JP2005077277A - 物体表面に形成された凹部の認知方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 凹部が形成された物体表面をグレースケールの形式によりデジタル画像データとしてコンピュータに取り込み、該画像データにおいて該凹部を含み該凹部よりも広範囲の任意の処理領域を設定し、該処理領域内におけるグレースケールの各階調ごとに画素数を計算して集計し、該グレースケールにおける各階調毎の画素数の分布グラフまたは仮想分布グラフに係る微分式F´(x)において、F´(x)の値を最大とするxを求めて、該xの値をシキイ値と決め、次に、前記シキイ値を境界としてシキイ値以下の、またはそれよりも低い階調の画素の部分を凹部として特定する。
【選択図】 図1
Description
また、計測法は、ケーブインの凹部の深さ、長さ、幅等を測定するものであるが、これらが規則的ではなく、きわめてランダムに生じるものであるため、やはり正確な面積の測定は困難である。
さらに、菜種置換法は、ケーブインの凹部に、該凹部がその周辺の略平面と同一平面を形成するまで菜種を敷き詰めた後、該菜種を取り出してその容積を測定するものであるが、この方法は、容積の測定としては、かなり正確に測定が可能であるが、しかし、作業が煩雑で、正確な面積の測定は初めから困難である。このため、実際、実験室では使用されているが、工業的には使用されていないのが実情である。
これは、圧延加工によって製造される防眩性を重視したステンレス鋼板の表面の凹凸形状を認知するものであり、ステンレス鋼板にハロゲンランプから光を照射し、垂直方向に配置された撮像器により得られた画像から凹部,凸部,傾斜部の面積率を求める。図12は、垂直方向からの撮像画像の画像濃度分布(画像データのヒストグラム)を示す図である。圧延加工後の表面を垂直から撮像した画像では、凹部が最も暗く撮像され、次に凸部が、そして傾斜部が最も明るく撮像される。したがって、画像濃度により凹部、凸部、傾斜部が容易に分離でき、それぞれの部位の面積率が計算される。図12における点線a,bは、それぞれの領域を分離するためのシキイ値を示しており、シキイ値aにより凹部と凸部が分離され、シキイ値bにより凸部と傾斜部が分離される。これにより、それぞれの領域に属する画素数が求められ、それぞれの画素数により、それぞれの領域の面積率が計算される。
その理由は、従来の方法はシキイ値により凹凸を区別するようにしてはいるが、図12に示すように、凹部と凸部との境界、あるいは、凸部と傾斜部との境界は、極めて明瞭なので、シキイ値が容易に判明することから、認知が極めて容易に行われる。しかしながら、食パンのクラストの表面に形成される凹部としてのケーブインは、平面から徐々に凹んでいくなだらかな傾斜を有した凹部なので、凹部と凸部との境界が不明瞭であり、そのため、この画像処理を単に適用できないのである。
即ち、本発明は、まず、前記従来の技術の課題を解決し、一般に、略平面上に形成された凹部の大きさを認知することを広く可能とするものであり、特に、焼成後の食パンのクラストのケーブインの凹部の大きさを簡単に、かつ科学的に正確に測定することを可能とするものである。
凹部が形成された物体表面をグレースケールの形式によりデジタル画像データとしてコンピュータに取り込み、
該画像データにおいて該凹部を含み該凹部よりも広範囲の任意の処理領域を設定し、
該処理領域内におけるグレースケールの各階調ごとに画素数を計算して集計し、
該グレースケールにおける各階調毎の画素数の分布グラフまたは仮想分布グラフに係る以下の微分式F´(x)において、F´(x)の値を最大とするxを求めて、該xの値をシキイ値と決め、
該処理領域の面積の測定は、これに限られないが、例えば、以下のような方法で行なうことができる。すなわち、あらかじめ決めた一定の長さの直線(L)に各画素数の一辺を沿わせて連続して並べたときには何画素数(N)からなるかを確認しておくことにより、該処理領域の面積(A)は、
A=処理領域の全画素数×1画素の面積(L/N×L/N)
により算出できる。より具体的には、各画素の大きさを自由にまたは何段階かに設定可能であるならば(通常可能である)、例えば、1インチ=P画素数に設定しておくことにより、
A=処理領域の全画素数×1画素の面積(=1/P×1/P)
(単位:平方インチ)
により算出することができるようになる。
そして、ここで、前記微分式における前記階調間の間隔(h)は小さいほど望ましく、これを1とすることが最も望ましい。
凹部が形成された物体表面をグレースケールの形式によりデジタル画像データとしてコンピュータに取り込み、
該画像データにおいて該凹部を含み該凹部よりも広範囲の任意の処理領域を設定し、
該処理領域内におけるグレースケールの各階調ごとに画素数を計算して集計し、
該グレースケールの各階調ごとに、それぞれ次の一つ上の階調の画素数から当該階調の画素数を控除する(本発明では、減じる、又は差し引くという意味である)ことにより、各階調相互間の画素数の差異のプラス最大値を求めて、当該最大値を示す階調をシキイ値と決め、
次に、前記シキイ値を境界としてシキイ値以下の、またはそれよりも低い階調の画素の部分を凹部として特定する構成としている。
その数式は以下の通りである。
F(x)=f(x+1)−f(x)
ここで、
f(x):ある階調における画素数
x:ある階調
これは、例えば、階調1においては、階調2の画素数から階調1の画素数を控除して両階調相互間の画素数の差異を計算し、階調2においては、階調3の画素数から階調2の画素数を控除して両階調相互間の画素数の差異を計算し、階調3においては、階調4の画素数から階調5の画素数を控除して両階調相互間の画素数の差異を計算し・・・・・・というように、8ビットならば255階調まで、また16ビットならば65535階調まで、その他、同様に計算して各階調相互間の画素数の差異のプラス最大値を求めることである。そして、当該プラス最大値を示す階調をシキイ値と決める。
従って、このようにして各階調相互間の画素数の差異のプラス最大値を求めて当該プラス最大値を示す階調をシキイ値と決める方法により求めた結果は、通常、前記第一発明において前記微分式における前記階調間の間隔(h)を1とすることによって求めた結果と一致する。従って、この方法によっても前記シキイ値を求めることができることになる。他の作用,効果は上記と同様である。
具体的には、前記処理領域の面積×(前記シキイ値に該当する階調以下の、またはそれよりも小さい全階調の全画素数÷全階調の全画素数)により、前記凹部の面積を求める。
このようにして、本発明によれば、略平面上に形成された凹部の面積を測定することができるようになる。なお、上記第一又は第二の発明により測定される凹部の面積は、一つの略平面上に複数の凹部が形成されているときには、それらの合計面積である。
凹部が形成された物体表面をグレースケールの形式によりデジタル画像データとしてコンピュータに取り込み、
該画像データにおいて該凹部を含み該凹部よりも広範囲の任意の処理領域を設定し、
該処理領域内におけるグレースケールの各階調ごとに画素数を計算して集計し、
該グレースケールにおける各階調毎の画素数の分布グラフまたは仮想分布グラフに係る以下の微分式F´(x)において、F´(x)の値を最大とするxを求めて、該xの値をシキイ値と決め、
ここで、識別化する方法としては、シキイ値に該当する階調を表す画素に、任意の色彩を付与するとか、これを点滅させるとか、艶消しにするとか、光沢化するとか、その他の任意の適当な方法を採用することができる。
凹部が形成された物体表面をグレースケールの形式によりデジタル画像データとしてコンピュータに取り込み、
該画像データにおいて該凹部を含み該凹部よりも広範囲の任意の処理領域を設定し、
該処理領域内におけるグレースケールの各階調ごとに画素数を計算して集計し、
該グレースケールの各階調ごとに、それぞれ次の一つ上の階調の画素数から当該階調の画素数を控除することにより、各階調相互間の画素数の差異のプラス最大値を求めて、当該最大値を示す階調をシキイ値と決め、
次に、該画像データにおいて、シキイ値に該当する階調の画素位置を特定し、該位置が特定された画素の全部または一部のみを識別化し、後者では、例えば、該画素が所定数以上連続して連なる部分を識別化し、該識別化した部分を凹部として特定する構成としている。
そしてまた、前記特定された凹部が複数あるとき、各凹部ごとに別々に該各凹部の面積を求める構成としている。
具体的には、前記処理領域の面積×(前記凹部範囲内の画素数÷該処理領域内の全画素数)により、または前記凹部範囲内の画素数×1画素の面積により、前記凹部の面積を求める。
ここで、該各凹部は、上述したとおり、シキイ値に該当する階調を表す画素位置の全部を、または一部(例えば、あらかじめ指定した一定の画素数以上の画素が連続して連なる部分または連続して連なることにより囲まれた部分)を識別化して、凹部として特定されるのであるから、求める凹部の面積は、このように前記画素位置の全部または一部を識別化して特定した後の各凹部の面積である。
該処理領域の面積は、上述したとおり、具体的には、例えば、該処理領域内の全画素数×1画素の面積により求めることができる。そして、1画素の面積は、あらかじめ決めた一定の長さの直線(L)に各画素の一辺を沿わせて連続して並べたときに何画素あるかその画素数(N)を計算して記憶させておくと、L/N×L/Nにより求められることができる。これは、より具体的には、例えば、通常各画素の大きさは自由にまたは何段階かに設定可能であるから、1インチの長さの直線に各画素の一辺を沿わせて連続して並べたときに96画素あるならば、1画素の面積=1/96×1/96平方インチである。
また、次に、各凹部範囲内の画素数は、具体的には、例えば、以下のとおり求めることができる。すなわち、上述したとおり、個々の画素は、自分のグレースケール階調を示す情報のほかに、自分が存在する画像データ上の位置(座標上の位置)を示す情報及びグレースケール階調二値化後に自分が「0」か「1」のどちらに属するかを示す情報を具備するようになっている。そして、ここでは、各画素が凹部の範囲内にあれば「0」の情報を、また各画素が凹部の範囲外(略平面部分)にあれば「1」の情報を具備する。これにより、該処理領域内の全画素の個々について、「画像データ上の縦軸の位置、同じく横軸の位置、『0』か『1』か」を把握することができるようになっている。このため、前記特定された凹部が複数あるときにも、「0」情報を具備する全画素の個々について画像データ上の位置がわかり、どの凹部に属するかがわかることから、各凹部ごとに、該凹部範囲内の画素数を算出することができる。要するに、該凹部が複数あるときには、「0」情報を具備する、いずれかの凹部範囲内にある各画素について、画像データ上の位置がわかり、従って該各画素がどの凹部に属するかを判断することができることから、それぞれの各凹部範囲内にある画素数が求められるようになる。
これにより、上記第一乃至第四の発明において、該グレースケールの分布状
態を把握することができるようになるとともに、本発明の前記技術的思想を一見して明瞭にその理解を容易ならしめることになる。
これにより、上記第二及び第四の発明において、該画素数差異分布グラフの状態を把握することができるようになるとともに、本発明の前記技術的思想を一見して明瞭にその理解を容易ならしめることになる。
即ち、本発明は、焼成後の食パンのクラストのケーブインの測定に好適に利用することができる。このときには、該凹部が形成された略平面が、焼成後の食パンのクラストの任意の一面であり、また測定の対象とする該凹部が、ケーブインである。本発明において、コンピュータ(ハードウェア)としては通常のパソコン等が使用可能であり、またソフトウェアとしては通常の画像入力・処理専用のプログラムを使用することにより実施可能である。
特に、本発明は、焼成後の食パンのクラストのケーブインの測定に好適に利用することができる。即ち、本発明による凹部の大きさの測定結果(面積)は、従来の菜種置換法で測定した菜種重量との関係においても、極めて高い相関を示し、再現性・反復性のある、有意なものとなる。
さらに、本発明による凹部の大きさの測定結果(面積)は、デジタル情報として保存が容易に可能であり、また将来必要に応じて容易に復元可能である。このため、再試験を不要とする。
以下の第一乃至第四の実施の形態では、コンピュータのビット数は8ビット(256階調)である。また、1インチの長さの直線が所定の画素数からなるように設定する(これにより、1画素の面積及び処理領域の面積の算出が可能となる)。
図1には、本発明の第一の実施の形態に係る物体表面に形成された凹部の認知方法を示す。また、図2には、フローチャートを示す。なお、図1では、「輝度」という用語は、グレースケールの階調と同じ意味で用いられている(図6、図7及び図10でも同様)。
図1及び図2に従って説明すると、先ず、凹部が形成された物体表面(食パンの一側面)をグレースケールの形式によりデジタル画像データとしてコンピュータに取り込む(1−1)。グレースケールの形式によりデジタル画像データとしてコンピュータに取り込むには、例えば、専用のスキャナーで予めグレースケールの形式により読み込んだり、またはデジタルカメラで撮影してカラー画像データとしてコンピュータに読み込んだ後、グレースケールの形式に変換する。
それから、この処理領域内におけるグレースケールの各階調ごとに画素数を計算して集計する(1−3)。必要に応じて、該集計結果から、図3に示すように、グレースケールにおける各階調毎の画素数の分布グラフを作成し、該グレースケールの分布グラフをコンピュータのディスプレイに表示することができる。
そして、必要に応じて、図5に示すように、コンピュータのディスプレイに画像を表示することができるが、該画像において、凹部に該当するシキイ値以下の、またはそれよりも小さい階調を表す画素に、例えば、任意の色彩を付与するようにしているため、略平面上に形成された凹部の位置を視覚的に容易に認識可能になる。
図6には、本発明の第二の実施の形態に係る物体表面に形成された凹部の認知方法を示す。また、この実施の形態に係る処理は、シキイ値算出(1−4)の具体的方法を除いて上記第一の実施の形態とほぼ同じであり、図2に示すフローチャートに従う。
次に、画像データにおいて凹部を含み凹部よりも広範囲の任意の処理領域を設定する(1−2)。
それから、この処理領域内におけるグレースケールの各階調ごとに画素数を計算して集計する(1−3)。必要に応じて、該集計結果から、図3に示すように、グレースケールにおける各階調毎の画素数の分布グラフを作成し、該グレースケールの分布グラフをコンピュータのディスプレイに表示する。
また、必要に応じて、グレースケールの分布グラフ中に、シキイ値に該当する階調を識別化するためのマーカーが挿入される。
必要に応じて、図4に示すように、各階調相互間の画素数の差異の分布を示すグラフをコンピュータのディスプレイに表示することができる。また、必要に応じて、図3及び図4に示すように、グレースケールの分布グラフ中及び各階調相互間の画素数の差異の分布のグラフ中に、シキイ値に該当する階調を識別化するためのマーカーが挿入される。
そして、必要に応じて、図5に示すように、コンピュータのディスプレイに画像を表示することができるが、該画像において、凹部に該当するシキイ値以下の、またはそれよりも小さい階調を表す画素に、例えば、任意の色彩を付与するようにしているため、略平面上に形成された凹部の位置を視覚的に容易に認識可能になる。
そして、前記第一および第二の実施の形態においては、処理領域の決定(1−2)後は、各階調ごとの画素数集計(1−3)から面積算出(1−6)までを、自動化プログラムにより自動化することが可能である。
図7には、本発明の第三の実施の形態に係る物体表面に形成された凹部の認知方法を示す。また、図8には、フローチャートを示す。
次に、画像データにおいて凹部を含み凹部よりも広範囲の任意の処理領域を設定する(2−2)。
それから、この処理領域内におけるグレースケールの各階調ごとに画素数を計算して集計する(2−3)。必要に応じて、集計結果から、上記と同様、図3に示すように、グレースケールにおける各階調毎の画素数の分布グラフを作成し、該グレースケールの分布グラフをコンピュータのディスプレイに表示する。
それから、シキイ値を境界としてグレースケールの全階調の全画素が二値化される(2−5)。
各凹部の面積は、処理領域の面積×(前記凹部範囲内の画素数÷処理領域の全画素数)により、または前記凹部範囲内の画素数×1画素の面積により、求められる。
図10には、本発明の第四の実施の形態に係る物体表面に形成された凹部の認知方法を示す。また、この実施の形態に係る処理は、シキイ値算出(2−4)の具体的方法を除いて上記第三の実施の形態とほぼ同じであり、図8に示すフローチャートに従う。
図10及び図8に従って説明すると、先ず、上記と同様に、凹部が形成された物体表面(食パンの一側面)をグレースケールの形式によりデジタル画像データとしてコンピュータに取り込む(2−1)。
次に、画像データにおいて凹部を含み凹部よりも広範囲の任意の処理領域を設定する(2−2)。
図10に示すように、グレースケールの各階調ごとに、それぞれ次の一つ上の階調の画素数から当該階調の画素数を控除することにより、各階調相互間の画素数の差異のプラス最大値を求めて、当該最大値を示す階調をシキイ値と決める(2−4)。
それから、シキイ値を境界としてグレースケールの全階調の全画素が二値化される(2−5)。
各凹部の面積は、処理領域の面積×(前記凹部範囲内の画素数÷処理領域の全画素数)により、または前記凹部範囲内の画素数×1画素の面積により、求められる。
そして、前記第三および第四の実施の形態においては、処理領域の決定(2−2)後は、各階調ごとの画素数集計(2−3)から面積算出(2−8)までを、識別化(2−7)における目視により識別化画素の一部削除を除き、自動化プログラムにより自動化することが可能である。
まず、本実施例は、本発明により、焼成後の3斤食パンのクラスト面に形成されたケーブインの面積(ケーブイン開始地点の開口面積)を測定等した実例である。
(1)3斤食パンの焼成
3斤食パン用焼型を4本連接した4列焼型を用いて、1回焼成した。焼成された4本の3斤食パンのなかから、視覚的および触感的に控えめなケーブインが認められ、本実施例の測定に適すると判断した1本を選択して、測定の対象検体に供した。
第四の実施の形態と同様の方法により測定した。コンピュータのビット数は8ビット(256階調)である。ここでは、1インチの直線上の画素数は96、処理領域は縦280mm×横110mm、従って該処理領域内の全画素数は440、083に設定した。これによりシキイ値を求めたところ、142階調(画素数の差異656)であった。
このようにして、前記第四の実施の形態と同様の方法によりケーブインの面積を測定した結果、(2つのケーブインの)合計面積は3344.3mm2 であった。2つのケーブインの個々の面積はそれぞれ2708.5mm2(38706画素)、635.8mm2(9086画素)であった。なお、この面積は、下記(4)のようにして数と位置とを特定した後のケーブインの面積の測定結果である。
処理領域内における、シキイ値に該当する階調の画素が1000以上の画素数の画素が連続して連なることにより囲まれた部分を特定し、これに赤色の着色を施した。上記のように、図9(c)に示すような画像が得られ、ケーブインの数および位置を特定することができることがわかる。
(4)グレースケール分布グラフ
グレースケール分布グラフを、図10に示すように、シキイ値に該当する階調を識別化するためのマーカーを挿入して、コンピュータのディスプレイに表示するとともに、これを印刷した。
画素数差異分布グラフを、図10に示すように、シキイ値に該当する階調を識別化するためのマーカーを挿入して、コンピュータのディスプレイに表示するとともに、これを印刷した。
(実験例1)
本実験例は、多数の3斤食パンのクラスト面に形成されたケーブインの面積(ケーブイン開始地点の開口平面積)を測定するとともに、従来の菜種置換法で同一ケーブインの凹部を満たす菜種の重量も測定し、両者の関係を分析したものである。
3斤食パン用焼型を4本連接した4列焼型を用いて、5回焼成した。該焼成の各回ごとに、焼成された4本の3斤食パンのなかから、視覚的および触感的に控えめなケーブインが認められ、本実施例の測定に適すると判断した3本ずつを選択して、計15本を測定の対象検体に供した。測定は、上記第四の実施の形態と同様である。
結果を図11に示す。図11(a)におけるテスト1〜5は、それぞれ各回の焼成で選択した3本の食パンの左右両側を測定した値(計6回)の合計値である。
このように、実施例により測定したケーブインの面積の数値と、従来の菜種置換法で同一ケーブインを満たす菜種の重量の数値との間には、極めて高い相関が認められ、従って、該測定面積は再現性のある、有意なものであることがわかる。
Claims (16)
- 物体表面に形成された凹部を画像処理により特定して認知する物体表面に形成された凹部の認知方法において、
凹部が形成された物体表面をグレースケールの形式によりデジタル画像データとしてコンピュータに取り込み、
該画像データにおいて該凹部を含み該凹部よりも広範囲の任意の処理領域を設定し、
該処理領域内におけるグレースケールの各階調ごとに画素数を計算して集計し、
該グレースケールにおける各階調毎の画素数の分布グラフまたは仮想分布グラフに係る以下の微分式F´(x)において、F´(x)の値を最大とするxを求めて、該xの値をシキイ値と決め、
- 物体表面に形成された凹部を画像処理により特定して認知する物体表面に形成された凹部の認知方法において、
凹部が形成された物体表面をグレースケールの形式によりデジタル画像データとしてコンピュータに取り込み、
該画像データにおいて該凹部を含み該凹部よりも広範囲の任意の処理領域を設定し、
該処理領域内におけるグレースケールの各階調ごとに画素数を計算して集計し、
該グレースケールの各階調ごとに、それぞれ次の一つ上の階調の画素数から当該階調の画素数を控除することにより、各階調相互間の画素数の差異のプラス最大値を求めて、当該最大値を示す階調をシキイ値と決め、
次に、前記シキイ値を境界としてシキイ値以下の、またはそれよりも低い階調の画素の部分を凹部として特定することを特徴とする物体表面に形成された凹部の認知方法。 - 前記シキイ値を境界として前記グレースケールの全階調の全画素を二値化し、
該二値化データに基づいて前記凹部の面積を求めることを特徴とする請求項1または2記載の物体表面に形成された凹部の認知方法。 - 前記処理領域の面積×(前記シキイ値に該当する階調以下の、またはそれよりも小さい全階調の全画素数÷全階調の全画素数)により、前記凹部の面積を求めることを特徴とする請求項3記載の物体表面に形成された凹部の認知方法。
- 物体表面に形成された凹部を画像処理により特定して認知する物体表面に形成された凹部の認知方法において、
凹部が形成された物体表面をグレースケールの形式によりデジタル画像データとしてコンピュータに取り込み、
該画像データにおいて該凹部を含み該凹部よりも広範囲の任意の処理領域を設定し、
該処理領域内におけるグレースケールの各階調ごとに画素数を計算して集計し、
該グレースケールにおける各階調毎の画素数の分布グラフまたは仮想分布グラフに係る以下の微分式F´(x)において、F´(x)の値を最大とするxを求めて、該xの値をシキイ値と決め、
- 物体表面に形成された凹部を画像処理により特定して認知する物体表面に形成された凹部の認知方法において、
凹部が形成された物体表面をグレースケールの形式によりデジタル画像データとしてコンピュータに取り込み、
該画像データにおいて該凹部を含み該凹部よりも広範囲の任意の処理領域を設定し、
該処理領域内におけるグレースケールの各階調ごとに画素数を計算して集計し、
該グレースケールの各階調ごとに、それぞれ次の一つ上の階調の画素数から当該階調の画素数を控除することにより、各階調相互間の画素数の差異のプラス最大値を求めて、当該最大値を示す階調をシキイ値と決め、
次に、該画像データにおいて、シキイ値に該当する階調の画素位置を特定し、該位置が特定された画素の全部または一部分を識別化し、該識別化した部分を凹部として特定することを特徴とする物体表面に形成された凹部の認知方法。 - 前記位置が特定された画素を識別化するにあたり、所定画素数以上連続して連なる部分を識別化することを特徴とする請求項5または6記載の物体表面に形成された凹部の認知方法。
- 前記位置が特定された画素を識別化するにあたり、所定画素数以上連続して連なることにより囲みを形成する部分を識別化することを特徴とする物体表面に形成された請求項7記載の凹部の認知方法。
- 前記特定された凹部の面積を求めることを特徴とする請求項5,6,7または8記載の物体表面に形成された凹部の認知方法。
- 前記特定された凹部が複数あるとき、各凹部ごとに別々に該各凹部の面積を求めることを特徴とする請求項5,6,7,8または9記載の物体表面に形成された凹部の認知方法。
- 前記処理領域の面積×(前記凹部範囲内の画素数÷該処理領域内の全画素数)により、または前記凹部範囲内の画素数×1画素の面積により、前記凹部の面積を求めることを特徴とする請求項9または10記載の物体表面に形成された凹部の認知方法。
- 前記処理領域内におけるグレースケールの各階調ごとに画素数を計算して集計して、該グレースケールにおける各階調毎の画素数の分布グラフを作成し、該グレースケールの分布グラフをコンピュータのディスプレイに表示し、および/または、印刷することを特徴とする請求項1,2,5または6記載の物体表面上に形成された凹部の認知方法。
- 前記グレースケールの分布グラフ中に、シキイ値に該当する階調を識別化するためのマーカーを挿入することを特徴とする請求項12記載の物体表面に形成された凹部の認知方法。
- 前記グレースケールにおいて、各階調ごとに、それぞれ次の一つ上の階調の画素数から当該階調の画素数を控除することにより、各階調相互間の画素数の差異を求めて、該画素数差異分布グラフをコンピュータのディスプレイに表示し、および/または、印刷することを特徴とする請求項2または6記載の物体表面に形成された凹部の認知方法。
- 前記画素数差異分布グラフ中にシキイ値に該当する階調を識別化するためのマーカーを挿入することを特徴とする請求項14記載の物体表面に形成された凹部の認知方法。
- 前記凹部が形成された物体表面が、焼成後の食パンのクラストの任意の1面であり、且つ該凹部が、ケーブインであることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一つの請求項に記載の物体表面に形成された凹部の認知方法。
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KR100855100B1 (ko) * | 2005-04-01 | 2008-08-29 | 도쿄 세이미츄 코퍼레이션 리미티드 | 외관 검사 장치 및 외관 검사 방법 |
CN117890068A (zh) * | 2024-03-14 | 2024-04-16 | 中国空气动力研究与发展中心低速空气动力研究所 | 一种结冰云雾颗粒尺寸重构方法及计算机可读存储介质 |
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CN117890068A (zh) * | 2024-03-14 | 2024-04-16 | 中国空气动力研究与发展中心低速空气动力研究所 | 一种结冰云雾颗粒尺寸重构方法及计算机可读存储介质 |
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