JP2005079806A - 電気音響変換器 - Google Patents

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Kazuki Honda
一樹 本田
Koji Sano
浩司 佐野
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】本発明は主に携帯電話等に用いられる小型電気音響変換器に関するものであり、能率(出力音圧)の向上を図るものである。
【解決手段】本発明の電気音響変換器は、プロテクター7bの縁立て7cをフレーム1bに被せるように固着し、このプロテクター7bの縁立て7cの内壁と若干の間隙5aが設けられるところまで振動板4aを拡大して構成したものである。この構成とすることで振動板4aの有効振動面積の大面積化を可能にし、高能率(出力音圧の向上)を図った電気音響変換器の提供を可能とするものである。
【選択図】図1

Description

本発明は音声・音楽・発信音などの音を再生する機能を有する映像音響機器をはじめとする各種機器に用いられる電気音響変換器に関するものである。
従来の電気音響変換器について、図3により説明する。
図3は従来の電話器などに使用される小型の電気音響変換器の断面図である。同図において、1はフレーム縁立て1aを有する樹脂成形品からなるフレーム、2は磁気ギャップ2aを設けたプレート2b、マグネット2c、ヨーク2dからなる磁気回路、3はボイスコイル、4は振動板、5は間隙、6はサスペンション、7はプロテクターである。
外周部にフレーム縁立て1aを有するフレーム1の中央に磁気回路2に接着結合し、前記磁気回路2の磁気ギャップ2a中に接触しないようにボイスコイル3の一端側を挿入し、他端に振動板4を接着固着し、この振動板4の外周部側面と前記フレーム1外周部のフレーム縁立て1a内周部側面との間に微小な間隙5を設けて前記振動板4を位置決めできるようにボイスコイル3とフレーム1間にサスペンション6を設け、振動板4およびボイスコイル3で構成される振動部を支持させている。
さらに振動板4前面を保護するためにプロテクター7をフレーム1の縁立て1a外周に被せ固着した構成としたものである。
ボイスコイル3に流れる駆動電流により、このボイスコイル3がピストン運動し、結合された振動板4が振動し、音波が放射されるものである。この時、振動板4の前面および背面の両方から互いに180度位相の異なる音が放射され、背面の音は間隙5を通り、前面の音と干渉しようとする。その干渉を防止するために間隙5の幅を狭くしたり、高さを大きくしたりする方法で間隙5における音響抵抗を大きくし、前面の音と背面の音が互いに間隙5を通過し難くする事で振動板4の前面の音のみがプロテクター7の複数の放射穴7aを通り外部へ放射される。
なお、この出願の発明に関連する振動板4とフレーム1間に微小間隔を設ける構成のスピーカの先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
実開昭58−82094号公報
しかしながら、上記従来の電気音響変換器は樹脂成形品からなるフレーム1と振動板4の外周部側面で間隙5を構成するため、振動板の有効振動面積を大きくしようとした場合、フレームの樹脂成形に必要な材厚を確保すると、この種電気音響変換器のような樹脂成形のフレームを使用した直径φ20mm以下の小口径な電気音響変換器では、相対的にフレーム縁立ての厚みが厚くなり、低能率(出力音圧の低下)となってしまうという課題を有するものであった。
本発明は、上記課題を解決するもので、限られた口径の中で最大に有効振動面積を広く取り、能率(出力音圧)の高い電気音響変換器を提供しようとするものである。
上記課題を解決するために、本発明の電気音響変換器の請求項1に記載の発明は、プロテクター外周に縁立てを形成し、この縁立て部をフレーム外周に被せるように装着し、前記縁立ての内壁と前記振動板外周間に微小の間隙を設けたことによって、振動板をフレーム外周と略同一の大きさとすることができ、振動板の有効面積を拡大して同口径の電気音響変換器より能率(出力音圧)の高い電気音響変換器の提供を可能とするものである。
また、本発明の電気音響変換器の請求項2に記載の発明は、振動板外周部にリブを形成したため、振動板の外周を補強して振動板の有効面積の増大を図ると共に、振動板外周とプロテクター外周の縁立ての内壁との間隙間の音響抵抗を増大させて振動板前後の干渉を更に抑制し、電気音響変換器の音圧周波数特性の向上が図れるものである。
以上のように、本発明の電気音響変換器は、振動板の有効振動面積を大きくすることができ、同口径の電気音響変換器と比較して能率(出力音圧)の大きな電気音響変換器を提供することができるものである。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図2により説明する。なお、説明にあたっては背景技術で述べた従来技術と同一部分には同一番号を付与し、説明を省略して説明する。
(実施の形態1)
本発明の請求項1に記載の電気音響変換器の発明を、図1を用いて説明する。図1は本発明の第1の実施の形態における電気音響変換器の断面図である。
同図により背景技術で述べた従来技術との相違点について説明すると、7bは金属薄板よりなるプロテクターであり、7cはその外周に形成された縁立て、7dは複数個設けられた放射穴であり、1bは樹脂成形製のフレーム、2は磁気回路、2aは磁気ギャップ、3はボイスコイル、4aは振動板、5aは間隙、6はサスペンションである。
プロテクター7bの外周部の縁立て7c部分を被せるようにしてフレーム1bに固着して外部筐体を形成している。振動板4aの外周部側面は前記縁立て7c内周部側面との間隙5aが0.05〜0.2mm程度となるように設定されている。
前述の構成により、本実施の形態の電気音響変換器は、ボイスコイル3に流れる駆動電流により、このボイスコイル3がピストン運動し、結合された振動板4aが振動し、音波が放射されるものである。
この時、振動板4aの前面および背面の両方から互いに180度位相の異なる音が放射され、背面の音は間隙5aを通り、前面の音と干渉しようとする。その干渉を防止するために間隙5aの幅を狭くしたり、高さを大きくしたりする方法で間隙5aにおける音響抵抗を大きくし、前面の音と背面の音が互いに間隙5aを通過し難くする事で振動板4aの前面の音のみがプロテクター7bの複数の放射穴7dを通り外部へ放射される。
なお、実験値的には口径20mm程度の電気音響変換器においては、間隙5aの幅を0.05〜0.2mmの範囲内に設定することが妥当である。
以上のように構成した電気音響変換器においては、振動板4aの径をプロテクター7bの縁立て7cの内壁の近傍(フレーム1bの外周)程度まで拡大できるので、同口径の電気音響変換器と比較して能率(出力音圧)の向上を図った電気音響変換器の提供を可能としている。
なお、本実施の形態ではサスペンション6の位置をボイスコイル3とフレーム1b間に設けるとしたが、振動板4aとフレーム1b間に設けても良い。
(実施の形態2)
本発明の請求項2に記載の電気音響変換器を図2を用いて説明する。図2は本発明の他の実施の形態における電気音響変換器の断面図である。図2における他の実施の形態の電気音響変換器は、振動板4bの外周部にリブ4cを設けることで、振動板4bの機械的強度を増し、間隙5aの音響抵抗を大きくして背面音と前面音が干渉する度合いを更に少なくし、更なる周波数特性の改善を図ることができるものである。
本発明にかかる電気音響変換器は振動板の有効面積を増大させ、同口径でより能率(出力音圧)の向上したスピーカの提供を可能とし、各種電子機器や各種装置等の小型のスピーカ用として使用できるものである。
本発明の一実施の形態の電気音響変換器の断面図 本発明の他の実施の形態の電気音響変換器の断面図 従来の電気音響変換器の断面図
符号の説明
1b フレーム
2 磁気回路
2a 磁気ギャップ
3 ボイスコイル
4a,4b 振動板
4c リブ
5a 間隙
6 サスペンション
7b プロテクター

Claims (2)

  1. フレームと、このフレームの略中央部に装着された磁気回路と、この磁気回路の磁気ギャップに挿入されるボイスコイルの上端と結合された振動板と前記振動板または前記ボイスコイルと前記フレーム間を橋絡し、前記振動板と、前記ボイスコイルで構成される振動部を支持するサスペンションと、前記振動板を覆い前記フレームとで外部筐体を形成するプロテクターとで構成され、前記振動板外周と前記外部筐体の内壁との間に微小の間隙を設けた電気音響変換器であって、
    前記プロテクター外周に縁立て部を形成し、この縁立て部をフレーム外周に被せるように装着し、前記縁立て部の内壁と前記振動板外周間に微小の間隙を設けた電気音響変換器。
  2. 振動板外周部にリブを形成した請求項1記載の電気音響変換器。
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