JP2005085537A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池を十分に加湿する燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池1のカソード21とアノード22にセパレータ24a,24bと純水流路25a,25bを備え、燃料電池1のアノード22の圧力を圧力センサ6bによって検出し、セパレータ24bの湿潤時の圧力と比較することでセパレータ24bの乾燥状態を推定し、推定された乾燥状態に応じて純水流路25bに供給する純水を制御する。また、燃料電池1の停止中には停止時間に応じてセパレータ24bの乾燥状態を推定し、推定された乾燥状態に応じて純水流路25bに供給する純水を制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】燃料電池1のカソード21とアノード22にセパレータ24a,24bと純水流路25a,25bを備え、燃料電池1のアノード22の圧力を圧力センサ6bによって検出し、セパレータ24bの湿潤時の圧力と比較することでセパレータ24bの乾燥状態を推定し、推定された乾燥状態に応じて純水流路25bに供給する純水を制御する。また、燃料電池1の停止中には停止時間に応じてセパレータ24bの乾燥状態を推定し、推定された乾燥状態に応じて純水流路25bに供給する純水を制御する。
【選択図】 図1
Description
本発明は燃料電池への水供給に関するものである。
従来、多孔質体で形成されるセパレータを備えた燃料電池において、セパレータを湿潤させることでアノードガスとカソードガスを加湿し、電解質膜を加湿するものが、特許文献1に開示されている。燃料電池の電解質膜は湿潤させることで良好なプロトン伝導性を示し、電解質膜としての機能を果たす。従って、燃料電池を効率良く運転させるためには、常に電解質膜を加湿する必要がある。
特開平6−68884号
しかし、多孔質体で形成されるセパレータは、湿潤時にガス不透過性となる特徴がある一方、乾燥時に十分な水分量を含有していないとガスが透過してしまうという問題点を有する。したがって、上記の発明では、燃料電池の運転中にはセパレータの乾燥状態に応じて水を供給していないために、または燃料電池の運転を停止した後には長期間放置しておくために、次のような問題を生じる。
(1)燃料電池へ供給した水素や空気が、乾燥状態にあるセパレータを透過して純水流路側へ流れて、水素がむだに消費されて燃料電池の効率性能が低下するとともに、故障の原因となる可能性がある。また電解質膜に多孔質体が使われている場合には、水素と空気が混ざり合って燃料電池の出力性能が悪化するという問題も発生する。
(2)一旦乾燥してしまったセパレータの多孔質体を再び湿潤させるのに時間がかかり、燃料電池の出力性能がでるまで時間がかかる。
(1)燃料電池へ供給した水素や空気が、乾燥状態にあるセパレータを透過して純水流路側へ流れて、水素がむだに消費されて燃料電池の効率性能が低下するとともに、故障の原因となる可能性がある。また電解質膜に多孔質体が使われている場合には、水素と空気が混ざり合って燃料電池の出力性能が悪化するという問題も発生する。
(2)一旦乾燥してしまったセパレータの多孔質体を再び湿潤させるのに時間がかかり、燃料電池の出力性能がでるまで時間がかかる。
本発明ではこのような問題点を解決するために発明されたもので、セパレータの乾燥状態を推定してセパレータに水分を供給し、セパレータが乾燥するのを未然に防止することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明では、燃料電池セルを積層した燃料電池の各燃料電池セル間に水を供給する水流路と、各燃料電池セルと水流路との間にセパレータを備え、水流路に水を供給し、セパレータを加湿する燃料電池システムにおいて、セパレータの湿潤状態と乾燥状態とによって変化するアノードもしくはカソードの圧力を基にセパレータの乾燥状態を推定する運転時乾燥状態推定手段と、運転時乾燥状態推定手段によって推定されたセパレータの乾燥状態に応じて水流路に水を供給する水供給制御手段と、を備える。
または、燃料電池セルを積層した燃料電池の各燃料電池セル間に水を供給する水流路と、各燃料電池セルと水流路との間にセパレータを備え、水流路に水を供給し、セパレータを加湿する燃料電池システムにおいて、燃料電池停止後に水流路に水を供給してからの時間を計測する時間計測手段と、停止時間に応じてセパレータの乾燥状態を推定する停止時乾燥状態推定手段と、セパレータの乾燥状態に応じて水流路に供給する水を制御する停止時水供給制御手段と、を備える。
本発明によると、湿潤時のアノードの圧力と乾燥時のアノードの圧力を基に燃料電池のセパレータの乾燥状態を推定することができ、その乾燥状態に応じて、水流路に水を供給し、セパレータを加湿するのでセパレータを常に加湿できる。また、セパレータへの水供給に異常が生じ、セパレータが乾燥したときにも、異常発生検出装置を設けずに、アノードの圧力を基にして素早く検知することができる。
また、燃料電池の停止中に停止時間によって、セパレータの乾燥状態を推定し、推定された乾燥状態が或る所定の乾燥状態よりも乾燥している場合は、水流路に水を供給し、セパレータを加湿するので、起動時に素早く起動させることができる。
本発明の第1実施形態の構成を図1を用いて説明する。
本発明の第1実施形態の燃料電池システムは、水素と空気中の酸素とから発電を行う燃料電池1と、燃料電池のアノード22に燃料である水素を供給する水素タンク2と、燃料電池のカソード21に酸化剤となる空気を供給するコンプレッサ3と、燃料電池1に供給する純水を蓄える純水タンク5と、燃料電池1の運転状態を検出し、制御するコントロールユニット20と、から構成される。
燃料電池1はカソード21とアノード22が電解質膜23を挟持しており、またカソード21とアノード22を加湿する純水が流れる純水流路25a、25bをそれぞれ設け、カソード21と純水流路25a、アノード22と純水流路25bの間にはそれぞれ多孔質体で形成されるセパレータ24a、24bを設けている。
カソード21には、コンプレッサ3によって流量を制御された空気が供給される。そして、カソード21内の圧力はカソード21の下流側に設けた圧力制御弁7aによって制御され、その圧力は圧力検出手段である圧力センサ6aによって検出される。
アノード22には、水素タンク2から供給弁7cによって流量を制御された水素が供給される。そして、アノード22内の圧力はアノード22の下流側に設けた圧力制御弁7bによって制御され、その圧力は圧力検出手段である圧力センサ6bによって検出される。
燃料電池1ではカソード21とアノード22において次式の電極反応により発電が行われる。
カソード21(空気極):2H++2e-+(1/2)O2→H2O (1)
アノード22(水素極):H2→2H++2e- (2)
ここで、圧力制御弁7a、7bによって制御される圧力は、燃料電池1の負荷が大きい、すなわち発電量が多い場合には高めに設定される。これにより燃料電池1のI−V特性(電流−電圧特性)を向上させ、高負荷でも効率良く発電を行うことができる。
アノード22(水素極):H2→2H++2e- (2)
ここで、圧力制御弁7a、7bによって制御される圧力は、燃料電池1の負荷が大きい、すなわち発電量が多い場合には高めに設定される。これにより燃料電池1のI−V特性(電流−電圧特性)を向上させ、高負荷でも効率良く発電を行うことができる。
燃料電池1の純水流路25a、25bには、ウォータポンプ4によって純水タンク5から純水が供給されている。純水流路25a、25bを流れる純水は、多孔質体であるセパレータ24a、24bに浸透し、カソード21とアノード22を加湿し、余剰の純水は再度純水タンク5へ蓄えられる。カソード21とアノード22を加湿することにより、カソード21とアノード22とに挟持された電解質膜23を加湿し、上記(1)、(2)式に示した電極反応を促進することができる。カソード21では反応により水を生成するが、アノード22では水が生成されないので、アノード22が乾燥し易くなっている。
コントロールユニット20は、燃料電池1の運転時のセパレータ24bの乾燥状態を推定する運転時乾燥状態推定手段9と、燃料電池1の運転中止を決定する運転中止手段10と、燃料電池1の発電を制御する燃料電池運転手段8と、から構成される。次にコントロールユニット20での燃料電池システムの制御について説明する。
運転時乾燥状態推定手段9は、圧力センサ6bの圧力値と圧力制御弁7bの開度(開度計測値あるいは開度指令値)からセパレータ24bの乾燥状態を推定する。アノード22に供給する水素量を調整する供給弁7cの開度が所定の開度となっている場合に、アノード22の下流に設けた圧力センサ6bによって検出するアノード22の圧力によってセパレータ24bの乾燥状態を推定することができ、そのセパレータ24bの乾燥状態推定方法を図2を用いて説明する。
セパレータ24bが湿っている場合はアノード22を流れるアノードガス(水素)はセパレータ24bを透過し難いが、セパレータ24bが乾燥するにつれてアノードガスがセパレータ24bを透過し易くなるので、アノード22の圧力は低くなる。セパレータ24bの湿潤時に圧力制御弁7bの開度V0に対する圧力をB0(P0)とすると、セパレータ24bが乾燥するに従い、開度V0において圧力センサ6bで検出される圧力が、予め設定されている圧力制御弁7bの開度に対する圧力値(圧力制御弁7b、開度V0に対して圧力B0)から、例えばB1、B2と下がってくる。このアノード22の圧力を圧力センサ6bによって検出することによってセパレータ24bの乾燥状態を推定することができる。
乾燥状態推定手段9によって推定された乾燥状態は燃料電池運転手段8にその情報が送られる。ここで、乾燥状態が異常であった場合は運転中止手段10にその情報が送られる。
運転中止手段10は乾燥状態推定手段9によって推定された燃料電池1の乾燥状態が或る所定の乾燥状態を超える場合は、何らかの原因で純水が純水流路25bに供給されていない場合などの燃料電池システムに異常があると判断し、また、それにより燃料電池1が破損する恐れがあるので燃料電池1の運転を中止する指令を燃料電池運転手段8に出力する。
なお、前記運転中止手段10には燃料電池の起動運転、暖機運転の条件をも含み、その際の不要な燃料電池出力の取り出しを行うなどせずして、電力触媒等の不測の劣化を抑制することができる。
燃料電池運転手段8は、通常時には燃料電池1の負荷や乾燥状態推定手段9から推定された乾燥状態に応じて、燃料電池1に供給する空気と燃料を制御する。また、燃料電池運転手段8内に備えられた水供給制御手段81によってセパレータ24bが適切な湿潤状態になるようにウォータポンプ4から純水流路25bへ供給される純水を制御する。しかし、運転中止手段10から運転中止の指令を受けると、燃料電池1への空気と水素の供給を中止し、発電を中止する。
ここで、乾燥状態推定方法として、アノード22の下流に設けた圧力センサ6bから検出される圧力によってセパレータ24bの乾燥状態を推定したが、圧力制御弁7bの開度から乾燥状態を推定することもできる。そこで、アノード22の圧力を所定圧力P0としたときに圧力制御弁7bの開度から乾燥状態を推定する方法について説明する。
湿潤時に圧力P0に対する圧力制御弁7bの開度をA0(V0)と固定すると、セパレータ24bが乾燥するにつれて、同じ圧力P0を得るためには、湿っている場合と比較して、圧力制御弁7bの開度を例えばA1、A2と絞らなければならない(圧力制御弁制御手段)。これにより所定の水素量(供給弁7cとなる或る所定開度に対する水素量)が供給されており、かつアノード22の圧力を所定圧力P0で一定にする制御を行う場合には、圧力制御弁7bの開度を検出することでセパレータ24bの乾燥状態を推定することができる。セパレータ24bの乾燥状態推定手段としてはこの方法を用いても良い。この方法を用いることで、アノード22の圧力を常に一定にすることができるので、燃料電池1において安定した発電を行うことができる。
ここではアノード22の乾燥状態について説明を行ったが、カソード21の乾燥状態についても前記アノード22と同様にして乾燥状態を推定することもできる。
本発明の第1実施形態の効果について説明する。
燃料電池1のカソード21とアノード22に設けたセパレータ24a、24bが乾燥すると水素や空気がセパレータ24a、24bを通り抜けるために、カソード21とアノード22の圧力が下がるが、特に圧力が下がり易いアノード22の圧力を検出し、セパレータ24bの湿潤時の圧力と比較することで、セパレータ24aの乾燥状態を推定することができ、その乾燥状態に応じて各純水流路25a、25bに純水を供給することで、各セパレータが乾燥することがなく、燃料電池1を効率良く発電させることができる。
また、水漏れなどによってセパレータ24a,24bの乾燥状態が異常になった場合にも、水漏れ検出装置などを使用せずに素早く察知することができ、装置を簡素化できる。また、乾燥による燃料電池1の破損を防ぐことができる。
また、圧力制御弁7a、7bの開度によってセパレータ24a、24bの乾燥状態を推定すると、カソード21とアノード22の圧力を常に一定とすることができ、燃料電池1を更に効率良く発電させることができる。
次に本発明の第2実形態について図3のシステム構成図を用いて説明する。
第2実施形態はコントロールユニット20について第1実施形態と異なっており、ここではこのコントロールユニット20について説明する。その他の構成については第1実施形態と同じである。
コントロールユニット20は、第1実施形態に加え、燃料電池1が停止してからの時間とその時のセパレータ24bの乾燥状態を記憶する停止時間乾燥状態記憶手段92と、燃料電池1の停止後の乾燥状態を推定する停止時乾燥状態推定手段93と、燃料電池1の停止後の時間を算出する時間計測手段11と、燃料電池1の停止後にセパレータ24bに供給する純水を制御する停止時水供給制御手段82と、から構成される。次にコントロールユニット20での燃料電池システムの制御について説明する。
燃料電池1を停止する際には圧力制御弁7a、7bを閉じ、純水タンク5から純水によってセパレータ24a、24bを或る所定の湿潤状態にする。
時間計測手段11では、燃料電池1が停止してからの時間をタイマなどによって計測する。また、後述する停止時水分供給手段81によってセパレータ24a、24bを加湿したときには、計測時間をリセットし、再度計測を開始する。
停止時間乾燥状態記憶手段92は燃料電池1を起動した時のセパレータ24bの乾燥状態を運転時乾燥状態推定手段9から読み取り、また時間計測手段11から停止時間を読み取り、停止時間と乾燥状態の関係をメモリなどの記憶媒体に記憶する。これを燃料電池1の起動毎に繰り返し行い、蓄積し、図4に示すような乾燥状態推定曲線を更新する。これにより、気候に対応した特徴のある乾燥状態推定曲線を作成することができ、状況に応じて乾燥状態を正確に推定することができる。
乾燥状態推定手段93は時間計測手段11から計測される時間と、停止時間乾燥状態記憶手段92によって随時更新された図4に示す乾燥状態推定曲線から、燃料電池1停止後のセパレータ24bの乾燥状態を推定する。その推定方法は、或る乾燥状態の閾値を設け、乾燥状態曲線から燃料電池停止後に閾値を超える時間を推定し、実際に時間計測手段11によって計測された時間が、乾燥状態曲線から推定された時間に達すると、セパレータ24bが乾燥したと推定する。乾燥状態推定曲線は初期状態で記憶されており、その初期状態から随時更新していくが、更新された乾燥状態推定曲線を初期化することも可能である。また乾燥状態推定曲線を複数記憶させておき、その中から運転者が選択可能とすることもできる。そして、乾燥状態推定手段93によって推定されたセパレータ24bの乾燥状態が、或る閾値を超えて乾燥していると推定されたときには、燃料電池運転手段8に信号を伝達する。
乾燥状態推定手段93によってセパレータ24bが乾燥していると推定されると、燃料電池運転手段8に備えた停止時水分供給制御手段82によってウォータポンプ4を起動し、純水タンク5から純水流路25a、25bへ純水を供給し、セパレータ24a,24bを或る設定された湿潤状態にする。このようにして、燃料電池1の停止後にもセパレータ24a,24bを加湿することができる。また、或る設定された湿潤状態まで必ず加湿するので、繰り返し純水供給を行っても、正確な乾燥状態を推定することができる。ここで或る設定された湿潤状態とは運転時に水供給を行う場合の運転に適した湿潤状態とする。
本発明の第2実施形態の効果について説明する。
燃料電池1が停止しても、停止時間から燃料電池1のセパレータ24bの乾燥状態を推定し、セパレータ24bが或る乾燥状態よりも乾燥しているときには純水タンク5から純水を供給し、セパレータ24a,24bを加湿するので燃料電池1を起動する際に素早く起動することができ、また、乾燥による燃料電池1の劣化を防ぐことができる。
また、燃料電池1の起動時に前回の純水供給からの時間と、その時間に対する起動時のセパレータ24bの乾燥状態を記憶していくので、使用する季節や地域の気候に対応して停止時の乾燥状態をより正確に推定することができる。
本発明の第3実施形態について図5のシステム構成図を基に説明する。第3実施形態は第2実施形態の構成に加え、バッテリ12を備える。更にコントロールユニット20にはバッテリ充電量推定手段であるSOC(State Of Charge)推定手段13を備える。
バッテリ12は、燃料電池1の稼働時に充電され、燃料電池1の停止時の停止時水分供給手段81によってセパレータ24a,24bに純水を供給する際の電力、または燃料電池1の起動時には各アクチュエータなどに電力を供給する。
SOC推定手段13は、バッテリ12の充電状態をバッテリ電圧から推定する。燃料電池1の停止時に停止時乾燥状態推定手段93によって推定されたセパレータ24bの乾燥状態が、或る閾値の乾燥状態を超えた場合には、停止時水分供給手段81によってセパレータ24bに純水が供給されるが、セパレータ24bに純水を供給するための乾燥状態の閾値を図6に示すようにSOC推定手段13によって推定されたバッテリ電圧によって変化させる。ここでは、バッテリ電圧が低いときには燃料電池1に純水を供給する閾値を高く設定し、停止時水分供給手段81による純水供給の回数を減らし、燃料電池1の起動時に必要な電力を確保できるようにする。
本発明の第3実施形態の効果について説明する。
SOC推定手段13からバッテリ12の充電量を推定し、その充電量が少ない場合には燃料電池1停止後にセパレータ24a,bに純水を供給する際には、より乾燥した状態になってから純水を供給するのでバッテリ12の充電量の消費を削減することができる。
本発明の第4実施形態について図7のシステム構成図を基に説明する。
第4実施形態では第2実施形態の構成に加え、純水流路25の圧力を検出する圧力センサ6cと、純水流路25a,25bの圧力を制御する圧力制御弁7dと、を備える。また、コントロールユニット20には第2実施形態に加え、水・水素・空気供給制御手段83と、水・水素・空気圧力制御手段84と、を備える。
燃料電池1を起動するときには運転時乾燥状態推定手段91からセパレータ24bの乾燥状態を推定するが、セパレータ24bが或る所定の乾燥状態よりも乾燥している場合は、水・水素・空気供給手段83によってカソード21とアノード22に、それぞれ空気と水素を供給する前に純水タンク5から純水を純水流路25a,25bに供給し、セパレータを加湿する。そして十分にセパレータが湿潤状態となった後に必要な空気と水素を供給する。ここでの或る所定の乾燥状態とは、乾燥状態推定手段93で燃料電池1へ純水を供給する場合の乾燥状態とは異なる乾燥状態であり、燃料電池1の起動を速やかに行うことのできるために必要なセパレータ24bの状態をいう。
また、水・水素・空気圧力制御手段84では、圧力制御弁7a,7b,7dを調整し、カソード21とアノード22内の圧力は前記(1)、(2)式で電極反応による発電効率が良い圧力であり、純水流路25内の圧力は、カソード21とアノード22に供給された空気と水素が純水流路25a,25bへ流れ込まないようにカソード21圧力とアノード22圧力よりも高い圧力となるように制御する。
本発明の第4実施形態の効果について説明する。
燃料電池1の起動時にセパレータ24a,24bが乾燥している場合は、空気や水素をカソード21とアノード22に供給する前に、純水流路25a,25bへ純水を供給しセパレータ24a,24bを加湿するので、空気や水素が純水流路25a,25bへの流出を防ぐことができる。また、純水流路25a,25bの圧力をカソード21とアノード22の圧力よりも高くするので、空気や水素が純水流路25a,25bへの流出をより防ぐことができる。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内でなしうるさまざまな変更、改良が含まれることは言うまでもない。
燃料電池を使用した様々な分野において利用することができる。特に、停止、起動の回数が多く、その間隔が不規則な自動車に搭載する際に利用することが可能である。
1 燃料電池
2 水素タンク
3 コンプレッサ
4 ウォータポンプ
5 純水タンク
6 圧力センサ
7 圧力制御弁
8 燃料電池運転手段
9 運転時乾燥状態推定手段
10 運転中止手段
11 時間計測手段
81 水供給制御手段
82 停止時水供給制御手段
92 停止時乾燥状態記憶手段
93 停止時乾燥状態推定手段
2 水素タンク
3 コンプレッサ
4 ウォータポンプ
5 純水タンク
6 圧力センサ
7 圧力制御弁
8 燃料電池運転手段
9 運転時乾燥状態推定手段
10 運転中止手段
11 時間計測手段
81 水供給制御手段
82 停止時水供給制御手段
92 停止時乾燥状態記憶手段
93 停止時乾燥状態推定手段
Claims (10)
- アノードとカソードによって挟持した電解質膜で発電を行う燃料電池セルと、
前記燃料電池セルを積層して形成した燃料電池の該燃料電池セル間に水を供給する水流路と、
前記燃料電池セルと前記水流路との間にセパレータと、を備え、
前記水流路に水を供給し、前記セパレータを湿潤させる燃料電池システムにおいて、
前記燃料電池運転時に前記セパレータの湿潤状態と乾燥状態とによって変化するアノードもしくはカソードの圧力を基に前記セパレータの乾燥状態を推定する運転時乾燥状態推定手段と、
前記運転時乾燥状態推定手段によって推定された前記セパレータの乾燥状態に応じて前記水流路への水供給を制御する水供給制御手段と、を備えることを特徴とする燃料電池システム。 - 前記アノードと前記カソードの圧力を検出する圧力検出手段を備え、
前記運転時乾燥状態推定手段が、前記セパレータの湿潤状態の圧力と、前記圧力検出手段によって検出された前記圧力と、を比較して前記セパレータの乾燥状態を推定することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。 - 前記アノードと前記カソードの圧力を検出する圧力検出手段と、
前記アノードと前記カソードの圧力を調整する圧力制御弁と、
前記圧力検出手段によって検出される前記圧力が一定となるように前記圧力制御弁の開度を調整する圧力制御弁制御手段と、を備え、
前記運転時乾燥状態推定手段が、前記セパレータの湿潤状態の前記圧力制御弁の開度と、前記圧力制御弁手段によって調整された前記圧力制御弁の開度と、を比較して前記セパレータの乾燥状態を推定することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。 - 前記燃料電池の通常運転中に前記運転時乾燥状態推定手段によって検出された前記セパレータの乾燥状態が所定値よりも乾燥している場合に、前記燃料電池の運転を中止する運転中止手段を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の燃料電池システム。
- 前記燃料電池の始動時に、前記運転時乾燥状態推定手段によって検出された乾燥状態が、所定値よりも乾燥している場合には、前記燃料電池に燃料を供給するよりも先に前記セパレータに水を供給する水・水素・空気供給制御手段を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の燃料電池システム。
- 前記燃料電池の始動時に、前記運転時乾燥状態推定手段によって検出された乾燥状態が、所定値よりも乾燥している場合には、前記水流路の圧力を水素、空気側の圧力よりも高くする水・水素・空気圧力制御手段を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の燃料電池システム。
- アノードとカソードによって挟持した電解質膜で発電を行う燃料電池セルと、
前記燃料電池セルを積層して形成した燃料電池の該燃料電池セル間に水を供給する水流路と、
前記燃料電池セルと前記水流路との間にセパレータと、を備え、
前記水流路に水を供給し、前記セパレータを湿潤させる燃料電池システムにおいて、
前記水流路への水供給を停止してからの水供給停止時間を計測する時間計測手段と、
前記燃料電池の停止時に前記時間計測手段によって計測された前記水供給停止時間に応じて前記セパレータの乾燥状態を推定する停止時乾燥状態推定手段と、
前記停止時乾燥状態推定手段によって推定された前記セパレータの乾燥状態に応じて前記水流路への水供給を制御する水供給制御手段と、を備えたこと特徴とする燃料電池システム。 - アノードとカソードによって挟持した電解質膜で発電を行う燃料電池セルと、
前記燃料電池セルを積層して形成した燃料電池の該燃料電池セル間に水を供給する水流路と、
前記燃料電池セルと前記水流路との間にセパレータと、を備え、
前記水流路に水を供給し、前記セパレータを湿潤させる燃料電池システムにおいて、
前記水流路への水供給を停止してからの水供給停止時間を計測する時間計測手段と、
前記燃料電池の停止時に前記時間計測手段によって計測された前記水供給停止時間に応じて前記セパレータの乾燥状態を推定する停止時乾燥状態推定手段と、
前記停止時乾燥状態推定手段によって推定された前記セパレータの乾燥状態に応じて前記水流路への水供給を制御する水供給制御手段と、を備えたこと特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の燃料電池システム。 - 前記燃料電池の起動時に、前記時間計測手段によって計測された水供給停止時間と前記運転時乾燥状態推定手段によって推定された前記セパレータの乾燥状態から、前記水供給停止時間に対する前記セパレータの乾燥状態を記憶する乾燥状態記憶手段を備え、
前記乾燥状態記憶手段によって前記停止時乾燥状態推定手段を更新することを特徴とする請求項7または8に記載の燃料電池システム。 - 前記水供給制御手段を動作させる電力を蓄えるバッテリと、
前記バッテリの充電量を推定するバッテリ充電量推定手段と、を備え、
前記燃料電池の停止時には前記バッテリ充電量推定手段によって検出された前記バッテリの充電量が少ない程、前記時間計測手段によって計測される水供給停止時間が経過した後に前記水供給手段による前記水の供給を行うことを特徴とする請求項7から9のいずれか一つに記載の燃料電池システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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