JP2005083702A - ロータリーキルン用燃焼装置の一次空気供給装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の一次空気供給装置は、外部から外気を取り込む取込口6及びダンパー7を有しクリンカクーラ2とバーナー3とを連通する配管4と、取り込まれた外気及びクリンカクーラ2より排出される空気をバーナー3に一次空気として供給するファン8と、ファン8の入り口側の配管4に設けられたクリンカ粒子捕集装置9と、バーナー3に設けられた温度センサ10と、ファン7及びダンパー7を制御する制御部11とにより構成したことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
近年、上記のロータリーキルンにおいては、プラスチック粉、ゴミ屑、木屑、籾殻等の可燃性廃棄物を利用した粉末燃料、あるいは重油、廃油等の液状燃料等を、石炭粉末、コークス粉末等の可燃性粉末燃料と合わせて混焼することが多くなっている。
そこで、一次空気を200℃程度の温風とし、外部より取り入れる外気の量を低減する一次空気供給装置が提案されている(特許文献1参照)。
この一次空気供給装置は、ロータリーキルンの下流側に設けられたクリンカクーラ内に、耐熱鋳鋼製の熱交換チューブを設け、該チューブ内を通して外気または200℃程度の空気を一次空気としてロータリーキルンの下流側に設けられた燃焼装置に供給するようにした構成である。
また、熱交換チューブを大量に使用するために、設備費が高く、その上、熱風下における使用及び硬いクリンカ粒子の衝突により熱交換チューブの摩耗やスケール付着が激しく、熱交換効率の低下、メンテナンス費用の増大という問題点があった。
さらに、クリンカクーラ内に配管されている熱交換チューブが邪魔になり、クリンカクーラ内のメンテナンスは容易ではない。
このように、従来のロータリーキルンにおいては、一次空気比は、粉末燃料の場合で20〜25%程度、液体燃料の場合で12〜15%程度であって、一次空気比をこれ以上低下させることは、実用上困難であった。
また、前記流路かつ前記供給手段の入り口側に設けられた微粒子捕集手段により、前記冷却器より排出される空気に含まれる微粒子を捕集するので、この微粒子により供給手段が損傷したり、摩耗したり等の虞がない。
これにより、燃焼装置に供給される一次空気の温度が安定化し、燃焼温度を十分確保することが可能になり、燃料の燃焼性が向上する。
前記濾過集塵機は、耐熱性バグフィルタが好ましい。
この一次空気供給装置では、微粒子捕集手段を電気集塵機、濾過集塵機、遠心力集塵機のいずれか1種とし、しかも、耐熱性を有することとしたことにより、冷却に用いられた空気が高温であっても、それに含まれる微粒子を効果的に除去し、微粒子捕集手段の微粒子捕集機能が熱により低下する虞もない。
したがって、燃料燃焼用空気の高温化、高圧化を図ることができ、燃焼性の低い粉末燃料や液体燃料であっても、燃焼効率を低下させることなく従来の燃料と同様に使用することができる。
また、微粒子捕集手段により冷却に用いられた空気に含まれる微粒子を捕集するので、この微粒子により供給手段が損傷したり、摩耗したり等の不具合を防止することができる。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
クリンカクーラ2は、ロータリーキルン1にて焼成されたクリンカを急冷するためのもので、クーラ本体21の底部にはロータリーキルン1から落下するクリンカを外部から導入するクリンカ冷却用の外気gにより急冷し、この急冷されたクリンカを外部に排出するための耐熱性の金属からなる搬送路22が設けられ、この搬送路22の下方には、外部からクリンカ冷却用の外気gを導入するための外気導入口23a〜23eが形成されている。
これら温度領域T1〜T5でのクリンカ冷却後の空気温度は、T1が最も高く、T2、T3、T4、T5となるに従って順次低下してゆく様になっている。そして、最も温度の高いT1、T2でのクリンカ冷却後の空気は、キルン用の二次空気として利用される。
このクリンカ粒子捕集装置9としては、少なくともクリンカ粒子を捕集することができればよく、電気集塵機、濾過集塵機、遠心力集塵機のいずれか1種が好適に用いられるが、微粒子を高効率で捕集することから、濾過集塵機の一種である耐熱性のバグフィルタが好ましい。
このクリンカ捕集装置9には、捕集したクリンカを再飛散させることなくクリンカクーラ2に戻すための配管31が設けられている。このクリンカ捕集装置9に捕集されたクリンカは、必ずしもクリンカクーラ2に戻す必要がなく、この場合には、外部に排出される。
制御部11は、温度センサ10から出力されるバーナー3の入り口における一次空気の温度の測定データ、及び風量計12から出力されるクリンカ捕集装置9通過後の一次空気の空気量の測定データに基づき、ダンパー7及びファン8を制御することにより、取込口6からの外気の取込量を制御するもので、バーナー3の入り口温度を常に250℃以上かつ450℃以下の範囲で所望の風量、目標温度を保つように、外気の取込量及びファン8の送風量を制御する構成である。
ロータリーキルン1からクリンカクーラ2に送り出された当初のクリンカの温度は1300〜1450℃という高温であるが、搬送路22上を下流側に向かって徐々に移動する際に、外気導入口23a〜23e各々から導入されたクリンカ冷却用の外気gにより冷却され、温度領域T4では400〜500℃程度までに、温度領域T5では150℃以下程度までに、それぞれ冷却される。
このクリンカ捕集装置9から排出された空気は、高硬度のクリンカ粒子が除去されているので、ファン8に取り入れられても、損傷、摩耗等の虞がない。したがって、ファン8は高速回転を行うことができ、この高温の一次空気の高圧化も可能になる。
このバーナー3に供給される一次空気の温度は、温度センサ10により常にリアルタイムで測定され、その温度測定データは電気信号として制御部11に出力される。
その後、制御部11においては、温度センサ10等の温度測定データやファン8の風量測定データに基づき、再度、バーナー3に供給される一次空気の温度が250℃以上かつ450℃以下の温度範囲で、所望の目標温度、風量となるよう、再度、この一次空気の実測温度と目標温度との差、及び風量の差に応じて、ファン8に対して風量を制御する電気信号を、ダンパー7に対して外気の取込量を制御するために該ダンパー7の開閉度合いを制御する電気信号を、それぞれ出力する。
以上の動作を繰り返し行うことにより、バーナー3に供給される一次空気の温度を、常に250℃以上かつ450℃以下の温度範囲で、所望の目標温度及び風量に保持することができる。
また、クリンカ捕集装置9として、耐熱性のバグフィルタを用いたので、クリンカクーラ2より排出される空気が高温であっても、それに含まれるクリンカ粒子を効果的に除去することができ、クリンカ粒子の捕集機能が熱により低下する虞もない。
2 クリンカクーラ(冷却器)
3 バーナー(燃焼装置)
4 配管(流路)
5 助燃炉二次空気ダクト
6 外気取込口
7 ダンパー(バルブ)
8 ファン(供給手段)
9 クリンカ粒子捕集装置(微粒子捕集手段)
10 温度センサ(温度測定手段)
11 制御部(制御手段)
12 風量計
21 クーラ本体
22 搬送路
23a〜23e 外気導入口
Claims (4)
- ロータリーキルンの下流側に設けられた冷却器より冷却に用いられた空気を取り出し、この取り出した空気を前記ロータリーキルンに設けられた燃焼装置に一次空気として供給するロータリーキルン用燃焼装置の一次空気供給装置であって、
外部から外気を取り込む取込口を有し、前記冷却器と前記燃焼装置とを連通する流路と、
当該流路に設けられて前記取込口から取り込まれた外気及び前記冷却器より排出される冷却に用いられた空気を前記燃焼装置に一次空気として供給する供給手段と、
前記流路かつ前記供給手段の入り口側に設けられて前記冷却器より排出される空気に含まれる微粒子を捕集する微粒子捕集手段とを備えてなることを特徴とするロータリーキルン用燃焼装置の一次空気供給装置。 - 前記燃焼装置の一次空気供給口側に設けられ前記一次空気の温度を測定する温度測定手段と、
該温度測定手段の出力に基づき前記外気の取込量を制御する制御手段とを備えてなることを特徴とする請求項1記載のロータリーキルン用燃焼装置の一次空気供給装置。 - 前記微粒子捕集手段は、電気集塵機、濾過集塵機、遠心力集塵機のいずれか1種であり、かつ、耐熱性を有することを特徴とする請求項1または2記載のロータリーキルン用燃焼装置の一次空気供給装置。
- 前記濾過集塵機は、耐熱性バグフィルタであることを特徴とする請求項3記載のロータリーキルン用燃焼装置の一次空気供給装置。
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