JP2005090917A - 冷却貯蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】 庫内の負荷に応じて圧縮機の稼働台数を変える。
【解決手段】 2台の圧縮機12が稼働している状態で、一方の圧縮機12の1サイクル中の運転時間が検出され、この運転時間が所定より少ないと、庫内負荷が小さいと見なされて、圧縮機12の稼働台数が1台とされる。圧縮機12が制御運転する場合の運転時間が長く是正される。1台に制限される際、それまでの運転時間の積算値が短い方の圧縮機12が、稼働する側に優先的に選択される。両圧縮機12の運転時間が平均化され、耐用寿命に差がでないようになる。1台の圧縮機12が制御運転を行っている際、所定時間連続運転されたら、稼働台数が2台とされる。圧縮機12の連続運転が長いときは、庫内負荷が高くて庫内温度をなかなか設定温度まで下げられない状態にあり、そのときは圧縮機12の稼働台数が増加されることで、庫内温度が迅速に設定温度まで下げられる。
【選択図】 図1
Description
より具体的には、各冷却ユニットは圧縮機、蒸発器等によって構成された周知のものであり、各冷却ユニットごとに、検出された庫内温度が予め定められた庫内設定温度よりも高いか低いかによって圧縮機をオンオフする制御運転を行いつつ、全体として庫内を設定温度に冷却するようになっている。
そのため、庫内負荷に応じて冷却ユニットの稼働台数を変えることも提案されてはいるが、これまでのものは多数の検出手段や複雑な制御系統が必要であって実用化が難しく、さらなる改良が切望されていた。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものである。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記各圧縮機の運転時間を積算して検出する運転時間積算手段を備えるとともに、圧縮機の稼働台数が制限される場合に、運転時間が少ない圧縮機から優先的に稼働させる優先選択手段が設けられているところに特徴を有する。
圧縮機における1サイクル中の運転時間が検出され、この運転時間が少ないと、庫内負荷が小さいと見なされて、圧縮機の稼働台数が減少される。それにより稼働状態にある圧縮機については、制御運転する場合の運転時間が長く是正される。その結果、圧縮機の運転と停止の切替回数が減少し、もって圧縮機の構成部品等の耐用寿命を延ばすことができる。
周囲温度が所定以下で、かつ庫内温度と設定温度との温度差が所定以下であれば、庫内負荷が小さいと見なされて、圧縮機の稼働台数が減少される。それにより稼働状態にある圧縮機については、制御運転する場合の運転時間が長く是正される。その結果、圧縮機の運転と停止の切替回数が減少し、もって圧縮機の構成部品等の耐用寿命を延ばすことができる。
圧縮機の台数が制限された状態で圧縮機が制御運転を行っている際、所定時間連続運転されたら、圧縮機の稼働台数が増やされる。圧縮機の連続運転が長いときは、庫内負荷が高くて庫内温度をなかなか設定温度まで下げられない状態にあり、そのときは圧縮機の稼働台数が増加されて、庫内温度が迅速に設定温度まで下げられる。
<請求項4の発明>
圧縮機の稼働台数が制限される場合に、それまでの運転時間が短い圧縮機が優先的に稼働する方に選択される。各圧縮機の運転時間が平均化され、耐用寿命に大きな差がでないようにすることができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図3によって説明する。
この実施形態では、図1に示すように、単一のプレハブ冷蔵庫10に対して、2台の冷却ユニット11(第1冷却ユニット11Aと第2冷却ユニット11B)が装備されている。各冷却ユニット11A,11Bはそれぞれ、室外機として圧縮機12A,12B、凝縮器13A,13B及び膨張弁14A,14Bを、室内機として蒸発器15A,15Bを備えており、これらが冷媒配管で循環接続された構造になっている。
各冷却ユニット11A,11Bは個別に制御部(図示せず)を備えていて、庫内温度センサ17により検出された庫内温度を、予め定められた庫内の設定温度と比較し、検出温度が設定温度よりも高いか低いかによって圧縮機12A,12Bのオンオフが繰り返され、いわゆる制御運転が行われることで庫内がほぼ設定温度に維持されるようになっている。
そのため、図2に示すように、マイクロコンピュータ等を搭載して、後記するプログラムを実行可能な制御手段20が備えられている。この制御手段20の入力側には、第1冷却ユニット11Aの第1圧縮機12Aと、第2冷却ユニット11Bの第2圧縮機12Bの動作状態をそれぞれ入力する第1圧縮機動作入力部21Aと第2圧縮機動作入力部21Bとが接続されている。
また、制御手段20の出力側には稼働指令部26が接続され、各冷却ユニット11A,11Bに対して稼働または停止を指令するようになっている。
2台の冷却ユニット11A,11Bが稼働している状態から、まず運転時間検出部23により、一方の圧縮機12、例えば第1圧縮機12Aにおけるオンオフの1サイクル中におけるオン時間である運転時間taが検出され、この運転時間taが予め定められた第1設定時間よりも長いと(ステップS1が「Yes」)、庫内負荷が大きいと見なされて、両冷却ユニット11A,11Bの稼働が継続される(ステップS2)。
一方、運転時間taが設定時間よりも短いと(ステップS1が「No」)、庫内負荷が小さいと見なされて、冷却ユニット11の稼働が1台に制限される。そのとき運転時間積算部24からの情報に基づき、ステップS3において、第1圧縮機12Aの運転時間の積算値と、第2圧縮機12Bのそれとが比較され、第1圧縮機12Aの運転時間の積算値の方が大きければ(ステップS3が「Yes」)、第2冷却ユニット11B(第2圧縮機12B)の稼働のみが指令され(ステップS4)、逆に、第2圧縮機12Bの運転時間の積算値の方が大きければ(ステップS3が「No」)、第1冷却ユニット11A(第1圧縮機12A)の稼働のみが指令される(ステップS5)。すなわち、冷却ユニット11の稼働台数が1台に制限されるときには、圧縮機12A,12Bのこれまでの運転時間が短い方が選定される。
一方、稼働している圧縮機12Aまたは12Bの連続運転時間tbが第2設定時間よりも短い限りは(ステップS6が「No」)、1台の冷却ユニット11Aまたは11Bの稼働が継続されるが、この間もステップS3で、第1圧縮機12Aと第2圧縮機12Bの積算の運転時間が比較されていて、その大小が逆転すれば、積算の運転時間の短い方の冷却ユニット11Aまたは11Bに切り替えられる。
また上記のように、稼働台数が1台になると、稼働状態にある圧縮機12Aまたは12Bについては、庫内負荷が実質的に大きくなり、圧縮機12Aまたは12Bが制御運転する場合のオン時間(運転時間)が長く是正される。このことは、所定のスパン内でのオンオフの切り替え(運転と停止の切り替え)の回数が減少することを意味し、もって圧縮機12A,12Bの構成部品等の耐用寿命を延ばすことができる。また、オン時間(運転時間)が長くなれば、冷媒中に混入された機械油の圧縮機12A,12Bへの戻り量も確保できて、圧縮機12A,12Bの故障もし難くなる。
さらに、圧縮機12の稼働台数が1台と制限される場合に、それまでの運転時間が短い圧縮機12Aまたは12Bが、優先的に稼働する方に選択される。これにより各圧縮機12A,12Bの運転時間が平均化され、耐用寿命に大きな差がでないようにすることができる。
しかも、これらの制御をするに当たって検出する部分は、第1圧縮機12Aと第2圧縮機12Bの動作状況を見れば足りるから、簡単に対応することが可能である。
次に、本発明の実施形態2を図4及び図5によって説明する。
実施形態2では、庫内の負荷を測るのに、周囲温度(庫外温度)と、庫内温度と庫内の設定温度との差とを勘案しており、それに応じて冷却ユニット11の稼働台数を変えるようになっている。
そのため、図4に示すように、制御手段30の入力側には、当該プレハブ冷蔵庫10の周囲温度を検出する庫外温度センサ31と、上記した庫内温度センサ17と、庫内の設定温度を入力する庫内設定温度入力部32が接続されており、制御手段30には、庫内温度と庫内設定温度との差を演算する温度差演算部34が設けられている。
また、上記実施形態1と同様に、制御手段30の入力側には、第1圧縮機動作入力部21Aと第2圧縮機動作入力部21Bとが接続されるとともに、制御手段30には運転時間検出部23と運転時間積算部24とが設けられ、さらに制御手段30の出力側には稼働指令部26が接続されている。
冷却ユニット11が稼働される前に、ステップS11で、庫外温度センサ31で検出された周囲温度Tが設定温度(10℃)と比較され、周囲温度Tが10℃を超えていれば(ステップS11が「No」)、庫内の負荷が大きいと見なされて、両冷却ユニット11A,11Bが稼働される(ステップS12)。
一方、周囲温度Tが10℃以下であれば(ステップS11が「Yes」)、周囲温度に起因した庫内負荷は小さいと見なされ、次のステップS13における判定が行われる。このステップS13では、庫内温度センサ17で検出された庫内温度と、庫内設定温度入力部32から入力された庫内の設定温度との温度差Sが温度差演算部34で演算され、その演算された温度差Sが設定値(例えば5K)と比較される。この設定値「5K」は、圧縮機12のオンオフにより庫内を設定温度に維持する、いわゆるコントロール運転をする際において、設定値を挟んだ上限値と下限値の差に匹敵する値が選定されている。
このとき、上記実施形態1と同様に、運転時間積算部24からの情報に基づき、ステップS14において、第1圧縮機12Aの運転時間の積算値と、第2圧縮機12Bのそれとが比較され、第1圧縮機12Aの運転時間の積算値の方が大きければ(ステップS14が「Yes」)、第2冷却ユニット11B(第2圧縮機12B)の稼働のみが指令され(ステップS15)、逆に、第2圧縮機12Bの運転時間の積算値の方が大きければ(ステップS14が「No」)、第1冷却ユニット11A(第1圧縮機12A)の稼働のみが指令される(ステップS16)。すなわち、冷却ユニット11の稼働台数が1台に制限されるときには、圧縮機12A,12Bのこれまでの運転時間が短い方が選定される。
さらに、圧縮機12の稼働台数が1台と制限される場合に、それまでの運転時間が短い圧縮機12A,12Bが優先的に稼働する方に選択され、これにより各圧縮機12A,12Bの運転時間が平均化され、耐用寿命に大きな差がでないようにすることができる。
なお、この実施形態2でも、制御するに当たって検出する部分は、第1圧縮機12Aと第2圧縮機12Bの動作状況を見ることに加え、庫外と庫内の温度を見れば足りるから、比較的簡単に対応することができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)実施形態1において圧縮機の1サイクル中の運転時間の大小を判断するための基準となる設定時間や、実施形態1,2において、圧縮機の連続運転時間の大小を判断するための基準となる設定時間の数値はあくまでも一例であって、条件等に応じて適宜に変更してもよい。
(2)実施形態2において、周囲温度の高低を判断するための基準となる設定温度と、庫内温度と設定温度との温度差の大小を判断するための基準となる設定値とはあくまでも一例であって、同様に条件等に応じて適宜変更してもよい。
(4)また本発明は、蒸発器が共通で、圧縮機だけが複数台装備された形式の冷却貯蔵庫にも、同様に適用可能である。
Claims (4)
- 庫内に配された蒸発器との間で冷凍回路を構成する圧縮機が複数台備えられ、各圧縮機は運転と停止とを繰り返す制御運転が個々に実行可能とされた冷却貯蔵庫において、
前記圧縮機の運転と停止との1サイクル中の運転時間を検出する運転時間検出手段と、
この運転時間検出手段の検出値が所定以下の場合に、前記圧縮機の稼働台数を減ずる決定を行う稼働台数決定手段とが設けられていることを特徴とする冷却貯蔵庫。 - 庫内に配された蒸発器との間で冷凍回路を構成する圧縮機が複数台備えられ、各圧縮機は運転と停止とを繰り返す制御運転が個々に実行可能とされた冷却貯蔵庫において、
当該冷却貯蔵庫の周囲温度を検出する周囲温度検出手段と、
庫内温度とその設定温度との差を演算する温度差演算手段と、
前記周囲温度検出手段の検出値が所定以下で、かつ前記温度差演算手段の演算値が所定以下の場合に、前記圧縮機の稼働台数を減ずる決定を行う稼働台数決定手段とが設けられていることを特徴とする冷却貯蔵庫。 - 稼働中の圧縮機が予め定められた時間連続運転されたことが検出された場合に、前記圧縮機の稼働台数を増す稼働台数補正手段が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の冷却貯蔵庫。
- 前記各圧縮機の運転時間を積算して検出する運転時間積算手段を備えるとともに、圧縮機の稼働台数が制限される場合に、運転時間が少ない圧縮機から優先的に稼働させる優先選択手段が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の冷却貯蔵庫。
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