JP2005084433A - 光導波路用感光性組成物、光導波路およびその製造方法 - Google Patents

光導波路用感光性組成物、光導波路およびその製造方法 Download PDF

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俊 皇甫
Hideaki Takase
英明 高瀬
Yuuichi Eriyama
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Abstract

【課題】導波路損失が少なく、ファイバ、導波路デバイス、基材への接着性に優れる光導波路用感光性組成物を提供する。
【解決手段】光導波路用感光性組成物は、光重合性化合物として、(A)ラジカル重合性化合物1〜25モル%および(B)カチオン重合性化合物75〜99モル%(ただし、(A)+(B)=100モル%)を含有する。成分(A)の好ましい一例は、屈折率が1.53以上の(メタ)アクリレート系化合物である。成分(B)の好ましい一例は、屈折率が1.53未満の環状エーテル構造を有する化合物である。光導波路用感光性組成物は、(C)感光波長が400nm以上である光ラジカル重合開始剤、および(D)感光波長が400nm未満である光カチオン重合開始剤を含むことができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、光通信分野や光情報処理分野で用いられる光回路を作製するための光導波路用感光性組成物、該組成物を用いた光導波路、および該光導波路の製造方法に関する。
近年、光導波路等の微小光学部品と光ファイバとを接続させるに際し、当該接続部分における光の漏れや散乱による接続損失の増加を最小限に抑えることが、光デバイスの特性上、強く求められている。そして、簡易な方法によって高精度で光軸合わせを行なうことのできる技術の開発が求められている。特に、波長1.31μmや1.55μm等の近赤外帯域を利用した光通信の用途に用いられるコア径10μmのシングルモードファイバと微小光学部品とを接続するに際しては、接続時の位置的な精度は、光軸と直角の座標において光軸中心からのずれが0.5μm以内と極めて高いものであることが求められている。
このような要求を解決する方法として、ファイバへの入射光および出射光をモニターしながらファイバを調芯させるアクティブアライメントが行なわれている。しかし、アクティブアライメントは、高精度の接続が達成できる半面、長いアライメント時間を要するという問題があった。
これ以外の手法としては、ガイドピンを装着させたり、V溝を有する基板を用いたりして、出射光をモニターすることなくアライメントと接続を行なうパッシブアライメントの検討および提案もなされている。しかし、実用に値する高精度の接続が達成できていないのが現状である。
さらに別手法として、例えば、不飽和基を有する化合物と光重合開始剤とを含有する樹脂を、光ファイバの端面から出射される光を利用して硬化させた後、未硬化の樹脂を除去することによって、光ファイバに接続された導波部を形成し、次いで当該導波部のまわりに硬化樹脂による被覆層を形成することからなる、光路結合可能な光導波路による接続方法が提案されている(特許文献1参照)。この方法によれば、アライメントを行なうことなしに、低い接続損失を達成することができる。しかし、コアを形成した後、未硬化部を洗い流し、再度クラッド用樹脂を流し込み、クラッド層を形成するという工程を踏むため、接続の完了までに長い時間を要するという問題があった。
さらにこの問題を解決するために、所定の波長帯を有する光を受けて重合するコア形成用樹脂と、その波長帯と同一帯域であって前記コア形成用樹脂よりも強い強度の光で重合が可能でかつ、硬化後の光屈折率が前記コア形成用樹脂よりも小さいクラッド形成用樹脂とからなる感光性樹脂組成物において、前記コア形成用樹脂の重合のみが可能な強度の光を前記感光性樹脂に照射することによって、前記クラッド形成用樹脂を排除しつつ前記コア形成用樹脂を重合して、前記光導波路のコア層を形成し、その後、前記クラッド形成用樹脂の重合が可能な強度の光を前記感光性樹脂に照射することによって、前記光導波路のクラッド層を形成し、光導波路を完成させる方法が提案されている(特許文献2参照)。
特開2000−56152号公報 特開2002−258095号公報
上述の特許文献2に記載された手法は、同一帯域の光を用いて光強度の制御によってコア部のみを硬化させる方法であるため、精密な光強度の制御が必要であるという問題があった。また、光照射で得られる硬化物が脆いため、この硬化物からなる導波路に応力が生じた場合、クラックが発生して、接続損失が著しく増加するという問題があった。さらに、コア径が小さなシングルモードファイバを用いた場合には、導波路を十分に形成できないため、接続損失の低下を実現することが困難であった。
そこで、本発明は、形成される導波路の接続部分等の損失が少なく、かつファイバや導波路デバイス等との接着性が十分に高いため、ファイバ間やファイバ/導波路間の光路接続用の光導波路の材料として有用な光導波路用感光性組成物、該組成物の硬化体からなる光導波路、および該光導波路の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ラジカル重合性化合物とカチオン重合性化合物とを特定のモル比で混合してなる感光性組成物を用いて、特定の照射手法で光導波路を形成させることによって、導波路損失が少なく、かつファイバや導波路デバイスや基材との接着性に優れる光導波路が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、光重合性化合物である下記(A)および(B)成分を、下記の配合量(ただし、(A)+(B)=100モル%)で含有することを特徴とする光導波路用感光性組成物を提供するものである。
(A)ラジカル重合性化合物 1〜25モル%
(B)カチオン重合性化合物 75〜99モル%
また、本発明は、上記光導波路用感光性組成物の硬化体からなる光導波路であって、主に上記成分(A)が光硬化してなるコア部と、主に上記(B)が光硬化してなるクラッド部とを含むことを特徴とする光導波路を提供するものである。
さらに、本発明は、上記光導波路用感光性組成物を用意する工程と、該光導波路用感光性組成物に対して、光ファイバの端面から光を出射することにより主に上記成分(A)を光硬化させてコア部を作製する工程と、該コア部の作製後に主に上記成分(B)を光硬化させてクラッド部を作製する工程とを含むことを特徴とする光導波路の製造方法を提供するものである。
本発明の光導波路用感光性組成物は、特定の照射手法によれば当該組成物自身でコア層とクラッド層の両方を形成することができる。そして、この光導波路用感光性組成物が硬化してなる光導波路は、低い導波路損失を有し、かつファイバ、導波路デバイス、基材に対して高い接着性を示す。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の感光性組成物は、以下に説明する成分(A)、(B)を構成成分として含むものである。
本発明の感光性組成物を構成する成分(A)は、ラジカル重合性化合物であり、光ファイバの端面から光を出射することによって光硬化し、コア部を形成する。コア部は、主に成分(A)の硬化物からなるが、実際には成分(B)等の未硬化の感光性組成物中の成分が少量含まれることもある。
成分(A)は、硬化速度の速い(メタ)アクリレート系化合物であることが好ましい。 より具体的には、成分(A)は、該成分中に下記式(1)および(2)で表される構造を有する化合物の群から選択される1種以上の(メタ)アクリレートを含有することが、高屈折率、導波路損失、および接着性の観点から好ましい。
耐熱性の向上の観点からは、式(1)で表される構造を有するジ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
Figure 2005084433
(式中、Rは−(CHCHO)−、−(CHCH(CH)O)−、または−CHCH(OH)CHO−;Xは−C(CH−、−CH−、−O−または−SO−;Yは水素原子またはハロゲン原子;mは0〜4の整数を表す。)
Figure 2005084433
(式中、Rは−(CHCHO)−、−(CHCH(CH)O)−、または−CHCH(OH)CHO−;Yは水素原子またはハロゲン原子、Ph−C(CH−、Ph−、または炭素数1〜20のアルキル基;nは0〜4の整数を表す。ただし、Phはフェニル基を表す。)
成分(A)の具体例としては、1分子中に2個以上のエチレン性不飽和結合基を有する多官能性モノマーや、1分子中に1個のエチレン性不飽和結合基を有する単官能性モノマーが挙げられる。これら単官能モノマーと多官能モノマーは、併用してもよい。
多官能性モノマーとしては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジイルジメチレンジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、フェノールノボラックポリグリシジルエーテルの(メタ)アクリレート等の他、式(1)で表される構造を有するジ(メタ)アクリレートの具体例として、例えば、エチレンオキシド付加ビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、エチレンオキシド付加テトラブロモビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、プロピレンオキシド付加テトラブロモビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエポキシ開環反応で得られるビスフェノールAエポキシ(メタ)アクリレート、テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエポキシ開環反応で得られるテトラブロモビスフェノールAエポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエポキシ開環反応で得られるビスフェノールFエポキシ(メタ)アクリレート、テトラブロモビスフェノールFジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエポキシ開環反応で得られるテトラブロモビスフェノールFエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの多官能性モノマーは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
中でも、エチレンオキシド付加ビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、エチレンオキシド付加テトラブロモビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエポキシ開環反応で得られるビスフェノールAエポキシ(メタ)アクリレート、テトラブロモビスフェノールAエポキシ(メタ)アクリレート等は、特に好ましく用いられる。
式(1)で表される構造を有するジ(メタ)アクリレートの市販品としては、例えば、ビスコート#700、#540(以上、大阪有機化学工業(株)製)、アロニックスM−208、M−210(以上、東亞合成(株)製)、NKエステルBPE−100、BPE−200、BPE−500、A−BPE−4(以上、新中村化学(株)製)、ライトエステルBP−4EA、BP−4PA、エポキシエステル3002M、3002A、3000M、3000A(以上、共栄社化学(株)製)、KAYARAD R−551、R−712(以上、日本化薬(株)製)、BPE−4、BPE−10、BR−42M(以上、第一工業製薬(株)製)、リポキシVR−77、VR−60、VR−90、SP−1506、SP−1506、SP−1507、SP−1509、SP−1563(以上、昭和高分子(株)製)、ネオポールV779、ネオポールV779MA(日本ユピカ(株)製)等が挙げられる。
一方、単官能性モノマーとしては、例えばアクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、イソボルニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチルジエチレングリコール(メタ)アクリレート、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミドテトラクロロフェニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、テトラブロモフェニル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタクロロフェニル(メタ)アクリレート、ペンタブロモフェニル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メチルトリエチレンジグリコール(メタ)アクリレート、等の他、式(2)で表される構造を有するモノ(メタ)アクリレートの具体例として、例えば、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシ−2−メチルエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、4−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、3−(2−フェニルフェニル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレンオキシドを反応させたp−クミルフェノールの(メタ)アクリレート、2−ブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、4−ブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,4−ジブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,6−ジブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの単官能性モノマーは1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
中でも、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、エチレンオキシドを反応させたp−クミルフェノールの(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート等は、特に好ましく用いられる。
式(2)で表される構造を有するモノ(メタ)アクリレートの市販品としては、例えば、アロニックスM113、M110、M101、M102、M5700、TO−1317(以上、東亞合成(株)製)、ビスコート#192、#193、#220、3BM(以上、大阪有機化学工業(株)製)、NKエステルAMP−10G、AMP−20G(以上、新中村化学工業(株)製)、ライトアクリレートPO−A、P−200A、エポキシエステルM−600A(以上、共栄社化学(株)製)、PHE、CEA、PHE−2、BR−30、BR−31、BR−31M、BR−32(以上、第一工業製薬(株)製)等が挙げられる。
成分(A)の屈折率(n 25)は、1.53以上であることがコア層とクラッド層に適当な屈折率差を設けることができるため、好ましい。なお、成分(A)が2種以上の化合物からなる場合、成分(A)の屈折率は、成分(A)全体の屈折率、すなわち、平均屈折率をいう。
本発明の感光性組成物を構成する成分(B)は、カチオン重合性化合物である。
本発明の感光性組成物を用いてコア、クラッド両層を形成させる場合、成分(B)は、400nm未満の光でのみ硬化し、硬化後の屈折率(n 25)が1.53未満であることが好ましい。その理由は、400nm以上の光を照射して、成分(B)を硬化させることなしに主に成分(A)によってコア層を形成させ、その後、クラッド層の形成時に成分(B)を硬化させるためである。クラッド層は、主に成分(B)の硬化物からなるが、実際には成分(A)等の未硬化の感光性組成物中の成分が含まれることもある。
なお、成分(B)が2種以上の化合物からなる場合、成分(B)の屈折率は、成分(B)全体の屈折率、すなわち、平均屈折率をいう。
成分(B)は、成分(A)とは重合性の異なる、特に硬化速度の遅い環状エーテル構造を有する化合物であることが好ましい。
ここで、環状エーテル構造を有する化合物としては、例えば、オキシラン化合物、オキセタン化合物、オキソラン化合物等の脂環式エポキシ化合物が挙げられる。
オキシラン化合物としては例えば、エポキシノボラック樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、プロピレンオキシド変性ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ジグリセロールテトラグリシジルエーテル、ジグリセロールトリグリシジルエーテル、ソルビトールヘキサグリシジルエーテル、ソルビトールペンタグリシジルエーテル、ソルビトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールトリグリシジルエーテル;グリセリン、ソルビトール等の脂肪族多価アルコールに1種または2種以上のアルキレンオキシドやカプロラクトンを付加することにより得られるポリグリシジルエーテルやポリシクロヘキセンオキシド類等を挙げることができる。
オキセタン化合物としては、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(フェノキシエチル)オキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、ジ[1−エチル−(3−オキセタニル)]メチルエーテル、3−エチル−3−[[3−(トリエトキシシリル)プロポキシ]メチル]オキセタン、1,4−ビス[[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル]ベンゼン、1,2−ビス[[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル]ベンゼン、1,3−ビス[[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル]ベンゼン、トリメチロールプロパントリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールトリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、エチレンオキシド変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、プロピレンオキシド変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、エチレンオキシド変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、プロピレンオキシド変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、エチレンオキシド変性ビスフェノールFビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、オキセタニルシルセスキオキサン、フェノールノボラックオキセタン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等を挙げることができる。
これらの市販品としては、UVR−6100、6105、6110、6128、6200、6216(以上、ユニオンカーバイド社製)、セロキサイド2021、2021P、2081、2083、2085、エポリードGT−300、301、302、400、401、403、PB3600、PB4700(以上、ダイセル化学工業(株)製)、KRM−2100、2110、2199、2400、2410、2408、2490、2720、2750(以上、旭電化工業(株)製)、エピコート828、812、1031、872、CT508(以上、ジャパンエポキシレジン(株)製)、デナコールEX−611、612、512、521、411、421、313、314、321(以上、ナガセ化成(株)製)、エポライト40E、100E、70P、200P、400P、1500NP、1600、80MF、100MF、4000、3002(以上、共栄社化学(株)製)、OXA、XDO、POX、DOX、EHOX(以上、東亞合成(株)製)等を挙げることができる。
光ファイバの端面から光を出射して成分(A)のみを光硬化し、コア部を形成するためには、成分(A)と成分(B)の光硬化条件が異なるように設定することが必要である。この目的のためには、公知の種々の方法を用いることができる。中でも、感光波長の異なる光ラジカル重合開始剤と光カチオン重合開始剤を用いる方法は、コア部の形状を制御できることから好ましい。通常は、市販の光重合開始剤の感光波長を考慮して、(C)感光波長が400nm以上である光ラジカル重合開始剤と、(D)感光波長が400nm未満である光カチオン重合開始剤の組み合わせが用いられる。
(C)感光波長が400nm以上である光ラジカル重合開始剤とは、400nm以上に実質的な光吸収を有する光ラジカル重合開始剤をいい、厳密に400nm以上の波長の光のみを吸収することを意味するものではない。そのような光重合開始剤(C)としては、特に限定されないが、例えば、キサントン、フルオレノン、フルオレン、アントラキノン、カルバゾール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド等が挙げられる。
市販品としては、例えば、Irgacure369、500、819、907、784、2959、CGI1700、CGI1750、CGI11850(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、LucirinLR8728(BASF社製)等が挙げられる。
なお、(C)光ラジカル重合開始剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
一方、(D)感光波長が400nm未満である光カチオン重合開始剤とは、400nm未満に実質的な光吸収を有する光カチオン重合開始剤をいい、厳密に400nm未満の波長の光のみを吸収することを意味するものではない。そのような開始剤(D)としては、特に限定されないが、例えば、下記式(3)で表される構造を有するオニウム塩を挙げることができる。このオニウム塩は、光を受けることによりルイス酸を放出する化合物である。
[R Z]+m[MXn+m−m (3)
(式中、カチオンはオニウムイオンであり、ZはS、Se、Te、P、As、Sb、Bi、O、I、Br、ClまたはN≡Nを示し、R、R、RおよびRは、互いに同一または異なる有機基を示す。a、b、cおよびdは、それぞれ0〜3の整数であって、(a+b+c+d)はZの価数に等しい。Mは、ハロゲン化物錯体[MXn+m]の中心原子を構成する金属またはメタロイドを示し、例えばB、P、As、Sb、Fe、Sn、Bi、Al、Ca、In、Ti、Zn、Sc、V、Cr、Mn、Co等である。Xは例えばF、Cl、Br等のハロゲン原子であり、mはハロゲン化物錯体イオンの正味の電荷であり、nはMの原子価である。〕
上記式(3)において、オニウムイオンの具体例としては、ジフェニルヨードニウム、4−メトキシジフェニルヨードニウム、ビス(4−メチルフェニル)ヨードニウム、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウム、トリフェニルスルホニウム、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウム、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)−フェニル]スルフィド、ビス[4−(ジ(4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)スルホニオ)- フェニル] スルフィド、η −2, 4−(シクロペンタジエニル)[1, 2, 3, 4, 5, 6−η]−(メチルエチル)−ベンゼン] −鉄(1+)等が挙げられる。
上記式(3)において、アニオン[MXn+m] の具体例としては、テトラフルオロボレート(BF )、ヘキサフルオロホスフェート(PF )、ヘキサフルオロアンチモネート(SbF )、ヘキサフルオロアルセネート(AsF )、ヘキサクロロアンチモネート(SbCl )等が挙げられる。
また、一般式[MX(OH)] で表されるアニオンを有するオニウム塩を使用することができる。さらに、過塩素酸イオン(ClO )、トリフルオロメタンスルフォン酸イオン(CFSO )、フルオロスルフォン酸イオン(FSO )、トルエンスルフォン酸イオン、トリニトロベンゼンスルフォン酸アニオン、トリニトロトルエンスルフォン酸アニオン等の他のアニオンを有するオニウム塩を使用することもできる。
このようなオニウム塩のうち、(D)成分として特に有効な光酸発生剤は、芳香族オニウム塩である。例えば特開昭50−151996号公報、特開昭50−158680号公報等に記載の芳香族ハロニウム塩、特開昭50−151997号公報、特開昭52−30899号公報、特開昭56−55420号公報、特開昭55−125105号公報等に記載のVIA族芳香族オニウム塩、特開昭50−158698号公報等に記載のVA族芳香族オニウム塩、特開昭56−8428号公報、特開昭56−149402号公報、特開昭57−192429号公報等に記載のオキソスルホキソニウム塩、特開昭49−17040号公報等に記載の芳香族ジアゾニウム塩、米国特許第4, 139, 655号明細書に記載のチオビリリウム塩等が好ましい。また、鉄/アレン錯体、アルミニウム錯体/光分解ケイ素化合物系開始剤等も挙げることができる。
(D)成分として好適に使用することのできる光酸発生剤の市販品としては、UVI−6950、UVI−6970、UVI−6974、UVI−6990(以上、ユニオンカーバイド社製)、アデカオプトマーSP−150、SP−151、SP−170、SP−172(以上、旭電化工業(株)製)、Irgacure 261(以上、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製)、CI−2481、CI−2624、CI−2639、CI−2064(以上、日本曹達(株)製)、CD−1010、CD−1011、CD−1012(以上、サートマー社製)、DTS−102、DTS−103、NAT−103、NDS−103、TPS−103、MDS−103、MPI−103、BBI−103(以上、みどり化学(株)製)、PCI−061T、PCI−062T、PCI−020T、PCI−022T(以上、日本化薬(株)製)等を挙げることができる。これらのうち、UVI−6970、UVI−6974、アデカオプトマーSP−170、SP−172、CD−1012、MPI−103は、これらを含有してなる樹脂組成物に高い光硬化感度を発現させることができることから特に好ましい。
上記の光酸発生剤は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて、(D)成分を構成することができる。
本発明の感光性組成物中における成分(A)と成分(B)の配合量の比率(ただし、成分(A)+成分(B)=100モル%)は、通常、成分(A)(ラジカル重合性化合物)が1〜25モル%、成分(B)(カチオン重合性化合物)が75〜99モル%であり、好ましくは、成分(A)が1〜20モル%、成分(B)が80〜99モル%であり、さらに好ましくは、成分(A)が3〜18モル%、成分(B)が82〜97モル%である。成分(A)が1モル%未満または25モル%を超える場合には、光導波路を形成したときに、導波路損失が大きくなり、光導波路としての性能が劣る。
本発明の光導波路用感光性組成物には、任意成分として、耐熱性向上、硬化性向上、収縮率低下、粘度調整等の目的で、成分(A)、(B)とは異なるオリゴマー、ポリマー等を添加することができる。
さらに本発明においては、上述の成分以外にも各種添加剤として、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、シランカップリング剤、塗面改良剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤、着色剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、溶媒、フィラー、老化防止剤、濡れ性改良剤、離型剤等を必要に応じて配合することができる。
ここで、酸化防止剤の市販品としては、例えば、Irganox1010、1035、1076、1222(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、Antigen P、3C、FR、GA−80(住友化学工業(株)製)等が挙げられる。
紫外線吸収剤の市販品としては、例えば、Tinuvin P、234、320、326、327、328、329、213(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、Seesorb102、103、110、501、202、712、704(以上、シプロ化成(株)製)等が挙げられる。
光安定剤の市販品としては、例えば、Tinuvin 292、144、622LD(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、サノールLS770(三共(株)製)、Sumisorb TM−061(住友化学工業(株)製)等が挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。市販品としては、SH6062、6030(以上、東レ・ダウ コーニング・シリコーン(株)製)、KBE903、603、403(以上、信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
塗面改良剤としては、例えば、ジメチルシロキサンポリエーテル等のシリコーン添加剤が挙げられる。市販品としては、DC−57、DC−190(以上、ダウ コーニング社製)、SH−28PA、SH−29PA、SH−30PA、SH−190(以上、東レ・ダウ コーニング・シリコーン(株)製)、KF351、KF352、KF353、KF354(以上、信越化学工業(株)製)、L−700、L−7002、L−7500、FK−024−90(以上、日本ユニカー(株)製)等が挙げられる。
離型剤の市販品としては、プライサーフA208F(第一工業製薬(株)製)等が挙げられる。
本発明の感光性組成物は、前記各成分を常法により混合することによって製造することができる。このようにして調製される本発明の感光性組成物の粘度は、通常、50〜20,000cp/25℃、好ましくは100〜10,000cp/25℃、より好ましくは200〜5,000である。該粘度が高すぎると、目的とするコア層が形成できず、低い導波路損失を得られないことがある。
本発明の感光性組成物は、以下の手法により光導波路を形成させることで、低い導波路損失を達成することができる。
[コアの形成]
400nm以上に発振波長を有するレーザー光、もしくは400nm以下をカットしたUV光等の成分(A)のみを硬化させることのできる光を、ファイバを通して光ファイバ先端から本発明の感光性組成物中に一定時間照射する。これにより、ファイバ先端からコア層となる高屈折率のラジカル重合性化合物のみが硬化し始め、ファイバの軸方向にコアが形成される。この手法は、2本のファイバ間、あるいはファイバと光導波路間に同様にして、ファイバ、または光導波路のコア層を通して光を照射することで、2本のファイバ間、あるいはファイバと光導波路間にコアを作製することができる。
[クラッドの形成]
コアの形成に続いて、本発明の感光性組成物全体に対して、400nm未満に発振波長を有するレーザー光、もしくは400nm以上をカットしたUV光を一定時間照射する。その結果、上記コア層の周辺の樹脂が硬化し、固形のクラッド層が形成される。最終的に、2本の付け合せたファイバ間、あるいはファイバと光導波路間に、全固体型の導波路が形成される。
以下、本発明を実験例に基いて具体的に説明する。ただし、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内において種々の実施形態の変更が可能である。
[実施例1〜8、比較例1〜10]
表1に記載の各成分を仕込み、液温を50〜60℃に制御しながら1時間攪拌し、液状硬化性組成物を得た。なお、表1中、各成分の添加量の単位は、表中に特に示した箇所を除き、重量部である。
<成分>
表1中の成分は、次のとおりである。
「Vis#700」:ビスコート700(大阪有機工業(株)製)屈折率1.54
(化合物名:ビスフェノールAポリエトキシジアクリレート)
「VR77」: VR77(昭和高分子工業(株)製)屈折率1.56
(化合物名:ビスフェノールAエポキシジアクリレート)
「M110」:アロニックスM110(東亞合成(株)製)屈折率1.55
(化合物名:パラクミルフェノキシエチレングリコールアクリレート)
「DPHA」:KAYARAD DPHA(日本化薬(株)製)屈折率1.53
(化合物名:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)
「IRG819」:Irgacure819(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)
(化合物名:トリ(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキシド)
「IRG784」:Irgacure784(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)
(化合物名:ビス(h−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム)
「XDO」:XDO(東亞合成(株)製)屈折率1.51
(化合物名:1,4−ビス[[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル]ベンゼン)
「1500NP」:エポライト1500NP(共栄社化学(株)製)屈折率1.46
(化合物名:ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル)
「2021P」:セロキサイド2021P(ダイセル化学工業(株)製)屈折率1.51
(化合物名:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)
「SP172」:SP172(旭電化(株)製)
(化合物名:トリアリルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート塩混合物)
「SP152」:SP152(旭電化(株)製)
(化合物名:トリアリルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート塩混合物)
<評価法>
1.屈折率の評価
589nmでの屈折率をアッベ屈折率計にて25℃で測定した。
2.接続損失の測定
[光導波路の作製]
2本のシングルモードファイバ(コア径9.5μm、フジクラ製)を対面する形で、ファイバ間距離を50μm、軸ずれがないように配置した。次いで、この直面するファイバ間に感光性樹脂組成物を泡が入らないように充填した。波長405nmの半導体レーザーの光を2本のファイバを通して、感光性樹脂組成物内に1μWのパワーで30秒間照射した。さらに、高圧水銀灯からのUV光(400nm以上をカットしたもの)をファイバガイドを通して感光性樹脂組成物全体に70mW/cmの照度で3分間照射した。
[接続損失の測定]
導波路の作製後、2本のファイバのうち1本から1550nmのレーザー光を挿入し、もう1本からの出射光をパワーメーターでモニターすることで、損失(接続損失と定義する)を測定した。
3.接着性の評価
感光性樹脂組成物を石英基板上に50μm厚の塗膜が形成できるようにアプリケーターバーにて塗布した。続いて、最高照度250mW/cmのメタルハライドランプを装着したコンベア式UV照射装置にて照射量500mJ/cmにて硬化させた。JIS K5400に準拠して、セロテープによる碁盤目剥離試験にて接着性の評価を行なった。碁盤目100に対して、80個以上が剥がれることなく残った場合を「○」、50個以上80個未満残った場合を「△」、50個未満残った場合を「×」とした。
4.信頼性評価
さらに上記「3.接着性の評価」で得られたシリコンウエファ基板上の試験片(2cm×2cm)の冷熱衝撃試験(−40℃と85℃のサイクル、各温度での保持時間を30分、これを1サイクルとした)を実施した。200サイクル後、剥離が観察されなかったものを「○」、剥離が部分的に観察されたものを「△」、完全に塗膜が基板から剥離したものを「×」とした。
以上の結果を表1に示す。
Figure 2005084433
表1より、本発明の感光性樹脂組成物(実施例1〜8)は、光導波路を形成した場合に、低い導波路損失と、優れた接着性および信頼性を有することがわかる。
一方、比較例1〜10では、損失が全体的に大きかった。また、比較例3〜7、9、10では、接着性および信頼性も悪かった。

Claims (9)

  1. 光重合性化合物である下記(A)および(B)成分を、下記の配合量(ただし、(A)+(B)=100モル%)で含有することを特徴とする光導波路用感光性組成物。
    (A)ラジカル重合性化合物 1〜25モル%
    (B)カチオン重合性化合物 75〜99モル%
  2. 上記成分(A)の屈折率が1.53以上であり、かつ、上記成分(B)の屈折率が1.53未満である請求項1記載の光導波路用感光性組成物。
  3. 上記成分(A)が、(メタ)アクリレート系化合物である請求項1又は2に記載の光導波路用感光性組成物。
  4. 上記成分(B)が、環状エーテル構造を有する化合物である請求項1〜3のいずれか1項に記載の光導波路用感光性組成物。
  5. (C)感光波長が400nm以上である光ラジカル重合開始剤、を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の光導波路用感光性組成物。
  6. (D)感光波長が400nm未満である光カチオン重合開始剤、を含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の光導波路用感光性組成物。
  7. 上記成分(A)が、下記式(1)で表される構造を有する化合物および下記式(2)で表される構造を有する化合物からなる群より選択される1種以上の(メタ)アクリレート系化合物である請求項1〜6のいずれか1項に記載の光導波路用感光性組成物。
    Figure 2005084433
    (式中、Rは−(CHCHO)−、−(CHCH(CH)O)−、または−CHCH(OH)CHO−;Xは−C(CH−、−CH−、−O−または−SO−;Yは水素原子またはハロゲン原子;mは0〜4の整数を表す。)
    Figure 2005084433
    (式中、Rは−(CHCHO)−、−(CHCH(CH)O)−、または−CHCH(OH)CHO−;Yは水素原子またはハロゲン原子、Ph−C(CH−、Ph−、または炭素数1〜20のアルキル基;nは0〜4の整数を表す。ただし、Phはフェニル基を表す。)
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光導波路用感光性組成物の硬化体からなる光導波路であって、上記成分(A)が光硬化してなるコア部と、上記(B)を光硬化させた硬化物を含有するクラッド部とを含むことを特徴とする光導波路。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光導波路用感光性組成物を用意する工程と、該光導波路用感光性組成物に対して、光ファイバの端面から400nm以上の波長の光を出射することによりコア部を作製する工程と、該コア部の作製後に400nm未満の波長の光を照射することによりクラッド部を作製する工程とを含むことを特徴とする光導波路の製造方法。
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