JP2005080598A - β−1,3−グルカン誘導体を用いるプラスミドDNAの導入法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 細胞にプラスミドDNAとして核酸を導入することができ、トランスフェクション効率が高く、細胞毒性が低く、かつタンパク発現の持続性のある技術を提供する。
【解決手段】 天然多糖であるβ-1,3-グルカンをカチオン性修飾基で修飾し、さらにポリエチレングリコール鎖で修飾することにより得られるポリカチオン性修飾β-1,3-グルカンを用いて、プラスミドDNAと複合体を形成後、細胞に投与することから成るプラスミドDNA導入法。β-1,3-グルカンの好ましい例は、シゾフィランである。
【選択図】 図7

Description

本発明は、天然多糖であるβ-1,3-グルカンを化学変換・修飾することにより得られる、ポリカチオン性修飾β-1,3-グルカンを用い、トランスフェクション効率が高く、細胞毒性の低い、かつタンパク発現持続性の高いトランスフェクション剤を用いるプラスミドDNAの導入法に関する。
従来、細胞中に遺伝子のような核酸を導入する方法は、リン酸カルシウム法、DEAE-デキストラン法、エレクトロポレーション法、リポソーム法、マイクロインジェクション法などの化学・物理的手段を用いる導入方法と、アデノウイルスやレトロウイルスを利用する生物学的手段とに大別され、いずれも利用されている。
しかし、ウイルスの感染力を利用する生物学的手段は遺伝子導入・発現効率が高い利点がある反面、免疫原性や病原性再発の可能性やガン化のなどウイルス自体の安全性にも問題が指摘されている。
Marshall, E., et al., Science, 298, 510(2002)
また、化学・物理的手段の1つであるリポソーム法は、リポソーム膜の脂質が生体膜と同じ脂質によって構成されることが多く、細胞膜や細胞内器官と相互作用しやすく、かつ抗原性や細胞毒性が低いという利点がある。しかしながら、リポソームによる遺伝子導入は、遺伝子の発現効率が低く実用に供しにくいという欠点がある。
Chassin, D., et al., Eur. J. Immunol., 29, 196(1999) Van Tendeloo, V. F., et al., Gene Ther., 5, 700(1998)
さらに、天然多糖由来のカチオンポリマーを用いる手法も検討されている。α-グルカン系のデキストランやβ-1,4-グルコサミン系のキトサン誘導体が研究されている。しかし、DEAE-デキストランなどは細胞毒性が非常に強い問題点を有している。キトサンの場合もDNA複合体作成条件が限定されており、十分な発現効率を得るために必要なDNA量が多くなるなどの問題点を有している。
MacLaughlin, F. C., Mumper, R. J., Wang, J. M., Tagliaferri, J. M.,J. Controlled Rel., 56, 259(1998) Ishii, T., Okahata, Y., Sato, T., Biochim. Biophys. Acta, 1514,51(2001) 特開2000-157270
しかるに、筋肉内注射製剤の臨床薬として実際に使用されている多糖類に、β-1,3-グルカンが存在する。
McIntire, T. M., Brant, D. A., J. Am. Chem. Soc., 120, 6909(1998)
この多糖は、既に生体内での安全性が確認されており、婦人科癌に対する免疫増強法の筋肉内注射薬として20年以上の使用実績がある。また、免疫系の抗原提示細胞への親和性が知られている。
清水、陳、荷見、増淵、Biotherapy, 4, 1390(1990) 長谷川、Oncology and Chemotherapy, 8, 225(1992)
このようなβ-1,3-グルカンを、DNA等の生体材料とコンジュゲイトし、遺伝子キャリアーとして使用できることが知られている。この先行技術には、天然のβ-1,3-グルカンと生化学活性のある材料から、共有結合を介して、β-1,3-グルカン/生体材料のコンジュゲイトを製造する方法が述ベられている。
PCT/US95/14800
また、最近、β-1,3-グルカン系多糖類と核酸とを人工的に処理することにより、核酸1本鎖と多糖2本鎖からなる三重螺旋状の水素結合性複合体が形成されること、およびこの複合体の利用により、β-1,3-グルカンがアンチセンスDNAのような1本鎖の核酸の遺伝子キャリアーとして有効であることを本発明者らが見出している。
PCT/JP00/07875 PCT/JP02/02228 櫻井、新海、J. Am. Chem. Soc., 122, 4520(2000) 木村、甲元、櫻井、新海、Chem. Lett., 1242(2000)
本発明の目的は、細胞にプラスミドDNAとして核酸を導入することができ、動物細胞に対する安全で、トランスフェクション効率の高く、かつタンパク発現の持続性のあるような新しい方法を提供することにある。
本発明者は、天然多糖であるシゾフィランに代表されるβ-1,3-グルカンを化学変換することによりポリカチオン性修飾を行い、プラスミドDNAと静電的に複合体化することによって、動物細胞へのプラスミドDNAの導入に優れたトランスフェクション剤として機能することを見出した。
かくして、本発明は、プラスミドDNAを、カチオン性修飾基で修飾されたポリカチオン性修飾β-1,3-グルカンと複合体化させ、投与することを特徴とする、細胞内へのプラスミドDNA導入法を提供するものであり、本発明の特に好ましい態様に従えば、ポリカチオン性修飾β-1,3-グルカンとして、ポリエチレングリコール鎖を修飾基として併せ持つものを使用する。
本発明の方法によれば、天然物由来のβ-1,3-グルカンをベースにした動物細胞に安全で、かつトランスフェクション効率が高く、さらにはタンパク発現持続性の高いキャリアーとして、プラスミドDNAを動物細胞内に導入することが可能となる。
既述のように、本発明者らは、先に、β-1,3-グルカン系多糖類から成る核酸(遺伝子)キャリアーを案出している(特許文献3、特許文献4、非特許文献9および非特許文献10:以下、これらの文献に開示されている技術を本発明者らによる先行技術という)。本発明は、この本発明者らによる先行技術と、以下の点で相違するものである。
(1) 本発明者らによる先行技術は、比較的短い核酸(DNA、RNA)、すなわち、一般的には1キロベース(kb)以下、多くの場合500ベース以下程度の核酸フラグメントを対象とするものである。
これに対して、本発明は、専ら、発現ベクターとしてのプラスミドを細胞に導入する方法に係るものである。すなわち、本発明において用いる「プラスミドDNA」とは、プラスミドを構成するDNAに加えて、目的のタンパクをコードする遺伝子のほか、当該タンパク発現に必要なプロモーターやターミネーターを含有する2本鎖の核酸構成体を意味し、一般的には1kb以上、多くの場合、3kb〜10kb程度の大きさを有するものである。
(2) 天然のβ-1,3-グルカン系多糖は、通常は、三重螺旋状の構造を呈していることが知られている。本発明者らは、先に、それらの多糖は、DMSOのような非プロトン性有機溶媒(極性有機溶媒)中で1本鎖になるが、溶媒を水に置換することにより水素結合性の二重螺旋状の構造体に戻り(再生:renaturation)、この再生を1本鎖の核酸が共存する状態で行なうと、水素結合に加えて疎水性相互作用などを介して多糖の2本と核酸の1本が結合した三重螺旋状の複合体が生成することを見出している。本発明者らによる先行技術はこのような原理に基づくものであり、アンチセンスDNAのような核酸をβ-1,3-グルカンと複合体化させて遺伝子キャリアーとしたものである。
これに対して、2本鎖のプラスミドDNAを対象とする本発明は、上記の原理による複合体化に基づくものではない。本発明で用いるβ-1,3-グルカンは、長大なアニオン性分子であるプラスミドDNAを結合できるように充分なカチオン性を有するポリカチオン性修飾多糖であり、本発明は、ポリカチオン性修飾多糖とアニオン性プラスミドDNAによる静電的な結合で複合体が形成されることに基づく。本発明のプラスミドDNA導入法を実施するに当たっては、多糖および核酸(プラスミドDNA)をあらかじめ1本鎖にしておく必要はなく、DMSOのような非プロトン性有機溶媒を使わなくても、PBS(リン酸緩衝化生理食塩水)のような水性媒体中でプラスミドDNAとポリカチオン性修飾β-1,3-グルカンを混合するだけで錯体を形成することができる(後述の実施例6参照)。
以下、本発明の各構成要素に沿って本発明の実施の形態を説明する。
既述のように、本発明において、細胞に導入される核酸物質はプラスミドDNAであり、発現するタンパクをプロモーターの下流にコードするもので、その具体的な塩基配列については目的タンパクによって異なる。
また、プラスミドDNAを導入される細胞も限定されるものではなく、疾患の治療用、クローン用などの目的に応じてあらゆる種類の動物細胞を対象とすることができる。
プラスミドDNAと複合体を形成させるトランスフェクション剤として、本発明では、β-1,3-グルカンを基剤として用いるが、具体的には、シゾフィラン、カードラン、レンチナン、パーキマン、グリホラン、ラミナランまたはスクレログルカンの群から選ばれた天然多糖が好適である。
β-1,3-グルカンの分子量に関しては、限定されるものではないが、一般的には、1本鎖として2万以上10万以下のものが好適である。
β-1,3-グルカンのような多糖類は、天然のままでも核酸と複合体を形成することは可能であるが、カチオン性修飾基で修飾されたものは、より安定な複合体を形成し、かつトランスフェクション能の点でも適当である。カチオン性修飾基の例として、アミン、イミン、四級アミンの残基などを挙げることができる。
本発明においてカチオン性修飾基として用いられるアミンには、線状、分岐状および環状のアルキルアミンなどがある。具体的な化合物としては、エタノールアミン、スペルミジン、スペルミン、N,N'-ビス(3-アミノプロピル)-1,3-プロパンジアミン等を挙げることができるが、なかでもスペルミジンおよびN,N'-ビス(3-アミノプロピル)-1,3-プロパンジアミンが好ましいものとして例示される。
これらのアミンは、β-1,3-グルカンの1,6-グルコピラノシド分枝(側鎖)を過ヨウ素酸化した後、過ヨウ素酸化された1,6-グルコピラノシド分枝に還元的アミノ化を施すことにより、アミノ基としてβ-1,3-グルカンに導入される(図1および実施例4参照)。
また、既述したように長大なアニオン性分子であるプラスミドDNAと静電的結合し得るように、β-1,3-グルカンに対するアミンの導入量は、可及的に多いことが好ましく、β-1,3-グルカン誘導体の、グルコース鎖の繰り返し単位総数中のアミノ基導入繰り返し単位数で定義されるアミノ基導入率が30%以上、好ましくは40%以上であることが、良好なトランスフェクション能を確保するために必要である。
一方、アミノ基のようなカチオン性官能基の導入率を高めると、細胞に対する毒性が強まる傾向が見られる。そこで、細胞毒性を低減し安全性を高めるために、本発明の特に好ましい態様に従えば、カチオン性官能基で修飾した後に、ポリエチレングリコール(PEG)鎖による修飾を重ねる方法を採用できる(実施例5参照)。導入するPEGの種類は、特に限定されるものではないが、例えば、分子量2000〜5000程度のPEG活性エステルを適量使用し、DMSO中室温で、アミノ基修飾β-1,3-グルカンと反応させることにより、アミノ基の窒素にPEG鎖が結合する。PEG鎖の導入率は、アミノ基8個あたり1〜2個程度でも十分に効果がある。
本発明の特に好ましい態様に従い、ポリエチレングルコール鎖を修飾基として併有するポリカチオン性修飾β-1,3-グルカンは、トランスフェクション効率が高く且つ細胞毒性も低く、しかもタンパク発現の持続性においても良好な、きわめて優れたトランスフェクション剤である(実施例10参照)。
複合体形成の条件は、特に限定されるものではないが、適当な溶媒中でトランスフェクション剤と核酸を混合させた後、例えば、30分程度静置させるだけでよい。プラスミドDNAに対する本発明の化合物(ポリカチオン性修飾β-1,3-グルカン)の混合比はカチオン/アニオン比1〜25、好ましくは5〜15が例示される。ここで、カチオン/アニオン比は、トランスフェクション剤の窒素原子数/DNAのアニオン数により算出される値である。カチオン化β-1,3-グルカンの窒素原子はプロトン化することで全てカチオンとなることが可能なのでカチオン数は窒素原子数で見積もることが出来る。アニオン数は、DNAを構成するヌクレオチド1残基が1つのアニオンとなる。ヌクレオチドの平均分子量は325と仮定することができ、使用DNA量からアニオン数を算出できる。
一定の細胞数に対する、本発明の化合物及び核酸の複合体を添加する量は限定されるものではなく、細胞の種類、核酸の種類、細胞に導入したい核酸の量等によって、当業者が適宜選択することができる。また、静置時間についても限定されるものではなく、本発明の化合物、核酸の種類等に応じて当業者が適宜選択することができる。例えば、0.5〜5時間、好ましくは2〜3時間が例示される。また、本発明で、形成されるポリカチオン性修飾多糖/アニオン性プラスミドDNAの複合体は、主として静電的な凝集作用によるものであり、多糖および核酸をあらかじめ1本鎖にしておく必要はなく、DMSOのような非プロトン性有機溶媒を使わなくても、水媒体中で錯体形成が可能である。
より具体的なトランスフェクション剤としての調製法、キャラクタリゼーションおよびin vitro試験における投与の方法と評価に関しては、以下の実施例において詳細に例示する。
β-1,3-グルカン(シゾフィラン)の調製 3重螺旋構造のシゾフィラン(SPG)を文献記載の定法に従って製造した。すなわち、ATCC(American
Type Culture Collection)から入手したSchizophyllum commune. Fries(ATCC 44200)を、最小培地を用いて7日間静置培養した後、細胞成分および不溶残渣を遠心分離して得られた上清を超音波処理して分子量45万の3重螺旋SPG(1本あたりの分子量15万)を得た。
Gregory G. Martin, et al., Am. Chem. Soc. Polymer Prepr. 38(1),253-254(1997) K. Tabata, et al., Carbohydr. Res., 89, 121-135(1981)
低分子量シゾフィランの調製 低分子量のSPGは極性溶媒であるDMSO中でギ酸を酸触媒として酸加水分解することで調製した。ここでは、例として分子量34000のSPGの調製方法を示す。実施例1にて調製されたSPG
1gをDMSO100mlに溶解させた。90%ギ酸10mlを加え、90℃で反応溶液を加熱撹拌した。1週間毎に90%ギ酸10mlを反応溶液に加えながら、1ヶ月間、撹拌を続けた。反応溶液を透析膜(排除限界3500)で透析後、凍結乾燥し、低分子量SPG(分子量34000)を得た。
低分子量シゾフィランのキャラクタリゼーション 実施例2にて得られた低分子量SPGを、ポリエチレンオキシドをスタンダードとしたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、カラム:TSKgel-α-4000、溶離液:[LiBr]=20mM/DMF)による分子量測定およびβ-1,3-グルカナーゼによる加水分解により得られるグルコース、ゲンチオビオースの比から決定される側鎖の加水分解の割合により評価した。GPCから実施例2にて得られた低分子量SPGの分子量はそれぞれ12000(SPG(12K))、34000(SPG(34K))、80000(SPG(80K))であった。また、側鎖の加水分解の割合は実施例1で調製されたシゾフィランではゲンチオビオース/グルコースが61.7/38.3であったのに対して、SPG(12K)、SPG(34K)、SPG(80K)でそれぞれ66.1/33.9、64.4/35.6、62.9/37.1であり、側鎖のβ-1,3-グルコシド結合の加水分解は10%以下に抑えられている。
ポリカチオン性誘導体の合成(アミノ基修飾シゾフィラン)およびキャラクタリゼーション 図1のスキームに従い、ポリカチオン性誘導体を合成した。アミノ基の導入率の制御は過ヨウ素酸酸化に使用する過ヨウ素酸ナトリウムの当量数により制御することが可能である。従って、あらゆる導入率に対して合成法には相違は生じない。ここでは、SPGへ3、9、18、28および41%のアミノ基を導入したポリカチオン性修飾SPGの合成例を示す。また、導入するアミノ基としてN,N'-ビス(3-アミノプロピル)-1,3-プロパンジアミンを使用した。アミノ基の導入率は側鎖グルコースに対する過ヨウ素酸ナトリウムの当量数によって制御することが可能であり、その実験結果は表1に示した。実施例2に記された方法にて得た分子量34000のSPG100mgを水100mlに溶解させた。そこへ過ヨウ素酸ナトリウム水溶液(SPG側鎖グルコースに対して10、20、40、および80%の当量数若しくは、過剰量である500%)をゆっくりと加え、4℃で2日間攪拌した。反応溶液を透析膜(排除限界12000)で透析後、凍結乾燥した。得られた白色個体をDMSO
20mlに溶解させ、N,N'-ビス(3-アミノプロピル)-1,3-プロパンジアミン2ml(大過剰、10000当量以上)を加え、室温で2日間攪拌を続けた。過剰の水素化ホウ素ナトリウムを酢酸で失活させた後、反応溶液を透析膜(排除限界12000)で透析(酸性水溶液、塩基性水溶液、蒸留水)し、凍結乾燥することでポリカチオン性誘導体を調製した。
アミノ基の導入率の決定については元素分析による窒素の微量分析(検出下限0.05%)により行った。窒素の微量分析実験は全て3回の測定を行った結果を表1に示した。また、分子量についてはGPCおよび粘度測定から検討し、原料と一致した分子量を示すことを明らかとした。なおアミノ基として、2-アミノエタノール、スペルミジン、スペルミンおよびN,N'-ビス(3-アミノプロピル)-1,3-プロパンジアミンの残基を導入したSPGを以後AE,SPD,SP,APPDと表記し、アミノ基導入率(%)を示す数字が続き、母体となるSPG単鎖の分子量をかっこ内に示す。ここで、アミノ基導入率とは、β-1,3-グルカン誘導体のグルコース鎖の繰り返し単位総数中のアミノ基導入繰り返し単位数の割合(%)で定義される値である。
Figure 2005080598
ポリエチレングリコール誘導体の合成およびキャラクタリゼーション 実施例4にて得られたAPPD46(80K)にPEG鎖を導入するために、図2に示す合成スキームに従って操作した。APPD46(80K)をDMSO(1ml)に溶解し、分子量2000と5000のポリエチレングリコール活性エステル誘導体(米国Shearwater社より入手)を適量加え、室温で48h振とう撹拌した。超純水を用いて、限外濾過膜(NMWL10000)を用いて、低分子化合物を除去した。凍結乾燥により目的物を得、元素分析よりPEG導入率を算出した、その結果を表2に示す。
Figure 2005080598
なお、PEG鎖の導入率(アミノ基8個あたりの修飾数)をn/8で示し、PEG鎖の分子量(mK:m000
Da)の後にAPPD46(80K)を表す46(80K)を連ねてポリエチレングリコール誘導体を表記する。
プラスミドDNA複合体の調製 実施例4、5で得られたトランスフェクション剤を用いて、あらかじめ窒素原子濃度が7.7mMとなるように各ポリカチオン性修飾SPGの10%PBS溶液を調製した(溶解させる際、必要に応じて加熱・超音波処理を行った)。1穴あたり0.2μg/μlのpGL3-Control(COS-1へのルシフェラーゼをコードするプラスミドDNA:配列番号1)溶液5μlと所定量のポリカチオン性修飾SPGを10%PBS溶液中(50μl)で混合し、DNA複合体形成をおこなった。
DNA複合体形成のゲル電気泳動法による確認 プラスミドDNAは負に帯電したリン酸基が正電荷方向に電気泳動する。さらにゲルマトリックスの網目の隙間を泳動するためプラスミドDNAがポリカチオン性修飾SPGと複合体を形成することにより分子量が大きくなるほど移動度は減少する。そこで、実施例6に記載の方法でプラスミドDNAを固定しアミノ基カチオン量/リン酸アニオン量を変化させ、複合体を形成させた後、1%アガロースゲル用いて100Vで40分間電気泳動させ、エチジウムブロマイドで染色後、トランスイルミネーター下でその移動度を評価した。
図3にAPPD41(34K)を用いた結果を例示した。アガロースゲル電気泳動の結果によると、APPD41(34K)の添加量の増大に伴って、プラスミドDNAの移動度は減少しており、複合体の形成が確認された。
トランスフェクション操作及び発現タンパクの定量 実施例4、5にて得られたトランスフェクション剤を用いて、COS-1(アフリカ緑ザル腎細胞)へのルシフェラーゼをコードするプラスミドDNAであるpGL3-Controlを導入、発現評価を行った。
あらかじめ窒素原子濃度が7.7 mMとなるように各カチオン化SPGの10%PBS溶液を調製した(溶解させる際、必要に応じて加熱・超音波処理を行った)。1穴あたり0.2μg/μl
pGL3-Control溶液5μlと所定量の各ポリカチオン化SPGの10%PBS溶液を10%PBS溶液中(50μl)で混合し、DNA複合体形成をおこなった。
24穴マイクロプレートにCOS-1を3-4x104cells/well播種し、一晩DME培地(牛胎児血清を10%含む)を用い37℃、5% CO2で培養した細胞の培地をアスピレーターで取り除き、新たに1穴当り200μlずつ通常の濃度より1.25倍濃い培地を加えた。先のDNA複合体溶液(50μl)加え、37℃で3時間細胞を培養し、細胞への導入をおこなった。アスピレーターで培地を取り除いて、新たに培地を1穴当り1mlずつ加え37℃で48時間培養した。
培養した細胞中に含まれるルシフェラーゼの発現量はBright-Glo Luciferase Assay System (Promega)を用いそのプロトコールに従い化学発光量を定量し、トランスフェクション活性とした。その際、ルミノプレートリーダー(ThermoLab
Systems, Fluoro Acent FL)を用いた。その結果を図4に示した。比較物質として用いたポリアミン系トランスフェクション剤であるポリエチレンイミン(平均分子量25,000,PEIと表記)と比較して、母体となるSPGの分子量が34Kもしくは80Kにスペルミジン、スペルミンおよびN,N'−ビス(3−アミノプロピル)−1,3−プロパンジアミンを40%導入した時、優れたトランスフェクション活性を示しており、ポリカチオン修飾シゾフィランがトランスフェクション剤として有効であることが確認できた。
Wood, K.V. (1991) In: Bioluminescence and Chemiluminescence: CurrentStatus, Stanley, P. and Kricka, L., eds., John Wiley and Sons, Chichester, NY, 11.
トランスフェクション剤の細胞毒性評価 実施例4、5にて得られたトランスフェクション剤を用いて、COS-1(アフリカ緑ザル腎細胞)へのトランスフェクション条件における細胞毒性評価を行った。
あらかじめ窒素原子濃度が7.7mMとなるように各ポリカチオン性修飾SPGの10%PBS溶液を調製した(溶解させる際、必要に応じて加熱・超音波処理を行った)。1穴あたり0.2μg/μl
pGL3-Control溶液1.0μlと所定量の各ポリカチオン性修飾SPG溶液を10%PBS溶液中(10μl)で混合し、室温で30min間静置し、DNA複合体形成をおこなった。
96穴マイクロプレートにCOS-1(アフリカ緑ザル腎細胞) 5x103cells/well を播種し、一晩DME培地(牛胎児血清を10%含む)を用い37℃、5% CO2で培養した細胞の培地をアスピレーターで取り除き、新たに1穴当り40μlずつ通常の濃度より1.25倍濃い培地を加えた。先のDNA複合体溶液(10μl)加え、37℃で3時間細胞を培養し、細胞への導入をおこなった。
3時間培養後、アスピレーターで培地を取り除いて、新たに培地を1穴当り110μlずつ加えた。WSTアッセイ液(Dojin,Cell-counting
Kit-8)を10μlずつ加え37℃で2時間培養し呈色反応を行った。プレートリーダー(ThermoLab Systems, MultiSkan Acent BIF)を用い、450nm(リファレンス650nm)の吸光度を測定し細胞生存率を算出した。その結果を図5に示した。トランスフェクション活性の高いAPPD41(34K),APPD46(80K)は細胞生存率が低く、細胞毒性が高いことが判る。しかし、APPD46(80K)にPEG修飾を施すことで細胞毒性が低減化することが確認できた。
Ishiyama, M., Miyazono, Y., Sasamoto, K., Ohkura, Y., Ueno, K.,Talanta, 44, 1299(1997).<比較例1>
デキストラン類縁体の合成(アミノ基修飾デキストラン)およびキャラクタリゼーション 多糖を母体とするアミノ基修飾トランスフェクション剤としてデキストランを用いたアミノ化デキストランが比較的高いトランスフェクション能を示すことが報告されている。そこで、本発明において優れた活性を示した化合物と類似し、デキストランを母体とする化合物を以下の通り合成し、性能比較した。
Azzam, T., Eliyabu, H., Linial, M., Barenholz, Y., Domb, A. J., J.Med. Chem., 45, 1817(2002)
N,N’-ビス(3-アミノプロピル)-1,3-プロパンジアミン修飾デキストラン(APPD-DEX)の合成は、シゾフィラン誘導体の合成方法と同様の方法にて調製した。N,N’-ビス(3-アミノプロピル)-1,3-プロパンジアミンの導入率は過ヨウ素酸ナトリウムの添加量により制御する事ができる。
デキストラン40(東京化成より購入)200mgを蒸留水80mlに溶解させ、過ヨウ素酸ナトリウム水溶液(131.6mg:SPGの側鎖に対して2当量(200%))を加え、遮光下4℃で2日間撹拌した。反応溶液を透析膜(排除限界12000)で透析後、凍結乾燥し、白色固体を得た。
得られた白色固体を極性有機溶媒であるDMSO 10mlに懸濁させ、N,N'-ビス(3-アミノプロピル)-1,3-プロパンジアミン2ml(大過剰)を加え、室温で2日間撹拌した。水素化ホウ素ナトリウム200mg(大過剰)を加え、室温で1日間撹拌した。反応溶液を透析膜(排除限界12000)で透析後、凍結乾燥し、N,N'-ビス(3-アミノプロピル)-1,3-プロパンジアミン修飾カチオン化デキストランを得た。
アミノ基の導入率の決定については元素分析による窒素の微量分析(検出下限0.05%)により行った。窒素の微量分析実験は全て2回の測定を行った結果を表3に示した。また、分子量についてはGPCおよび粘度測定から検討し、原料とほぼ一致した分子量を示すことを確かめた。なおN,N'-ビス(3-アミノプロピル)-1,3-プロパンジアミンを導入したデキストランを以後DEXと表記し、アミノ基導入率(%)を数字で示す。
Figure 2005080598
実施例8、9と同様の操作により、34DEXのトランスフェクション活性及び細胞毒性を評価し、図4,5に示す。
<比較例2>
カチオン化デキストラン−ポリエチレングリコールコンジュゲート体の合成およびキャラクタリゼーション 比較例1にて得られた34DEXにPEG鎖を導入するために、実施例5と同様に図6に示すスキームにより合成した。34DEXをDMSO(1ml)に溶解し、分子量5000のポリエチレングリコール活性エステル誘導体(米国Shearwater社より入手)を適量加え、室温で48h振とう撹拌した。超純水を用いて、限外濾過膜(NMWL
10000)を用いて、低分子化合物を除去した。凍結乾燥により目的物を得、元素分析よりPEG導入率を算出した、その結果を表4に示す。
Figure 2005080598
なお、PEG鎖の導入率(アミノ基8個あたりの修飾数)をn/8で示し、PEG鎖の分子量(5K:5000
Da)を連ねてカチオン化デキストラン−ポリエチレングリコールコンジュゲート体を表記する。
実施例8、9と同様の操作により、1.0/8-5K34DEXのトランスフェクション活性及び細胞毒性を評価し、図4,5に示す。
カチオン化シゾフィラン−ポリエチレングリコールコンジュゲート体を用いた長期発現 12穴マイクロプレートに播種するCOS-1を1x104cells/wellとし、通常48時間(2日間)後以降の長期ルシフェラーゼ発現を実施例8と同様にカチオン化デキストラン−ポリエチレングリコールコンジュゲート体(1.0/8-5K34DEX)を用い行った。長期発現の目安として4,7、14日間後のトランスフェクション活性を評価した。その際、生分解速度がより速いと考えられるカチオン化デキストラン−ポリエチレングリコールコンジュゲート体と生分解性のないPEIを比較化合物として使用した。
トランスフェクション後2日間での発現ルシフェラーゼ量をそれぞれ100とし、相対量を発現時間に対してプロットした結果を図7に示す。動物細胞内において酵素的に生分解されるデキストラン誘導体(1.0/8-5K34DEX)と生分解性を持たないPEIを比較物質として使用した。β-1,3-グルカンを骨格とする1.5/8-5K46(80K)は14日間後の時点でより高い活性を保持しており、長期発現能が高いことが解る。
プラスミドDNAを用いる遺伝子治療用の非ウィルスベクターとして利用することが可能である。
ポリカチオン性修飾SPGの合成スキームを示す(実施例4)。 ポリカチオン性修飾SPGのPEG修飾の合成スキームを示す(実施例5)。 DNA複合体形成のゲル電気泳動法による確認を示す(実施例7)。 合成トランスフェクション剤のトランスフェクション活性を示す(実施例8)。 合成トランスフェクション剤処理時の細胞生存率を示す(実施例9)。 ポリカチオン性修飾デキストランのPEG修飾の合成スキームを示す(比較例2)。 合成トランスフェクション剤の長期発現活性を示す(実施例10)。

Claims (7)

  1. プラスミドDNAを、カチオン性修飾基で修飾されたポリカチオン性修飾β-1,3-グルカンと複合体化させ、投与することを特徴とする、細胞内へのプラスミドDNA導入法。
  2. ポリエチレングリコール鎖を修飾基として併せ持つ、ポリカチオン性修飾β-1,3-グルカンを使用する請求項1のプラスミドDNA導入法。
  3. カチオン性修飾基が、線状、分岐状および環状のアルキルアミンからなる群より選ばれるアミン残基であることを特徴とする請求項1または請求項2のプラスミドDNA導入法。
  4. カチオン性修飾基がスペルミジンもしくはN,N'-ビス(3-アミノプロピル)-1,3-プロパンジアミンの残基であることを特徴とする請求項3のプラスミドDNA導入法。
  5. β-1,3-グルカンのグルコース鎖の繰り返し単位総数中のアミノ基導入繰り返し単位数で定義されるアミノ基導入率が40%以上であることを特徴とする請求項3または請求項4のプラスミドDNA導入法。
  6. β-1,3-グルカンが、シゾフィラン、カードラン、レンチナン、パーキマン、グリホラン、ラミナランまたはスクレログルカンから選ばれたものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかのプラスミドDNA導入法。
  7. β-1,3-グルカンの分子量が、2万以上10万以下であることを特徴とする請求項6のプラスミドDNA導入法。
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