JP2005073212A - スロットアレーアンテナ - Google Patents
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Abstract
【構成】導波管(1a)とフレア保持部(1b)および輻射部の被支え部(1d)を一体構造とし、必要に応じて交叉偏波除去スクリーン(4)の保持部(1c)も一体化した輻射部(1)とする。またアンテナ単独で防水筐体に納めるオープン形アンテナの場合は、給電導波管(2a)と補強部(2b)および補強接続部(2c)とを一体化した部(2補強給電)とし、補強部の給電導波管部分に直接給電器を構成する。
【効果】輻射部(1)と補強給電部(2)はそれぞれ多くの機能を一体化して押し出し成形することが可能となる。またスロット導波管(1a)とフレア保持部(1b)を一体化したことにより、(整合部)の接触不安定の心配がない。これらにより部品点数を大幅に削減して軽量化し、品質の安定した組立て簡便なスロットアレーアンテナを実現できる。
【選択図】図1
Description
図2においてスロット導波管(11)は、標準寸法導波管のE面に、アレーを構成する複数の交互傾斜スロット(図示せず)が設けられている。
導波管押さえ(12b)はスロット導波管(11)を挟み込み固定すると共に、(整合部)を形成し、フレア(12a)空間との整合を行うと共に、水平偏波モードの安定化を行う。
交叉偏波抑圧用のスクリーン(13)はわずかに残った傾斜スロットに起因する垂直偏波成分を除去するもので、波長に対して十分狭い垂直の格子(図7参考)である。本例では金属板に多数のスリットを設けたものを折り曲げ、導波管押さえ(12b)にネジまたはリベットで固定している。
なお、スクリーンは省略されたり、筐体輻射部の内側に設置されることもある。
以上の輻射部に、本例では板金で折り曲げ加工された導波管押さえ(12b)でスロット導波管を保持し、更に(整合部)を構成すると共にフレア(12a)を形成し、垂直面の指向性を絞っている。
数本のフレアステイ(18)は主に上部のフレア(12a)を支持するもので、フレアの厚みが十分厚いなど堅固な場合は省略することもある。
このため、長手方向のほぼ中央に別部材の給電口としてコーナベンドまたは同軸導波管変換器または導波管フランジ(図示せず)等による給電器(16)が設けられ、端部までの伝送には給電器に接続された給電導波管(14)が使われる。
給電導波管(14)は一般に標準寸法導波管が使われ、端部まで適宜補強板(15)に支持し、端部で曲線に折り曲げて、または端部折り返し用ベンド(図示せず)を使ってスロット導波管に接続される。
補強板(15)はほぼアンテナの長手方向全長に渡って配置され、レドーム(19b)や中央付近でスキャナ本体に取り付けるためのペデスタル(6)にネジ固定される。
防水筐体の輻射面(19a)以外を金属製の筐体とする場合は補強板(15)が省略されることもある。
下部のフレアと補強板とはネジまたはリベット接続され、補強接続板(17)はスロット導波管押さえ(12b)の締め付け部分と、および補強板と、ネジまたはリベットで接続され、アンテナ内の重量を支持し筐体内部を補強している。なお、本例のように輻射面(5a)と筐体(5b)を樹脂製の一体レドームとする場合、一般的には紫外線等による強度の時間劣化があるので、レドーム自体をを補強の用に供することはできない。また、短い小型のアンテナと送受信部をまとめて防水筐体に納めた所謂ドーム形小型レーダの場合(図示せず)は水平ビーム幅が広いため簡略化を優先し、スロット導波管長手方向の中央から直接給電する。
この場合は一般的に給電導波管や補強板、ペデスタル等は省略し、導波管押さえ(12b)やスロット導波管の中央に同軸形の回転軸を直接取り付け、スロット導波管中央内部で同軸導波管変換を行って給電するものが多い。
また、補強関係もこれ以上縮小できないため、軽量化・簡略化には新たな発想が求められていた。
本発明は上記の課題を解決することを目的とするもので、部品点数の大幅削減と軽量化および組立て簡略化と共に安定した品質の得られるスロットアレーアンテナを提供する。
このように、本発明によれば、部品点数が大幅に削減され、軽量化されると共に、品質の安定した、組立て簡便な導波管スロットアレーアンテナを実現できる。
本実施例ではレドーム輻射部(5a)と防水筐体(5b)はABS系樹脂による一体押し出し成形のレドームとし、輻射部と筐体との境目には小さな突起をフレア支え(5c)としてを設けている。
フレアの他端はレドーム(5)に設けたフレア支え(5c)に差込んで支えている。
フレア(3)は補強の用には供してなく、上記のように薄い軽量素材を使うことができるため、フレア支え(5c)には無理がかからず、単にフレアの振れ止めとして機能している。
従ってフレア材料や開口角度の都合によっては図2のフレアステイを使用しても良い。
なお、軽量素材として樹脂板に導電塗料を塗布したものを使用することもできる。
これは(整合部)の外側にあるので、垂直偏波成分がほとんどないためで、公知の通り水平偏波成分は垂直方向に1/2波長以上の隙間がないと通れないためである。
なお、スクリーンの垂直方向の長さが使用周波数の1波長以上であれば、格子とスクリーン保持部の接触の有無は交叉偏波抑圧特性などにほとんど影響しない。
但し、図5(距離)に示すスロット導波管とスクリーンの距離は交叉偏波抑圧特性やスロット導波管の輻射特性に影響するので、固定方法に応じてスクリーン保持部の位置に注意を払う必要がある。また、公知の通り交叉偏波成分すなわち垂直偏波成分はスロット導波管に設けた交互に傾斜するスロットに起因しており、アンテナ長が比較的長くスロット数が多い場合は相対的にスロットの傾斜が少なくなり、交叉偏波成分が減少とするので、スクリーンを設けなくとも良い場合もある。
送受信部とアンテナをまとめてレドーム防水筐体に納めるドーム形小型レーダの場合は従来と同様に輻射部(1)に直接回転軸を取り付けるが、固定には被支持部(1d)を利用すればよい。(図示せず)
この場合、本発明では押出し成形可能な図4に示す補強給電部(2)を使用する。
図1で給電導波管(2a)は補強部(2b)と一体にしてあり、給電導波管にも補強用リブと同様な機能をもたせている。
また、補強接続部(2c)も一体化して、補強リブの機能を持たせると共に被支持部(1d)との接続を少数のネジまたはリベットで済むようにしている。
なお、ペデスタル(6)との接続は従来と同様にかしめナットまたは押出しネジ(2d)を設けてネジ止めしている。
また、フレアとして薄い素材を使用したとき、振動による振れを防止する必要がある場合は上部フレアと筐体間や、下部フレアと給電導波管間に少量のポリスチレン発泡材などを配置してもよい。
1a;スロット導波管
1b;フレア保持部
1c;スクリーン保持部
1d;被支持部
2 ;補強給電部
2a;給電導波管
2b;補強部
2c;補強接続部
2d;かしめナットまたは押出しネジ
3 ;フレア
4 ;スクリーン
4a;フィルムスクリーン
4b;スリット打ち抜きスクリーン
5a;筐体輻射面
5b;防水筐体
5c;フレア支え
6 ;ペデスタル
7 ;コーナーベンド
7a;傾斜駒
7b;導波管開口
8 ;スペーサ
9 ;同軸導波管変換器
9a;短絡駒
9b;丸穴
9c;変換プローブ
11 ;従来技術のスロット導波管
12a;フレア
12b;導波管押さえ
13 ;スクリーン
14 ;給電導波管
15 ;補強板
16 ;給電器
17 ;補強接続板
18 ;フレアステイ
19a;筐体輻射部
19b;防水筐体
Claims (6)
- 水平に配置された導波管のE面に複数のスロットを設けたスロット導波管(1a)と、垂直断面にホーン状に連続的に広がる導体のフレア(3)を設け、必要に応じて交叉偏波除去用スクリーン(4)を有するスロットアレーアンテナにおいて、
フレア(3)を保持するフレア保持部(1b)とスロット導波管(1a)および被支持部(1c)とを一体構造とした輻射部(1)を有することを特徴とする導波管スロットアレーアンテナ。 - フレア保持部(1b)に交叉偏波除去用のスクリーン(4)の保持部(1c)を一体構造で設けた輻射部(1)を有することを特徴とする特許請求範囲1のスロットアレーアンテナ。
- 水平に配置された導波管のE面に複数のスロットを設けたスロット導波管(1a)と、垂直断面にホーン状に連続的に広がる導体のフレア(3)を設け、必要に応じて交叉偏波除去用スクリーン(4)を有し、アンテナ単独で防水筐体(5a,5b)に納め、補強部(2b)と給電導波管(2a)を有し、前記スロット導波管に接続補強するスロットアレーアンテナにおいて、
給電導波管(2a)と補強部(2b)および補強接続部(2c)とを一体構造とし、この給電導波管の長手方向中央部に給電器を構成したことを特徴とするスロットアレーアンテナ。 - 給電器として傾斜駒(7a)と導波管開口(7b)によるHベンドを構成したことを特徴とする特許請求範囲3のスロットアレーアンテナ。
- 給電器として短絡と駒(9a)丸穴(9b)とを設け、プローブ(9c)が挿入されることによって、同軸導波管変換器を構成したことを特徴とする特許請求範囲3のスロットアレーアンテナ。
- 特許請求範囲1の輻射部と特許請求範囲3の補強給電部を組み合わせたスロットアレーアンテナ。
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