aにより送風経路13を流通する気流が直接放電面に接触しない。したがって、放電面14aへの汚れの付着を防止することができる。
また、それぞれの渦領域42に生ずる渦42aが、放電面14aから発生するイオンを巻き込み、このときイオンに生じる遠心力により、イオンは送風経路13を流通する気流に放出されるため、安定してイオンを送風経路13に供給することができる。
放電面保護部材41bの断面形状は、例えば三角形や、正方形もしくは長方形、円形を2分の1に割った形状や、楕円を2分の1に割った形状等、送風経路13に合わせて適切な形状を選ぶことができる。望ましくは、放電面保護部材41bの断面形状は三角形を元に考えて、気流に垂直となる辺(底辺):気流に平行となる辺(高さ)が3:5となる二等辺三角形の斜辺の部分を翼型の形状とすることで、損失を最も低減できる。
上記断面形状は放電面14aと同一面上に、送風経路13主流に垂直となるイオン発生装置14の放電面14aの辺の長さと同様の長さに設定されている。さらに望ましくは送風経路13中のイオン発生装置14の放電面14aと同一面全面、もしくは送風経路13主流に垂直となるイオン発生装置14の放電面14aの辺の長さから送風経路13中のイオン発生装置14の放電面14aと同一面全面の範囲を逸脱しない範囲に設置することで確実に同様の効果を得ることができる。
送風経路13中に放電面保護部材41bの断面形状で気流と垂直となる辺を下流側とし、その近傍にイオン発生装置14を配置する。イオン発生装置14の放電面14aは上流側でも下流側でもいずれの方向でも同様の効果を得る。
本実施形態は、送風経路13に変更が加えられない場合や、既存の機器の送風経路にイオン発生装置14を配置するような場合、有効に同様の効果を得ることができる手法である。
〈第6の実施形態〉
次に、第6の実施形態について説明する。図14は本実施形態のイオン拡散装置を示す斜視図である。
本実施形態は、第2の実施形態の送風経路13及び拡散装置吹出口15が、変更されている。つまり、拡散装置吹出口15の形状は高さ>幅であり、送風経路13は、左右に7分割、上下に2分割され、合計14個の拡大管部13bに分割され、その結果拡散装置吹出口15は14個設けられる。また、分割されて区切られた送風経路3およびそれぞれの拡大管部13bは吹出口5に近づくにつれてアスペクト比が大きくなるように構成され、拡散装置吹出口15の位置でのそれぞれの送風経路はアスペクト比(この場合、吹出口高さ/吹出口幅)が8程度に設定されている。
その他の構成は第2の実施形態と同一であり、第2の実施形態と同様に送風経路13および拡散装置吹出口15は冷蔵庫20の前面に設置される開閉扉21の上部に備えられた冷蔵庫庫外イオン吹出口22に連通し、冷蔵庫庫外にイオンが放出、拡散される構成となっている。
本実施形態は第2の実施形態に対してイオンの分布が異なる。即ち、冷蔵庫の前方へのイオンの拡散距離および冷蔵庫の前方空間における左右方向のイオン拡散領域はやや減少するものの、冷蔵庫の前方空間における上下方向のイオン拡散領域は大幅に拡大され、上下方向のイオン濃度をより均一化し、冷蔵庫の前方下部のイオン濃度を増加することができる。即ち、イオン拡散装置11cの前方の上下左右方向の広範囲の領域にイオンを拡散することが可能となる。
〈第7の実施形態〉
次に、第7の実施形態について説明する。図15は、本実施形態のイオン拡散装置の概略平面断面図である。
本実施形態のイオン拡散装置11fは、第1の実施形態の拡散装置吹出口15近傍に、連動して回動する複数の風向変更板19が追加されており、風向変更板19の方向を変更することでイオンの吹出方向を可変できる構成となっている。その他の構成は第1の実施形態と同一である。
本実施形態のイオン拡散装置11fのメンテナンス性は第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また本実施形態においては、複数の風向変更板19の方向を、回転軸19aを中心に例えば図16に示すように変更することで、イオンを所望の方向に集中的に散布したり、広範囲に散布することができる。イオン拡散装置11fを有する機器は、機器の設置場所によっては、壁面や障害物等の影響により効果的にイオンを拡散できない場合があるが、本実施形態のイオン拡散装置11fの場合には、風向変更板19の方向を変更することにより、壁面や障害物等の影響をある程度軽減することができる。
〈第8の実施形態〉
次に、第8の実施形態について説明する。図17は、本実施形態のイオン拡散装置の概略平面断面図である。
本実施形態のイオン拡散装置11gは、第1の実施形態の導風板16が省略されている一方で、拡大管部13bに風向変更ユニット19bが追加されている。該風向変更ユニット19は、導風板の機能を有する3枚の板状部材が一体に成型されており、回転軸19aを中心に回動できる構成となっており、該風向変更ユニット19bの方向を変更することでイオンの吹出方向を可変できる。その他の構成は第1の実施形態と同一である。
本実施形態のイオン拡散装置11fのメンテナンス性は第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また本実施形態においては、風向変更ユニット19bの回動角度を、例えば図18に示すように変更することで、広範囲へのイオンの吹出しを、片側のみの吹出しに切り替えることができる。即ち、広範囲にイオンを吹出す場合、一方側にのみイオンを吹出す場合、他方側にのみイオンを吹出す場合の3種類のイオン吹出し方向に切り替えることができる。
また、第7の実施形態のイオン拡散装置11fと比べて可動部が少なく、部品点数を少なくすることができるため、コスト面、信頼性面において優位性がある。
〈第9の実施形態〉
第9の実施形態について説明する。ここではイオン発生装置も含む流体発生装置を例に説明する。図19は本実施形態の流体発生装置を示す概略平面断面図、図20は本実施形態の流体発生装置を示す概略側断面図である。本実施形態の流体発生装置1aは、気体や液体などの流体を送り出す流体送り装置2と、該流体送り装置2から送り出された流体を搬送する流体流通経路3と、該流体流通経路3の末端に形成され、流体を噴流として送出する吹出口5と、図示しない制御部とから構成されている。流体は、流体送り装置2の駆動により搬送され、流体流通経路3を流通し、吹出口5から噴流となって外部へ放出される。なお、図中の矢印は流体の流れを示している。
また、流体流通経路3において吹出口5の上流部は拡大管部3bにて構成されており、流体が吹出口5に向かうに従い高さが徐々に減少するとともに幅が徐々に増加し、断面積が滑らかに拡大する構成となっている。また、流体送り装置2の直後である流体流通経路3の始点において、拡大管部3bの断面形状は、高さ45mm、幅45mm、即ちアスペクト比:AR=1に設定されている。そして流体流通経路3の終点、即ち吹出口5においては、高さ10mm、幅360mm、即ちアスペクト比:AR=36に設定されている。
さらに、拡大管部3bには、流体送り装置2のすぐ下流部から吹出口5のやや上流部にかけて、複数の案内板6が設置されており、該案内板6により拡大管部3b内が複数に分割されている。本実施形態において拡大管部3bは、3枚の案内板6により4分割され、区切られたそれぞれの流体流通経路3は吹出口5に近づくにつれてアスペクト比が大きくなるように構成され、吹出口5に近い案内板6の端部でのアスペクト比はAR=9程度に設定されている。また、3枚の案内板6は、吹出口5での長手方向の流速分布がどこでも略同一になるように設置されている。従って、吹出口5直後の長手方向の流速分布は吹出口5のどの部分においても略均一となる。
図21は、流体発生装置1aの使用例として、吹出し流速1.5m/sの空気を送出した場合の流速分布を表す図である。図中の格子は1マスが0.5mを表している。なお、吹出口から送出される流体が液体であっても、定性的にはほぼ同様の傾向を示す。図21によると、吹出口5から送出された流体の到達距離が増加し、かつ、広範囲の領域に流速の大きい流体を搬送できていることがわかる。
噴流の流速は吹出口5から吹出された直後から減衰する。噴流の到達距離は、噴流のポテンシャルコアの長さに関係する。図22は、ポテンシャルコアを説明する概略図である。一般に、吹出口から送出した直後の噴流中央部の速度分布は一様である。この一様な速度の部分は、両側から発達する自由混合層により侵食されて減少し、ある距離のところで消滅する。この部分はくさび状であって、ポテンシャルコアとよばれる。静止流体中に流出する自由噴流の場合、ポテンシャルコアの長さは、吹出口形状、吹出口壁面に沿う境界層の状態、初期乱れ等によって異なるが、2次元乱流噴流では吹出口高さ又は直径の5〜7倍程度、軸対称乱流噴流では吹出口高さ又は直径の5〜8倍程度になることが知られている。このポテンシャルコアの長さが長くなるにつれて、噴流の到達距離が延長される。
本実施形態の流体発生装置1aにおいては、吹出口5のアスペクト比を最適化して噴流のポテンシャルコアを延長することにより流速の減衰を抑制しているため、流体の到達距離が大幅に延長されている。例えば吹出口5の高さを一定に、横幅を無限長さに設定すれば、既に説明の通り2次元乱流噴流となり、ポテンシャルコア長は吹出口高さあるいは直径の5〜7倍程度となる。また、例えば吹出口の高さと横幅を同一に設定(AR=1)に設定すれば、軸対称乱流噴流と同様になり、ポテンシャルコア長は吹出口高さおよび吹出口横幅の5〜8倍程度になる。吹出口5のアスペクト比を最適化し、例えば吹出口5の高さに対して横幅を適切に設定してやれば、ポテンシャルコア長は吹出口高さだけでなく吹出口横幅の影響をも受けるため、ポテンシャルコア長は、吹出口高さと幅の平均値の5〜8倍程度となり、同一の吹出し口高さの場合の2次元乱流噴流や軸対称乱流噴流の場合に比べて飛躍的に延長される。
図23および図24は、本実施形態の流体発生装置1aにおいて、吹出口5近傍の断面のアスペクト比と、ポテンシャルコア長との関係を表す図である。図23の■印は、吹出流速、吹出流量、吹出口面積を固定し、アスペクト比(吹出口幅/吹出口高さ)を変化させたときのポテンシャルコア長をアスペクト比が1(吹出口が正方形)となるときのポテンシャルコア長で割って無次元化したものである。○印は、吹出口高さから予測されるポテンシャルコア長をアスペクト比が1となるときのポテンシャルコア長で割って無次元化したものである。◇印は、吹出口高さと幅の平均値から予測されるポテンシャルコア長をアスペクト比が1となるときのポテンシャルコア長で割って無次元化したものである。
図23によれば、実際のポテンシャルコア長は、アスペクト比が5程度までは吹出し口高さと幅の平均値から予測される値に近似し、アスペクト比が30以上においては2次元乱流噴流となり吹出口高さから予測される値に近似し、アスペクト比が5〜30の領域では、前者2つの予測値の間をなだらかに結ぶ特性を示す。図23より、アスペクト比が2以上で無次元ポテンシャルコア長がアスペクト比1に比べて優位となり、アスペクト比が20以上で優位性を失う(2≦AR≦20)。
図24の■印は、吹出流速、吹出口高さを固定し、アスペクト比を変化させたときのポテンシャルコア長をアスペクト比が1(吹出口が正方形)となるときのポテンシャルコア長で割って無次元化したものである。この場合、アスペクト比が高くなるにつれて吹出口面積および吹出流量が増加する。図24によれば、無次元ポテンシャルコア長から、アスペクト比が30以上で2次元乱流噴流となっているのがわかる。また、アスペクト比が1以上で無次元ポテンシャルコア長がアスペクト比1に比べて優位となり、アスペクト比が30以上で優位性を失う。更に顕著な優位性が現れるのは無次元ポテンシャルコア長が3以上の場合であり、そのときのアスペクト比は5≦AR≦22である。
従って、図23から導かれたアスペクト比の範囲(2≦AR≦20)と図24から導かれたアスペクト比の範囲(5≦AR≦22)の両方を満たす5≦AR≦20の範囲が最適なアスペクト比といえる。なお、図23、図24の特性は、流体の種類(物性)、吹出口形状、吹出口壁面に沿う境界層の状態、初期乱れ等によってやや値や特性が異なる場合もある。
即ち、吹出口面積および吹出口流速が同じ、つまり、同一流量であれば、吹出口5のアスペクト比を最適にすることでポテンシャルコア長、すなわち、流体の到達距離を延長することができる。言い換えれば、同じポテンシャルコア長、つまり、流体の到達距離が同一の場合、流量を小さくできるため、流体送り装置2の消費電力および騒音値を低減することができる。
なお、流体流通経路3および拡大管部3bの終点の断面積は、始点の断面積に対して大きく設定されるのが望ましい。本実施形態においては、流体流通経路3および拡大管部3bはディフューザの働きを持つように設計されており、従って流体の運動エネルギーを静圧に変換することができ、流体送り装置2の能力を助けることができるため、流体が各部を流通する際に生ずる圧力損失の全てが流体送り装置2にかかる場合に比べて、流量が増加し、騒音も低くなる。
また、流体送り装置2のアスペクト比、即ち、流体流通経路3の始点のアスペクト比は、AR≦2であることが望ましいが、流体流通経路3の始点のアスペクト比が大きい場合においても、流体流通経路3の終点の断面のアスペクト比を5≦AR≦20に設定するか、または、流体流通経路3を案内板6で分割し、案内板6の吹出口5側の端部での流体流通経路3の断面のアスペクト比を5≦AR≦20に設定することにより、上記に近い効果を得ることができる。
なお、第1の実施形態から第9の実施形態において、イオン発生装置14の放電面14aと放電面保護部材41a、41bや段差部や凹部が配される側面部は、送風経路13を構成する上面部、下面部、天面部、底面部、壁面部等のいずれの面でもよく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えて実施できる。
〈比較例〉
第1の実施形態と比較するための比較例について説明する。図25は、比較例のイオン拡散装置を備えた冷蔵庫の正面図、図26は、比較例のイオン拡散装置を示す概略平面断面図である。図25の比較例の冷蔵庫200の天井部には、比較例のイオン拡散装置110aが備えられている。
比較例のイオン拡散装置110aは、送風機12と、送風経路13と、放電面14aを送風経路13に面するように設置されたイオン発生装置14と、図示しない制御部とから成る。イオン発生装置14の駆動により生成されるイオンは、送風機12の駆動により搬送され、送風経路13を流通し、拡散装置吹出口15から外部へ放出される。なお、図26中の矢印は、この時の気流の様子を示している。また、冷蔵庫200の開閉扉21の上部には、前記送風経路13および拡散装置吹出口15が連通する冷蔵庫庫外イオン吹出口22が備えられ、冷蔵庫庫外にイオンが放出、拡散する構成となっている。なお、イオン拡散装置110aの送風機12の吸込口上流には、イオン拡散装置110a内部への油煙や塵埃の侵入を防ぐために、図示しないエアフィルターが設置されている。
イオン発生装置14は、H+(H2O)n及びO2 -(H2O)mなるイオンを発生させることができる。イオン発生装置14の放電面14aから発生したイオンは送風経路13内に放出され、送風機12の駆動により拡散装置吹出口15および冷蔵庫庫外イオン吹出口22から冷蔵庫庫外に吹出される。
上記のように、プラスイオンとマイナスイオンを冷蔵庫200の前方周囲の庫外生活空間に放出することで、その生活空間に存在する浮遊菌を殺菌し、衛生的な生活空間を提供するとともに、開閉扉21開閉時に庫外から庫内への浮遊菌の侵入を抑制し、衛生的な庫内環境を実現できる。
図27は、室温15℃の部屋において、比較例のイオン拡散装置110aを備えた冷蔵庫200の冷蔵庫庫外イオン吹出口22から、H+(H2O)nとO2 -(H2O)mなるイオン、所謂クラスターイオンを室内に放出した場合の、部屋の各部でのイオン濃度を示している。部屋の大きさは8畳(高さ2400mm、横3600mm、奥行き3600mm)であり、計測ポイントは図6に1点鎖線で示した部屋の床面からの高さ1700mmの断面である。また、このときの冷蔵庫庫外イオン吹出口22の風速は1.5m/sである。さらに、このときの冷蔵庫前方1mにおける騒音値は22dBである。なお、このときのイオン発生装置14の制御方法に関しては、第1の実施形態と同等である。
図27によると、冷蔵庫庫外イオン吹出口22の周囲には高濃度のイオンが存在するものの、その領域は狭く、必ずしも十分とは言えない。比較例の冷蔵庫庫外イオン吹出口22の前方10mm位置におけるイオン濃度は約10万個/cm3であり、イオン発生装置14から十分なイオンが発生しているものの、吹出口近傍に高濃度のイオンが停滞した状態となっており、部屋全体に拡散していない。即ち、比較例のイオン拡散装置110aを備えた冷蔵庫200は、イオンの発生量に対して、イオンの拡散能力が低いといった問題があることがわかる。
イオン濃度が高い領域を拡大するには、イオン拡散装置110aの送風機12の回転数を増加してやればよいが、これだと送風騒音が著しく増加するという問題が生ずる。または、イオン濃度が高い領域を拡大するには、イオン発生装置14によるイオンの生成量を増加してやればよいが、この場合、イオン発生装置14に印加する電圧を大幅に増加する必要があるだけでなく、イオン発生音の増大、および、イオンと同時に発生するオゾン量が爆発的に増加してしまうとう問題が生ずる。
比較例のイオン拡散装置110aおよび/またはイオン発生装置14と同様のものが、多くの家電製品に搭載されているが、何れも上記と同様にイオン拡散能力が低いという問題がある。
は、本発明の第1の実施形態のイオン拡散装置を示す概略平面断面図である。 は、本発明の第1の実施形態のイオン拡散装置を示す概略側断面図である。 は、本発明の第1の実施形態のイオン拡散装置を備えた冷蔵庫の正面図である。 は、本発明の第1の実施形態のイオン拡散装置に用いられるイオン発生装置の放電面保護手法を説明するための、イオン拡散装置の要部を示す概略側断面図である。 は、本発明の第1の実施形態のイオン拡散装置を備えた冷蔵庫のイオン拡散装置動作時における8畳の部屋の床面から高さ1700mmの位置のイオン濃度分布を示す図である。 は、本発明の第1の実施形態のイオン拡散装置を備えた冷蔵庫と室内のイオン濃度分布の計測ポイントとの位置関係を示す図である。 は、本発明の第2の実施形態のイオン拡散装置を示す概略平面断面図である。 は、本発明の第2の実施形態のイオン拡散装置を示す概略側断面図である。 は、本発明の第2の実施形態のイオン拡散装置に用いられるイオン発生装置の放電面保護手法を説明するための、イオン拡散装置の要部を示す概略側断面図である。 は、本発明の第3の実施形態のイオン拡散装置に用いられるイオン発生装置の放電面保護手法を説明するための、イオン拡散装置の要部を示す概略側断面図である。 は、本発明の第3の実施形態の段差部の高さを高く設定した場合のイオン拡散装置の要部を示す概略側断面図である。 は、本発明の第4の実施形態のイオン拡散装置に用いられるイオン発生装置の放電面保護手法を説明するための、イオン拡散装置の要部を示す概略側断面図である。 は、本発明の第5の実施形態のイオン拡散装置に用いられるイオン発生装置の放電面保護手法を説明するための、イオン拡散装置の要部を示す概略側断面図である。 は、本発明の第6の実施形態のイオン拡散装置を示す斜視図である。 は、本発明の第7の実施形態のイオン拡散装置を示す概略平面断面図である。 は、本発明の第7の実施形態のイオン拡散装置の風向変更板の動作を示す概略平面断面図である。 は、本発明の第8の実施形態のイオン拡散装置を示す概略平面断面図である。 は、本発明の第8の実施形態のイオン拡散装置の風向変更ユニットの動作を示す概略平面断面図である。 は、本発明の第9の実施形態の流体発生装置を示す概略平面断面図である。 は、本発明の第9の実施形態の流体発生装置を示す概略側断面図である。 は、本発明の第9の実施形態の流体発生装置動作時における流速分布を示す図である。 は、ポテンシャルコアを説明する概略図である。 は、断面積一定時の吹出口近傍の断面のアスペクト比と、ポテンシャルコア長との関係を表す図である。 は、高さ一定時の吹出口近傍の断面のアスペクト比と、ポテンシャルコア長との関係を表す図である。 は、比較例のイオン拡散装置を備えた冷蔵庫の正面図である。 は、比較例のイオン拡散装置を示す概略平面断面図である。 は、比較例のイオン拡散装置を備えた冷蔵庫のイオン拡散装置動作時における8畳の部屋の床面から高さ1700mmの位置のイオン濃度分布を示す図である。
符号の説明
1a 流体発生装置
2 流体送り装置
3 流体流通経路
3b、13b 拡大管部
5 吹出口
6 案内板
11a〜11c、11f、11g、110a イオン拡散装置
12 送風機
13 送風経路
13a 絞り部
14 イオン発生装置
14a 放電面
15 拡散装置吹出口
16 導風板
17 整流装置
19 風向変更板
20a、200 冷蔵庫
21 開閉扉
22 冷蔵庫庫外イオン吹出口
40 剥離境界層
40a 剥離領域
41a、41b 放電面保護部材
42 渦領域
42a 渦

Claims (24)

  1. 放電面からイオンを発生するイオン発生装置と、該イオン発生装置から発生するイオンを搬送する送風経路と、該送風経路に外気を取り込む吸入口と、該送風経路の末端に形成され、イオンを放出する吹出口とを備えたイオン拡散装置において、
    前記送風経路内は、
    前記吸入口から取り込まれ、前記放電面に接触せずに前記送風経路内を流通して前記吹出口から放出される気流が流通する空間と、
    前記気流及び前記放電面に接する空間とからなることを特徴とするイオン拡散装置。
  2. 放電面からイオンを発生するイオン発生装置と、該イオン発生装置から発生するイオンを搬送する送風経路と、該送風経路に外気を取り込む吸入口と、該送風経路の末端に形成され、イオンを放出する吹出口とを備えたイオン拡散装置において、
    前記吸入口から取り込まれ、前記放電面に接触せずに前記送風経路内を流通して前記吹出口から放出される第1の気流と、
    前記送風経路内に生じ、前記第1の気流及び前記放電面に接触する第2の気流とが発生することを特徴とするイオン拡散装置。
  3. 放電面からイオンを発生するイオン発生装置と、該イオン発生装置から発生するイオンを搬送する送風経路と、該送風経路の末端に形成され、イオンを放出する吹出口とを備えたイオン拡散装置において、
    少なくとも前記放電面上では、前記送風経路を流通する気流が前記放電面から剥離することを特徴とするイオン拡散装置。
  4. 放電面からイオンを発生するイオン発生装置と、該イオン発生装置から発生するイオンを搬送する送風経路と、該送風経路の末端に形成され、イオンを放出する吹出口とを備えたイオン拡散装置において、
    少なくとも前記放電面上には、前記送風経路を流通する気流の一部が渦となる渦領域を有することを特徴とするイオン拡散装置。
  5. 前記放電面が前記送風経路の側面部に沿って配設され、前記放電面の上流側の前記側面部に、前記放電面から離れるに従って低くなる傾斜部を設けることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のイオン拡散装置。
  6. 前記放電面が前記送風経路の側面部に沿って配設され、前記放電面の上流側の前記側面部に放電面保護部材を設けることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のイオン拡散装置。
  7. 前記放電面が前記送風経路の側面部に沿って配設され、前記放電面の上流側の前記側面部に、前記放電面よりも高くなる段差部を設けることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のイオン拡散装置。
  8. 前記送風経路の側面部に凹部を設け、該凹部を形成する面の少なくとも1面に前記放電面を配設することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のイオン拡散装置。
  9. 前記イオン発生装置が前記送風経路内に配設され、前記放電面の上流側に放電面保護部材を設けることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のイオン拡散装置。
  10. 前記イオン発生装置の上流側の前記送風経路にイオンの流れを整える整流装置を設けることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載のイオン拡散装置。
  11. 前記イオン発生装置の上流側又は前記イオン発生装置に並行する前記送風経路に、局部的に断面積を小さくした絞り部を設けることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載のイオン拡散装置。
  12. 前記放電面上のイオンの流れに垂直な方向の幅をw1、前記放電面に対向する前記送風経路の幅をw2とすると、
    0.7×w1≦w2≦1.3×w1であることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載のイオン拡散装置。
  13. 前記放電面上のイオンの流れに垂直な方向の幅をw1、前記放電面に対向する前記送風経路の幅をw2とすると、
    w1=w2であることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載のイオン拡散装置。
  14. 前記送風経路は、始点から終点に向かって徐々に断面のアスペクト比が変化することを特徴とする請求項1〜13の何れかに記載のイオン拡散装置。
  15. 前記送風経路は、始点から終点に向かって徐々に断面のアスペクト比が大きくなることを特徴とする請求項1〜13の何れかに記載のイオン拡散装置。
  16. 前記送風経路は、始点から終点に向かって徐々に断面積が大きくなることを特徴とする請求項1〜15の何れかに記載のイオン拡散装置。
  17. 前記送風経路の終点における断面のアスペクト比ARが、2≦AR≦20であることを特徴とする請求項1〜16の何れかに記載のイオン拡散装置。
  18. 前記送風経路の終点における断面のアスペクト比ARが、5≦AR≦22であることを特徴とする請求項1〜16の何れかに記載のイオン拡散装置。
  19. 前記送風経路の終点における断面のアスペクト比ARが、5≦AR≦20であることを特徴とする請求項1〜16の何れかに記載のイオン拡散装置。
  20. 前記送風経路の始点における断面のアスペクト比ARが、AR≦2であることを特徴とする請求項1〜19の何れかに記載のイオン拡散装置。
  21. 前記送風経路は、前記イオン発生装置の下流で複数の経路に分割されることを特徴とする請求項1〜20の何れかに記載のイオン拡散装置。
  22. 前記イオン発生装置の下流に、前記送風経路を区切る導風板を設けることを特徴とする請求項1〜20の何れかに記載のイオン拡散装置。
  23. 前記吹出口の近傍に風向変更装置を設けることを特徴とする請求項1〜22の何れかに記載のイオン拡散装置。
  24. 前記イオン発生装置の上流側にエアフィルターを設けることを特徴とする請求項1〜23の何れかに記載のイオン拡散装置。
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