JP2005094854A - 水力発電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 極く少ない水の流れであっても幾らかの電力を得ることができる水力発電機を提供すること。
【解決手段】 水の流れによって回転する水車3と、この水車3の回転力を電力に変換する発電部10とを有する水力発電機であって、前記発電部10が、発電部10の回転軸9に連設され回転軸9を中心として少しずつ位相を変えた対称形状となるように配置された多数のコイル15aからなる回転子15と、この回転子15の回転に伴って各コイル15aを通過する磁束の密度が増減するような磁界を形成するためにコイル15aに近接した位置に固定的に設けてなる磁性体12と、各コイル15aに流れる電流を整流する整流部19とを設けてなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水力発電機に関するものであり、とりわけ少流量の水が短い時間だけ流れる水栓などによって供給される水の流れを用いて電力を得ることができる水力発電機に関する。
近年、地球環境の保全のためにエネルギー資源の有効利用が叫ばれている。一方では、利用者が水栓に触れることなく手を差し延べるだけで吐水するいわゆる自動水栓が広く用いられており、この自動水栓を駆動するための電力を得るために吐水する水の勢いで水車を回して発電機を回転させる小型の水力発電部を備えた自動水栓が使用されるに至っている。
すなわち、水の吐水に伴って生じる水の流れを用いて水力発電部を回動させて発電することで、吐水する水の勢いを電力に変換して有効に活用することが行われている。この自動水栓を用いることにより、使用者が水を止め忘れることを防止でき、これによって節水効果を得ることも可能となる。
特許文献1に示される水力発電機の構成は、水力発電機の水車と発電機の有極磁石で作られた回転子を水中に配置されている。固定子は、鉄心の磁気回路とコイルで構成されており、大気中に配置されている。したがって、水と空気の隔壁は回転子と固定子との磁界内に位置することになり、この隔壁は非磁性体金属によって形成されている。また、発電機は一般的に交流発電機が用いられており、全波整流回路か半波整流回路を用いて整流することにより、直流電源として用いていた。
特開2003−44922号公報
しかしながら、特許文献1に示すような構成では、水中の有極磁石によって作られた回転磁界が鉄心の磁気回路に流れるので、この鉄心によって鉄損が生じて、効率の低下が発生する。また、各コイルにはこのコイルが切った磁束に応じた起電力が生じるが、これが交流波形となるので、これを整流する必要があるので整流回路によって電圧降下が必然的に生じ、これが効率低下の原因となっていた。
図6は特許文献1に示されるような発電機の2つのコイルから得られる電圧の出力波形を示す図である。図6に示すように2つのコイルから得られる電圧波形は位相のずれた波形であるものの正弦波であるから、この2つのコイルから得られる電圧波形を全波整流してもかなりの脈動が発生する。このため、整流して得られる電圧の実効値が落ち、力率が悪くなることは避けられなかった。
また、全波整流回路によって1.4V程度の電圧降下が生じるのでコイルから得られる低い電圧がさらに低くなって効率がさらに低下するという問題もあった。これを避けるために、2つのコイルから得られる電圧波形を半端整流すると、整流回路による電圧降下を0.7V程度に抑えることができる反面、脈動が大きくなるので実効値がさらに落ち、力率もさらに悪くなるという問題があった。
さらに、特許文献1に示すような発電機では回転子と固定子との間の磁場に水圧に耐えられる程度の厚みを有する磁性金属が介在するので、固定子が回転しても十分の磁力を固定子に伝達することができず、発電効率を低下させることも避けられなかった。そこで、回転子の磁力を強くするなどして起電力を向上させることが考えられるが、この回転子の磁力を強くすればするほど固定子側の鉄心が磁石に引きつけられるので、発電機に形成したコイルの数に応じてコギングと呼ばれる回転ムラが生じる。このために、従来の発電機では始動時に大きなトルクをかけなければ発電機が回らないという問題が生じることがあった。
とりわけ、手を洗うときに用いられる程度の水の流れでは、水流が3L/min程度であることがあり、この程度の流量では発電機のコギングによる影響で発電機が始動できないことが少なくなかった。また、たとえ発電機を回すことができる程度の水流があったとしても、吐水する時間が短いので、これによって得られる電力に上述の理由で効率の低下が生じていると、一回の吐水で得られる電力が自動水栓を一回駆動するために必要な電力を下回ることが問題となる。
そこで、水力発電機を有する自動水栓には、例えば水の流量を5L/min以上に設定するという条件を設けているものもある。しかしながら、自動水栓によって節水効果を得ようとする場合には、吐水する水の流量を絞ることが好ましく、より少ない流量の水の流れを用いて効果的に安定した電力を供給できる水力発電機が望まれている。
本発明は、上述の事柄を考慮に入れてなされたものであって、その目的は極く少ない水の流れであっても幾らかの電力を得ることができる水力発電機を提供することにある。
上記目的を達成するため、第1発明の水力発電機は、水の流れによって回転する水車と、この水車の回転力を電力に変換する発電部とを有する水力発電機であって、前記発電部が、発電部の回転軸に連設され回転軸を中心として少しずつ位相を変えた対称形状となるように配置された多数のコイルからなる回転子と、この回転子の回転に伴って各コイルを通過する磁束の密度が増減するような磁界を形成するためにコイルに近接した位置に固定的に設けてなる磁性体と、各コイルに流れる電流を整流する整流部とを設けてなることを特徴としている。(請求項1)
水車と発電部との間に磁力によって水から隔離された発電部に回転力を伝達する回転力伝達機構を設けてもよい(請求項2)。
前記水車が水車の回転軸に連設された回転磁性体を有する一方、発電部が発電部の回転軸に連設された回転磁性体を有し、水車側の回転磁性体と発電部側の回転磁性体が互いに引き合うように対向させた状態で、両回転磁性体間に発電部を水から隔離するための非磁性体からなる隔壁を設けてもよい(請求項3)。
整流部が回転軸の軸芯近傍に取り付けた整流子と、この整流子に接触する整流ブラシとを有する接触式の整流機構であってもよい(請求項4)。
自動水栓によって制御される水の流れを用いて発電して、自動水栓を駆動するための電力を得てもよい(請求項5)。
請求項1に記載の本発明の水力発電機は、その発電部に設けた各コイルが鉄心などの磁性体に巻かれるものではないので、磁性体を有する磁気回路を形成したことによって生じる損失を無くすことができ、それだけ効率を良くすることができる。また、磁性体が固定的に設けた有極磁石に引きつけられることによって生じる回転ムラ(コギング)を無くすことができる。このため、発電部を始動するときに必要な回転トルクを極めて小さくすることができ、それだけ少ない水の流れを用いて発電を行なうことができる。
また、前記発電部に発電部の回転軸を中心として少しずつ位相を変えた対称形状となる多数のコイルを設けているので、この回転軸の回転に伴って各コイルに生じる起電力はそれぞれ少しずつ異なる位相で生じる。つまり、整流部によって整流された電圧はリプルなどの歪みが極めて少ない安定した直流電圧となり、得られる電力の実効値が高くなると共に、その力率が極めて100%に近いので効率よく発電を行なうことができる。なお、複数のコイルの巻線が同じ回転位相にピッタリ重なるように配置してもよく、この複数のコイルの巻線を徐々に異なる位相となるように多数配置することも可能である。すなわち、コイルの数を増やせば増やすほど、同じ回転数で生じる起電力を上げることができる。
水車と発電部との間に磁力によって水から隔離された発電部に回転力を伝達する回転力伝達機構を設けた場合(請求項2)には、水車を水中に配置することにより、水車が水の流れによって効率良く回動する。また、この水車の回転力を磁力を用いて発電部の回転軸に伝達することにより、水車と発電部との間に水と大気との隔壁があっても、回転力を伝達することができる。さらに、水車と発電部の回転軸が完全に連結しているのではなく、磁力にいわゆるダンパーを形成するように連結しているので、とりわけ水の流れが少流量のときには、その始動トルクをさらに低くすることができる。そして、発電部は水から隔離された状態で大気中で回転力を受けて電力に変換するので、発電部で発生する磁束漏れを最小限に抑えて、回転力を効率よく電力に変換することができる。
前記水車が水車の回転軸に連設された回転磁性体を有する一方、発電部が発電部の回転軸に連設された回転磁性体を有し、水車側の回転磁性体と発電部側の回転磁性体が互いに引き合うように対向させた状態で、両回転磁性体間に発電部を水から隔離するための非磁性体からなる隔壁を設けた場合(請求項3)には、2つの回転磁性体を対向させたときに生じる吸引力や反発力を用いて、効率よく回転力を伝達できるので、水車から発電部への回転力の伝達をより確実に行なうことができる。つまり、水の流れを電力に変換する効率を向上できる。
整流部が回転軸の軸芯近傍に取り付けた整流子と、この整流子に接触する整流ブラシとを有する接触式の整流機構である場合(請求項4)には、コイルが回転することにより得られた起電力をコイルの回転に合わせて取り出すことができ、直流の電圧を得ることができる。つまり、整流のために半導体を用いたときに生じる電圧降下がないので、それだけ少ない水の流れで高く安定した電圧を得ることができる。また、直流電圧はそのまま電池などに容易に蓄電することが可能であるから、損失となりかねない電気回路を省略することが可能である。例えば本発明の水力発電機を定格3.6Vの二次電池に直接的に接続するだけでも、無負荷時に5Vの直流電圧を出力する程度の回転数で、二次電池に対して幾らかの充電を行なうことができる。
自動水栓によって制御される水の流れを用いて発電して、自動水栓を駆動するための電力を得る場合(請求項5)には、自動水栓が吐水する度に次の動作までに必要な電力を発電できるので、自動水栓は別途の電源を必要としない。
図1は、本発明の例えば自動水栓に用いられる水力発電機1の一実施例を示す図である。図1において、2は図外の自動水栓に連通する水道管、3はこの水道管2内に配置されて水道管2内を流れる水の流れによって回転するように構成された水車、4はこの水車3を回動自在に支持する第1回転軸、5はこの第1回転軸4の軸端に連設されることで水車3と連結する円盤状の回転磁性体(円盤状マグネット)、6はこれらの部材3〜5を水道管2に連通した状態で収容する収容室、7はこの収容室6内の水の水密状態を保つと共に円盤状マグネット5の磁力を水から隔離された外部に透過させる非磁性体金属からなる隔壁、8は円盤状マグネット5の回転によって生じる回転磁界を隔壁7の外側で受けることにより水車3からの回転力を受けて従動する回転磁性体(円盤状マグネット)、9は円盤状マグネット8を一端部に連設する第2回転軸、10は第2回転軸9の他端側に設けた発電部である。
本例の水力発電機1によって得られた電力は例えば自動水栓の制御回路を駆動するための電源としてとして利用され、この自動水栓によって流される水の流れを用いて発電することにより、次回の吐水まで制御回路を駆動するために必要な電力を発電するものである。なお、本発明の水力発電機1は自動水栓と組み合わせて用いられることに限定されるものではなく、主動操作によって開閉される水栓と組み合わせて用いられてもよい。
前記水道管2はその端部に接続部2a,2bを形成しており、図外の自動水栓内の電磁弁などによって開閉制御される水道管の流路中に介在させるように取付け可能としている。
図2は図1に示した、本例の水車3回りの構成を詳述する図である。図1,2に示すように、2Aは前記水車3の周囲に環状溝2cを形成し、この環状溝2cから水車3の羽に対して流れ込む例えば5つのノズル2dを形成すると共に、水車3を回動自在に保持する保持部2eを有して、前記収容室6を形成するための水車受、2Bはこの水車受2Aを押さえ込むようにして固定し、水車3を収容室6内に収容した状態で第1回転軸4の一端部を一方の軸受け4a内に軸支させると共に、第1回転軸4の他端部を軸支するを形成する軸受け体である。
前記水車3の形状は、より少ない水の流れでより高速に回転できるように、その直径Dが例えば2cm以下の小径となるように形成されたものであり、かつ、前記ノズル2dから噴射される水を受ける例えば6枚の羽3aを設けてなる。3bは水車3の下流側の外周に形成されたリング体であり、このリング体3bが前記保持部2eに当たることにより水車3が下流側に流されることがないように保持される。
本例に示すように、前記ノズル2dの数を羽3aよりも一つ少なく形成しているのは、ノズル2dと羽3aの数を一つ以上異ならせることにより、水車3がどの回転角に位置するときにも全ノズル2dから流れ込む水の流れによって、水車3が同じ回転力を受けるようにするためである。これによっても、水車3の回転はムラのない安定したものとなる。なお、ノズル2dや羽3aは上述した数に限られるものではなく、ノズルよりも羽3aの数の方が少なくなるようにしてもよい。
また、本例に示すノズル2dは環状溝2cに流入した水が所定の角度をもって羽3aに当たるように水の流れをガイドするものである。したがって、各羽3aは矢印aに示すように、水流からの力を効率的に受けて、水車3が勢い良く流れるように構成している。
前記円盤状マグネット5はそれぞれ回転軸4の軸端に取り付けられたカプラ5aによって保持された有極磁石であり、この磁石の一方の極Nが円盤の外周の一端側に形成され、他方の極Sが円盤の中心線を挟んだ他端側に形成されることが望ましい。同様に前記円盤状マグネット8も回転軸9の軸端に取り付けられたカプラ8aによって保持された有極磁石であり、この磁石の一方の極Nが円盤の外周の一端側に形成され、他方の極Sが円盤の中心線を挟んだ他端側に形成されることが望ましい。
すなわち、両円盤状マグネット5が完全に連結されているものではないので、円盤状マグネット5,8の吸引力や反発力の許容範囲内において円盤状マグネット5,8の間には互いに異なる極が向き合う状態で吸引力が働いており、両部財5,8間は幾らかのダンパを形成しながら回転力を伝達できるように構成している。
前記発電部10は前記回転軸9を回動自在に受ける軸受け11と、この軸受け11の外周に設けた略円柱状の有極磁石12と、この有極磁石12につながる磁気回路を構成する磁性体からなるほゞ有底円筒形状の外装13と、回転軸9の他端部に固着された円盤状部分14aおよび軸部分14bからなる回転体14と、この円盤状部分14aの外周部とほゞ同程度の径を有する円筒形状の外形で、回転軸9を中心として少しずつ位相を変えた対称形状となるように配置してなる多数のコイル15aからなる回転子15と、この回転子15を構成するコイル15aに接続されて前記軸部分14bの外周に形成された整流子16と、前記外装13に固定されて整流子16に接触することによりコイル15aで発生した起電力を整流して取出すための整流ブラシ17とを有している。また、18は発電部10を漏水などから保護する保護カバーである。
つまり、本例の発電部10は整流子16と整流ブラシ17とからなる接触式の整流機構19を設けることにより、出力端子10a,10b間に直流電圧を出力するように構成されている。しかしながら、本発明の整流機構は接触式の整流機構19に限定されるものではなく、半導体を用いた整流機構であってもよい。
前記回転体14は慣性を持つことがないように合成樹脂などの軽量の材料で形成されることが好ましい。
前記回転子15は同じ回転位相に例えば2回または3回巻いたコイル15aを少しずつ位相をずらしながら多数配置してなるものである。この同じ回転位相に巻いたコイル15aの数を増やせば増やすほど高い電圧を発電することが可能となる。また、前記各コイル15aを配置するときにずらす位相角の大きさをできるだけ小さくすることにより、ほゞ同じ回転位相に複数のコイル15aを巻いた状態とすることも可能である。
図3は前記整流子16と各コイル15aの接続の一例をその位相角を縦方向の位置にして示す図である。図3に示すように、各整流子16a,16b,…はそれぞれ前記回転子15を構成する各コイル15aを例えば3回巻き毎に接続する端子であり、隣接する整流子16間のコイル15は僅かに位相が異なるように接続される。また、各コイル15aは前記円盤状部分14aの外周部に連設するように円筒状に形成しているので、円周方向(図3では縦方向)に連続するものである。
前記整流ブラシ17は整流子16a,16b,…のうち少なくとも離れた2つの整流子16に接触するものであり、一方の整流ブラシ17aがプラスの電極、他方の整流ブラシ17bがマイナスの電極となる。図3に示す例では一方の整流ブラシ17aが整流子16b,16に接触し、他方の整流ブラシ17bが整流子16r,16sに接触している。つまり、整流子16c〜16rの間に接続されたコイル15aによる起電力が、両整流ブラシ17a,17b間にかかるように構成している。
上記構成の水力発電機1を自動水栓によって水が流れる配管の流路内に配置したとすると、自動水栓が使用者による水栓の使用動作を感知し、水道管2内に水が流れると、この水道管2内の水の流れによって水車3が回転する。ここで水車3はノズル2dによって各羽3aに効率的な力を受けて回転するので、水流が少ないときであっても水車3には幾らかの回転力が加わる。次いで、この回転力は回転軸4を介して円盤状マグネット5に伝達する。このとき円盤状マグネット5と円盤状マグネット8の間は磁力による吸引力と反発力が働くので、これがダンパのような働きをして円盤状マグネット5に伝わった回転力が少し遅れた回転角で円盤状マグネット8に伝達される。
一方、隔壁7によって水から隔てられた側の円盤状マグネット8は円盤状マグネット5による回転磁界が作用とき、たとえそれが僅かな回転力であったとしても、これが回転軸9を介して回転体14に伝達し、多数のコイル15aからなる回転子15が軽く回転する。つまり、本発明の水力発電機1には鉄心のような磁性体がないので、回転体14,15の何れにも有極磁石12の磁力による吸着の影響(コギング)がなく、微弱に回転力によっても極めて容易に回転する。
そして、回転子15が幾らか回転すると、各コイル15aは有極磁石12とこれに接触して磁気回路の一部を形成する外装13との間のギャップに生じる強い磁力線を切るので、各コイル15aにはコイル内を通る磁力線の増減に伴って起電力が発生する。そして、発生した起電力は前記整流子16間に生じ、これに整流ブラシ17が接触することにより、出力端子10a,10bには直流電圧が出力される。
本例の水力発電機1では整流機構19を接触式としているので、半導体を用いた整流機構を採用した場合に比べて整流動作に伴う電圧降下の影響がなく、発生した起電力を無駄なく用いることが可能である。
図4は前記水力発電機1を用いて発電を行ったときに出力端子10a,10b間に生じる電圧波形の例を示す図である。図4に示すように、本発明の水力発電機1を用いることにより、出力電圧にはほとんどリプルが発生しておらず、極めて安定した直流電圧となっていることが分かる。これは前記各コイル15aが僅かに異なる回転位相角を有するように配置されていることによる。
また、図4に示す例は無負荷時の出力電圧を示しているが、本発明の水力発電機1を用いることにより、従来の水力発電機を用いた場合に比べて、はるかに高い出力電圧を得ることができることを示している。また、本例のように直流の出力電圧が出力されることにより、これを電気的に加工しやすくなる。つまり、ほゞ直接的に二次電池に充電することも可能であり回路構成が簡単になるので、それだけ製造コストを削減できるだけでなく、無駄な回路を省くことによって省エネルギーを達成できる。
さらに、本発明の水力発電機1を用いた場合には出力電圧が安定した直流電圧となるので、その力率は100%に極めて近く、発電できたエネルギを無駄なく用いることができる。
図5は本発明の水力発電機1を用いて水流を変化させたときに生じる無負荷時の出力電圧および無負荷時の水車3の回転数を示す図である。図5に示すように本発明の水力発電機1を用いることにより、無負荷時は僅か3L/min程度の流量であっても、水車3は2000rpm程度回転し、出力電圧は7.5V程度得ることができる。つまり、自動水栓の電源として3.6Vの二次電池を用いる場合にも、僅か3L/min程度の流量であっても、発電部10からの出力をそのまま用いて二次電池を幾らか充電することができ、これが次回の吐水までの動作に十分な電力となる。
また、従来の水力発電機1では限界とされていた5L/min程度の流量の水を流した場合には、水車3がグラフをはみ出すほど高回転で回転し、出力電圧も17.5V程度あるので、これを用いて十二分の電力を蓄えることができる。なお、これを二次電池に接続した場合は、電圧が上昇する代わりに充電電流を多く流すことができ、速やかに充電することができる。
したがって、本発明の水力発電機1を自動水栓に用いた場合には、節水のために水の流量を3L/min程度に絞っていたとしても、この流量を用いて自動水栓を動作させ続けることが可能となるので、従来の水力発電機に比べてはるかに少ない流量で使用することが可能となる。つまり、自動水栓を用いて節水に協力することができる。
本発明の水力発電機の一実施例を示す全体構成説明図である。 前記水力発電機の要部を切断して示す図である。 前記水力発電機の詳細な部分を説明する図である。 前記水力発電機を用いて得られる直流電圧の測定結果を示す図である。 前記水力発電機の特性を示す図である。 従来の水力発電機を用いた場合の出力電圧の例を示す図である。
符号の説明
1 水力発電機
3 水車
4 回転軸
5,8 回転磁性体(回転力伝達機構)
9 回転軸
10 発電部
12 磁性体(有極磁石)
15 回転子
15a コイル
16 整流子
17 整流ブラシ
19 整流部(接触式)

Claims (5)

  1. 水の流れによって回転する水車と、
    この水車の回転力を電力に変換する発電部とを有する水力発電機であって、
    前記発電部が、発電部の回転軸に連設され回転軸を中心として少しずつ位相を変えた対称形状となるように配置された多数のコイルからなる回転子と、
    この回転子の回転に伴って各コイルを通過する磁束の密度が増減するような磁界を形成するためにコイルに近接した位置に固定的に設けてなる磁性体と、
    各コイルに流れる電流を整流する整流部とを設けてなることを特徴とする水力発電機。
  2. 水車と発電部との間に磁力によって水から隔離された発電部に回転力を伝達する回転力伝達機構を設けた請求項1に記載の水力発電機。
  3. 前記水車が水車の回転軸に連設された回転磁性体を有する一方、発電部が発電部の回転軸に連設された回転磁性体を有し、水車側の回転磁性体と発電部側の回転磁性体が互いに引き合うように対向させた状態で、両回転磁性体間に発電部を水から隔離するための非磁性体からなる隔壁を設けてなる請求項2に記載の水力発電機。
  4. 整流部が回転軸の軸芯近傍に取り付けた整流子と、この整流子に接触する整流ブラシとを有する接触式の整流機構である請求項1〜3の何れかに記載の水力発電機。
  5. 自動水栓によって制御される水の流れを用いて発電して、自動水栓を駆動するための電力を得る請求項1〜4の何れかに記載の水力発電機。
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