JP2005088638A - 車両用外装品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基材層の意匠面とは反対側の表面上に着色層等が積層されていても、所定の模様を意匠面側から視認することができる車両用外装材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 オーナメント10の製造に際して、基材層11の反意匠面11b上に、着色層12〜15のうちの対応する一層を積層する着色層積層工程と、基材層11に積層された着色層12〜14に対してレーザー光Lを照射することにより貫通孔20〜22を形成するレーザー光照射工程と、を所定数繰り返し行う。これにより、各貫通孔20〜22を、基材層11に達する深さを有するとともに、所定の着色層12〜14を貫通するように形成する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、例えばオーナメント、エンブレム、マーク等、透明材または半透明材からなる基材層の表面に、色の異なる複数の着色層が積層された車両用外装品及びその製造方法に関する。
従来、この種の車両用外装品では、種々の色を有した模様を、外部から視認可能に構成されたものが知られている。そして、このような構成の車両用外装品に対して前記模様を形成する方法として、例えば、特許文献1に記載の方法が提案されている。
この特許文献1に記載の方法は、基材層における意匠面側の表面上に着色層や隠蔽層が積層された車両用外装材に対して意匠面側からレーザー光を照射し、所望の層に達する深さを有した露出孔を形成することにより、所望の色を露出させるものである。
特開2002―292754号公報(第3−5頁、第1−4図)
ところが、前記特許文献1に記載の方法では、基材層の意匠面とは反対側の表面上に着色層等が積層された車両用外装材に対して、前記模様を、意匠面側から視認できるように形成することができない。
すなわち、前記意匠面とは反対側の表面上に着色層等が積層された基材層に対し、その表面側からレーザー光を照射すると、前記模様は、車両用外装材の意匠面とは反対側の表面から視認可能となるが、意匠面側からでは視認不可能である。
また、前記意匠面とは反対側の表面上に着色層等が積層された基材層に対し、その意匠面側からレーザー光を照射すると、基材層と着色層との間に、レーザー光の照射によって溶融した着色層の溶融分が残り、車両用外装品の外観が悪化する。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的としては、基材層の意匠面とは反対側の表面上に着色層等が積層されていても、所定の模様を意匠面側から視認することができる車両用外装材及びその製造方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本願請求項1に記載の発明は、透明材または半透明材からなる基材層と、その基材層の意匠面とは反対側の表面に積層された色の異なる複数の着色層とを有し、それらの着色層による所定の模様を、前記基材層を介して視認可能に構成した車両用外装品において、前記着色層は、レーザー光の照射により形成された多数の貫通孔を有し、各貫通孔を、少なくとも1つの着色層を貫通するとともに前記基材層に達する深さを有するように形成したことを要旨とするものである。
本願請求項1に記載の発明では、基材層の意匠面とは反対側の表面に積層された複数の着色層の各色を、貫通孔と基材層とを介して視認することができるようになる。このため、より多くの色を表現することができ、車両用外装品の意匠性を向上することができる。
また、本願請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記貫通孔を、前記基材層の意匠面とは反対側の表面上での密度が部位によって変化するように配置したことを要旨とするものである。
本願請求項2に記載の発明では、前記請求項1に記載の発明の作用に加えて、基材層における意匠面とは反対側の表面での貫通孔の密度の高低により、基材層を介して視認される色が異なる。そして、この貫通孔の密度が基材層の意匠面とは反対側の表面での部位によって変化するようにそれらの貫通孔を形成することにより、外部から視認される色が変化して濃淡模様、いわゆるグラデーションが表出する。このため、複雑な色彩を有した意匠を得ることができ、車両用外装品の意匠性を、より向上することができる。
また、本願請求項3に記載の発明は、透明材または半透明材からなる基材層と、その基材層の意匠面とは反対側の表面に積層された色の異なる複数の着色層とを有し、それらの着色層による所定の模様を、前記基材層を介して視認可能に構成した車両用外装品の製造方法において、前記基材層の意匠面とは反対側の表面に、所定の色を有した1つの着色層を積層する着色層積層工程と、前記基材層に積層された着色層に対してレーザー光を照射し、前記基材層に達する深さを有した貫通孔を形成するレーザー光照射工程と、を所定数繰り返し行うことを要旨とするものである。
本願請求項3に記載の発明では、前記請求項1に記載の発明の作用と同様の作用が奏される。
また、本願請求項4に記載の発明は、前記請求項3に記載の発明において、前記貫通孔を、前記基材層の意匠面とは反対側の表面上での密度が部位によって変化するように形成したことを要旨とするものである。
本願請求項4に記載の発明では、前記請求項2に記載の発明の作用と同様の作用が奏される。
以上説明したように、この発明によれば、基材層の意匠面とは反対側の表面上に着色層等が積層されていても、所定の模様を意匠面側から視認することができる。
以下に、本発明の車両用外装品をオーナメントに適用した一実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、このオーナメント10は、車両30のフロントグリル31の中央部にて例えば接着や溶着等により固定されたアクリルマークから構成されている。なお、このオーナメント10は、フロントグリル31に固定されるものには限定されず、フロントグリル31以外の外装品、例えばモール、ホイール、ホイールキャップ等に固定されるものや、車両30のボディ、例えばエンジンフード(ボンネット)、ドア、フェンダ、トランクリッド等に直接固定されるものであってもよい。
図2及び図3に示すように、オーナメント10は円盤状をなし、合成樹脂からなる基材層11と、その基材層11の意匠面11aとは反対側の表面としての反意匠面11b上に積層される複数(この例では4つ)の着色層12〜15とから構成されている。そして、これらの着色層12〜15は、基材層11側から第1着色層12、第2着色層13、第3着色層14、第4着色層15の順に基材層11の反意匠面11bに積層されている。なお、オーナメント10の平面視での形状は、円形には限定されず、任意である。また、このオーナメント10は、第4着色層15がフロントグリル31側に位置した状態でそのフロントグリル31に固定され、第1着色層12〜第4着色層15による所定の模様が基材層11を介して視認されるようになっている。
前記基材層11は、アクリル系樹脂を用いて、例えば公知の射出成形法により円盤状に成形された透明材である。なお、基材層11は、アクリル系樹脂からなるものには限定されない。この基材層11は、例えばポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ビニロン系樹脂、アセテート系樹脂、ポリアミド系樹脂、あるいはガラス等からなる透明材であってもよいし、半透明材からなるものであってもよい。
前記第1着色層12〜第4着色層15は、互いに異なる色を有した塗料から構成されている。本実施形態では、第1着色層12をイエロー、第2着色層13をマゼンダ、第3着色層14をシアン、第4着色層15をブラックの色を有した塗料から構成している。なお、これら着色層12〜15の色は上述した色に限定されるものではなく、相異なる色であれば任意である。また、これら第1着色層12〜第4着色層15は、基材層11の反意匠面11bや所定の着色層12〜14の表面上に、塗装装置を用いて所定の厚さ(例えば、各50μm)を有するように形成される。
本実施形態では、図4に示すように、第1着色層12には、第2着色層13側の表面から基材層11側の表面に達する深さを有して第1着色層12を貫通する第1貫通孔20が多数形成されている。また、第1着色層12と第2着色層13とには、第2着色層13の第3着色層14側の表面から第1着色層12の基材層11側の表面に達する深さを有して両着色層12,13を貫通する第2貫通孔21が多数形成されている。さらに、第1着色層12〜第3着色層14には、第3着色層14の第4着色層15側の表面から第1着色層12の基材層11側の表面に達する深さを有してそれら着色層12〜14を貫通する第3貫通孔22が多数形成されている。これらの貫通孔20〜22は、対応する着色層12〜14に対するレーザ光の照射により、基材層11の反意匠面11b上の異なる位置にて略同寸の直径(例えば100μm)を有するように形成されている。
このような構成により、第1着色層12による色は、基材層11を介して視認され、第2着色層13による色は、微視的には、第1貫通孔20と基材層11とを介して視認可能となる。また、第3着色層14による色は、微視的には第2貫通孔21と基材層11とを介して視認可能となり、第4着色層15による色は、微視的には第3貫通孔22と基材層11とを介して視認可能となる。
また、本実施形態では、図4に示すように、基材層11の反意匠面11b上での全ての貫通孔20〜22の密度がその反意匠面11bの部位によって変化するように、換言すれば、基材層11の反意匠面11b上での全ての貫通孔20〜22の密度がその反意匠面11bの部位によって異なるように、それら貫通孔20〜22を形成している。これにより、各着色層12〜15による所定の濃淡模様が基材層11を介して意匠面11a側から視認されるようにしている。そして、この密度を、0〜100個/mmの範囲内としている。このような密度で貫通孔20〜22を形成することにより、色の濃淡を広範囲で表現することができ、オーナメント10の意匠性を向上することができる。
そして、本実施形態では、図2に示すように、貫通孔20〜22は、基材層11の反意匠面11bでの中央部の背景領域S1と対応する部位には形成されておらず、外周側の背景領域S2〜S6へと向かうにつれて段階的に密度が高くなるように形成されている。これにより、オーナメント10を意匠面11a側から見たときに、背景として所定の濃淡模様、いわゆるグラデーションが基材層11を介して視認される。ここで、前記背景領域S2〜S6における色は、各背景領域S2〜S6内での第1貫通孔20、第2貫通孔21、第3貫通孔22の数の割合、すなわち、各背景領域S2〜S6において意匠面11aから微視的に視認可能な各着色層12〜15による色の占める割合によって求められる。
さらに、本実施形態では、オーナメント10は、基材層11の反意匠面11bの中央部に所定の文字(図2では、アルファベットの「T」、「G」)が意匠面11a側から視認されるように構成されており、これらの文字には陰影S7,S8が施されている。この実施形態では、これらの文字の陰影S7,S8を、基材層11を介して視認される色により表現している。そして、この色を、基材層11の反意匠面11b上での各陰影S7,S8と対応する領域における全ての貫通孔20〜22の密度が所定値(例えば、陰影S7では前記背景領域S6での全ての貫通孔20〜22の密度と同じ値、陰影S8では前記背景領域S5での全ての貫通孔20〜22の密度と同じ値)となるように形成することにより得ている。なお、図2中に示される上記所定の文字の輪郭線S9は、レーザ光の照射により形成される所定の貫通孔を、基材層11の反意匠面11bに対して平行な方向に連通させることにより形成されている。
次に、オーナメント10の製造方法について、図5を参照して、説明する。
まず、図5(a)に示すように、予め円盤状に成形された基材層11の反意匠面11b上に第1着色層12を、塗装装置を用いて形成する(第1の着色層積層工程)。その後、基材層11に積層された第1着色層12の厚さを均一にするために、第1着色層12における基材層11とは反対側の表面を研磨する。なお、塗装装置による塗装時に第1着色層12が略均一の厚さで形成されるのであれば、第1着色層12の前記表面の研磨を省略してもよい。
次いで、図5(b)に示すように、基材層11に積層された第1着色層12に対し、所定の位置にてレーザー光Lを照射する(第1のレーザー光照射工程)。これにより、第1着色層12を構成する塗料において、レーザー光Lの照射部位及びその近傍が溶融して除去され、第1着色層12に基材層11に達する深さを有した第1貫通孔20が形成される。この際、第1着色層12に対するレーザー光Lの照射位置は、予めプログラミングされている。また、レーザー光Lは、所要の第1貫通孔20が形成されるように、そのレーザー光Lの焦点距離や強度等が制御されている。
ここで、レーザー光照射装置としては、例えば二酸化炭素レーザー光照射装置、YAGレーザー光照射装置、ルビーレーザー光照射装置等を用いることができ、細かい模様を形成することができることから、YAGレーザー光照射装置が好適に用いられる。また、レーザー光Lとしては、スポットサイズが50〜150μm(直径基準)の範囲内で、紫外と近赤外との間の波長域の光線が用いられる。なお、各第1貫通孔20を、第1着色層12を確実に貫通するように形成するために、それら第1貫通孔20の基材層11側の端部がその基材層11の内部に僅かに入り込むように形成してもよい。
この第1着色層12に対する第1貫通孔20の形成を全て終えた後には、図5(c)に示すように、第1着色層12における基材層11とは反対側の表面上に第2着色層13を、塗装装置を用いて形成する(第2の着色層積層工程)。その後、積層された第2着色層13の厚さを均一にするために、第2着色層13における第1着色層12とは反対側の表面を研磨する。なお、塗装装置による塗装時に第2着色層13が略均一の厚さで形成されるのであれば、第2着色層13の前記表面を研磨しなくてもよい。ここで、図4では、第2着色層13を構成する塗料が第1貫通孔20内に基材層11の反意匠面11bに達するように入り込んだ状態を示しているが、この第2着色層13を構成する塗料は、第1貫通孔20内に入り込んだ状態でなくてもよい。
続いて、図5(d)に示すように、積層された第2着色層13に対し、所定の位置にてレーザー光Lを照射する(第2のレーザー光照射工程)。これにより、第1着色層12と第2着色層13とを構成する塗料において、レーザー光Lの照射部位及びその近傍が溶融して除去され、これら第1着色層12と第2着色層13とを貫通して基材層11に達する深さを有した第2貫通孔21が形成される。この際、第2着色層13に対するレーザー光Lの照射位置は、予めプログラミングされている。また、レーザー光Lは、所要の第2貫通孔21が形成されるように、そのレーザー光Lの焦点距離や強度等が制御されている。なお、各第2貫通孔21を、第1着色層12と第2着色層13とを確実に貫通するように形成するために、それら第2貫通孔21の基材層11側の端部がその基材層11の内部に僅かに入り込むように形成してもよい。
この第2貫通孔21を全て形成した後には、図5(e)に示すように、第2着色層13における第1着色層12とは反対側の表面上に第3着色層14を、塗装装置を用いて形成する(第3の着色層積層工程)。その後、積層された第3着色層14の厚さを均一にするために、第3着色層14における第2着色層13とは反対側の表面を研磨する。なお、塗装装置による塗装時に第3着色層14が略均一の厚さで形成されるのであれば、第3着色層14の前記表面を研磨しなくてもよい。ここで、図4では、第3着色層14を構成する塗料が第2貫通孔21内に基材層11の反意匠面11bに達するように入り込んだ状態を示しているが、この第3着色層14を構成する塗料は、第2貫通孔21内に入り込んだ状態でなくてもよい。
さらに、図5(f)に示すように、積層された第3着色層14に対し、所定の位置にてレーザー光Lを照射する(第3のレーザー光照射工程)。これにより、第1着色層12と第2着色層13と第3着色層14とを構成する塗料において、レーザー光Lの照射部位及びその近傍が溶融して除去され、これら着色層12〜14を貫通して基材層11に達する深さを有した第3貫通孔22が形成される。この際、第3着色層14に対するレーザー光Lの照射位置は、予めプログラミングされている。また、レーザー光Lは、所要の第3貫通孔22が形成されるように、そのレーザー光Lの焦点距離や強度等が制御されている。なお、各第3貫通孔22を、第3着色層14〜第1着色層12を確実に貫通するように形成するために、それら第3貫通孔22の基材層11側の端部がその基材層11の内部に僅かに入り込むように形成してもよい。
最後に、所要の第3貫通孔22を全て形成した後には、図5(g)に示すように、第3着色層14における第2着色層13とは反対側の表面上に第4着色層15を、塗装装置を用いて形成する(第4の着色層積層工程)。ここで、図4では、第4着色層15を構成する塗料が第3貫通孔22内に基材層11の反意匠面11bに達するように入り込んだ状態を示しているが、この第4着色層15を構成する塗料は、第3貫通孔22内に入り込んだ状態でなくてもよい。
このような手順により、オーナメント10が製造される。
従って、この実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)このオーナメント10では、その製造に際して、基材層11の反意匠面11bに着色層12〜15のうちの対応する一層を積層する着色層積層工程と、積層された各着色層12〜14に対してレーザー光Lを照射することにより貫通孔20〜22を形成するレーザー光照射工程と、を所定数繰り返し行っている。そして、各貫通孔20〜22を、基材層11に達する深さを有するとともに、所定の着色層12〜14を貫通するように形成している。
これにより、基材層11に積層された第1着色層12〜第4着色層15の各色を、基材層11や第1貫通孔20〜第3貫通孔22を介して視認することができるようになる。このため、オーナメント10の模様等を、より多くの色を用いて表現することができ、オーナメント10の意匠性を向上することができる。
(2)このオーナメント10では、第1貫通孔20〜第3貫通孔22を、基材層11の反意匠面11bにおいて、それら全ての貫通孔20〜22の密度が背景領域S1〜背景領域S6へ向かうほど高くなるように形成している。そして、基材層11の意匠面11a側から所定の濃淡模様が視認されるようにしている。
ここで、基材層11の反意匠面11bでの第1貫通孔20〜第3貫通孔22の密度の高低により、車両30の外部から基材層11を介して視認される模様の色が異なる。そして、全ての第1貫通孔20〜第3貫通孔22の密度が基材層11の反意匠面11bでの部位によって変化するように各貫通孔20〜22を形成することにより、外部から視認される模様の色が、背景領域S1から背景領域S6へ向かうにつれて変化し、濃淡模様、いわゆるグラデーションが表出する。このため、複雑な色彩を有した意匠を得ることができ、オーナメント10の意匠性を、より向上することができる。
(3)このオーナメント10では、基材層11の意匠面11a側から視認される濃淡模様を、第1着色層12〜第3着色層14に対してのレーザー光Lの照射による貫通孔20〜22の形成により得ている。
これにより、濃淡模様を、例えば、着色層の厚さが徐々に変化するように塗料を基材層に対して塗装作業者の手加減により形成する場合に比べて、視認される濃淡模様に意図しないばらつきが生じることを抑制することができる。また、濃淡模様を形成する際には、その濃淡模様のパターン(各貫通孔20〜22の位置)をプログラミングするのみでよいため、多種多様な濃淡模様を有したオーナメント10を安価に形成することができるとともに、少量多品種の生産にも対応し易くなる。
さらに、基材層11の反意匠面11b上での貫通孔20〜22の密度を部位によって変化させて色の濃淡を表現することができることにより、車両30の外部から基材層11を介して視認される文字に陰影S7,S8を付すことができるようになる。このため、オーナメント10の図柄に奥行き感や立体感をもたせることができる。
(4)このオーナメント10では、第1着色層12をイエロー、第2着色層13をマゼンダ、第3着色層14をシアン、第4着色層15をブラックの色を有した塗料から構成している。
これにより、基材層11の反意匠面11b上の微小領域における第1貫通孔20〜第3貫通孔22の数の割合、すなわち、前記微小領域におけるイエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの占める面積の割合によって多数の色を表現することができる。このため、車両30の外部から視認されるオーナメント10の模様を、多数の色を用いて表現することができ、オーナメント10の意匠性をさらに向上することができる。
(5)このオーナメント10では、第1着色層12〜第4着色層15を、基材層11の反意匠面11b側に積層している。また、このオーナメント10を、その第4着色層15が車両30側に位置するようにフロントグリル31に固定し、所定の濃淡模様を、基材層11を介して意匠面11a側から視認できるようにしている。
これにより、第1貫通孔20〜第3貫通孔22は、基材層11と第2着色層13〜第4着色層15とにより塞がれ、車両30の使用時において、それら貫通孔20〜22内に塵や埃等が入り込むことがない。このため、オーナメント10の所定の濃淡模様を長期間に亘って視認することができるとともに、車両30の外観を向上することができる。
(変更例)
なお、本発明の実施形態は、以下のように変形してもよい。
・前記実施形態において、オーナメント10に形成される模様は、図2に示したものに限らず、任意である。また、このオーナメント10に形成される模様は、濃淡模様を有するものでなくてもよい。
・前記実施形態において、基材層11に積層される着色層は、第1着色層12〜第4着色層15の4層には限定されない。この基材層11に積層される着色層は、2層、3層、5層以上であってもよい。
・前記実施形態において、オーナメント10を、光源を有する外装品に固定する構成としてもよい。この場合、光源からの光が第4着色層15〜第1着色層12及び基材層11を順に透過するように、第1着色層12〜第4着色層15を貫通する透過孔が形成される。このようにした場合には、例えば夜間等に、光源からの光がオーナメント10を透過することにより、昼間に視認される第1着色層12〜第4着色層による色彩の濃淡模様とは異なる模様、すなわち光の強さによる明暗による模様を視認することができるようになり、オーナメント10の意匠性を好適に向上することができる。
・前記実施形態では、オーナメント10に具体化したが、本発明は、このオーナメント10には限定されない。本発明は、オーナメント10以外に、例えば、エンブレム、マーク等にも同様に適用することができる。
本発明の一実施形態のオーナメントを有する車両の正面図。 オーナメントの正面図。 図2の3―3線断面図。 着色層に形成された貫通孔を拡大して示す部分断面図。 (a)〜(g)は、オーナメントの製造手順を説明するための説明図。
符号の説明
10…車両用外装材としてのオーナメント、11…基材層、11a…表面としての意匠面、11b…表面としての反意匠面、12…着色層としての第1着色層、13…着色層としての第2着色層、14…着色層としての第3着色層、15…着色層としての第4着色層、20…貫通孔としての第1貫通孔、21…貫通孔としての第2貫通孔、22…貫通孔としての第3貫通孔、L…レーザー光。

Claims (4)

  1. 透明材または半透明材からなる基材層と、その基材層の意匠面とは反対側の表面に積層された色の異なる複数の着色層とを有し、それらの着色層による所定の模様を、前記基材層を介して視認可能に構成した車両用外装品において、
    前記着色層は、レーザー光の照射により形成された多数の貫通孔を有し、各貫通孔を、少なくとも1つの着色層を貫通するとともに前記基材層に達する深さを有するように形成したことを特徴とする車両用外装品。
  2. 前記貫通孔を、前記基材層の意匠面とは反対側の表面上での密度が部位によって変化するように配置したことを特徴とする請求項1に記載の車両用外装品。
  3. 透明材または半透明材からなる基材層と、その基材層の意匠面とは反対側の表面に積層された色の異なる複数の着色層とを有し、それらの着色層による所定の模様を、前記基材層を介して視認可能に構成した車両用外装品の製造方法において、
    前記基材層の意匠面とは反対側の表面に、所定の色を有した1つの着色層を積層する着色層積層工程と、前記基材層に積層された着色層に対してレーザー光を照射し、前記基材層に達する深さを有した貫通孔を形成するレーザー光照射工程と、を所定数繰り返し行うことを特徴とする車両用外装品の製造方法。
  4. 前記貫通孔を、前記基材層の意匠面とは反対側の表面上での密度が部位によって変化するように形成したことを特徴とする請求項3に記載の車両用外装品の製造方法。
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JP2015047927A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 豊田合成株式会社 発光エンブレム

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