JP2005079804A - 無線通信端末及びホームエージェント装置 - Google Patents

無線通信端末及びホームエージェント装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
移動無線通信端末が移動する場合において瞬断を防止できるようにする。
【解決手段】
本発明の無線通信端末は、複数の無線送受信部における電波の受信感度を監視し、感度が所定レベル以上かを判断する手段と、使用可能なIPアドレスが対応付けられておらず且つ感度が所定レベル以上と判断された無線送受信部に対して、IPアドレスの取得を優先度にかかわらず要求する手段と、使用可能な無線送受信部が複数存在する場合、優先度に基づいて、無線送受信部のいずれかを選択する手段とを有する。このように、受信感度が所定レベル以上になった無線送受信部のIPアドレスを優先度に拘わらず取得しておくことにより、無線通信端末が移動して実際に無線送受信部を切り替える場合でも、このIPアドレスの取得時間の分だけ切り替え時間を短縮できるため、瞬断を防止できるようになる。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信のための技術に関し、より詳しくは移動中における無線通信の瞬断を防止するための技術に関する。
現在、移動無線通信の分野では、移動無線通信端末が異なるネットワーク間を移動してもシームレスな通信ができるようにするための技術が求められている。ここで「異なるネットワーク」とは、移動元のネットワークとは異なる通信システムを用いているネットワークを指す。移動無線通信端末が通常利用しているネットワークとは異なるネットワークに移動した際にも、移動先のネットワークでIP(Internet Protocol)通信を行うことを可能とする基盤技術として、IETF(Internet Engineering Task Force)が提案するIPモビリティ・サポート(IP Mobility Support(RFC2002))が存在する。
例えば、特開2002−199426号公報(以下、特許文献1と呼ぶ)には、このRFC2002を利用した技術が開示されている。ここで、移動端末は、優先度が高くサービスエリアの狭いセルにおいて高速な通信を行うことができる通信システム1とサービスエリアの広い広域セルにおいて通信を行うことができる通信システム2とを有しており、以下のような処理フローにて通信システム1と通信システム2を切り替える。すなわち、移動端末は、初期化処理として通信システム2を送受信可能状態にする。次に、受信電力モニタによって検出された通信システム1での受信電力に基づき、通信システム1で通信が可能か否かを判定する。通信システム1で通信が可能な場合には、通信システム1を送受信可能状態にする。そして、通信システム1で通信を実施するようにネットワークドライバを制御する。また、通信システム1で通信を実施しているときの通信品質の評価を通信品質評価部から得て、その通信品質の評価に基づいて通信システム1での通信が維持可能であるか否かを判定する。通信システム1での通信が維持可能である場合は、通信システム1で通信を実施し、通信システム1での通信が維持可能であるか否か判断する処理を繰り返す。
また、通信システム1での通信が維持できなくなると、次に通信システム2が送受信可能状態になっているか否かを判定する。これは、通信システム2が一時的に広域セルの圏外に入り、切断されることも有り得るので、その接続をチェックするために行う。通信システム2が送受信可能状態になっていなければ、通信システム2を送受信可能な状態にする。そして、通信システム2で通信を実施するようにネットワークドライバを制御する。また、受信電力モニタから通信システム1での受信電力を得て、その受信電力に基づいて通信システム1で通信を開始することができるか否かを判定する。通信システム1で通信を開始することができない場合は、通信システム2で通信を行い、通信システム1で通信を開始できるかの判定を行う処理を繰り返す。その後、通信システム1で通信を開始することができることを判定すると、通信システム1で通信を実施するようにする。
特許文献1では、このような制御を行うことにより、通信システムの切り替え時に通信が瞬断するのを防止することができるとしているが、上で述べた通信システム1と通信システム2についての前提は一般的とは言えない。すなわち、RFC2002におけるホームネットワーク(Home Network)が通信システム2で通信するネットワークであり、RFC2002におけるフォーリンネットワーク(Foreign Network)が通信システム1で通信するネットワークであり、通信システム1が通信システム2より優先されるという条件が前提となる。逆にいえば、特許文献1では、全ての場合に瞬断を防止できるわけではない。
特許文献1の技術では、例えば、移動無線通信端末が優先度の高いネットワークから優先度の低いネットワークに移動する場合であって、移動先の優先度の低いネットワークがホームネットワークではないという条件の場合には、瞬断が発生する可能性が高いことが分かっている。以下、この具体例として、優先度の高いホームネットワークから優先度の低いフォーリンネットワークに移動する場合を図23を用いて説明する。
図23において、移動端末に含まれる複数の通信システムのうち、ホームネットワークに対応する通信システムを通信システム1とし、フォーリンネットワークに対応する通信システムを通信システム2とする。また、図23において時間は左から右に推移するものとする。状態表示欄2301は上り回線における通信システム1の使用状態を、状態表示欄2302は下り回線における通信システム1の使用状態を、状態表示欄2303は上り回線における通信システム2の使用状態を、状態表示欄2304は下り回線における通信システム2の使用状態を示す。また、状態表示欄2305は通信システム1の電波の受信レベル(以下、単に受信レベルと略す)を、状態表示欄2306は通信システム2の受信レベルを示すグラフである。なお、上り回線とは、移動端末からネットワーク側への通信回線を表し、下り回線とは、ネットワーク側から移動端末への通信回線を表す。状態表示欄2301乃至2304において、網掛け部分は移動端末がデータ通信中であることを示し、無地の部分は移動端末がデータ通信を行っていない又はデータ通信が不可能な状態を示す。状態表示欄2302及び2304を重ね合わせた時、網掛けの部分が連続していれば、シームレスなデータ通信が行われているとみなせ、網掛けの部分に挟まれた無地の部分が存在すれば、データ通信が切断されたとみなされる。
また、状態表示欄2305及び2306において、受信レベルが通常レベルを示している時間帯は、移動端末がホームネットワークに対応するセルの中央付近に位置することを示し、受信レベルが下限レベル未満の時間帯は移動端末が当該セルの外部に位置することを示し、受信レベルが通常レベルから下限レベルに向けて低下している時間帯は移動端末が当該セルの中央付近から当該セルの外周部に向けて移動していることを示し、受信レベルが下限レベルから通常レベルに向けて増加している時間帯は移動端末が当該セル内の外周部から当該セルの中央付近に向けて移動していることを示す。また、切り替えレベルとは、移動端末が、ネットワーク間の移動に伴い通信システムを切り替える際の、切り替え動作を開始する基準となる受信レベルである。なお、説明を単純化するため、ここではフェージング等に起因する電波状態の悪化は考慮しない。以下、時間の流れに沿って、移動端末の通信状態の遷移を説明する。
まず、図23に示す初期状態(時刻T2300)において、移動端末はフォーリンネットワークに対応するセルとは重ならない、ホームネットワークに対応するセルの中央付近に位置する。従って、受信レベルが下限レベル以上である通信可能な通信システムは通信システム1のみであり、移動端末は、ホームエージェント(Home Agent:HA。ここでは、ホームネットワーク上の長期的なアドレスであるホームアドレスのDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバ機能を有し、移動端末のIPアドレスを管理し、移動端末にデータを転送する、ホームネットワーク上のルータ又はゲートウェイ。)から取得済みのホームアドレスを用いてデータ通信中である。
次に、時刻T2301では、移動端末が使用可能な通信システムに、通信システム2が加わり、さらに時刻2302では、通信システム2の受信レベルが切り替えレベルに達する。すなわち、この時点において、移動端末はホームネットワークに対応するセルとフォーリンネットワークに対応するセルが重なるエリア内に移動している。しかし、特許文献1では優先度の高いネットワークであるホームネットワークでの通信が優先されるので、移動端末は通信システム1を用いたデータ通信を引き続き行い、通信システムの切り替えに関する特段の処理は行わない。
そして時刻T2303では、通信システム1の受信レベルが切り替えレベルまで低下する。すなわち、この時点において、移動端末はホームネットワークに対応するセル内の外周部に移動している。このため、移動端末は通信システム1から受信レベルが下限レベル以上ある通信システム2に切り替えるために、通信システム2を用いてDHCPをスタートし(時刻T2304)、フォーリンエージェント(Foreign Agent:FA。ここでは、フォーリンネットワーク上の一時的なアドレスである気付アドレス(Care-of Address)を割り当てるDHCPサーバ機能を有し、フォーリンネットワークにおけるデータのルーティングを行う、フォーリンネットワーク上のルータ又はゲートウェイ。)から気付アドレスを取得する(時刻T2305)。
さらに、移動端末は、通信システム2を用いたデータ通信を開始するために、気付アドレスの登録要求をHAへ送信する(時刻T2306)。しかし、図23の例では、時刻T2307において通信システム1の受信レベルが下限レベル未満になってしまい、通信システム1を用いたデータ通信は切断されている。その後、気付アドレスがHAに登録された時刻T2308において、通信システム2を用いたデータ通信が可能となっている。この時刻T2307から時刻T2308までの時間がデータ通信の切断時間となってしまう。
ここで、気付アドレスの取得及び登録に要する時間はネットワーク側の状態が同じならば移動端末の移動速度によらず不変とみなしてもよい。よって、データ通信がシームレスに行えるか否かは、移動端末の移動速度に依存する。移動端末の移動速度が遅ければ、通信システム1の受信レベルの低下速度も緩やかになり、通信システム1の受信レベルが下限レベル未満に達する前に、気付アドレスの登録が完了し、データ通信の切断を免れる可能性もある。しかし逆に、移動端末の移動速度が速ければ速いほど、データ通信が切断される可能性が高くなり、切断された場合の切断時間も長くなる。
特開2002−199426号公報
このように特許文献1のような従来技術では、必ずしもシームレスな通信は実現されず、瞬断が発生してしまう恐れが高い。瞬断については、バースト性のあるデータや小容量のデータにアクセスする場合は問題が小さい。しかし、音声や動画像のような連続性やリアルタイム性が求められるデータや大容量のデータにアクセスする場合は、データ通信のセッションが中止されると、セッションの再設定等が必要になり、移動無線通信端末を使用するユーザの手を煩わせることになる。また、動画像等のストリーミング再生の途中でデータ通信が切断された場合には、その切断された点からの再生は不可能であり、セッション再開後に最初から再生し直すことになり、再生時間の重複が生じる。ダウンロードするデータの重複は、課金条件によっては通信コスト増に直結し、問題が大きい。
また特許文献1では、フェージングなどによる電波状態の悪化が発生して、図らずも通信が切断されてしまうような場合に対する処置は何ら開示されていない。
従って、本発明の目的は、移動無線通信端末が移動する場合において瞬断を防止するための新規な無線通信技術を提供することである。
また本発明の他の目的は、電波状態の悪化等に伴いデータ通信が切断される状態においても無線通信端末の利用者への影響を最小限に留めるための新規な技術を提供することである。
本発明の第1の態様に係る無線通信端末は、複数の無線送受信部における電波の受信感度を監視し、当該受信感度が所定レベル以上かを判断する手段と、複数の無線送受信部のうち、使用可能なIPアドレスが対応付けられておらず且つ受信感度が所定レベル以上と判断された無線送受信部に対して、当該無線送受信部用のIPアドレスの取得を複数の無線送受信部の選択に係る優先度にかかわらず要求するアドレス要求手段と、使用可能なIPアドレスが対応付けられている無線送受信部が複数存在する場合、優先度に基づいて、使用可能なIPアドレスが対応付けられている無線送受信部のいずれかを選択する送受信部選択手段とを有する。
このように、受信感度が所定レベル以上になり通信可能となった無線送受信部に対応するIPアドレスを当該無線送受信部の優先度に拘わらず取得しておくことにより、無線通信端末が異なるネットワークへ移動して実際に無線送受信部を切り替える場合であっても、IPアドレスの取得は不要となる。図23に示した従来技術に比してこのIPアドレスの取得時間の分だけ無線送受信部の切り替え時間を短縮できるため、データ通信の瞬断を防止できるようになる。
また、上記無線通信端末が、優先度の設定入力を受け付け、記憶装置に格納する手段をさらに有してもよい。このように優先度の設定入力を、例えば無線通信端末を利用するユーザから受け付けることによって、ユーザの意向を反映した形で無線送受信部の切り替えを適宜実施することができるようになる。
本発明の第2の態様に係る無線通信端末は、無線送受信部における電波の受信感度を監視し、当該受信感度が所定レベル以上かを判断する手段と、少なくともデータ通信中の無線送受信部の受信感度が所定レベル未満と判断された場合、データ通信中の無線送受信部にホームエージェントを含む装置へキャッシュ開始要求を送信させるキャッシュ開始要求手段と、使用可能なIPアドレスが対応付けられている無線送受信部が存在するようになった場合、使用可能なIPアドレスが対応付けられている無線送受信部にホームエージェントを含む装置へキャッシュデータ送信要求を送信させる手段とを有する。
このように電波の受信感度が低下し、データ通信が切断されてしまうような場合に、通信中のデータをホームエージェントを含む装置に一時的にキャッシュしてもらい、さらにいずれかの無線送受信部により通信可能になった場合には、ホームエージェントを含む装置からキャッシュされたデータを送信してもらうことにより、シームレスな通信が可能となる。なお、データを要求している無線通信端末のアプリケーションに対してセッションの切断を認識させないようにすれば、無線通信端末のユーザへの影響を最小限に留めることもできる。
また、上記キャッシュ開始要求手段が、データ通信中の無線送受信部の受信感度が所定レベル未満と判断され且つ受信感度が所定レベル以上と判断される無線送受信部が1つも無い場合に、データ通信中の無線送受信部にキャッシュ開始要求を送信させるようにしてもよい。このように複数の無線送受信部が存在するが通信可能な無線送受信部が一つも無い場合にのみ、ホームエージェントを含む装置へキャッシュ開始要求を送信することにすれば、ホームエージェントを含む装置の効率的利用が図られる。
本発明の第3の態様に係るホームエージェント装置は、ホームエージェントを含み、当該ホームエージェントを介して特定のサーバと通信を行っている無線通信端末からキャッシュ開始要求を受信した場合、サーバから無線通信端末へのデータをキャッシュ格納部に格納するキャッシュ手段と、無線通信端末からキャッシュデータ送信要求を受信した場合、キャッシュ格納部に格納されたデータを抽出し且つ当該データを無線通信端末へ送信するキャッシュデータ送信手段とを有する。
無線通信端末と特定のサーバとのデータ通信が、電波状態の悪化等によって切断されてしまうような場合でも、当該データ通信を仲介する、ホームエージェントを含む装置が、無線通信端末からの要求に応じてデータをキャッシュし、さらに無線通信端末からの要求に応じてキャッシュされたデータを送信することにより、無線通信端末のユーザへの影響を最小限に留めることができるようになる。
なお、本発明に係る装置を上記のように動作又は機能させるためのプログラムを生成することも可能であって、当該プログラムは、例えばフレキシブル・ディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶媒体又は記憶装置に格納される。また、ネットワークを介してデジタル信号として頒布される場合もある。なお、処理途中のデータについては、コンピュータのメモリに一時保管される。
本発明によれば、移動無線通信端末が移動する場合において瞬断を防止することができる。
また、別の側面として電波状態の悪化等に伴いデータ通信が切断される状態においても無線通信端末の利用者への影響を最小限に留めることができる。
[実施の形態1]
本発明の第1の実施の形態に係るシステム構成図を図1に示す。インターネット1には、ゲートウェイ7乃至9と、サーバ6とが接続されている。サーバ6は例えば音声や動画像などをインターネット1を介して配信するウェブ(Web)サーバ等である。ゲートウェイ7は、例えばパーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)等の無線通信端末であるユーザ端末3が通常利用しているネットワーク(ホームネットワーク)の基地局であるネットワーク基地局73と、ホームエージェント装置5と接続されている。また、ゲートウェイ7には、ユーザ端末3がホームネットワークへ接続する際の認証を行う認証部71が含まれる。
ゲートウェイ8は、ユーザ端末3が移動先で利用する第1のフォーリンネットワークの基地局であるネットワーク基地局83と接続されている。また、ゲートウェイ8には、ユーザ端末3が第1のフォーリンネットワークへ接続する際の認証を行う認証部81と、DHCPサーバ82とが含まれる。ゲートウェイ9は、ユーザ端末3が移動先で利用するネットワークであって且つゲートウェイ8とは異なる通信システムを用いた第2のフォーリンネットワークの基地局であるネットワーク基地局93と接続されている。また、ゲートウェイ9にはDHCPサーバ92が含まれる。ホームエージェント装置5には、DHCPサーバ機能を含むホームエージェントHA51と、ユーザ端末3からの要求に応じてサーバ6からユーザ端末3へのデータのキャッシュ処理を行うキャッシュ処理部52とが含まれる。また、ホームエージェント装置5はキャッシュ格納部53を管理している。キャッシュ格納部53にはキャッシュ処理に関する管理データを保持するキャッシュテーブル531と、キャッシュテーブル531と対応付けられたメモリ領域であり、キャッシュデータを記憶するキャッシュ領域532とキャッシュ領域533と、・・・が含まれる。
ユーザ端末3がサーバ6とデータ通信を行う場合、ユーザ端末3が、ネットワーク基地局73との通信可能エリアであるセル731内の例えばポイントP1又はP2に位置するときは、ユーザ端末3からサーバ6への上り回線もサーバ6からユーザ端末3への下り回線もホームアドレスを用いてデータ通信が行われる。第1のフォーリンネットワーク用のネットワーク基地局83との通信可能エリアであるセル831内の例えばポイントP2乃至P4に位置するときは、ユーザ端末3からサーバ6への上り回線及びサーバ6からホームエージェント装置5までの下り回線についてはホームアドレスを用いて、さらにホームエージェント装置5からユーザ端末3までの下り回線については第1のフォーリンネットワークの気付アドレスを用いてデータ通信が行われる。同様に、ユーザ端末3が、第2のフォーリンネットワーク用のネットワーク基地局93との通信可能エリアであるセル931内の例えばポイントP4及びP5に位置するときは、ユーザ端末3からサーバ6への上り回線及びサーバ6からホームエージェント装置5までの下り回線についてはホームアドレスを用いて、さらにホームエージェント装置5からユーザ端末3までの下り回線については第2のフォーリンネットワークの気付アドレスを用いてデータ通信が行われる。なお、図1に示すように、ポイントP2はセル731とセル831が重なるエリア内にあり、ユーザ端末3はホームアドレス宛のデータも第1のフォーリンネットワークの気付アドレス宛のデータも受信することができる。同様に、ポイントP4はセル831とセル931が重なるエリア内にあり、ユーザ端末3は第1のフォーリンネットワークにおける気付アドレス宛のデータも、第2のフォーリンネットワークにおける気付アドレス宛のデータも受信可能である。なお、詳細は後に述べるが、通信開始前にHA51には、使用するホームアドレス又はホームアドレス及び気付アドレスを登録する必要がある。
図2に、ユーザ端末3の機能ブロックを示す。ユーザ端末3には、通信システムA(32)と、通信システムB(33)と、本実施の形態における主要な処理を実施する制御部31と、アプリケーション34と、キーボードやマウス等の入力装置35とが含まれる。通信システムA(32)及び通信システムB(33)は、例えば携帯電話、無線LAN(Local Area Network)、PHS(Personal Handy-phone System)などの通信システムに対応する通信部である。本実施の形態においては、このような通信システムの種別は敢えて特定せず、ホームネットワーク又はフォーリンネットワークへの対応付けの区別のみを行う。例えば、通信システムA(32)は、ホームネットワークに対応する通信システムであり、ホームネットワークにおけるデータ通信は、この通信システムA(32)を介して行われる。また、通信システムB(33)は、第1のフォーリンネットワークに対応する通信システムであり、第1のフォーリンネットワークにおけるデータ通信は、この通信システムB(33)を介して行われる。ユーザ端末3は、さらに図1に示す第2のフォーリンネットワークに対応する別の通信システムなどを含む場合もある。
アプリケーション34には、Webブラウザや、特定のフォーマットの映像・音声等の再生その他の処理を実施するアプリケーション・プログラムが含まれる。さらに、アプリケーション34には、ユーザ端末3を使用するユーザからの優先度に関するデータ入力を入力装置35を通じて受け付け、制御部31が管理している優先度テーブル格納部316に当該データを格納するプログラム等が含まれる。
制御部31には、アドレス管理部311と、受信感度監視部312と、フォーリンエージェント機能を含む通信システム切替部313と、キャッシュ管理部314と、ワークメモリ領域319とが含まれる。また、図示しないが、制御部31にはDHCPクライアント機能も含まれている。受信感度監視部312は、通信システムA(32)及び通信システムB(33)の電波の受信レベルが所定のレベル(例えば図23に示したような、切り替えレベルや下限レベルなど)になったことを検出する。アドレス管理部311は、通信システムA(32)及び通信システムB(33)を介してIPアドレスを取得する処理を実施する。すなわち、図示しないDHCPクライアント機能を動作させ、HA51のDHCPサーバ機能やDHCPサーバ82又は92から割り当てを受けたIPアドレスを取得する。そして、アドレス管理部311は、取得したIPアドレスを制御部31が管理しているアドレステーブル格納部315に格納する。アドレステーブル格納部315には、アドレス管理部311が取得したIPアドレスが通信システムに対応付けられて格納されている。
通信システム切替部313は、使用する通信システムを切り替えるための処理を行う。すなわち、ホームネットワークに対応する通信システムA(32)から第1のフォーリンネットワークに対応する通信システムB(33)へ切り替える場合、通信システム切替部313は、通信システムB(33)を介して第1の気付アドレスの登録要求をHA51へ送信する。HA51において気付アドレスの登録が完了すれば、フォーリンネットワークにおけるデータ通信が可能となり、通信システムの切り替えが完了したとみなせる。また、フォーリンネットワークに対応する通信システムB(33)からホームネットワークに対応する通信システムA(32)へ切り替える場合、通信システム切替部313は、通信システムA(32)を介してホームアドレスの登録要求をHA51へ送信する。HA51においてホームアドレスの登録が完了すれば、ホームネットワークにおけるデータ通信が可能となり、通信システムの切り替えが完了したとみなせる。ここで通信システム切替部313が行う通信システムの切り替えは、優先度テーブル格納部316に格納されたデータ並びに受信感度監視部312が監視している通信システムA(32)及び通信システムB(33)の受信レベルに基づいて実施される。具体的には、優先度が高く且つ受信レベルが所定レベル以上である通信システムへの切り替えを実施する。
また、通信システム切替部313は、通信システムを切り替える際の認証要求処理も行う。すなわち、通信システムA(32)へ切り替える場合、通信システム切替部313は、通信システムA(32)を介してゲートウェイ7の認証部71へ認証要求を送信する。また、通信システムB(33)へ切り替える場合、通信システム切替部313は、通信システムB(33)を介してゲートウェイ8の認証部81へ認証要求を送信する。キャッシュ管理部314は、受信感度監視部312が、使用中の通信システムの電波状態の悪化を検出した場合に、ホームエージェント装置5に対してキャッシュ開始要求を行う。すなわち、まず受信感度監視部312はキャッシュ処理を管理するための端末用キャッシュ管理テーブルを生成し、ワークメモリ領域319に格納する。さらに、キャッシュ管理部314は、当該端末用キャッシュ管理テーブルに基づいてキャッシュ開始要求を生成し、使用中の通信システムを介して、キャッシュ開始要求をホームエージェント装置5へ送信する。その後電波状態が改善した場合、キャッシュ管理部314は、使用可能な通信システムを用いて、ホームエージェント装置5へキャッシュデータの送信要求を送信する。
図3に、本実施の形態に係るユーザ端末3が、図1に示したポイントP1から、ポイントP2を経由してポイントP3まで移動した場合の通信状態の遷移の一例を示す。ここでは、ホームネットワークでの通信がフォーリンネットワークでの通信よりも優先される、という条件を前提とする。特許文献1に示された移動端末では通信が切断されてしまうこの条件下において、本実施の形態に係るユーザ端末3はシームレスな通信が可能であることを以下で説明する。なお、ユーザ端末3における内部処理及びユーザ端末3とネットワーク側との通信処理は後で詳述し、図3の説明ではユーザ端末3の使用状態のみに着目した説明を行う。
図3において、時間は左から右に推移するものとする。状態表示欄301は上り回線における通信システムA(32)の使用状態を、状態表示欄302は下り回線における通信システムA(32)の使用状態を、状態表示欄303は上り回線における通信システムB(33)の使用状態を、状態表示欄304は下り回線における通信システムB(33)の使用状態を示す。また、状態表示欄305は通信システムA(32)の受信レベルを、状態表示欄306は通信システムB(33)の受信レベルを示すグラフである。なお、上り回線及び下り回線の定義は図23の説明で述べた定義と同じである。状態表示欄301乃至304において、網掛け部分はユーザ端末3がデータ通信中であることを示し、無地の部分はユーザ端末3がデータ通信を行っていない又はデータ通信が不可能な状態を示す。状態表示欄302及び304を重ね合わせた時、網掛けの部分が連続していれば、シームレスなデータ通信が行われており、網掛けの部分に挟まれた無地の部分が存在すれば、データ通信が切断されたことになる。また、状態表示欄305及び306における受信レベルとユーザ端末3の位置とに関する定義は図23の説明で述べた定義と同じである。なお、説明を単純化するため、ここではフェージング等に起因する電波状態の悪化は考慮しない。以下、ユーザ端末3の移動に伴う時間の流れに沿って、ユーザ端末3の通信状態の遷移を説明する。
まず、図3に示す初期状態(時刻T300)において、ユーザ端末3は第1のフォーリンネットワークに対応するセル831とは重ならない、ホームネットワークに対応するセル731の中央付近、すなわちポイントP1に位置する。従って、受信レベルが下限レベル以上である通信可能な通信システムは通信システムA(32)のみであり、ユーザ端末3はホームエージェント装置5に含まれるHA51から取得済みのホームアドレスを用いてデータ通信中である。
次に、時刻T301では、ユーザ端末3が使用可能な通信システムに、通信システムB(33)が加わり、さらに時刻T302では、通信システムB(33)の受信レベルが切り替えレベルに達する。すなわち、この時点において、ユーザ端末3はセル731とセル831が重なるエリア内、すなわちポイントP2に移動している。ここで、本実施の形態に係る前提条件では、ホームネットワークでの通信が優先されるので、ユーザ端末3は通信システムA(32)を用いたデータ通信を継続するが、ユーザ端末3の制御部31は、第1のフォーリンネットワークにおける気付アドレスをゲートウェイ8のDHCPサーバ82から取得すべく、DHCPをスタートする(時刻T303)。そして時刻T304において、第1の気付アドレスを取得する。
そして時刻T305では、通信システムA(32)の受信レベルが切り替えレベルまで低下する。すなわち、この時点において、ユーザ端末3は、ポイントP2からポイントP3へ向かう途中であり、セル731内の外周部に到達している。このため、ユーザ端末3は、データ通信を、通信システムA(32)から受信レベルが下限レベル以上ある通信システムB(33)に切り替える。ここでは、移動先の第1のフォーリンネットワークにおける第1の気付アドレスを取得済みであるので、取得済みの第1の気付アドレスをHA51に登録さえすれば、通信システムB(33)を用いたデータ通信が可能になる。よって時刻T306では、第1の気付アドレスの登録要求をゲートウェイ8を介してHA51へ送信する。そして、通信システムA(32)の受信レベルが下限レベルまで低下する時刻T308より前の時刻である時刻T307において、気付アドレスの登録が終了しているので、通信システムB(33)を用いたデータ通信に、瞬断を生ずることなく切り替わっている。
ここで、特許文献1に示された移動端末の通信状態を示した図23と、本実施の形態に係るユーザ端末3の通信状態を示した図3とを比較してみる。まず、未使用の通信システムの受信レベルが、下限レベルから上昇し切り替えレベルまで達した時点(図23における時刻T2302又は図3におけるT302)での動作が、両者では異なる。特許文献1に示された移動端末においてはこの時では何も行われないが、本実施の形態に係るユーザ端末3は、未使用の通信システムB(33)を有効利用し、気付アドレスを取得している。通信システムB(33)が優先度の低い通信システムであるにもかかわらず、IPアドレスを取得可能な時間に事前取得していることが本実施の形態の特徴である。
また、使用中の通信システムの受信レベルが切り替えレベルまで低下した時点(図23における時刻T2303、又は図3におけるT305)で実施される、受信レベルが下限レベル以上である別の通信システムへの切り替えを行うための動作、及びその動作終了までの時間が、両者では異なる。特許文献1に示された移動端末では、気付アドレスの取得時間と登録時間の両方が必要なのに対して、本実施の形態に係るユーザ端末3では、気付アドレスを既に取得しているので気付アドレスの取得時間は存在しない。すなわち、本実施の形態に係るユーザ端末3は、特許文献1に示された移動端末に比して通信システムの切り替え時間が短縮されている。この結果、図23に示した例ではデータ通信の切断時間が発生し、図3に示した例ではデータ通信は切断なくシームレスに行われている。
以下、図4乃至図12を用いて、本実施の形態に係るユーザ端末3の処理の詳細を説明する。図4に、ユーザ端末3が異なるネットワーク間を移動しながらデータ通信を続ける場合の処理フローを示す。初期状態として、ユーザ端末3は図1に示すポイントP1に位置し、ホームアドレスも気付アドレスも取得していないものとする。まず、ユーザ端末3のアプリケーション34は、入力装置35を通じて、ユーザ端末3のユーザから通信システムに関する優先度の選択入力を受け付け、優先度テーブル格納部316に格納する(ステップS1)。
図5に、優先度テーブル格納部316に格納された優先度テーブルの構成及びデータの一例を示す。図5の例には、通信システムの列501と優先度の列502とが含まれている。本実施の形態では、優先度の数字が小さい方が優先度が高いものとする。すなわち通信システムA(32)を介したデータ通信の方が通信システムB(33)を介したデータ通信よりも優先度が高いものとする。
アプリケーション34は、優先度テーブルの入力受け付けにあたり、図6のような画面を、図示しない表示装置に表示する。図6の例では、データ通信に際し、優先される通信システム(メディア)を設定する優先メディア設定欄60と無線LANの動作環境設定欄61と携帯電話の動作環境設定欄62とが設けられている。無線LANの動作環境設定欄61及び携帯電話の動作環境設定欄62の内容については、通常のパーソナルコンピュータにおけるネットワークドライバ等の設定欄と同様であるので、これ以上述べない。優先メディア設定欄60には、最も優先されるWAN(Wide Area Network)メディアをコンボボックス6011にて指定する第1優先メディア選択欄601と、2番目に優先されるWANメディアをコンボボックス6021にて指定する第2優先メディア選択欄602と、3番目に優先されるWANメディアをコンボボックス6031にて指定する第3優先メディア選択欄603と、・・・が含まれる。
図6の例では、最も優先される通信システムとして「1.無線LAN」が選択され、2番目に優先される通信システムとして「2.携帯電話」が選択されている。コンボボックス6031に表示されている「255.未サポート」は対応する通信システムが選択がされていないことを示す。アプリケーション34は、ユーザによる通信システムの優先順位についての設定入力を受け付け、当該通信システムの優先順位に基づいて、優先度テーブルを生成し、優先度テーブル格納部316に格納する。なお、各通信システムの通信料金に関するテーブルを別に設け、ユーザが優先度を選択する際に参照できるようにしてもよい。この通信料金に関するテーブルの作成については、ユーザ端末3が、例えば各通信メディアのプロバイダが用意したデータを基に、自動作成するにしてもよい。
図4の処理の説明に戻り、ユーザ端末3のアドレス管理部311は、ステップS1で優先度テーブル格納部316格納された優先度テーブルを参照してアドレステーブルを生成し、アドレステーブル格納部315に格納する(ステップS3)。
図7に、アドレステーブル格納部315に格納されたアドレステーブルの構成及びデータの一例を示す。図7の例では、通信システムの列701と取得IPアドレスの列702とネットワーク種別の列703と登録フラグの列704とが含まれている。アドレステーブル内の各レコードは、優先度テーブルに登録されたレコードに対応して生成される。新規レコードの登録時には、通信システムの列701に通信システムの名称が登録される。また、ネットワーク種別の列703には、その通信システムに対応するネットワークにより「ホームネットワーク」又は「フォーリンネットワーク」が登録される。特定の通信システムに対応するネットワークがホームネットワークであるか否かは、ユーザ端末3のユーザが行う設定により判断される。ユーザが、図示しない設定画面で特定の通信システムに対応するネットワークを、通常使用するネットワーク(ホームネットワーク)に設定すると、それ以外の通信システムに対応するネットワークがフォーリンネットワークに設定される。また、新規レコードにおける登録フラグの列704には、未登録を示す「0」が初期値として設定される。取得IPアドレスの列702には、後に説明するIPアドレスの取得処理により取得したIPアドレスが、各通信システムに対応して格納される。また、登録フラグの列704の値は、後に説明するIPアドレスの登録処理が行われると「1」に更新される。
図4の処理の説明に戻り、ユーザ端末3の通信システム切替部313は優先度テーブル格納部316に格納された優先度テーブルを参照し、通信システムB(33)よりも通信システムA(32)の優先度が高いかを判定する(ステップS5)。優先度が通信システムAの方が高いと判定された場合(ステップS5:Yesルート)、通信システム切替部313は、受信感度監視部312の出力に基づき、通信システムA(32)が通信可能かを判定する(ステップS7)。通信可能な状態とは、例えば図3で説明した受信レベルが切り替えレベル以上である状態を指す。通信システムA(32)が通信不可能と判定された場合(ステップS7:Noルート)、及びステップS3において優先度が通信システムB(33)の方が高いと判定された場合(ステップS5:Noルート)、通信システム切替部313は、受信感度監視部312の出力に基づき、通信システムB(33)が通信可能かを判定する(ステップS9)。通信システムB(33)が通信不可能と判定された場合(ステップS9:Noルート)、処理は端子Bを介してステップS7に戻る。通信システムB(33)が通信可能と判定された場合(ステップS9:Yesルート)、処理は端子Dを介して、通信システムB(33)を用いたデータ通信についての処理である図11の処理に移行する。
すなわち、ステップS5乃至S9の処理においては、優先度の高い通信システムが通信可能であれば優先度の高い通信システムが選択され、優先度の高い通信システムが通信不可能であり且つ優先度の低い通信システムが通信可能であれば優先度の低い通信システムが選択され、両方の通信システムがともに通信不可能であれば、いずれかの通信システムの受信レベルが切り替えレベルに上昇するまで判定処理が繰り返される。ここでは、ユーザ端末3がポイントP1に位置すると仮定しているので、通信システムA(32)が通信可能と判定され(ステップS7:Yesルート)、処理はS11に移行する。
アドレス管理部311は、ホームアドレスを取得済みであるかを判定する(ステップS11)。アドレステーブルに格納された、通信システムA(32)のレコードに対応する取得IPアドレスの列702にIPアドレスが登録済みであれば、ホームアドレスは「取得済み」と判定され、データが未登録であれば「未取得」と判定される。通信システムA(32)がホームアドレスを取得済みであると判定された場合(ステップS11:Yesルート)、処理はステップS17に移行する。ここでは、ユーザ端末3はいずれのIPアドレスも取得していないことを仮定しているので、通信システムA(32)がホームアドレスを未取得であると判定され(ステップS11:Noルート)、処理はステップS13及びS15に示すホームアドレスの取得処理に移行する。アドレス管理部311は通信システムA(32)を介して、ホームエージェント装置5に含まれるHA51へホームアドレスの取得要求を送信する(ステップS13)。これは通常のDHCPに従う処理である。さらに、アドレス管理部311は、割り当てを受けたホームアドレスを取得し、当該取得したホームアドレスを通信システムA(32)に対応する、アドレステーブルのレコードの取得IPアドレスの列702に登録する(ステップS15)。
図8に、ステップS13及びS15に示したホームアドレス取得に係る通信フローを示す。なお、この処理は従来技術と同一なので、簡略化したフロー図で説明する。また、ゲートウェイ7のルーティングに関する動作は、ホームエージェント装置5とネットワーク基地局73間の中継に過ぎないので、図8の説明においてゲートウェイ7の存在は示さないものとする。
まず、ユーザ端末3のアドレス管理部311は、通信システムA(32)を介して、ネットワーク基地局73へホームアドレスの取得要求を送信する(ステップS41)。ネットワーク基地局73は、ユーザ端末3から受信したホームアドレスの取得要求を、ホームエージェント装置5へ転送する(ステップS43)。ホームエージェント装置5に含まれるHA51はネットワーク基地局73からホームアドレスの取得要求を受信し、未使用のホームアドレス(IPアドレス)を、要求元のユーザ端末3に割り当て、管理テーブルに登録すると共にユーザ端末3に割り当てたホームアドレスを送信する(ステップS45)。ネットワーク基地局73はホームエージェント装置5から受信したホームアドレスを、ユーザ端末3へ転送する(ステップS47)。ユーザ端末3のアドレス管理部311は、ネットワーク基地局73からホームアドレスを受信する。アドレス管理部311は、受信したホームアドレスを、通信システムA(32)に対応する、アドレステーブルのレコードの取得IPアドレスの列702に登録する(ステップS49)。
図4の処理の説明に戻り、アドレス管理部311はホームアドレスがHA51に登録済みであるかを判定する(ステップS17)。通信システムA(32)に対応する、アドレステーブルのレコードにおける登録フラグの列704の値が、「1」であれば登録済みと判定され、「0」であれば未登録と判定される。ホームアドレスが登録済みと判定された場合(ステップS17:Yesルート)、処理はステップS27に移行する。
ここでは、ユーザ端末3はいずれのIPアドレスも登録していない状態と仮定されている。従って、通信システムA(32)がホームアドレスを未登録であると判定され(ステップS17:Noルート)、通信システム切替部313は、通信システムA(32)を介して、ゲートウェイ7へ認証要求を送信する(ステップS19)。ゲートウェイ7の認証部71はユーザ端末3からの認証要求を受信し、認証処理を実施し、認証判定の結果をユーザ端末3へ送信する。ユーザ端末3の通信システム切替部313は、通信システムA(32)を介して、ゲートウェイ7から認証結果を受信する(ステップS21)。なお、認証判定については、従来より行われているネットワーク認証と同じであり、一度認証が失敗しても再度認証要求を行い、例えば3回連続して認証に失敗したときに認証が拒否されるようにしてもよい。よって認証処理については、これ以上説明しない。ユーザ端末3の認証が失敗した場合(ステップS23:Noルート)、処理は端子Aを介して、ステップS9に戻る。すなわち、通信システムA(32)は通信不能と判断される。
認証が成功した場合(ステップS23:Yesルート)、通信システム切替部313は通信システムA(32)を介して、ホームエージェント装置5に含まれるHA51へホームアドレスの登録要求を送信する(ステップS25)。この時通信システム切替部313は、通信システムA(32)に対応する、アドレステーブルのレコードにおける登録フラグの列704を「1」に更新する。なお、あるレコードにおける登録フラグの列704の値が「1」に更新されると、そのレコード以外のレコードにおける登録フラグ列704の値は「0」に更新される。HA51にホームアドレスが登録されると、ユーザ端末3のアプリケーション34は、通信システムA(32)を介してサーバ6とのデータ通信を実施する(ステップS27)。
図9に、ステップS25に示したホームアドレス登録に係るフローと、ステップS27に示した通信システムA(32)を介したデータ通信に係るフローを示す。なお、この処理は従来技術の欄で述べたRFC2002におけるホームアドレスの登録フロー及びデータ通信フローと同一なので、簡略化したフロー図で説明する。また、ゲートウェイ7のルーティングに関する動作は、インターネット1とネットワーク基地局73間の中継に過ぎないので、図9の説明においてゲートウェイ7の存在は示さないものとする。まず、ユーザ端末3の通信システム切替部313は、通信システムA(32)を介して、ネットワーク基地局73へホームアドレスの登録要求を送信する(ステップS51)。ネットワーク基地局73は、ユーザ端末3から受信したホームアドレスの登録要求を、ホームエージェント装置5へ転送する(ステップS53)。ホームエージェント装置5に含まれるHA51はネットワーク基地局73からホームアドレスの登録要求を受信し、保持しているIPアドレスのテーブルに、ユーザ端末3がホームネットワークに位置していることを登録する(ステップS55)。例えばホームアドレスのみを登録することによりこれを示す。
その後、ユーザ端末3のアプリケーション34は、ユーザの操作により発生する要求に応じて、通信システムA(32)を介して、サーバ6が管理している特定のデータへのアクセス要求をネットワーク基地局73へ送信する(ステップS57及びS59)。ネットワーク基地局73は、ユーザ端末3から受信したアクセス要求を、ホームエージェント装置5へ転送する(ステップS61)。ホームエージェント装置5に含まれるHA51は、ネットワーク基地局73から受信したアクセス要求を、サーバ6へ転送する(ステップS63)。サーバ6はホームエージェント装置5からアクセス要求を受信し、当該アクセス要求に含まれるユーザ端末3のホームアドレスを用いて、アクセス要求された特定のデータをホームエージェント装置5へ送信する(ステップS65)。
ホームエージェント装置5に含まれるHA51は、サーバ6から特定のデータを受信する。HA51は、特定のデータに含まれるユーザ端末3のホームアドレスに基づいて、保持しているIPアドレスのテーブルを参照し、ユーザ端末3が現在位置しているネットワークを特定する。ここでは、ホームアドレスのみが登録されているので、ユーザ端末3はホームネットワークに位置することが確認される。従って、HA51は、ホームアドレスを用いて、特定のデータをネットワーク基地局73へ送信する(ステップS67)。ネットワーク基地局73はホームエージェント装置5から受信した特定のデータを、ユーザ端末3へ転送する(ステップS69)。ユーザ端末3のアプリケーション34は、通信システムA(32)を介して、ネットワーク基地局73から特定のデータを受信し(ステップS71及びS73)、図示しない表示装置に表示する。
図4の処理の説明に戻り、通信システム切替部313は、受信感度監視部312の出力に基づき、通信システムB(33)を介した通信が可能かを判定する(ステップS29)。通信システムB(33)が通信不可能と判定された場合(ステップS29:Noルート)、処理は端子Bを介してステップS7に戻る。
ここでは、ユーザ端末3が、図1に示すポイントP2へ移動したものとする。従って通信システムB(33)を介した通信が可能と判定される(ステップS29:Yesルート)。アドレス管理部311は、第1の気付アドレスを取得済みであるかを判定する(ステップS31)。アドレステーブルに格納された、通信システムB(33)のレコードにおける取得IPアドレスの列702にIPアドレスが登録済みであれば、ホームアドレスは「取得済み」と判定され、データが未登録であれば「未取得」と判定される。第1の気付アドレスを取得済みであると判定された場合(ステップS31:Yesルート)、処理は端子Cを介してステップS5に戻る。
ここでは、第1の気付アドレスを未取得であると判定され(ステップS31:Noルート)、処理はステップS33及びS35に示す第1の気付アドレスの取得処理に移行する。アドレス管理部311は、ゲートウェイ8に含まれるDHCPサーバ82に、第1の気付アドレスの取得要求を送信する(ステップS33)。そして、アドレス管理部311は、DHCPサーバ82から第1の気付アドレスを受信する。アドレス管理部311は受信した第1の気付アドレスを、通信システムB(33)に対応する、アドレステーブルのレコードにおける取得IPアドレスの列702に登録する(ステップS35)。
図10に、ステップS33及びS35に示した第1の気付アドレス取得に係る通信フローを示す。なお、この処理は従来技術と同一なので、簡略化したフロー図で説明する。
まず、ユーザ端末3のアドレス管理部311は、ネットワーク基地局83へ第1の気付アドレスの取得要求を送信する(ステップS81)。ネットワーク基地局83は、ユーザ端末3から受信した第1の気付アドレスの取得要求を、ゲートウェイ8へ転送する(ステップS83)。ゲートウェイ8に含まれるDHCPサーバ82はネットワーク基地局83から第1の気付アドレスの取得要求を受信する。
この時DHCPサーバ82は、未使用の気付アドレス(IPアドレス)を要求元のユーザ端末3に割り当て、当該割り当てたアドレスを管理テーブルに登録する。そして、DHCP82は、当該割り当てられた第1の気付アドレスをネットワーク基地局83へ送信する(ステップS85)。ネットワーク基地局83はゲートウェイ8から受信した第1の気付アドレスを、ユーザ端末3へ転送する(ステップS87)。ユーザ端末3のアドレス管理部311は、ネットワーク基地局83から第1の気付アドレスを受信する。アドレス管理部311は、受信した第1の気付アドレスを、通信システムB(33)に対応する、アドレステーブルのレコードにおける取得IPアドレスの列702に登録する(ステップS89)。
図4の処理の説明に戻り、ユーザ端末3の位置、電波状態、及び優先度の設定に変更がない限り、通信システムA(32)を介したデータ通信が継続される。すなわち、ホームアドレスは取得済み且つ登録済みであり、第1の気付アドレスは取得済みであるので、処理はステップS5、S11、S17、S27、S29、S31をこの順番で繰り返す。
ここで、ユーザ端末3が、図1に示すポイントP2からP3へ移動をしているとする。ユーザ端末3がP2からセル731内の外周部に近づくと、徐々に通信システムA(32)の受信レベルが低下する。受信感度監視部312によって通信システムA(32)の受信レベルが切り替えレベルまで低下したことが検出されると、通信システムA(32)は通信不可能と判定される(ステップS7:Noルート)。さらに、ポイントP2はセル831内に位置するので通信システムB(33)は通信可能であると判定され(ステップS9:Yesルート)、処理は端子Dを介して図11に移行する。
図11に、ユーザ端末3が通信システムB(33)を介して、データ通信を実施する場合の処理フローを示す。まず、アドレス管理部311は、第1の気付アドレスを取得済みであるかを判定する(ステップS91)。ここでは、ユーザ端末3は既に第1の気付アドレスを取得済みである。従って、第1の気付アドレスを取得済みであると判定され(ステップS91:Yesルート)、処理はステップS103に移行する。
一方、ユーザ端末3がポイントP3から稼動を開始したような場合を想定すると、第1の気付アドレスを未取得であると判定され(ステップS91:Noルート)、処理はステップS93及びS95に示す第1の気付アドレスの取得処理に移行する。ステップS93及びS95で実施される処理は図4で述べたステップS33及びS35で実施される処理と同じであるので、説明は省略する。
そして、アドレス管理部311は、ホームアドレスを取得済みであるかを判定する(ステップS97)。ホームアドレスを取得済みであると判定された場合(ステップS97:Yesルート)、処理はステップS103に移行する。
ホームアドレスを未取得であると判定された場合(ステップS97:Noルート)、処理はステップS99及びS101に移行する。ステップS99及びS101に示すホームアドレスの取得処理は、ステップS13及びS15に示したホームアドレスの取得処理とは異なり、通信システムB(33)を介して実施される。
まず、アドレス管理部311は、通信システムB(33)を介して、ホームエージェント装置5に含まれるHA51へホームアドレスの取得要求を送信する(ステップS99)。当該取得要求は、ネットワーク基地局83、ゲートウェイ8を経由して、HA51へ到達する。HA51はゲートウェイ8からホームアドレスの取得要求を受信し、未使用のホームアドレス(IPアドレス)を、要求元のユーザ端末3に割り当て、当該割り当てを管理テーブルに登録する。さらにHA51は、第1の気付アドレスを用いて、ホームアドレスをユーザ端末3へ送信する。当該ホームアドレスは、ゲートウェイ8及びネットワーク基地局83を経由して、ユーザ端末3へ到達する。ユーザ端末3のアドレス管理部311は、HA51からホームアドレスを受信し、当該受信したホームアドレスを、通信システムA(32)に対応する、アドレステーブルのレコードにおける取得IPアドレスの列702に登録する(ステップS101)。
ユーザ端末3がP2からセル731内の外周部へ近づくという仮定に沿った説明に戻り、アドレス管理部311は第1の気付アドレスが登録済みであるかを判定する(ステップS103)。通信システムB(33)に対応する、アドレステーブルのレコードにおける登録フラグの列704の値が、「1」であれば登録済みと判定され、「0」であれば未登録と判定される。第1の気付アドレスが登録済みであると判定された場合(ステップS103:Yesルート)、処理はステップS113に移行する。
ここでは、ユーザ端末3はホームアドレスのみを登録している状態にあり、第1の気付アドレスを未登録であると判定される(ステップS103:Noルート)。通信システム切替部313は、通信システムB(33)を介して、ゲートウェイ8へ認証要求を送信する(ステップS105)。ゲートウェイ8の認証部81はユーザ端末3からの認証要求を受信し、認証処理を実施し、認証判定の結果をユーザ端末3へ送信する。ユーザ端末3の通信システム切替部313は、通信システムB(33)を介して、ゲートウェイ8から認証結果を受信する(ステップS107)。なお、認証判定についての説明はステップS19の説明で述べたものと同じである。ユーザ端末3の認証が失敗した場合(ステップS109:Noルート)、処理は端子Bを介して、ステップS7(図4)に戻る。すなわち、通信システムB(33)は通信不能と判断される。
認証が成功した場合(ステップS109:Yesルート)、通信システム切替部313は、通信システムB(33)を介して、ホームエージェント装置5に含まれるHA51へ第1の気付アドレスの登録要求を送信する(ステップS111)。この時通信システム切替部313は、通信システムB(33)に対応する、アドレステーブルのレコードにおける登録フラグの列704を「1」に更新し、当該レコード以外のレコードにおける登録フラグの列704の値を「0」に更新する。HA51に第1の気付アドレスが登録されると、ユーザ端末3のアプリケーション34は、通信システムB(33)を介して、サーバ6とのデータ通信を実施する(ステップS113)。処理は端子Cを介して、ステップS5(図4)に戻る。
図12に、ステップS111に示した第1の気付アドレス登録に係るフローと、ステップS113に示した通信システムB(33)を介したデータ通信に係るフローを示す。なお、この処理は従来技術の欄で述べたRFC2002における気付アドレスの登録フロー及びデータ通信フローと同一なので、簡略化したフロー図で説明する。
まず、ユーザ端末3の通信システム切替部313は、通信システムB(33)を介して、ネットワーク基地局83へ第1の気付アドレスの登録要求を送信する(ステップS121)。ネットワーク基地局83は、ユーザ端末3から受信した第1の気付アドレスの登録要求を、ゲートウェイ8へ転送する(ステップS123)。ゲートウェイ8は、ネットワーク基地局83から受信した第1の気付アドレスの登録要求を、ホームエージェント装置5へ転送する(ステップS125)。ホームエージェント装置5に含まれるHA51はネットワーク基地局83から第1の気付アドレスの登録要求を受信し、登録要求に含まれるホームアドレスを特定する。そしてHA51は、同じく登録要求に含まれる第1の気付アドレスをホームアドレスに対応付けて登録することにより、ユーザ端末3が第1のフォーリンネットワークに位置することを登録する(ステップS127)。
その後、ユーザ端末3のアプリケーション34は、例えばユーザの操作により発生する要求に応じて、通信システムB(33)を介して、サーバ6が管理している特定のデータへのアクセス要求(ホームアドレスをソースアドレスとするアクセス要求)をネットワーク基地局83へ送信する(ステップS129及びS131)。ネットワーク基地局83は、ユーザ端末3から受信したアクセス要求を、ゲートウェイ8へ転送する(ステップS133)。ゲートウェイ8は、ネットワーク基地局83から受信したアクセス要求を、サーバ6へ転送する(ステップS135)。サーバ6は、ネットワーク基地局83からアクセス要求を受信し、当該アクセス要求に含まれるホームアドレスを用いて、アクセス要求の対象である特定のデータをホームエージェント装置5へ送信する(ステップS137)。なお、特定のアドレス範囲に含まれるアドレス(ホームアドレス)が宛先となっている場合には、ホームエージェント装置5に転送されるようになっているものとする。
ホームエージェント装置5に含まれるHA51は、サーバ6から特定のデータを受信する。HA51は、特定のデータの宛先であるホームアドレスに基づいて、保持しているIPアドレスのテーブルを参照し、ユーザ端末3が現在位置しているネットワークを特定する。ここでは、第1の気付アドレスが登録されているので、ユーザ端末3は第1のフォーリンネットワークに位置することが確認される。そして、HA51は、当該ホームアドレス宛の特定のデータをカプセル化し、第1の気付アドレス宛の特定のデータとしてゲートウェイ8へ送信する(ステップS139)。ゲートウェイ8は、ホームエージェント装置5から受信した第1の気付アドレス宛の特定のデータを、ユーザ端末3が存在するセル831のネットワーク基地局83へ転送する(ステップS141)。ネットワーク基地局83は、ゲートウェイ8から受信した第1の気付アドレス宛の特定のデータを、ユーザ端末3へ送信する(ステップS143)。ユーザ端末3の通信システムB(33)は、ネットワーク基地局83から第1の気付アドレス宛の特定のデータを受信し(ステップS145)、通信システム切替部313へ出力する。通信システム切替部313は、フォーリンエージェント機能により、受信したデータのカプセル化を解き、ホームアドレス宛の特定のデータとしてアプリケーション34に出力する。アプリケーション34は、要求した特定のデータを通常どおり受信し(ステップS147)、受信した特定のデータの処理を実施する。
ここで、ユーザ端末3が、図1に示すポイントP2からP3への移動を完了したとする。すなわち、使用可能な通信システムが通信システムB(33)のみになっている状態である。図4及び図11の処理の説明に戻り、ユーザ端末3の位置、電波状態、及び優先度の設定に変更がない限り、通信システムB(33)を介したデータ通信が継続される。すなわち、ホームアドレスは取得済みであり、第1の気付アドレスは取得済み及び登録済みであるので、処理はステップS5、S9、S91、S103、S113をこの順番で繰り返す。
以上、ユーザ端末3が図1に示すポイントP1からポイントP2を経由してポイントP3まで移動する流れに沿って処理を説明したが、図4乃至図12に述べたような処理に従えば、図3に示したように、ユーザ端末3はシームレスな通信が可能である。また、このような処理に従えば、ユーザ端末3の移動がポイントP1乃至P3のいずれを開始位置にしても、またP1乃至P3をどの順番で移動しても、シームレスな通信が可能である。さらに、図1に示したような、第2のフォーリンネットワークが存在し、ユーザ端末3がポイントP3乃至P5間を移動するような場合でも、シームレスな通信が可能である。すなわち、図4乃至図12に述べたような処理において、ホームネットワークを第2のフォーリンネットワークに、通信システムA(32)を図示しない第2のフォーリンネットワークに対応する通信システムに、ホームアドレスを第2の気付アドレスに置き換えれば、上で述べたものと同様の処理が適用できる。
本実施の形態において、HA51へのIPアドレスの登録要求を、通信システムA(32)及び通信システムB(33)の両方が、同時に送信するようにしてもよい。このようにすることにより、通信システムの切り替え時間を可能な限り短縮することができる。以下、図13及び図14を用いて処理を説明する。
図13に、ユーザ端末3の通信状態の遷移の一例を示す。ここでは、第1のフォーリンネットワークでの通信がホームネットワークでの通信よりも優先される、という条件を前提とする。又、図13において、時間は左から右に推移するものとする。状態表示欄1301は上り回線における通信システムA(32)の使用状態を、状態表示欄1302は上り回線における通信システムB(33)の使用状態を示す。また、状態表示欄1303は通信システムA(32)の受信レベルを、状態表示欄1304は通信システムB(33)の受信レベルを示すグラフである。なお、上り回線の定義は図23の説明で述べた定義と同じである。状態表示欄1301及び1302において、網掛け部分はユーザ端末3が通信可能であることを示し、無地の部分はユーザ端末3が通信を行っていない又は通信不可能な状態を示す。また、状態表示欄1303及び1304における受信レベルとユーザ端末3の位置とに関する定義は図23の説明で述べた定義と同じである。なお、説明を単純化するため、ここではフェージング等に起因する電波状態の悪化は考慮しない。以下、ユーザ端末3の移動に伴う時間の流れに沿って、ユーザ端末3の通信状態の遷移を説明する。
まず、図13に示す初期状態(時刻T1300)において、ユーザ端末3は図1に示したポイントP1に位置する。従って、通信可能な通信システムは通信システムA(32)のみである。ユーザ端末3は、ホームエージェント装置5に含まれるHA51から取得済みのホームアドレスを用いてデータ通信中である。
次に、時刻T1301では、ユーザ端末3が使用可能な通信システムに、通信システムB(33)が加わり、さらに時刻T1302では、通信システムB(33)の受信レベルが切り替えレベルに達する。すなわち、この時点において、ユーザ端末3はセル731とセル831が重なるエリア内、すなわちポイントP2に移動している。ここで、上で述べた前提条件では、第1のフォーリンネットワークでの通信が優先されるので、ユーザ端末3は、通信システムA(32)から通信システムB(33)に切り替える動作を開始する。
まず、ユーザ端末3は、第1のフォーリンネットワークにおける第1の気付アドレスをゲートウェイ8に含まれるDHCPサーバ82から取得すべく、DHCPをスタートする(時刻T1303)。そして時刻T1304において、第1の気付アドレスを取得する。さらにユーザ端末3は、通信システムA(32)及び通信システムB(33)の両方を介して、第1の気付アドレスの登録要求をHA51へ送信させる。なお、通信システムB(33)からの登録要求は、ゲートウェイ8を介してHA51へ送信される。そして、通信システムA(32)を介した登録要求及び通信システムB(33)を介した登録要求のうち、HA51に早く到着した登録要求により第1の気付アドレスが登録される(時刻T1305)。遅れて到着した登録要求により第1の気付アドレスが再登録されることになるが、同じIPアドレスが再登録されるだけなので、ユーザ端末3で実施されているデータ通信に影響はない。
図14に、IPアドレスの登録要求を複数の通信システムを介して同時に送信する場合の通信フローを示す。この処理は簡略化したフロー図で説明する。なお、ゲートウェイ7及び8のルーティングに関する動作はインターネット1とネットワーク基地局73又は83との中継に過ぎないので、図14の説明においてゲートウェイ7及び8の存在は示さないものとする。
まず、通信システムB(33)に関する処理を先に説明する。まず、ユーザ端末3の通信システム切替部313は、通信システムB(33)を介して、ネットワーク基地局83へ第1の気付アドレスの登録要求を送信する(ステップS151)。ネットワーク基地局83は、ユーザ端末3から受信した第1の気付アドレスの登録要求を、ホームエージェント装置5へ転送する(ステップS153)。ホームエージェント装置5に含まれるHA51はネットワーク基地局83から第1の気付アドレスの登録要求を受信し、登録要求に含まれるホームアドレスを特定する。そしてHA51は、同じく登録要求に含まれる第1の気付アドレスをホームアドレスに対応付けて登録することにより、ユーザ端末3が第1のフォーリンネットワークに位置することを登録する(ステップS157)。この時点で、ユーザ端末3は通信システムB(33)を介したデータ通信が可能になる。
次に、通信システムA(32)に関する処理を説明する。ステップS151の処理と同時に、ユーザ端末3の通信システム切替部313は、通信システムA(32)を介して、ネットワーク基地局73へ第1の気付アドレスの登録要求を送信する(ステップS159)。ネットワーク基地局73は、ユーザ端末3から受信した第1の気付アドレスの登録要求を、ホームエージェント装置5へ転送する(ステップS161)。ホームエージェント装置5に含まれるHA51はネットワーク基地局73から第1の気付アドレスの登録要求を受信する。図14に示すように、通信システムA(32)からの登録要求は、通信システムB(33)からの登録要求よりも後に受信されている。ここでもHA51は、登録要求に含まれるホームアドレスを特定する。そしてHA51は、同じく登録要求に含まれる第1の気付アドレスをホームアドレスに対応付けて再登録する(ステップS163)。図13の説明でも述べたように、第1の気付アドレスが再登録されても、ユーザ端末3で実施されているデータ通信に影響はない。
このように、通信可能な通信システムが複数ある場合に、この複数の通信システムを用いて同時にIPアドレスの登録要求をすることで、HA51に一番早く到着した登録要求に応じて当該IPアドレスが登録される。この時点でユーザ端末3の通信システムが切り替わるので、最短で通信システムを切り替えることが可能になり、切り替え時間を短縮できる。上でも述べたように、切り替え時間の短縮により、データ通信の瞬断を防止できるようになる。
[実施の形態2]
本発明の第2の実施の形態では、フェージング等により電波状態が悪化してデータ通信が切断されてしまうような場合でも、当該データ通信のセッションが切断されないようにする処理について説明する。システム構成やテーブル構成は、上で述べた第1の実施の形態と共通である。
図15に、本実施の形態に係るユーザ端末3が、図1に示したポイントP2に位置する時に電波状態が悪化し、その後通信システムA(32)の電波状態が改善した場合における、通信状態の遷移の一例を示す。ユーザ端末3はポイントP2から移動しないものとする。また、第1のフォーリンネットワークでの通信がホームネットワークでの通信よりも優先される、という条件を前提とする。なお、ユーザ端末3における内部処理及びユーザ端末3とホームエージェント装置5との通信処理は後で詳述し、図15の説明ではユーザ端末3の使用状態のみに着目した説明を行う。
図15において、時間は左から右に推移するものとする。状態表示欄1501は上り回線における通信システムA(32)の使用状態を、状態表示欄1502は下り回線における通信システムA(32)の使用状態を、状態表示欄1503は上り回線における通信システムB(33)の使用状態を、状態表示欄1504は下り回線における通信システムB(33)の使用状態を示す。
また、状態表示欄1505は通信システムA(32)の受信レベルを、状態表示欄1506は通信システムB(33)の受信レベルを示すグラフである。なお、上り回線及び下り回線の定義は図23の説明で述べた定義と同じである。状態表示欄1501乃至1504において、斜線による網掛け部分はユーザ端末3がデータ通信中であることを示し、無地の部分はユーザ端末3がデータ通信を行っていない又はデータ通信が不可能な状態を示す。また、格子模様による網掛け部分はホームエージェント装置5によるキャッシュ処理が実施されていることを示す。キャッシュ処理については、後述する。状態表示欄1502及び1504を重ね合わせた時、斜線又は格子模様による網掛けの部分が連続していれば、データ通信のセッションは切断されておらず、斜線又は格子模様による網掛けの部分に挟まれた無地の部分が存在すれば、データ通信のセッションが切断されたことになる。以下、時間の流れに沿って、ユーザ端末3の通信状態の遷移を説明する。
まず、図15に示す初期状態(時刻T1500)において、ユーザ端末3はセル731とセル831が重なるエリア内、すなわちポイントP2に位置する。従って、通信可能な通信システムは通信システムA(32)及び通信システムB(33)の両方である。ここでは、通信システムB(33)の方が優先度が高いとしているので、ユーザ端末3は、通信システムB(33)を介してデータ通信中である。当該データ通信は、ゲートウェイ8に含まれるDHCPサーバ82から取得済みの第1の気付アドレスを用いて実施されている。
次に、電波状態の悪化により通信システムA(32)及び通信システムB(33)の受信レベルが徐々に低下し、時刻T1501では、使用中の通信システムB(33)の受信レベルが切り替えレベルまで低下する。ここで、通信システムA(32)が通信可能であれば、第1の実施の形態に示した図4の処理フローに従って、通信システムを切り替える処理を行う。具体的には、ステップS11乃至S27の処理である。なお、ステップS13及びS15に示したホームアドレスの取得処理は、必要な場合にのみ実施される。しかし、図15に示した例では、時刻T1501よりも前に、通信システムA(32)は通信不可能になっている。そこでユーザ端末3は、通信システムB(33)を介して、ホームエージェント装置5へキャッシュ要求を送信する(時刻T1502)。キャッシュ要求とは、通信中のデータを一時的にホームエージェントを含む装置に保存してもらうための要求である。ユーザ端末3からキャッシュ要求を受信したホームエージェント装置5では、ユーザ端末3宛のデータのキャッシュが開始される(時刻T1503)。
ここで、時刻T1504において、通信システムA(32)だけ電波状態が改善したものとする。すなわち、通信システムA(32)の受信レベルは、切り替えレベルまで上昇している。ユーザ端末3は、ホームアドレスをホームエージェント装置5に含まれるHA51から取得すべく、DHCPをスタートする(時刻T1505)。そして時刻T1506において、ホームアドレスを取得する。なお、このホームアドレスの取得処理は、ユーザ端末3のホームアドレスが何らかの原因によりHA51において割り当て解除されている場合にのみ必要である。HA51において、ホームアドレスの割り当て解除がなされていなければ省略される。
次に、ユーザ端末3は、通信システムA(32)を介して、ホームアドレスの登録要求をHA51へ送信する(時刻T1506)。そして、時刻T1507においてホームアドレスの登録が終了すると、ユーザ端末3は、ホームエージェント装置5へキャッシュデータ送信要求を送信する。ユーザ端末3からキャッシュデータ送信要求を受信したホームエージェント装置5では、キャッシュされていたデータがユーザ端末3へ送信される(時刻T1508)。
このようにすると、電波状態が悪化しデータ通信が切断されてしまうような場合でも、通信中のデータをホームエージェント装置5に一時的にキャッシュしてもらうことが可能になる。また、いずれかの通信システムが通信可能になった場合には、ホームエージェント装置5からキャッシュされたデータを送信してもらうことができ、セッションの切断を防止できる。以下、図16乃至図22を用いて、本実施の形態に係る処理フローを説明する。
図16に、ユーザ端末3に関する処理フローを示す。図16の説明においても、図15の説明で用いた前提条件をそのまま用いる。まず、ユーザ端末3のアプリケーション34は、使用可能であり且つ優先度が高い通信システムB(33)を介してデータ通信中である(ステップS171)。
図17に、通信システムB(33)を用いたデータ通信に係るフローを示す。ユーザ端末3のアプリケーション34は、例えばユーザの操作により発生する要求に応じて、通信システムB(33)を介して、サーバ6が管理している特定のデータへのアクセス要求(ホームアドレスをソースアドレスとするアクセス要求)をネットワーク基地局83へ送信する(ステップS191)。ネットワーク基地局83は、ユーザ端末3から受信したアクセス要求を、ゲートウェイ8へ転送する(ステップS193)。ゲートウェイ8は、ネットワーク基地局83から受信したアクセス要求を、サーバ6へ転送する(ステップS195)。サーバ6はゲートウェイ8からアクセス要求を受信し、一旦記憶装置に格納する(ステップS197)。そして、サーバ6は、当該アクセス要求に含まれるホームアドレスを用いて、アクセス要求の対象である特定のデータをホームエージェント装置5へ送信する(ステップS199)。なお、特定のアドレス範囲に含まれるアドレス(ホームアドレス)が宛先となっている場合には、ホームエージェント装置5に転送されるようになっているものとする。
ホームエージェント装置5に含まれるHA51は、サーバ6から特定のデータを受信する(ステップS201)。HA51は、特定のデータの宛先であるホームアドレスに基づいて、保持しているIPアドレスのテーブルを参照し、ユーザ端末3が現在位置しているネットワークを特定する。ここでは、第1の気付アドレスが登録されているので、ユーザ端末3は第1のフォーリンネットワークに位置することが確認される。そして、HA51は、当該ホームアドレス宛の特定のデータをカプセル化し、第1の気付アドレス宛の特定のデータとしてゲートウェイ8へ送信する(ステップS203)。ゲートウェイ8は、ホームエージェント装置5から受信した第1の気付アドレス宛の特定のデータを、ユーザ端末3が存在するセル831のネットワーク基地局83へ転送する(ステップS205)。ネットワーク基地局83は、ゲートウェイ8から受信した第1の気付アドレス宛の特定のデータを、ユーザ端末3へ送信する(ステップS207)。ユーザ端末3の通信システムB(33)は、ネットワーク基地局83から第1の気付アドレス宛の特定のデータを受信し、通信システム切替部313へ出力する。通信システム切替部313は、フォーリンエージェント機能により、受信したデータのカプセル化を解き、ホームアドレス宛の特定のデータとしてアプリケーション34に出力する。アプリケーション34は、要求した特定のデータを通常どおり受信し(ステップS209)、受信した特定のデータの処理を実施する。
図16の処理の説明に戻り、ユーザ端末3の受信感度監視部312は通信システムA(32)及び通信システムB(33)の受信レベルを監視する(ステップS173)。通信システム切替部313は、受信感度監視部312の出力に基づき、通信システムB(33)が通信維持可能であるかを判定する(ステップS175)。通信維持可能な状態とは、例えば図23で説明した受信レベルが切り替えレベル以上である状態を指す。ここでは、電波状態がまだ安定しているものする。すなわち、通信システムB(33)が通信維持可能と判定される(ステップS175:Yesルート)。通信システム切替部313はワークメモリ領域319を参照し、キャッシュ要求に関するデータが存在するかを判定する(ステップS183)。この時点では、まだキャッシュに関する処理は一切行われていないので、ワークメモリ領域319にはキャッシュ要求に関するデータが無いと判定される(ステップS183:Noルート)。処理はステップS173に戻り、さらにステップS175の判定処理に進む。
ここで、電波環境が悪化し、通信システムB(33)の受信レベルが切り替えレベルまで低下したとする。すなわち、図15に示した時刻T1501における状態である。すると、通信システム切替部313は、通信システムB(33)を用いた通信が維持できないと判定する(ステップS175:Noルート)。さらに、通信システム切替部313は、通信可能な通信システムがあるかを判定する(ステップS177)。通信可能な通信システムがある場合(ステップS177:Yesルート)、処理はステップS181に移行する。ここでは、判定の対象は通信システムA(32)であり、通信不可能であると判定され(ステップS177:Noルート)、キャッシュ管理部314は、キャッシュ要求処理を実施する(ステップS179)。
図18に、キャッシュ要求処理の詳細を示す。まず、ユーザ端末3のキャッシュ管理部314は、データ通信の通信相手であるサーバ6のIPアドレスに基づいて端末用キャッシュ管理テーブルを生成し、ワークメモリ領域319に格納する(ステップS211)。図19に、端末用キャッシュ管理テーブルの構成及びデータの一例を示す。図19の例には、通信相手のサーバのIPアドレスの列1901が含まれている。何らかの条件により複数の通信相手の内、一部の通信相手のみ端末用キャッシュ管理テーブルに格納して、HA51にキャッシュさせる場合もある。
図18の処理の説明に戻り、キャッシュ管理部314は、端末用キャッシュ管理テーブルに格納されたデータに基づきキャッシュ要求を生成し、通信システムB(33)を介して、ネットワーク基地局83へ当該キャッシュ要求を送信する(ステップS213)。ネットワーク基地局83は、ユーザ端末3から受信したキャッシュ要求を、ゲートウェイ8へ転送する(ステップS215)。ゲートウェイ8は、ネットワーク基地局83から受信したキャッシュ要求を、ホームエージェント装置5へ転送する(ステップS217)。ホームエージェント装置5のキャッシュ処理部52は、ゲートウェイ8からキャッシュ要求を受信し、一旦記憶装置に格納する(ステップS219)。そして、キャッシュ処理部52は、受信したキャッシュ要求に含まれる、ユーザ端末3の通信相手のIPアドレスに基づいて、キャッシュ格納部53に格納されたキャッシュテーブル531に新規レコードを登録する。また、当該新規レコードに対応付けて、キャッシュ格納部53にキャッシュデータの保存領域であるキャッシュ領域(例えば、キャッシュ領域532)を確保する(ステップS221)。
図20に、キャッシュテーブル531のテーブル構成及びデータの一例を示す。図20の例には、要求元ホームアドレスの列2001とサーバアドレスの列2002と保存位置の列2003と解除フラグの列2004とが含まれている。要求元ホームアドレスの列2001には、キャッシュ要求に含まれる、キャッシュ要求を送信した要求元のホームアドレスが登録される。サーバアドレスの列2002には、キャッシュ要求に含まれる、キャッシュ要求元の通信相手のIPアドレスが登録される。保存位置の列2003には、キャッシュデータを保存する、キャッシュ格納部53のメモリ位置が登録される。解除フラグの列2004には、初期値として「0」が設定され、キャッシュ要求元からのキャッシュデータ送信要求に応じて「1」に更新される。キャッシュデータ送信要求については、後に詳述する。
図18の処理の説明に戻り、ホームエージェント装置5のキャッシュ処理部52は、キャッシュテーブル531のデータに基づき、セッションの待機要求を生成し、キャッシュ要求に含まれる第1の気付アドレスを用いて、ゲートウェイ8へ送信する(ステップS223)。当該待機要求には、少なくともキャッシュ要求元の通信相手のIPアドレスが含まれる。ゲートウェイ8は、ホームエージェント装置5から受信した待機要求を、ネットワーク基地局83へ転送する(ステップS225)。ネットワーク基地局83は、ゲートウェイ8から受信した待機要求を、ユーザ端末3へ転送する(ステップS227)。ユーザ端末3のキャッシュ管理部314は、通信システムB(33)を介して、ネットワーク基地局83から待機要求を受信する(ステップS229)。
さらに、キャッシュ管理部314は、セッション待機処理を実施する(ステップS231)。通常電波状態が安定している時のセッションはアプリケーション34とサーバ6の間で張られるものである。しかし、電波状態が悪化した場合は、サーバ6からの応答が得られなくなるのでセッションは切断され、その後電波状態の改善に伴いセッションを再開しようとしても、セッションの初期設定から始めなければならない。このようなセッションの切断を防止するための処理が、セッション待機処理である。すなわち、アプリケーション34からサーバ6へのデータ要求に対して、キャッシュ管理部314がサーバ6の代理として応答する処理である。この応答により、アプリケーション34にリンクの切断状態を認識させないようにすることができ、セッションの切断を防止できる。
また、HA51がユーザ端末3に代わりデータを受信しているため、サーバ6においてもリンクの切断状態は認識されず、サーバ6は、図17のステップS199の処理と同様に、ユーザ端末3のホームアドレスを用いて、特定のデータをホームエージェント装置5へ送信する(ステップS233)。ホームエージェント装置5のキャッシュ処理部52は、ステップS223の処理が実施された後にサーバ6から特定のデータを受信すると(ステップS235)、当該特定のデータに含まれるユーザ端末3のホームアドレスに基づいて、キャッシュ格納部53に格納されたキャッシュテーブル531のレコードを特定する。
さらに、キャッシュ処理部52は、当該レコードにおける保存位置の列2003の値に対応する、キャッシュ格納部53のキャッシュ領域に、サーバ6から受信した特定のデータをキャッシュする処理を開始する(ステップS237)。この特定のデータのキャッシュは、ユーザ端末3からキャッシュデータ送信要求を受信するまで続けられ(現実的には、キャッシュ領域のデータを全てユーザ端末3に送信し終わるまで)、その間はユーザ端末3宛に送信されることはない。しかし、キャッシュデータ送信要求の受信が極端に遅れる場合や、何らかの理由でユーザ端末3がキャッシュされたデータを放棄する場合もあり得るので、キャッシュするデータの容量に上限を設けて、それ以上はキャッシュを行わないようにしてもよい。また、キャッシュ要求から一定時間が経過したら、キャッシュを停止するようにしてもよい。
図16の処理の説明に戻り、ユーザ端末3の制御部31は、通信システムの選択処理を実施する(S181)。当該選択処理とは、制御部31が、使用可能且つ優先度の高い通信システムを選択し、IPアドレスの取得及び登録を行うことを指す。以下、図4及び図11に示したフローに従って具体的に説明する。通信システムA(32)が使用可能且つ優先度の高い通信システムとして選択されるケースおいては、図4におけるステップS5、S7、S11乃至S25の処理が、この順番に実施される。また、通信システムB(33)が使用可能且つ優先度の高い通信システムとして選択されるケースにおいては、図4におけるステップS5、S9、図11におけるステップS91乃至S111の処理が、この順番に実施される。ここで、図15に示した時刻T1504において、通信システムA(32)が通信可能になったとする。すなわち、ステップS181の処理により、通信システムA(32)がホームアドレスの取得及び登録を済ませたものとする。
処理はステップS173に戻り、さらにステップS175の判定処理に進む。ここでは、(使用中の)通信システムA(32)は通信(維持)可能と判断される(ステップS175:Yesルート)。通信システム切替部313はワークメモリ領域319を参照し、キャッシュ要求に関するデータが存在するかを判定する(ステップS183)。ここでは、ステップS179において、キャッシュ要求処理を行っているので、キャッシュ要求に関するデータが存在すると判定され(ステップS183:Yesルート)、キャッシュ管理部314は、キャッシュ解除処理を実施する(ステップS185)。
図21に、キャッシュ解除処理の詳細を示す。なお、ゲートウェイ7のルーティングに関する動作はインターネット1とネットワーク基地局73間の中継に過ぎないので、図21の説明においてゲートウェイ7の存在は示さないものとする。
まず、ユーザ端末3のキャッシュ管理部314は、ワークメモリ領域319に格納されている端末用キャッシュ管理テーブルに基づいてキャッシュデータ送信要求を生成し、通信システムA(32)を介して、当該キャッシュデータ送信要求を、ネットワーク基地局73へ送信する(ステップS241)。キャッシュデータ送信要求には、ユーザ端末3のホームアドレス及び通信相手のIPアドレスが含まれる。ネットワーク基地局73は、ユーザ端末3から受信したキャッシュデータ送信要求を、ホームエージェント装置5へ転送する(ステップS243)。ホームエージェント装置5のキャッシュ処理部52は、ネットワーク基地局73からキャッシュデータ送信要求を受信し、一旦記憶装置に格納する(ステップS245)。
そして、キャッシュ処理部52は、キャッシュデータ送信要求に含まれる、要求元のホームアドレス及び通信相手のIPアドレスに基づいて、キャッシュ格納部53に格納されたキャッシュテーブル531のレコードを特定する。さらに、キャッシュ処理部52は、当該レコードにおける保存位置の列2003の値に基づいて、キャッシュ格納部53を検索し、当該レコードに対応するキャッシュ領域に格納されたキャッシュデータを抽出する(ステップS247)。そして、キャッシュ処理部52は、キャッシュデータ送信要求に含まれるユーザ端末3のホームアドレスを用いて、抽出したキャッシュデータをネットワーク基地局73へ送信する(ステップS249)。そして、キャッシュ処理部52は、当該レコードにおける解除フラグの列2004の値を、「1」に更新する(ステップS251)。
なお、サーバ6から送信されるデータの容量が大きい場合は、この時点でもサーバ6からデータの送信が続いている可能性もある。そのような場合には、キャッシュデータ送信要求の受信に伴いキャッシュデータの送信を開始しても、サーバ6から受信するデータのキャッシュを継続し、最終的にキャッシュ領域内のキャッシュデータが全て送信された時点で、該当するレコードの解除フラグの値を、「1」にする。
一方、ネットワーク基地局73は、ホームエージェント装置5から受信したキャッシュデータを、ユーザ端末3へ転送する(ステップS253)。ユーザ端末3のキャッシュ管理部314は、ネットワーク基地局73からキャッシュデータを受信し、一旦ワークメモリ領域319などの記憶装置に格納する。そして、キャッシュ管理部314は、アプリケーション34からのアクセス要求に応じて、記憶装置に格納されているキャッシュデータをアプリケーション34へ出力する(ステップS255)。さらに、キャッシュ管理部314は、記憶装置に格納されたキャッシュデータの出力が完了すると、図18のステップS231で設定したセッション待機状態を解除する(ステップS257)。
図16の処理の説明に戻り、ユーザ端末3は、通信システムA(32)を用いたデータ通信を実施する。すなわち、電波状態に変化が無い限り、ステップS173、S175及びS183をこの順番で繰り返す。
図22に、通信システムA(32)を用いたデータ通信に係るフローを示す。なお、ゲートウェイ7のルーティングに関する動作は、インターネット1とネットワーク基地局73間の中継に過ぎないので、図22の説明においてゲートウェイ7の存在は示さないものとする。
ユーザ端末3のアプリケーション34は、例えばユーザの操作により発生する要求に応じて、通信システムA(32)を介して、サーバ6が管理している特定のデータへのアクセス要求をネットワーク基地局73へ送信する(ステップS261)。ネットワーク基地局73は、ユーザ端末3から受信したアクセス要求を、ホームエージェント装置5へ転送する(ステップS263)。ホームエージェント装置5に含まれるHA51は、ネットワーク基地局73から受信したアクセス要求を、サーバ6へ転送する(ステップS265)。サーバ6はホームエージェント装置5からアクセス要求を受信し、一旦記憶装置に格納する(ステップS267)。
そして、サーバ6は、当該アクセス要求に含まれるユーザ端末3のホームアドレスを用いて、アクセス要求された特定のデータをホームエージェント装置5へ送信する(ステップS269)。ホームエージェント装置5に含まれるHA51は、サーバ6から特定のデータを受信する(ステップS271)。HA51は、特定のデータに含まれるユーザ端末3のホームアドレスに基づいて、保持しているIPアドレスのテーブルを参照し、ユーザ端末3が現在位置しているネットワークを特定する。ここでは、ホームアドレスが登録されているので、ユーザ端末3はホームネットワークに位置することが確認される。従って、HA51は、ホームアドレスを用いて、特定のデータをネットワーク基地局73へ送信する(ステップS273)。ネットワーク基地局73は、ホームエージェント装置5から受信した特定のデータを、ユーザ端末3へ転送する(ステップS275)。ユーザ端末3のアプリケーション34は、通信システムA(32)を介して、ネットワーク基地局73から特定のデータを受信し、図示しない表示装置に表示する(ステップS277)。
以上図15乃至図22に示したような処理を実施すれば、電波状態が悪化しデータ通信が切断されてしまうような場合でも、通信中のデータをホームエージェント装置5に一時的にキャッシュしてもらうことが可能になる。また、いずれかの通信システムが通信可能になった場合には、ホームエージェント装置5からキャッシュされたデータを送信してもらうことができ、セッションの切断を防止できる。これにより、ユーザ端末3のユーザへの影響を最小限に留めることができる。
以上本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、図1に示したシステム構成は一例であって、ゲートウェイ7内にホームエージェント装置5が、設けられる場合もある。
さらに、図1及び図2に示した機能ブロックも一例であって、必ずしもプログラムモジュールに対応するものではない。またゲートウェイ9に認証部が含まれていてもよい。
また、テーブル構成や画面表示は一例であって、必ずしも上記のような構成でなければならないわけではない。
さらに、処理フローも一例である。本発明の実施の形態では通信システムが2つの場合の処理フローについて述べているが、通信システムが3つ以上の場合でも図11に示したような処理フローを通信システムの追加分だけ増やせば対応可能である。
また、第2の実施の形態において、セッション待機処理については上で述べたような処理に限定されず、セッションが切断されなければどのような処理を採用してもよい。さらに、ホームエージェント装置5からは待機要求を送信せず、ユーザ端末3がキャッシュデータ送信要求を送信した時点で、セッション待機処理が実施されてもよい。また、電波状態の改善後に初めて実施されるIPアドレスの登録要求が、キャッシュデータ送信要求を兼ねても良い。これにより、キャッシュデータの取得までの時間が短縮できる。さらに、ユーザ端末3が移動しない例を用いて説明を行ったが、ユーザ端末3がポイントP1乃至P4をどのように移動しても、上で述べた処理フローに従えば同様の効果が得られる。
(付記1)
複数の無線送受信部における電波の受信感度を監視し、当該受信感度が所定レベル以上かを判断する手段と、
前記複数の無線送受信部のうち、使用可能なIPアドレスが対応付けられておらず且つ前記受信感度が前記所定レベル以上と判断された無線送受信部に対して、当該無線送受信部用のIPアドレスの取得を前記複数の無線送受信部の選択に係る優先度にかかわらず要求するアドレス要求手段と、
使用可能なIPアドレスが対応付けられている無線送受信部が複数存在する場合、前記優先度に基づいて、使用可能なIPアドレスが対応付けられている無線送受信部のいずれかを選択する送受信部選択手段と、
を有する無線通信端末。
(付記2)
前記優先度に関するデータを記憶装置に格納する手段をさらに有する
付記1記載の無線通信端末。
(付記3)
前記記憶装置に格納された前記データに基づいて、優先度を決定する手段をさらに有する
付記2記載の無線通信端末。
(付記4)
前記優先度の設定入力を受け付け、記憶装置に格納する手段をさらに有する
付記1記載の無線通信端末。
(付記5)
前記送受信部選択手段による選択の結果、データ通信中の第1の無線送受信部とは異なる第2の無線送受信部が選択された場合に、当該第2の無線送受信部に、当該第2の無線送受信部に対応するIPアドレスをホームエージェントに登録する処理を実行させるアドレス登録手段をさらに有する
付記1記載の無線通信端末。
(付記6)
前記アドレス登録手段が、前記第1及び第2の無線送受信部の両方に、第2の無線送受信部に対応するIPアドレスをホームエージェントに登録する処理を実行させることを特徴とする
付記5記載の無線通信端末。
(付記7)
IPアドレスを取得後、当該IPアドレスがホームエージェントに登録される前に、当該IPアドレスを取得した無線送受信部に認証処理を実行させる手段をさらに有する
付記1記載の無線通信端末。
(付記8)
前記送受信部選択手段による無線送受信部の選択の結果、データ通信中の第1の無線送受信部とは異なる第2の無線送受信部が選択された場合に、当該第2の無線送受信部に対応するIPアドレスがホームエージェントに登録される前に、当該第2の無線送受信部に認証処理を実行させる手段をさらに有する
付記1記載の無線通信端末。
(付記9)
無線送受信部における電波の受信感度を監視し、当該受信感度が所定レベル以上かを判断する手段と、
少なくともデータ通信中の無線送受信部の前記受信感度が前記所定レベル未満と判断された場合、前記データ通信中の無線送受信部にホームエージェントを含む装置へキャッシュ開始要求を送信させるキャッシュ開始要求手段と、
使用可能なIPアドレスが対応付けられている無線送受信部が存在するようになった場合、前記使用可能なIPアドレスが対応付けられている無線送受信部に前記ホームエージェントを含む装置へキャッシュデータ送信要求を送信させる手段と、
を有する無線通信端末。
(付記10)
前記キャッシュ開始要求手段が、データ通信中の無線送受信部の前記受信感度が前記所定レベル未満と判断され且つ前記受信感度が前記所定レベル以上と判断される無線送受信部が1つも無い場合に、前記データ通信中の無線送受信部にキャッシュ開始要求を送信させることを特徴とする
付記9記載の無線通信端末。
(付記11)
使用可能なIPアドレスのホームエージェントへの登録要求が、前記キャッシュデータ送信要求を兼ねることを特徴とする
付記9記載の無線通信端末。
(付記12)
前記キャッシュデータ送信要求が、使用可能なIPアドレスのホームエージェントへの登録要求とは別に送信されることを特徴とする
付記9記載の無線通信端末。
(付記13)
前記キャッシュ開始要求には、前記データ通信中の無線送受信部の通信相手のアドレスが含まれ、当該通信相手のアドレスは記憶装置に格納されることを特徴とする
付記9記載の無線通信端末。
(付記14)
前記キャッシュデータ送信要求には、前記記憶装置に格納された前記通信相手のアドレスが含まれることを特徴とする
付記13記載の無線通信端末。
(付記15)
ホームエージェントを含むホームエージェント装置であって、
当該ホームエージェントを介して特定のサーバと通信を行っている無線通信端末からキャッシュ開始要求を受信した場合、前記サーバから前記無線通信端末へのデータをキャッシュ格納部に格納するキャッシュ手段と、
前記無線通信端末からキャッシュデータ送信要求を受信した場合、前記キャッシュ格納部に格納された前記データを抽出し且つ当該データを前記無線通信端末へ送信するキャッシュデータ送信手段と、
を有するホームエージェント装置。
(付記16)
前記無線通信端末からの、IPアドレスのホームエージェントへの登録要求が、前記キャッシュデータ送信要求を兼ねることを特徴とする
付記15記載のホームエージェント装置。
(付記17)
キャッシュデータ送信手段が、前記無線通信端末からのIPアドレスのホームエージェントへの登録要求を受信し且つその後に前記無線通信端末からの前記キャッシュデータ送信要求を受信した場合に、キャッシュデータを送信することを特徴とする
付記15記載のホームエージェント装置。
(付記18)
前記キャッシュ手段が、前記無線通信端末のホームアドレスに基づいてキャッシュ管理データを生成し、当該キャッシュ管理データをキャッシュ管理データ格納部に格納することを特徴とする
請求項15記載のホームエージェント装置。
(付記19)
前記キャッシュデータ送信要求には、前記無線通信端末のホームアドレス又は前記無線通信端末が一時的に取得しているIPアドレスである気付アドレスの少なくともいずれかが含まれ、
前記キャッシュデータ送信手段が、
前記キャッシュデータ送信要求を用いて、前記無線通信端末のホームアドレスを特定するホームアドレス特定手段と、
前記ホームアドレス特定手段により特定されたホームアドレスに基づいて、前記キャッシュ管理データ格納部を参照し、前記キャッシュ格納部に格納された前記キャッシュデータ送信要求に対応するデータを抽出する手段とを含むことを特徴とする
付記18記載のホームエージェント装置。
(付記20)
複数の無線送受信部における電波の受信感度を監視し、当該受信感度が所定レベル以上かを判断するステップと、
前記複数の無線送受信部のうち、使用可能なIPアドレスが対応付けられておらず且つ前記受信感度が前記所定レベル以上と判断された無線送受信部に対して、当該無線送受信部用のIPアドレスの取得を前記複数の無線送受信部の選択に係る優先度にかかわらず要求するステップと、
使用可能なIPアドレスが対応付けられている無線送受信部が複数存在する場合、前記優先度に基づいて、使用可能なIPアドレスが対応付けられている無線送受信部のいずれかを選択するステップと、
を無線通信端末に実行させるためのプログラム。
(付記21)
ホームエージェントを介して特定のサーバと通信を行っている無線通信端末からキャッシュ開始要求を受信した場合、前記サーバから前記無線通信端末へのデータをキャッシュ格納部に格納するステップと、
前記無線通信端末からキャッシュデータ送信要求を受信した場合、前記キャッシュ格納部に格納された前記データを抽出し且つ当該データを前記無線通信端末へ送信するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記22)
複数の無線送受信部における電波の受信感度を監視し、当該受信感度が所定レベル以上かを判断するステップと、
前記複数の無線送受信部のうち、使用可能なIPアドレスが対応付けられておらず且つ前記受信感度が前記所定レベル以上と判断された無線送受信部に対して、当該無線送受信部用のIPアドレスの取得を前記複数の無線送受信部の選択に係る優先度にかかわらず要求するステップと、
使用可能なIPアドレスが対応付けられている無線送受信部が複数存在する場合、前記優先度に基づいて、使用可能なIPアドレスが対応付けられている無線送受信部のいずれかを選択するステップと、
を含み、無線通信端末に実行される無線通信方法。
(付記23)
ホームエージェントを介して特定のサーバと通信を行っている無線通信端末からキャッシュ開始要求を受信した場合、前記サーバから前記無線通信端末へのデータをキャッシュ格納部に格納するステップと、
前記無線通信端末からキャッシュデータ送信要求を受信した場合、前記キャッシュ格納部に格納された前記データを抽出し且つ当該データを前記無線通信端末へ送信するステップと、
を含むコンピュータによるキャッシュ方法。
本発明の実施の形態におけるシステム構成図である。 本発明の実施の形態における機能ブロックを示す図である。 本発明の第1の実施の形態におけるユーザ端末の通信状態を示す図である。 本発明の第1の実施の形態におけるユーザ端末の処理フロー(その1)を示す図である。 優先度テーブルの一例を示す図である。 優先度を設定する画面例を示す図である。 アドレステーブルの一例を示す図である。 ホームアドレスの取得に係る処理フローを示す図である。 ホームアドレスの登録に係る処理フロー及び当該ホームアドレスを用いたデータ通信に係る処理フローを示す図である。 気付アドレスの取得に係る処理フローを示す図である。 本発明の第1の実施の形態におけるユーザ端末の処理フロー(その2)を示す図である。 気付アドレスの登録に係る処理フロー及び当該気付アドレスを用いたデータ通信に係る処理フローを示す図である。 本発明の第1の実施の形態において複数の通信システムがIPアドレスの登録要求を同時に実施した場合のユーザ端末の通信状態を示す図である。 本発明の第1の実施の形態において複数の通信システムがIPアドレスの登録要求を同時に実施した場合の処理フロー示す図である。 本発明の第2の実施の形態におけるユーザ端末の通信状態を示す図である。 本発明の第2の実施の形態におけるメインの処理フローを示す図である。 気付アドレスを用いたデータ通信に係る処理フローを示す図である。 キャッシュ要求処理の処理フローを示す図である。 端末用キャッシュ管理テーブルの一例を示す図である。 キャッシュテーブルの一例を示す図である。 キャッシュ解除処理の処理フローを示す図である。 ホームアドレスを用いたデータ通信に係る処理フローを示す図である。 従来技術における移動端末の通信状態を示す図である。
符号の説明
1 インターネット 3 ユーザ端末
5 ホームエージェント装置 6 サーバ
7,8,9 ゲートウェイ 51 HA
52 キャッシュ処理部 53 キャッシュ格納部
71,81 認証部 73,83,93 ネットワーク基地局
82,92 DHCPサーバ 531 キャッシュテーブル
532,533 キャッシュ領域
731,831,931 セル
P1,P2,P3,P4,P5 ユーザ端末の位置

Claims (5)

  1. 複数の無線送受信部における電波の受信感度を監視し、当該受信感度が所定レベル以上かを判断する手段と、
    前記複数の無線送受信部のうち、使用可能なIPアドレスが対応付けられておらず且つ前記受信感度が前記所定レベル以上と判断された無線送受信部に対して、当該無線送受信部用のIPアドレスの取得を前記複数の無線送受信部の選択に係る優先度にかかわらず要求するアドレス要求手段と、
    使用可能なIPアドレスが対応付けられている無線送受信部が複数存在する場合、前記優先度に基づいて、使用可能なIPアドレスが対応付けられている無線送受信部のいずれかを選択する送受信部選択手段と、
    を有する無線通信端末。
  2. 前記優先度の設定入力を受け付け、記憶装置に格納する手段をさらに有する
    請求項1記載の無線通信端末。
  3. 無線送受信部における電波の受信感度を監視し、当該受信感度が所定レベル以上かを判断する手段と、
    少なくともデータ通信中の無線送受信部の前記受信感度が前記所定レベル未満と判断された場合、前記データ通信中の無線送受信部にホームエージェントを含む装置へキャッシュ開始要求を送信させるキャッシュ開始要求手段と、
    使用可能なIPアドレスが対応付けられている無線送受信部が存在するようになった場合、前記使用可能なIPアドレスが対応付けられている無線送受信部に前記ホームエージェントを含む装置へキャッシュデータ送信要求を送信させる手段と、
    を有する無線通信端末。
  4. 前記キャッシュ開始要求手段が、データ通信中の無線送受信部の前記受信感度が前記所定レベル未満と判断され且つ前記受信感度が前記所定レベル以上と判断される無線送受信部が1つも無い場合に、前記データ通信中の無線送受信部にキャッシュ開始要求を送信させることを特徴とする
    請求項3記載の無線通信端末。
  5. ホームエージェントを含むホームエージェント装置であって、
    当該ホームエージェントを介して特定のサーバと通信を行っている無線通信端末からキャッシュ開始要求を受信した場合、前記サーバから前記無線通信端末へのデータをキャッシュ格納部に格納するキャッシュ手段と、
    前記無線通信端末からキャッシュデータ送信要求を受信した場合、前記キャッシュ格納部に格納された前記データを抽出し且つ当該データを前記無線通信端末へ送信するキャッシュデータ送信手段と、
    を有するホームエージェント装置。
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