JP2005080775A - ナースコール装置用押ボタン式子機 - Google Patents

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充洋 池川
Hiromichi Yoshioka
弘道 吉岡
Shigeru Kuroda
滋 黒田
Jiro Kusano
二郎 草野
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Abstract

【課題】本発明は、丸洗いできるとともに、内部に微物を残すことなく浸入した洗浄溶液を簡単に除去することができ、衛生管理が容易な押ボタン式子機を提供する。
【解決手段】ナースコール装置に接続される押ボタン式子機1は、被看護者が握る胴部2と、胴部2の内部に固定されるリードスイッチ(近接センサ)3と、リードスイッチ3を作動させる磁石(作動子)4が一端5aに設けられて他端5bが胴部2から露出する押ボタン5と、押ボタン5の他端5bを胴部2の外に突出させる方向に押ボタン5を付勢するスプリング(弾性部材)6と、リードスイッチ3に接続されて胴部2の外に延びるコード7と、胴部2の内部を外部に連通する開口部8とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ナースコール装置に接続される押しボタン式子機であって、衛生管理対策が施された押ボタン式子機に関する。
被看護者が看護者を呼び出す場合に使用されるナースコール装置の子機として、押ボタン式子機がある。この押ボタン式子機は、被看護者等が素手で握って操作する。1人の被看護者に対して、1つの押ボタン式子機が用意される。押ボタン式子機は、使用されることによって汚れ、雑菌がつくので、定期的にアルコールや消毒溶液を染み込ませた布で清拭する洗浄が行なわれる。そのため、清拭性を考慮して、凹凸の少ない滑らかな外径を有しているものがある。
また、スイッチを丸ごと洗浄する一例として、プリント基板に電磁リレーおよび電子部品を実装した後、はんだ付けに使用したフラックスの残渣を除去するためにプリント基板ごと丸洗いすることがある(例えば、特許文献1参照。)。電磁リレーの内部にスイッチ部が設けられているが、カバーで覆われており、洗浄中に洗浄液が内部に浸入しないように設けられている。
特開平5-250972号公報
しかしながら、ナースコール装置に接続される押ボタン式子機は、長期間使用することによって、僅かな隙間から内部に汗や皮脂などが浸透する場合がある。このような場合、清拭によって洗浄するだけでは、内部まで消毒や滅菌処理ができないため、汗や皮脂が酸化したり雑菌が繁殖したりすることで、嫌な臭いを生じることもある。したがって、衛生面の管理上、利用者が替わる場合や汚れがひどい場合、スイッチなどが内蔵される押ボタン式子機を洗浄溶液に丸ごと浸漬して洗浄することによって、消毒や滅菌処理を行なうことが好ましい。
しかし、押ボタン式子機は、本来、丸ごと洗浄溶液に浸漬して洗浄するようには作られていない。そのため、丸ごと洗浄することによって押ボタン式子機の内部に侵入した洗浄溶液を排出するには、温度変化や圧力差などに伴い僅かな隙間から長時間かけて洗浄溶液を染み出させて乾燥させるか、押ボタン式子機を分解して拭き取る必要がある。
また、内部に侵入した洗浄溶液を乾燥させると、洗浄溶液中に溶け込んでいる微物が内部に析出する場合がある。微物は、押ボタン式子機のスイッチの接点に付着すると、導通不良を生じる可能性があるとともに、雑菌を繁殖させる原因になる。
さらに、押ボタン式子機は、押ボタンが外部に露出しているので、電磁リレーのようにカバーで覆ってしまうことが難しい。また、洗浄中に内部に洗浄溶液が入らないように密閉してしまうと、逆に使用中に内部に入った雑菌を除去できなくなる。
そこで、本発明は、微物を残すことなく内部に浸入した洗浄溶液を簡単に除去することができ、衛生管理が容易な押ボタン式子機を提供することを目的とする。
本発明は、被看護者が看護者を呼び出す場合に使用されるナースコール装置に接続される押ボタン式子機を前提とする。そして、被看護者が握る胴部と、胴部の内部に固定される近接センサと、近接センサを作動させる作動子が一端に設けられて他端が胴部から露出する押ボタンと、押ボタンの他端を胴部の外に突出させる方向に押ボタンを付勢する弾性部材と、近接センサに接続されて胴部の外に延びるコードと、胴部の内部を外部に連通する開口部とを備える。
この場合、押ボタン式子機の内部に浸入する洗浄溶液などに晒されることを考慮して、近接センサをガラス管に封入されたリードスイッチとし、作動子を磁石とするか、または、近接センサをソレノイドコイルとし、作動子をソレノイドコイルの磁界に変化を与える磁性体とする。
また、内部に入った洗浄溶液などの排出性を向上させるために、押ボタンと胴部との隙間から胴部の内部を通って開口部まで連通させる。または、コードは、隙間を有して開口部に通す。
押ボタン式子機が正常に機能しているかどうか、常に通電することで確認できるように、リードスイッチは、磁石が接近することで接点が切れるブレーク型を採用する。
本発明に係る押ボタン式子機によれば、洗浄溶液に丸ごと浸漬することで、内部まで消毒や滅菌処理を行なうことができるとともに、押ボタン式子機を分解しなくても、内部に侵入した洗浄溶液を容易に排出することができる。したがって、本発明に係る押ボタン式子機は、消毒や滅菌処理などの衛生管理が容易である。また、内部に侵入した洗浄液を排出することができるため、微物が押ボタン式子機の内部に残留することがない。
本発明に係る第1の実施形態の押ボタン式子機1について、図1を参照して説明する。図1に示す押ボタン式子機1は、被看護者(利用者)が看護者を呼び出すために使用されるナースコール装置に接続される子機の一形態である。この押ボタン式子機1は、胴部2とリードスイッチ3と磁石4と押ボタン5とスプリング6とコード7と開口部8とを備える。
胴部2は、利用者が手を軽く握った場合に手の平に納まる程度の大きさで、利用者が握りやすいように、かつ、清拭性を考慮して、滑らかな外形を有している。リードスイッチ3は、近接センサの一形態であって、磁石4が接近するとガラス管3a内に封入されたリード3b,3cが互いに離れる、ブレーク型である。リードスイッチ3は、胴部2の内部に配置される基板3dに実装されている。このリードスイッチ3には、常に微弱電流を通電することで、押ボタン式子機1が正常に機能していることを確認することができる。
基板3dは、胴部2の中程に設けられたスリット状の保持部2aに差し込まれている。保持部2aの基部は、なだらかな曲面で胴部2の内面に連続している。磁石4は、リードスイッチ3の作動子であって、リードスイッチ3が感度よく作動するように、このリードスイッチ3に面して平行に押ボタン5の一端5aに取付けられている。
押ボタン5の他端5bは、胴部2の一部に露出しており、ちょうど利用者が胴部2を把持した場合に親指で押しやすい位置に設けられている。押ボタン5の一端5aおよび他端5bは、それぞれ胴部2の内部に設けられたガイド2b,2cに支持されている。一端5a側のガイド2bと他端5bとの間には、コイル状のスプリング6が取付けられている。スプリング6は、押ボタン5を胴部2の外に突出させる方向に付勢する。また、他端5b側のガイド2cは、押ボタン5の他端5bを正しい位置に位置決めするとともに、押ボタン5の押し下げ量を制限するためのストッパの役割も兼ねている。
リードスイッチ3には、基板3dを介してコード7が接続されている。押ボタン5が露出する側と反対側の胴部2には、開口部8が設けられている。コード7は、隙間を有してこの開口部8に通されており、胴部2の外に延びている。また、開口部8より内側に入った胴部2の中には、コード7の抜け止2dが設けられている。抜け止2dは、コード7を挟持しており、利用者が誤って、コード7を引掛けた場合に、コード7が基板3dから外れたり切れたりすることを防止する。なお、図1においては、抜け止2dの基板3d側の部分でコード7に結び目を設け、より抜け難くしている。
開口部8は、胴部2の内部、リードスイッチ3の周囲、磁石4の周囲、押ボタン5およびスプリング6の周囲まで連通している。つまり、押ボタン式子機1は、押ボタン5と胴部2との隙間9から胴部2の内部を通って開口部8まで一続きに連通している。
なお、胴部2の内側に突出しているガイド2b,2c、および抜け止2dの基部も、保持部2aの基部と同様に滑らかな曲面で形成されていることで、洗浄溶液の排出性が向上する。
また、図1中において、白丸Aの部分は、縦に半分ずつに分割された胴部をあわせるための係合穴である。この傾向穴に嵌る係合凸は、図示していない残り半分の胴部に設けられる。また、係合凸の代わりに、ピンで連結しても良い。また、残り半分の胴部が図1に示す胴部2と同じ形状であれば、図1中右半分の白丸Aと左半分の白丸Aとを交互に係合穴と係合凸としてもよい。あるいは、係合穴や係合凸を設けずに接着や溶着しても良い。
このように構成された押ボタン式子機1の押ボタン5を操作すると、磁石4が近づいて、リードスイッチ3のリード3b,3cが互いに離間する。その結果、コード7の導通が途絶えるので、これをナースコール装置の親機で検出することによって、被看護者(利用者)が看護者を呼んでいることが分かる。
以上のように設けられた押ボタン式子機1は、汚れが目立ってきた場合、外表面をアルコール、過酸化水素水(オキシドール)、あるいはクレゾールなどの消毒液を染み込ませた布で清拭することによって、外表面の消毒や滅菌処理することができる。また、利用者が替わる場合や、胴部2の中まで汚れている場合は、押ボタン式子機を消毒液や、洗剤などの入った洗浄溶液に浸漬して丸洗いする。
なお、胴部2、押ボタン5、スプリング6、コード7の材質は、これら消毒液や洗浄溶液に対して十分に耐食性を有している。また、例えば、胴部2や押ボタン5にポリアミド樹脂を使用している場合等、100℃以上の温度に耐えられる部材で形成されていれば、開口部8を有しているので、押ボタン式子機1が破裂することも無く、煮沸滅菌することも可能である。
押ボタン式子機1は、開口部8を有しており、特に本実施形態では、押ボタン5と胴部2との隙間9から開口部8まで一続きに連通しているので、内部に入った消毒液や洗浄溶液が、速やかに排出されるとともに、通気性がいいので、直に乾燥する。さらに、温風やエアブローなどを行なえば、より速く乾かすことができる。
このように押ボタン式子機1は、内部まで含めた全体を容易に消毒や滅菌処理でき、衛生管理が容易である。
本発明に係る第2の実施形態の押ボタン式子機1について、図2を参照して説明する。なお、第1の実施形態の押ボタン式子機1と同じ機能を有した構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図2に示す押ボタン式子機1は、近接センサとしてソレノイド11を胴部2の内部に備えている。また、ソレノイド11の磁界に変化を生じさせる作動子として、磁性体12が押ボタン5の一端5aに取付けられている。
ソレノイド11は、胴部2の内面から延びる保持部2aに囲われて保持されている。ソレノイド11の両端は、それぞれコード7に接続されている。ソレノイド11には、第1の実施形態の押ボタン式子機1におけるリードスイッチ3と同様に、ナースコール装置に接続した場合に、常に微弱電流を流すことで、押ボタン式子機1が機能しているかどうか容易に確認することができる。また、コード7は、抜け止2dに挟持されている他に、巻き掛け片2eに折り返し絡ませられている。コード7の途中に結び目を作らずにコード7が抜けることを防止する一例である。
このように構成された押ボタン式子機1は、押ボタン5を操作すると、ソレノイド11と磁性体12との距離が変化し、ソレノイド11が作る磁界に変化を生じさせる。その結果、ソレノイド11に流れる電流値に変化が生じる。これをナースコール装置の親機側で検出することで、押ボタン式子機1が操作された、つまり看護者が呼ばれていることが分かる。
以上のように、設けられた押ボタン式子機1は、第1の実施形態と同様に消毒液や洗浄溶液に浸漬して、丸洗いすることができるとともに、内部に侵入した消毒液や洗浄溶液が速やかに排出される。また、開口部8を有しており、特に押ボタン5と胴部2との隙間9から内部を通って開口部8まで一続きに連通しているので、内部の通気性も良く、洗浄後の乾燥が短時間ですむ。
なお、第1および第2の実施形態の押ボタン式子機において、近接センサおよび作動子として用いたリードスイッチ3と磁石4、またはソレノイド11と磁性体12の組み合わせのほか、近接センサのように押ボタン5の動きを非接触で検出するセンサと、押ボタン5に取付けられてセンサの検出感度を高める作動子との組み合わせでも良い。例えば、センサにホール素子を用い、作動子に磁石を用いる場合がある。また、本実施形態において、リードスイッチ3は、ブレーク型としたが、リード3b,3c同士が常時離れており、磁石4を近づけることで、接触するメーク型でも良い。コイル状のスプリング6は、弾性体の一例であって、ねじりコイルばね、板ばね、ゴムのように高弾性を有した合成樹脂等でも良い。
本発明に係る第1の実施形態の押ボタン式子機を示す断面図。 本発明に係る第2の実施形態の押ボタン式子機を示す断面図。
符号の説明
1…押ボタン式子機、2…胴部、3…リードスイッチ、3a…ガラス管、4…磁石、5…押ボタン、5a…一端、5b…他端、6…スプリング(弾性体)、7…コード、8…開口部、9…隙間、11…ソレノイド、12…磁性体。

Claims (6)

  1. 被看護者が看護者を呼び出す場合に使用されるナースコール装置に接続される押ボタン式子機において、
    前記被看護者が握る胴部と、
    前記胴部の内部に固定される近接センサと、
    前記近接センサを作動させる作動子が一端に設けられて他端が前記胴部から露出する押ボタンと、
    前記押ボタンの他端を前記胴部の外に突出させる方向に前記押ボタンを付勢する弾性部材と、
    前記近接センサに接続されて前記胴部の外に延びるコードと、
    前記胴部の内部を外部に連通する開口部とを備えることを特徴とする押ボタン式子機。
  2. 前記近接センサは、ガラス管に封入されたリードスイッチであって、
    前記作動子は、磁石であることを特徴とする請求項1に記載の押ボタン式子機。
  3. 前記近接センサは、ソレノイドコイルであって、
    前記作動子は、前記ソレノイドコイルの磁界に変化を与える磁性体であることを特徴とする請求項1に記載の押ボタン式子機。
  4. 前記押ボタンと前記胴部との隙間から前記胴部の内部を通って前記開口部まで連通していることを特徴とする請求項1に記載の押ボタン式子機。
  5. 前記コードは、隙間を有して前記開口部に通されることを特徴とする請求項1に記載の押ボタン式子機。
  6. 前記リードスイッチは、前記磁石が接近することで接点が切れるブレーク型であることを特徴とする請求項2に記載の押ボタン式子機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008081999A1 (ja) 2006-12-28 2008-07-10 Kyushu University, National University Corporation 分離型磁気シールド装置

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