JP2005078464A - 物体情報センシング装置、および画像読取装置 - Google Patents

物体情報センシング装置、および画像読取装置 Download PDF

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Abstract

【課題】人体に対して安全で手軽に利用でき、複数枚重ねられた紙などの各物体の表面または内部の情報をページなどを開かずに一括して読み取ったり、チェックできる物体情報センシング装置である。
【解決手段】物体情報センシング装置は、表面または内部に画像や文字などの情報が存在する重ねられた2つ以上の複数の物体1に電磁波14を照射する照射手段6、7と、その電磁波の反射電磁波15もしくは透過電磁波を検出する検出手段8、9とを有して、物体を重ねたまま表面または内部に存在する情報をセンシングする。複数の物体の各界面からの反射電磁波15もしくは透過電磁波の遅延時間によって、重ねられた物体の表面位置を検知し、反射電磁波15もしくは透過電磁波の時間波形の変化によって表面または内部の情報を検知する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電磁波を空間に伝搬させて、重ねられた物体の表面または内部の画像情報などを透視して検知する物体情報センシング装置、およびこれを用いた画像読取装置、画像形成装置に関する。
紙やプラスティックなどの表面の文字や画像情報を読み取って電子化する装置として、従来から光学的なスキャナー装置が用いられている。スキャナー装置の産業は成熟してきており、非常に小型で低コストなものが市販されている。しかし、光学的なスキャナー装置は表面情報しか読み取ることができないので、読み込むべき枚数が多い場合やホッチキス止めがされているもの、ページが閉じられた本の形態のものでは、必要なページを開かねばならないために作業が煩雑になる。
画像情報を読み取って画像形成を行いプリントアウトするデジタル複写機等においても、複雑な機構で1枚ずつソーターで送りながら読み取るために、大量の紙の複写には時間がかかり、また紙詰まりが起こると作業に手間取るなどの問題がある。本の形態の一部を複写する場合にも、平らにできなかったり、押さえつけるために本を傷めることがあった。
この様な問題点がありながら、重ねられた書類や本の形態などの各ページの情報を、こうした作業なしに読み取る方法は今までになかった。シート状物体の内部情報を画像として取り込む技術としては、X線の透視技術がある(特許文献1参照)。ここでは、プリント基板のX線透過画像を蛍光体により読み取ることができる。
特開平6−317543号公報
しかしながら、X線を用いる方法では、遮蔽を厳重にする必要があるとともに特定の場所でしか使用することができない。さらに、X線によってコントラストが得られる物質は限られており対象物が限られること、複数枚のシート状の物体から一括してそれぞれの表面の情報を読み取ることはできなかった。
上記課題に鑑み、本発明の物体情報センシング装置は、表面または内部に情報が存在する重ねられた2つ以上の複数の物体に電磁波を照射する照射手段と、その電磁波の反射電磁波もしくは透過電磁波を検出する検出手段とを有し、該物体を重ねたまま該表面または内部に存在する情報をセンシングする装置であって、該複数の物体の各界面からの反射電磁波もしくは透過電磁波の遅延時間によって、重ねられた物体の最表面からの積層位置を検知し、該反射電磁波もしくは透過電磁波の時間波形の変化によって該表面または内部の情報を検知する様に構成されたことを特徴とする。
上記構成において、典型的には、上記電磁波は連続的に発生する電磁波パルスである。また、重ねられたシート状物体のセンシングには、上記電磁波パルスは半値幅が10−12秒以下でテラヘルツ領域までのフーリエスペクトルを含んでいるのが好ましい。
また、前記照射手段からの電磁波は、空間を伝搬する波長程度に絞られたビーム状電磁波であり、前記物体上のビーム状電磁波の照射位置を2次元スキャンすることで物体の面内方向の全体情報を検知する構成にしたり、前記照射手段からの電磁波は、表面または内部の情報を得たい領域に渡るスポットサイズで前記物体を照射できるように空間を伝搬するエキスパンドしたビーム状電磁波であり、これにより前記物体の面内方向の一部または全体情報を検知する構成にしたりできる。
また、前記電磁波パルスは、半導体パルスレーザと光伝導素子を集積化させて発生され、該半導体パルスレーザの光出力の一部を装置内の可変遅延装置で遅延させて、前記物体からの反射電磁波もしくは透過電磁波パルスとの自己相関信号が得られるように遅延量を制御することで遅延時間を計測してパルス列を検知するようにもできる。
更に、上記課題に鑑み、本発明の画像読取装置は、上記の物体情報センシング装置を用いて、複数の重ねられた紙もしくはプラスティック、布等のシート状物体の各表面または内部に存在するインクなどの記録材料で印された情報を透過画像として読み取ることを特徴とする。この構成において、シート状物体に情報を印した記録材料が前記反射もしくは透過電磁波に与える時間波形変化もしくは周波数分散を予め複数種類メモリしておく記憶部を備えており、前記物体からの計測された電磁波とのパターンマッチングにより該記録材料の含有量、比率を特定することでカラー情報を再現する構成にできる。
更に、上記課題に鑑み、本発明の複写機、プリンタ、ディスプレイ等の画像形成装置は、上記の画像読取装置を用いて前記重ねられたシート状物体の表面または内部の情報を読み取り、これに基づいてプリントアウトなどをして画像形成することを特徴とする。
本発明によれば、人体に対して安全で手軽に利用でき、複数枚重ねられた紙などの各物体の表面または内部の情報をページなどを開かずに一括して読み取ったり、チェックできる物体情報センシング装置、画像読取装置などを実現できる。特に、ミリ波からテラヘルツ領域の電磁波を用いて、重ねられたり本の形態となっている書類などの積層されたシート状物体の各ページないしシートに存在する情報内容を、開かずに一括して画像などとして読み取れる装置を提供できる。これにより、1枚毎に開いたり送ったりする作業が必要なくなるので、作業効率が大幅に向上する。この様な作業としては、書類等の大量の複写業務、病院におけるカルテの検索、販売店における伝票整理、商品チェック、生産現場における部品やパッケージ等の検査や仕分け、配送物の仕分けなどが挙げられ、重ねられた物体の表面または内部の画像や文字情報を非接触で電子化して処理することを効率良く行えるようにな
本発明では読み取り用の電磁波として、典型的には、電波から赤外線、より望ましくはミリ波からテラヘルツ領域のフーリエ周波数を含むものを用いる。テラヘルツ領域の電磁波を用いれば、シート状物体の紙やプラスティックなどの透過性が高いために厚さ方向への伝播が可能であり、さらに物質の誘電率の変化によって反射、伝播遅延などが生じるため、シート状物体の表面または内部の画像情報を透視して取得することができる。紙などの各ページ毎の情報は、例えば反射電磁波を用いた場合に、各シート状物体の界面で反射してきた電磁波の遅延時間として区別することができる。表面または内部にインクなどで文字が書かれていれば、反射特性の周波数分散により電磁波の波形が変化するので、インクの有無などが判別できる。2次元方向の空間分解能は波長程度なので、およそ3THz(波長約100μm)の電磁波の場合は100μm程度の分解能の画像が得られる。
シート状物体の厚さ方向の検知は、放射した電磁波の反射エコーを観察することで行える。電磁波として0.4psec程度の半値幅をもつパルスを用い、そのパルス幅の1/2までパルスの分離が行えるとすれば0.2psecの遅延時間τに相当する距離dは次式より、
d=τc/2(c:光速) (1)
d=30μmと求まるので、この程度の厚さのシート状物体まで、薄いものも1枚ずつ表面または内部の情報を読み取ることができる。すなわち、2次元方向に100μmの分解能で、厚さ方向に30μmのシート上の情報を透過で読み取ることができる。厚さ方向は遅延回路の掃引により、シートの面内方向は電磁波のビームをスキャンするか、ビームエキスパンドして一括して読み取ることができる。
以下に、電磁波を用いた透過型の画像読取装置等のより具体的な実施例について説明する。材料、構造、デバイスなどはここに挙げたものに限定されるものではない。
本実施例による透過型画像読取装置の原理を図1、図2を用いて説明する。シート状の物体として、紙が図1の符号1で示すように複数枚重ねられた状態のものであり、その各表面または内部に記してある文字情報を読み取る場合を考える。画像読取装置の電磁波送・受信部を含む物体情報センシング部5は、電磁波パルス発生器6、電磁波パルス14を空間に放出するアンテナ7、シート状のものの積層物体1からの反射パルス15を受信するアンテナ9および検出器8、発生器6からのパルス発生のタイミングを遅延させる遅延器10、発信パルスを遅延させたものと受信パルスをミキシングするミキサ11、実際に遅延時間τからシート状のものの距離を同定する演算器12を有する。
また、シート状物体の材料として例えば紙やプラスティック、表面または内部に記してある材料として例えば印刷用インクやボールペンインクなどの反射による電磁波パルスの波形変化などのデータをメモリしておく記憶部13が、演算部12からランダムアクセスできるようになっている。これらは1つの筐体内に一体化したり、集積化したりできるが、必ずしも全てが1つに収められていなくてもよい。ミキサ11の出力は、発信パルスを時間遅延させた信号と受信パルスのタイミングが一致したところで最大出力が得られるようになっており、演算器12によって、遅延器10による遅延量を掃引制御しながらミキサ11の出力をモニタすることで、電磁波15の伝搬遅延時間を同定し各シート状物体からの距離を検知できる。このとき、発生器6からの電磁波パルス14の出力を100kHzオーダーの低周波で変動させておき、ミキサ11の出力をさらにその低周波信号とのミキシング出力として取り出す周知の同期検波技術を用いてもよい。
反射パルス15から各シート状物体表面または内部の情報を検知する方法について図2を用いて説明する。或る時刻の発信パルス14が符号21のような時間波形であるとすると、複数枚重ねられたシート状物体の界面で反射されて、複数の反射エコーパルスが受信される。シートの厚さがdであるとすると、そのシートの表側、裏側の界面で反射される電磁波は、光速cで空間を伝搬するとして、
τ=2d/c (2)
で求まる時間τだけ時間差が生じる(実際にはシート状物体の誘電率eに応じて√eだけ大きくなる)。シート状物体での吸収や反射損失があるために、図2のようにパルス強度が徐々に小さくなりながら複数のパルス22、23が観測され、パルスカウンティングにより、電磁波を入射する面から何枚目のシート状物体の情報を見ているかが分かる。
この様なエコーパルスを観測するには、ピコ秒オーダーの高速パルスの場合には実時間観測は難しいのでサンプリング計測を行い、上記に述べたように遅延時間を掃引しながら波形全体をトレースしてmsecオーダーで1ポイントの情報を得る。この1ポイントで厚さ方向の情報を一括して取得したのちに、シート状物体の面内方向に観測ポイントをスキャンすることで、結果的に積層されたシート状物体の3次元情報を得ることができ各シートの表面または内部における2次元情報を再現する。面内方向のスキャンは例えば放物面鏡49bや49c(図4参照)などをメカニカルに振動させてスキャンするものでもよい。
例えば、図3(b)のように3枚目の紙35の表面または内部にAという文字があって、これを30のような軌跡でスキャンする場合、31のポイントと32のポイントではインクの有無によって反射パルスの波形が異なる。電磁波パルスは、図3(a)のように、各シート33〜35のシート表面によってr1、r2、r3の反射が起こるが、31のポイントでは、3枚目の反射r3に相当する反射パルス強度がインクの吸収により図2の受信パルス22のように、インクがない場合に比べて小さくなり、“黒”と判断される。インクがない部分である32では、図2の受信パルス23のように通常の強度減少曲線24に一致した受信強度となるため、“白”と判断できる。
この様にして、積層されたシート状物体、例えば書類の束や本の形態などの印刷情報などを、ページを開くことなく電子的な画像データとして読み込むことができる。読み取りに必要な電磁波パルスの幅は、各シート状物体の厚さにより決まるが、通常の紙であれば100μm前後であるため、(2)式を用いて1psecオーダーであることがわかる。
この様な短パルスを用いて電磁波送受信を行うには、図4のように光伝導素子41、44にパルスレーザを照射して発生する方法が好適に用いられる。光伝導素子41、44は、半絶縁性GaAs基板にMBEによって250℃で低温成長したノンドープのLT-GaAsを1.5μm成長させて、さらにその表面に、電磁波と空間との結合を高くするために中心部に5μmのギャップを持つTi/Auからなるボータイアンテナ43、46が形成された構造となっており、反対側の表面には、集光効率を上げるためにSi半球レンズ42、45が接着されている。
100フェムトから1ピコ秒程度のパルス幅を持つパルスレーザとしてモードロックレーザ40を用い、その出力がビームスプリッタ47で分岐して、電源57でアンテナ43に30Vの電界を印加した発信器としての光伝導素子41に照射されると、数100フェムトから数ピコ秒のパルス幅を持つ電磁波パルスが発生する。これを軸外し放物面鏡49a、bでビーム調整して空間に放射させれば、画像読み取り用の発信パルスとなる。このパルスはテラヘルツ領域のフーリエ周波数を含んだ広帯域電磁波となる。物体からの反射パルスは、軸外し放物面鏡49c、dで集光して同一構造の光伝導素子44で検出される。このとき、アンテナ46の両端に流れる電流を抵抗58の両端電圧の出力として取り出すが、同時に光が照射されて、光キャリアが発生しているタイミングでのみ電磁波パルスの電界の強さに応じた出力が得られる。従って、光行路を変動させる光遅延素子59が図1の遅延器10に相当し、反射ミラー48で遅延光パルスと電磁波パルスを同時に照射することで、光伝導素子44は図1の検出器8とミキサ11を合わせた機能を持つことになる。
この様な装置を一体化して物体情報センシング装置を構築することができる。パルスレーザとしてはチタンサファイア結晶や光ファイバを用いたモードロックレーザが安定しているが、より小型化するために過飽和吸収領域を持つ半導体モードロックレーザなどを用いてもよい。また、光伝送路として光ファイバを用いたり、光伝導素子と光導波路を同一基板上に集積化させることで、より小型で安定した装置を用いることができる。
本実施例においては、反射パルスを用いて信号検出するが、透過パルスを補正用などに補助的に用いてもよい。また、電磁波として連続的に出力されるパルスを用いているが、コヒーレンスの高い連続波を用いて反射電磁波との干渉で情報取得することもできる。
一方、シート状物体が厚く、読み取りの空間分解能として高いものが必要でない場合、例えばコンパクトディスクや皿、ダンボール、プラスティック部品などでは、電磁波のパルス幅を広くしてもよい。
本発明による実施例2は、図5のように小型の透過型3次元画像読取装置に適用したものである。実施例1で述べたように、半導体モードロックレーザを用いて光源部を小さくすることで、物体情報センシング部を53のようにモジュール化して矢印54、55のようにスキャンさせるものである。モジュール部53’は、図5(b)のように伝送路56を用いて、被測定物体の近傍まで低損失に電磁波を導くことができる。これには、誘電体ロッドやこれを金属箔で覆ったものなどが好適に用いられる。ここでは、本の形態の書類52を画像読取装置50の溝となっているウェル51に置いて、本52を開かずに内部の情報を読み取るものである。
本の形態のほか、病院でのカルテや販売店での伝票などの画像読取装置にも応用できる。実際には、紙の両面に全面の写真などがある場合には、マスキングされて読み取りが難しい場合がある。また、書類が厚い場合には反射パルスの強度が弱くなって読み取りが困難な場合もある。この様な場合、上下2台の送受信装置が必要な場合もある。また、より簡易な使い方として、書類の束から所望の書類を高速に検索する場合に、本発明による装置によって特徴的な部分、例えば整理番号や記号だけが読み取れる装置として備えることもできる。また、書類の必要なページを開いて、そこから幾つかのページ分までを一括して読み取るという使い方もある。
本発明による実施例3では、電磁波パルスの1スポットで各ポイントの“白黒”情報を得るのではなく、図6に示すように典型的には1cmφ程度のビーム径に電磁波を広げて、その領域の画像として物体61、62、63を読み取る。このことで、スキャンする時間を短縮させるものである。電磁波のビーム60を大きくすると、文字単位で画像を得ることもできる。
その場合の電磁波送受信器の系を図7に示す。65、70〜73、77、79a、bの発生器側は実施例1と同じである。受信側では光伝導素子ではなく、ZnTeなどの電気光学結晶66を用いる。電気光学結晶66では、軸外し放物面鏡79c、dを経て、反射してきた電磁波のスポットが符号75で示すように照射された場合、反射電磁波の強弱に応じてポッケルス効果の強弱の分布に変換される。そして、読み出し光としてパルスレーザ70の出力を遅延光学系76、偏光子74を通してビームスプリッタ77’で合波させ、電気光学結晶66を透過した光の偏光状態の2次元分布を検光子67を介してCCDカメラ68で読み取れば、画像情報として認識できる。この場合も空間分解能は電磁波の波長程度の100μmとなる。
この様にビーム径を広げて物体をスキャンすれば高速の読み取りが可能となる。場合によっては、文字サイズ程度のビームサイズに広げて、文字認識機能と組み合わせて高速に読み取りが行えるようにしてもよい。
本発明による透過型画像読取装置では、通常白黒画像となるが、カラーインクとして予め既知のものを使用していればカラー読み取りも可能である。例えばCMYK各インクのテラヘルツ領域の分光特性が計測されていれば、反射電磁波パルスのフーリエ解析によりインクの含有比率が同定され、カラーを復元できる。実施例1の構成における反射パルスの例を図8に示す。観測される各シート状物体からのそれぞれの電磁波パルスが80、81、82、83となっている場合、それぞれのフーリエスペクトル84、85、86、87をFFT(高速フーリエ変換)により演算し、図1の記憶部13にメモリされている各色のスペクトル波形を用いてCMYKの含有比率や量を同定することで、カラー情報および階調情報を取得できる。
逆に、本発明による透過型画像読取装置でカラー画像を取得できるように、テラヘルツ領域に特徴的な吸収スペクトルを持つCMYKインクを用いてもよい。その場合、インクジェットプリンタのインクとセットで、または複写機のトナーとセットで画像読取装置を提供することで、積層された書類を開かずに読み取れる全体システムを構築できる。
今まで述べてきた画像読取装置については、シート状電子化物体表面または内部の記録情報を電子化する単体装置のみならず、印字装置と一体化した複写機、プリンタなどの画像形成装置、もしくはFAX等の送受信装置などに組み込んだ形態でもよい。
本発明による実施例5は図9に示したように物流の検査等に用いるものである。ベルトコンベア91の上に置かれた封筒、小包等の配送物92が重ねられている場合に、重ねられている位置とともに配送先の文字やバーコード、内容物の危険性有無などを透過型画像読取装置90によって認識できる。
これによれば、図9に描かれているように荷物が1つ1つ平置きにされないで重なっている状態でも、必要な情報を取得できるので作業効率が向上する。これは、配送物だけでなく、生産現場における部品やパッケージ、製品の検査や仕分け、販売店における商品のチェックなどにも用いられて、生産性の向上につなげられる。
本発明による物体情報センシング装置を説明する図。 積層物体からの画像読み取り方法を説明する図。 積層物体からの画像読み取り方法を説明する別図 電磁波パルスを発生および検出する装置を説明する図。 本発明による実施例2の画像読取装置を説明する斜視図。 本発明による実施例3の画像読み取り方法を説明する図。 本発明による実施例3の電磁波パルスを発生および検出する装置を説明する図。 本発明による実施例4のカラー画像読み取りの方法を説明する図。 本発明による実施例5の配送物検査装置を説明する斜視図。
符号の説明
1、52、92‥積層物体
5、53、53’‥物体情報センシング部
6‥電磁波発生器
7、9、43、46、73‥アンテナ
8‥電磁波検出器
10‥遅延器
11‥ミキサ
12‥演算器
13‥記憶部
14、21‥送信パルス
15、22、23、80、81、82、83‥受信パルス
24‥強度減少曲線
30、55、54‥ビームスキャン方向
31、32、60‥観察スポット
33、34、35、61、62、63‥シート状物体
40、70‥パルスレーザ
41、44、71‥光伝導素子
42、45、72‥レンズ
59、76‥遅延光学系
47、77、77’‥ビームスプリッタ
48‥反射ミラー
49a〜d、79a〜d‥放物面鏡
57、65‥電源
58‥抵抗
50、90‥画像読取装置
51‥ウェル
56‥伝送路
66‥電気光学結晶
67‥検光子
68‥CCDカメラ
74‥偏光子
75‥受光スポット
84、85、86、87‥フーリエスペクトル
91‥ベルトコンベア

Claims (9)

  1. 表面または内部に情報が存在する重ねられた2つ以上の複数の物体に電磁波を照射する照射手段と、その電磁波の反射電磁波もしくは透過電磁波を検出する検出手段とを有し、該物体を重ねたまま該表面または内部に存在する情報をセンシングする装置であって、該複数の物体の各界面からの反射電磁波もしくは透過電磁波の遅延時間によって、重ねられた物体の最表面からの積層位置を検知し、該反射電磁波もしくは透過電磁波の時間波形の変化によって該表面または内部の情報を検知する様に構成されたことを特徴とする物体情報センシング装置。
  2. 前記照射手段からの電磁波は連続的に発生する電磁波パルスであることを特徴とする請求項1記載の物体情報センシング装置。
  3. 前記照射手段からの電磁波パルスは、半値幅が10−12秒以下でテラヘルツ領域までのフーリエスペクトルを含んでいることを特徴とする請求項2記載の物体情報センシング装置。
  4. 前記照射手段からの電磁波は、空間を伝搬する波長程度に絞られたビーム状電磁波であり、前記物体上のビーム状電磁波の照射位置を2次元スキャンすることで物体の面内方向の全体情報を検知することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の物体情報センシング装置。
  5. 前記照射手段からの電磁波は、表面または内部の情報を得たい領域に渡るスポットサイズで前記物体を照射できるように空間を伝搬するエキスパンドしたビーム状電磁波であり、これにより前記物体の面内方向の一部または全体情報を検知することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の物体情報センシング装置。
  6. 前記電磁波パルスは、半導体パルスレーザと光伝導素子を集積化させて発生され、該半導体パルスレーザの光出力の一部を装置内の可変遅延装置で遅延させて、前記物体からの反射電磁波もしくは透過電磁波パルスとの自己相関信号が得られるように遅延量を制御することで遅延時間を計測してパルス列を検知することを特徴とする請求項2、または3記載の物体情報センシング装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載の物体情報センシング装置を用いて、複数の重ねられたシート状物体の各表面または内部に存在する記録材料で印された情報を透過画像として読み取ることを特徴とする画像読取装置。
  8. シート状物体に情報を印した記録材料が前記反射もしくは透過電磁波に与える時間波形変化もしくは周波数分散を予め複数種類メモリしておく記憶部を備えており、前記物体からの計測された電磁波とのパターンマッチングにより該記録材料の含有量、比率を特定することでカラー情報を再現することを特徴とする請求項7記載の画像読取装置。
  9. 請求項7または8記載の画像読取装置を用いて前記重ねられたシート状物体の表面または内部の情報を読み取り、これに基づいて画像形成することを特徴とする画像形成装置。
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