JP2005083197A - 密閉型回転式圧縮機 - Google Patents
密閉型回転式圧縮機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005083197A JP2005083197A JP2003312455A JP2003312455A JP2005083197A JP 2005083197 A JP2005083197 A JP 2005083197A JP 2003312455 A JP2003312455 A JP 2003312455A JP 2003312455 A JP2003312455 A JP 2003312455A JP 2005083197 A JP2005083197 A JP 2005083197A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vane
- piston
- rotary compressor
- air chamber
- bearing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
Abstract
【課題】 ベーンがベーン溝を往復動する密閉型回転式圧縮機において、動力損失を抑え、潤滑性の確保ができる信頼性の高い密閉型回転式圧縮機を提供するものである。
【解決手段】 ベーンの往復運動は、ベーンの反ピストン側端面部のエッジが常に上下軸受のフランジ外にある範囲で行われるものである。これにより、ベーンが往復動する際に、接触抵抗を低くすることができるので動力損失を抑えることができ、また、潤滑性の確保ができるので信頼性の高い密閉型回転式圧縮機を提供することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 ベーンの往復運動は、ベーンの反ピストン側端面部のエッジが常に上下軸受のフランジ外にある範囲で行われるものである。これにより、ベーンが往復動する際に、接触抵抗を低くすることができるので動力損失を抑えることができ、また、潤滑性の確保ができるので信頼性の高い密閉型回転式圧縮機を提供することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、空気調和装置あるいは冷蔵庫などに用いられる密閉型回転式圧縮機に関するものである。
従来の回転式圧縮機としては、シリンダ気室内で円筒形状のピストンを偏心回転させ、このピストンの円筒外周面に先端を接触させながらべーン溝内を往復運動するベーンにより、ピストンとシリンダで形成された圧縮室を吸入側と吐出側とに仕切り、ピストンの偏心回転により吸入側から吸い込んだ冷媒を圧縮して吐出側から吐出するものが有る(例えば、特許文献1参照)。
図6は、特許文献1に記載された従来の密閉型回転式圧縮機の圧縮機構部の断面図である。
図6において、シリンダ101と該シリンダ101の両端面を閉塞する上軸受102及び下軸受103とで形成された圧縮室と、この圧縮室内に上軸受102及び下軸受103に支持されたクランク軸104の偏心部105に遊合されたピストン106と、このピストン106の外周に当接しピストン106の偏心回転に追従して往復運動し圧縮室を低圧部と高圧部とに仕切るベーン107とからなり、上軸受102のベーン溝に当接する部分に給油用の開口部108を設けている。
特開平08−135584号公報
しかしながら、上記従来の構成では、上軸受のベーン溝に当接する部分に給油用の開口部を設ける工数が必要であった。また、ベーン溝に給油を行うために、給油ベーン上面に切欠きもしくは溝もしくは凹部を設けるものもあるが、これらのものもベーンの加工に多くの工数が必要となり、非常にコストがかかるものであった。
また、高圧の吐出側圧縮室から圧力を受けながら往復するベーンの反ピストン側端部のエッジと上下軸受のフランジ面とが接触して摺動する結果、金属接触による摺動となり大きな摩擦抵抗を生じる。これによりベーン先端が必要以上に強くピストン外周面に押しつけられて大きな動力損失を発生させたり、ベーンがピストンに追従せずに隙間を生じ、吐出側圧縮室より吸入側圧縮室へガスが漏れてしまうといった不具合を生じる恐れがあった。
さらには、ベーン先端がピストン外周面に強く押しつけられることにより両者の間に介在していた潤滑油が排除されて金属接触を起こし、両者の間で潤滑性が充分に確保出来なくなるばかりでなく、最悪の場合には焼付きを起こしてしまう恐れもあった。
本発明は、上記のような従来の課題を解決するためのものであり、ベーンの反ピストン側端面部のエッジが、常に上軸受と下軸受のフランジ外のある範囲でべーンの往復運動が行われるものである。
上記の構成とすることで、ベーンの反ピストン側端面部エッジと上下軸受のフランジ部の間に金属接触摺動が生じない様にすることが出来る。これにより、動力損失の低減及び
ベーン先端とピストン外周面との間に潤滑性確保を図ることが出来る信頼性の高い密閉型回転式圧縮機を提供するものである。
ベーン先端とピストン外周面との間に潤滑性確保を図ることが出来る信頼性の高い密閉型回転式圧縮機を提供するものである。
前記従来の課題を解決する為に、本発明の密閉型回転式圧縮機は、上下軸受のフランジ外径部に切りかけ及び、C面取り、またはR面取りを有したものや、ベーンの反ピストン側端部のエッジがC面取り、またはR面取りをしたものである。
また、ベーンの反ピストン側端部のエッジ部と上下軸受のフランジ部と接触しないように、ベーンの往復運動の範囲に設定するものである。
また、ベーンの反ピストン側端部のエッジ部と上下軸受のフランジ部と接触しないように、ベーンの往復運動の範囲に設定するものである。
上記の構成を単独あるいは組み合わせて用いる事により、ベーン摺動部の金属接触を防止し、動力損失の低減及び信頼性の向上を図るものである。
本発明の密閉型回転式圧縮機は、ベーンの往復運動を、ベーンの反ピストン側端面部と上下軸受のフランジ外にある範囲で行われるものにし、ベーンと上下軸受の間で金属接触による摺動が起きることを防止することにより機械損失を少なくし、更にはベーンと上下軸受間の潤滑油を円滑に供給するようにしたので信頼性の高い密閉型回転式圧縮機を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明実施の形態1における密閉型回転式圧縮機の縦断面図、図2は同密閉型回転式圧縮機の圧縮機構部径方向X−X断面図である。図1及び図2において、図6と同じ構成要素には同じ符号を用い、説明を省略する。
図1は、本発明実施の形態1における密閉型回転式圧縮機の縦断面図、図2は同密閉型回転式圧縮機の圧縮機構部径方向X−X断面図である。図1及び図2において、図6と同じ構成要素には同じ符号を用い、説明を省略する。
図1及び図2において、密閉容器1には電動機部2と圧縮機構部3がクランク軸4によって動力伝達可能に連結されて収納されている。
圧縮機構部3は円筒形状の気室9を有するシリンダ7と、シリンダ7の両端面に密着配置されて気室9を閉塞する上軸受11及び下軸受12と、気室9に収納され外周面を気室9の内壁面に接触されながら偏心回転運動を行うピストン6と、シリンダ7に径方向に設けられて一方の端部が気室9に開口するベーン溝8と、ベーン溝8の反気室側に連接して設けられた拡大室14と、ベーン溝8に摺動自在に収納されて拡大室14側からバネ部材13により付勢されて先端をピストン6の外周面に接触されたベーン10とからなり、気室9の内周壁面とピストン6の外周面とで形成される圧縮室はベーン10によって低圧の吸入側と高圧の吐出側とに仕切られている。
クランク軸4は、上軸受11と下軸受12により回転自在に支持され、上軸受11より反圧縮機構側に突出した部分で電動機部2の回転子と圧入等により結合されている。クランク軸4の上軸受11と下軸受12に挟まれた部分には、ピストン6の内径よりも僅かに小さな径を有する偏心軸部5が設けられており、ピストン6の内周と摺動自在に勘合して設けられている。
また、偏心軸部5の偏心量は、クランク軸4が回転した時に、ピストン6の外周面が気室9の内周壁面に常に接触しながら転動する大きさに設定されている。
ベーン10は、ベーン溝8からシリンダ中心方向に向かって最も突出した位置において
も、ベーン10の反ピストン側端面部のエッジが上軸受11と下軸受12のフランジ部に当接しないよう、常に上軸受11下軸受12のフランジ外に有るように構成されている。
も、ベーン10の反ピストン側端面部のエッジが上軸受11と下軸受12のフランジ部に当接しないよう、常に上軸受11下軸受12のフランジ外に有るように構成されている。
上記の構成により、ベーン後端のエッジ部が摺動部となることが無いので、動力損失を抑えることが出来る。
この結果として、ベーン10と上軸受11と下軸受12のフランジ部は金属接触を起こすことなく安定した状態を維持することが出来、機械損が小さく信頼性の高い密閉型回転式圧縮機を実現することができる。
(実施の形態2)
図3は、本発明実施の形態2における密閉型回転式圧縮機の圧縮機構部の分解斜視図である。
図3は、本発明実施の形態2における密閉型回転式圧縮機の圧縮機構部の分解斜視図である。
図3において、図1、図2及び図6と同じ構成要素には同じ符号を用い、説明を省略する。
図3において、上軸受11aと下軸受12aのフランジ外径のベーン溝部に切りかけ部15を設けたものである。
上記の構成により、切りかけ部の空間が出来るので、潤滑油が溜まりやすく、ベーン10と上軸受11aと下軸受12aのフランジ部との給油性が向上する。
この結果として、実施の形態1よりも更にベーン10の潤滑性を確保することが出来る。
(実施の形態3)
図4は、本発明第3の実施の形態における密閉型回転式圧縮機の圧縮機構部の断面図である。
図4は、本発明第3の実施の形態における密閉型回転式圧縮機の圧縮機構部の断面図である。
図4において、図1、図2及び図6と同じ構成要素には同じ符号を用い、説明を省略する。
図4において、ベーン10aの反ピストン側端部のエッジをC面取り部16、または。R面取りを設けたものである。
上記の構成により、実施の形態2と同様に、C面取り部、または、R面取り部が潤滑油が溜まりやすく、ベーン10aと上軸受11と下軸受12のフランジ部との給油性が向上する。
(実施の形態4)
図5は、本発明第4の実施の形態における密閉型回転式圧縮機の圧縮機構部の断面図である。
図5は、本発明第4の実施の形態における密閉型回転式圧縮機の圧縮機構部の断面図である。
図5において、図1、図2及び図6と同じ構成要素には同じ符号を用い、説明を省略する。
図5において、上軸受11bと下軸受12bのフランジ外径部のベーン溝側をC面取り部17、または。R面取りを設けたものである。
上記の構成により、実施の形態3と同様に、C面取り部、または、R面取り部が潤滑油を案内する形になり、ベーン10と上軸受11bと下軸受12bのフランジ部との摺動部に対して円滑な給油を行うことが出来る。
以上のように、本発明にかかる密閉型回転式圧縮機は、簡単な構成でコストをかけることなくベーン摺動部の機械損失を少なくし、更にはベーンと上下軸受間の潤滑油を円滑に供給することが可能となるので、空気調和装置や冷蔵庫などの冷凍機器の用途に適用できる。
1 密閉容器
2 電動機
3 圧縮機構部
4 クランク軸
5 偏心軸
6 ピストン
7 シリンダ
8 ベーン溝
9 気室
10 ベーン
11 上軸受
12 下軸受
13 バネ部材
14 拡大室
15 切りかけ部
16 C面取り部(ベーン)
17 C面取り部(軸受)
2 電動機
3 圧縮機構部
4 クランク軸
5 偏心軸
6 ピストン
7 シリンダ
8 ベーン溝
9 気室
10 ベーン
11 上軸受
12 下軸受
13 バネ部材
14 拡大室
15 切りかけ部
16 C面取り部(ベーン)
17 C面取り部(軸受)
Claims (4)
- 両端を上軸受と下軸受により挟まれた円筒形状の気室を有するシリンダと、前記気室の円周壁面に接触しながら偏心回転運動を行う円筒形状のピストンと、前記シリンダの径方向に設けられて一方の端部が前記気室内壁面に開口するベーン溝と、前記ベーン溝のもう一方の端部開口に連接して設けられた拡大室と、前記ベーン溝内に摺動自在に収納され、前記拡大室側から付勢されることにより先端を前記ピストンの外周面に接触させながら、前記ピストンの偏心回転運動にしたがって往復運動を行うベーンと、前記気室の内壁面とピストンの外周面とに囲まれ、前記ベーンによって吸入側と吐出側とに仕切られる圧縮室とからなり、ベーンの反ピストン側端面部のエッジが常に上軸受と下軸受のフランジと接触しない範囲で、ベーンの往復運動が行われることを特徴とする密閉型回転式圧縮機。
- 請求項1記載の密閉型回転式圧縮機であって、前記上軸受と下軸受のフランジ外径のシリンダベーン溝付近に切りかけを有することを特徴とする密閉型回転式圧縮機。
- 請求項1記載の密閉型回転式圧縮機であって、前記ベーンの反ピストン側端部のエッジが、C面取り、または、R面取りの形状となることを特徴とする密閉型回転式圧縮機。
- 請求項1記載の密閉型回転式圧縮機であって、前記上軸受と下軸受のフランジ外径部のベーン溝側に、C面取り、またはR面取りの形状有することを特徴とする密閉型回転式圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003312455A JP2005083197A (ja) | 2003-09-04 | 2003-09-04 | 密閉型回転式圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003312455A JP2005083197A (ja) | 2003-09-04 | 2003-09-04 | 密閉型回転式圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005083197A true JP2005083197A (ja) | 2005-03-31 |
Family
ID=34413708
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003312455A Pending JP2005083197A (ja) | 2003-09-04 | 2003-09-04 | 密閉型回転式圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005083197A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008138534A (ja) * | 2006-11-30 | 2008-06-19 | Hitachi Appliances Inc | 密閉形ロータリ圧縮機 |
CN104747442A (zh) * | 2015-04-07 | 2015-07-01 | 珠海凌达压缩机有限公司 | 空调器、旋转式压缩机及其泵体组件 |
WO2018072497A1 (zh) * | 2016-10-18 | 2018-04-26 | 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 | 一种旋转压缩机 |
-
2003
- 2003-09-04 JP JP2003312455A patent/JP2005083197A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008138534A (ja) * | 2006-11-30 | 2008-06-19 | Hitachi Appliances Inc | 密閉形ロータリ圧縮機 |
CN104747442A (zh) * | 2015-04-07 | 2015-07-01 | 珠海凌达压缩机有限公司 | 空调器、旋转式压缩机及其泵体组件 |
WO2018072497A1 (zh) * | 2016-10-18 | 2018-04-26 | 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 | 一种旋转压缩机 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101667720B1 (ko) | 밀폐형 압축기 | |
JP2011032933A (ja) | ロータリ圧縮機 | |
KR101409874B1 (ko) | 로터리 압축기 | |
KR20060061288A (ko) | 밀폐형 압축기 | |
JP6042530B2 (ja) | スクロール圧縮機 | |
JP2010121546A (ja) | ロータリ圧縮機 | |
EP3276173A1 (en) | Refrigerant shaft seal and open refrigerant compressor equipped with refrigerant shaft seal | |
JP2000087888A (ja) | ローリングピストン式ロータリ圧縮機 | |
JP2005083197A (ja) | 密閉型回転式圧縮機 | |
TW574475B (en) | Rotary compressor | |
CN102869887B (zh) | 涡旋式压缩机 | |
JP2006132540A (ja) | 冷凍機用圧縮機の軸受および冷凍機用圧縮機 | |
EP1500820A1 (en) | Rotary compressor | |
JPH06264881A (ja) | ロータリ圧縮機 | |
JP2010112174A (ja) | ロータリ圧縮機 | |
JP4750561B2 (ja) | スコッチヨーク式レシプロ圧縮機及びそれを用いた冷凍・冷蔵庫 | |
JP2000170677A (ja) | ロータリー圧縮機 | |
CN111022317A (zh) | 涡旋式压缩机 | |
KR20110132940A (ko) | 왕복동식 압축기 및 이를 적용한 냉동기기 | |
JP2011179452A (ja) | ロータリ圧縮機 | |
JP3669025B2 (ja) | 密閉型電動圧縮機 | |
JPWO2004029461A1 (ja) | スクロール圧縮機 | |
CN107514365B (zh) | 泵体组件及具有其的压缩机 | |
KR20020000611A (ko) | 밀폐형 회전식 압축기의 윤활구조 | |
KR200315066Y1 (ko) | 로터리 압축기 |