JP2005083897A - 磁性体濃度計測装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】外乱の影響を取り除くことにより正しく補正して連続的に計測し得ると共に、低コストに構成し得る磁性体濃度計測装置を提供する。
【解決手段】流体中の磁性体濃度に対応する周波数の変化を検出し得るよう流体の近傍もしくは流体内に第一コイル5を配した実測用のLC発振回路1と、流体中の磁性体の影響を受けない位置もしくは流体中の磁性体の影響が少ない位置に第二コイル6を配した補正用のLC発振回路2と、実測用のLC発振回路1の発振周波数と補正用のLC発振回路2の発振周波数とから計測データの差を求めて磁性体の濃度に換算する処理手段3とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】流体中の磁性体濃度に対応する周波数の変化を検出し得るよう流体の近傍もしくは流体内に第一コイル5を配した実測用のLC発振回路1と、流体中の磁性体の影響を受けない位置もしくは流体中の磁性体の影響が少ない位置に第二コイル6を配した補正用のLC発振回路2と、実測用のLC発振回路1の発振周波数と補正用のLC発振回路2の発振周波数とから計測データの差を求めて磁性体の濃度に換算する処理手段3とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、流体に含まれる磁性体の濃度を計測し得る磁性体濃度計測装置に関するものである。
一般に、流体を流す配管を備えた摺動機器の中には、摺動により磨耗を生じるものがあり、このような摺動機器において摺動による磨耗が生じた際には、配管に鉄等の磁性体が流れるため、配管の流体中に含まれる磁性体の濃度を適宜測定し、摺動機器の磨耗状況を把握する必要がある。
磁性体の濃度を測定する磁性体検出装置の一例を示すと、磁性体検出装置には、巻線を設けた環状のコアの一部に微小な間隙を設け、間隙を磁性体が通過する際に環状コアのインピーダンスの変化を検出して磁性体を検出するものがある。又、他の例としては、二つの異なる距離の間隙を設けたコアに、二つの間隙の両側に夫々位置するよう対のコイルを備え、二つの間隙を磁性体が通過する際に夫々のコイルのインピーダンスを検出し、両者の差をとって温度変化の影響を補正するものがある(例えば特許文献1参照。)。更に別の例としては、磁場印加手段と、超電導量子干渉素子の磁気センサを含む磁気計測手段とを備え、磁化された磁性成分の磁場のみを検出するものがある(例えば特許文献2参照。)。
特開平9−236642号公報
特開平10−268013号公報
しかしながら、磁性体の濃度を測定する装置には、磁気ノイズ、電磁波ノイズ、温度変化、電気的なノイズ等の外乱の影響があり、外乱の影響は時間の経過に伴って変化するため、流体中の磁性体の濃度を連続的に計測することができないという問題があった。又、磁性体の濃度を測定する装置は、分解能が粗いため、数ppmオーダの磁性体の濃度を検出することができないという問題があった。一方、上記の他の例の如く、二つの異なる距離の間隙を設けたコアにコイルを備える場合には、両方の間隙に対象物を通過させるため、他の磁気ノイズ等を適切に補正できず、新たな補正手段を必要として複雑な構成になると問題があった。又、上記の他の例の如く、間隙の距離の差異を用いてインピーダンスで処理する場合には、間隙の距離の相違に伴う温度特性が異なるため、温度変化のノイズを正しく補正することができないという問題があった。ここで、温度特性が異なるとの意は、検出用のデータと補正用のデータが互いに同じ温度変化であっても同量でないという意である。更に、間隙に磁性体を通過させるには、間隙の幅の狭さにより、流体を流す配管を配置することができないという問題があった。又、上記の別の例の如く、磁場印加手段と磁気計測手段とを備える場合には、液体窒素のような冷却媒体が必要になると共に、磁気計測手段に超電導量子干渉素子の磁気センサを用いるため、手間がかかると共に非常に高価になるという問題があった。
本発明はこのような実情に鑑みてなしたもので、外乱の影響を取り除くことにより正しく補正して連続的に計測し得ると共に、低コストに構成し得る磁性体濃度計測装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため請求項1に記載の本発明は、流体中の磁性体濃度に対応する周波数の変化を検出し得るよう流体の近傍もしくは流体内に第一コイルを配した実測用のLC発振回路と、流体中の磁性体の影響を受けない位置もしくは流体中の磁性体の影響が少ない位置に第二コイルを配した補正用のLC発振回路と、実測用のLC発振回路の発振周波数と補正用のLC発振回路の発振周波数とから計測データの差を求めて磁性体の濃度に換算する処理手段とを備えたことを特徴とする磁性体濃度計測装置、にかかるものである。
請求項2に記載の発明は、流体中の磁性体濃度に対応する周波数の変化を検出し得るよう流体の近傍もしくは流体内に第一コイルを配した実測用のLC発振回路と、流体中の磁性体の影響を受けない位置もしくは流体中の磁性体の影響が少ない位置に第二コイルを配した補正用のLC発振回路と、実測用のLC発振回路の発振周波数と補正用のLC発振回路の発振周波数とから計測データの商を求めて磁性体の濃度に換算する処理手段とを備えたことを特徴とする磁性体濃度計測装置、にかかるものである。
請求項3に記載の発明は、流体中の磁性体濃度に対応する周波数の変化を検出し得るよう流体の近傍もしくは流体内に第一コイルを配した実測用のLC発振回路と、流体中の磁性体の影響を受けない位置もしくは流体中の磁性体の影響が少ない位置に第二コイルを配し且つ実測用のLC発振回路の周波数と同じ周波数を発振する補正用のLC発振回路と、流体中の磁性体の影響を受けない位置もしくは流体中の磁性体の影響が少ない位置に第三コイルを配し且つ実測用のLC発振回路の発振周波数と異なる周波数を発振する比較用のLC発振回路と、実測用のLC発振回路の発振周波数と比較用のLC発振回路の発振周波数とから計測データの差を求めて第一データとすると共に補正用のLC発振回路の発振周波数と比較用のLC発振回路の発振周波数とから計測データの差を求めて第二データとし、更に第一データと第二データとから差を求めて磁性体の濃度に換算する処理手段とを備えたことを特徴とする磁性体濃度計測装置、にかかるものである。
請求項4に記載の発明は、実測用のLC発振回路と補正用のLC発振回路は、発振周波数が互いに異なるよう構成された請求項1又は2記載の磁性体濃度計測装置、にかかるものである。
請求項5に記載の発明は、計測データの差を求める処理手段は、発振波を重ね合わせて発生するうなりを検出して計測データの差を求めるよう構成された請求項1、3又は4記載の磁性体濃度計測装置、にかかるものである。
請求項6に記載の発明は、計測データの差を求める処理手段は、周波数をF/Vコンバータで電圧信号に変換して電圧値の差により計測データの差を求めるよう構成された請求項1、3又は4記載の磁性体濃度計測装置、にかかるものである。
請求項7に記載の発明は、計測データの差を求める処理手段は、周波数をパルスカウンタで数値に変換して演算により計測データの差を求めるよう構成された請求項1、3又は4記載の磁性体濃度計測装置、にかかるものである。
請求項8に記載の発明は、計測データの商を求める処理手段は、周波数をF/Vコンバータで電圧信号に変換して電圧値の商により計測データの商を求めるよう構成された請求項2又は4記載の磁性体濃度計測装置、にかかるものである。
請求項9に記載の発明は、計測データの商を求める処理手段は、周波数をパルスカウンタで数値に変換して演算により計測データの商を求めるよう構成された請求項2又は4記載の磁性体濃度計測装置、にかかるものである。
請求項10に記載の発明は、磁性体の濃度に換算する処理手段は、予め準備した対比データと、計測データの差を比較して磁性体の濃度に換算するよう構成された請求項1、3又は4記載の磁性体濃度計測装置、にかかるものである。
請求項11に記載の発明は、磁性体の濃度に換算する処理手段は、予め準備した対比データと、計測データの商を比較して磁性体の濃度に換算するよう構成された請求項2又は4記載の磁性体濃度計測装置、にかかるものである。
このように本発明によれば、夫々のLC発振回路による実測用の発振周波数及び補正用の発振周波数から計測データを処理して磁性体の濃度に換算するので、流体中の磁性体から常に外乱を取り除いて補正し、磁性体の濃度を連続的に計測することができる。又、LC発振回路により発振される発振周波数は微量な磁性体により変化するので、磁性体の濃度が数ppmオーダであっても好適に検出することができる。更に、補正用のLC発振回路の第二コイルを、流体中の磁性体の影響を受けない位置もしくは流体中の磁性体の影響が少ない位置に配置するので、温度変化のみならず、他の磁気ノイズ等の外乱を適切に検出し、磁性体の濃度計測を単純な構成で行うことができる。又、実測用のLC発振回路の第一のコイルは、流体の近傍もしくは流体内に配置されるので、流体が通過する配管等の配置に影響を受けることがなく、LC発振回路の構成を容易に配置することができる。更に、LC発振回路は、冷却媒体の使用を不要にして手間を低減すると共に、超電導量子素子の如く高価な部品を不要にして低コストで構成することができる。
又、本発明の請求項1によれば、実測用のLC発振回路の発振周波数と補正用のLC発振回路の発振周波数とから処理手段により計測データの差を求めて磁性体の濃度に換算するので、単純な処理で磁性体の濃度を連続的に計測することができる。又、最小限の部品で処理を為し得るので、低コストにすることができる。
更に、本発明の請求項2によれば、実測用のLC発振回路の発振周波数と補正用のLC発振回路の発振周波数とから処理手段により計測データの商を求めて磁性体の濃度に換算するので、単純な処理で磁性体の濃度を連続的に計測することができる。又、最小限の部品で処理を為し得るので、低コストにすることができる。
更に又、本発明の請求項3によれば、実測用のLC発振回路の発振周波数と比較用のLC発振回路の発振周波数とから処理手段により計測データの差を求めて第一データとすると共に、補正用のLC発振回路の発振周波数と比較用のLC発振回路の発振周波数とから処理手段により計測データの差を求めて第二データとし、更に第一データと第二データとから差を求めて磁性体の濃度に換算するので、比較用の発振周波数により流体中の磁性体から温度変化のノイズ等の外乱を更に取り除いて一層正しく補正すると同時に、二度の差をとることにより、実測用の発振周波数を大きくし、検出感度を上げ、分解能を高めることができ、磁性体の濃度を連続的且つ厳密に計測することができる。
本発明の請求項4に示す如く、実測用のLC発振回路と補正用のLC発振回路により、発振周波数が互いに異なるよう構成されると、実測用のLC発振回路の発振周波数と補正用のLC発振回路の発振周波数による計測データの処理を容易にするので、磁性体の濃度を連続的且つ好適に計測することができる。
本発明の請求項5に示す如く、計測データの差を求める処理手段は、発振波を重ね合わせて発生するうなりを検出して計測データの差を求めるよう構成されると、微小な計測データの差を求め、磁性体の濃度を厳密に計測することができる。
本発明の請求項6、8に示す如く、計測データの差又は商を求める処理手段は、周波数をF/Vコンバータで電圧信号に変換して電圧値で処理されると、もしくは、本発明の請求項7、9に示す如く、計測データの差又は商を求める処理手段は、周波数をパルスカウンタで数値に変換して演算で処理されると、一般に市販される機器を組み合わせて構成し得るので、一層低コストにすることができる。
本発明の請求項10、11に示す如く、磁性体の濃度に換算する処理手段は、予め準備した対比データと、計測データの差又は商を比較して磁性体の濃度に換算するよう構成されると、計測データの差又は商を磁性体の濃度に容易に換算するので、磁性体の濃度を連続的且つ好適に計測することができる。
以上説明したように、本発明によれば、夫々のLC発振回路による実測用の発振周波数及び補正用の発振周波数から計測データを処理して磁性体の濃度に換算するので、流体中の磁性体から常に外乱を取り除いて補正し、磁性体の濃度を連続的に計測することができる共に、単純な処理により低コストにすることができるという優れた効果を奏し得る。
本発明の実施の形態の第一例を説明する。図1は、本発明の実施の形態の第一例を上位概念で示す概略図、図2は、本発明の実施の形態の第一例を具体的な一例で示す概略図、図3は、本発明の実施の形態の第一例を具体的な他の例で示す概略図、図4は、本発明の実施の形態の第一例を具体的な更に他の例で示す概略図である。
第一例の磁性体濃度計測装置は、図2〜図4に示す如く具体的な例が三つあり、具体的な一例は、図2の如く、実測用のLC発振回路1と、補正用のLC発振回路2と、データの処理手段3とを備えており、実測用のLC発振回路1は、流体が流れる配管4の近傍もしくは配管4内に第一コイル5を配置し(図2〜図4では配管4の近傍に配置した状態で示す)、第一コイル5を含む回路構成により所定の発振周波数(発振波)を発振するように構成されている。ここで、実測用のLC発振回路1の回路構成は、実測用の発振周波(発振波)を発振するならば、コレクタ形、ハートレー形、コルピッツ形等、どのような構成でもよい。
補正用のLC発振回路2は、流体の流れる配管4から所定の距離を介することにより、流体中の磁性体の影響を受けない位置もしくは流体中の磁性体の影響が少ない位置に、第二コイル6を配置し、第二コイル6を含む回路構成により所定の発振周波(発振波)を発振するように構成されている。ここで、補正用のLC発振回路2は、実測用のLC発振回路1と周波数が互いに同じになるように構成されてもよいし、互いに異なるよう構成されてもよい。又、補正用のLC発振回路2の回路構成は、補正用の発振周波を発振するならば、コレクタ形、ハートレー形、コルピッツ形等、どのような構成でもよい。
このような実測用のLC発振回路1と、補正用のLC発振回路2は、
f:周波数
L:インダクタンス
C:キャパシタンス(コンデンサの静電容量)
の式により、夫々のコイルのインダクタンスLが変化することにより発振周波数fが変化している。なお、夫々のLC発振回路1,2は、周波数fとインピーダンスZは相関性はない。
L:インダクタンス
C:キャパシタンス(コンデンサの静電容量)
の式により、夫々のコイルのインダクタンスLが変化することにより発振周波数fが変化している。なお、夫々のLC発振回路1,2は、周波数fとインピーダンスZは相関性はない。
一方、データの処理手段3は、実測用のLC発振回路1及び補正用のLC発振回路2に接続されて両者の発振周波数の差(両者の発振波の共振現象によるうなり)を求める前段の処理器7と、前段の処理器7に接続されて周波数を電圧信号に変換するF/Vコンバータ(周波数−電圧変換器)8と、F/Vコンバータ8に接続され且つ予め磁性体の濃度と電圧値の相関関係を示す対比データが入力された後段の処理器9と、後段の処理器9に接続されて画面表示し得る磁性体濃度表示器10とを備えている。ここで、処理手段3を構成する前段の処理器7、F/Vコンバータ8、後段の処理器9、磁性体濃度表示器10は、まとめて一つの機器で構成されてもよいし、バラバラで構成されてもよいし、所定の組み合わせで構成されてもよい。
以下、本実施の形態の第一例における具体的な一例の作用を説明する。
流体中に含まれる磁性体の濃度を測定する際には、実測用のLC発振回路1により、磁気ノイズ、電磁波ノイズ、温度変化、電気的なノイズ等の外乱と共に磁性体の信号を含んだ発振周波数(発振波)を発振すると共に、補正用のLC発振回路2により、磁気ノイズ、電磁波ノイズ、温度変化、電気的なノイズ等の外乱を含んだ発振周波数(発振波)を発振し、処理手段3の前段の処理器7に送る。次に、処理手段3の前段の処理器7では、実測用のLC発振回路1の発振波と補正用のLC発振回路2の発振波を重ね合わせ、共振現象のうなりにより、二つの周波数の差(計測データの差)であるうなりの周期(波形)を求めてF/Vコンバータ8に送り、F/Vコンバータ8では、うなりの周期(波形)を電圧信号(電圧値の差)に変換して後段の処理器9に送り、後段の処理器9では、磁性体の濃度と電圧値の相関関係を示す対比データと、電圧信号(電圧値の差)とを比較して磁性体の濃度に換算し、磁性体濃度表示器10により、流体中の磁性体の濃度を示す。この時、磁性体の濃度は、実測用の発振周波数及び補正用の発振周波数を用いることにより計測及び表示を連続的に行っている。
このように第一例における具体的な一例によれば、実測用のLC発振回路1による発振周波数、及び補正用のLC発振回路2による発振周波数から計測データを処理して磁性体の濃度に換算するので、流体中の磁性体から常に外乱を取り除いて補正し、磁性体の濃度を連続的に計測することができる。又、実測用のLC発振回路1及び補正用のLC発振回路2により発振される発振周波数は微量な磁性体により変化するので、磁性体の濃度が数ppmオーダであっても好適に検出することができる。更に、補正用のLC発振回路2の第二コイル6を、流体中の磁性体の影響を受けない位置もしくは流体中の磁性体の影響が少ない位置に配置するので、温度変化のみならず、他の磁気ノイズ等の外乱を適切に検出し、磁性体の濃度計測を単純な構成で行うことができる。ここで、補正用のLC発振回路2の第二コイル6を、流体中の磁性体の影響が少ない位置に配置する場合には、信号の検出量が小さくなるが、補正への影響はほとんどない。更に又、実測用のLC発振回路1及び補正用のLC発振回路2は、同じ発振周波数の回路を用いることにより温度特性が同じであるので、温度変化のノイズを正しく検出し、好適に補正することができる。又、実測用のLC発振回路1の第一コイル5は、配管4の近傍もしくは配管4内に配置されるので、流体が通過する配管4等の配置に影響を受けることがなく、実測用のLC発振回路1の構成を容易に配置することができる。更に、実測用のLC発振回路1及び補正用のLC発振回路2は、冷却媒体の使用を不要にして手間を低減すると共に、超電導量子素子の如く高価な部品を不要にして低コストで構成することができる。
又、具体的な一例によれば、実測用のLC発振回路1の発振周波数と補正用のLC発振回路2の発振周波数とから処理手段3により計測データの差を求めて磁性体の濃度に換算するので、単純な処理で磁性体の濃度を連続的に計測することができる。更に、最小限の部品で処理を為し得るので、低コストにすることができる。
計測データの差を求める処理手段3は、発振波を重ね合わせて発生するうなりを検出して計測データの差を求めるよう構成されると、周波数の微小な差を検出できるため、発振周波数の数千分の一の如き微小な計測データの差であっても好適に検出し、磁性体の濃度を厳密に計測することができる。
磁性体の濃度に換算する処理手段3は、予め準備した対比データと、計測データの差を比較して磁性体の濃度に換算するよう構成されると、計測データの差を磁性体の濃度に容易に換算するので、磁性体の濃度を連続的且つ好適に計測することができる。
ここで、実測用のLC発振回路1と補正用のLC発振回路2により、発振周波数が互いに異なるよう構成されると、演算処理において誤差等により差がマイナスとならないようにし、実測用のLC発振回路1の発振周波数と補正用のLC発振回路2の発振周波数による計測データの処理を容易にすることができる。又、うなりにより周波数の差をとる場合において、安定したうなりを発生させることができる。
次に、第一例の磁性体濃度計測装置であって具体的な他の例は、図3の如く、先の具体的な一例と略同様な実測用のLC発振回路1と、補正用のLC発振回路2を備えると共に、データの処理手段3を新たな処理手段3aに変更したものである。ここで、図3において図2と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
データの処理手段3aは、実測用のLC発振回路1に接続されて周波数を電圧信号に変換する第一のF/Vコンバータ(周波数−電圧変換器)11と、補正用のLC発振回路2に接続されて周波数を電圧信号に変換する第二のF/Vコンバータ(周波数−電圧変換器)12と、第一のF/Vコンバータ11及び第二のF/Vコンバータ12に接続されて両者の電圧値の差(計測データの差)を求める前段の処理器13と、前段の処理器13に接続され且つ予め磁性体の濃度と電圧値の相関関係を示す対比データが入力された後段の処理器14と、後段の処理器14に接続されて画面表示し得る磁性体濃度表示器10とを備えている。ここで、処理手段3aを構成する第一のF/Vコンバータ11、第二のF/Vコンバータ12、前段の処理器13、後段の処理器14、磁性体濃度表示器10は、まとめて一つの機器で構成されてもよいし、バラバラで構成されてもよいし、所定の組み合わせで構成されてもよい。
以下、本実施の形態の第一例における具体的な他の例の作用を説明する。
流体中に含まれる磁性体の濃度を測定する際には、実測用のLC発振回路1により、磁気ノイズ、電磁波ノイズ、温度変化、電気的なノイズ等の外乱と共に磁性体の信号を含んだ発振周波数を発振して第一のF/Vコンバータ11に送ると共に、補正用のLC発振回路2により、磁気ノイズ、電磁波ノイズ、温度変化、電気的なノイズ等の外乱を含んだ発振周波数を発振して第二のF/Vコンバータ12に送る。次に、第一のF/Vコンバータ11、第二のF/Vコンバータ12では、夫々の発振周波数を電圧信号に変換して前段の処理器13に送り、前段の処理器13では、電圧値の差(計測データの差)を求めて後段の処理器14に送り、後段の処理器14では、磁性体の濃度と電圧値の相関関係を示す対比データと、電圧値の差(計測データの差)とを比較して磁性体の濃度に換算し、磁性体濃度表示器10により、流体中の磁性体の濃度を示す。この時、磁性体の濃度は、実測用の発振周波数及び補正用の発振周波数を用いることにより計測及び表示を連続的に行っている。
このように第一例における具体的な他の例によれば、先の具体的な一例と略同様な作用効果を得ることができる。
計測データの差を求める処理手段3aは、周波数をF/Vコンバータ11,12で電圧信号に変換して電圧値の差により計測データの差を求めるよう構成されると、一般に市販される機器を組み合わせて構成し得るので、一層低コストにすることができる。
次に、第一例の磁性体濃度計測装置であって具体的な更に他の例は、図4の如く、先の具体的な一例と略同様な実測用のLC発振回路1と、補正用のLC発振回路2を備えると共に、データの処理手段3を新たな処理手段3bに変更したものである。ここで、図4において図2と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
データの処理手段3bは、実測用のLC発振回路1に接続されて周波数を数値に変換する第一のパルスカウンタ15と、補正用のLC発振回路2に接続されて周波数を数値に変換する第二のパルスカウンタ16と、第一のパルスカウンタ15及び第二のパルスカウンタ16に接続されて両者の数値の差(計測データの差)を求める前段の処理器17と、前段の処理器17に接続され且つ予め磁性体の濃度と数値の相関関係を示す対比データが入力された後段の処理器18と、後段の処理器18に接続されて画面表示し得る磁性体濃度表示器10とを備えている。ここで、処理手段3bを構成する第一のパルスカウンタ15、第二のパルスカウンタ16、前段の処理器17、後段の処理器18、磁性体濃度表示器10は、まとめて一つの機器で構成されてもよいし、バラバラで構成されてもよいし、所定の組み合わせで構成されてもよい。
以下、本実施の形態の第一例における具体的な更に他の例の作用を説明する。
流体中に含まれる磁性体の濃度を測定する際には、実測用のLC発振回路1により、磁気ノイズ、電磁波ノイズ、温度変化、電気的なノイズ等の外乱と共に磁性体の信号を含んだ発振周波数を発振して第一のパルスカウンタ15に送ると共に、補正用のLC発振回路2により、磁気ノイズ、電磁波ノイズ、温度変化、電気的なノイズ等の外乱を含んだ発振周波数を発振して第二のパルスカウンタ16に送る。次に、第一のパルスカウンタ15、第二のパルスカウンタ16では、夫々の発振周波数を数値に変換して前段の処理器17に送り、前段の処理器17では、数値の差(計測データの差)を求めて後段の処理器18に送り、後段の処理器18では、磁性体の濃度と数値の相関関係を示す対比データと、数値の差(計測データの差)とを比較して磁性体の濃度に換算し、磁性体濃度表示器10により、流体中の磁性体の濃度を示す。この時、磁性体の濃度は、実測用の発振周波数及び補正用の発振周波数を用いることにより計測及び表示を連続的に行っている。
このように第一例における具体的な更に他の例によれば、先の具体的な一例、及び他の例と略同様な作用効果を得ることができる。
計測データの差を求める処理手段3bは、周波数をパルスカウンタ15,16で数値に変換して演算により計測データの差を求めるよう構成されると、一般に市販される機器を組み合わせて構成し得るので、一層低コストにすることができる。
本発明の実施の形態の第二例を説明する。図5は本発明の実施の形態の第二例を上位概念で示す概略図、図6は、本発明の実施の形態の第二例を具体的な一例で示す概略図、図7は、本発明の実施の形態の第二例を具体的な他の例で示す概略図である。
第二例の磁性体濃度計測装置は、図6、図7に示す如く具体的な例が二つあり、具体的な一例は、図6の如く、実測用のLC発振回路21と、補正用のLC発振回路22と、データの処理手段23とを備えており、実測用のLC発振回路21は、流体が流れる配管24の近傍もしくは配管24内に第一コイル25を配置し(図6、図7では配管24の近傍に配置した状態で示す)、第一コイル25を含む回路構成により発振周波数を発振するように構成されている。ここで、実測用のLC発振回路21の回路構成は、実測用の発振周波を発振するならば、コレクタ形、ハートレー形、コルピッツ形等、どのような構成でもよい。
補正用のLC発振回路22は、流体の流れる配管24から所定の距離を介することにより、流体中の磁性体の影響を受けない位置もしくは流体中の磁性体の影響が少ない位置に、第二コイル26を配置し、第二コイル26を含む回路構成により所定の発振周波(発振波)を発振するように構成されている。ここで、補正用のLC発振回路22は、実測用のLC発振回路21と周波数が互いに同じになるように構成されてもよいし、互いに異なるよう構成されてもよい。又、補正用のLC発振回路22の回路構成は、補正用の発振周波を発振するならば、コレクタ形、ハートレー形、コルピッツ形等、どのような構成でもよい。
このような実測用のLC発振回路21と、補正用のLC発振回路22は、
f:周波数
L:インダクタンス
C:キャパシタンス(コンデンサの静電容量)
の式により、夫々のコイルのインダクタンスLが変化することにより発振周波数fが変化している。なお、夫々のLC発振回路21,22は、周波数fとインピーダンスZは相関性はない。
L:インダクタンス
C:キャパシタンス(コンデンサの静電容量)
の式により、夫々のコイルのインダクタンスLが変化することにより発振周波数fが変化している。なお、夫々のLC発振回路21,22は、周波数fとインピーダンスZは相関性はない。
一方、データの処理手段23は、実測用のLC発振回路21に接続されて周波数を電圧信号に変換する第一のF/Vコンバータ(周波数−電圧変換器)27と、補正用のLC発振回路22に接続されて周波数を電圧信号に変換する第二のF/Vコンバータ(周波数−電圧変換器)28と、第一のF/Vコンバータ27及び第二のF/Vコンバータ28に接続されて両者の電圧値の商(計測データの商)を求める前段の処理器29と、前段の処理器29に接続され且つ予め磁性体の濃度と電圧値の相関関係を示す対比データが入力された後段の処理器30と、後段の処理器30に接続されて画面表示し得る磁性体濃度表示器31とを備えている。ここで、処理手段23を構成する第一のF/Vコンバータ27、第二のF/Vコンバータ28、前段の処理器29、後段の処理器30、磁性体濃度表示器31は、まとめて一つの機器で構成されてもよいし、バラバラで構成されてもよいし、所定の組み合わせで構成されてもよい。
以下、本実施の形態の第二例における具体的な一例の作用を説明する。
流体中に含まれる磁性体の濃度を測定する際には、実測用のLC発振回路21により、磁気ノイズ、電磁波ノイズ、温度変化、電気的なノイズ等の外乱と共に磁性体の信号を含んだ発振周波数を発振して第一のF/Vコンバータ27に送ると共に、補正用のLC発振回路22により、磁気ノイズ、電磁波ノイズ、温度変化、電気的なノイズ等の外乱を含んだ発振周波数を発振して第二のF/Vコンバータ28に送る。次に、第一のF/Vコンバータ27、第二のF/Vコンバータ28では、夫々の発振周波数を電圧信号に変換して前段の処理器29に送り、前段の処理器29では、夫々の電圧信号を数値に変換して電圧値の商(計測データの商)を求め、後段の処理器30に送り、後段の処理器30では、磁性体の濃度と電圧値の相関関係を示す対比データと、電圧値の商(計測データの商)とを比較して磁性体の濃度に換算し、磁性体濃度表示器31により、流体中の磁性体の濃度を示す。この時、磁性体の濃度は、実測用の発振周波数及び補正用の発振周波数を用いることにより計測及び表示を連続的に行っている。
このように第二例における具体的な一例によれば、実測用のLC発振回路21による発振周波数、及び補正用のLC発振回路22による発振周波数から計測データを処理して磁性体の濃度に換算するので、流体中の磁性体から常に外乱を取り除いて補正し、磁性体の濃度を連続的に計測することができる。又、実測用のLC発振回路21及び補正用のLC発振回路22により発振される発振周波数は微量な磁性体により変化するので、磁性体の濃度が数ppmオーダであっても好適に検出することができる。更に、補正用のLC発振回路22の第二コイル26を、流体中の磁性体の影響を受けない位置もしくは流体中の磁性体の影響が少ない位置に配置するので、温度変化のみならず、他の磁気ノイズ等の外乱を適切に検出し、磁性体の濃度計測を単純な構成で行うことができる。ここで、補正用のLC発振回路22の第二コイル26を、流体中の磁性体の影響が少ない位置に配置する場合には、信号の検出量が小さくなるが、補正への影響はほとんどない。更に又、実測用のLC発振回路21及び補正用のLC発振回路22は、同じ発振周波数の回路を用いることにより温度特性が同じであるので、温度変化のノイズを正しく検出し、好適に補正することができる。又、実測用のLC発振回路21の第一コイル25は、配管24の近傍もしくは配管24内に配置されるので、流体が通過する配管24等の配置に影響を受けることがなく、実測用のLC発振回路21の構成を容易に配置することができる。更に、実測用のLC発振回路21及び補正用のLC発振回路22は、冷却媒体の使用を不要にして手間を低減すると共に、超電導量子素子の如く高価な部品を不要にして低コストで構成することができる。
又、具体的な一例によれば、実測用のLC発振回路21の発振周波数と補正用のLC発振回路22の発振周波数とから処理手段23により計測データの商を求めて磁性体の濃度に換算するので、単純な処理で磁性体の濃度を連続的に計測することができる。更に、最小限の部品で処理を為し得るので、低コストにすることができる。
ここで、実測用のLC発振回路21と補正用のLC発振回路22により、発振周波数が互いに異なるよう構成されると、演算処理において誤差等により商が極小とならない様にし、実測用のLC発振回路21の発振周波数と補正用のLC発振回路22の発振周波数による計測データの処理を容易にすることができる。
計測データの商を求める処理手段23は、周波数をF/Vコンバータ27,28で電圧信号に変換して電圧値の商により計測データの商を求めるよう構成されると、一般に市販される機器を組み合わせて構成し得るので、一層低コストにすることができる。
磁性体の濃度に換算する処理手段23は、予め準備した対比データと、計測データの商を比較して磁性体の濃度に換算するよう構成されると、計測データの商を磁性体の濃度に容易に換算するので、磁性体の濃度を連続的且つ好適に計測することができる。
次に、第二例の磁性体濃度計測装置であって具体的な他の例は、図7の如く、先の具体的な一例と略同様な実測用のLC発振回路21と、補正用のLC発振回路22を備えると共に、データの処理手段23を新たな処理手段23aに変更したものである。ここで、図7において図6と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
データの処理手段23aは、実測用のLC発振回路21に接続されて周波数を数値に変換する第一のパルスカウンタ32と、補正用のLC発振回路22に接続されて周波数を数値に変換する第二のパルスカウンタ33と、第一のパルスカウンタ32及び第二のパルスカウンタ33に接続されて両者の数値の商(計測データの商)を求める前段の処理器34と、前段の処理器34に接続され且つ予め磁性体の濃度と数値の相関関係を示す対比データが入力された後段の処理器35と、後段の処理器35に接続されて画面表示し得る磁性体濃度表示器31とを備えている。ここで、処理手段23aを構成する第一のパルスカウンタ32、第二のパルスカウンタ33、前段の処理器34、後段の処理器35、磁性体濃度表示器31は、まとめて一つの機器で構成されてもよいし、バラバラで構成されてもよいし、所定の組み合わせで構成されてもよい。
以下、本実施の形態の第二例における具体的な他の例の作用を説明する。
流体中に含まれる磁性体の濃度を測定する際には、実測用のLC発振回路21により、磁気ノイズ、電磁波ノイズ、温度変化、電気的なノイズ等の外乱と共に磁性体の信号を含んだ発振周波数を発振して第一のパルスカウンタ32に送ると共に、補正用のLC発振回路22により、磁気ノイズ、電磁波ノイズ、温度変化、電気的なノイズ等の外乱を含んだ発振周波数を発振して第二のパルスカウンタ33に送る。次に、第一のパルスカウンタ32、第二のパルスカウンタ33では、夫々の発振周波数を数値に変換して前段の処理器34に送り、前段の処理器34では、二つの数値より数値の商(計測データの商)を求めて後段の処理器35に送り、後段の処理器35では、磁性体の濃度と数値の相関関係を示す対比データと、数値の商(計測データの商)とを比較して磁性体の濃度に換算し、磁性体濃度表示器31により、流体中の磁性体の濃度を示す。この時、磁性体の濃度は、実測用の発振周波数及び補正用の発振周波数を用いることにより計測及び表示を連続的に行っている。
このように第二例における具体的な更に他の例によれば、先の具体的な一例と略同様な作用効果を得ることができる。
計測データの商を求める処理手段23aは、周波数をパルスカウンタ32,33で数値に変換して演算により計測データの商を求めるよう構成されると、一般に市販される機器を組み合わせて構成し得るので、一層低コストにすることができる。
本発明の実施の形態の第三例を説明する。図8は、本発明の実施の形態の第三例を上位概念で示す概略図、図9は、本発明の実施の形態の第三例を具体的な一例で示す概略図、図10は、本発明の実施の形態の第三例を具体的な他の例で示す概略図、図11は、本発明の実施の形態の第三例を具体的な更に他の例で示す概略図、図12は、本発明の実施の形態の第三例を具体的な別の例で示す概略図、図13は、本発明の実施の形態の第三例を具体的な更に別の例で示す概略図である。
第三例の磁性体濃度計測装置は、図9〜図13に示す如く具体的な例が五つあり、具体的な一例は、図9の如く、実測用のLC発振回路41と、補正用のLC発振回路42と、比較用のLC発振回路43と、データの処理手段44とを備えており、実測用のLC発振回路41は、流体が流れる配管45の近傍もしくは配管45内に第一コイル46を配置し(図9〜図13では配管45の近傍に配置した状態で示す)、第一コイル46を含む回路構成により所定の発振周波数(発振波)を発振するように構成されている。ここで、実測用のLC発振回路41の回路構成は、実測用の発振をするならば、コレクタ形、ハートレー形、コルピッツ形等、どのような構成でもよい。
補正用のLC発振回路42は、流体の流れる配管45から所定の距離を介することにより、流体中の磁性体の影響を受けない位置もしくは流体中の磁性体の影響が少ない位置に、第二コイル47を配置しており、更に、第二コイル47を含む回路構成により、実測用のLC発振回路41の発振周波数と略同じ発振周波(発振波)を発振するように構成されている。ここで、補正用のLC発振回路42の回路構成は、実測用のLC発振回路41と略同じ発振周波数を発振するならば、異なる構成でもよいし、同じ構成でもよい。又、コレクタ形、ハートレー形、コルピッツ形等、どのような構成でもよい。
比較用のLC発振回路43は、補正用のLC発振回路42と略同様に、流体の流れる配管45から所定の距離を介することにより、流体中の磁性体の影響を受けない位置もしくは流体中の磁性体の影響が少ない位置に、第三コイル48を配置しており、更に、第三コイル48を含む回路構成により、実測用のLC発振回路41の発振周波数と異なる周波数(発振波)を発振するように構成されている。ここで、比較用のLC発振回路43の回路構成は、比較用の発振周波を発振するならば、コレクタ形、ハートレー形、コルピッツ形等、どのような構成でもよい。
このような実測用のLC発振回路41と、補正用のLC発振回路42と、比較用のLC発振回路43は、
f:周波数
L:インダクタンス
C:キャパシタンス(コンデンサの静電容量)
の式により、夫々のコイルのインダクタンスLが変化することにより発振周波数fが変化している。なお、夫々のLC発振回路41,42,43は、周波数fとインピーダンスZは相関性はない。
L:インダクタンス
C:キャパシタンス(コンデンサの静電容量)
の式により、夫々のコイルのインダクタンスLが変化することにより発振周波数fが変化している。なお、夫々のLC発振回路41,42,43は、周波数fとインピーダンスZは相関性はない。
一方、データの処理手段44は、実測用のLC発振回路41及び比較用のLC発振回路43に接続されて両者の発振周波数の差(両者の発振波の共振現象によるうなり)を求める前段の第一処理器49と、補正用のLC発振回路42及び比較用のLC発振回路43に接続されて両者の発振周波数の差(両者の発振波の共振現象によるうなり)を求める前段の第二処理器50と、前段の第一処理器49及び前段の第二処理器50に接続されて両者の波形の差(両者の波形の共振現象によるうなり)を求める中段の処理器51と、中段の処理器51に接続されて周波数を電圧信号に変換するF/Vコンバータ(周波数−電圧変換器)52と、F/Vコンバータ52に接続され且つ予め磁性体の濃度と電圧値の相関関係を示す対比データが入力された後段の処理器53と、後段の処理器53に接続されて画面表示し得る磁性体濃度表示器54とを備えている。ここで、処理手段44を構成する前段の第一処理器49、前段の第二処理器50、中段の処理器51、F/Vコンバータ52、後段の処理器53、磁性体濃度表示器54は、まとめて一つの機器で構成されてもよいし、バラバラで構成されてもよいし、所定の組み合わせで構成されてもよい。
以下、本実施の形態の第三例における具体的な一例の作用を説明する。
流体中に含まれる磁性体の濃度を測定する際には、実測用のLC発振回路41により、磁気ノイズ、電磁波ノイズ、温度変化、電気的なノイズ等の外乱と共に磁性体の信号を含んだ発振周波数(発振波)を発振して処理手段44の前段の第一処理器49に送ると共に、補正用のLC発振回路42により、磁気ノイズ、電磁波ノイズ、温度変化、電気的なノイズ等の外乱を含んだ発振周波数(発振波)を発振して処理手段44の前段の第二処理器50に送り、且つ、同時に、比較用のLC発振回路43により、ノイズ等の外乱を含んだ発振周波数(発振波)を発振して処理手段44の前段の第一処理器49及び前段の第二処理器50に送る。
次に、処理手段44の前段の第一処理器49では、実測用のLC発振回路41の発振波と比較用のLC発振回路43の発振波を重ね合わせ、共振現象のうなりにより、二つの周波数の差(計測データの差)であるうなりの周期(波形)を求め、第一データとして中段の処理器51に送る。同時に、処理手段44の前段の第二処理器50では、補正用のLC発振回路42の発振波と比較用のLC発振回路43の発振波を重ね合わせ、共振現象のうなりにより、二つの周波数の差(計測データの差)であるうなりの周期(波形)を求め、第二データとして中段の処理器51に送る。中段の処理器51では、第一データの波形と第二データの波形を重ね合わせ、共振現象のうなりにより、二つの波形の差(計測データの差)であるうなりの周期(波形)を求めてF/Vコンバータ52に送る。
F/Vコンバータ52では、うなりの周期(波形)を電圧信号(電圧値の差)に変換して後段の処理器53に送り、後段の処理器53では、磁性体の濃度と電圧値の相関関係を示す対比データと、電圧信号(電圧値の差)とを比較して磁性体の濃度に換算し、磁性体濃度表示器54により、流体中の磁性体の濃度を示す。この時、磁性体の濃度は、実測用の発振周波数、補正用の発振周波数及び比較用の発振周波数を用いることにより計測及び表示を連続的に行っている。
このように第三例における具体的な一例によれば、実測用のLC発振回路41の発振周波数、補正用のLC発振回路42の発振周波数、及び比較用のLC発振回路43の発振周波数から計測データを処理して磁性体の濃度に換算するので、流体中の磁性体から常に外乱を取り除いて補正し、磁性体の濃度を連続的に計測することができる。又、実測用のLC発振回路41、補正用のLC発振回路42、比較用のLC発振回路43により発振される発振周波数の差をとることにより分解能が高いので、磁性体の濃度が数ppmオーダであっても好適に検出することができる。更に、補正用のLC発振回路42の第二コイル47及び比較用のLC発振回路43の第三コイル48を、流体中の磁性体の影響を受けない位置もしくは流体中の磁性体の影響が少ない位置に配置するので、磁気ノイズ等の外乱を適切に検出し、磁性体の濃度計測を単純な構成で行うことができる。ここで、補正用のLC発振回路42の第二コイル47を、流体中の磁性体の影響が少ない位置に配置する場合には、信号の検出量が小さくなるが、補正への影響はほとんどない。更に又、実測用のLC発振回路41及び比較用のLC発振回路43は、同一の発振周波数の回路を用いることにより温度特性が同じであるので、温度変化のノイズを正しく検出し、好適に補正することができる。又、実測用のLC発振回路41の第一コイル46は、配管45の近傍もしくは配管45内に配置されるので、流体が通過する配管45等の配置に影響を受けることがなく、実測用のLC発振回路41の構成を容易に配置することができる。更に、実測用のLC発振回路41、補正用のLC発振回路42及び比較用のLC発振回路43は、冷却媒体の使用を不要にして手間を低減すると共に、超電導量子素子の如く高価な部品を不要にして低コストで構成することができる。
又、具体的な一例によれば、実測用のLC発振回路41の発振周波数と比較用のLC発振回路43の発振周波数とから処理手段44により計測データの差を求めて第一データとすると共に、補正用のLC発振回路42の発振周波数と比較用のLC発振回路43の発振周波数とから処理手段44により計測データの差を求めて第二データとし、更に第一データと第二データとから差を求めて磁性体の濃度に換算するので、比較用の発振周波数により流体中の磁性体から温度変化のノイズ等の外乱を更に取り除いて一層正しく補正し、磁性体の濃度を連続的且つ厳密に計測することができる。
計測データの差を求める処理手段44は、発振波を重ね合わせて発生するうなりを検出して計測データの差を求めるよう構成されると、周波数の微小な差を検出できるため、発振数周波数の数千分の一の如き微小な計測データの差であっても好適に検出し、磁性体の濃度を厳密に計測することができる。
磁性体の濃度に換算する処理手段44は、予め準備した対比データと、計測データの差を比較して磁性体の濃度に換算するよう構成されると、計測データの差を磁性体の濃度に容易に換算するので、磁性体の濃度を連続的且つ好適に計測することができる。
次に、第三例の磁性体濃度計測装置であって具体的な他の例は、図10の如く、先の具体的な一例と略同様な実測用のLC発振回路41、補正用のLC発振回路42、比較用のLC発振回路43、処理手段の前段の第一処理器49、前段の第二処理器50を備えると共に、処理手段44の他の部分を新たな処理手段44aに変更したものである。ここで、図10において図9と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
データの処理手段44aは、前段の第一処理器49に接続されて周波数を電圧信号に変換する第一のF/Vコンバータ(周波数−電圧変換器)55と、前段の第二処理器50に接続されて周波数を電圧信号に変換する第二のF/Vコンバータ(周波数−電圧変換器)56と、第一のF/Vコンバータ55及び第二のF/Vコンバータ56に接続されて両者の電圧値の差(計測データの差)を求める中段の処理器57と、中段の処理器57に接続され且つ予め磁性体の濃度と電圧値の相関関係を示す対比データが入力された後段の処理器58と、後段の処理器58に接続されて画面表示し得る磁性体濃度表示器54とを備えている。ここで、処理手段44aを構成する前段の第一処理器49、前段の第二処理器50、第一のF/Vコンバータ55、第二のF/Vコンバータ56、中段の処理器57、後段の処理器58、磁性体濃度表示器54は、まとめて一つの機器で構成されてもよいし、バラバラで構成されてもよいし、所定の組み合わせで構成されてもよい。
以下、本実施の形態の第三例における具体的な他の例の作用を説明する。
流体中に含まれる磁性体の濃度を測定する際には、先の具体的な一例と略同様に、実測用のLC発振回路41により、磁気ノイズ、電磁波ノイズ、温度変化、電気的なノイズ等の外乱と共に磁性体の信号を含んだ発振周波数(発振波)を発振して処理手段44aの前段の第一処理器49に送ると共に、補正用のLC発振回路42により、磁気ノイズ、電磁波ノイズ、温度変化、電気的なノイズ等の外乱を含んだ発振周波数(発振波)を発振して処理手段44aの前段の第二処理器50に送り、且つ、同時に、比較用のLC発振回路43により、ノイズ等の外乱を含んだ発振周波数(発振波)を発振して処理手段44aの前段の第一処理器49及び前段の第二処理器50に送る。
次に、前段の第一処理器49では、実測用のLC発振回路41の発振波と比較用のLC発振回路43の発振波を重ね合わせ、共振現象のうなりにより、二つの周波数の差(計測データの差)であるうなりの周期(波形)を求め、第一データとして第一のF/Vコンバータ55に送る。同時に、処理手段44aの前段の第二処理器50では、補正用のLC発振回路42の発振波と比較用のLC発振回路43の発振波を重ね合わせ、共振現象のうなりにより、二つの周波数の差(計測データの差)であるうなりの周期(波形)を求め、第二データとして第二のF/Vコンバータ56に送る。
第一のF/Vコンバータ55、第二のF/Vコンバータ56では、夫々の波形を電圧信号に変換して中段の処理器57に送り、中段の処理器57では、電圧値の差(計測データの差)を求めて後段の処理器58に送り、後段の処理器58では、磁性体の濃度と電圧値の相関関係を示す対比データと、電圧値の差(計測データの差)とを比較して磁性体の濃度に換算し、磁性体濃度表示器54により、流体中の磁性体の濃度を示す。この時、磁性体の濃度は、実測用の発振周波数、補正用の発振周波数及び比較用の発振周波数を用いることにより計測及び表示を連続的に行っている。
このように第三例における具体的な他の例によれば、先の具体的な一例と略同様な作用効果を得ることができる。
次に、第三例の磁性体濃度計測装置であって具体的な更に他の例は、図11の如く、先の具体的な一例と略同様な実測用のLC発振回路41、補正用のLC発振回路42、比較用のLC発振回路43を備えると共に、データの処理手段44を新たな処理手段44bに変更したものである。ここで、図11において図9と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
データの処理手段44bは、実測用のLC発振回路41に接続されて周波数を電圧信号に変換する第一のF/Vコンバータ(周波数−電圧変換器)59と、補正用のLC発振回路42に接続されて周波数を電圧信号に変換する第二のF/Vコンバータ(周波数−電圧変換器)60と、比較用のLC発振回路43に接続されて周波数を電圧信号に変換する第三のF/Vコンバータ(周波数−電圧変換器)61及び第四のF/Vコンバータ(周波数−電圧変換器)62と、第一のF/Vコンバータ59及び第三のF/Vコンバータ61に接続されて両者の電圧値の差(計測データの差)を求める前段の第一処理器63と、第二のF/Vコンバータ60及び第四のF/Vコンバータ62に接続されて両者の電圧値の差(計測データの差)を求める前段の第二処理器64と、前段の第一処理器63及び前段の第二処理器64に接続されて両者の電圧値の差(計測データの差)を求める中段の処理器65と、中段の処理器65に接続され且つ予め磁性体の濃度と電圧値の相関関係を示す対比データが入力された後段の処理器66と、後段の処理器66に接続されて画面表示し得る磁性体濃度表示器54とを備えている。ここで、処理手段44bを構成する第一のF/Vコンバータ59、第二のF/Vコンバータ60、第三のF/Vコンバータ61、第四のF/Vコンバータ62、前段の第一処理器63、前段の第二処理器64、中段の処理器65、後段の処理器66、磁性体濃度表示器54は、まとめて一つの機器で構成されてもよいし、バラバラで構成されてもよいし、所定の組み合わせで構成されてもよい。
以下、本実施の形態の第三例における具体的な更に他の例の作用を説明する。
流体中に含まれる磁性体の濃度を測定する際には、実測用のLC発振回路41により、磁気ノイズ、電磁波ノイズ、温度変化、電気的なノイズ等の外乱と共に磁性体の信号を含んだ発振周波数(発振波)を発振して処理手段44bの第一のF/Vコンバータ59に送ると共に、補正用のLC発振回路42により、磁気ノイズ、電磁波ノイズ、温度変化、電気的なノイズ等の外乱を含んだ発振周波数(発振波)を発振して処理手段44bの第二のF/Vコンバータ60に送り、且つ、同時に、比較用のLC発振回路43により、ノイズ等の外乱を含んだ発振周波数(発振波)を発振して処理手段44bの第三のF/Vコンバータ61及び第四のF/Vコンバータ62に送る。
第一のF/Vコンバータ59、第三のF/Vコンバータ61では、夫々の発振周波数を電圧信号に変換して前段の第一処理器63に送ると共に、第二のF/Vコンバータ60、第四のF/Vコンバータ62では、夫々の発振周波数を電圧信号に変換して前段の第二処理器64に送る。前段の第一処理器63では、電圧値の差(計測データの差)を求めて中段の処理器65に送ると共に、前段の第二処理器64では、電圧値の差(計測データの差)を求めて同様に中段の処理器65に送る。中段の処理器65では、更に電圧値の差(計測データの差)を求めて後段の処理器66に送り、後段の処理器66では、磁性体の濃度と電圧値の相関関係を示す対比データと、電圧値の差(計測データの差)とを比較して磁性体の濃度に換算し、磁性体濃度表示器54により、流体中の磁性体の濃度を示す。この時、磁性体の濃度は、実測用の発振周波数、補正用の発振周波数及び比較用の発振周波数を用いることにより計測及び表示を連続的に行っている。
このように第三例における具体的な更に他の例によれば、先の具体的な一例と略同様な作用効果を得ることができる。
計測データの差を求める処理手段44bは、周波数をF/Vコンバータ59,60,61,62で数値に変換して演算により計測データの差を求めるよう構成されると、一般に市販される機器を組み合わせて構成し得るので、一層低コストにすることができる。
次に、第三例の磁性体濃度計測装置であって具体的な別の例は、図12の如く、先の具体的な一例と略同様な実測用のLC発振回路41、補正用のLC発振回路42、比較用のLC発振回路43を備えると共に、データの処理手段44を新たな処理手段44cに変更したものである。ここで、図12において図9と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
データの処理手段44cは、実測用のLC発振回路41に接続されて周波数を数値に変換する第一のパルスカウンタ67と、補正用のLC発振回路42に接続されて周波数を数値に変換する第二のパルスカウンタ68と、比較用のLC発振回路43に接続されて周波数を数値に変換する第三のパルスカウンタ69及び第四のパルスカウンタ70と、第一のパルスカウンタ67及び第三のパルスカウンタ69に接続されて両者の数値の差(計測データの差)を求める前段の第一処理器71と、第二のパルスカウンタ68及び第四のパルスカウンタ70に接続されて両者の数値の差(計測データの差)を求める前段の第二処理器72と、前段の第一処理器71と前段の第二処理器72に接続されて両者の数値の差(計測データの差)を求める中段の処理器73と、中段の処理器73に接続され且つ予め磁性体の濃度と数値の相関関係を示す対比データが入力された後段の処理器74と、後段の処理器74に接続されて画面表示し得る磁性体濃度表示器54とを備えている。ここで、処理手段44cを構成する第一のパルスカウンタ67、第二のパルスカウンタ68、第三のパルスカウンタ69、第四のパルスカウンタ70、前段の第一処理器71、前段の第二処理器72、中段の処理器73、後段の処理器74、磁性体濃度表示器54は、まとめて一つの機器で構成されてもよいし、バラバラで構成されてもよいし、所定の組み合わせで構成されてもよい。
以下、本実施の形態の第三例における具体的な別の例の作用を説明する。
流体中に含まれる磁性体の濃度を測定する際には、実測用のLC発振回路41により、磁気ノイズ、電磁波ノイズ、温度変化、電気的なノイズ等の外乱と共に磁性体の信号を含んだ発振周波数(発振波)を発振して処理手段44cの第一のパルスカウンタ67に送ると共に、補正用のLC発振回路42により、磁気ノイズ、電磁波ノイズ、温度変化、電気的なノイズ等の外乱を含んだ発振周波数(発振波)を発振して処理手段44cの第二のパルスカウンタ68に送り、且つ、同時に、比較用のLC発振回路43により、ノイズ等の外乱を含んだ発振周波数(発振波)を発振して処理手段44cの第三のパルスカウンタ69及び第四のパルスカウンタ70に送る。
第一のパルスカウンタ67、第三のパルスカウンタ69では、夫々の発振周波数を数値に変換して前段の第一処理器71に送ると共に、第二のパルスカウンタ68、第四のパルスカウンタ70では、夫々の発振周波数を数値に変換して前段の第二処理器72に送る。前段の第一処理器71では、数値の差(計測データの差)を求めて中段の処理器73に送ると共に、前段の第二処理器72では、数値の差(計測データの差)を求めて同様に中段の処理器73に送る。中段の処理器73では、更に数値の差(計測データの差)を求めて後段の処理器74に送り、後段の処理器74では、磁性体の濃度と数値の相関関係を示す対比データと、数値の差(計測データの差)とを比較して磁性体の濃度に換算し、磁性体濃度表示器54により、流体中の磁性体の濃度を示す。この時、磁性体の濃度は、実測用の発振周波数、補正用の発振周波数及び比較用の発振周波数を用いることにより計測及び表示を連続的に行っている。
このように第三例における具体的な別の例によれば、先の具体的な一例、他の例、更に他の例と略同様な作用効果を得ることができる。
計測データの差を求める処理手段44cは、周波数をパルスカウンタ67,68,69,70で数値に変換して演算により計測データの差を求めるよう構成されると、一般に市販される機器を組み合わせて構成し得るので、一層低コストにすることができる。
次に、第三例の磁性体濃度計測装置であって具体的な更に別の例は、図13の如く、先の具体的な一例と略同様な実測用のLC発振回路41、補正用のLC発振回路42、比較用のLC発振回路43、前段の第一処理器49、前段の第二処理器50を備えると共に、処理手段44の他の部分を新たな処理手段44dに変更したものである。ここで、図13において図9と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
データの処理手段44dは、前段の第一処理器49に接続されて周波数を電圧信号に変換する第一のパルスカウンタ75と、前段の第二処理器50に接続されて周波数を電圧信号に変換する第二のパルスカウンタ76と、第一のパルスカウンタ75及び第二のパルスカウンタ76に接続されて両者の数値の差(計測データの差)を求める中段の処理器77と、中段の処理器77に接続され且つ予め磁性体の濃度と数値の相関関係を示す対比データが入力された後段の処理器78と、後段の処理器78に接続されて画面表示し得る磁性体濃度表示器54とを備えている。ここで、処理手段44dを構成する前段の第一処理器49、前段の第二処理器50、第一のパルスカウンタ75、第二のパルスカウンタ76、中段の処理器77、後段の処理器78、磁性体濃度表示器54は、まとめて一つの機器で構成されてもよいし、バラバラで構成されてもよいし、所定の組み合わせで構成されてもよい。
以下、本実施の形態の第三例における具体的な更に別の例の作用を説明する。
流体中に含まれる磁性体の濃度を測定する際には、先の具体的な一例と略同様に、実測用のLC発振回路41により、磁気ノイズ、電磁波ノイズ、温度変化、電気的なノイズ等の外乱と共に磁性体の信号を含んだ発振周波数(発振波)を発振して処理手段44dの前段の第一処理器49に送ると共に、補正用のLC発振回路42により、磁気ノイズ、電磁波ノイズ、温度変化、電気的なノイズ等の外乱を含んだ発振周波数(発振波)を発振して処理手段44dの前段の第二処理器50に送り、且つ、同時に、比較用のLC発振回路43により、ノイズ等の外乱を含んだ発振周波数(発振波)を発振して処理手段44dの前段の第一処理器49及び前段の第二処理器50に送る。
次に、前段の第一処理器49では、実測用のLC発振回路41の発振波と比較用のLC発振回路43の発振波を重ね合わせ、共振現象のうなりにより、二つの周波数の差(計測データの差)であるうなりの周期(波形)を求め、第一データとして第一のパルスカウンタ75に送る。同時に、処理手段44dの前段の第二処理器50では、補正用のLC発振回路42の発振波と比較用のLC発振回路43の発振波を重ね合わせ、共振現象のうなりにより、二つの周波数の差(計測データの差)であるうなりの周期(波形)を求め、第二データとして第二のパルスカウンタ76に送る。
第一のパルスカウンタ75、第二のパルスカウンタ76では、夫々の波形を数値に変換して中段の処理器77に送り、中段の処理器77では、数値の差(計測データの差)を求めて後段の処理器78に送り、後段の処理器78では、磁性体の濃度と数値の相関関係を示す対比データと、数値の差(計測データの差)とを比較して磁性体の濃度に換算し、磁性体濃度表示器54により、流体中の磁性体の濃度を示す。この時、磁性体の濃度は、実測用の発振周波数、補正用の発振周波数及び比較用の発振周波数を用いることにより計測及び表示を連続的に行っている。
このように第三例における具体的な他の例によれば、先の具体的な夫々の例と略同様な作用効果を得ることができる。
なお、本発明の磁性体濃度計測装置は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、LC発振回路による周波数を用いて磁性体の濃度を補正し得るならば、どのような機器の組み合わせでもよいこと、データの差、商を算出する処理を他の方法に置き換えても良いこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 実測用のLC発振回路
2 補正用のLC発振回路
3 処理手段
3a 処理手段
3b 処理手段
5 第一コイル
6 第二コイル
8 F/Vコンバータ
11 第一のF/Vコンバータ
12 第二のF/Vコンバータ
15 第一のパルスカウンタ
16 第二のパルスカウンタ
21 実測用のLC発振回路
22 補正用のLC発振回路
23 処理手段
23a 処理手段
25 第一コイル
26 第二コイル
27 第一のF/Vコンバータ
28 第二のF/Vコンバータ
32 第一のパルスカウンタ
33 第二のパルスカウンタ
41 実測用のLC発振回路
42 補正用のLC発振回路
43 比較用のLC発振回路
44 処理手段
44a 処理手段
44b 処理手段
44c 処理手段
44d 処理手段
46 第一コイル
47 第二コイル
48 第三コイル
52 F/Vコンバータ
55 第一のF/Vコンバータ
56 第二のF/Vコンバータ
59 第一のF/Vコンバータ
60 第二のF/Vコンバータ
61 第三のF/Vコンバータ
62 第四のF/Vコンバータ
67 第一のパルスカウンタ
68 第二のパルスカウンタ
69 第三のパルスカウンタ
70 第四のパルスカウンタ
75 第一のパルスカウンタ
76 第二のパルスカウンタ
2 補正用のLC発振回路
3 処理手段
3a 処理手段
3b 処理手段
5 第一コイル
6 第二コイル
8 F/Vコンバータ
11 第一のF/Vコンバータ
12 第二のF/Vコンバータ
15 第一のパルスカウンタ
16 第二のパルスカウンタ
21 実測用のLC発振回路
22 補正用のLC発振回路
23 処理手段
23a 処理手段
25 第一コイル
26 第二コイル
27 第一のF/Vコンバータ
28 第二のF/Vコンバータ
32 第一のパルスカウンタ
33 第二のパルスカウンタ
41 実測用のLC発振回路
42 補正用のLC発振回路
43 比較用のLC発振回路
44 処理手段
44a 処理手段
44b 処理手段
44c 処理手段
44d 処理手段
46 第一コイル
47 第二コイル
48 第三コイル
52 F/Vコンバータ
55 第一のF/Vコンバータ
56 第二のF/Vコンバータ
59 第一のF/Vコンバータ
60 第二のF/Vコンバータ
61 第三のF/Vコンバータ
62 第四のF/Vコンバータ
67 第一のパルスカウンタ
68 第二のパルスカウンタ
69 第三のパルスカウンタ
70 第四のパルスカウンタ
75 第一のパルスカウンタ
76 第二のパルスカウンタ
Claims (11)
- 流体中の磁性体濃度に対応する周波数の変化を検出し得るよう流体の近傍もしくは流体内に第一コイルを配した実測用のLC発振回路と、流体中の磁性体の影響を受けない位置もしくは流体中の磁性体の影響が少ない位置に第二コイルを配した補正用のLC発振回路と、実測用のLC発振回路の発振周波数と補正用のLC発振回路の発振周波数とから計測データの差を求めて磁性体の濃度に換算する処理手段とを備えたことを特徴とする磁性体濃度計測装置。
- 流体中の磁性体濃度に対応する周波数の変化を検出し得るよう流体の近傍もしくは流体内に第一コイルを配した実測用のLC発振回路と、流体中の磁性体の影響を受けない位置もしくは流体中の磁性体の影響が少ない位置に第二コイルを配した補正用のLC発振回路と、実測用のLC発振回路の発振周波数と補正用のLC発振回路の発振周波数とから計測データの商を求めて磁性体の濃度に換算する処理手段とを備えたことを特徴とする磁性体濃度計測装置。
- 流体中の磁性体濃度に対応する周波数の変化を検出し得るよう流体の近傍もしくは流体内に第一コイルを配した実測用のLC発振回路と、流体中の磁性体の影響を受けない位置もしくは流体中の磁性体の影響が少ない位置に第二コイルを配し且つ実測用のLC発振回路の周波数と同じ周波数を発振する補正用のLC発振回路と、流体中の磁性体の影響を受けない位置もしくは流体中の磁性体の影響が少ない位置に第三コイルを配し且つ実測用のLC発振回路の発振周波数と異なる周波数を発振する比較用のLC発振回路と、実測用のLC発振回路の発振周波数と比較用のLC発振回路の発振周波数とから計測データの差を求めて第一データとすると共に補正用のLC発振回路の発振周波数と比較用のLC発振回路の発振周波数とから計測データの差を求めて第二データとし、更に第一データと第二データとから差を求めて磁性体の濃度に換算する処理手段とを備えたことを特徴とする磁性体濃度計測装置。
- 実測用のLC発振回路と補正用のLC発振回路は、発振周波数が互いに異なるよう構成された請求項1又は2記載の磁性体濃度計測装置。
- 計測データの差を求める処理手段は、発振波を重ね合わせて発生するうなりを検出して計測データの差を求めるよう構成された請求項1、3又は4記載の磁性体濃度計測装置。
- 計測データの差を求める処理手段は、周波数をF/Vコンバータで電圧信号に変換して電圧値の差により計測データの差を求めるよう構成された請求項1、3又は4記載の磁性体濃度計測装置。
- 計測データの差を求める処理手段は、周波数をパルスカウンタで数値に変換して演算により計測データの差を求めるよう構成された請求項1、3又は4記載の磁性体濃度計測装置。
- 計測データの商を求める処理手段は、周波数をF/Vコンバータで電圧信号に変換して電圧値の商により計測データの商を求めるよう構成された請求項2又は4記載の磁性体濃度計測装置。
- 計測データの商を求める処理手段は、周波数をパルスカウンタで数値に変換して演算により計測データの商を求めるよう構成された請求項2又は4記載の磁性体濃度計測装置。
- 磁性体の濃度に換算する処理手段は、予め準備した対比データと、計測データの差を比較して磁性体の濃度に換算するよう構成された請求項1、3又は4記載の磁性体濃度計測装置。
- 磁性体の濃度に換算する処理手段は、予め準備した対比データと、計測データの商を比較して磁性体の濃度に換算するよう構成された請求項2又は4記載の磁性体濃度計測装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003316417A JP2005083897A (ja) | 2003-09-09 | 2003-09-09 | 磁性体濃度計測装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003316417A JP2005083897A (ja) | 2003-09-09 | 2003-09-09 | 磁性体濃度計測装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2003316417A Pending JP2005083897A (ja) | 2003-09-09 | 2003-09-09 | 磁性体濃度計測装置 |
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JP (1) | JP2005083897A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007129462A1 (ja) | 2006-04-28 | 2007-11-15 | Diesel United, Ltd. | 導電体濃度計測装置及び磁性体濃度計測装置 |
US8115478B2 (en) | 2006-05-30 | 2012-02-14 | Diesel United, Ltd. | Device and method for measuring concentration of magnetic material |
-
2003
- 2003-09-09 JP JP2003316417A patent/JP2005083897A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007129462A1 (ja) | 2006-04-28 | 2007-11-15 | Diesel United, Ltd. | 導電体濃度計測装置及び磁性体濃度計測装置 |
US8037740B2 (en) | 2006-04-28 | 2011-10-18 | Diesel United, Ltd. | Conductive material concentration measuring device and magnetic material concentration measuring device |
US8115478B2 (en) | 2006-05-30 | 2012-02-14 | Diesel United, Ltd. | Device and method for measuring concentration of magnetic material |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061114 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070313 |