JP2005078905A - 擬似炎型発光装置及びその製造方法並びに電子炎灯 - Google Patents

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Abstract

【課題】 実際のろうそくの炎のように見える擬似炎型発光装置及びその製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】 ろうそくの炎に似せた外形を有して、ろうそくの炎のように、芯部30と、内炎部20と、外炎部10とを有する透光性の擬似炎型発光装置100であって、芯部30は、発光素子1が配置され、芯部30を覆うように、内炎部20と外炎部10とを持つ透光性のモールド樹脂4が配置され、外炎部10には、発光素子1からの光の少なくとも一部を吸収して波長変換し黄赤色から赤色付近に発光色を有する蛍光体5が配置されており、擬似炎型発光装置である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発光素子を用いて点灯、非点灯させる、ろうそくの炎に似せた外形を有する擬似炎型発光装置及びその製造方法並びに電子炎灯に関する。
従来、仏壇等に置かれるろうそく、或いは輪灯などはマッチ、ライターなどを用いて実際に火を起こすため、取り扱い不注意から、時には火災が起きるという問題があり、それに対処するため炎に似せた外形を有するガラス管を取り付けた電球式灯具が多用されている。
ろうそくの炎は、人間の目には、黄赤色から赤色付近の色味を有する内炎部と、黄色から黄赤色付近の色味を有する外炎部とを持つ。この色味は、自然に移り変わっており、厳密な境界線はない。
しかし、従来の電球式灯具にあっては、発光部分が電球式灯具の中央部分にあるため、実際の炎のように、電球式灯具の外炎部が明るくないので、実際の炎のように見えないという問題点があった。
以上のことから、本発明は、実際のろうそくの炎のように見える擬似炎型発光装置及びその製造方法並びに電子炎灯を提供することを目的とする。
上記の問題点を解決すべく、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに到った。
本発明は、ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置であって、前記芯部は、発光素子が配置され、前記芯部を覆うように、内炎部と外炎部とを持つ透光性のモールド樹脂が配置され、該外炎部には、該発光素子からの光の少なくとも一部を吸収して波長変換し黄色から黄赤色付近に発光色を有する蛍光体が配置されていることを特徴とする擬似炎型発光装置に関する。
本発明は、ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置であって、前記芯部は、発光素子が配置され、前記芯部を覆うように、内炎部と外炎部とを持つ透光性のモールド樹脂が配置され、該内炎部には、該発光素子からの光の少なくとも一部を吸収して波長変換し黄赤色から赤色付近に発光色を有する第2の蛍光体が混入され、該外炎部には、該発光素子からの光の少なくとも一部を吸収して波長変換し黄色から黄赤色付近に発光色を有する第1の蛍光体が混入されていることを特徴とする擬似炎型発光装置に関する。
前記内炎部は、拡散剤が混入されていることが好ましい。
前記擬似炎型発光装置は、点灯時において、前記内炎部の色温度が500K〜1500Kであり、前記外炎部の色温度が1000K〜4000Kであり、前記外炎部の色温度が前記内炎部の色温度よりも高いことが好ましい。
本発明は、ろうそくの炎に似せた外形を有した擬似炎型発光装置と、該擬似炎型発光装置に電気を流す電源部と、該擬似炎型発光装置と該電源部とを連結する本体部と、を有する電子炎灯であって、該擬似炎型発光装置は、前記擬似炎型発光装置が使用されている電子炎灯に関する。
前記電子炎灯は、パルス駆動若しくは間欠駆動させて電気を流していることが好ましい。
本発明は、ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置の製造方法であって、ろうそくの炎に似せた型枠内に、蛍光体を混入したモールド樹脂を投入する第1の工程と、型枠内のモールド樹脂中に芯部に相当する発光素子を挿入する第2の工程と、第1の工程後、蛍光体が型枠側に沈降する第3の工程と、モールド樹脂を硬化する第4の工程と、を有することを特徴とする擬似炎型発光装置の製造方法に関する。
本発明は、ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置の製造方法であって、ろうそくの炎に似せた型枠内に、比重の異なる第1の蛍光体と第2の蛍光体とを混入したモールド樹脂を投入する第1の工程と、型枠内のモールド樹脂中に芯部に相当する発光素子を挿入する第2の工程と、第1の工程後、第2の蛍光体よりも比重の大きい第1の蛍光体が型枠側に沈降する第3の工程と、モールド樹脂を硬化する第4の工程と、を有することを特徴とする擬似炎型発光装置の製造方法に関する。
本発明は、ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置の製造方法であって、ろうそくの炎に似せた型枠内に、比重の異なる第1の蛍光体及び第2の蛍光体並びに第2の蛍光体と比重がほぼ等しい拡散剤とを混入したモールド樹脂を投入する第1の工程と、型枠内のモールド樹脂中に芯部に相当する発光素子を挿入する第2の工程と、第1の工程後、第2の蛍光体よりも比重の大きい第1の蛍光体が型枠側に沈降する第3の工程と、モールド樹脂を硬化する第4の工程と、を有することを特徴とする擬似炎型発光装置の製造方法に関する。ここで、第1の工程後に第2の工程を行うだけでなく、第2の工程後に第1の工程を行っても良い。第4の工程は、型枠内でのみ硬化を行っても良いが、型枠内で仮硬化を行った後、型枠内から擬似炎型発光装置を取り出して本硬化を行っても良い。
前記第2の蛍光体は、前記モールド樹脂よりも比重が大きいことが好ましい。
本発明は、ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置の製造方法であって、ろうそくの炎の内炎部に似せた内炎用成型型枠内に、第2の蛍光体を混入した第2のモールド樹脂を投入する第1の工程と、該内炎用成型型枠内の第2のモールド樹脂中に芯部に相当する発光素子を挿入する第2の工程と、第2のモールド樹脂を硬化させる第3の工程と、ろうそくの炎に似せた外炎用成型型枠内に、第1の蛍光体を混入した第1のモールド樹脂を投入する第4の工程と、該外炎用成型型枠内の第1のモールド樹脂中に内炎部に相当する第2のモールド樹脂を硬化させた内炎部を挿入する第5の工程と、該第1のモールド樹脂を硬化させる第5の工程と、第5の工程後、外炎用成型型枠内から擬似炎型発光装置を取り出す第6の工程と、を有することを特徴とする擬似炎型発光装置の製造方法に関する。ここで、第1の工程後に第2の工程を行うだけでなく、第2の工程後に第1の工程を行っても良い。また、第4の工程後に第5の工程を行うだけでなく、第5の工程後に第4の工程を行っても良い。第3の工程及び第5の工程は、型枠内でのみ硬化を行っても良いが、型枠内で仮硬化を行った後、型枠内から擬似炎型発光装置を取り出して本硬化を行っても良い。
本発明は、ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置であって、前記芯部は、発光素子が配置され、前記芯部を覆うように、内炎部と外炎部とを持つ透光性のモールド樹脂が配置され、該外炎部には、該発光素子からの光の少なくとも一部を吸収して波長変換する蛍光体が配置され、ろうそくの炎の色味と異なる色味の光を放出することを特徴とする擬似炎型発光装置に関する。
本発明は、ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置であって、前記芯部は、発光素子が配置され、前記芯部を覆うように、内炎部と外炎部とを持つ透光性のモールド樹脂が配置され、該内炎部には、該発光素子からの光の少なくとも一部を吸収して波長変換する第1の蛍光体が混入され、該外炎部には、該発光素子からの光の少なくとも一部を吸収して波長変換する第2の蛍光体が混入され、ろうそくの炎の色味と異なる色味の光を放出することを特徴とする擬似炎型発光装置に関する。
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
本発明は、ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置であって、前記芯部は、発光素子が配置され、前記芯部を覆うように、内炎部と外炎部とを持つ透光性のモールド樹脂が配置され、該外炎部には、該発光素子からの光の少なくとも一部を吸収して波長変換し黄色から黄赤色付近に発光色を有する蛍光体が配置されていることを特徴とする擬似炎型発光装置に関する。これにより、擬似炎型発光装置を点灯したとき、擬似炎型発光装置の芯部付近は透明から青色に近い状態となり、外炎部は、黄色から黄赤色付近に発光色を有するため、擬似炎型発光装置を外部から目視したときに、実際のろうそくの炎のように発光する。
本発明は、ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置であって、前記芯部は、発光素子が配置され、前記芯部を覆うように、内炎部と外炎部とを持つ透光性のモールド樹脂が配置され、該内炎部には、該発光素子からの光の少なくとも一部を吸収して波長変換し黄赤色から赤色付近に発光色を有する第2の蛍光体が混入されて該外炎部には、該発光素子からの光の少なくとも一部を吸収して波長変換し黄色から黄赤色付近に発光色を有する第1の蛍光体が混入されていることを特徴とする擬似炎型発光装置に関する。これにより、擬似炎型発光装置を点灯したとき、擬似炎型発光装置の芯部付近は透明若しくはろうそくの不完全燃焼時の青色に近い状態となり、内炎部は、黄赤色から赤色付近に発光色を有し、外炎部は、黄色から黄赤色付近に発光色を有するため、擬似炎型発光装置を外部から目視したときに、より実際のろうそく炎のように発光する。
前記内炎部は、拡散剤が混入されていることが好ましい。これにより、発光素子の指向性が広がり、擬似炎型発光装置の上方のみへの発光だけでなく、側面方向への発光も行われるからである。
前記擬似炎型発光装置は、点灯時において、前記内炎部の色温度が500K〜1500Kであり、前記外炎部の色温度が1000K〜4000Kであり、前記外炎部の色温度が前記内炎部の色温度よりも高いことが好ましい。蛍光体の量、組成、粉体の粒子径、分散割合、2種以上の蛍光体の混合割合などにより調整して、実際のろうそくの炎のように発光する。
本発明は、ろうそくの炎に似せた外形を有した擬似炎型発光装置と、該擬似炎型発光装置に電気を流す電源部と、該擬似炎型発光装置と該電源部とを連結する本体部と、を有する電子炎灯であって、該擬似炎型発光装置は、前記擬似炎型発光装置が使用されている電子炎灯に関する。これにより、種々の電子炎灯を提供することができる。
前記電子炎灯は、パルス駆動若しくは間欠駆動させて電気を流していることが好ましい。ろうそくの炎のちらつき感を実現するためである。
本発明は、ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置の製造方法であって、ろうそくの炎に似せた型枠内に、蛍光体を混入したモールド樹脂を投入する第1の工程と、型枠内のモールド樹脂中に芯部に相当する発光素子を挿入する第2の工程と、第1の工程後、蛍光体が型枠側に沈降する第3の工程と、モールド樹脂を硬化する第4の工程と、を有することを特徴とする擬似炎型発光装置の製造方法に関する。これにより、簡易に擬似炎型発光装置を製造することができる。
本発明は、ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置の製造方法であって、ろうそくの炎に似せた型枠内に、比重の異なる第1の蛍光体と第2の蛍光体とを混入したモールド樹脂を投入する第1の工程と、型枠内のモールド樹脂中に芯部に相当する発光素子を挿入する第2の工程と、第1の工程後、第2の蛍光体よりも比重の大きい第1の蛍光体が型枠側に沈降する第3の工程と、モールド樹脂を硬化する第4の工程と、を有することを特徴とする擬似炎型発光装置の製造方法に関する。これにより、よりろうそくの炎のように発光する擬似炎型発光装置を簡易に製造することができる。特に、実際のろうそくの炎のように、内炎部と外炎部との色味を変えた擬似炎型発光装置を簡易に製造することができる。また、内炎部と外炎部の色味を調整するために、蛍光体量を適宜変更したり、蛍光体の比重を変更したり、適当な粘度を有するモールド樹脂を使用することもできる。さらに、内炎部から外炎部に向かうほど、明るく見えることを特徴としている。
本発明は、ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置の製造方法であって、ろうそくの炎に似せた型枠内に、比重の異なる第1の蛍光体及び第2の蛍光体並びに第2の蛍光体と比重がほぼ等しい拡散剤とを混入したモールド樹脂を投入する第1の工程と、型枠内のモールド樹脂中に芯部に相当する発光素子を挿入する第2の工程と、第1の工程後、第2の蛍光体よりも比重の大きい第1の蛍光体が型枠側に沈降する第3の工程と、モールド樹脂を硬化する第4の工程と、を有することを特徴とする擬似炎型発光装置の製造方法に関する。これにより、第2の蛍光体と拡散剤との比重をほぼ等しくすることにより、内炎部の第2の蛍光体を均一に分散する。この場合、外炎部の第1の蛍光体の濃度は高いが、内炎部は、拡散剤と第2の蛍光体とが均一に分散されているため、内炎部の第2の蛍光体の濃度は低い。よって、内炎部と外炎部との色味を変えた擬似炎型発光装置を簡易に製造することができる。
本発明は、前記第2の蛍光体は、前記モールド樹脂よりも比重が大きいことが好ましい。これにより、擬似炎型発光装置のモールド樹脂は、外炎部から、第1の蛍光体、第1の蛍光体と第2の蛍光体と拡散剤との混合物、第2の蛍光体と拡散剤との混合物の順に芯部に向かって配置されることとなり、擬似炎型発光装置を簡易に製造することができる。
本発明は、ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置の製造方法であって、ろうそくの炎の内炎部に似せた内炎用成型型枠内に、第2の蛍光体を混入した第2のモールド樹脂を投入する第1の工程と、該内炎用成型型枠内の第2のモールド樹脂中に芯部に相当する発光素子を挿入する第2の工程と、第2のモールド樹脂を硬化させる第3の工程と、ろうそくの炎に似せた外炎用成型型枠内に、第1の蛍光体を混入した第1のモールド樹脂を投入する第4の工程と、該外炎用成型型枠内の第1のモールド樹脂中に内炎部に相当する第2のモールド樹脂を硬化させた内炎部を挿入する第5の工程と、該第1のモールド樹脂を硬化させる第5の工程と、第5の工程後、外炎用成型型枠内から擬似炎型発光装置を取り出す第6の工程と、を有することを特徴とする擬似炎型発光装置の製造方法に関する。これにより、比重がほぼ等しい2種以上の蛍光体を用いた場合でも、内炎部と外炎部との色味を変えた擬似炎型発光装置を簡易に製造することができる。第1のモールド樹脂と第2のモールド樹脂は、同一種類のものでもよく異なる種類のものでも良い。
本発明は、ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置であって、前記芯部は、発光素子が配置され、前記芯部を覆うように、内炎部と外炎部とを持つ透光性のモールド樹脂が配置され、該外炎部には、該発光素子からの光の少なくとも一部を吸収して波長変換する蛍光体が配置され、ろうそくの炎の色味と異なる色味の光を放出することを特徴とする擬似炎型発光装置に関する。これにより、ろうそくの炎の色味と異なる色味の光、例えば、バーナーの炎に似た青色系の光や、色温度の高い電球色系の光など、を放出する多色系の擬似炎型発光装置を提供することができる。
本発明は、ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置であって、前記芯部は、発光素子が配置され、前記芯部を覆うように、内炎部と外炎部とを持つ透光性のモールド樹脂が配置され、該内炎部には、該発光素子からの光の少なくとも一部を吸収して波長変換する第1の蛍光体が混入され、該外炎部には、該発光素子からの光の少なくとも一部を吸収して波長変換する第2の蛍光体が混入され、ろうそくの炎の色味と異なる色味の光を放出することを特徴とする擬似炎型発光装置に関する。2種以上の蛍光体を用いることによりさらに多色系の擬似炎型発光装置を提供することができる。
以下、本発明に係る擬似炎型発光装置及びその製造方法を、実施の形態及び実施例を用いて説明する。だたし、本発明は、この実施の形態及び実施例に限定されない。
<第1の実施の形態>
(擬似炎型発光装置)
本発明に係る第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、擬似炎型発光装置の断面図である。色名と色度座標との関係は、JIS Z8110を参酌している。
ろうそくの炎は、大きく外炎部と内炎部とから成る。そして、人間の目には、外炎部と内炎部とで色が違って見える。これは、燃焼温度に依存するものである。ろうそくは、芯部で揮発した油が熱による対流により上部に移動し、外炎表面で空気と接触することで完全燃焼するため、外炎部ほど明るく、内炎部、芯部と移行するにつれて暗くなる。場合によっては芯部付近で不完全燃焼による青色光を見る場合もある。しかし、従来の電子炎灯では、外炎部と内炎部との色の差を出すことができなかった。そこで、本発明は、外炎部と内炎部とで色味の異なるろうそくの炎に似せた外見を有する擬似炎型発光装置を提供する。
擬似炎型発光装置100は、外炎部10と、内炎部20と、芯部30とを有する。芯部30は、外部に光を発光する発光素子1が使用されている。発光素子1は、マウントリード2aのカップ形状を有する部分に載置されている。リードフレーム2は、発光素子1が載置されているマウントリード2aと、インナーリード2bとから成っており、導電性ワイヤ3を用いて発光素子1が持つ電極と、それぞれ電気的に接合されている。外炎部10と内炎部20とは、モールド樹脂4で形成されており、モールド樹脂4には、蛍光体5が混入されている。特に、蛍光体5は、外炎部10に多く配置され、内炎部20方向に行くに従って、少量となっている。擬似炎型発光装置は、ろうそくの炎のように先端がやや尖った形状をなしていることが好ましい。また、擬似炎型発光装置は、ろうそくの炎のように、下方は蛍光体5が混入されておらず、赤色等を発光しない方が、好ましい。
この擬似炎型発光装置100に、電流を投入して点灯させると、黄色から黄赤色付近に発光色を有する外炎部10がよく光り、内炎部20や芯部30に近い側は、ほとんど色味がない状態となる。これは、発光素子1から放出された光が、モールド樹脂4に混入されている蛍光体5に照射し、蛍光体5がこの光の少なくとも一部を吸収し、波長変換し黄色から黄赤色付近に発光する。モールド樹脂4は、内炎部20よりも外炎部10の方が、蛍光体5が多く配置されているため、明るく発光する。また、擬似炎型発光装置100は、実際のろうそくの炎のように発光するように、蛍光体5の混入量、分散量、配置箇所等を制御していることにもよる。
モールド樹脂4には、2種類以上の蛍光体5が混入されていてもよく、拡散剤が混入されていてもよい。
以下、この擬似炎型発光装置100の各部の構成を具体的に説明する。
(発光素子)
発光素子1を励起光源として用いている。励起光源は、紫外から可視光の短波長側、具体的には350nm〜495nm付近に発光ピーク波長を有するものを使用することが好ましい。発光素子1を励起光源として用いているが、紫外から可視光の短波長側の範囲に発光ピーク波長を有する励起光源であれば、特に限定されない。励起光源としてランプや半導体発光素子等があるが、半導体発光素子を用いることが好ましい。
擬似炎型発光装置100の芯部30として発光素子1を用いるため、芯部30は実際のろうそくの炎に似た無色透明の光若しくは青色の光であることが好ましい。そのため、紫外領域から可視光の短波長領域に発光する発光素子1を用いている。ただし、その発光素子1が蛍光体5を励起する励起光源としても用いられるため、発光素子1は、発光強度の高いものを使用することが好ましい。
本発明において発光素子1は、モールド樹脂4に混入されている蛍光体5を効率よく励起可能な発光波長を発光できる発光層を有する半導体発光素子が好ましい。このような半導体発光素子の材料として、BN、SiC、ZnSeやGaN、InGaN、InAlGaN、AlGaN、BAlGaN、BInAlGaNなど種々の半導体を挙げることができる。同様に、これらの元素に不純物元素としてSiやZnなどを含有させ発光中心とすることもできる。蛍光体5を効率良く励起できる紫外領域から可視光の短波長を効率よく発光可能な発光層の材料として特に、窒化物半導体(例えば、AlやGaを含む窒化物半導体、InやGaを含む窒化物半導体としてInAlGa1−X−YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)がより好適に挙げられる。
また、半導体の構造としては、MIS接合、PIN接合やpn接合などを有するホモ構造、ヘテロ構造あるいはダブルへテロ構成のものが好適に挙げられる。半導体層の材料やその混晶比によって発光波長を種々選択することができる。また、半導体活性層を量子効果が生ずる薄膜に形成させた単一量子井戸構造や多重量子井戸構造とすることでより出力を向上させることもできる。
発光素子1に、窒化物半導体を使用した場合、半導体用基板にはサファイア、スピネル、SiC、Si、ZnO、GaAs、GaN等の材料が好適に用いられる。結晶性の良い窒化物半導体を量産性よく形成させるためにはサファイア基板を利用することが好ましい。このサファイア基板上にHVPE法やMOCVD法などを用いて窒化物半導体を形成させることができる。サファイア基板上にGaN、AlN、GaAIN等の低温で成長させ非単結晶となるバッファ層を形成しその上にpn接合を有する窒化物半導体を形成させる。
窒化物半導体を使用したpn接合を有する紫外領域を効率よく発光可能な発光素子例として、バッファ層上に、サファイア基板のオリフラ面と略垂直にSiOをストライプ状に形成する。ストライプ上にHVPE法を用いてGaNをELOG(Epitaxial Lateral Over Grows GaN)成長させる。続いて、MOCVD法により、n型窒化ガリウムで形成した第1のコンタクト層、n型窒化アルミニウム・ガリウムで形成させた第1のクラッド層、窒化インジウム・アルミニウム・ガリウムの井戸層と窒化アルミニウム・ガリウムの障壁層を複数積層させた多重量子井戸構造とされる活性層、p型窒化アルミニウム・ガリウムで形成した第2のクラッド層、p型窒化ガリウムで形成した第2のコンタクト層を順に積層させたダブルへテロ構成などの構成が挙げられる。活性層をリッジストライプ形状としガイド層で挟むと共に共振器端面を設け本発明に利用可能な半導体レーザー素子とすることもできる。
窒化物半導体は、不純物をドープしない状態でn型導電性を示す。発光効率を向上させるなど所望のn型窒化物半導体を形成させる場合は、n型ドーパントとしてSi、Ge、Se、Te、C等を適宜導入することが好ましい。一方、p型窒化物半導体を形成させる場合は、p型ドーパントであるZn、Mg、Be、Ca、Sr、Ba等をドープさせることが好ましい。窒化物半導体は、p型ドーパントをドープしただけではp型化しにくいためp型ドーパント導入後に、炉による加熱やプラズマ照射等により低抵抗化させることが好ましい。サファイア基板をとらない場合は、第1のコンタクト層の表面までp型側からエンチングさせコンタクト層を露出させる。各コンタクト層上にそれぞれ電極形成後、半導体ウェハーからチップ状にカットさせることで窒化物半導体からなる発光素子を形成させることができる。
半導体発光素子1は、不純物濃度1017〜1020/cmで形成されるn型コンタクト層のシート抵抗と、透光性p電極のシート抵抗とが、Rp≧Rnの関係となるように調節されていることが好ましい。n型コンタクト層は、例えば膜厚3〜10μm、より好ましくは4〜6μmに形成されると好ましく、そのシート抵抗は10〜15Ω/□と見積もられることから、このときのRpは前記シート抵抗値以上のシート抵抗値を有するように薄膜に形成するとよい。また、透光性p電極は、膜厚が150μm以下の薄膜で形成されていてもよい。
また、透光性p電極が、金および白金族元素の群から選択された1種と、少なくとも1種の他の元素とから成る多層膜または合金で形成される場合には、含有されている金または白金族元素の含有量により透光性p電極のシート抵抗の調整をすると安定性および再現性が向上される。金または金属元素は、本発明に使用する半導体発光素子の波長領域における吸収係数が高いので、透光性p電極に含まれる金又は白金族元素の量は少ないほど透過性がよくなる。従来の半導体発光素子はシート抵抗の関係がRp≦Rnであったが、本発明ではRp≧Rnであるので、透光性p電極は従来のものと比較して薄膜に形成されることとなるが、このとき金または白金族元素の含有量を減らすことで薄膜化が容易に行える。
上述のように、本発明で用いられる半導体発光素子1は、n型コンタクト層のシート抵抗RnΩ/□と、透光性p電極のシート抵抗RpΩ/□とが、Rp≧Rnの関係を成していることが好ましい。半導体発光素子1として形成した後にRnを測定するのは難しく、RpとRnとの関係を知るのは実質上不可能であるが、発光時の光強度分布の状態からどのようなRpとRnとの関係になっているのかを知ることができる。
透光性p電極とn型コンタクト層とがRp≧Rnの関係であるとき、前記透光性p電極上に接して延長伝導部を有するp側台座電極を設けると、さらなる外部量子効率の向上を図ることができる。延長伝導部の形状及び方向に制限はなく、延長伝導部が衛線上である場合、光を遮る面積が減るので好ましいが、メッシュ状でもよい。また形状は、直線状以外に、曲線状、格子状、枝状、鉤状でもよい。このときp側台座電極の総面積に比例して遮光効果が増大するため、遮光効果が発光増強効果を上回らないように延長導電部の線幅及び長さを設計するのがよい。
また、発光素子1は、上述の紫外発光の発光素子と異なる青色系に発光する発光素子を使用することもできる。青色系に発光する発光素子1は、III族窒化物系化合物発光素子であることが好ましい。発光素子1は、例えばサファイア基板1上にGaNバッファ層を介して、Siがアンドープのn型GaN層、Siがドープされたn型GaNからなるn型コンタクト層、アンドープGaN層、多重量子井戸構造の発光層(GaN障壁層/InGaN井戸層の量子井戸構造)、Mgがドープされたp型GaNからなるp型GaNからなるpクラッド層、Mgがドープされたp型GaNからなるp型コンタクト層が順次積層された積層構造を有し、以下のように電極が形成されている。但し、この構成と異なる発光素子も使用できる。
pオーミック電極は、p型コンタクト層上のほぼ全面に形成され、そのpオーミック電極上の一部にpパッド電極が形成される。
また、n電極は、エッチングによりp型コンタクト層からアンドープGaN層を除去してn型コンタクト層の一部を露出させ、その露出された部分に形成される。
なお、本実施の形態では、多重量子井戸構造の発光層を用いたが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、InGaNを利用した単一量子井戸構造としても良いし、Si、ZnがドープされたGaNを利用しても良い。
また、発光素子1の発光層は、Inの含有量を変化させることにより、420nmから490nmの範囲において主発光ピーク波長を変更することができる。また、発光ピーク波長は、上記範囲に限定されるものではなく、360nm〜550nmに発光ピーク波長を有しているものを使用することができる。
発光素子1が載置されている芯部30は、ろうそくの炎では、ほとんど無色透明に近い色味を有するか、青白い色味を有しているため、380nm〜485nmの青紫色から青色までの光を放出する発光素子1を用いることが好ましいが、紫外光を用いることもできる。また、蛍光体5は、この発光素子1からの光により効率よく励起されるものであることが好ましい。
(リードフレーム)
リードフレーム2は、マウントリード2aとインナーリード2bとから構成される。
マウントリード2aは、発光素子1を配置させるものである。マウントリード2aの上部は、カップ形状になっており、カップ内に発光素子1をダイボンドして固定している。カップ内に発光素子1を複数配置しマウントリード2aを発光素子1の共通電極として利用することもできる。例えば、光の三原色である青色、緑色、赤色に発光する発光素子1を載置して、発光制御回路にて発光素子の発光を制御することもできる。この場合、十分な電気伝導性と導電性ワイヤ3との接続性が求められる。発光素子1とマウントリード2aのカップとのダイボンド(接着)は、熱硬化性樹脂などによって行うことができる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、イミド樹脂などが挙げられる。また、サブマウント基板にフェースダウン実装した発光素子1などによりマウントリード2aとダイボンドすると共に電気的接続を行うには、Agペースト、カーボンペースト、金属バンプなどを用いることができる。また、無機バインダーを用いることもできる。
インナーリード2bは、マウントリード2a上に配置された発光素子1の電極から延びる導電性ワイヤ3との電気的接続を図るものである。インナーリード2bは、マウントリード2aとの電気的接触によるショートを避けるため、マウントリード2aから離れた位置に配置することが好ましい。マウントリード2a上に複数の発光素子1を設けた場合は、各導電性ワイヤ同士が接触しないように配置できる構成にする必要がある。インナーリード2bは、マウントリード2aと同様の材質を用いることが好ましく、鉄、銅、鉄入り銅、金、白金、銀などを用いることができる。
(コーティング部材)
コーティング部材(光透光性材料)は、マウントリード2aのカップ内に設けられるものであり発光素子1の発光を変換する蛍光体と混合して用いられる場合がある。例えば、発光素子1に紫外光を発するものを使用し、コーティング部材に混入させた青色に発光する蛍光体を用いることもできる。コーティング部材の具体的材料としては、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、シリコーン樹脂などの温度特性、耐候性に優れた透明樹脂、シリカゾル、ガラス、無機バインダーなどが用いられる。また、蛍光体と共に拡散剤、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウムなどを含有させても良い。また、光安定化剤や着色剤を含有させても良い。ただし、コーティング部材は、特に設けなくてもよい。
(導電性ワイヤ)
導電性ワイヤ3は、発光素子1の電極とリードフレーム2とを電気的に接続するものである。導電性ワイヤ3は、電極とオーミック性、機械的接続性、電気導電性及び熱伝導性が良いものが好ましい。導電性ワイヤ3の具体的材料としては、金、銅、白金、アルミニウムなどの金属及びそれらの合金などが好ましい。
(蛍光体)
蛍光体5、6、7は、ろうそくの炎に似た色味に発光色を有するものを使用することが好ましい。特に蛍光体5及び第1の蛍光体6は、外炎部10に相当するため、黄色から黄赤色付近に発光色を有するものが好ましく、第2の蛍光体7は、内炎部20に相当するため、黄赤色から赤色付近に発光色を有するものが好ましい。ここで、黄色は573nm〜584nmに主発光波長を有するもの、黄赤色は584nm〜610nmに主発光波長を有するもの、赤色は610nm〜780nmに主発光波長を有するものである(JIS Z8110)。ただし、黄色付近には(白色系の薄い)黄色や(白色系の黄みの)白も含まれる。黄赤付近には、(白色系の薄い)黄赤や(白色系の薄い)ピンク、(白色系のオレンジ)ピンクも含まれる。赤色付近には、(白色系の薄い)ピンクや(白色系の)ピンクも含まれる。
蛍光体5、6、7は、励起光源としての発光素子1からの光により励起され、該光を吸収して波長変換し、所定の発光色を発光する。蛍光体5、6、7は、ろうそくの炎に似た色味を有する発光色を有すればよく、種々の蛍光体を使用することができる。例えば、赤色系発光蛍光体としてはYS:Eu、LaS:Eu、Y:Eu、GdS:Euなどがある。さらに、黄色系発光蛍光体としてはYAG、TbAl12:Ce、(Ba,Sr,Ca)SiO:Eu、CaGaS:Euなどがある。黄赤色系発光蛍光体としてCaSi:Eu、橙色系発光蛍光体としてはZnS:Mnなどがある。
蛍光体5及び第1の蛍光体6は、モールド樹脂4よりも比重の大きいものを使用し、モールド樹脂4の外炎部10に蛍光体5及び第1の蛍光体6を配置する。第1の蛍光体6は、第2の蛍光体7よりも比重の大きいものを使用することが好ましい。例えば、第1の蛍光体6に3μm〜15μm程度の平均粒径、比重が4.5g/cm〜7.5g/cmのYAG系蛍光体を用い、第2の蛍光体に1μm〜8μm程度(YAG系蛍光体の方が、窒化物系蛍光体よりも比重が大きいことを要する。)の平均粒径、比重が3.0g/cm〜5.0g/cmの窒化物系蛍光体を用いることにより、外炎部10にYAG系蛍光体を、内炎部20に窒化物系蛍光体を配置することができる。また、このとき、第1の蛍光体6と第2の蛍光体7の比重差は、第1の蛍光体6が大きいように調整する。
また、蛍光体5、6、7は、残光性を有する蛍光体を用いることもできる。これにより、ろうそくの炎のちらつき感を実現することができるからである。
擬似炎型発光装置100は、内炎部20の色温度が500K〜1500Kであることが好ましく、外炎部10の色温度が1000K〜4000K、より好ましくは1000K〜2200Kであることが好ましい。ただし、この範囲以外の色温度のものも使用することができる。この色温度の調節は、蛍光体の種類や、蛍光体の混入量を変えることなどにより適宜変更することができる。
なお、顔料を用いて擬似炎型発光装置を製造する場合、顔料がモールド樹脂よりも比重が大きい場合、モールド樹脂の尖端部に顔料が沈降する。顔料は発光しないため尖端部が暗く、リードフレーム側が明るい状態となる。そのため、ろうそくの炎とは異なる擬似炎型発光装置となる。これに対し、顔料がモールド樹脂よりも比重が小さい場合、モールド樹脂のリードフレーム側に顔料が浮上する。この場合、尖端部は顔料が少量のため明るく
、リードフレーム側が顔料が多く暗くなるが、尖端部の赤みが薄く、リードフレーム側が赤みが濃い状態となる。このため、ろうそくの炎とは異なる擬似炎型発光装置となる。さらに、顔料がモールド樹脂4とほぼ同じ比重である場合は、尖端部もリードフレーム側も均一に発光し、芯部にある発光素子1が最も明るく発光する。そのため、ろうそくの炎とは異なる擬似炎型発光装置となる。
(窒化物系蛍光体)
特に、黄赤色から赤色系に発光色を有する窒化物系蛍光体について、説明する。
窒化物系蛍光体は、一般式、L((2/3)X+(4/3)Y):R若しくはL((2/3)X+(4/3)Y−(2/3)Z):R(Lは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群から選ばれるCa又はSrを必須とする少なくとも1種以上の第II族元素である。Mは、C、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群から選ばれるSiを必須とする少なくとも1種以上の第IV族元素である。Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Luからなる群から選ばれるEuを必須とする少なくとも1種以上の希土類元素である。X、Y、Zは、0.5≦X≦3、1.5≦Y≦8、0<Z≦3である。)で表される窒化物系蛍光体であって、該窒化物系蛍光体は、Mn又はBが1ppm以上10000ppm以下含まれていることを特徴とする窒化物系蛍光体である。
この窒化物系蛍光体は、一般式、L((2/3)X+(4/3)Y):R若しくはL((2/3)X+(4/3)Y−(2/3)Z):Rに対して、Mn又はBが1ppm以上10000ppm以下含まれている。原料に添加するホウ素は、ボロン、ホウ化物、窒化ホウ素、酸化ホウ素、ホウ酸塩等が使用できる。
Lは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群から選ばれるCa又はSrを必須とする少なくとも1種以上の第II族元素である。そのため、Ca又はSrを単独で使用することもできるが、CaとSr、CaとMg、CaとBa、CaとSrとBaなどの組合せも可能である。このCa又はSrのいずれか一方の元素を有しており、CaとSrの一部を、Be、Mg、Ba、Znで置換してもよい。2種以上の混合物を使用する場合、所望により配合比を変えることができる。ここで、Srのみ、若しくは、Caのみのときより、SrとCaとを混合した方が、より長波長側にピーク波長がシフトする。SrとCaのモル比が、7:3若しくは3:7のとき、Ca、Srのみを用いた場合と比べて、長波長側にピーク波長がシフトしている。さらに、SrとCaのモル比が、ほぼ5:5のとき、最も長波長側にピーク波長がシフトする。
Mは、C、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群から選ばれるSiを必須とする少なくとも1種以上の第IV族元素である。そのため、Siを単独で使用することもできるが、CとSi、GeとSi、TiとSi、ZrとSi、GeとTiとSiなどの組合せも可能である。Siの一部を、C、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfで置換してもよい。Siを必須とする混合物を使用する場合、所望により配合比を変えることができる。例えば、Siを95重量%用いて、Geを5重量%用いることができる。
Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Luからなる群から選ばれるEuを必須とする少なくとも1種以上の希土類元素である。Euを単独で使用することもできるが、CeとEu、PrとEu、LaとEuなどの組合せも可能である。特に、賦活剤として、Euを用いることにより、黄色から赤色領域にピーク波長を有する発光特性に優れた窒化物系蛍光体を提供することができる。Euの一部を他の元素で置換することにより、他の元素は、共賦活として作用する。共賦活とすることにより色調を変化することができ、発光特性の調整を行うことができる。Euを必須とする混合物を使用する場合、所望により配合比を変えることができる。以下の実施例は、発光中心に希土類元素であるユウロピウムEuを用いる。ユウロピウムは、主に2価と3価のエネルギー準位を持つ。本発明の蛍光体は、母体のアルカリ土類金属系窒化ケイ素に対して、Eu2+を賦活剤として用いる。Eu2+は、酸化されやすく、3価のEuの組成で市販されている。しかし、市販のEuでは、Oの関与が大きく、良好な蛍光体が得られにくい。そのため、EuからOを、系外へ除去したものを使用することが好ましい。たとえば、ユウロピウム単体、窒化ユウロピウムを用いることが好ましい。
ホウ素を添加した場合の効果は、Eu2+の拡散を促進し、発光輝度、エネルギー効率、量子効率等の発光特性の向上を図ることができる。また、粒径を大きくし、発光特性の向上を図ることができる。また、マンガンを添加した場合も、同様である。
前記窒化物系蛍光体の組成中に酸素が含有されている。
(YAG蛍光体)
黄色系に発光する蛍光体には、種々の蛍光体があるが、特に、少なくともセリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム酸化物蛍光体、少なくともセリウムで賦活されたイットリウム・ガドリニウム・アルミニウム酸化物蛍光体、及び少なくともセリウムで賦活されたイットリウム・ガリウム・アルミニウム酸化物蛍光体の少なくともいずれか1以上であることが好ましい。これらの蛍光体は、高輝度であり、温度特性に優れた蛍光体だからである。
上記窒化物系蛍光体と、セリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム酸化物蛍光体等とを用いた場合、これら蛍光体における自己吸収が少ないため、効率よく発光を取り出すことができる。具体的には、Ln12:R(Lnは、Y、Gd、Laから選ばれる少なくとも1以上である。Mは、Al、Caの少なくともいずれか一方を含む。Rは、ランタノイド系である。)、(Y1−xGa(Al1−yGa12:R(Rは、Ce、Tb、Lu、Pr、Sm、Eu、Dy、Hoから選ばれる少なくとも1以上である。0<R<0.5である。)を使用することができる。
(その他の蛍光体)
紫外領域に主発光波長を有する発光素子1を用いた場合、蛍光体の輝度が低いことがあり、所定の波長の光を蛍光体に照射する必要がある。また、ろうそくの炎の芯部30付近は、燃焼温度が低いため、青色に見えることもある。このことから、発光素子1が載置されているマウントリード2aのカップ内に青色系に発光する蛍光体を含有させて、青色光を発光することが好ましい。これらの用途に使用される蛍光体として、緑色系発光蛍光体SrAl:Eu、YSiO:Ce,Tb、MgAl1119:Ce,Tb、SrAl1225:Eu、(Mg、Ca、Sr、Baのうち少なくとも1以上)Ga:Eu、青色系発光蛍光体Sr(POCl:Eu、(SrCaBa)(POCl:Eu、(BaCa)(POCl:Eu、(Mg、Ca、Sr、Baのうち少なくとも1以上)Cl:Eu,Mn、(Mg、Ca、Sr、Baのうち少なくとも1以上)(POCl:Eu,Mnなどを用いることができる。但し、青色、緑色、黄色、黄赤色、赤色等の発光蛍光体は、上記の蛍光体に限定されず、種々の蛍光体を使用することができる。
(拡散剤)
モールド樹脂4中に蛍光体5、第1の蛍光体6、第2の蛍光体7(以下、「蛍光体5、6、7」と略記する。)などと共に、拡散剤8を混入させてもよい。具体的な拡散剤8としては、チタン酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等が好ましい。これによって、良好な指向特性を有する擬似炎型発光装置100を製造することができる。
ここで、拡散剤8の粒径は、特に問わず、用語的に使用されているフィラーなども拡散剤8に含まれる。中心粒径が1μm以上5μm未満の拡散剤8は、蛍光体5、6、7からの光を良好に乱反射させ、大きな粒径の蛍光体5、6、7を用いることにより生じやすい色むらを抑制することができる。中心粒径が1nm以上1μm未満の拡散剤8は、発光素子1からの光波長に対する干渉効果が低い反面、光度を低下させることなく樹脂粘度を高めることができる。これにより、モールド樹脂4中に蛍光体5、6、7をほぼ均一に分散させ、その状態を維持することが可能となる。これにより、比較的取り扱いが困難である粒径の大きい蛍光体5、6、7を用いた場合でも歩留まり良く量産することができる。中心粒径が5μm以上100μm以下の拡散剤8は、モールド樹脂4中に含有させると、光散乱作用により発光素子1の色度バラツキが改善される他、モールド樹脂4の耐熱衝撃性を高めることもできる。これにより高温下での使用においても、発光素子1と導電性ワイヤ3の断線の防止や、発光素子1底面とマウントリード2aのカップ内底面との剥離の防止等を行うことができる。また、モールド樹脂4の流動性を長時間一定に調整することが可能となり所望とする場所に封止部材(コーティング部材)を形成することができ歩留まり良く量産することができる。
拡散剤8は、蛍光体5、6、7と類似の粒径及び/又は形状を有することが好ましい。ここで類似の粒径とは、各粒子のそれぞれの中心粒径の差が20%未満の場合をいい、類似の形状とは、各粒径の真円との近似程度を示す円形度(円形度=粒子の投影面積に等しい真円の周囲長さ/粒子の投影の周囲長さ)の値の差が20%未満の場合をいう。このような拡散剤8を用いることにより、蛍光体5、6、7と拡散剤8とが互いに作用しあい、モールド樹脂4中にて蛍光体5、6、7を良好に分散させることができ色むらが抑制される。
(モールド樹脂)
モールド樹脂4は、発光素子1、蛍光体5、6,7、リードフレーム2及び導電性ワイヤ3などを外部から保護するために設けられている。モールド樹脂4は、外部からの保護目的の他に、視野角を広げたり、発光素子1からの指向性を緩和したり、発光を収束、拡散させたりする目的も併せ持っている。モールド樹脂は、ろうそくの炎の形状にする。このろうそくの炎の形は、風が吹いて炎が揺れた状態のものも使用することができ、特に、無風の時の炎の状態以外のものも使用することができる。モールド樹脂4の具体的材料としては、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、シリコーン樹脂、シリカゾル、ガラスなどの透光性、耐候性、温度特性に優れた材料を使用することができる。モールド樹脂4には、蛍光体5、6、7や拡散剤8をはじめ、着色剤や紫外線吸収剤を含有させることもできる。
モールド樹脂4中には蛍光体5を分散させた場合、蛍光体5が型枠側に沈降するため、擬似炎型発光装置100の外炎部10に蛍光体5が配置されるようになるが、ここに拡散剤8が混入していてもよい。拡散剤8により、光散乱作用や蛍光体の凝集の抑制等の効果を発揮するからである。内炎部20に拡散剤8を多く混入することにより、光散乱作用を発揮し、指向特性に優れた擬似炎型発光装置100を製造することができる。
モールド樹脂4中に第1の蛍光体6及び第2の蛍光体7を分散させた場合、第1の蛍光体6が型枠側に沈降するため、擬似炎型発光装置100の外炎部10に第1の蛍光体6が配置され、内炎部20に第2の蛍光体及び拡散剤8が配置される。ただし、外炎部10にも第2の蛍光体や拡散剤8が混入していてもよく、内炎部20よりも外炎部10の方が黄みが強ければ足りるからである。
(擬似炎型発光装置の製造方法)
擬似炎型発光装置100は、以下の工程を経ることにより製造することができる。
ろうそくの炎に似せた型枠内に、あらかじめ蛍光体5を混入したモールド樹脂4を投入する(第1の工程)。
この蛍光体5は、モールド樹脂4成型後、外炎部10に配置されるものであるため、黄色から黄赤色付近に発光色を有する蛍光体を用いる。蛍光体5の使用量及びモールド樹脂4の使用量はあらかじめ秤量しておく。この蛍光体5をモールド樹脂4中に混入し、蛍光体5が凝集しないように、均一に混合し分散させておく。型枠は、上方に開口部、下方にモールド樹脂4の尖端部が配置されるように載置されている。
ろうそくの炎に似せた型枠は、無風状態の際の炎の形状の他、風が吹いたときの炎の形状なども作ることができる。
型枠内のモールド樹脂4中に芯部30に相当する発光素子1を挿入する(第2の工程)。
発光素子1は、マウントリード2aのカップ内にボンディングして載置しておく。発光素子1が持つ電極とマウントリード2a及びインナーリード2bのそれぞれに導電性ワイヤ3をボンディングして電気的に接続しておく。場合により、マウントリード2aのカップ内をコーティング部材で埋めておくこともできる。このコーティング部材には、蛍光体を含有させてもよい。このマウントリード2aとインナーリード2bとを持つリードフレーム2を複数個備えたフレームを、このフレームに対抗する個数有する型枠内にゆっくりと挿入する。このとき、導電性ワイヤ3が切断せず、マウントリード2aのカップ内に空気が残存しないようにフレームを挿入する。発光素子1は、表面実装してマウントリード2aに載置することもできる。また、発光素子1をサブマウント基板にフェースダウン実装したものとマウントリード2aに載置することもできる。
第1の工程後、蛍光体5が型枠側に沈降する(第3の工程)。
型枠内に、蛍光体5を混入したモールド樹脂4を投入すると、モールド樹脂4よりも蛍光体5の比重が大きいため、蛍光体5が型枠側に沈降し始める。この時、沈降速度は、モールド樹脂4の粘度、比重等により適宜変化してくる。粘度が低い場合は、蛍光体5の沈降速度が早く、すぐに外炎部10に蛍光体5を配置することができる。一方、粘度が高い場合は、ゆっくりと蛍光体5が沈降するため、内炎部20から外炎部10にかけて蛍光体5量が増すように配置することができる。型枠側に沈降させることで、モールド樹脂4成型後、モールド樹脂4の外炎部10に蛍光体5が配置される。特に、モールド樹脂4の尖端部に蛍光体5が多く配置され、リードフレーム2側には蛍光体5がわずかに配置されている。ただし、この応用として、モールド樹脂4よりも比重の小さい蛍光体5を用いる。型枠内にモールド樹脂4を投入した後、該型枠の上下を逆にして、リードフレーム2が下方側にくるようにする。そして、しばらく放置すると、モールド樹脂4中に混入した蛍光体5が浮上して、型枠側に蛍光体5が配置される。これにより、モールド樹脂4の外炎部10に蛍光体5を配置することもできる。
モールド樹脂を硬化する(第4の工程)。
蛍光体5がモールド樹脂4の外炎部10に配置されるように硬化する。硬化は所定の温度を型枠にかけて、熱硬化したあと、冷却する。若しくは所定の温度を型枠にかけて、モールド樹脂4に粘性を持たせたあと、冷却して硬化することもできる。
以上の工程を経ることにより、簡易に擬似炎型発光装置を製造することができる。
<第2の実施の形態>
(擬似炎型発光装置)
本発明に係る第2の実施の形態を、図面を参照して説明する。図2は、擬似炎型発光装置の断面図である。ただし、第1の実施の形態と、ほぼ同様の構成をとるところは、説明を省略する。
擬似炎型発光装置200は、外炎部10と、内炎部20と、芯部30とを有する。芯部30は、外部に光を発光する発光素子1が使用されている。発光素子1は、マウントリード2aのカップ形状を有する部分に載置されている。リードフレーム2は、発光素子1が載置されているマウントリード2aと、インナーリード2bとから成っており、導電性ワイヤ3を用いて発光素子1が持つ電極と、それぞれ電気的に接合されている。外炎部10と内炎部20とは、モールド樹脂4で形成されており、モールド樹脂4には、第1の蛍光体6及び第2の蛍光体7、拡散剤8が混入されている。特に、第1の蛍光体6は、外炎部10に多く配置され、内炎部20方向に行くに従って、少量となっている。また、第2の蛍光体7及び拡散剤8は、内炎部20に多く配置されている。内炎部20は、外炎部10よりも長波長よりの発光色を示すものが好ましい。内炎部20は、第2の蛍光体7と拡散剤8とがほぼ均一に分散されており、外炎部10よりも発光色が薄い方が好ましい。擬似炎型発光装置200は、ろうそくの炎のように先端がやや尖った形状をなしていることが好ましい。また、擬似炎型発光装置200は、ろうそくの炎のように、下方は第1の蛍光体6及び第2の蛍光体7が混入されておらず、黄色から赤色等を発光しない方が、好ましい。
この擬似炎型発光装置200に、電流を投入して点灯させると、黄色から黄赤色付近に発光色を有する外炎部10がよく光り、黄赤色から赤色付近に発光色を有する内炎部20が光り、内側からの青色と混色して暖系の白色を呈し、ほとんど色味のない状態若しくは薄青色に発光色を有する芯部30が光っている。これは、発光素子1から放出された光が、モールド樹脂4に混入されている第2の蛍光体7に照射し、第2の蛍光体7がこの光の少なくとも一部を吸収し、波長変換し黄赤色から赤色付近に発光する。発光素子1から放出された光は、拡散剤8に照射して反射(散乱)して視野角を拡げている。発光素子1から放出された光が、モールド樹脂4に混入されている第1の蛍光体6に照射し、第1の蛍光体6がこの光の少なくとも一部を吸収し、波長変換し黄色から黄赤色付近に発光する。内炎部20は、拡散剤8と第2の蛍光体7が混在してほぼ均一に分散されているため、内炎部20は、比較的薄い色味を形成しており、指向特性を良好にしている。モールド樹脂4は、内炎部20よりも外炎部10の方が、第1の蛍光体6が多く配置されているため、明るく発光する。また、第2の蛍光体7の発光色よりも第1の蛍光体6の発光色の方が、視感度的に明るく見えることにもよる。さらに、擬似炎型発光装置200は、実際のろうそくの炎のように発光するように、第1の蛍光体6及び第2の蛍光体7の混入量、分散量、配置箇所等を制御していることにもよる。
芯部30には、青色に発光する発光素子を用いており、実際のろうそくが不完全燃焼したときの色味と似ている。また、芯部30に、紫外線領域で発光する発光素子を用いた場合は、芯部30近傍が透明若しくは薄紫色になるため、芯部30近傍に青色に発光する蛍光体を配置してもよい。
第1の蛍光体6には、黄色から黄赤色に発光色を有する蛍光体であればよいが、YAG系蛍光体を用いることが好ましい。第1の蛍光体6の量及び組成を種々変更して、色温度が1000K〜4000K、好ましくは1000K〜2200Kになるように調整することが好ましい。
第2の蛍光体7には、黄赤色から黄赤色に発光色を有する蛍光体であればよいが、窒化物系蛍光体を用いることが好ましい。第2の蛍光体7の量及び組成を種々変更して、色温度が500K〜1500Kになるように調整することが好ましい。第1の蛍光体6の色温度よりも第2の蛍光体7の色温度の方が低いことが好ましい。これらの色温度は、装飾用など目的に応じて、色温度を高くしてもよい。
第2の蛍光体7と拡散剤8との比重は、ほぼ等しいことが好ましく、第2の蛍光体7と拡散剤8とは、ほぼ均一に混合されていることが好ましい。さらに、第2の蛍光体7と拡散剤8は、モールド樹脂4よりも比重が大きいことが好ましい。これにより、外炎部10に相当するモールド樹脂4の尖端部に第1の蛍光体6が配置され、内炎部20に相当するモールド樹脂4の尖端部に近い中央部に第2の蛍光体7が配置され、芯部30に相当するモールド樹脂4の下方部は、モールド樹脂4のみ若しくは拡散剤8が配置されることとなる。これにより、発光素子1を点灯した際に、実際のろうそくの炎に近い色味を有する擬似炎型発光装置200を提供することができるからである。
(擬似炎型発光装置の製造方法)
第1の実施の形態に係る擬似炎型発光装置とほぼ同じ構成を採るところは、説明を省略する。
ろうそくの炎に似せた型枠内に、比重の異なる第1の蛍光体6と第2の蛍光体7と拡散剤8とを混入したモールド樹脂4を投入する(第1の工程)。
このとき拡散剤8は、混入させなくてもよい。型枠は、上方に開口部、下方にモールド樹脂4の尖端部が配置されるように載置されている。第1の蛍光体6と第2の蛍光体7と拡散剤8とを混入したモールド樹脂4は、あらかじめ均一に分散させておくことが好ましい。
型枠内のモールド樹脂4中に芯部30に相当する発光素子1を挿入する(第2の工程)。
発光素子1は、マウントリード2aに載置され、マウントリード2a及びインナーリード2bのそれぞれに導電性ワイヤ3で電気的に接続されている。
第1の工程後、第2の蛍光体7よりも比重の大きい第1の蛍光体6が型枠側に沈降する(第3の工程)。
第1の蛍光体6がモールド樹脂4よりも比重が大きいため、型枠側に沈降する。第2の蛍光体7が第1の蛍光体6よりも比重が小さく、モールド樹脂4よりも比重が大きい場合は、第1の蛍光体6、第2の蛍光体7の順に外側から内側に向かって蛍光体が配置される。第2の蛍光体7が第1の蛍光体6よりも比重が小さく、モールド樹脂4と比重がほぼ等しい場合は、第1の蛍光体6が外炎部10に配置され、内炎部20及び芯部30付近に第2の蛍光体7が配置される。例えば、第1の蛍光体6にYAG系蛍光体を用い、第2の蛍光体7に窒化物系蛍光体を用い、YAG系蛍光体の方が窒化物系蛍光体よりも比重が大きい場合、比重の大きいYAG系蛍光体の方が先に沈降し、比重の小さい窒化物系蛍光体の方が後から沈降する。これにより、型枠との接触面付近にはYAG系蛍光体が配置され、擬似炎型発光装置のやや内部付近に窒化物系蛍光体が配置される。
モールド樹脂4を硬化する(第4の工程)。
第1の蛍光体6がモールド樹脂4の外炎部10に、第2の蛍光体7がモールド樹脂4の内炎部20に配置されるように硬化する。硬化は所定の温度を型枠にかけて、熱硬化したあと、冷却する。若しくは所定の温度を型枠にかけて、モールド樹脂4に粘性を持たせたあと、冷却して硬化することもできる。
以上の工程を経ることにより、簡易に擬似炎型発光装置200を製造することができる。
(異なる擬似炎型発光装置の製造方法)
上記と異なる擬似炎型発光装置の製造方法を説明する。
まず、第2の蛍光体7を第2のモールド樹脂に投入し、ほぼ均一に混合しておく。また、第2のモールド樹脂中に拡散剤8を混合しておくこともできる。
次に、ろうそくの炎の内炎部に似せた内炎用成型型枠内に、第2の蛍光体7を混入した第2のモールド樹脂を投入する(第1の工程)。
内炎用成型型枠内の第2のモールド樹脂中に芯部に相当する発光素子1を挿入する(第2の工程)。ただし、第2の工程は、第1の工程前に型枠内に発光素子を配置してもよい。発光素子1は、あらかじめマウントリード2aに載置され導電性ワイヤ3で電気的に接続されている。
第2のモールド樹脂を硬化する(第3の工程)。
第2のモールド樹脂は、内炎用成型型枠内で硬化してもよいが、内炎用成型型枠内で仮硬化し、内炎用成型型枠から取り出し本硬化する手段も採ることができる。第2のモールド樹脂よりも比重の大きい第2の蛍光体7を使用して芯部30よりも型枠内壁側に多く配置してもよい。若しくは、第2のモールド樹脂とほぼ同じ比重の第2の蛍光体7を使用して、第2の蛍光体7を均一に配置してもよい。
次に、第1の蛍光体6を第1のモールド樹脂中に投入し、ほぼ均一に混合しておく。
ろうそくの炎に似せた外炎用成型型枠内に、第1の蛍光体6を混入した第1のモールド樹脂を投入する(第4の工程)。
第1のモールド樹脂と第2のモールド樹脂とは、同一種類のものあっても良いが、異なる種類のものであってもよい。例えば、異なる種類のモールド樹脂を用いる場合、第1のモールド樹脂が外周に配置されるため、成型したときに強固な成型品となる第1のモールド樹脂を使用することが好ましいからである。
外炎用成型型枠内の第1のモールド樹脂中に内炎部20に相当する第2のモールド樹脂を硬化させた内炎部を挿入する(第5の工程)。
第5の工程は、第4の工程前に外炎用成型型枠内に内炎部を挿入してもよい。
第1のモールド樹脂を硬化させる(第5の工程)。
該硬化は、外炎用成型型枠内でのみ硬化を行うことができる。また、第1のモールド樹脂の硬化は、外炎用成型型枠内で仮硬化を行い、外炎用成型型枠内から取り出した後、本硬化を行うものでもよい。第1の蛍光体6は、外炎用成型型枠内の型枠側に配置させることが好ましい。この方法として、第1のモールド樹脂よりも比重の大きい第1の蛍光体6を用いて、第1の蛍光体6を沈降させ外炎用成型型枠側に配置することができる。
第5の工程後、外炎用成型型枠内から擬似炎型発光装置200を取り出す(第6の工程)。
以上の工程を経ることにより、簡易に擬似炎型発光装置200を製造することができる。
<第3の実施の形態>
(擬似炎型発光装置)
本発明に係る第2の実施の形態を、図面を参照して説明する。図3は、擬似炎型発光装置の断面図である。ただし、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と、ほぼ同様の構成をとるところは、説明を省略する。
第3の実施の形態に係る擬似炎型発光装置300は、風が吹いたときのろうそくの炎の状態を現している。モールド樹脂4は、尖端部が発光素子1の真上になく、少しずれた位置にある。また、この尖端部は、横方向を向いていてもよい。
型枠は、上方が開口しており、型枠の底部が湾曲している形状を有している。このような形状を採る場合は、トランスファーモールドすることにより成型することができる。また、第2の実施の形態と同じ型枠を使用して、モールド樹脂4を投入し、モールド樹脂4に発光素子1を取り付けた後、半硬化させた後、型枠から取り出す。その後、モールド樹脂4の尖端部が斜め下を向く位置に放置して本硬化させると、重力により尖端部がリードフレーム2の真上よりずれた位置に形成され、湾曲形状を有する擬似炎型発光装置300を成型することができる。
この実施の形態においても、第1の蛍光体6を沈降させることにより、モールド樹脂4の尖端部の外炎部10に第1の蛍光体6が配置され、内炎部20に第2の蛍光体7が配置される。
これにより、第3の実施の形態に係る擬似炎型発光装置300を製造することができる。
<第4の実施の形態>
本発明に係る第4の実施の形態について図1を用いて説明する。第1の実施の形態と同様の構成を採るところは、説明を省略する。
擬似炎型発光装置は、ろうそくの炎に似せた外形を有して、ろうそくの炎のように、芯部30と、内炎部20と、外炎部10とを有する透光性の擬似炎型発光装置である。芯部30は、発光素子1が配置され、芯部30を覆うように、内炎部20と外炎部10とを持つ透光性のモールド樹脂4が配置され、外炎部10には、発光素子1からの光の少なくとも一部を吸収して波長変換する蛍光体5が配置されている。この擬似炎型発光装置は、ろうそくの炎の色味と異なる色味の光を放出する。
モールド樹脂4には、拡散剤8が混入されており、発光素子1からの光を拡散させている。
例えば、紫外線領域に発光する発光素子1を用いて、青緑色から緑色近傍に発光する蛍光体5を用いる。蛍光体5は、BaSi:Euである。これにより、青緑色から緑色近傍に発光する擬似炎型発光装置を製造することができる。
例えば、紫外線領域に発光する発光素子1を用いて、黄赤色から赤色近傍に発光する蛍光体5を用いる。蛍光体5は、CaSi:Eu若しくはSrSi:Eu、(Ca,Sr)Si:Euなどである。これにより、黄赤色から赤色近傍に発光し、色温度が4000K以上の擬似炎型発光装置を製造することができる。
また、青色に発光する発光素子1を用いて、黄色近傍に発光する蛍光体5を用いる。蛍光体5は、YAG系蛍光体である。YAG系蛍光体の配合量を調整することにより、発光素子1が持つ青色光とYAG系蛍光体が持つ黄色光が混色光となって放出され、白色に発光する擬似炎型発光装置を製造することができる。
<第5の実施の形態>
本発明に係る第5の実施の形態について図2を用いて説明する。第2の実施の形態と同様の構成を採るところは、説明を省略する。
擬似炎型発光装置は、ろうそくの炎に似せた外形を有して、ろうそくの炎のように、芯部30と、内炎部20と、外炎部10とを有する透光性の擬似炎型発光装置である。芯部30は、発光素子1が配置され、芯部30を覆うように、内炎部20と外炎部10とを持つ透光性のモールド樹脂4が配置され、内炎部20には、発光素子1からの光の少なくとも一部を吸収して波長変換する第1の蛍光体6が混入され、外炎部10には、発光素子1からの光の少なくとも一部を吸収して波長変換する第2の蛍光体7が混入されている。この擬似炎型発光装置は、ろうそくの炎の色味と異なる色味の光を放出する。
例えば、紫外線領域に発光する発光素子1を用いて、青緑色から緑色近傍に発光する第1の蛍光体6、黄赤色から赤色近傍に発光する第2の蛍光体7を用いる。第1の蛍光体6には、BaSi:Euを用い、第2の蛍光体7には、CaSi:Eu若しくはSrSi:Eu、(Ca,Sr)Si:Euなどを用いる。第1の蛍光体6及び第2の蛍光体7の配合量を調整することにより、緑色から白色、赤色近傍に発光する擬似炎型発光装置を製造することができる。
また、青色領域に発光する発光素子1を用いて、青緑色から緑色近傍に発光する第1の蛍光体6、黄赤色から赤色近傍に発光する第2の蛍光体7を用いる。第1の蛍光体6には、BaSi:Euを用い、第2の蛍光体7には、CaSi:Eu若しくはSrSi:Eu、(Ca,Sr)Si:Euなどを用いる。第1の蛍光体6及び第2の蛍光体7の配合量を調整することにより、青色から緑色、白色、赤色までの広範囲に発光する擬似炎型発光装置を製造することができる。
<第6の実施の形態>
(電子炎灯)
本発明に係る電子炎灯について図面を用いて詳述する。図4は、擬似炎型発光装置を取り付けたろうそく型電子炎灯である。
第6の実施の形態は、擬似炎型発光装置200を取り付けたろうそく型電子炎灯である。このろうそく型電子炎灯は、ろうそくの炎に似せた外形を有する擬似炎型発光装置200と、この擬似炎型発光装置200に電気を流す電源部(図示しない)と、この擬似炎型発光装置200と該電源部とを連結する本体部と、を有する電子炎灯である。本体部は、胴体部110と台座部120とからなる。電源部は外部電源(家庭用交流電源等)を使用してもよく、本体内に内蔵式の電池を使用してもよい。このろうそく型電子炎灯は、ろうそくの外形を有し、擬似炎型発光装置200部分が、電源部から送られてくる電気により発光素子1が発光し、ろうそくの炎のように発光している。このろうそく型電子炎灯に、電流制御回路を取り付けることにより、擬似炎型発光装置に投入される電流を制御し、本物のろうそくのような炎の揺らめき等を再現することができる。
胴体部110は、擬似炎型発光装置200と台座部120とを連結するものである。ろうそくに似せた外形を有するため、所定の太さ、長さ、大きさにする。炎の大きさは、モールド樹脂4の量を増減することにより変えることができる。
電源に電池を使用する場合は、胴体部110に電池が収納(内蔵)できる構成となっている。例えば、胴体部110の一端を陽極とし、他端を陰極とし、この陽極と陰極とをそれぞれ発光素子1と電気的に接続する。この接続経路の途中にスイッチ部を設ける。さらに、電池からの投入電流量を制御する電流制御回路を取り付けることもできる。
このろうそく型電子炎灯は、火を使用しておらず、電気若しくは電池を使用するため極めて安全である。また、本物のろうそくのようにロウが胴体部110に伝わってこないので、胴体部110を手で保持してもロウの流れだしによる火傷の危険性がなく安全である。
<第7の実施の形態>
(電子炎灯)
複数個の擬似炎型発光装置を取り付けた電子炎灯について図面を用いて詳述する。図5は、擬似炎型発光装置を取り付けた電子炎灯である。
この実施の形態に係る電子炎灯は、擬似炎型発光装置を複数個用いている。本体部130には、擬似炎型発光装置200が取り付けられており、この擬似炎型発光装置200と電源部150とを電気的に接続するコード140とが設けられている。
この擬似炎型発光装置200は、複数個の発光素子1を有していてもよい。例えば、400nm近傍の紫外線領域で発光する発光素子1を用いる場合、YAG系蛍光体の発光は低く抑えられ、窒化物系蛍光体のみが高輝度に発光する。それに対し、460nm近傍の青色領域で発光する発光素子1を用いる場合、YAG系蛍光体と窒化物系蛍光体とのいずれも高輝度に発光する。このため、400nm近傍の発光素子1と460nm近傍の発光素子1とを並べて載置した場合、擬似炎型発光装置200から発光してくる色味が異なる。また、緑色領域に発光する発光素子1を用いる場合も、前述の発光素子1で光らせたものと色味が異なる。よって種々の色味に発光可能な擬似炎型発光装置200とすることができる。
また、複数個の擬似炎型発光装置200を用いるため、色温度の異なるものを用いてもよい。
この電子炎灯は、クリスマスツリーの装飾用や街頭の照明器具等に使用することができる。この電子炎灯は、火を用いないため、極めて安全である。
本発明の擬似炎型発光装置及び電子炎灯は、従来ろうそくを用いていたところに置き換えて使用することができる。また、照明器具としても利用することができる。例えば、ろうそくや室内用照明器具、クリスマスキャンドル用点灯ライト、屋外用照明器具等に利用することができる。そのほか、多色系の擬似炎型発光装置にも応用できる。
擬似炎型発光装置の断面図である。 擬似炎型発光装置の断面図である。 擬似炎型発光装置の断面図である。 擬似炎型発光装置を取り付けたろうそく型電子炎灯である。 擬似炎型発光装置を取り付けた電子炎灯である。
符号の説明
1 発光素子
2 リードフレーム
2a マウントリード
2b インナーリード
3 導電性ワイヤ
4 モールド樹脂
5 蛍光体
6 第1の蛍光体
7 第2の蛍光体
8 拡散剤
10 外炎部
20 内炎部
30 芯部
100 擬似炎型発光装置
110 胴体部
120 台座部
130 本体部
140 コード
150 電源部
200 擬似炎型発光装置

Claims (13)

  1. ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置であって、
    前記芯部は、発光素子が配置され、
    前記芯部を覆うように、内炎部と外炎部とを持つ透光性のモールド樹脂が配置され、
    該外炎部には、該発光素子からの光の少なくとも一部を吸収して波長変換し黄色から黄赤色付近に発光色を有する蛍光体が配置されていることを特徴とする擬似炎型発光装置。
  2. ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置であって、
    前記芯部は、発光素子が配置され、
    前記芯部を覆うように、内炎部と外炎部とを持つ透光性のモールド樹脂が配置され、
    該内炎部には、該発光素子からの光の少なくとも一部を吸収して波長変換し黄赤色から赤色付近に発光色を有する第2の蛍光体が混入され、
    該外炎部には、該発光素子からの光の少なくとも一部を吸収して波長変換し黄色から黄赤色付近に発光色を有する第1の蛍光体が混入されていることを特徴とする擬似炎型発光装置。
  3. 前記内炎部は、拡散剤が混入されている請求項1又は請求項2のいずれかに記載の擬似炎型発光装置。
  4. 前記擬似炎型発光装置は、点灯時において、前記内炎部の色温度が500K〜1500Kであり、前記外炎部の色温度が1000K〜4000Kであり、前記外炎部の色温度が前記内炎部の色温度よりも高いことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の擬似炎型発光装置。
  5. ろうそくの炎に似せた外形を有した擬似炎型発光装置と、該擬似炎型発光装置に電気を流す電源部と、該擬似炎型発光装置と該電源部とを連結する本体部と、を有する電子炎灯であって、
    該擬似炎型発光装置は、請求項1乃至4の擬似炎型発光装置が使用されている電子炎灯。
  6. 前記電子炎灯は、パルス駆動若しくは間欠駆動させて電気を流していることを特徴とする請求項5に記載の電子炎灯。
  7. ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置の製造方法であって、
    ろうそくの炎に似せた型枠内に、蛍光体を混入したモールド樹脂を投入する第1の工程と、
    型枠内のモールド樹脂中に芯部に相当する発光素子を挿入する第2の工程と、
    第1の工程後、蛍光体が型枠側に沈降する第3の工程と、
    モールド樹脂を硬化する第4の工程と、
    を有することを特徴とする擬似炎型発光装置の製造方法。
  8. ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置の製造方法であって、
    ろうそくの炎に似せた型枠内に、比重の異なる第1の蛍光体と第2の蛍光体とを混入したモールド樹脂を投入する第1の工程と、
    型枠内のモールド樹脂中に芯部に相当する発光素子を挿入する第2の工程と、
    第1の工程後、第2の蛍光体よりも比重の大きい第1の蛍光体が型枠側に沈降する第3の工程と、
    モールド樹脂を硬化する第4の工程と、
    を有することを特徴とする擬似炎型発光装置の製造方法。
  9. ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置の製造方法であって、
    ろうそくの炎に似せた型枠内に、比重の異なる第1の蛍光体及び第2の蛍光体並びに第2の蛍光体と比重がほぼ等しい拡散剤とを混入したモールド樹脂を投入する第1の工程と、
    型枠内のモールド樹脂中に芯部に相当する発光素子を挿入する第2の工程と、
    第1の工程後、第2の蛍光体よりも比重の大きい第1の蛍光体が型枠側に沈降する第3の工程と、
    モールド樹脂を硬化する第4の工程と、
    を有することを特徴とする擬似炎型発光装置の製造方法。
  10. 前記第2の蛍光体は、前記モールド樹脂よりも比重が大きい請求項8又は請求項9のいずれかに記載の擬似炎型発光装置の製造方法。
  11. ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置の製造方法であって、
    ろうそくの炎の内炎部に似せた内炎用成型型枠内に、第2の蛍光体を混入した第2のモールド樹脂を投入する第1の工程と、
    該内炎用成型型枠内の第2のモールド樹脂中に芯部に相当する発光素子を挿入する第2の工程と、
    第2のモールド樹脂を硬化させる第3の工程と、
    ろうそくの炎に似せた外炎用成型型枠内に、第1の蛍光体を混入した第1のモールド樹脂を投入する第4の工程と、
    該外炎用成型型枠内の第1のモールド樹脂中に内炎部に相当する第2のモールド樹脂を硬化させた内炎部を挿入する第5の工程と、
    該第1のモールド樹脂を硬化させる第5の工程と、
    第5の工程後、外炎用成型型枠内から擬似炎型発光装置を取り出す第6の工程と、
    を有することを特徴とする擬似炎型発光装置の製造方法。
  12. ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置であって、
    前記芯部は、発光素子が配置され、
    前記芯部を覆うように、内炎部と外炎部とを持つ透光性のモールド樹脂が配置され、
    該外炎部には、該発光素子からの光の少なくとも一部を吸収して波長変換する蛍光体が配置され、
    ろうそくの炎の色味と異なる色味の光を放出することを特徴とする擬似炎型発光装置。
  13. ろうそくの炎に似せた外形を有して、該ろうそくの炎のように、芯部と、内炎部と、外炎部とを有する透光性の擬似炎型発光装置であって、
    前記芯部は、発光素子が配置され、
    前記芯部を覆うように、内炎部と外炎部とを持つ透光性のモールド樹脂が配置され、
    該内炎部には、該発光素子からの光の少なくとも一部を吸収して波長変換する第1の蛍光体が混入され、
    該外炎部には、該発光素子からの光の少なくとも一部を吸収して波長変換する第2の蛍光体が混入され、
    ろうそくの炎の色味と異なる色味の光を放出することを特徴とする擬似炎型発光装置。
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