JP2005086781A - 部分的チャネル認識を伴うマルチアンテナ送信のための適応変調 - Google Patents
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Abstract
【課題】 送信レートを最大化する。
【解決手段】 部分的チャネル認識を伴うマルチアンテナ送信のための適応変調技術が述べられている。はじめに、符号化されたデータストリームが二つの直交基準ビームに沿って送信されパワーロードされる2次元ビームフォーマを有する送信装置が述べられる。この送信装置は、基準ビーム、二つのビーム間のパワー配分、および信号コンステレーションを調整する。それから、MIMO(multi-input multi-output)周波数選択的な減衰チャネル上のOFDM(orthogonal frequency division multiplexed)送信のための部分的CSIモデルが述べられる。特に、適応MIMO−OFDM送信が述べられ、そこでは適応2次元コーダビームフォーマが、OFDMサブキャリアにわたる適応パワー及びビットロードスキームと共に、各OFDMサブキャリアに適用される。
【選択図】 図2
【解決手段】 部分的チャネル認識を伴うマルチアンテナ送信のための適応変調技術が述べられている。はじめに、符号化されたデータストリームが二つの直交基準ビームに沿って送信されパワーロードされる2次元ビームフォーマを有する送信装置が述べられる。この送信装置は、基準ビーム、二つのビーム間のパワー配分、および信号コンステレーションを調整する。それから、MIMO(multi-input multi-output)周波数選択的な減衰チャネル上のOFDM(orthogonal frequency division multiplexed)送信のための部分的CSIモデルが述べられる。特に、適応MIMO−OFDM送信が述べられ、そこでは適応2次元コーダビームフォーマが、OFDMサブキャリアにわたる適応パワー及びビットロードスキームと共に、各OFDMサブキャリアに適用される。
【選択図】 図2
Description
本発明は、無線通信に関し、特に、マルチアンテナ送信装置のための符号化技術に関する。
この発明は、ナショナル科学財団によって授与された契約番号CCR−0105612、および米国陸軍によって授与された契約番号DAAD19−01−2−001(デラウェア大学下請契約番号第497420の下での政府の支援によりなされた。政府は本発明について一定の権利を有する。
送信装置パラメータを時間変化するチャネル状態に合わせることにより、適合変調は、送信レートを相当に増大させることができ、そのことが将来のハイレート無線アプリケーションについてのその普及を支持している。この適応変調は、送信装置でチャネル状態情報(CSI; channel state information)を利用しており、それはフィードバックチャネルを通じて得られる。完全なCSIを仮定する適応的な設計は、チャネル評価エラー及び/又はフィードバック遅延によって引き起こされるCSIの不完全性が制限された場合に正しく働く。例えば、遅延されたエラーフリーのフィードバックを有する適応システムは、フィードバック遅延τ≦0.01/fdを維持すべきである。ここで、fdはドップラー周波数を表す。このような厳しい制約は、チャネルフェージング(channel fading)が十分に遅くないと、実際には守ることは難しい。しかしながら、ロングレンジチャネルプレディクタ(long range channel predictors)はこの遅延制約を相当に緩和する。残ったアプローチは、CSIの不完全性を明確に説明し、そしてそれから適応変調装置を設計することである。
他方、アンテナダイバーシティ(antenna diversity)が、無線アプリケーションのための効果的なフェージングカウンタ測定として確立されている。サイズとコストの制限のために、一般にはモバイルユニットは一つか二つのアンテナしか受け入れることができず、そしてこのことが基地局でのマルチプル送信アンテナの動機となっている。完全か又は部分的なCSIが送信装置にあれば、マルチプルアンテナ送信の能力および性能が更に改善され得る。
適応変調は、送信装置パラメータを時間変化するチャネル状態に合わせることにより、システムスループットを著しく増加させる潜在能力を持っている。しかしながら、完全なチャネル状態情報(CSI)を拠り所とする適応変調スキームは、評価エラーおよびフィードバック遅延により引き起こされるCSI不完全性に対して敏感である。
その上、ブロードバンドの無線アプリケーションにおいてはシンボルレートが増加するので、基本的な多入力多出力(MIMO)チャネルは、強い周波数敏感性(strong frequency sensitivity)を示す。周波数に敏感なチャネルを、周波数特性がフラットなサブチャネルの等価なセットに変換することにより、直交周波数分割多重(OFDM)が興味をそそる送信形式として現れる。なぜなら、それには、周波数選択的なフェージング効果を軽減するために、複雑度が低い(復)変調、イコライゼーション(equalization)、および復号(decoding)が付随しているからである。適応的MIMO−OFDM送信に対する一つの挑戦は、フェージングチャネルがランダムに変化する無線環境における送信装置に実際的に役立てられる。
概して、本発明は、部分的チャネル認識を伴うマルチアンテナ送信のための適応変調スキームに方向づけられる。この技術は、最初にシングルキャリア、フラットフェージングチャネルに関して述べられる。それからこの技術は、マルチキャリア、周波数フェージングチャネルに拡張される。
とりわけ、2次元ビームフォーマを具備する送信装置が述べられ、この2次元ビームフォーマでは、Alamouti符号化されたデータストリームが二つの直交基準ビームに沿ってパワーロードされ且つ送信される。この送信装置は、改善、例えば規定されたビットエラーレート(BER)を維持する間のシステムスループットを最大にするために、基準ビーム、二つのビーム間のパワー配分、および信号コンステレーションを調整する。また、適応トレリス符号化変調は、送信レートを更に増加させるために使用してもよい。
述べられた適応マルチアンテナ変調スキームは、シングルアンテナの同等物に比較してチャネル不完全性に対する感度がより小さい。同じ送信レートを達成するために、興味深いトレードオフがフィードバック品質とハードウェアの複雑性との間に出てくる。例として、fdτ≦0.1の場合に送信中のアンテナにより達成されるレートは、二つの送信アンテナにより提供され得るものであるが、緩和されたフィードバック遅延fdτ=0.1を用いれば、大きさ改善のオーダ(order of magnitude improvement)を表す。
次に、多入力多出力(MIMO; multi-input multi-output)周波数選択的フェージングチャネルについての直交周波数分割多重(OFDM)送信のための部分的CSIモードが述べられる。とりわけ、この開示は、適応MIMO−OFDM送信装置について述べ、この適応MIMO−OFDM送信装置では、OFDMサブキャリアについての適応パワーおよびビットローディングスキームに沿って、適応2次元コーダビームフォーマ(the adaptive two-dimensional coder-beamformer)が各OFDMサブキャリアに適用される。この有用な部分的CSIを送信装置で利用することにより、固定された送信パワーの制約下で規定されたエラー性能を保証しながら、送信レートが増加され又は最大にされるであろう。数字的な結果は、適応OFDM(パワーおよびM−アレイQAMコンステレーションと共にロードされたビット)と組み合わせられた適応2次元空間−時間コーダビームフォーマ(送信装置で規定されたチャネルの相関マトリックスの二つの“最強の”アイゲンベクトルのような二つの基準ビームを有する)は送信レートを相当に改善する。
一つの実施形態において、本発明は、コンステレーションセレクタ、ビームフォーマ、および複数の送信アンテナを有する無線通信装置に方向づけられる。このコンステレーションセレクタは、無線通信チャネルのためのチャネル状態情報に基づき一組のコンステレーションから信号コンステレーションを適応的に選択する。ここで、上記コンステレーションセレクタは、下りのデータストリームの情報ビットを、上記選択されたコンステレーションから引き出されたシンボルにマッピングして、シンボルのストリームを生成する。上記ビームフォーマは、シンボルの前記ストリームから複数の符号化されたデータストリームを生成する。複数の送信アンテナは、複数の符号化されたデータストリームに従って波形を出力する。
他の実施形態において、本発明は、複数の適応変調器を具備する無線通信装置に方向づけられ、前記複数の適応変調器のそれぞれは、(1)無線通信チャネルのためのチャネル状態情報に基づき一組のコンステレーションから信号コンステレーションを選択するコンステレーションセレクタと、(2)シンボルの前記ストリームから複数の符号化されたデータストリームを生成するビームフォーマとを具備する。上記無線通信装置は、更に、前記無線通信チャネルを通じた送信のための前記複数の符号化されたデータストリームに従ってマルチキャリア出力波形を生成する変調器を具備する。
他の実施形態において、本発明は、方法に方向づけられ、該方法は、無線通信装置のためのチャネル状態情報を受信するステップと、前記チャネル状態情報に基づき一組のコンステレーションから信号コンステレーションを適応的に選択するステップと、前記評価されたチャネル情報及び前記選択されたコンステレーションに基づきマルチプルアンテナ送信装置による送信のために信号を符号化するステップと具備する。
他の実施形態において、本発明は、命令を記憶するコンピュータ読み取り可能な媒体に方向付けられ、前記命令は、無線通信システムのためのチャネル状態情報を受信するステップと、前記チャネル状態情報に基づき一組のコンステレーションから信号コンステレーションを選択するステップと、下りのデータストリームのビットを、前記選択されたコンステレーションから引き出されたシンボルにマッピングしてシンボルのストリームを生成するステップと、アイゲンビームフォーマを適用して、シンボルの前記ストリーム から複数の符号化されたデータストリームを生成し、複数の符号化された信号を生成するステップとを、無線通信装置のプログラマブルプロセッサに実行させる。
本発明の1またはそれ以上の実施形態の詳細は、添付の図面および以下の本明細書で述べられる。本発明の他の特徴、目的、および利点は、本明細書および図面、並びに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
図1は、QAMコンステレーション(constellation)についての近似的なBERに対して評価された正確なビットエラーレートを比較するグラフの図である。
図2は、Nt送信およびNr受信アンテナを有する無線通信システムを例示するブロックダイアグラムの図である。
図3は、本明細書に記載された適応マルチアンテナ送信装置に基づく2次元(2D)ビームフォーマを例示するブロックダイアグラムの図である。
図4は、異なる信号コンステレーションに最適な領域をプロットしたグラフである。
図5は、シミュレートされたBERおよび近似的BERを記したグラフである。
図6は、8状態トレリスコードについての適応トレリスコード変調において起こり得る一つのパスを記したグラフである。
図7は、適応送信装置によって達成されるレートを示す。
図8は、シングル受信アンテナを有するシステムについて達成された送信レートを例示するプロットである。
図9は、フィードバック遅延とハードウェアの複雑性との間のトレードオフを例示するプロットである。
図10は、トレリス符号化変調(TCM; Trellis coded modulation)を用いて達成されたレートの改善を例示するプロットである。
図11は、適応TCM技術に関する受信ダイバーシティのインパクトを例示するプロットである。
図12は、OFDM無線通信システムの等価不連続時間ベースバンドモデル(equivalent discrete-time baseband model)を表現するブロックダイアグラムである。
図13は、或るしきい値距離を例示するプロットである。
図14は、或るチャネル実現のためのパワーローディングスナップショットを例示するプロットである。
図15は、或るしきい値距離を例示するプロットである。
図16は、或るチャネル実現のためのビットローディングスナップショットを例示するプロットである。
図17は、或るレート比較を例示するプロットである。
図18は、或るレート比較を例示するプロットである。
図19は、或るレート比較を例示するプロットである。
図18は、或るレート比較を例示するプロットである。
図19は、或るレート比較を例示するプロットである。
この開示は、はじめにM−QAM(M-ary quadrature amplitude modulation)について統一的な近似をビットエラーレート(BER)に与える。ビットからシンボルへのグレイマッピング(Gray mapping)を前提とする。適応変調を容易にするためには、計算が容易な近似的BERが特に興味を引く。M=22iのスクエアQAM(square QAMs)に加えて、M=22i+1のレクタンギュラーQAM(rectangular QAMs)が検討される。代表的な目的のために、この開示は、二つの独立したパルス振幅変調(PAM; Pulse Amplitude Mmodulation)を用いて実行できるレクタンギュラーQAMに主眼をおき、その二つのパルス振幅変調の一方は、サイズが(2M)1/2の同相ブランチ(In-Phase branch)に関し、そしてその他方は、サイズが(M/2)1/2の直交位相ブランチ(Quadrature-phase branch)に関する。
実次元(real dimension)と虚次元(imaginary dimension)につきN0/2の変動を有する加法性白色ガウス雑音(AWGN; additive white Gaussian noise)を有する非フェージングチャネルを考える。平均エネルギーEsのコンステレーションについて、d0:=min(|s-s’|)をその最小ユークリッド距離とする。各コンステレーションについて、定数gを次のように定義する。
そして、シンボルエネルギーEsは、その本質を通じてd0 2と次のように関連づけられる。
全てのQAMについて次の統一的なBER近似を採用し得る。
これは、次のように表現し直すことができる。
BPSKは、g=1に対応するM=2のレクタンギュラーQAMの特殊なケースである。従って、BPSKについては特別な取り扱いは必要とされない。近似的BERを次に検証する。
図1は、M=2i,i∈[1,8]のQAMコンステレーションについて近似的BERに対して評価された正確なBERを比較するグラフである。近似は、図1から確認されるように、Pb≦10−2での全てのコンステレーションについて2dB以内である。
図2は、Nt送信アンテナおよびNr受信アンテナを有する無線通信システムを例示するブロックダイアグラムである。フラットフェージングチャネル(flat fading channel)に着目すると、hμνは、μ番目の送信アンテナとν番目の受信アンテナとの間のチャネル係数を表す。ここで、μ∈[1,Nt]およびν∈[1,Nr]である。チャネル係数は、(μ,ν)番目のエントリーhμνを有するNt×NrチャネルマトリックスHにまとめられる。各受信アンテナνについて、チャネルベクトル(channel vector)hν:=[h1ν,…,hNtν]Tが定義される。
無線チャネルはゆっくりと時間変化する。受信装置は、瞬時にチャネル評価を得て、そしてそのチャネル評価を送信装置に定期的に戻す。有効なチャネル認識に基づき、送信装置は、その送信を調整して性能を改善し、そしてシステム全体のスループットを増加させる。この開示は、代表的なチャネルフィードバックセットアップを述べ、そして適応マルチアンテナ送信構造を詳しく説明する。
<チャネル平均フィードバック(channel mean feedback)>
代表的な目的のため、この開示はチャネル平均フィードバックに着目する。ここでは、空間的なフェージングチャネルが、フィードバックに関して条件付けられる白色共変数およびノンゼロ平均(non-zero mean)と共にガウスのランダム変数(Gaussian random variables)としてモデル化される。特に、次のように送信装置xがチャネルxをモデル化するという仮定を採用できる。
ここで、Hバーは、与えられたフィードバック情報であるHの条件付平均であり、Ξ〜CN(ONt×Nr,Nrσε 2INt)は、関連するゼロ平均エラーマトリックスである。確定的なペア
は、部分的CSI(partial CSI)をパラメータで表し、そしてそれは、受信機からフィードバック情報が与えられて定期的にアップデートされる。
代表的な目的のため、この開示はチャネル平均フィードバックに着目する。ここでは、空間的なフェージングチャネルが、フィードバックに関して条件付けられる白色共変数およびノンゼロ平均(non-zero mean)と共にガウスのランダム変数(Gaussian random variables)としてモデル化される。特に、次のように送信装置xがチャネルxをモデル化するという仮定を採用できる。
部分的CSIパラメータ
は、多くの異なった方法で供給することができる。目的を説明するために、遅延されたチャネルフィードバックを有する特定のアプリケーションのシナリオが我々のシミュレーションにおいて調査され、そして使用される。
遅延されたチャネルフィードバックに関して、次のことを仮定することができる。
1)チャネル係数
は、独立であり、完全に同じようにガウス分布CN(0,σh 2)で分布する。2)チャネルは、ドップラー周波数fdと共にジェークスのモデル(Jakes′model)に従ってゆっくりと時間変化している。3)チャネルは、受信装置で完全に取得され、そして、遅延τをもって送信装置に戻されるが、エラーはない。受信装置で(無限の量子化精度での)完全なチャネル評価、およびエラーフリーのフィードバックは、フィードバックチャネルフィードバックHfにおけるARQプロトコルおよびエラーフリー制御符号化(error-free control coding)を使用することにより近似することができ、Hのように同一のガウス処理から導かれるが、Hのτセコンド前である。そして、この対応するHfおよびHのエントリーは、ジェークスのモデルから特定される相関係数ρ:=J0(2πfdτ)で、共にゼロ平均のガウス分布である。ここで、J0( )は、ゼロのオーダの第1種ベッセル関数である。Hfの各実現のために、(6)の平均フィードバックモデルで必要とされるパラメータは次のように得られる。
<適応2次元送信ビームフォーミング>
1)チャネル係数
図3は、2次元(2D)ビームフォーマを示すブロックダイアグラムであり、本明細書で述べられる適応マルチアンテナ送信装置は、その2次元(2D)ビームフォーマに基づいている。チャネルフィードバックに依存して、情報ビットは適切なコンステレーションから引き出されたシンボルに位置づけられる。それから、シンボルストリームs(n)は2Dビームフォーマに与えられ、そしてNtのアンテナを通じて送信される。2Dビームフォーマは、Alamoutiコードを使用し、次のようにして元のシンボルストリームs(n)から二つのデータストリーム
を生成する。
全送信パワーEsは、これらのストリームに配分される。即ち、δ1Esが
に配分され、そしてδ2Es=(1−δ1)Esが
に配分される。ここで、δ1∈[0,1]である。各パワーロードされたシンボルストリームは、n番目のタイムスロットで、Ntx1ビームステアリング(beam-steering)ベクトルx(n):=[x1(n),…,xNt(n)]Tにより重み付けされ、n番目のタイムスロットは次のようである。
シングルからマルチプル送信アンテナへ移行すると、少なくともCSIが送信装置で役に立たない場合、多くの空間的な多重通信および空間時間符号化オプションが可能である。2Dビームフォーミングアプローチに基づく適応送信装置は多くの理由で有利である。
例えば、チャネル平均フィードバックに基づき、最善の送信方策(非符号化のケースにおいて)は、ビームフォーミング(Nt≧2ビームで)直交空間時間ブロック符号化(STBC: orthogonal space time block coding)と組み合わせることである。ここで、最適性は、エラー確率に関する上限、またはシンボルエラーレートに関する上限に関係する。しかしながら、直交STBCは、Nt>2の場合にレートを落とし、それは適応変調には魅力的ではなく、その終局のゴールは、目標BER性能を与えられたデータレートを増加することである。他方、2Dビームフォーマは、チャネルフィードバック品質が改善する場合に最良の可能性のある性能を達成することができる。更に、2Dビームフォーマは、非常に高いSNRでは次善である。このような場合、達成されたBERは、既に目標値よりも低く、レートを無用に犠牲にすることにより更なる努力をBERの改善に払う。きわめて簡単に、ビームフォーマが、フルレート特性、および実際のSNRレンジにわたる強力な性能のために好まれる。
加えて、2Dビームフォーマ構成は、既存の適応マルチアンテナアプローチ、例えば完全なCSIを考慮して(Nt,Nr)=(2,1)の特殊なケースを含むのに概して十分である。このことを検証するため、チャネルをh1およびh2として表すことができる。他に|h1|>|h2|およびu1={0,1]Tの場合に(δ1,δ2)=(1,0)、u1=[1,0]Tとすると、我々の2Dビームフォーマは選択的送信ダイバーシティ(STD)スキームに降格する。
(δ1,δ2)=(1,0)且つu1=[h1,h2]T/(|h1|2+|h2|2)1/2とすると、我々の2Dビームフォーマは送信適応アレイ(TxAA)スキームに降格する。最後に、(δ1,δ2)=(1/2,1/2)、u1=[1,0]T、且つu2=[0,1]Tとすると、空間時間送信ダイバーシティ(STTD)スキームになる。
(δ1,δ2)=(1,0)且つu1=[h1,h2]T/(|h1|2+|h2|2)1/2とすると、我々の2Dビームフォーマは送信適応アレイ(TxAA)スキームに降格する。最後に、(δ1,δ2)=(1/2,1/2)、u1=[1,0]T、且つu2=[0,1]Tとすると、空間時間送信ダイバーシティ(STTD)スキームになる。
更に、少なくとも部分的にAlamouti構造によれば、改善された受信装置処理が容易に達成される。ν番目のアンテナで受信されたシンボルγν(n)はつぎのようである。
ここで、wνは、実数部および虚数部毎に変動N0/2を有する付加的白色ノイズである。式(10)は、受信装置がそれぞれ
を送信する二つの仮想的アンテナを単に観察するということを示唆している。j番目の仮想的送信アンテナからν番目の受信アンテナまでの等価チャネル係数は
である。少なくとも二つのシンボルにわたってチャネルが一定であると仮定すると、線形最大レシオ結合器(MRC)を我々の受信装置に直接的に適用でき、最大尤度最適性(maximum likelihood optimality)を確保する。シンボルの検出は、各シンボルについて別々に実行され、そして各シンボルは次のスカラーチャネルを通して等しく通過する。
ここで、w(n)は、次元毎の変動N0/2である。送信装置は、(δ1,δ2,u1,u2)の2Dビームフォーマの適合を通じて等価なスカラーチャネルheqvに影響を与える。
他の利点として、Alamoutiの符号化および送信ビームフォーミングは基準が現れる点で優位である。
<2Dビームフォーミングに基づく適応変調>
<2Dビームフォーミングに基づく適応変調>
図2に戻ると、平均フィードバック(mean feedback)に基づき、送信装置4は、アイゲンビームフォーマxを制御して基準ビーム(u1およびu2)、パワー配分(δ1,δ2)、およびサイズMおよびエネルギーEsの信号コンステレーションを調整し、目標BER:Pb,targetを維持しながら送信レートを最大化する。説明のため、QAMコンステレーションが採用され、先に例示したようにNの異なるMi=2iのQAMコンステレーションを仮定する。ここで、i=1,2,…,Nである。同様に、コンステレーション特有の定数gはgiとして表される。giの値は、コンステレーションMiによって(1)または(2)から評価される。チャネルが深いフェード(fade)を有している場合、適応設計はデータ送信を中止する(これはM0=0に対応する)。
これらの仮定の下、送信装置4は、ランダムチャネルマトリックスHを(6)におけるように読み取る。Hの各実現のためのBERは、(11)および(5)から次のように得られる。
Hの実現は利用できないので、送信装置は平均BERに頼る。
そして、
を性能メトリックとして使用して、サイズMiのコンステレーションを選択する。
のアイゲンデコンポジション(decomposition of eigen)は、次のようになる。
ここで、UH:=[uH,1,…,uH,Nt]は、Ntアイゲンベクトルを含み、そしてDHは、λ1≧λ2≧…≧λNの非増加順でその対角線上の対応するNtのアイゲン値を有する。なぜなら、
は、また、
のアイゲンベクトル、(6)における読み取られたチャネルHの相関マトリックスであり、我々はそれらをアイゲン方向またはアイゲンビームと称する。
δ1≧δ2≧0を有するパワー配分のために、
を最小化する最適なu1およびu2は次のように表される。
換言すると、我々の2Dビームフォーマにとって最適な基準ビームは二つの最大のアイゲンλ1およびλ2に対応するアイゲンビームである。以下に述べるように、適応2Dビームフォーマは2Dアイゲンビームフォーマとして参照される。
<二つのビーム間の適応パワー配分>
<二つのビーム間の適応パワー配分>
最適なアイゲンビームを用いて、平均BERは同様に得られるが、二つの仮想的アンテナについてのみである。形式的に、所望のBERは次のようである。
ここで、表記を簡潔にするため、次のように定義する。
与えられたβiについて、(16)を最小化する最適なパワー配分は、次の展開であるクローズドフォーム(closed form)に見出すことができる。はっきりと、二つの仮想的アンテナを用いて、我々は簡単化する。
ここでδ2 0は、次から得られる。
最適な解は、δ1≧δ2≧0を保証し、従って更なるパワーがより強力なアイゲンビームに配分される。もし、二つのアイゲンビームが等しく重要(λ1=λ2)であれば、最適な解は、δ1=δ2=1/2である。他方、もし、チャネルフィードバック品質が、σS 2→0のように改善されると、δ1およびδ2はコンステレーションに左右される。
<一定パワーでの適応レート選択>
<一定パワーでの適応レート選択>
もしCSIが完全であれば、チャネルフェージング振幅の確率密度関数(p.d.f: probability density function)を用いて、シングルアンテナ送信のための最適なレートおよびパワー配分が提供される。不完全なCSIがずっとより複雑であることが明らかとなった状態で、マルチアンテナ送信のための最適なレートおよびパワー配分が本明細書で述べられる。それゆえに一定パワー送信が着目され、そして変調レベルのみが調整される。一定パワー送信は、送信設計を簡単化し、チャネルp.d.f.の認識に対する要求を不要にする。
固定された送信パワーおよび与えられたコンステレーションを用いて、送信装置4は、チャネルフィードバックごとに、二つのアイゲンビームにおいて最適なパワーの分配を有する所望のBERを計算する。それから、送信装置は、目標BERを維持しながら、レート最大のコンステレーションを選択する。コンステレーションサイズと共にBER性能が単調に減少するので、送信装置は最適なコンステレーションを探して次のようになる。
この式は、試行錯誤により解くことができ、最大のコンステレーションMi=MNから始めて、そしてそれから最適なMiが見つかるまでiを減少させる。
Hには、NiNrのエントリーが存在するが、コンステレーションの選択は、最初の二つのアイゲン値λ1およびλ2にのみ依存する。(λ1,λ2)の2次元空間は、それぞれが一つのコンステレーションに関連するN+1のばらばらな領域
に分配することができる。とりわけ、
が選択される。従って、図2のシステム2によって達成されるレートは次のようになる。
ここで、p(λ1,λ2)はλ1およびλ2の合同のp.d.f.である。停止確率(outage probability)は、このようになる。
フェージング領域は特定することができる。λ2=λ1であるから、我々は、a:=λ2/λ1∈[0,1]を得る。(λ1,λ2)空間において領域Diを特定するため、Diの各直線との交点は、λ2=αλ1として特定できる。ここで、α∈[0,1]である。とりわけ、各線上のフェージング領域Diはインターバル(interval)となるであろう。λ2=αλ1線上のこのインターバルは、何れかのコンステレーションMiが選択されるとき、[αi(a),α+1(a))として表記される。加えて、α0(a)=0およびαN+1(a)=∞である。境界点
は依然として特定される。
与えられたコンステレーションMiおよびパワー配分ファクタ(δ1,δ2=1−δ1)について、λ2=αλ1線上のλ1の最小値は、
となるように決定でき、次のようになる。
最適なδ1∈[1/2,1]が、BERの要求を満足する最小のλ1を導くので、境界点αi(a)は次のようになることが分かる。
最小化は1次元的な調査であり、そして数字の上で実行することができる。各線上に特定の境界を有すると、以下に更に詳細に説明するように、2次元空間における各コンステレーションに関連するフェージング領域がプロットできる。
一般的な多入力多出力(MIMO)の場合においては、各コンステレーションMiは、2次元平面(λ1,λ2)上のフェージング領域Diと関連づけられる。多くの特殊な場合が存在し、そこではフェージング領域が第1アイゲン値λ1に関するフェージングインターバルにより効果的に決定される。このような場合においては、境界点は
として表される。コンステレーションMiは、
の場合に選択される。従って次のことが得られる。
ここで、
は、λ1の累積的分散関数(c.d.f.; cumulative distribution function)である。停止期間(outage)は次のようになる。
レートと停止期間を計算するため、λ1のp.d.f.および境界
を決定すれば足りる。マルチプル送信およびシングル受信アンテナについては、Nr=1であり、且つ、ただ一つのノンゼロ(non-zero)のアイゲン値λ1が存在し、従ってa=λ2/λ1=0である。境界点は次のようである。
ここで、αi(a)は(25)で特定される。
Nr=1の場合、チャネルh1はCN(0,INt)のように分布する。例2において遅延されたフィードバックを考えると、我々は、パラメータNtおよび平均E{λ1}=|ρ|2Ntでガンマ分布するところの
を得る。λ1のp.d.f.およびc.d.f.は、
である。
(30)および(28)を(26)に代入すると、直ちにレートを得ることができる。
(30)および(28)を(26)に代入すると、直ちにレートを得ることができる。
MIMOの場合に戻ると、本明細書で述べられる適応2Dビームフォーマは、δ1=1およびδ2=0と設定することにより、1Dビームフォーマを含む。数値上の調査がまさしく必要であり、そしてもはやδ2=0はaに依存しない。次のことが簡単化される。
従ってフェージング領域はλ1にのみに依存する。
図4は、Pb=10−3、ES/N0=15dB及びρ=0.9を有する異なる信号コンステレーションに対して最適な領域をプロットする図である。コンステレーションサイズが増加する程、1Dおよび2Dビームフォーミング間の違いが小さくなる。
CSIが完全であれば、Ntのアイゲンチャネルと同じくらい多くの並列データストリームを適応的に送信することにより、スペクトルの効率を強めることに注意されたい。これらのデータストリームは、受信装置で別々にデコードすることができる。しかし、
のアイゲン方向は、もはや真のチャネルHHHのアイゲン方向ではないので、このスキームは、利用できるCSIが不完全である場合には適用できない。結果として、これらの並列ストリームは、受信装置サイドに結び付けられ、そして互いに干渉するであろう。近似的BER表現が即座に得られないので、この結びつきは、合同の検出を実行するためにはより高い受信装置の複雑性を招き、そしてまた送信装置の設計を複雑にする。
<適応トレリス符号変調>
<適応トレリス符号変調>
次に、符号変調(coded modulation)を考える。提案された送信装置においてスカラーチャネルを通じて各情報シンボルs(n)が等しく通過することを思い出されたい。従って、従来のチャネル符号化が適用できる。代表的な目的のため、トレリス符号変調(TCM)に注目する。そこでは、固定されたトレリスコードがフェージングチャネルのための符号化されない適応変調に付け足される。完全なCSIを用いたシングルアンテナ設計は、本明細書で部分的、即ち不完全な、CSIを用いて述べられたMIMOシステムに拡張することができる。
適応トレリス符号化変調のために、n情報ビットから、kビットがトレリス符号化器を通り、k+rの符号化されたコードが生成される。サイズが2n+rのコンステレーションは、それぞれがサイズ2n−kを有する2k+rのサブセットに分割される。k+rの符号化されたビットはどのサブセットが使用されるかを特定し、そして残りのn−kの符号化されないビットは、送信されるべきサブセットからの一つの信号ポイントを特定する。トレリスコードは固定されてもよく、そして信号コンステレーションはチャネル状態に従って適用されてもよい。符号化されない場合とは違い、最小コンステレーションサイズはまさに、各サブセットがただ一つのポイントを含んでいる状態で2k+rである。サイズMiのコンステレーションでは、log2(Mi)−rビットが送信される。
<AWGNチャネルについてのBER近似>
<AWGNチャネルについてのBER近似>
dfreeが1対の有効な暗語間の最小ユークリッド距離を表すものとする。高SNRでは、最も近くに隣り合った暗語(codewords)に起因するエラー確率が支配する。この支配的なエラーイベントは次の確率を有する。
ここで、N(dfree)はユークリッド距離dfreeを有する最も近くに隣り合った暗語の数である。符号化された場合については(4)に加えて、BERは次のように近似できる。
ここで、定数c2およびc3が決定されることを必要とする。それぞれ選択されたトレリスコードについて、適応変調処理を簡単化するため、全ての可能なコンステレーションに一つの定数c3を使用してもよい。
それぞれ選択されたトレリスコードおよび信号コンステレーションMiについて、dfree 2/d0 2の比が固定される。それぞれ規定されたトレリスコードについて、次のように定義する。
(36)および(3)を(35)に代入すると、コンステレーションMiに対する近似的なBERが次のように得られる。
4状態トレリスコードは、k=r=1に一致する。サイズがMi=2i,∀i∈[2,8]のコンステレーションは、セット分割処理の次に、四つのサブセットに分割される。djを、j番目のセット分割の後の最小距離を表すものとする。QAMコンステレーションのために、我々は、dj+1/dj={2}1/2(=2の平方根)とする。M>4の場合、並列的変化がdfree 2=d2 2=4d0 2で支配する。M=4では、並列的変化が存在せず、そして我々は、dfree 2=d0 2+2d1 2=5d0 2を得る。我々は、4状態トレリスについてパラメータc3=1.5=0.375N(dfree)であることが分かる。ここで、N(dfree)=4である。
図5は、(37)においてルシミュレートされたBERおよび近似的BERをプロットする図である。近似は、10−1よりも小さくBERについて2dB以内である。
図6は、8状態トレリスについてのトレリスをプロットした図であり、それはまた、k=2およびr=1でチェックされたものであってもよい。サイズM=2i,∀i∈のコンステレーションは、八つのサブセットに分割される。このサブセットシーケンスは、全てのコンステレーションについて、dfree 2=d0 2+sd1 2=5d0 2でエラー性能を支配する。我々は、8状態トレリスコードについてはc3=6=0.375N(dfree)を選択する。ここで、N(dfree)=16である。近似は、10−1よりも小さくBERについて2dB以内である。
<フェージングチャネルについての適応TCM>
<フェージングチャネルについての適応TCM>
平均フィードバックを有する適応符号化変調をこれから述べる。送信されたシンボルは時間において相関関係があるので、時間インデックスtは、明らかに例えば変数に関連する。H(t)は時間tで読み取られたチャネルを表すために使用される。時間tでの以下の平均エラー確率が、(11)および(37)に基づいて計算できる。
更新されたフィードバックが届く各時間tで、送信装置4が自動的にコンステレーションを選択する。
(37)および(5)の類似性により、我々は、変調されたgiを有し且つlog2(Mi)−rを運ぶコンステレーションMiを有する符号化されない問題で終わる。
しかしながら、符号化されない変調とは異なり、符号化されて送信されたシンボルは、時間において相関関係を有する。チャネルフィードバックが頻発すると仮定する。サブセットシーケンスは、マルチプルフィードバックの更新に及び、そして従って一つのサブセットシーケンスの異なる部分は、異なるコンステレーションから分離されたサブセットを使用してもよい。(39)における送信装置設計は、暗黙のうちに、全ての支配するエラーイベントは一つのフィードバック間隔以内に限定される。
それにもかかわらず、この設計は全ての可能なシナリオに対して目標BERを保障する。支配するエラーイベントが並列的変化の間、またはサブセットシーケンスの間で生じるかもしれないので、この開示は可能性の全てを探る。
1)並列的変化の支配: 並列的変化は一つのシンボルの間隔において生じ、そして従って一つのコンステレーションの選択にのみ依存する.(39)における送信装置の適用は有効である。
2)サブセットシーケンスの支配: 支配するエラーイベントは一つのフィードバック間隔に制限されてもよく、またはマルチプルフィードバック間隔に及んでも良い。もし支配するエラーイベントが一つの間隔内にあれば、(39)における送信装置の適用は間違いなく有効である。他方、異なるコンステレーションから分離されたサブセットを用いたエラーパスの異なる部分と共に、エラーパスはマルチプルフィードバック間隔に及ぶ。
それにもかかわらず、この設計は全ての可能なシナリオに対して目標BERを保障する。支配するエラーイベントが並列的変化の間、またはサブセットシーケンスの間で生じるかもしれないので、この開示は可能性の全てを探る。
1)並列的変化の支配: 並列的変化は一つのシンボルの間隔において生じ、そして従って一つのコンステレーションの選択にのみ依存する.(39)における送信装置の適用は有効である。
2)サブセットシーケンスの支配: 支配するエラーイベントは一つのフィードバック間隔に制限されてもよく、またはマルチプルフィードバック間隔に及んでも良い。もし支配するエラーイベントが一つの間隔内にあれば、(39)における送信装置の適用は間違いなく有効である。他方、異なるコンステレーションから分離されたサブセットを用いたエラーパスの異なる部分と共に、エラーパスはマルチプルフィードバック間隔に及ぶ。
我々は、サブセットシーケンスc1およびc2に着目する。説明を簡潔にするため、時刻t1およびt2で、エラーパスは二つのフィードバック間隔に及ぶと仮定する。異なるコンステレーションが時刻t1およびt2で選択され、異なるd0 2(t1)およびd0 2(t2)を結果的にもたらす。図6に示されるように、c1およびc2の間の距離は、d2(c1,c2|t1,t2)=d2(t1)+d2(t2)のように分けられる。時刻t1でのd2(t1)の寄与は、サブセットζ0(t1)およびζ2(t1)の間の最小距離に、サブセットζ0(t1)およびζ3(t1)、即ちd2(t1)=d1 2(t1)+d0 2(t1)=3d0 2(t1)を加えたものである。同様に、我々は、d2(t2)=d1 2(t2)=2d0 2(t2)を得る。
さて、二つの仮想的イベントは、c1およびc2の間のエラーパスがフィードバック上でのみ起こるというように構築することができ、一方が時刻t1であり、他方が時刻t2である。J=1,2に対し、平均の一対のエラー確率は次のように定義される。
続いて、次の定数を定義する。
b1+b2=1且つ0<b1,b2≦1であることは明らかである。
c1およびc2の間のエラーパスは多数のフィードバック間隔に及び、平均PEPは一つのフィードバック間隔の場合に比較して減少する。異なる時刻での条件つきのチャネル(conditional channel)は独立であるから、次のようになる。
ここで、(42)の導出において、(47)(以下で証明される)における不等性が使用される。式(42)は、サブセットシーケンス間のエラーパスがフィードバック上にのみ及んだ場合に最悪のケースが起こることを表す。しかしながら、このような場合、我々は、(39)において平均BERを保障し、フィードバック間隔のそれぞれについて、平均の一対のエラー確率が減少し、そして従って平均BER(支配する一対のエラー確率に比例し、(35)で概算される)は目標の下に留まることが保障される。
要約すると、(39)における送信装置の適応は、規定されたBERを保証する。CSIが完全であるとすると、この適応は、各コンステレーションの選択についてd0が保持されるポイントになる。本明細書で述べられる技術は、述べられた技術がサブセットの各組間の全距離をチェックする必要がないという意味において、いくつかの従来のアプローチと比較してより簡素である。
<具体例>
<具体例>
シミュレーション用途においては、チャネルセットアップがσh 2=1を条件とし採用される。フィードバック品質σS 2が、σS 2=1−|ρ|2によって相関係数J0(2πfdτ)と関連するということを思い出されたい。ρ=0.95,0.9,0.8とすると、我々は、σS 2=−10.1,−7.2,−4,4dBを得る。異なるセットアップ間の構成な比較のため、平均受信NSR(the average received NSR)は全てのプロット(plot)で使用され、次のように定義される。
また、図7は、Pb,target=10−3,Nt=2,Nr=1,およびp=1,0.95,0.9,0.8,0として、適応送信装置4により達成されるレートを示す。図7に示されるように、フィードバック品質の低下に従ってレートが比較的速く減少することが明らかである。
比較のため、図7はまた、半解析結果を用いて、平均フィードバックを有するチャネルキャパシティを示す。図7に示されるように、キャパシティは、チャネルの不完全性に対して敏感ではない。完全なCSIを有するキャパシティは、予想されるように、CSIを有しないキャパシティよりも、高SNRでおおよそlog2(Nt)=1ビットだけ大きくなる。p=0.9であれば、適応非符号化変調はおよそキャパシティから離れた11dBである。
図8は、Nr=1,Pb,target=10−3およびp=0.9として得られた送信レートを示す図である。図8に示されるように、この得られた送信レートは、送信アンテナの数が増えるにつれて増加する。最も大きなレートの改善は、Ntが1から2に増加したときに起こる。Nt=1で得られたレートは、エネルギー適応を欠いているため、わずかに小さい。
図9は、フィードバック遅延とハードウェアの複雑性とのトレードオフを示す図である。この図に示されるように、一つのトレードオフ値は、シングルアンテナ送信についてfdT=0.01である。図9は、二つのアンテナを用いてfdT=0.1(p=0.904)で得られたレートは、完全なCSI(fdT≦0.01)を有する一つの送信アンテナのそれに相当するということを立証している。したがって、フィードバック遅延の10倍以上が許容され得る。Nt=4およびfdT=0.16(p=0.76)でのレートは、完全なCSIでNt=1としたときのそれよりもまだ良好である。同一のレートを達成するため、シングルアンテナでの遅延制約は、より多くのトランシットアンテナ(transit antenna)、フィードバック品質とハードウェアの複雑性との間の興味深いトレードオフを用いることにより相当に緩和される。図9はまた、送信アンテナの数が増えた場合に、適応設計がCSI不完全性に対して敏感にならなくなることを明らかにしている。
図10は、トレリス符号化変調を用いて得られたレートの改善を示す図である。この例では、前述の4状態および8状態トレリスコードが試験された。最初のPb,targetは10−6,Nt=2,Nr=1に設定される。フィードバック品質が略完全(p=0.99)である場合、レートは、非符号化変調に代えてトレリス符号化変調を用いることにより相当に増加し、完全なCSIのケースと一致する。しかしながら、図10に示されるように、得られたNST利得は、フィードバック品質の低下に応じて速やかに減少する。このことは、分割を設定してTCMによりユークリッド距離を増加することが、AWGNチャネル(p=1)に対してよりもフェージングチャネル(p<1)に対して有効ではないので、予測することができる。示唆されたように、もし価格が手ごろであれば、時間ダイバーシティから利益を得るために、符号化されたビットを交互に配置してもよい。このことは、サブセットシーケンスがエラー性能を支配する8状態のTCMに向いている。
他方、ユークリッド距離は、証明されたように、受信アンテナの数が増えた場合に、近似的な性能の手がかりになる。従って、Nr=2,4として図11に示されるように、TCMにより導入されたSNR利得が回復される。
図10と図7とを比較すると、規定されたビットエラーレートが、大きい(10−3)とは対照的に小さい(10−6)場合、ノイズに満ちたフィードバックに対してより敏感であることがわかる。
これらの技術に従って、チャネル平均フィードバックを用いたマルチアンテナ送信のための適応変調が得られる。2次元ビームフォーマに基づき、提案された送信装置は、基準ビーム、二つのビーム間のパワー配分、および信号コンステレーションを最適に適応して、目標BERを保障しながら送信レートを最大にする。非符号化およびトレリス符号化変調の両方が指定される。数値的結果は、適応マルチアンテナ変調によって可能とされたレートの改善を示し、そしてフィードバック品質とハードウェアの複雑性との間の興味深いトレードオフを指摘している。提案された適応変調は、Alamouti構造のおかげで受信装置の低い複雑性を維持している。
<適応直交周波数分割(OFDM)多重送信>
<適応直交周波数分割(OFDM)多重送信>
MIMOフラットフェージングチャネル上の適応変調について上述した技術は、以下に、部分的CSIに基づく周波数選択的フェージングチャネル上の適応MIMO−OFDMに拡張される。以下に更に述べるように、OFDM送信装置は、性能およびパワーの制約の下で送信レートを最大にするため、サブキャリアを越えてパワーおよびビットが適応的にロードされた状態で、各OFDMサブキャリアに関し適応2次元空間時間コーダビームフォーマ(the adaptive two-dimensional space-time coder-beamformer)を利用する。
この問題は挑戦的である。なぜなら、情報ビットおよびパワーは空間および周波数に最適に配置されるべきである。しかし、高性能で高レートの送信はMIMO周波数選択的チャネル上で可能とされるので、その解は同様に利益になる。前述したように、この技術は次のことを具備している。
○周波数選択的MIMOチャネルについての部分的CSIの定量化、および与えられたパワー予算に対してレートを最大にすることのゴールに関する制約された最適化問題の数式化、および規定されたBER性能。
○適応変調の連続として最適なMIMO−OFDM送信装置の設計、および適応2次元コーダビームフォーマ。
○許されるパワーおよびビットの組み合わせを包み込むと共に、適応変調ビームフォーマの合同最適化を可能にする適切な閾値メトリックの設計。
○部分的CSIに基づき、MIMO−OFDMを越えた合同のパワーおよびビットのローディングのためのアルゴリズムの編入。
○シミュレートされた例を用い、レート、複雑性、および部分的CSIの信頼性の間で発現するトレードオフの例示。
○周波数選択的MIMOチャネルについての部分的CSIの定量化、および与えられたパワー予算に対してレートを最大にすることのゴールに関する制約された最適化問題の数式化、および規定されたBER性能。
○適応変調の連続として最適なMIMO−OFDM送信装置の設計、および適応2次元コーダビームフォーマ。
○許されるパワーおよびビットの組み合わせを包み込むと共に、適応変調ビームフォーマの合同最適化を可能にする適切な閾値メトリックの設計。
○部分的CSIに基づき、MIMO−OFDMを越えた合同のパワーおよびビットのローディングのためのアルゴリズムの編入。
○シミュレートされた例を用い、レート、複雑性、および部分的CSIの信頼性の間で発現するトレードオフの例示。
図12は、無線通信システムのブロックダイアグラムであり、この無線通信システムには、適応MIMO−OFDM送信装置32は、適応パワーおよびビットローディングスキームに従って、各OFDMサブキャリアにわたって適応2次元コーダビームフォーマ34A−34Nを利用している。特に、図12は、Kサブキャリア、Nt送信およびNr受信アンテナ、MIMO周波数選択的フェージングチャネルにわたる信号経路を備えるOFDM無線通信システム30の等価な離散時間ベースバンドモデルを表す。OFDMサブキャリアごとに、送信装置32は、適応2次元(2D)コーダビームフォーマ34A−34Nのひとつを配備する。2Dコーダビームフォーマ34のそれぞれは、Alamoutiの空間時間ブロック符号化(STBS)を送信ビームフォーミングと組み合わせる。以下に説明するように、Nt>2の直交STBSに基づくより高次元のコーダビームフォーマもまた利用することができる。しかしながら、2Dコーダビームフォーマ34は、望ましい性能−レート−複雑性のトレードオフを突き、この理由により、2Dケースが代表的な用途のために説明される。
サブキャリアごとの2Dコーダビームフォーマを利用するため、二つの連続したOFDMシンボルがペアとされて空間時間符号化OFDMブロック上に形成する。周波数選択性のため、一般に異なるサブキャリアは異なるチャネル減衰を有する。従って、2Dコーダビームフォーマを各サブキャリアに適応することに加え、全送信パワーもまた、送信装置32で利用可能なCSIに基づき異なるサブキャリアに慎重に配置される。
nを空間時間符号化OFDMブロックにインデックスを付けるために使用し、そしてkはサブキャリアインデックスを表す。即ち、k∈{0,1,…,K-1}である。P[n;k]は、n番目のブロックのk番目のサブキャリアに割り当てられたパワーを表す。そして、P[n;k]に依存して、M[n;k]コンステレーションポイントからなるコンステレーション(アルファベット)A[n;k]が選択される。M[n;k]=22iのスクエアーQAM(square QAM)に加えて、それは、適応変調において広く使用されており、M[n;k]=22i+1のレクタンギュラーQAM(rectangular QAM)もまた考えられる。先の解析と同様に、サブシーケンス解析は、レクタンギュラーQAMに焦点をあて、このレクタンギュラーQAMは二つの独立なPAMを用いて実行される。研究されたように、一方はサイズ{2M[n;k]}1/2の同相ブランチ(In-phase branch)についてであり、他方はサイズ{M[n;k]/2}1/2の直交位相ブランチ(Quadrature-phase branch)である。I−Qブランチ間の依存性により、このタイプのレクタンギュラーQAMは、スクエアーQAMと同様に、変調および復調の複雑性を背負い込む。
各ブロックのタイムスロットnについて、サブキャリアごとに使用される2Dコーダビームフォーマ34のそれぞれに対する入力は、それぞれが
ビットの情報を運ぶとすれば、A{n;k]から導き出された二つの情報シンボルs1[n;k]およびs2[n;k]を引き起こす。これら二つの情報シンボルは、空間時間符号化され、パワーロードされ、そして2Dビームフォーマによって多重化されて、次のようなNt×2の空間時間(ST)マトリックスを生成する。
ここで、S{n;k]は良く知られたALMOUTI STコードマトリックスであり、U[n;k]は、二つのNt×1基準ビームベクトルu1[n;k]およびu2[n;k]により形成された多重化マトリックスであり、そしてD[n;k]は、0<δ1[n;k],δ2[n;k]≦1且つδ1[n;k]+δ2[n;k]=1として、これら二つの基準ビームに関する対応するパワー配分マトリックスである。n番目のST符号化ブロックに含まれる二つのOFDMシンボルに対応する二つのタイムスロットにおいて、X[n;k]の二つのカラムは、Ntの送信アンテナにわたるk番目のサブキャリア上に送信される。
説明の目的のため、MIMOチャネルは、各空間時間符号化ブロックの間は不変であると考えられるが、フォームブロックをブロックに変更することは許容される。hμ,ν[n]:=[hμ,ν[n;0],…,hμ,ν[n;L]]Tを、n番目のブロックの期間、μ番目の送信アンテナとν番目の受信アンテナとの間のベースバンド等価FIRチャネルとする。ここで、1≦μ≦Nt,1≦ν≦Nrであり、且つLは、NtNrチャネルの最大チャネルオーダである。
で、k番目のサブキャリア上でのhμν[n]の周波数応答は次のようである。
H[n;k]を、その(μ,ν)番目のエントリとしてHμν[n,k]を有するNt×Nrマトリックスとする。送信装置設計を受信装置でのチャネル評価問題から分離するため、我々は、受信装置がチャネルH[n;k],∀n,kの完全な認識を有していると仮定する。
k番目のサブキャリア上のn番目の受信されたブロックを表すY[n;k]を用いて、我々は、サブキャリアごとの入力出力関係を表現することができ、そしてST符号化OFDMブロックは次のようである。
ここで、W[n;k]は、実(real)および虚次元(imaginary dimension)ごとに変動N0/2を有する各エントリーと共に受信装置での付加的白色ガウスノイズ(AWGN)を表す。(47)に基づき、等価チャネルマトリックス
を通るSTマトリックスS[n;k]を用いたAlamouti送信のように送信サブキャリアごとに我々の符号化ビームフォームされたMIMO OFDM送信装置を眺めることができる。受信装置38でのこの等価チャネルおよび最大レシオ合成(MRC; maximum ratio combining)の認識を用いて、各情報シンボルがこのように等価スカラーチャネルをI/O関係で通過することが確かめられる。
ここで、等価チャネルは次のようである。
<周波数選択的MIMOチャネルのための部分的CSI>
送信装置でのチャネル不確定性を説明するために、平均フィードバックについてフラットフェージングマルチアンテナチャネルを参照して上述された。ここで、フェージングチャネルは、非ゼロ平均および白色共分散を有するガウスランダム変量としてモデル化される。この平均フィードバックモデルは、図12のOFDMシステム30の各OFDMサブキャリアに採用される。特に、フィードバックチャネルを通して、または同時モード動作の間、またはチャネルフォーム過去ブロック(channel form past blocks)を予測することにより、送信装置32が、各サブキャリアk上でバイアスされないチャネル評価
を得ると考えられる。送信装置32はこの“名目上のチャネル”
を確定的なものとして取り扱い、そしてCSIの不確定性を説明するために、用語“心配”を加える。送信装置での真のNt×NrMIMOチャネルH[n;k]の部分的なCSIは、従って次のようである。
ここで、Ξ[n;k]は、
に従ってガウス分布されたランダムマトリックスである。変動σε 2[n;k]は、k番目のサブキャリアに関するCSI信頼性を包みこむ。
FIRチャネルタップFIR channel taps)は、受信装置に完全に取得され、且つ、或る遅延を持つが、フィードバックにおいて使用されるパワフルなエラーコントロールコードのおかげでエラーなしで送信装置に戻されると仮定する。また次の条件が真に保持されると仮定する。
1)L+1のタップ
は無相関であるが、必ずしも同一に分配されない(例えばパワープロファイルをイクスポーネンシャルに減衰することを説明する)。各タップは、変動σε 2[l]を有するゼロ平均のガウスである。従って、
である。
2)異なる送信アンテナオおよび受信アンテナのペア間のFIRチャネル
は独立である。このことは、アンテナが互いに十分に離れて配置されることを要求する。
3)全てのFIRチャネルは、平均
で、同じ全エネルギーを有している。マルチアンテナ送信は同じ散乱環境に直面するので、これは、実際問題として理にかなっている。
4)全てのチャネルタップは、ドップラー周波数fdを含んだジェークスのモデルに従って時間変化する。
1)L+1のタップ
2)異なる送信アンテナオおよび受信アンテナのペア間のFIRチャネル
3)全てのFIRチャネルは、平均
4)全てのチャネルタップは、ドップラー周波数fdを含んだジェークスのモデルに従って時間変化する。
n番目のブロックで、チャネルフィードバック
を仮定すると、以前の真のチャネルNbブロックに対応するものが得られる。即ち、
である。各空間時間符号化ブロックは、タイムデュレーション(time duration)Tb秒を有している。そして、hμν f[n]は、hμν f[n]と同じガウス分布から導き出されるが、NbTb秒進んでいる。
がジェークスのモデルで特定される相関係数を表す。ここで、J0( )は、ゼロのオーダーの第1種ベッセル関数である。hμν[n]のMMSE予測子は、
である。不完全性を予測するために、送信装置は推定値
を次のように形成する。
ここで、ξμν[n]は予測エラーである。1)の下で次のことが確認できる。
チャネルタップ上での上述の平均フィードバックモデルは、サブキャリアごとにチャネル周波数応答に関するCSIに変換できる。このことに基づき、(μν)番目のエントリを有するマトリックスが得られる。即ち、
である。1),2)および(52)を用いると、Ξ[n;k]が共分散マトリックス(covariance matrix)
を有することが確かめられる。この事例では、不確実性の指標
は、全てのサブキャリアに共通である。
にもかかわらず、部分的CSIもまた値を統一する。K=1の場合、フラットフェージングのための部分的CSIに要約される。σε 2=0では、検討されたMIMOセットアップの完全なCSIになる。Nt=Nr=1の場合、SISO FIRチャネルに使用される部分的フィードバックに簡単化される。さらに、Nt=Nr=1且つσε 2=0では、それはワイヤーラインDMTチャネル(wireline DMT channels)についての完全なCSIフィードバックに類似する。
一つの目標は、送信装置で利用可能な部分的CSIに基づき、図12においてMIMO−OFDM送信を最適化することである。特に、我々は、各サブキャリアに関する目標BER性能を維持しながら、パワーの制約に従って送信レートを最大にすることを欲する。
は、n番目のブロックのk番目のサブキャリア上の送信装置での明らかになった平均BERを表し、且つ
は、k番目のサブキャリア上の規定された目標BERを表す。目標BERは同一であってもよく、または、システムの仕様に依存して、サブキャリアを通して異なっていてもよい。各空間時間符号化ブロックが二つのシンボル、s1[n;k],s2[n;k]を搬送することを思い出されたい。よってk番目のサブキャリア上に2b[n;k]ビットの情報である。従って、一つのゴールは、次のように制約された最適化問題として数式化される。
を、
に従って最大化する。
ここで、Ptotalはブロックごとに送信装置に利用可能な全パワーである。
ここで、Ptotalはブロックごとに送信装置に利用可能な全パワーである。
(10)における制約された最適化は、次のパラメータの合同的適用を要求する。
○サブキャリアについてのパワーおよびビットローディング
○サブキャリア
ごとの基準ビーム
○サブキャリア
ごとの二つの基準ビーム間のパワー分割
○サブキャリアについてのパワーおよびビットローディング
○サブキャリア
フラットフェージングMIMOチャネルを通じた一定パワーの送信と比較すると、ここでの問題は、OFDMサブキャリアを通じて必要とされるパワーローディングのために、より挑戦的であり、そしてそれは、サブキャリアごとに順番に2Dビームフォーマ最適化に依存する。直感的に言えば、我々の問題は、結局、部分的CSIに基づき、最適に空間および周波数を通じたローディングパワーおよびビットになる。
<2dビームフォーミングを用いた適応MIMO−OFDM>
<2dビームフォーミングを用いた適応MIMO−OFDM>
表記を簡潔にするため、我々の送信装置最適化がブロック基準で実行されるであろうから、我々はブロックインデックスnを落とす。我々の送信装置は、内部段階(適応ビームフォーミング)および外部段階(適応変調)を含む。両方の段階に対する手段は閾値メトリックd0 2[k]であり、それは、規定された
を保障するように、(P[k],b[k])の 許容される組み合わせ2 を決定する。
次に、基準ビームu1[k],u2[k]、およびパワーP[k]の対応するパーセンテージδ1[k],δ2[k]は、(P[k],b[k])の固定された(しかし許容される)組み合わせのために決定される。Tsを、巡回プレフィックスを除いたOFDMシンボル期間とし、そして、一般性を欠くことなく、Ts=1と設定する。この正規化を用いて、k番目のサブキャリアに選ばれたコンステレーションは、平均エネルギー
を有し、且つM[k]=2b[k]の信号点(signaling point)を含む。もし、
がこのコンステレーションに対して最小二乗ユークリッド距離(minimum square Euclidean distance)を表すものとすると、スケールされた距離メトリック
を扱うのに都合がよいことが分かる。なぜなら、QAMコンステレーションについては、それは次のことを保持するからである。
ここで、定数g(b)は、選ばれたコンステレーションがレクタンギュラーであるか、またはスクエアーQAMであるかに依存する。
そのd2[k]は、適応変調器がコーダビームフォーマに伝えるパワーおよびコンステレーション(ビット)ローディング情報を集約することに留意されたい。後者は、d2[k]および部分的CSIを頼りとして、制約C1を満足するようにそのデザインを適用する。適応ビームフォーマデザインを続けるため、したがって我々は(48)に記述されているように、出力zi[k]を用いて、サブキャリアごとにスカラー等価チャネルのBER性能を分析する必要がある。heqv[k]の各(決定論的な)具現化のため、(5)においてAWGNが存在した状況でsi[k]を検出したときのBERは、次のように概算することができる。
ここで、概算の妥当性はまた確かめられている。我々の部分的CSIモデルに基づき、送信装置は、heqv[k]をランダム変数として読み取り、そしてk番目のサブキャリアに関する平均BER性能を次のように評価する。
我々は、我々の基準ビームu1[k],u2[k]を適用して、部分的CSIに基づき、与えられたd2[k]について
を最小化する。最後に、我々は、サブキャリアごとに(ここではk番目)、“名目上のチャネル”に関する分解を考える。
ここで、
は一体(unitary)であり、そしてその対角線上(its diagonal)のアイゲン値を非増加オーダ:λ1[k],≧…≧λNt[k]≧0で含む。証明されたように、
を最小にする最適なu1[k]およびu2[k]は、
である。
のカラムは、また、チャネル相関マトリックス
のアイゲンベクトルであることに注意されたい。それは、部分的CSIに基づき送信装置に読み取られる。従って、基準ビームu1[k]およびu2[k]は、読み取られたチャネル相関マトリックスの二つのアイゲンベクトルに適合し、二つの最大アイゲン値に相当する。
最適な基準ビームを得ると、我々のビームフォーマデザインを完成するため、我々は、それら二つの基準ビーム間で、パワーP[k]を分割する方法を決定しなければならない。
最適な基準ビームを用いて、等価なスカラーチャネルは次のようである。
i=1,2に対して、(17)におけるベクトル
は、
を有するガウス分布である。さらに、我々は、
を有する。任意のベクトルa〜CN(μ,Σ)について、次の同一性が成り立つ。
(60)を(57)に代入し、そして(61)を適用すると、次の関係を得る。
式(62)は、λ1[k],λ2[k]、およびd2[k]に基づき、パワー分割パーセンテージδ1[k],δ2[k]を示す。それらの最適値は(62)を最小化することにより分かり、次の関係を得る。
ここで、
および
で、次の関係を得る。
その解は、0≦δ2[k]≦δ1[k]≦1、且つδ1[k]+δ2[k]=1を保障する。部分的
に基づき、式(16)および(20)は、最小の
を有する2Dコーダビームフォーマ設計を提供し、それは、適応変調器の与えられたd2[k]出力に適用される。この最小
はd2[k]に依存するから、この点での自然な質問は次のようである。d2[k]のどの値について、その値をd0 2[k]と呼ぶと、最小の
が目標の
に到達するか?
補助定理(Lemma): 与えられた部分的CSI、(62)における
は、単調に減少するd2[k]の関数である。従って、しきい値d0 2[k]が存在し、それに対して、もしd2[k]≧d0 2[k]であれば、またはそうでありさえすれば、
となる。しきい値d0 2[k]は、
のときに、d2[k]に関する(19)を解くことにより得られる。
証明: 詳細な証明は、(63)において示されたように、二つの可能なシナリオ、δ2[k]=0およびδ2[k]>0について、d2[k]に関する
の導関数(derivative)を必要とする。我々は、この導関数が、与えられた如何なるd2[k]に対しても常にゼロより小さいということを確かめた。しかしながら、我々は、くどい展開をスキップし、そして代わりの直感的な根拠を提供する。δ1[k]およびδ2[k]が、与えられたd2[k]に対して、(20)におけるように最適化されていると仮定する。さて、Δdだけd2[k]を増加する。δ1[k]およびδ2[k]が、先に最適化された値(即ち、2Dコーダビームフォーマが非適応的でなければ)に固定されている場合、より大きな最小距離を有する信号伝達が常により良好な性能を導くので、対応するBERが減少する。最小コンステレーション距離d2[k]+Δdを用いて、δ1[k]およびδ2[k]を最適化することは、さらにBERを減少させるであろう。従って、d2[k]を増加させることは、
を単調に減少させる。
この補助定理は、我々が望ましいd2[k]を得ることができることを暗示している。しかしながら、クローズドフォームの解が可能ではないようなので、我々は、1次元数値サーチによらなければならない。
数値サーチを避けるため、我々は、次に、概算ではあるが、d0 2[k]についての簡単な解を提案する。式(62)は、2Nrブランチダイバーシティ結合システム(2Nr-branch diversity combining system)以外の何者でもなく、Nrブランチは、Ricianファクタ
を有するRicianフェージングを受ける。一方、他方のNrブランチは、Ricianファクタ
を有するRicianフェージングを受ける。Nakagami-m分布によりRician分布を概算すると、我々は、次により
を概算することができる。
ここで、mμは式(63)の後に定義される。d2[k]の増加に従って
も単調に減少することもまた簡単に確かめることができる。
とすると、我々は、次の二つのステップアプローチを用いてd0 2[k]について解くことができる。
ステップ1:d0 2[k]が、δ2[k]>0で見つかると仮定する。(64)を(65)に代入すると、我々は次を得る。
ここで、
この解の妥当性を確かめるため、d0 2[k]を(21)に代入する。もし
が満足されれば、(66)は望ましい解を生じる。もしそうでなければ、我々は、ステップ2に移る。
ステップ2:ステップ1が、δ2[k]>0で望ましいd0 2[k]を見つけ出すことができなければ、我々は、δ2[k]=0をセットし、δ1[k]=1,δ2[k]=0を代入して、我々は次を得る。
ステップ1:d0 2[k]が、δ2[k]>0で見つかると仮定する。(64)を(65)に代入すると、我々は次を得る。
ステップ2:ステップ1が、δ2[k]>0で望ましいd0 2[k]を見つけ出すことができなければ、我々は、δ2[k]=0をセットし、δ1[k]=1,δ2[k]=0を代入して、我々は次を得る。
d0 2[k]のこの概算の解は、数値的な調査を回避し、従って送信装置の複雑さを低減する。
我々は、次に、いくつかの重要な特殊ケースを詳細に説明する。
特殊ケース−部分的CSIに基づく1次元(1D)ビームフォーミングMIMO OFDM: 1Dビームフォーミングは、もし優先順位を固定してパワーのパーセンテージをδ1[k]=1,δ2[k]=0に固定すれば、2Dビームフォーミングに含まれる。このケースでは、d0 2[k]はクローズドフォーム(closed-form)で見出すことができる。
特殊ケース2−部分的CSIに基づくSISO−OFDM: 部分的CSIに基づくシングルアンテナOFDMは、Nt=Nr=1とすることにより得られる。このケースでは、
である。ここで、
は、k番目のサブキャリアに関する“名目上のチャネル”である。従って、このことは、
と設定した後は、このケースでもまたd0 2[k]を生じる。
特殊ケース3−完全なCSIに基づくMIMO−OFDM: σε 2[k]=0では、各OFDMサブキャリアに関する適応ビームフォーマは、σ2 2[k]=0を有するIDビームフォーマを一掃する。これは、同一チャネル干渉(CCI; cochannel interference)が存在しな場合にはMIMO−OFDMシステムに相当する。この特殊なケースでは、Nakagamiの近似は不要であり、そしてBER性能は次のように簡略化される。
それは、次のようなしきい値メトリックの計算をより簡単にすることに通じる。
特殊ケース4−ワイヤラインDMTシステム(wireline DMT system): DMTシステムにおける従来のワイヤラインチャネルは、Nt=1、Nr=1、且つσε 2[k]=0と設定することにより、我々の 部分的CSIモデル3 に包含することができる。このケースでは、しきい値メトリックd0 2[k]は、
で、(70)により与えられる。
<部分的CSIに基づく適応変調>
<部分的CSIに基づく適応変調>
許される(P[k],b[k])ペアをサブキャリアごとに要約するd0 2[k]を用いて、我々は、データレートを最小化するために、OFDMサブキャリアにわたって合同のパワーおよびビットローディングを追跡する準備ができた。適切な解明の後、DMTシステムのために開発された既存の多くのパワーおよびビットローディングアルゴリズムが、部分的CSIに基づき適応MIMO−OFDMシステムに適用できることが判明する。我々は、最初に、古典的なヒューズ−ハートフアルゴリズム(HHA; Hughes-Hartogs algorithm)が最適なパワーおよびビットローディングを得るために利用できることを示す。
1)最適なパワーおよびビットローディング: ロードされたビットは有限(負ではない整数)値を呈するので、グローバルで最適なパワーおよびビット配分が存在する。全サブキャリア上でのビットの任意の配分が与えられると、我々は、シングルビットを或るサブキャリアに付け加える各ステップを用いて、ステップバイステップビットローディング法(a step by step bit loading manner)でそれを構築することができ、そして目標BER性能を維持するために必要とされる付加的なパワーによって定量化されるコストを招く。これは、ヒューズ−ハートフアルゴリズ(HHA)の後の考えに向けた暗示を与える。それは、各ステップで、どのサブキャリアが、最も少なく要求される付加的なパワーで一つの付加的なビットをサポートするかを見つけることを試みることである。HHAは、最小スパニングツリー(minimum spanning tree)のような多くのアプリケーションを見つける貪欲なアルゴリズムのクラスに属し、そしてハフマン符号化に属することに注意されたい。
1)最適なパワーおよびビットローディング: ロードされたビットは有限(負ではない整数)値を呈するので、グローバルで最適なパワーおよびビット配分が存在する。全サブキャリア上でのビットの任意の配分が与えられると、我々は、シングルビットを或るサブキャリアに付け加える各ステップを用いて、ステップバイステップビットローディング法(a step by step bit loading manner)でそれを構築することができ、そして目標BER性能を維持するために必要とされる付加的なパワーによって定量化されるコストを招く。これは、ヒューズ−ハートフアルゴリズ(HHA)の後の考えに向けた暗示を与える。それは、各ステップで、どのサブキャリアが、最も少なく要求される付加的なパワーで一つの付加的なビットをサポートするかを見つけることを試みることである。HHAは、最小スパニングツリー(minimum spanning tree)のような多くのアプリケーションを見つける貪欲なアルゴリズムのクラスに属し、そしてハフマン符号化に属することに注意されたい。
しきい値メトリックd0 2[k]を有するk番目のサブキャリアにおけるIビットを維持するための最小必要パワーは、d0 2[k]/g(i)である。従って、i番目のビットをk番目のサブキャリアにロードするときのパワーコストは、次のようになる。
i=1について、g(I-1)=∞とすると、c(k,1)=d0 2[k]/g(1)である。次のアルゴリズムにおいて、我々は、各ビットローディングステップ後の残りのパワーを記録するPremと、k番目のサブキャリアに既にロードされたビットの数を格納するbc[k]と、そしてk番目のサブキャリアに現在ロードされているパワーの量を表すPc[k]を用いる。さて、我々は、部分的CSIに基づく適応MIMO−OFDMの合同のパワーおよびビットローディングのためのアルゴリズムを説明する準備ができた。
貪欲なアルゴリズム:
1)初期化: Prem=Ptotalとする。各サブキャリアについて、bc[k]=Pc[k]とし、そしてd0 2[k]を計算する。
2)一つの付加的なビットをロードするのに最も少ないパワーを要するサブキャリアを選択する。即ち、次を選択する。
3)もし残りのパワーがそれに適合できなければ、即ち、もしPrem<c(k0,bc[k0]+1)であれば、P[k]=Pc[k]およびb[k]=bc[k]で抜ける。そうでなければ、一つのビットをサブキャリアk0にロードし、そして状態変数を次のように更新する。
4)ステップ2にループして戻る。
貪欲なアルゴリズム:
1)初期化: Prem=Ptotalとする。各サブキャリアについて、bc[k]=Pc[k]とし、そしてd0 2[k]を計算する。
2)一つの付加的なビットをロードするのに最も少ないパワーを要するサブキャリアを選択する。即ち、次を選択する。
貪欲なアルゴリズムは、シングルビットのみが考慮される場合、それは各ステップでの最適な方策を提供するので、“1ビット最適の”解を生じる。一般に、貪欲なアルゴリズムによって得られた1−ビット最適解は全体的には最適ではないかもしれない。しかしながら、我々の手近にある問題について、我々は、付録Iにおいて次のことを確立した。
最適なビットローディング解は、唯一(unique)ではないことに注意されたい。これは、二つまたはそれ以上のサブキャリアが、それらの個々の(および恐らくは異なる)性能の必要条件の下で、同一のd0 2[k]を有する場合に生じる。しかしながら、唯一の解は、起こるかもしれないありそうな拘束を打破するための簡単なルールを確立した後には、常に得ることができる。
レクタングルおよびスクエアQAMコンステレーションの双方を考慮すると、貪欲なアルゴリズムは同時に一つのビットをロードする。しかしながら、スクエアQAMだけは、適応システムにおいて使用される。もし適応変調段階の間にスクエアQAMのみが選択されれば、我々は、貪欲なアルゴリズムのステップにおいて二つのビットをそれからロードすることができ、そしてそれによって、繰り返しの全数を半分にする。クラスをスクエアQAMに制限することが大きなインパクトを性能に与えるかどうかを疑わしく思うことは当然である。幸いなことに、次の提案が確立されるので、我々をスクエアQAMに限定することは限界損失(marginal loss)を招く。
提案2: レクタンギュラーおよびスクエアQAMの双方を考慮することとの関連は、送信された空間時間符合化ブロックごとに最大で一つのビット損失(平均して)を招き、それは、二つのOFDMシンボルを含む。
二つのOFDMシンボルによって運ばれるビットの全数と比較すると、一つのビットの損失は、スクエアQAMコンステレーションのみを使用する場合に無視できる。しかしながら、考えられるコンステレーションの数を50%だけ低減することは、実際上の適応送信装置設計を簡単化する。これらのコンステレーションは、適応MIMO−OFDM変調についてスクエアQAMのみを指示している(これはまた、一般的なBPSKの選択も除外する)。
提案2の背後にある理由は、スクエアQAMがレクタンギュラーQAMよりもさらにパワー効率がよいことである。我々の自由になるKサブキャリアを用いて、効率に劣るレクタンギュラーQAMの使用を回避し、且つパワー効率のよいスクエアQAMを使用する他のサブキャリアのために残りのパワーを節約することが常に可能である。興味深いことに、これは、フラットフェージングチャネル上の適応変調とは異なる。そこでは、もしスクエアQAMコンステレーションのみが採用されれば、送信パワーは一定であり且つ相当な損失(平均してビット上に二つのシンボル)が含まれる。
2)実際上の考察: 最適で貪欲なアルゴリズムの複雑性はO(NbitK)のオーダである。ここで、Nbitはロードされるビットの総数であり、そしてKはサブキャリアの数である。そして、NbitおよびKが大きい場合に重要である。一方の低複雑性パワーおよびビットローディングアルゴリズムは、DMTアプリケーションのために開発された。[4]および[19]は2重の問題、即ちビットの目標数を用いた全送信パワーを最小化するためのパワーおよびビットの最適な配分を調査することに注意されたい。興味深いことに、切り捨てられた水で満たされた解(water-filling solution)は、修正された我々の送信設計に使用されており、一方では、始めるべきビットの総数の認識を必要とするので、高速アルゴリズムはできない。低複雑性にもかかわらず、アルゴリズムは次善であり、そしてトランケーション動作(truncation operation)のために相当なレートの損失に終わるかもしれない。
2)実際上の考察: 最適で貪欲なアルゴリズムの複雑性はO(NbitK)のオーダである。ここで、Nbitはロードされるビットの総数であり、そしてKはサブキャリアの数である。そして、NbitおよびKが大きい場合に重要である。一方の低複雑性パワーおよびビットローディングアルゴリズムは、DMTアプリケーションのために開発された。[4]および[19]は2重の問題、即ちビットの目標数を用いた全送信パワーを最小化するためのパワーおよびビットの最適な配分を調査することに注意されたい。興味深いことに、切り捨てられた水で満たされた解(water-filling solution)は、修正された我々の送信設計に使用されており、一方では、始めるべきビットの総数の認識を必要とするので、高速アルゴリズムはできない。低複雑性にもかかわらず、アルゴリズムは次善であり、そしてトランケーション動作(truncation operation)のために相当なレートの損失に終わるかもしれない。
部分的CSIに基づく適応MIMO−OFDM設計のための全体の適応手順は、次のように要約することができる。
1)各サブキャリアについて適応2Dコーダビームフォーマを得るために、(59)を用いて、サブキャリア
ごとの基準ビームが最初に適用される。
2)そして、未熟なアルゴリズムよりも低い複雑性での最適性を提供する[15]におけるアルゴリズムを用いて、パワーおよびビットローディング
が、全サブキャリアにわたって合同して実行される。
3)最後に、各サブキャリア
に関する二つの基準ビーム間のパワー分割が(63)を用いて決定される。
<例>
1)各サブキャリアについて適応2Dコーダビームフォーマを得るために、(59)を用いて、サブキャリア
2)そして、未熟なアルゴリズムよりも低い複雑性での最適性を提供する[15]におけるアルゴリズムを用いて、パワーおよびビットローディング
3)最後に、各サブキャリア
<例>
我々は、K=64,L=5と設定し、そして共分散マトリックス
で、チャネルタップが、i.i.d.であると仮定する。我々は、適応変調段において、レクタンギュラーおよびスクエアQAMコンステレーションの双方を考える。サブキャリアにわたる平均送信SNR(信号対雑音比)は、SNR=PtotalTs/(KN0)として定義される。送信レート(ロードされたビットの数)は、
として、二つのOFDMシンボルごとにカウントされる。
<正確な解と概算の解との比較>
<正確な解と概算の解との比較>
代表的なMIMOマルチパスチャネルは、Nt=4,Nr=2且つN0=1を用いてシミュレーションされた。或るチャネルの具現化のために、各サブキャリアに関し2Dビームフォーマを仮定する。図13は、数値的なサーチ、およびp=0.5,0.8,0.9および目標BER=10-3を用いて(65)に基づくクローズドフォーム解(closed-form solution)から得られたしきい値d0 2[k]を示す。図14は、図13と同等のものであるが、目標BER=10-4を用いている。名目上のチャネルの非ネガティブアイゲン値λ1[k]およびλ2[k]もまた、説明の目的で一点鎖線で表されている。これら二つの異なるアプローチを通して得られたd0 2[k]の解が概して互いに非常に近いことに注意されたい。そして、不一致は、フィードバック品質pが増加するにつれ、または目標の
が増加するにつれて減少する。実際の次善のクローズドフォーム解、或るSNRマージンは、目標BER性能を確かめるために必要とされることに注意されたい。とは言っても、d0 2[k]についての次善のクローズドフォーム解は数値的な結果を確かめるのに使用されるであろう。
図13および14は、また、大きなアイゲン値(“良好な品質”を示す)を有するサブチャネル上で、結果d0 2[k]が小さいことを示す。従って、大きなサイズのコンステレーションはそれらのサブチャネルに供給されることができる。
<貪欲なアルゴリズムを用いたパワーおよびビットローディング>
<貪欲なアルゴリズムを用いたパワーおよびビットローディング>
我々は、Nt=4,Nr=2,p=0.5,SNR=9dB、且つ
とする。あるチャネルの実現のために、我々は、貪欲なアルゴリズムを通じて得られたパワーおよびビットローディング解を図15および16にそれぞれ示す。説明の目的上、我々はまた、しきい値メトリックd0 2[k]を示す。我々は、図16のビットローディング解において一つのサブキャリアから次への変化が存在するときはいつでも、図15における対応するパワーローディングに急な変化が存在することが分かる。さらに、同数のビットを有するそれらのサブキャリアについて、貪欲なアルゴリズムによってロードされたパワーはしきい値メトリックに比例する。また、図16における貪欲なアルゴリズムのビットローディングから、我々は、全てのサブキャリアが偶数ビット(せいぜい一つのサブキャリアを除いては)でロードされることが分かり、それは提案2と矛盾しない。
テストケース3−部分的CSIに基づく適応MIMOOFDM: 1Dおよび2Dコーダビームフォーマに基づく適応MIMO−OFDMに加えて、我々は、各OFDMサブキャリアに関するより高次のビームフォーマを頼りとする適応送信装置を誘導し、我々は、本明細書においてそれを任意Dビームフォーマ(any-D beamformer)と称する。
とすると、我々は、図16においてNt=2,Nr=2とし、図18においてNt=4,Nr=2とし、および図8においてNt=4,Nr=4としたand-D、2Dおよび1Dビームフォーミングに基づき、(OOFDMサブキャリアごとに固定されたコンステレーションを使用する)非適応送信スキームおよびMIMO=OFDMスキームを比較する。Alamoutiコードは、Nt=2の場合に使用され、そしてレート3/4STBCコードはNt=4の場合に使用される。適応MIMO−OFDMについての送信レートは200フィードバックリアライゼーション(200 feedback realizations)にわたって平均される。
図17においてNt=2では、多くても二つの基準ビームしか存在しないので、任意Dビームフォーマは2Dコーダビームフォーマに縮小する。図18および19においてNt=4では、23は、部分的CSIの変わりやすい品質(pの変化に応じた)、および様々なサイズのMIMOチャネル(Nrの変化に応じた)について、2Dコーダビームフォーマに基づく適応送信装置が、任意Dビームフォーマに基づくそれと殆んど同じデータレートを達成することを観察する。その縮小された複雑性のために、ゆえに任意Dビームフォーマには2Dビームフォーミングが好ましい。他方、低品質CSIが送信装置に存在する場合には、1Dビームフォーミングは2Dビームフォーミングよりも相当に劣る。しかし、CSI品質が増大するに従って(例えば、p≧0.9)、1Dビームフォーミングに基づく送信装置は2Dビームフォーミングに基づくそれの性能に近づく。
図17においてNt=2,Nr=2では、2Dコーダビームフォーマに基づく適応MIMO−OFDMは、常に非適応の残されたものをしのぐ。図18においてNt=4,Nr=2では、低SNRレンジでの非適応送信装置は極端に低いフィードバック品質(p=0)を有する。しかしながら、SNRが増加するに従い、または、フィードバック品質が改善されるに従い、適応2D送信装置は、非適応送信装置を相当にしのぐ。図19において受信アンテナの数がNr=4に増えるに従い、適応2Dビームフォーマ送信装置はフィードバック品質に関係なく、非適応送信装置よりも一律に良好になる。
<証明>
(28)および(29)に基づき、我々は、次を得る。
表1は、k番目のサブキャリア上のi番目のビットをロードするために必要とされるパワーをリストにしたものである。
表1および式(33)から、次のことを推定する。
<証明>
(28)および(29)に基づき、我々は、次を得る。
貪欲なアルゴリズムが常に1ビット最適結果を選択するにもかかわらず、式(77)は、将来の付加的なビットが同様にパワーを要するということを示している。これは全体的な最適性を確立するためのキーである。なぜなら、貪欲なアルゴリズムにおけるように、どの増加も最もパワー効率がよく、たとえ最適な最終解が何であっても、各サブキャリア上のビットがビットバイビット形式で構成できるからである。従って、貪欲なアルゴリズムは、手近な我々の問題に対しては全体的に最適である。(77)のような不等式を欠いて、最適性が正式に確立される。
(76)から得られる重要な観察結果は、c(k,2j-1)=c(k,2j)が任意のkおよびjに対して真を保持することである。貪欲なアルゴリズムの或る中間ステップで考えると、k番目のサブキャリアに関する(2j-1)番目のビットは、ロードされるべく選択されたビットであり、それは、関連するコストc(k,2j-1)が全ての考えられる選択の中で最小であることを意味している。c(k,2j)=c(k,2j-1)がちょうど同一のコストを有し、そしてそれゆえに、もしパワー不足が宣言されなければ、k番目のサブキャリアに関する(2j-1)番目のビットをロードした後に、最適な貪欲なアルゴリズムにより選択された次のビットが同一のサブキャリアに関する(2j)番目のビットにちがいない。そこで、全体的な手続は同時に二つのビットを効率的にロードし、貪欲なアルゴリズムが、ロウ(row)における二つのビットを各サブキャリアに常にロードするであろう。スクエアQAMのみを用いる場合に、ビットの総数を
として表し、そしてまたレクタンギュラーQAMを考慮に入れる場合には
として表す。多くても一つのサブキャリアk’では、b2[n;k’]=b1[n;k’]+1を保持し、それは確率1/2を有し、他の全てのサブキャリアについては、b2[n;k]=b1[n;k]+1である。ゆえに、Rsquareは、Rrectよりも、空間時間符号化OFDMブロックごとに、ほとんど一つのビットだけ少ない。
<2Dビームフォーミングよりも高次>
<2Dビームフォーミングよりも高次>
適応送信装置の実際の配置のため、我々は、各OFDMサブキャリアに関して2Dコーダビームフォーマを推薦する。しかしながらNt>2では、2Dコーダビームフォーマより高次のものが開発されている。それらは、適切にロードされた空間時間マルチプレクサと、より高次元の直交空間−時間ブロックコーディング設計とを連結することにより形成される。マルチプル基準ビームを通じてより多くのダイバーシティを集め、最適なNt次元ビームフォーマは、最小の達成可能な
の観点から、2Dコーダビームフォーマをしのぐ。ゆえに、二つよりも多くの基準ビームを用いて、サブキャリアごとのしきい値メトリックが改善され、そして各サブキャリアに関するコンステレーションサイズが同一の性能制約の下に増加するであろう。しかしながら、Nt次元ビームフォーミングのメイドの不利な点(maid disadvantage)は、直交STBC設計はNt>2の場合にレートを落とすことである。この場面において重要な点は、Nt基準ビームまで使用できるビームフォーミングの全ての可能な選択を許容する代わりに、2Dコーダビームフォーマのみに焦点をあてることにより適応送信レートがどれほど衰えるかということである。
以下において、我々は、nt“最強の”基準ビームを有するビームフォーミングを表すために表記ntDを使用する。nt≦2では、二つのシンボルが(2)におけるように二つのタイムスロットにわたって送信される。nt=3,4では、ビームフォーマはレート3/4の直交SBCに基づき構成され、三つのシンボルが四つのタイムスロットにわたって送信される。5≦nt≦8の場合、ビームフォーマは、レート1/2の直交STBCに基づき構成され、四つのシンボルが八つのタイムスロットにわたって送信される。簡単にするために、Nt>8即ちnt,max=min(Nt,8)の場合でさえ8方向の最大を考える。もし我々が適応変調ユニットのような八つのOFDMシンボルを有するスーパーブロックをとると、各スーパーブロックは各変調適応ステップで異なるサブキャリアについて異なるniDを認める。とりわけ、一つのスーパーブロックにおいては、一つのサブキャリアは、部分的CSIに依存して、四つの2Dコーダビームフォーマ、または、二つの4Dビームフォーマ、または、一つの8Dビームフォーマを配置する。コンステレーションサイズM[k]では、ntDビームフォーマについて対応する送信レートは、スーパーブロックごとのサブキャリアごとに8fntlog2(M[k])である。ここで、nt=1,2については、
であり、nt=3,4については、
であり、nt=5,6,7,8については、
である。幸いなことに、各サブキャリアについてのパワーP[k]では、情報シンボルごとのエネルギーは、
である。これは、f1=f2=1の特殊なケースとして(11)を含む。
2Dビームフォーミングを用いたように、我々は、各サブキャリアに関する性能の制約に従ってMIMO−OFDMの送信レートを最大化することを望む。我々は、最初に、ntDビームフォーマについて各サブキャリアに関する距離しきい値
を決定する。ここで、1≦nt≦nt,maxである。NtDビームフォーマについて平均BER表現を用いると、我々は、1次元の数値的サーチを通じて
を得る。ゆえに、もし割り当てられたコンステレーションが
の関係を有していれば、我々の補助定理において確率された単調性(monotonicity)のおかげで、採用したNtDビームフォーマは、保障されたBER性能をもたらす。
最初に我々は、2b−QAMがNtDビームフォーミングと共に使用される場合、ビット
<結論>
述べられたMIMO−OFDM送信は部分的(統計学上の)チャネル状態情報(CSI)に適用することができる。適用は、送信装置で三つの(四つの中から)レベルにおいて起こる。情報シンボルのパワーおよび(QAM)コンステレーションサイズ;空間−時間符号化された情報シンボルサブストリーム間で分けるパワー;および各サブキャリアに対応するフラットMIMOサブチャネルについて送信を操作するために(タイムスロットごとに)使用される2(または一般にはマルチ)次元のビームフォーマ。
固定された送信パワー、およびサブキャリアごとに規定されたビットエラーレート性能のために、我々は、周波数選択的MIMOフェージングチャネルについて、提案された送信装置構成のための送信レートを最大化する。パワーおよびビットは、部分的CSIに基づき、空間およびサブキャリア(周波数)にわたって慎重に分配される。完全CSIベースのDMTスキームと似て、我々は、我々の部分的CSIベースのMIMO−OFDM設計におけるローディングが、部分的に(統計学上)送信装置に読み取られるような、規定の性能、チャネル情報、およびその信頼性に依存する最小の距離パラメータ(それは、DMTシステムにおいて使用されるSNRしきい値に似ている)によってコントロールされるということを確立した。我々が確立したこの類似性は、二つの重要な意味を提供する。1)それは、部分的CDIの傘の下に既存のDMTメトリックを統一する。そして2)それは、ワイヤライン(完全CSI)セットアップから実用的なワイヤレス形態へアルゴリズムをロードする既存のDMTのアプリケーションを可能にする。ここで、CSIは部分的にのみ最も頻繁に知られる。
所望の性能−レート−複雑性のトレードオフを可能にするので、送信アンテナ数に関係なく、より高次元のものよりも適応2次元コーダビームフォーマが実際には好ましい。
本発明の様々な実施形態が述べられた。述べられた技術は基地局、セルホン(cell phone)、ラップトップコンピュータ、ハンドヘルドコンピューティング装置、PDA(personal digital assistance)、及びそのようなものを含む様々な送信装置において実現できる。装置は、この技術を実施するためのDSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)、ASIC(application specific integrate circuit)または類似のハードウェア、ファームウェアおよび/またはソフトウェアを含む。換言すると、コンステレーションセレクタおよびアイゲンビームフォーマは、本明細書において述べられたように、このようなハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそのようなものにおいて実施されてもよい。
もしソフトウェアにおいて実施されれば、コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ読み取り可能な命令、即ちプログラムコードを格納してもよく、それは、上述した技術の一つ以上を実行するプロセッサまたはDSPによって実行できる。例えば、コンピュータ読み取り可能な媒体は、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)、NVRAM(non-volatile random access memory)、EEPROM(electrically erasable programmable read-only memory)、フラッシュメモリ、またはそのようなものである。コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ読み取り可能な命令を含んでいてもよく、その命令は、無線通信装置において実行される場合に、無線通信装置に本明細書で述べた1または2以上の技術を実行させる。これらおよび他の実施形態は、本発明の請求項の範囲に含まれる。
4 送信装置
6 受信装置
10 コンステレーションセレクタ
12 2Dアイゲンビームフォーマ
14 チャネル評価器
16 シンボル検出器
20 空間時間ブロックコーダ
22 パワー配分
24 アンテナ重み付け
30 OFDM無線通信システム
32 適応MIMO−OFDM送信装置
38 受信装置
6 受信装置
10 コンステレーションセレクタ
12 2Dアイゲンビームフォーマ
14 チャネル評価器
16 シンボル検出器
20 空間時間ブロックコーダ
22 パワー配分
24 アンテナ重み付け
30 OFDM無線通信システム
32 適応MIMO−OFDM送信装置
38 受信装置
Claims (42)
- 無線通信チャネルのためのチャネル状態情報に基づき、一組のコンステレーションから適応的に信号コンステレーションを選択するコンステレーションセレクタと、
シンボルのストリームから複数の符号化されたデータストリームを生成するビームフォーマと、
前記複数の符号化されたデータストリームに従って波形を出力する複数の送信アンテナとを具備し、
前記コンステレーションセレクタは、下りのデータストリームの情報ビットを前記選択されたコンステレーションから引き出されたシンボルにマッピングしてシンボルのストリームを生成する無線通信装置。 - 前記コンステレーションセレクタは、少なくとも部分的に前記無線通信チャネルのための部分的情報に基づき前記信号コンステレーションを選択することを特徴とする請求項1に記載された無線通信装置。
- 前記コンステレーションセレクタは、少なくとも部分的に第2無線通信チャネルから受信したチャネル平均フィードバックに基づき前記信号コンステレーションを選択することを特徴とする請求項1に記載された無線通信装置。
- 前記コンステレーションセレクタは、少なくとも部分的に目標スループットに基づき前記信号コンステレーションを選択することを特徴とする請求項1に記載された無線通信装置。
- 前記ビームフォーマは、前記コンステレーションセレクタからのシンボルの前記ストリームを処理して空間−時間ブロック符号化されたデータストリームを生成する空間−時間ブロックコーダを具備することを特徴とする請求項1に記載された無線通信装置。
- 前記空間−時間ブロックコーダは、前記シンボルのストリームを処理して、送信アンテナの数に等しいNの空間−時間ブロック符号化されたデータストリームを生成することを特徴とする請求項5に記載された無線通信装置。
- 前記ビームフォーマは、前記空間−時間ブロック符号化されたデータストリームに配分された全パワーを制御するパワースプリッター具備することを特徴とする請求項5に記載された無線通信装置。
- 前記パワースプリッターは、少なくとも部分的に前記チャネル情報に基づき前記空間−時間ブロック符号化されたストリームに配分されたパワーを調整することを特徴とする請求項7に記載された無線通信装置。
- 前記パワースプリッターは、前記コンステレーションセレクタにより選択される前記コンステレーションの関数として前記空間−時間符号化されたデータストリームについてパワーの配分を適応的に調整することを特徴とする請求項7に記載された無線通信装置。
- 前記パワースプリッターは、目標ビットエラーレートを維持しながら送信レートを最大とするために、前記データストリームのパワーの配分を調整することを特徴とする請求項1に記載された無線通信装置。
- 前記ビームフォーマは、アンテナの重みベクトルを前記空間−時間符号化されたデータストリームに割り振って、該空間−時間符号化されたデータストリームのそれぞれの一部を前記出力アンテナのそれぞれに配分することを特徴とする請求項1に記載された無線通信装置。
- 前記ビームフォーマは、前記チャネル状態情報に基づき前記アンテナ重みベクトルを適応的に調整することを特徴とする請求項11に記載された無線通信装置。
- 前記アンテナ重みベクトルは、前記チャネル状態情報の代表である相関マトリックスのアイゲンベクトルを有することを特徴とする請求項12に記載された無線通信装置。
- 前記ビームフォーマは、前記複数の符号化されたデータストリームを二つの直交データストリームとして生成する2次元ビームフォーマであることを特徴とする請求項1に記載された無線通信装置。
- 前記無線通信装置は、携帯電話からなることを特徴とする請求項1に記載された無線通信装置。
- 前記無線通信装置は、基地局からなることを特徴とする請求項1に記載された無線通信装置。
- 情報ビットの個々のストリームを処理する複数の適応変調器と、
前記無線通信チャネルを通じた送信のための前記複数の符号化されたデータストリームに従ってマルチキャリア出力波形を生成する変調器とを具備し、
各適応変調器は、
(1)無線通信チャネルのためのチャネル状態情報に基づき一組のコンステレーションから信号コンステレーションを適応的に選択するコンステレーションセレクタと、
(2)前記シンボルのストリームから複数の符号化されたデータストリームを生成するビームフォーマとを具備し、
前記コンステレーションセレクタは、個々の情報ビットを、前記選択されたコンステレーションから引き出されたシンボルにマッピングしてシンボルのストリームを生成する無線通信装置。 - 前記マルチキャリア波形を出力する複数の送信アンテナを具備することを特徴とする請求項17に記載された無線通信装置。
- 各適応変調器は、情報ビットの個々のストリームを処理すると共に、情報ビットの前記個々のストリームに配分されたパワーを示す付加的情報ビットをロードするパワーローダを更に具備し、
前記個々のコンステレーションセレクタは、前記付加的情報ビットに基づき前記信号コンステレーションを適応的に選択することを特徴とする請求項17に記載された無線通信装置。 - 前記適応変調器の前記パワーローダは、前記チャネル状態情報に基づき前記付加的情報ビットをロードすることを特徴とする請求項19に記載された無線通信装置。
- 前記適応変調器の前記コンステレーションセレクタは、前記選択されたコンステレーションを示す情報ビットの前記ストリーム内の付加的情報ビットをロードすることを特徴とする請求項17に記載された無線通信装置。
- 前記適応変調器のコンステレーションセレクタは、情報ビットの前記ストリームの何れが、最も少なく要求される付加的パワーで前記付加的ビットのそれぞれを支えることができるのかを決定することにより前記付加的ビットを挿入することを特徴とする請求項21に記載された無線通信装置。
- 前記適応変調器は、情報ビットの前記ストリームについてパワーおよびビットローディングを一緒に実行することを特徴とする請求項17に記載された無線通信装置。
- 前記適応変調器のコンステレーションセレクタは、前記無線通信チャネルのための部分的情報に基づき、情報ビットの前記個々のストリームのための信号コンステレーションを選択することを特徴とする請求項17に記載された無線通信装置。
- 前記適応変調器のそれぞれのビームフォーマは、前記コンステレーションセレクタからのシンボルの前記個々のストリームを処理して空間−時間ブロック符号化されたデータストリームを生成する空間−時間ブロックコーダを具備することを特徴とする請求項17に記載された無線通信装置。
- 前記適応変調器のそれぞれのビームフォーマは、前記チャネル情報に基づき、空間−時間ブロック符号化されたデータストリームについて配分された全パワーを制御するパワースプリッターを具備することを特徴とする請求項25に記載された無線通信装置。
- 前記適応変調器のそれぞれのビームフォーマは、前記チャネル状態情報に基づきアンテナ重みベクトルを前記空間−時間符号化されたデータストリームに割り振って、前記空間−時間符号化されたデータストリームのそれぞれの一部を前記出力アンテナのそれぞれに配分することを特徴とする請求項25に記載された無線通信装置。
- 前記無線通信装置は、携帯電話からなることを特徴とする請求項17に記載された無線通信装置。
- 前記無線通信装置は、基地局からなることを特徴とする請求項17に記載された無線通信装置。
- 無線通信システムのためのチャネル状態情報を受信するステップと、
前記チャネル状態情報に基づき一組のコンステレーションから信号コンステレーションを適応的に選択するステップと、
前記評価されたチャネル情報及び前記選択されたコンステレーションに基づきマルチプルアンテナ送信装置による送信のために信号を符号化するステップと
を具備する方法。 - 下りデータストリームのビットを、前記選択されたコンステレーションから引き出されたシンボルにマッピングして、シンボルのストリームを生成するステップと、
前記シンボルのストリームから複数の符号化されたデータストリームを生成して、複数の符号化された信号を生成するステップと、
前記複数の符号化されたデータストリームに従って複数の送信アンテナから波形を出力ステップと
を更に具備することを特徴とする請求項30に記載された無線通信装置。 - 信号コンステレーションを適応的に選択するステップは、少なくとも部分的に第2無線通信装置から受信されたチャネル平均フィードバックに基づき前記信号コンステレーションを適応的に選択するステップを有することを特徴とする請求項31に記載された方法。
- 信号を符号化するステップは、前記チャネル状態情報に基づきアイゲンビームを形成するステップを有することを特徴とする請求項30に記載された方法。
- 信号を符号化するステップは、前記コンステレーションセレクタからのシンボルの前記ストリームを処理して、空間−時間ブロック符号化されたデータストリームを生成するステップ有することを特徴とする請求項30に記載された方法。
- パワースプリッターを適用して、前記空間−時間ブロック符号化されたデータストリームについて配分された全パワーを制御するステップを更に具備することを特徴とする請求項34に記載された方法。
- 少なくとも部分的に前記チャネル情報に基づき前記空間−時間ブロック符号化されたストリームに配分された前記パワーを調整するステップを更に具備することを特徴とする請求項35に記載された方法。
- 前記コンステレーションセレクタによって選択された前記コンステレーションの関数に応じて前記空間−時間符号化されたデータストリームについて全パワーの配分を適応的に調整するステップを更に具備することを特徴とする請求項35に記載された方法。
- アンテナの重みベクトルを前記空間−時間符号化されたデータストリームに割り振って、該空間−時間符号化されたデータストリームのそれぞれの部分を前記マルチプルアンテナのそれぞれに配分するステップを更に具備することを特徴とする請求項35に記載された方法。
- 前記チャネル情報に基づき前記アンテナの重みベクトルを調整するステップを更に具備することを特徴とする請求項38に記載された方法。
- マルチチャリア無線通信システムの各サブキャリアのための一組のコンステレーションから信号コンステレーションを適応的に選択するステップと、
前記選択されたコンステレーションに基づき各サブキャリアのための下りストリームを生成するステップと、
前記シンボルのストリームのそれぞれにアイゲンビームフォーマを適用して、複数の符号化されたデータストリームを生成するステップと、
変調器を適用して、前記マルチキャリア無線通信チャネルを通じた送信のための複数の符号化されたデータストリームに従ってマルチキャリア出力波形を生成するステップと
を更に具備することを特徴とする請求項30に記載された方法。 - 各サブキャリアに配分された前記パワーに基づき各サブキャリアのための信号コンステレーションを適応的に選択するステップを更に具備することを特徴とする請求項40に記載された方法。
- 無線通信システムのためのチャネル状態情報を受信するステップと、
前記チャネル状態情報に基づき一組のコンステレーションから信号コンステレーションを選択するステップと、
下りデータストリームのビットを、前記選択されたコンステレーションから引き出されたシンボルにマッピングして、シンボルのストリームを生成するステップと、
アイゲンビームフォーマを適用し、前記シンボルのストリームから複数の符号化されたデータストリームを生成して複数の符号化された信号を生成するステップと
を無線通信装置のプログラマブルプロセッサに実行させるための命令が記録されたコンピュータ読み取り可能な媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003320112A JP2005086781A (ja) | 2003-09-11 | 2003-09-11 | 部分的チャネル認識を伴うマルチアンテナ送信のための適応変調 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003320112A JP2005086781A (ja) | 2003-09-11 | 2003-09-11 | 部分的チャネル認識を伴うマルチアンテナ送信のための適応変調 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003320112A Pending JP2005086781A (ja) | 2003-09-11 | 2003-09-11 | 部分的チャネル認識を伴うマルチアンテナ送信のための適応変調 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100856214B1 (ko) | 2006-04-07 | 2008-09-03 | 삼성전자주식회사 | 자기 적응 다중 입출력 송수신 시스템 및 방법 |
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-
2003
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