JP2005074539A - ロボット装置及びロボット装置の制御方法、並びにロボット装置にて実行されるプログラムを記録している記録媒体 - Google Patents

ロボット装置及びロボット装置の制御方法、並びにロボット装置にて実行されるプログラムを記録している記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 ロボット装置が自動的に、各関節の全角運動を行い、潤滑剤のまわりを良くし、摺動部にたまった削れ粉などのワイピング作用を促し、ポテンショノイズの除去を行い、痙攣を防ぐ。
【解決手段】 ロボット装置が起動されたときには(ステップS1)、ポテンショメータが装着されている全ての関節を全角動作させて移動可能全範囲に移動させ、ポテンショメータのブラシを移動可能全範囲に渡って移動させる(ステップS2)。これにより、上記摺動部におけるグリースオイルの回りがよくなる。
【選択図】 図11

Description

本発明は、ロボット装置及びロボット装置の制御方法、並びにロボット装置にて実行されるプログラムを記録している記録媒体に関し、例えばエンターティンメントロボットに適用して好適なものであり、頭部ユニット、胴体部ユニット、脚部ユニットに取り付けられアクチュエータの回転角度を検出するポテンショメータのノイズを自動的に除去することのできるロボット装置及びロボット装置の制御方法、並びにロボット装置にて実行されるプログラムを記録している記録媒体に関する。
電気的若しくは磁気的な作用を用いて人間の動作に似せた運動を行う機械装置のことを「ロボット」という。ロボットの語源は、スラブ語の"ROBOTA(奴隷機械)"に由来すると言われている。わが国では、ロボットが普及し始めたのは1960年代末からであるが、その多くは、工場における生産作業の自動化・無人化などを目的としたマニピュレータや搬送ロボットなどの産業用ロボット(industrial robot)であった。
最近では、イヌやネコ、クマのように4足歩行の動物の身体メカニズムやその動作を模したペット型ロボット、あるいは、ヒトやサルなどの2足直立歩行を行う動物の身体メカニズムや動作を模した「人間形」若しくは「人間型」のロボット(humanoid robot)など、脚式移動ロボットの構造やその安定歩行制御に関する研究開発が進展し、実用化への期待も高まってきている。これら脚式移動ロボットは、クローラ式ロボットに比し不安定で姿勢制御や歩行制御が難しくなるが、階段の昇降や障害物の乗り越えなど、柔軟な歩行・走行動作を実現できるという点で優れている。
アーム式ロボットのように、ある特定の場所に植設して用いるような据置きタイプのロボットは、部品の組立・選別作業など固定的・局所的な作業空間でのみ活動する。これに対し、移動式のロボットは、作業空間は非限定的であり、所定の経路上または無経路上を自在に移動して、所定の若しくは任意の人的作業を代行したり、ヒトやイヌあるいはその他の生命体に置き換わる種々のサービスを提供することができる。
脚式移動ロボットの用途の1つとして、産業活動・生産活動等における各種の難作業の代行が挙げられる。例えば、原子力発電プラントや火力発電プラント、石油化学プラントにおけるメンテナンス作業、製造工場における部品の搬送・組立作業、高層ビルにおける清掃、火災現場その他における救助といったような危険作業・難作業の代行などである。
また、脚式移動ロボットの他の用途として、上述の作業支援というよりも、生活密着型、すなわち人間との「共生」あるいは「エンターティンメント」という用途が挙げられる。この種のロボットは、ヒトあるいはイヌ(ペット)、クマなどの比較的知性の高い脚式移動動物の動作メカニズムや四肢を利用した豊かな感情表現を忠実に再現する。また、あらかじめ入力された動作パターンを単に忠実に実行するだけではなく、ユーザ(あるいは他のロボット)から受ける言葉や態度(「褒める」とか「叱る」、「叩く」など)に対して動的に対応した、生き生きとした応答表現を実現することも要求される。
このような脚式移動ロボットでは、脚部等を動かすために回転部材をモータなどのアクチュエータで回転する。そして、その回転角を回転角検出器(ポテンショメータ)にて検出し、検出値を制御に用いている。本件出願人は特開平11−77560号公報にて、ポテンショメータを用いて、駆動モータによって回転駆動される回転部材の回転角を検出し、脚部等の駆動状態を制御して、動作表現を行うエンタティンメントロボットに関する技術を開示している。
特開平11−77560号公報
しかし、上述したようなエンターティンメント型のロボット装置において、ある小さな特定範囲の動作を長時間繰り返していると、その動作角に相当するポテンショメータの摺動部のグリースオイルがなくなったり、稼働部周辺に摺動による削れ粉を堆積させてしまったりする。このため、ポテンショメータの摺動部には、ノイズが発生してしまうことがある。このポテンショメータのノイズによってロボット装置の各関節部のサーボが発振してしまい、ロボット装置が痙攣を起こしているように見えてしまうことがある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、ポテンショメータの摺動部におけるグリースオイルのまわりを良くし、上記削れ粉などのワイピング作用を促し、ポテンショノイズの除去を行うことができるロボット装置、ロボット装置の制御方法、並びにロボット装置にて実行されるプログラムを記録している記録媒体に関する。
本発明に係るロボット装置は、第1のリンクと第2のリンクが回転軸を介して回転自在に連結される関節部を有するロボット装置において、上記関節部を駆動する駆動手段と、上記駆動手段を制御する制御手段と、上記第1のリンクと上記第2のリンクとがなす関節回転角度を検出する、潤滑剤が塗布された回転角度検出装置を備え、上記制御手段は、上記駆動手段を制御することにより上記関節部を動作させ、上記潤滑剤を均すことにより、上記課題を解決する。
上記回転角度検出装置の摺動部上に堆積された抵抗体の削れ粉等は、均された潤滑剤によって包まれるので、上記削れ粉に上記回転角度検出装置の構成部品が直接接触するのを防ぐことができる。したがって、上記回転角度検出装置は、電気的ノイズを発生させることがない。
本発明に係るロボット装置の制御方法は、第1のリンクと第2のリンクが回転軸を介して回転自在に連結される関節部を有するロボット装置の制御方法において、上記関節部を駆動する駆動手段を制御する制御工程を備え、上記制御工程は上記駆動手段を制御することにより上記関節部を動作させ、上記第1のリンクと上記第2のリンクとがなす関節回転角度を検出する、潤滑剤が塗布された回転角度検出装置の上記潤滑剤を均すことにより、上記課題を解決する。
本発明に係る記録媒体は、第1のリンクと第2のリンクが回転軸を介して回転自在に連結される関節部を有するロボット装置によって実行されるノイズ除去プログラムを記録している記録媒体において、上記ノイズ除去プログラムとしては、上記関節部を駆動する駆動手段を制御する制御工程を備え、上記駆動手段を制御することにより上記関節部を動作させ、上記第1のリンクと上記第2のリンクとがなす関節回転角度を検出する、潤滑剤が塗布された回転角度検出装置の上記潤滑剤を均す処理を行うプログラムを記録していることにより上記課題を解決する。
本発明に係るロボット装置によれば、機器の起動時、あるいは一日一回などの頻度で、ロボット装置が自動的に、各関節の全角運動を行い、潤滑剤のまわりを良くし、摺動部にたまった削れ粉などのワイピング作用を促し、ポテンショノイズの除去を行い、上記痙攣を防ぐことができる。
本発明に係るロボット装置の制御方法によれば、機器の起動時、あるいは一日一回などの頻度で、ロボット装置が自動的に、各関節の全角運動を行い、潤滑剤のまわりを良くし、摺動部にたまった削れ粉などのワイピング作用を促し、ポテンショノイズの除去を行い、上記痙攣を防ぐことができる。
本発明に係るロボット装置によって実行されるノイズ除去用プログラムを記録している記録媒体をロボット装置が実行すれば、機器の起動時、あるいは一日一回などの頻度で、ロボット装置が自動的に、各関節の全角運動を行い、潤滑剤のまわりを良くし、摺動部にたまった削れ粉などのワイピング作用を促し、ポテンショノイズの除去を行い、上記痙攣を防ぐことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。この実施の形態は、周囲環境(或いは外部刺激)や内部状態に応じて自律行動をする自律型のロボット装置であり、特に4脚をそれぞれ自在に駆動しながら接地面に対して胴体部を移動する歩行動作を自律して行う。
このロボット装置は、起動時、あるいは一日一回などの頻度で、ロボット装置自身が「伸び」をするように、各関節の全角運動を行い、グリースオイルのまわりを良くし、摺動部にたまった削れ粉などのワイピング作用を促し、回転角度検出装置(ポテンショノイズ)の発生するポテンショノイズの除去を行う。以下、この動作をポテンショノイズ除去動作という。このポテンショノイズ除去動作は、記録媒体に記録されたポテンショノイズ除去プログラムをロボット装置の後述するCPUが実行することによって行われる。
このポテンショノイズ除去プログラムについての詳細は後述するが、このプログラムを実行することにより、ロボット装置は、関節部を駆動手段によって駆動し、回転角度検出装置に塗布された潤滑剤である例えばグリースオイルを均す。関節部は、胴体部ユニット中の肩、或いは股に相当する第1リンクと、この第1リンクと回転軸を介して回転自在に連結される例えば脚部の上腕部に相当する第2リンクからなる。また、脚部中でも、上腕部を第1リンクとすれば、下肢部は第2リンクとなる。つまり、上腕部(第1リンク)と下肢部(第2リンク)が回転軸を介して回転自在に連結される肘関節を構成することもある。また、首関節に注目すると、第1リンクは胴体部ユニットの首付近であり、第2リンクは頭部ユニットの首付近となる。
このロボット装置にあって、このような各関節部は、電動回転機である例えばモータを駆動手段として駆動される。モータの回転駆動力は、制御手段であるCPUなどによって制御される。上記各関節部の第1のリンクと第2のリンクがなす関節回転角度は、回転角度検出装置(ポテンショメータ)によって検出される。
つまり、本実施の形態のロボット装置は電動回転機であるモータによって各関節部を自動的に動かしてポテンショメータの摺動部に塗布されている例えばグリースオイルのような潤滑剤を均一にならし、上記削れ粉等を潤滑剤で包み、ポテンショメータの構成部品、例えば金属ブラシに直接接触させるのを防ぐ。これによって、ポテンショメータの検出信号に電気的ノイズが乗るのを防ぐことができる。
先ず、ロボット装置の構成について説明する。
図1に示すように、本実施の形態によるロボット装置70は、4足歩行の脚式移動ロボットであり、胴体部ユニット71の前後左右にそれぞれ脚部ユニット73A,73B,73C,73Dが連結されると共に、胴体部ユニット71の前端部に頭部ユニット72が連結されて構成されている。
胴体部ユニット71には、図2に示すように、CPU81、DRAM(Dynamic Random Access Memory)82、フラッシュROM(Read 0nly Memory)83、PC(Personal Computer)カードインターフェース回路84及び信号処理回路85が内部バス86を介して相互に接続されることにより形成されたコントロール部87と、このロボット装置70の動力源としてのバッテリ88とが収納されている。また、胴体部ユニット71には、ロボット装置1の向きや動きの加速度を検出するための角速度センサ89及び加速度センサ90なども収納されている。
また、頭部ユニット72には、外部の状況を撮像するとともに、周囲の明るさを検出するためのCCD(Charge Coupled Device)カメラ91と、前後に倒すといった使用者からの物理的な働きかきを検出するためのタッチセンサ92と、前方に位置する物体までの距離を測定するための距離センサ93と、外部音を集音するためのマイクロホン94と、各種音声を出力するためのスピーカ95と、ロボット装置70の「目」に相当するLED(Light Emitting Diode)(図示せず)などがそれぞれ所定位置に配置されている。
さらに、各脚部ユニット73A〜73Dの関節部分や各脚部ユニット73A〜73D及び胴体部ユニット71の各連結部分、並びに頭部ユニット72及び胴体部ユニット71の連結部分などにはそれぞれ自由度数分のアクチュエータ96〜96及びポテンショメータ97〜97が配設されている。例えば、アクチュエータ96〜96はサーボモータを構成として有している。サーボモータの駆動により、脚部ユニット73A〜73Dが制御されて、目標の姿勢或いは動作に遷移する。もちろん、歩行動作もサーボモータの駆動により制御された脚部ユニット73A〜73Dの接地面に対する自在な動きにより成される。
そして、これら角速度センサ89、加速度センサ90、タッチセンサ92、距離センサ93、マイクロホン94、スピーカ95、及び各ポテンショメータ97〜97などの各種センサ並びに、LED及び各アクチュエータ96 〜96は、それぞれ対応するハブ98〜98を介してコントロール部87の信号処理回路85と接続され、CCDカメラ91及びバッテリ88は、それぞれ信号処理回路85と直接接続されている。
信号処理回路85は、上述の各センサから供給されるセンサデータや画像データ及び音声データを順次取り込み、これらをそれぞれ内部バス86を介してDRAM82内の所定位置に順次格納する。また信号処理回路85は、これと共にバッテリ88から供給されるバッテリ残量を表すバッテリ残量データを順次取り込み、これをDRAM82内の所定位置に格納する。
このようにしてDRAM82に格納された各センサデータ、画像データ、音声データ及びバッテリ残量データは、この後CPU81がこのロボット装置70の動作制御を行う際に利用される。
実際上CPU81は、ロボット装置70の電源が投入された初期時、胴体部ユニット71の図示しないPCカードスロットに装填されたメモリカード99又はフラッシュROM83に格納された上記ポテンショノイズ除去用プログラムをPCカードインターフェース回路84を介して又は直接読み出し、これをDRAM82に格納する。
また、CPU81は、この後上述のように信号処理回路85よりDRAM82に順次格納される各センサデータ、画像データ、音声データ及びバッテリ残量データに基づいて自己及び周囲の状況や、使用者からの指示及び働きかけの有無などを判断する。
さらに、CPU81は、この判断結果に基づいて決定すると共に、上記各プログラムに基づいて必要なアクチュエータ96〜96を駆動させることにより、頭部ユニット72を上下左右に振らせたり、各脚部ユニット73A〜73Dを駆動させて歩行させるなどの行動を行わせる。
また、この際CPU81は、必要に応じて音声データを生成し、これを信号処理回路85を介して音声信号としてスピーカ95に与えることにより当該音声信号に基づく音声を外部に出力させたり、上述のLEDを点灯、消灯又は点滅させる。このようにしてこのロボット装置70においては、自己及び周囲の状況や、使用者からの指示及び働きかけに応じて自律的に行動し得るようになされている。
図3には、ロボット装置70の各脚部73の一部分を示す。モータ74の駆動を減速ギア75により関節部の回転部材に伝達し、関節部を動かす構造である。ポテンショメータ97は、脚部を動作させる減速ギアの回転軸に装着されている。具体的には、モータ74の駆動を脚部の関節に伝達する最終段の減速ギアの回転軸に装着されている。
ポテンショメータは、図4、図5及び図6に示すように、変換装置1及びケース2から構成されている。変換装置1は、回転角度を電気信号に変換する。ポテンショメータは、脚部、首部、胴体部ユニットに回転自在に支持されて、被測定体とされる図示しない回転軸が装着され、回転される回転軸の回転角度を変換装置1に伝える装着部材とされる装着部11を備えている。装着部11は、回転軸の外形形状より大きく形成された内側面11aを有し、この内側面11aに、回転軸が装着された際の当該回転軸の一部が突起部11dとされている。
変換装置1は、回転部材10及び抵抗パターン形成部材20から構成されている。図7には、回転軸の回転量を電気信号に変換する要部として、ブラシ12及び抵抗トラック22、23の位置関係を示している。
抵抗パターン形成部20は、基板21、二つの抵抗トラック22,23を有している。基板21は、薄型略円盤形状をなしている。この基板には、その略中央に略円形状の孔部21aが形成されている。そして、このような基板21上には、円周方向へ略C字形状に延びる外周側抵抗トラック22及びその内周側に離間して位置されて、環状に延びる内周側抵抗トラック23が形成されている。
外周側抵抗トラック22は、電気抵抗の大きいカーボン等の導電性材料粉体に熱硬化性樹脂ペーストを添加した抵抗材料からなる。この外周側抵抗トラック22の両端には、一体とされた端子24、25が設けられている。
また、内周側抵抗トラック23は、銀等の導電性材料粉末に熱硬化性樹脂ペーストを添加した導電性材料からなる。そして、この内周側抵抗トラック23には、上述した外周側抵抗トラック22の二つの端子24,25の間に位置されるように、一体とされた端子26が設けられている。
一方、回転部材10は、装着部11及びブラシ12とから構成されている。装着部11は、ある幅をもって形成された略環形状或いは略筒形状とされている。この装着部11は、塑性材料とされる例えば樹脂材により形成されている。そして、装着部11は、内側面11aの形状が、略D字形状とされている。すなわち、装着部11は、曲面部11bと平面部11cとから内側面11aが構成されており、いわゆるDカット孔形状とされた装着孔11fを有している。この装着孔11fには、被測定体とされる回転軸50の装着軸部51が装着される。装着軸部51は、略D字形状とされたいわゆるDカット軸形状とされている。装着孔11fの形状は、このような回転軸のDカット軸形状と略同形状とされている。
そして、この装着孔11fを構成する平面部11c上に、装着部11の高さ方向或いは回転軸の装着方向に延びて、突条部11dが形成されている。突条部11dは、平面部11c上において、装着部11の高さ方向に沿って、それぞれが略平行とされて形成されている。このような平面部11cにおける突条部11dの形状は、いわゆるリブ形状をなしているともいえる。
このような装着部11の外周面11eにブラシ12が取り付けられている。ブラシ12は、先端が櫛歯状に分割された形状とされている。このブラシ12は、略環状の装着部11が、基板21の孔部21a内に挿通された状態において、図7に示すように、その先端が外周側抵抗トラック22及び内周側抵抗トラック23状を摺動して移動するように成されてる。
以上のように、変換装置1の各部が構成されている。このような構成により、回転部材10の回転によって、ブラシ12の多接点摺動部による抵抗トラック22,23との接点位置が連続的に変化することで、抵抗トラック22,23における導電経路の長さが変化する。これにより、入力された回転量と対応した電圧が出力されるようになっている。
このような変換装置1はケース2に収納されている。ケース2は、ケース上蓋30及びケース下蓋40から構成されている。ケース上蓋30は、変換装置1が内部に収納可能となるように略円形の薄型皿形状とされている。主面31の略中央に略円形の開口部31aが形成されている。そして、ケース上蓋30の周壁32の端部の一部に切り欠き部32aが形成されている。このケース上蓋30は、その内部がケース下蓋40により閉塞される。ケース下蓋40は、略円形板形状とされている。このケース下蓋40の直径は、ケース上蓋30の直径と略径とされている。ケース下蓋40には、その略中央に、略円形の開口部40aが形成されている。
次に、上述のように構成されるポテンショメータのロボット装置70への装着例について説明する。図8に示すように、ロボット装置70は、概略として、胴体部71、頭部72、4本の脚部73a,73b,73c,73dとを有している。例えば脚部73aは、駆動手段とされるモータ74による駆動力が複数のギア75,76,77よりなるギア列によって関節部に伝えられて動かされる。
ポテンショメータ78(97)は、脚部を動作させるギアの回転軸に装着されている。モータ74の駆動力を脚部73aに伝達する最終段のギア77の回転軸77aにポテンショメータ78が装着されている。ここで、出力軸とされる回転軸77aはいわゆるDカット軸形状とされている。なお、図8では、一の脚部73aが複数のギア75,76,77を介してモータ74によって駆動される例を図示しているが、他の脚部73b,73c,73dについても同様の構成とされ、ポテンショメータが装着されている。
ポテンショメータ78は、ロボット装置70が脚部73aを動作させた際の脚部73aの回転角度(或いは回動角度)を検出している。図8に示す例では、ポテンショメータ78は、ロボット装置70の脚部73aの股関節の回転角度(或いは回動角度)を検出している。なお、ロボット装置70におけるポテンショメータ78の配設位置については、これに限定されるものではない。例えば、脚部の膝の回転角度を検出するようにポテンショメータを配設することもできる。或いは頭部の回動角度を検出するようにポテンショメータを配設することもできる。
ところで、ロボット装置70において、ある小さな特定範囲の動作を長時間繰り返していると、その動作角に相当するポテンショメータの摺動部のグリースオイルがなくなったり、稼働部周辺に摺動による削れ粉を堆積させてしまったりする。例えば、頭部ユニットと胴体部ユニットの間の首関節をモータによって動かすことのできるロボット装置にあって、当該首関節を例えば100時間程動かさずに、歩行動作などを続けているとする。すると、図9に示すように、ポテンショメータのブラシ12が外周側抵抗トラック22上で前後(図面左右方向)に微摺動を繰り返すことになる。このとき、上記外周側抵抗トラック22上に塗布されているグリースオイルは、図9の(b)に示すように、時間の経過に伴ってブラシ12の摺動部から離れていく前後方向に盛り上がっていく。そして、ついには上記摺動部上に、グリースオイルがなくなり、抵抗材料とブラシ12が直接接触することにより、抵抗材料の削れ或いは摩耗が発生し、その削れ粉(摩耗粉)202が摺動部周辺に堆積することになる。この削れ粉に微摺動をしているブラシ12が接触するとポテンショメータの検出信号中には電気的なノイズが乗ってしまう。
例えば、図10の(b)には、上記ロボット装置の上記首関節が100時間動かされなかったときに、ポテンショメータの検出信号に乗った電気的なノイズ203を示している。本来は、図10の(a)に示すような検出信号であったのが、上記首関節を約100時間動かさなかったことにより、電気的なノイズ203が発生してしまっている。これでは、信号処理回路85を介してCPU81に供給される検出データは首関節の制御に用いることはできない。サーボを発振させてしまうなど、誤った制御をしてしまうことになる。例えば、首関節に痙攣を発生させてしまう。
そこで、本実施の形態では、ポテンショノイズ除去用プログラムを上記記録媒体から取り出してCPUが実行し、自動的にポテンショメータの摺動部におけるグリースオイルのまわりを良くし、上記削れ粉などのワイピング作用を促し、ポテンショノイズの除去を行う。これにより、例えば上記首関節のポテンショメータによる検出信号には、図10の(c)に示すように電気的ノイズが無くなる。
図11〜図13には、自動的にポテンショメータの摺動部におけるグリースオイルのまわりを良くするためのポテンショノイズ除去用プログラムの具体例を示す。先ず、図11に示すように、ロボット装置70が起動されたときには(ステップS1)、ポテンショメータが装着されている全ての関節を全角動作させて移動可能全範囲に移動させ、ポテンショメータのブラシを移動可能全範囲に渡って移動させる(ステップS2)。これにより、上記摺動部におけるグリースオイルの回りがよくなり、図9の(a)の状態に戻る。
また、図12に示すように、所定時間例えば100時間毎の経過を検出したとき(ステップS11)に、ポテンショメータが装着されている全ての関節を全角動作させて移動可能全範囲に移動させ、ポテンショメータのブラシを移動可能全範囲に渡って移動させる(ステップS12)。これにより、上記摺動部におけるグリースオイルの回りがよくなり、図9の(a)の状態に戻る。
また、図13に示すように、ロボット装置70が起動されたときには(ステップS21)、過去の動作記録のログを調べ(ステップS22)、固定動作が所定時間続いている関節があるか否かを判定し(ステップS23)、もし有るのであれば該当する関節を全角動作させて移動可能全範囲に移動させ、ポテンショメータのブラシを移動可能全範囲に渡って移動させる(ステップS24)。これにより、上記摺動部におけるグリースオイルの回りがよくなり、図9の(a)の状態に戻る。
また、上記図10の(b)に示すような電気的ノイズ203を検出した時点で、該当する関節を全角動作させて移動可能全範囲に移動させ、ポテンショメータのブラシを移動可能全範囲に渡って移動させる。これにより、上記摺動部におけるグリースオイルの回りがよくなり、図9の(a)の状態に戻る。
次に、ロボット装置70が実行する上記ポテンショノイズ除去用プログラムを含めたソフトウェア構成について説明する。ロボット装置70におけるソフトウェア構成は、図14に示すようになる。この図14において、デバイス・ドライバ・レイヤ130は、プログラムの最下位層に位置し、複数のデバイス・ドライバからなるデバイス・ドライバ・セット131から構成されている。この場合、各デバイス・ドライバは、CCDカメラ20(図1及び図2)やタイマ等の通常のコンピュータで用いられるハードウェアに直接アクセスすることを許されたオブジェクトであり、対応するハードウェアからの割り込みを受けて処理を行う。
また、ロボティック・サーバ・オブジェクト132は、デバイス・ドライバ・レイヤ130の上位に位置し、例えば上述の各種センサやアクチュエータ96〜96等のハードウェアにアクセスするためのインターフェースを提供するソフトウェア群でなるバーチャル・ロボット133と、電源の切換えなどを管理するソフトウェア群でなるバワーマネージャ134と、他の種々のデバイス・ドライバを管理するソフトウェア群でなるデバイス・ドライバ・マネージャ135と、ロボット装置70の機構を管理するソフトウェア群でなるデザインド・ロボット136とから構成されている。
マネージャ・オブジェクト137は、オブジェクト・マネージャ138及びサービス・マネージャ139から構成されている。オブジェクト・マネージャ138は、ロボティック・サーバ・オブジェクト132、ミドル・ウェア・レイヤ140、及びアプリケーション・レイヤ141に含まれる各ソフトウェア群の起動や終了を管理するソフトウェア群であり、サービス・マネージャ139は、メモリカード99(図2)に格納されたコネクションファイルに記述されている各オブジェクト間の接続情報に基づいて各オブジェクトの接続を管理するソフトウェア群である。
ミドル・ウェア・レイヤ140は、ロボティック・サーバ・オブジェクト132の上位層に位置し、画像処理や音声処理などのこのロボット装置70の基本的な機能を提供するソフトウェア群から構成されている。
また、アプリケーション・レイヤ141は、ミドル・ウェア・レイヤ140の上位層に位置し、当該ミドル・ウェア・レイヤ140を構成する各ソフトウェア群によって処理された処理結果に基づいてロボット装置70の行動を決定するためのソフトウェア群から構成されている。
なお、ミドル・ウェア・レイヤ140及びアプリケーション・レイヤ141の具体なソフトウェア構成をそれぞれ図15、図16に示す。
ミドル・ウェア・レイヤ40は、図15に示すように、騒音検出用、温度検出用、明るさ検出用、音階認識用、距離検出用、姿勢検出用、咥え検出用、動き検出用及び色認識用の各信号処理モジュール150〜158並びに入力セマンティクスコンバータモジュール159などを有する認識系160と、出力セマンティクスコンバータモジュール168並びに姿勢管理用、トラッキング用、モーション再生用、歩行用、転倒復帰用、ライト点灯用及び音再生用の各信号処理モジュール161〜167などを有する出力系169とから構成されている。
認識系160の各信号処理モジュール150〜158は、ロボティック・サーバ・オブジェクト132のバーチャル・ロボット133によりDRAM82(図2)から読み出される各センサデータや画像データ及び音声データのうちの対応するデータを取り込み、当該データに基づいて所定の処理を施して、処理結果を入力セマンティクスコンバータモジュール159に与える。ここで、例えば、バーチャル・ロボット133は、所定の通信規約によって、信号の授受或いは変換をする部分として構成されている。
入力セマンティクスコンバータモジュール159は、これら各信号処理モジュール150〜158から与えられる処理結果に基づいて、「うるさい」、「暑い」、「明るい」、「ボールを検出した」、「転倒を検出した」、「撫でられた」、「叩かれた」、「ドミソの音階が聞こえた」、「動く物体を検出した」、「障害物を検出した」又は「物体を咥えた」などの自己及び周囲の状況(内部状況及び外部状況)や、使用者からの指令及び働きかけを認識し、認識結果をアプリケーション・レイヤ141(図15)に出力する。
アプリケーション・レイヤ14lは、図16に示すように、行動モデルライブラリ170、行動切換モジュール171、学習モジュール172、感情モデル173及び本能モデル174の5つのモジュールから構成されている。
行動モデルライブラリ170には、図17に示すように、「バッテリ残量が少なくなった場合」、「転倒復帰する」、「障害物を回避する場合」、「感情を表現する場合」、「ボールを検出した場合」、「横置きの骨を咥える」、「縦置きの骨を咥える」、「縦置きの骨を頭で倒す」などの予め選択されたいくつかの条件項目にそれぞれ対応させて、それぞれ独立した行動モデル170〜170が設けられている。
そして、これら行動モデル170〜170は、それぞれ入力セマンティクスコンバータモジュール59から認識結果が与えられたときや、最後の認識結果が与えられてから一定時間が経過したときなどに、必要に応じて後述のように感情モデル173に保持されている対応する情動のパラメータ値や、本能モデル174に保持されている対応する欲求のパラメータ値を参照しながら続く行動をそれぞれ決定し、決定結果を行動切換モジュール171に出力する。
なお、この実施の形態の場合、各行動モデル170〜170は、次の行動を決定する手法として、図18に示すような1つのノード(状態)NODE〜NODEから他のどのノードNODE〜NODEに遷移するかを各ノードNODE〜NODEに間を接続するアークARC〜ARCに対してそれぞれ設定された遷移確率P〜Pに基づいて確率的に決定する有限確率オートマトンと呼ばれるアルゴリズムを用いる。
具体的に、各行動モデル170〜170は、それぞれ自己の行動モデル170〜170を形成するノードNODE〜NODEにそれぞれ対応させて、これらノードNODE〜NODEごとに図19に示すような状態遷移表180を有している。
この状態遷移表180では、そのノードNODE〜NODEにおいて遷移条件とする入力イベント(認識結果)が「入力イベント名」の列に優先順に列記され、その遷移条件についてのさらなる条件が「データ名」及び「データ範囲」の列における対応する行に記述されている。
したがって、図19の状態遷移表180で表されるノードNODE100では、「ボールを検出(BALL)」という認識結果が与えられた場合に、当該認識結果と共に与えられるそのボールの「大きさ(SIZE)」が「0から1000」の範囲であることや、「障害物を検出(OBSTACLE)」という認識結果が与えられた場合に、当該認識結果と共に与えられるその障害物までの「距離(DISTANCE)」が「0から100」の範囲であることが他のノードに遷移するための条件となっている。もちろん、「骨を検出」、「ピンクを検出」、或いは「物体を咥えたことを検出」という認識結果が与えられた場合に、当該認識結果と共に与えられる「距離」、「面積」、「ゲイン」が所定範囲であることが他のノードに遷移するための条件となっている。
また、このノードNODE100では、認識結果の入力がない場合においても、行動モデル170〜170が周期的に参照する感情モデル173及び本能モデル174にそれぞれ保持された各情動及び各欲求のパラメータ値のうち、感情モデル173に保持された「喜び(JOY)」、「驚き(SURPRISE)」若しくは「悲しみ(SUDNESS)」のいずれかのパラメータ値が「50から100」の範囲であるときには他のノードに遷移することができるようになっている。
また、状態遷移表180では、「他のノードヘの遷移確率」の欄における「遷移先ノード」の行にそのノードNODE〜 NODEから遷移できるノード名が列記されていると共に、「入力イベント名」、「データ値」及び「データの範囲」の列に記述された全ての条件が揃ったときに遷移できる他の各ノードNODE〜NODEへの遷移確率が「他のノードヘの遷移確率」の欄内の対応する箇所にそれぞれ記述され、そのノードNODE〜NODEに遷移する際に出力すべき行動が「他のノードヘの遷移確率」の欄における「出力行動」の行に記述されている。なお、「他のノードヘの遷移確率」の欄における各行の確率の和は100[%]となっている。
したがって、図19の状態遷移表180で表されるノードNODE100では、例えば「ボールを検出(BALL)」し、そのボールの「SIZE(大きさ)」が「0から1000」の範囲であるという認識結果が与えられた場合には、「30[%]」の確率で「ノードNODE120(node 120)」に遷移でき、そのとき「ACTION1」の行動が出力されることとなる。
各行動モデル70〜70は、それぞれこのような状態遷移表180として記述されたノードNODE〜 NODEがいくつも繋がるようにして構成されており、入力セマンティクスコンバータモジュール59から認識結果が与えられたときなどに、対応するノードNODE〜NODEの状態遷移表を利用して確率的に次の行動を決定し、決定結果を行動切換モジュール71に出力するようになされている。
図17に示す行動切換モジュール171は、行動モデルライブラリ170の各行動モデル170〜170からそれぞれ出力される行動のうち、予め定められた優先順位の高い行動モデル170〜170から出力された行動を選択し、当該行動を実行すべき旨のコマンド(以下、これを行動コマンドという。)をミドル・ウェア・レイヤ140の出力セマンティクスコンバータモジュール168に送出する。なお、この実施の形態においては、図16において下側に表記された行動モデル170〜170ほど優先順位が高く設定されている。
また、行動切換モジュール171は、行動完了後に出力セマンティクスコンバータモジュール168から与えられる行動完了情報に基づいて、その行動が完了したことを学習モジュール172、感情モデル173及び本能モデル174に通知する。
一方、学習モジュール172は、入力セマンティクスコンバータモジュール159から与えられる認識結果のうち、「叩かれた」や「撫でられた」など、使用者からの働きかけとして受けた教示の認識結果を入力する。
そして、学習モジュール172は、この認識結果及び行動切換モジュール171からの通知に基づいて、「叩かれた(叱られた)」ときにはその行動の発現確率を低下させ、「撫でられた(誉められた)」ときにはその行動の発現確率を上昇させるように、行動モデルライブラリ170における対応する行動モデル170〜170の対応する遷移確率を変更する。
他方、感情モデル173は、「喜び(joy)」、「悲しみ(sadness)」、「怒り(anger)」、「驚き(surprise)」、「嫌悪(disgust)」及び「恐れ(fear)」の合計6つの情動について、各情動ごとにその情動の強さを表すパラメータを保持している。そして、感情モデル173は、これら各情動のパラメータ値を、それぞれ入力セマンティクスコンバータモジュール159から与えられる「叩かれた」及び「撫でられた」などの特定の認識結果と、経過時間及び行動切換モジュール171からの通知などに基づいて周期的に更新する。
具体的には、感情モデル173は、入力セマンティクスコンバータモジュール159から与えられる認識結果と、そのときのロボット装置1の行動と、前回更新してからの経過時間などに基づいて所定の演算式により算出されるそのときのその情動の変動量を△E[t]、現在のその情動のパラメータ値をE[t]、その情動の感度を表す係数をkとして、下記(1)式によって次の周期におけるその情動のパラメータ値E[t+1]を算出し、これを現在のその情動のパラメータ値E[t]と置き換えるようにしてその情動のパラメータ値を更新する。また、感情モデル173は、これと同様にして全ての情動のパラメータ値を更新する。
E[t+1]=E[t]+ke×ΔE[t] ・・・(1)
なお、各認識結果や出力セマンティクスコンバータモジュール168からの通知が各情動のパラメータ値の変動量△E[t]にどの程度の影響を与えるかは予め決められており、例えば「叩かれた」といった認識結果は「怒り」の情動のパラメータ値の変動量△E[t]に大きな影響を与え、「撫でられた」といった認識結果は「喜び」の情動のパラメータ値の変動量△E[t]に大きな影響を与えるようになっている。
ここで、出力セマンティクスコンバータモジュール168からの通知とは、いわゆる行動のフィードバック情報(行動完了情報)であり、行動の出現結果の情報であり、感情モデル173は、このような情報によっても感情を変化させる。これは、例えば、「吠える」といった行動により怒りの感情レベルが下がるといったようなことである。なお、出力セマンティクスコンバータモジュール168からの通知は、上述した学習モジュール172にも入力されており、学習モジュール172は、その通知に基づいて行動モデル170〜170の対応する遷移確率を変更する。
なお、行動結果のフィードバックは、行動切換モジュレータ171の出力(感情が付加された行動)によりなされるものであってもよい。
一方、本能モデル174は、「運動欲(exercise)」、「愛情欲(affection)」、「食欲(appetite)」及び「好奇心(curiosity)」の互いに独立した4つの欲求について、これら欲求ごとにその欲求の強さを表すパラメータを保持している。そして、本能モデル174は、これらの欲求のパラメータ値を、それぞれ入力セマンティクスコンバータモジュール159から与えられる認識結果や、経過時間及び行動切換モジュール171からの通知などに基づいて周期的に更新する。
具体的には、本能モデル174は、「運動欲」、「愛情欲」及び「好奇心」については、認識結果、経過時間及び出力セマンティクスコンバータモジュール168からの通知などに基づいて所定の演算式により算出されるそのときのその欲求の変動量をΔI[k]、現在のその欲求のパラメータ値をI[k]、その欲求の感度を表す係数kとして、所定周期で(2)式を用いて次の周期におけるその欲求のパラメータ値I[k+1]を算出し、この演算結果を現在のその欲求のパラメータ値I[k]と置き換えるようにしてその欲求のパラメータ値を更新する。また、本能モデル174は、これと同様にして「食欲」を除く各欲求のパラメータ値を更新する。
I[k+1]=I[k]+ki×ΔI[k] ・・・(2)
なお、認識結果及び出力セマンティクスコンバータモジュール168からの通知などが各欲求のパラメータ値の変動量△I[k]にどの程度の影響を与えるかは予め決められており、例えば出力セマンティクスコンバータモジュール168からの通知は、「疲れ」のパラメータ値の変動量△I[k]に大きな影響を与えるようになっている。
また、このロボット装置70においては、各情動及び各欲求(本能)のパラメータ値がそれぞれ0から100までの範囲で変動するように規制されており、また係数k、kの値も各情動及び各欲求ごとに個別に設定されている。
一方、ミドル・ウェア・レイヤ140の出力セマンティクスコンバータモジュール168は、図15に示すように、上述のようにしてアプリケーション・レイヤ141の行動切換モジュール171から与えられる「前進」、「喜ぶ」、「鳴く」又は「トラッキング(ボールを追いかける)」といった抽象的な行動コマンドを出力系169の対応する信号処理モジュール161〜167に与える。
そしてこれら信号処理モジュール161〜167は、行動コマンドが与えられると当該行動コマンドに基づいて、その行動を行うために対応するアクチュエータ96〜96(図2)に与えるべきサーボ指令値や、スピーカ95(図2)から出力する音の音声データ及び又は「目」のLEDに与える駆動データを生成し、これらのデータをロボティック・サーバ・オブジェクト132のバーチャル・ロボット133及び信号処理回路85(図2)を順次介して対応するアクチュエータ96〜96又はスピーカ95又はLEDに順次送出する。
ミドル・ウェア・レイヤ140内の認識系160の騒音検出用、温度検出用、明るさ検出用、音階認識用、距離検出用、姿勢検出用、咥え検出用、動き検出用及び色認識用の各信号処理モジュール150〜158は、処理結果を入力セマンティクスコンバータモジュール159に与える。
入力セマンティクスコンバータモジュール159は、これら各信号処理モジュール150〜158から与えられる処理結果に基づいて、「うるさい」、「暑い」、「明るい」、「ボールを検出した」、「転倒を検出した」、「撫でられた」、「叩かれた」、「ドミソの音階が聞こえた」、「動く物体を検出した」、「障害物を検出した」又は「物体を咥えた」などの自己及び周囲の状況(内部状況及び外部状況)や、使用者からの指令及び働きかけを認識し、認識結果をアプリケーション・レイヤ141(図15)に出力する。
特に、行動モデルライブラリ170は、入力セマンティクスコンバータモジュール159から認識結果が与えられたときに、必要に応じて感情モデル173に保持されている対応する情動のパラメータ値や、本能モデル174に保持されている対応する欲求のパラメータ値を参照しながら続く行動をそれぞれ決定し、決定結果を行動切換モジュール171に出力する。具体的に、各行動モデル170〜170は、入力セマンティクスコンバータモジュール159から認識結果が与えられたときなどに、対応するノードNODE〜NODEの状態遷移表を利用して確率的に次の行動を決定し、決定結果を行動切換モジュール171に出力する。
ロボット装置の外観斜視図である。 ロボット装置の回路構成を示すブロック図である。 ポテンショメータが配置された脚部の要部外観図である。 ポテンショメータの分解図である。 ポテンショメータの底面図である。 ポテンショメータの側面図である。 ポテンショメータの抵抗トラックを示す図である。 ポテンショメータが装着されるロボット装置の概略構成図である。 ポテンショノイズの発生のメカニズムを説明するための図である。 ポテンショノイズを示す図である。 ポテンショノイズ除去用プログラムの第1具体例を示すフローチャートである。 ポテンショノイズ除去用プログラムの第2具体例を示すフローチャートである。 ポテンショノイズ除去用プログラムの第3具体例を示すフローチャートである。 ロボット装置のソフトウェア構成を示すブロック図である。 ロボット装置のソフトウェア構成におけるミドル・ウェア・レイヤの構成を示すブロック図である。 ロボット装置のソフトウェア構成におけるアプリケーション・レイヤの構成を示すブロック図である。 アプリケーション・レイヤの行動モデルライブラリの構成を示すブロック図である。 ロボット装置の行動決定のための情報となる有限確率オートマトンを説明するために使用した図である。 有限確率オートマトンの各ノードに用意された状態遷移表を示す図である。
符号の説明
70 ロボット装置、71 胴体部、72 頭部、74 モータ、78,97 ポテンショメータ、81 CPU、85 信号処理回路、81 CCDカメラ

Claims (16)

  1. 第1のリンクと第2のリンクが回転軸を介して回転自在に連結される関節部を有するロボット装置において、
    上記関節部を駆動する駆動手段と、
    上記駆動手段を制御する制御手段と、
    上記第1のリンクと上記第2のリンクとがなす関節回転角度を検出する、潤滑剤が塗布された回転角度検出装置を備え、
    上記制御手段は、上記駆動手段を制御することにより上記関節部を動作させ、上記潤滑剤を均すことを特徴とするロボット装置。
  2. 上記駆動手段は電動回転機であり、上記制御手段は上記電動回転機によって上記関節部を自動的に動かして上記潤滑剤を均すことを特徴とする請求項1記載のロボット装置。
  3. 上記回転角度検出装置は、上記関節回転角度を可変抵抗値に換えて検出するために抵抗体と、この抵抗体上を摺動する金属ブラシを備えてなり、抵抗体上の摺動部には潤滑剤が塗布されていることを特徴とする請求項1記載のロボット装置。
  4. 上記制御手段は、ロボット装置が起動される度に、全ての関節部を自動的に動かして全ての回転角度検出装置の摺動部に塗布されている潤滑剤を均すことを特徴とする請求項1記載のロボット装置。
  5. 上記制御手段は、ロボット装置が起動された状態で所定時間経過したことを検出すると、全ての関節部を自動的に動かして全ての回転角度検出装置の摺動部に塗布されている潤滑剤を均すことを特徴とする請求項1記載のロボット装置。
  6. 上記制御手段は、ロボット装置が起動された状態で固定動作が所定時間続いている関節部を検出すると、検出した関節を自動的に動かして該当する回転角度検出装置の摺動部に塗布されている潤滑剤を均すことを特徴とする請求項1記載のロボット装置。
  7. 第1のリンクと第2のリンクが回転軸を介して回転自在に連結される関節部を有するロボット装置の制御方法において、
    上記関節部を駆動する駆動手段を制御する制御工程を備え、
    上記制御工程は上記駆動手段を制御することにより上記関節部を動作させ、上記第1のリンクと上記第2のリンクとがなす関節回転角度を検出する、潤滑剤が塗布された回転角度検出装置の上記潤滑剤を均すことを特徴とするロボット装置の制御方法。
  8. 上記駆動手段は電動回転機であり、上記制御工程は上記電動回転機によって上記関節部を自動的に動かして上記潤滑剤を均すことを特徴とする請求項7記載のロボット装置の制御方法。
  9. 上記制御工程は、ロボット装置が起動される度に、全ての関節部を自動的に動かして全ての回転角度検出装置の摺動部に塗布されている潤滑剤を均すことを特徴とする請求項7記載のロボット装置の制御方法。
  10. 上記制御工程は、ロボット装置が起動された状態で所定時間経過したことを検出すると、全ての関節部を自動的に動かして全ての回転角度検出装置の摺動部に塗布されている潤滑剤を均すことを特徴とする請求項7記載のロボット装置の制御方法。
  11. 上記制御工程は、ロボット装置が起動された状態で固定動作が所定時間続いている関節を検出すると、検出した関節を自動的に動かして該当する回転角度検出装置の摺動部に塗布されている潤滑剤を均すことを特徴とする請求項7記載のロボット装置の制御方法。
  12. 第1のリンクと第2のリンクが回転軸を介して回転自在に連結される関節部を有するロボット装置によって実行されるノイズ除去プログラムを記録している記録媒体において、
    上記ノイズ除去プログラムとしては、
    上記関節部を駆動する駆動手段を制御する制御工程を備え、上記駆動手段を制御することにより上記関節部を動作させ、上記第1のリンクと上記第2のリンクとがなす関節回転角度を検出する、潤滑剤が塗布された回転角度検出装置の上記潤滑剤を均す処理を行うプログラムを記録していることを特徴とする記録媒体。
  13. 上記駆動手段は電動回転機であり、上記電動回転機によって上記関節部を自動的に動かして上記潤滑剤を均す上記制御工程を備えたノイズ除去プログラムを記録していることを特徴とする請求項12記載の記録媒体。
  14. ロボット装置が起動される度に、全ての関節部を自動的に動かして全ての回転角度検出装置の摺動部に塗布されている潤滑剤を均す上記制御工程を備えたノイズ除去プログラムを記録していることを特徴とする請求項12記載の記録媒体。
  15. ロボット装置が起動された状態で所定時間経過したことを検出すると、全ての関節部を自動的に動かして全ての回転角度検出装置の摺動部に塗布されている潤滑剤を均す上記制御工程を備えたノイズ除去プログラムを記録していることを特徴とする請求項12記載の記録媒体。
  16. ロボット装置が起動された状態で固定動作が所定時間続いている関節を検出すると、検出した関節を自動的に動かして該当する回転角度検出装置の摺動部に塗布されている潤滑剤を均す上記制御工程を備えたノイズ除去プログラムを記録していることを特徴とする請求項12記載の記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008200827A (ja) * 2007-02-22 2008-09-04 Nec Access Technica Ltd パーソナルロボット
JP7359631B2 (ja) 2019-10-10 2023-10-11 アズビル株式会社 流量制御装置

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