JP2005090528A - 油圧式クラッチ遮断装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シール摺動面を耐食性にするとともに、その表面粗さを規定して、ゴム製のシールリングのリップの摩耗を抑制すること。
【解決手段】アウターシリンダ6のシール摺動面6aにアルマイト処理を施し、その表面粗さをJIS B0601−1994に規定する算術平均粗さRaで1.6以下、負荷長さ率tp(50%)で60%以上に設定した構成。
【選択図】図1
【解決手段】アウターシリンダ6のシール摺動面6aにアルマイト処理を施し、その表面粗さをJIS B0601−1994に規定する算術平均粗さRaで1.6以下、負荷長さ率tp(50%)で60%以上に設定した構成。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば油圧でピストンを押動して動力源であるエンジンから変速機への動力伝達を遮断させる油圧式クラッチ遮断装置に関する。
油圧式クラッチ遮断装置は、一般に、インナーとアウターとの両シリンダ間にゴム製のシールリングを備えたピストンが往復移動自在に嵌入されている(例えば、特許文献1参照。)。このような装置においては、その軽量化を図るため、アウターシリンダをアルミニウム製としたものがある。
特開2002−147495号公報
このような油圧式クラッチ遮断装置では、アウターシリンダがアルミニウム製であるため、その内周面におけるシールリングと摺動するシール摺動面が腐食しやすい。そのシール摺動面の耐腐食性を改善させるにはシール摺動面にアルマイト処理を施して硬質のアルマイト皮膜を形成することが考えられる。
しかしながら、シール摺動面に摺動する相手部材であるシールリングのリップがゴム製であるために、そのリップがアルマイト皮膜との摺動により、摩耗が大きく進展する結果、アルマイト皮膜の表面粗さが適正でない場合、油漏れが起こり易くなり、油圧クラッチ遮断装置のクラッチ遮断性能が低下し、最悪ではクラッチ遮断ができなくなるおそれがある。
したがって、本発明は、油圧クラッチ遮断装置において、シール摺動面にアルマイト皮膜を形成してシール摺動面の耐腐食性を向上させると同時に、アルマイト皮膜の表面粗さを適正に確保してゴム製のシールリングのリップの摩耗を大きく抑制可能として、そのクラッチ遮断性能を長期にわたり良好に維持できるようにすることを課題とする。
上記課題を解決する手段の態様として、本発明は、インナーシリンダとアウターシリンダとのうち、少なくとも一方がアルミニウム製であり、かつ、両シリンダ間をゴム製のシールリングを備えたピストンが往復動する油圧式クラッチ遮断装置であって、アルミニウム製のシリンダにおけるシール摺動面にアルマイト処理が施されており、かつ、そのシール摺動面の表面粗さが、JIS B0601−1994に規定する算術平均粗さRaで1.6以下、かつ、負荷長さ率tp(50%)で60%以上に設定されている。
上記「アルミニウム製」には、アルミニウムまたはその合金を含む。適用できるアルミニウム合金は上記表面粗さの設定が可能であれば特に限定されない。アルミニウム合金には、例えば、Al−Si,Al−Cr,Al−Mn,Al−Mn−Cr等がある。アルミニウムやその合金を陽極酸化すると、多孔質な酸化皮膜からなる耐食性、耐摩耗性に優れたアルマイト皮膜が生成される。
シール摺動面の表面粗さは、算術平均粗さRaだけでなく、さらに負荷長さ率tpを加えた両パラメータで規定されている。シール摺動面の表面粗さが算術平均粗さRaで上記のように1.6以下に設定され、かつ、シール摺動面は、負荷長さ率tpを切断レベルで50%とし、その切断レベルを超える山部分の60%以上が切断されて、山部分が減った、あるいは無くなった粗さ形状とされている。これによって、リップを摩耗させる山部分が少なくなるか、無くなるから、リップは多数の山部分との摺動により早期に摩耗されることがなくなり、シールリングのリップの摩耗は大きく抑制され、長期にわたる密封性を確保できる。その結果、作動油漏れやクラッチ切れ不良を抑制し、油圧により作動するピストンの往復動作によるクラッチ遮断性能を長期に良好に維持可能となる。
上記シリンダがダイカストにより製作されている場合、アルマイト皮膜は、膜厚5〜25μm、硬度Hv200以上であることが好ましい。
陽極酸化した段階で多孔のアルマイト皮膜に対して耐食性向上のため好ましくは封孔処理が施される。シリンダはアウター側、インナー側を問わず、共に、アルミニウムやその合金で構成してもよいし、一方だけをアルミニウムやその合金で構成し、他方を外周面に硬化処理を施した鋼材で構成してもよい。ピストンはアルミニウム製でも、繊維強化された樹脂製でもよい。シリンダと摺動するシールリングはゴム製であればすべて適用可能である。そのゴムには、耐へたり性や耐摩耗性に優れた例えばEPDM(エチレンプロピレンゴム)がある。
本発明は、シール摺動面にアルマイト処理を施したから、シール摺動面は耐食性に優れたものとなる一方、そのシール摺動面の表面粗さをJIS B0601−1994に規定する算術平均粗さRaで1.6以下、且つ、負荷長さ率tp(50%)で60%以上に設定したので、シール摺動面に摺動する相手部材であるリップの摩耗が大幅に減り、油漏れ少なく、長期にわたり良好なクラッチ遮断が可能な装置を提供できる。
以下、本発明の実施の形態に係る油圧式クラッチ遮断装置について、図1を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る油圧式クラッチ遮断装置の断面図であり、図2は、図1の要部の拡大図である。
まず、図1を参照して、1は変速機の入力軸、2はクラッチハウジング、3はダイヤフラム形状のクラッチスプリング、4は油圧式クラッチ遮断装置を示す。油圧式クラッチ遮断装置4は、インナーシリンダ5、アウターシリンダ6、ピストン7、レリーズ軸受8、コイルスプリング9、および蛇腹状のブーツ10を備えている。
インナーシリンダ5およびアウターシリンダ6は径方向内外に同心に配置された状態でクラッチハウジング2に固定されており、それらの間には円筒形のシリンダ空間11が形成されている。
シリンダ空間11のクラッチスプリング3側となる軸方向一端側は開放され、シリンダ空間11のクラッチハウジング2側となる軸方向他端側はインナーシリンダ5によって閉塞されている。シリンダ空間11には、アウターシリンダ6に形成された油圧導入路12を通じて、図示略のマスターシリンダの操作量に応じた圧力の作動油が供給される。
ピストン7は、円筒形をなし、シリンダ空間11に往復動可能に嵌入されており、インナーシリンダ5により摺動自在に案内される。ピストン7の一端には、径方向外方に延びるフランジ部7bが設けられており、このフランジ部7bに、レリーズ軸受8がクラッチスプリング3の内周縁に当接するように取り付けられている。
シールリング15は、ゴム製であり、ピストン7の他端に取り付けられている。各リップ15a、15bは、シリンダ空間11を密封するようシールリング15の半径方向内外に形成されており、かつ、アウターシリンダ6の内周面側であるシール摺動面6aとインナーシリンダ5の外周面側であるシール摺動面5aを摺動する。
コイルスプリング9は、ピストン7に支持されているレリーズ軸受8を、クラッチスプリング3の内周縁に押し付けるよう付勢しており、ピストン7の移動に応じて軸方向に伸縮動作する。ブーツ10は、アウターシリンダ6の外周側でピストン7のフランジ部7bとアウターシリンダ6との間に設けられている。
上述のクラッチ遮断装置4は、操作量に応じた油圧により、ピストン7およびレリーズ軸受8をクラッチスプリング3側へ軸方向に移動させ、このレリーズ軸受8によりクラッチスプリング3の内縁を押動し、これで、クラッチスプリング3の外縁に取り付けられたプレッシャプレートをクラッチディスク側から引き離して、エンジンから変速機への動力伝達を遮断するようになっている。
図2を参照して本実施の形態の特徴を説明すると、本実施形態では、アウターシリンダ6は、アルミニウム製であり、その内周面にアルマイト処理が施されている。図2では図解の明瞭化のため上記アルマイト処理による陽極酸化皮膜(アルマイト皮膜)6bが拡大誇張して示されている。このアウターシリンダ6は、ダイカストまたは鍛造により製作される。
上記アルマイト皮膜6bは、多孔質型の酸化皮膜であり、その膜厚は、陽極酸化における電解時間、電流密度、電解浴温などに依存して設定される。電解時間が長い程、電流密度が大きい程、等により、膜厚が厚くなる。例えば、ダイカストにより製作されたアウターシリンダ6に対しては、膜厚5〜25μm、硬度Hv200以上となる。
アルマイト皮膜6bの表面粗さは、JIS B0601−1994に規定する算術平均粗さRaで1.6以下で、且つ負荷長さ率tp(50%)で60%以上に設定される。ここで、(50%)は、切断レベルc=50%を示す。
アルマイト皮膜6bの表面は、スパロール(ローラバニッシュ)、バレル、ショットブラスト等の加工により、上記数値範囲の表面粗さのシール摺動面6aに設定される。この設定は、実験等により適宜に行うことが可能であり、公知の測定計でその設定の数値が確認される。スパロールでは、ローラでアルマイト皮膜6bの表面を押し潰して上記表面粗さにする。バレルでは、回転容器や振動容器等にアウターシリンダを適宜の研磨剤と共に投入し、所要の回転や振動等を与えてアルマイト皮膜6bの表面を上記表面粗さにする。ショットブラストでは、高速で回転させたブレードでアルマイト皮膜6bの表面を上記表面粗さに加工する。
アルマイト皮膜6bの表面粗さを上記数値範囲に特定した場合、次の耐久試験の結果が得られた。この試験は、負荷長さ率tp(50%)が40%、50%、60%、70%それぞれの油圧式クラッチ遮断装置4を、それぞれ5個製作し、各油圧式クラッチ遮断装置4を実機に搭載したと同等の状態にして、各ピストン7を100万回往復動作させた。この耐久試験により、作動油の漏れない状態で正常に動作したか否かを調べて評価した。この結果を表1に示す。
本発明は、インナーシリンダ5にも、アウターシリンダ6と同様に、アルマイト処理を施し、この処理により形成されたアルマイト皮膜の表面粗さを上記に設定してもよい。また、アルミニウム製のシリンダは、アルマイト処理を施す以前にその周面も表面処理しても良いが、前記実施の形態のようにアルマイト皮膜6bの表面粗さを所定の値に設定することで、シリンダの周面の表面処理は不要となる。本発明は、上記に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々に変形できる。
4 油圧式クラッチ遮断装置
6 アウターシリンダ
6a シール摺動面
6b アルマイト皮膜
7 ピストン
15 シールリング
6 アウターシリンダ
6a シール摺動面
6b アルマイト皮膜
7 ピストン
15 シールリング
Claims (2)
- インナーシリンダとアウターシリンダとのうち、少なくとも一方がアルミニウム製であり、かつ、両シリンダ間をゴム製のシールリングを備えたピストンが往復動する油圧式クラッチ遮断装置であって、
アルミニウム製のシリンダにおけるシール摺動面にアルマイト処理が施され、そのシール摺動面の表面粗さが、JIS B0601−1994に規定する算術平均粗さRaで1.6以下、かつ、負荷長さ率tp(50%)で60%以上に設定されていることを特徴とする油圧式クラッチ遮断装置。 - 上記アルミニウム製のシリンダがダイカストにより製作され、上記アルマイト処理により形成されたアルマイト皮膜が、膜厚5〜25μm、硬度Hv200以上に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の油圧式クラッチ遮断装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003320658A JP2005090528A (ja) | 2003-09-12 | 2003-09-12 | 油圧式クラッチ遮断装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003320658A JP2005090528A (ja) | 2003-09-12 | 2003-09-12 | 油圧式クラッチ遮断装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005090528A true JP2005090528A (ja) | 2005-04-07 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003320658A Pending JP2005090528A (ja) | 2003-09-12 | 2003-09-12 | 油圧式クラッチ遮断装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007269091A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-18 | Jtekt Corp | ハブユニット及びハブユニットの製造方法 |
JP2007269090A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-18 | Jtekt Corp | ハブユニット及びハブユニットの製造方法 |
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2003
- 2003-09-12 JP JP2003320658A patent/JP2005090528A/ja active Pending
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