JP2005072885A - 複数チャンネル周波数変換機及びこれを用いた追尾信号周波数変換機 - Google Patents

複数チャンネル周波数変換機及びこれを用いた追尾信号周波数変換機 Download PDF

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Abstract

【課題】 標準2チャンネル周波数変換機を用いて3チャンネル以上の複数チャンネル周波数変換機を構成する。
【解決手段】 第1の入力端子11から入力される第1の高周波信号21を周波数変換して第1の周波数変換信号61を第1の出力端子71へ出力する第1の混合器31、第2の入力端子12から入力される第2の高周波信号22を周波数変換して第2の周波数変換信号62を第2の出力端子72へ出力する第2の混合器32、及び局発信号入力端子80から入力される局発信号44を第1の混合器31と第2の混合器32に分配して出力する第1の分配器51から構成される2チャンネル周波数変換部101を単一にまたは並列に複数設け、局発信号を発生する局部発振器4と、この局部発振器が発生する局発信号を局発信号入力端子80に分配して出力する第2の分配器52とを備える。
【選択図】 図3



Description

この発明は、複数の高周波信号をそれぞれ低い周波数の信号に変換する複数チャンネル周波数変換機に係わり、上記高周波信号が、衛星、ロケットまたは航空機などの移動体を追跡管制するための追尾信号である場合のように、複数の高周波信号間の位相関係、すなわち位相差が、周波数変換後も保存される複数チャンネル周波数変換機に関する。
従来の複数チャンネル周波数変換機においては、チャンネル数が4であり、複数チャンネル周波数変換機の局部発振器が発生する局発信号を4分配して、各高周波信号が入力される4つの混合器へそれぞれ出力する構成にしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−190749号公報(第5頁、第1図)
従来の複数チャンネル周波数変換機では、高周波信号が入力される混合器をチャンネル数備え、局部発振器が発生する局発信号をチャンネル数分配して各混合器へ出力する。高周波信号が衛星、ロケットまたは航空機などの移動体の追尾信号の場合、周波数変換する追尾信号のチャンネル数は、一般に、追尾基準信号(和信号)と2つの追尾誤差信号(差信号)の3つとなる。直交する二つの偏波の追尾信号を受信して合成する偏波ダイバーシティを用いる場合にはチャンネル数がさらに増える。従来の複数チャンネル周波数変換機においてチャンネル数が3つ以上になると、3つ以上の混合器と各混合器に局発信号を分配する分配器が必要となる。2チャンネルの周波数変換機は標準品として市販されているので比較的安価に入手できるが、3チャンネル以上の周波数変換機は一般に特注品となり入手が容易でなく、標準品である2チャンネル周波数変換機と比較し価格も高い。したがって、市販の標準品の活用によるコスト低減が求められる3チャンネル以上の複数チャンネル周波数変換機には特注品を適用できないという問題点があった。
この発明は上記のような課題を解消するためになされたもので、第1の目的は、標準品である2チャンネル周波数変換機の構成を一部変更したものを複数用い、さらに簡易な付加回路を追加することにより、2チャンネル周波数変換機を活用して3チャンネル以上の複数チャンネル周波数変換機を得るものである。
また、第2の目的は、複数の高周波信号間の位相関係(位相差)が周波数変換後も保存される複数チャンネル周波数変換機を得るものである。
この発明に係る複数チャンネル周波数変換機においては、第1の入力端子から入力される第1の高周波信号を周波数変換して第1の周波数変換信号を第1の出力端子へ出力する第1の混合器、第2の入力端子から入力される第2の高周波信号を周波数変換して第2の周波数変換信号を第2の出力端子へ出力する第2の混合器、及び局発信号入力端子から入力される局発信号を第1の混合器と第2の混合器に分配して出力する第1の分配器から構成される2チャンネル周波数変換部を単一にまたは並列に複数設け、局発信号を発生する局部発振器と、この局部発振器が発生する局発信号を局発信号入力端子に分配して出力する第2の分配器とを備えたものである。
この発明は、第1の入力端子から入力される第1の高周波信号を周波数変換して第1の周波数変換信号を第1の出力端子へ出力する第1の混合器、第2の入力端子から入力される第2の高周波信号を周波数変換して第2の周波数変換信号を第2の出力端子へ出力する第2の混合器、及び局発信号入力端子から入力される局発信号を第1の混合器と第2の混合器に分配して出力する第1の分配器から構成される2チャンネル周波数変換部を単一にまたは並列に複数設け、局発信号を発生する局部発振器と、この局部発振器が発生する局発信号を局発信号入力端子に分配して出力する第2の分配器とを備えたので、標準品の2チャンネル周波数変換機に局発信号入力端子を設ける変更を施すことにより2チャンネル周波数変換部を構成できる。また、局発信号を分配する第2の分配器を含む付加回路を新たに設け、この第2の分配器を用いて分配された局発信号を複数の局発信号入力端子に入力することができる。このように、標準品である2チャンネル周波数変換機の構成を一部変更したものを複数用い、さらに簡易な付加回路を追加することにより、2チャンネル周波数変換機を活用して3チャンネル以上の複数チャンネル周波数変換機を得ることができる。
周波数変換される高周波信号が追尾信号である場合を例にとり説明する。
実施の形態1.
標準品である2チャンネル周波数変換機の構成を一部変更したものを並列に2セット用い、さらに付加回路を追加して、4チャンネル周波数変換機を構成する場合を例にとり説明する。
図1は、この発明の実施の形態1における4チャンネル周波数変換機の要部となる2チャンネル周波数変換機の構成を説明するブロック図である。図1において、第1の入力端子11から入力された第1の高周波信号である第1の追尾信号21は第1の混合器31へ入力される。同様に、第2の入力端子12から入力された第2の高周波信号である第2の追尾信号22は第2の混合器32へ入力される。また、局部発振器4から発生された局発信号40は、第1の分配器(図中、分配器をPD:Power Dividerと記す。)である第1のT分岐形電力分配器51へ入力される。さらに、局発信号40は第1のT分岐形電力分配器51により第1の混合器入力局発信号45と第2の混合器入力局発信号46に分配され、それぞれ第1の混合器31と第2の混合器32へ入力される。ここで、第1の混合器入力局発信号45と第2の混合器入力局発信号46の周波数は同一である。
第1の追尾信号21は、第1の混合器31により第1の追尾信号21の周波数成分と第1の混合器入力局発信号45の周波数との差の周波数成分を有する第1の周波数変換信号61に変換され、第1の出力端子71へ出力される。同様に、第2の追尾信号22は、第2の混合器32により第2の追尾信号22の周波数成分と第2の混合器入力局発信号46の周波数との差の周波数成分を有する第2の周波数変換信号62に変換され、第2の出力端子72へ出力される。このように、第1の高周波信号である第1の追尾信号21と第2の高周波信号である第2の追尾信号22とがそれぞれ第1の周波数変換信号61と第2の周波数変換信号62とに変換されて出力される2つの信号経路(チャンネル)を有する2チャンネル周波数変換機100が構成される。
図2は、この発明の実施の形態1における4チャンネル周波数変換機の第1の基本ユニット102を説明するブロック図である。図2において、2チャンネル周波数変換部101は、図1で示した第1の入力端子11、第1の混合器31、第1の出力端子71、第2の入力端子12、第2の混合器32、第2の出力端子72、第1のT分岐形電力分配器51に加え、局発信号入力端子80が外部インタフェースとして設けられる。
局発信号入力端子80から入力された第1の分配器入力局発信号44は第1のT分岐形電力分配器51へ入力される。ここで、第1の分配器入力局発信号44は局部発振器4が発生する局発信号40と同じ周波数を有する。局部発振器4から発生された局発信号40は、第2の分配器である第2のT分岐形電力分配器52へ入力される。局発信号40は第2のT分岐形電力分配器52により第1の局発信号41と第2の局発信号42に分配され、それぞれ第1の局発信号出力端子81と第2の局発信号出力端子82へ出力される。これらの第1の局発信号出力端子81及び第2の局発信号出力端子82は外部インタフェースとして設けられる。ここで、局発信号入力端子80、第2のT分岐形電力分配器52、第1の局発信号出力端子81及び第2の局発信号出力端子82は、図1で示した2チャンネル周波数変換機100の構成に対し変更を施した付加回路である。このように、2チャンネル周波数変換部101、局部発振器4、第2のT分岐形電力分配器52、第1の局発信号出力端子81及び第2の局発信号出力端子82により第1の基本ユニット102を構成する。
図3は、この発明の実施の形態1における4チャンネル周波数変換機の全体構成を説明するブロック図である。図2で示した第1の基本ユニット102を並列に2セット設け、さらに第1の基本ユニット102の外部に付加回路を設けることにより4チャンネル周波数変換機103を構成する。図3において、第1の基本ユニット102aにおける第1の局発信号出力端子81aと局発信号入力端子80aとが第1のジャンパー線43aにより接続される。また、第2の局発信号出力端子82aと第1の基本ユニット102bにおける局発信号入力端子80bとが第2のジャンパー線43bにより接続される。さらに、第1の基本ユニット102bにおいて、第1の局発信号出力端子81bに第1の終端器83b、第2の局発信号出力端子82bに第2の終端器84bが接続される。ここで、第1の基本ユニット102の外部に設ける付加回路とは、第1のジャンパー線43a、第2のジャンパー線43b、第1の終端器83b及び第2の終端器84bである。
図3における第1の基本ユニット102a及び102bは図2で示した第1の基本ユニット102と同一の構成であり、第1の入力端子11から第1の混合器31の入力端に至る伝送線路と、第2の入力端子12から第2の混合器32の入力端に至る伝送線路とは、それぞれ所定の帯域内において周波数分散性がなく線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成される。また、第1の混合器31及び第2の混合器32は、同一の製造方法、同一の製造ロットを用いて製造することにより、上記所定の帯域内において周波数変換時の群遅延特性が同一となるように構成される。ここで、所定の帯域とは、第1の追尾信号21及び第2の追尾信号22に割り当てられている周波数帯域である。さらに、第1の混合器31の出力端から第1の出力端子71に至る伝送線路と、第2の混合器32の出力端から第2の出力端子72に至る伝送線路とは、それぞれ第1の混合器31及び第2の混合器32により周波数変換された第1の周波数変換信号61及び第2の周波数変換信号62が有する周波数帯域内において周波数分散性がなく線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成される。
また、第1の基本ユニット102aの第2のT分岐形電力分配器52aは、第2のT分岐形電力分配器52aの入力端における局発信号40aの位相に対し、第2のT分岐形電力分配器52aの二つの出力端における第1の局発信号41a及び第2の局発信号42aの位相差がそれぞれ等しくなるように構成される。また、第2のT分岐形電力分配器52aの一方の出力端から第1の局発信号出力端子81aに至る伝送線路と、第2のT分岐形電力分配器52aのもう一方の出力端から第2の局発信号出力端子82aに至る伝送線路とは、それぞれ線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成される。また、第1のジャンパー線43aと第2のジャンパー線43bはそれぞれ線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成される。さらに、第1の基本ユニット102aにおける局発信号入力端子80aから第1のT分岐形電力分配器51aの入力端に至る伝送線路と、第1の基本ユニット102bにおける局発信号入力端子80bから第1のT分岐形電力分配器51bの入力端に至る伝送線路とは、それぞれ線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成される。
また、第1の基本ユニット102aの第1のT分岐形電力分配器51aにおいて、第1のT分岐形電力分配器51aの入力端における第1の分配器入力局発信号44aの位相に対し、第1のT分岐形電力分配器51aの二つの出力端における第1の混合器入力局発信号45a及び第2の混合器入力局発信号46aの位相差はそれぞれ等しい。同様に、第1の基本ユニット102bの第1のT分岐形電力分配器51bにおいて、第1のT分岐形電力分配器51bの入力端における第1の混合器入力局発信号44bの位相に対し、第1のT分岐形電力分配器51bの二つの出力端における第1の混合器入力局発信号45b及び第2の混合器入力局発信号46bの位相差はそれぞれ等しい。さらに、上記4つの位相差がすべて等しくなるように、第1のT分岐形電力分配器51a及び第1のT分岐形電力分配器51bが構成される。
また、第1の基本ユニット102aの第1のT分岐形電力分配器51aの一方の出力端から第1の混合器31aの局発信号入力端に至る伝送線路と、第1のT分岐形電力分配器51aのもう一方の出力端から第2の混合器32aの局発信号入力端に至る伝送線路と、第1の基本ユニット102bの第1のT分岐形電力分配器51bの一方の出力端から第1の混合器31bの局発信号入力端に至る伝送線路と、第1のT分岐形電力分配器51bのもう一方の出力端から第2の混合器32bの局発信号入力端に至る伝送線路とは、それぞれ線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成される。
次に動作について説明する。第1の基本ユニット102aにおいて、第1の入力端子11aから入力された第1の追尾信号21aは第1の混合器31aへ入力される。また、第2の入力端子12aから入力された第2の追尾信号22aは第2の混合器32aへ入力される。同様に、第1の基本ユニット102bにおいて、第1の入力端子11bから入力された第1の追尾信号21bは第1の混合器31bへ入力される。また、第2の入力端子12bから入力された第2の追尾信号22bは第2の混合器32bへ入力される。
ここで、第1の基本ユニット102aにおいて、第1の入力端子11aから第1の混合器31aの入力端に至る伝送線路と、第2の入力端子12aから第2の混合器32aの入力端に至る伝送線路とが、それぞれ追尾信号の帯域内において周波数分散性がなく線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成され、第1の基本ユニット102bについても同様であるので、第1の基本ユニット102aの第1の入力端子11aにおける第1の追尾信号21a、第2の入力端子12aにおける第2の追尾信号22a、第1の基本ユニット102bの第1の入力端子11bにおける第1の追尾信号21b及び第2の入力端子12bにおける第2の追尾信号22bは、第1の基本ユニット102aにおける第1の混合器31a、第2の混合器32a、第1の基本ユニット102bにおける第1の混合器31b及び第2の混合器32bのそれぞれの入力端において、追尾信号の帯域内のすべての周波数成分に対し同じ量の位相遅れが生じる。すなわち、上記4つの追尾信号21a、22a、21b及び22bに対し、各入力端子11a、12a、11b及び12bから対応する混合器31a、32a、31b及び32bの入力端までの群遅延時間が等しい。したがって、追尾信号の帯域内のすべての周波数成分に対し、上記4つの入力端子11a、12a、11b及び12bにおける上記4つの追尾信号21a、22a、21b及び22bの間の位相関係(位相差)は、上記4つの混合器31a、32a、31b及び32bの入力端において保存される。
第1の基本ユニット102aにおける局部発振器4aから発生された局発信号40aは第2の分配器である第2のT分岐形電力分配器52aへ入力される。局発信号40aは第2のT分岐形電力分配器52aにより第1の局発信号41aと第2の局発信号42aに分配され、それぞれ第1の局発信号出力端子81aと第2の局発信号出力端子82aへ出力される。なお、局発信号40a、第1の局発信号41a及び第2の局発信号42aの周波数は同じである。このように、局発信号40aは第2のT分岐形電力分配器52aにより2チャンネル周波数変換部101の数だけ分配される。
ここで、第2のT分岐形電力分配器52aにおいて、第2のT分岐形電力分配器52aの入力端における局発信号40aの位相に対し、第2のT分岐形電力分配器52aの二つの出力端における第1の局発信号41a及び第2の局発信号42aの位相差はそれぞれ等しい。また、第2のT分岐形電力分配器52aの一方の出力端から第1の局発信号出力端子81aに至る伝送線路と、第2のT分岐形電力分配器52aのもう一方の出力端から第2の局発信号出力端子82aに至る伝送線路とが、それぞれ線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成されるので、第1の局発信号41a及び第2の局発信号42aは、第2のT分岐形電力分配器52aの二つの出力端からそれぞれ対応する第1の局発信号出力端子81a及び第2の局発信号出力端子82aまで伝送する間に同じ量の位相遅れが生じる。なお、局発信号40aが局部発振器4aの出力端から第2のT分岐形電力分配器52aの入力端まで伝送する間に生じる位相遅れは、第1の局発信号41a及び第2の局発信号42aの位相に対し共通に寄与する。したがって、局部発振器4aの出力端における局発信号40aの位相に対し、第1の局発信号出力端子81a及び第2の局発信号出力端子82aにおけるそれぞれの局発信号の位相遅れはそれぞれ等しい。
第1の基本ユニット102aの第1の局発信号出力端子81aから出力された第1の局発信号41aは、第1のジャンパー線43aを経由して第1の基本ユニット102aの局発信号入力端子80aへ入力される。同様に、第1の基本ユニット102aの第2の局発信号出力端子82aから出力された第2の局発信号42aは、第2のジャンパー線43bを経由して第1の基本ユニット102bの局発信号入力端子80bへ入力される。
ここで、第1のジャンパー線43aと第2のジャンパー線43bとがそれぞれ線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成されるので、第1の局発信号41a及び第2の局発信号42aは、それぞれ、第1の局発信号出力端子81aから局発信号入力端子80aまで、及び、第2の局発信号出力端子82aから局発信号入力端子80bまで伝送する間に同じ量の位相遅れが生じる。
第1の基本ユニット102aの局発信号入力端子80aから入力された第1の局発信号41aは、第1の分配器入力局発信号44aとなって第1のT分岐形電力分配器51aへ入力される。第1の分配器入力局発信号44aは第1のT分岐形電力分配器51aにより第1の混合器入力局発信号45aと第2の混合器入力局発信号46aに分配され、それぞれ第1の混合器31aと第2の混合器32aへ入力される。
同様に、第1の基本ユニット102bの局発信号入力端子80bから入力された第2の局発信号42aは、第1の分配器入力局発信号44bとなって第1のT分岐形電力分配器51bへ入力される。第1の分配器入力局発信号44bは第1のT分岐形電力分配器51bにより第1の混合器入力局発信号45bと第2の混合器入力局発信号46bに分配され、それぞれ第1の混合器31bと第2の混合器32bへ入力される。
ここで、局発信号入力端子80aから第1のT分岐形電力分配器51aの入力端に至る伝送線路と、局発信号入力端子80bから第1のT分岐形電力分配器51bの入力端に至る伝送線路とが、それぞれ線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成されるので、第1の分配器入力局発信号44a及び第1の分配器入力局発信号44bは、それぞれ、局発信号入力端子80aから第1のT分岐形電力分配器51aの入力端まで、及び、局発信号入力端子80bから第1のT分岐形電力分配器51bの入力端まで伝送する間に同じ量の位相遅れが生じる。
また、第1のT分岐形電力分配器51aにおいて、第1のT分岐形電力分配器51aの入力端における第1の分配器入力局発信号44aの位相に対し、第1のT分岐形電力分配器51aの二つの出力端における第1の混合器入力局発信号45a及び第2の混合器入力局発信号46aの位相差はそれぞれ等しい。同様に、第1のT分岐形電力分配器51bにおいて、第1のT分岐形電力分配器51bの入力端における第1の混合器入力局発信号44bの位相に対し、第1のT分岐形電力分配器51bの二つの出力端における第1の混合器入力局発信号45b及び第2の混合器入力局発信号46bの位相差もそれぞれ等しい。さらに、上記4つの位相差はすべて等しい。
さらに、第1の基本ユニット102aの第1のT分岐形電力分配器51aの一方の出力端から第1の混合器31aの局発信号入力端に至る伝送線路と、第1のT分岐形電力分配器51aのもう一方の出力端から第2の混合器32aの局発信号入力端に至る伝送線路と、第1の基本ユニット102bの第1のT分岐形電力分配器51bの一方の出力端から第1の混合器31bの局発信号入力端に至る伝送線路と、第1のT分岐形電力分配器51bのもう一方の出力端から第2の混合器32bの局発信号入力端に至る伝送線路とが、それぞれ線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成されるので、第1の混合器入力局発信号45a及び第2の混合器入力局発信号46aが、それぞれ、第1のT分岐形電力分配器51aの二つの出力端から第1の混合器31a及び第2の混合器32aのそれぞれの局発信号入力端まで伝送する間、ならびに、第1の混合器入力局発信号45b及び第2の混合器入力局発信号46bが、それぞれ、第1のT分岐形電力分配器51bの二つの出力端から第1の混合器31b及び第2の混合器32bのそれぞれの局発信号入力端まで伝送する間の位相遅れはすべて等しい。
したがって、第1の混合器31a、第2の混合器32a、第1の混合器31b及び第2の混合器32bの各局発信号入力端における局発信号の周波数と位相はすべて等しい。すなわち、局部発振器4aの出力端から上記4つの混合器の局発信号入力端までのそれぞれの電気長がすべて等しい。
第1の基本ユニット102aの第1の追尾信号21aは、第1の混合器31aにより第1の追尾信号21aの周波数成分と第1の混合器入力局発信号45aの周波数との差の周波数成分を有する第1の周波数変換信号61aに変換され、第1の出力端子71aへ出力される。また、第2の追尾信号22aは、第2の混合器32aにより第2の追尾信号22aの周波数成分と第2の混合器入力局発信号46aの周波数との差の周波数成分を有する第2の周波数変換信号62aに変換され、第2の出力端子72aへ出力される。
同様に、第1の基本ユニット102bの第1の追尾信号21bは、第1の混合器31bにより第1の追尾信号21bの周波数成分と第1の混合器入力局発信号45bの周波数との差の周波数成分を有する第1の周波数変換信号61bに変換され、第1の出力端子71bへ出力される。また、第2の追尾信号22bは、第2の混合器32bにより第2の追尾信号22bの周波数成分と第2の混合器入力局発信号46bの周波数との差の周波数成分を有する第2の周波数変換信号62bに変換され、第2の出力端子72bへ出力される。
ここで、第1の基本ユニット102aにおける第1の混合器31a及び第2の混合器32aは所定の帯域内において周波数変換時の群遅延特性が同一となるように構成され、各混合器へ入力される局発信号の周波数及び位相も同一であり、第1の基本ユニット102bについても同様なので、各混合器の出力端における各周波数変換信号間の位相関係(位相差)は、各混合器の入力端における各追尾信号間の位相関係(位相差)と同一となる。すなわち、所定の帯域において、第1の混合器に入力される第1の高周波信号と第2の混合器に入力される第2の高周波信号との位相差が、上記第1の混合器から出力される第1の周波数変換信号と上記第2の混合器から出力される第2の周波数変換信号との位相差に等しい。
さらに、第1の基本ユニット102aにおける第1の混合器31aの出力端から第1の出力端子71aに至る伝送線路と、第2の混合器32aの出力端から第2の出力端子72aに至る伝送線路とが、それぞれ第1の混合器31a及び第2の混合器32aにより周波数変換された第1の周波数変換信号61a及び第2の周波数変換信号62aが有する周波数帯域内において周波数分散性がなく線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成され、第1の基本ユニット102bについても同様なので、各混合器31a、32a、31b及び32bの出力端からそれぞれ対応する出力端子71a、72a、71b及び72bまで周波数変換信号が伝送する間の位相遅れも、周波数変換信号の帯域内のすべての周波数成分に対し同一となる。すなわち、上記4つの周波数変換信号61a、62a、61b及び62bに対し、各混合器31a、32a、31b及び32bの出力端から対応する出力端子71a、72a、71b及び72bまでの群遅延時間が等しい。したがって、周波数変換信号61a、62a、61b及び62bの帯域内のすべての周波数成分に対し、上記4つの混合器31a、32a、31b及び32bの出力端における上記4つの周波数変換信号61a、62a、61b及び62bの間の位相関係(位相差)は、上記4つの出力端子71a、72a、71b及び72bにおいて保存される。
このように、第1の基本ユニット102a及び102bへ入力される4つの追尾信号21a、22a、21b及び22bの間の各入力端子11a、12a、11b及び12bにおける位相関係(位相差)は、対応する出力端子71a、72a、71b及び71bにおける周波数変換信号間の位相関係(位相差)と同一となる。すなわち、4つの高周波信号である追尾信号21a、22a、21b及び22bの間の位相関係(位相差)が周波数変換後も保存される。
一方、第1の基本ユニット102bにおける局部発振器4bから発生された局発信号40bは、第2の分配器である第2のT分岐形電力分配器52bへ入力される。局発信号40bは第2のT分岐形電力分配器52bにより第1の局発信号41bと第2の局発信号42bに分配され、それぞれ第1の局発信号出力端子81bと第2の局発信号出力端子82bへ出力される。第1の局発信号出力端子81bへ出力される第1の局発信号41bは、第1の終端器83bにより熱となって吸収され、第1の基本ユニット102b内の他の部品に影響を及ぼさない。同様に第2の局発信号出力端子82bへ出力される第2の局発信号42bは、第2の終端器84bにより熱となって吸収され、第1の基本ユニット102b内の他の部品に影響を及ぼさない。
このように、第1の基本ユニット102aにおける局部発振器4aから発生された局発信号40aは、第1の基本ユニット102aにおける第2のT分岐形電力分配器52a、第1のT分岐形電力分配器51a、及び第1の基本ユニット102bにおける第1のT分岐形電力分配器51bにより4分配され、それぞれ混合器31a、32a、31b及び32bへ入力されることにより、4チャンネル周波数変換機103へ入力される4つの追尾信号21a、22a、21b及び22bの周波数変換に供される。一方、第1の基本ユニット102bにおける局部発振器4bから発生された局発信号40bは、4チャンネル周波数変換機103へ入力される4つの追尾信号21a、22a、21b及び22bの周波数変換に供されない。
このように、第2のT分岐形電力分配器52aを第1の基本ユニット102aの内部に設けたので、第1の基本ユニット102a内における第2のT分岐形電力分配器52aと他の構成部品との温度差を抑えられ、さらに第1の基本ユニット102aの内部と第1の基本ユニット102bの内部との温度差も抑えることにより、温度変化による局発信号の位相特性や振幅特性のばらつきを抑圧できる利点がある。
上記の実施の形態1の説明において、4チャンネル周波数変換機103を構成する例を示したが、1つのチャンネルにおける入力端子及び出力端子に終端器を接続することにより3チャンネル周波数変換機が得られる。
このように構成された実施の形態1による4チャンネル周波数変換機は、第1の入力端子から入力される第1の高周波信号を周波数変換して第1の周波数変換信号を第1の出力端子へ出力する第1の混合器、第2の入力端子から入力される第2の高周波信号を周波数変換して第2の周波数変換信号を第2の出力端子へ出力する第2の混合器、及び局発信号入力端子から入力される局発信号を第1の混合器と第2の混合器に分配して出力する第1の分配器から構成される2チャンネル周波数変換部を並列に複数設け、局発信号を発生する局部発振器と、この局部発振器が発生する局発信号を局発信号入力端子に分配して出力する第2の分配器とを備えたので、標準品の2チャンネル周波数変換機に局発信号入力端子を設ける変更を施すことにより2チャンネル周波数変換部を構成でき、また、局発信号を分配する第2の分配器を含む付加回路を新たに設け、この第2の分配器を用いて分配された局発信号を複数の局発信号入力端子に入力することができ、標準品である2チャンネル周波数変換機の構成を一部変更したものを複数用い、さらに簡易な付加回路を追加することにより、2チャンネル周波数変換機を活用して3チャンネル以上の複数チャンネル周波数変換機を得ることができる。
また、所定の帯域において、2チャンネル周波数変換部における第1の入力端子から第1の混合器の入力端までの群遅延時間と第2の入力端子から第2の混合器の入力端までの群遅延時間とが等しく、第1の混合器の周波数変換における群遅延特性と第2の混合器の周波数変換における群遅延特性とが等しく、第1の混合器の出力端から第1の出力端子までの群遅延時間と第2の混合器の出力端から第2の出力端子までの群遅延時間とが等しく、かつ、局部発振器の出力端から上記2チャンネル周波数変換部の第1の混合器及び第2の混合器までのそれぞれの電気長を等しく構成したので、4つの追尾信号間の位相関係が周波数変換後も保存される4チャンネル周波数変換機を得ることができる。
また、第2のT分岐形電力分配器52aを第1の基本ユニット102aの内部に設けたので、第1の基本ユニット102a内における第2のT分岐形電力分配器52aと他の構成部品との温度差を抑えられ、さらに第1の基本ユニット102aの内部と第1の基本ユニット102bの内部との温度差も抑えることにより、温度変化による局発信号の位相特性や振幅特性のばらつきを抑圧できる4チャンネル周波数変換機を得ることができる。
実施の形態2.
図4は、この発明の実施の形態2における2チャンネル周波数変換機の構成を説明するブロック図である。図2で示した第1の基本ユニット102を1セット用い、さらに付加回路を追加して、2チャンネル周波数変換機を構成する。図4において、第1の基本ユニット102は図2で示した構成と同じである。第1の局発信号出力端子81と局発信号入力端子80とを第1のジャンパー線43aにより接続し、第2の局発信号出力端子82に第2の終端器84を接続する。ここで、第1のジャンパー線43aと第2の終端器84が第1の基本ユニット102の外部に設けられる付加回路である。
ここで、実施の形態1と同様に、第1の入力端子11から第1の混合器31の入力端に至る伝送線路と、第2の入力端子12から第2の混合器32の入力端に至る伝送線路とは、それぞれ所定の帯域内において周波数分散性がなく線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成される。また、第1の混合器31及び第2の混合器32は、同一の製造方法、同一の製造ロットを用いて製造することにより、上記所定の帯域内において周波数変換時の群遅延特性が同一となるように構成される。ここで、所定の帯域とは、第1の追尾信号21及び第2の追尾信号22に割り当てられている周波数帯域である。さらに、第1の混合器31の出力端から第1の出力端子71に至る伝送線路と、第2の混合器32の出力端から第2の出力端子72に至る伝送線路とは、それぞれ第1の混合器31及び第2の混合器32により周波数変換された第1の周波数変換信号61及び第2の周波数変換信号62が有する周波数帯域内において周波数分散性がなく線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成される。
また、第1のT分岐形電力分配器51は、第1のT分岐形電力分配器51の入力端における第1の分配器入力局発信号44の位相に対し、第1のT分岐形電力分配器51の二つの出力端における第1の混合器入力局発信号45及び第2の混合器入力局発信号46の位相差がそれぞれ等しくなるように構成される。さらに、第1のT分岐形電力分配器51の一方の出力端から第1の混合器31の局発信号入力端に至る伝送線路と、第1のT分岐形電力分配器51のもう一方の出力端から第2の混合器32の局発信号入力端に至る伝送線路とは、それぞれ線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成される。
次に動作について説明する。実施の形態1と同様に、第1の入力端子11から入力された第1の追尾信号21は第1の混合器31へ入力される。また、第2の入力端子12から入力された第2の追尾信号22は第2の混合器32へ入力される。
ここで、第1の入力端子11から第1の混合器31の入力端に至る伝送線路と、第2の入力端子12から第2の混合器32の入力端に至る伝送線路とが、それぞれ追尾信号の帯域内において周波数分散性がなく線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成されるので、第1の入力端子11における第1の追尾信号21及び第2の入力端子12における第2の追尾信号22は、第1の混合器31及び第2の混合器32aのそれぞれの入力端において、追尾信号21及び22の帯域内のすべての周波数成分に対し同じ量の位相遅れが生じる。すなわち、上記2つの追尾信号21及び22に対し、各入力端子11及び12から対応する混合器31及び32の入力端までの群遅延時間が等しい。したがって、追尾信号21及び22の帯域内のすべての周波数成分に対し、上記2つの入力端子11及び12における上記2つの追尾信号21及び22の間の位相関係(位相差)は、上記2つの混合器31及び32の入力端において保存される。
局部発振器4から発生された局発信号40は、第2の分配器である第2のT分岐形電力分配器52へ入力される。局発信号40は第2のT分岐形電力分配器52により第1の局発信号41と第2の局発信号42に分配され、それぞれ第1の局発信号出力端子81と第2の局発信号出力端子82へ出力される。
第1の局発信号出力端子81から出力された第1の局発信号41は、第1のジャンパー線43aを経由して局発信号入力端子80へ入力される。一方、第2の局発信号出力端子82から出力された第2の局発信号42は、第2の終端器84により熱となって吸収され、第1の基本ユニット102内の他の部品に影響を及ぼさない。
局発信号入力端子80から入力された第1の局発信号41は、第1の分配器入力局発信号44となって第1のT分岐形電力分配器51へ入力される。第1の分配器入力局発信号44は第1のT分岐形電力分配器51により第1の混合器入力局発信号45と第2の混合器入力局発信号46に分配され、それぞれ第1の混合器31と第2の混合器32へ入力される。
ここで、第1のT分岐形電力分配器51において、第1のT分岐形電力分配器51の入力端における第1の分配器入力局発信号44の位相に対し、第1のT分岐形電力分配器51の二つの出力端における第1の混合器入力局発信号45及び第2の混合器入力局発信号46の位相差がそれぞれ等しい。さらに、第1のT分岐形電力分配器51の一方の出力端から第1の混合器31の局発信号入力端に至る伝送線路と、第1のT分岐形電力分配器51のもう一方の出力端から第2の混合器32の局発信号入力端に至る伝送線路とが、それぞれ線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成されるので、第1の混合器入力局発信号45及び第2の混合器入力局発信号46が、それぞれ、第1のT分岐形電力分配器51の二つの出力端から第1の混合器31及び第2の混合器32のそれぞれの局発信号入力端まで伝送する間の位相遅れは等しい。したがって、第1の混合器31及び第2の混合器32の各局発信号入力端における局発信号の位相は等しい。すなわち、局部発振器4の出力端から上記2つの混合器31及び32の局発信号入力端までのそれぞれの電気長が等しい。
第1の追尾信号21は、第1の混合器31により第1の追尾信号21の周波数成分と第1の混合器入力局発信号45の周波数との差の周波数成分を有する第1の周波数変換信号61に変換され、第1の出力端子71へ出力される。また、第2の追尾信号22は、第2の混合器32により第2の追尾信号22の周波数成分と第2の混合器入力局発信号46の周波数との差の周波数成分を有する第2の周波数変換信号62に変換され、第2の出力端子72へ出力される。
ここで、第1の混合器31及び第2の混合器32は所定の帯域内において周波数変換時の群遅延特性が同一となるように構成され、各混合器31及び32へ入力される局発信号45及び46の位相も同一なので、各混合器31及び32の出力端における各周波数変換信号61及び62の間の位相関係(位相差)は、各混合器31及び32の入力端における各追尾信号21及び22の間の位相関係(位相差)と同一となる。すなわち、所定の帯域において、第1の混合器に入力される第1の高周波信号と第2の混合器に入力される第2の高周波信号との位相差が、上記第1の混合器から出力される第1の周波数変換信号と上記第2の混合器から出力される第2の周波数変換信号との位相差に等しい。
さらに、第1の混合器31の出力端から第1の出力端子71に至る伝送線路と、第2の混合器32の出力端から第2の出力端子72に至る伝送線路とが、それぞれ第1の混合器31及び第2の混合器32により周波数変換された第1の周波数変換信号61及び第2の周波数変換信号62が有する周波数帯域内において周波数分散性がなく線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成されるので、各混合器31及び32の出力端からそれぞれ対応する出力端子71及び72まで周波数変換信号61及び62が伝送する間の位相遅れも、周波数変換信号61及び62の帯域内のすべての周波数成分に対し同一となる。すなわち、上記2つの周波数変換信号61及び62に対し、各混合器31及び32の出力端から対応する出力端子71及び72までの群遅延時間が等しい。したがって、第1の基本ユニット102へ入力される2つの追尾信号21及び22の各入力端子11及び12における位相関係は、対応する出力端子71及び72における周波数変換信号61及び62の位相関係と同一となる。すなわち、2つの高周波信号である追尾信号21及び22の間の位相関係(位相差)が周波数変換後も保存される。
このように構成された実施の形態2による2チャンネル周波数変換機は、第1の入力端子から入力される第1の高周波信号を周波数変換して第1の周波数変換信号を第1の出力端子へ出力する第1の混合器、第2の入力端子から入力される第2の高周波信号を周波数変換して第2の周波数変換信号を第2の出力端子へ出力する第2の混合器、及び局発信号入力端子から入力される局発信号を第1の混合器と第2の混合器に分配して出力する第1の分配器から構成される2チャンネル周波数変換部を単一に設け、局発信号を発生する局部発振器と、この局部発振器が発生する局発信号を局発信号入力端子に分配して出力する第2の分配器とを備えたので、標準品の2チャンネル周波数変換機に局発信号入力端子を設ける変更を施すことにより2チャンネル周波数変換部を構成でき、また、局発信号を分配する第2の分配器を含む付加回路を新たに設け、この第2の分配器を用いて分配された局発信号を複数の局発信号入力端子に入力することができ、標準品である2チャンネル周波数変換機の構成を一部変更したものを用い、さらに簡易な付加回路を追加することにより、2チャンネル周波数変換機を得ることができる。
また、所定の帯域において、2チャンネル周波数変換部における第1の入力端子から第1の混合器の入力端までの群遅延時間と第2の入力端子から第2の混合器の入力端までの群遅延時間とが等しく、第1の混合器の周波数変換における群遅延特性と第2の混合器の周波数変換における群遅延特性とが等しく、第1の混合器の出力端から第1の出力端子までの群遅延時間と第2の混合器の出力端から第2の出力端子までの群遅延時間とが等しく、かつ、局部発振器の出力端から上記2チャンネル周波数変換部の第1の混合器及び第2の混合器までのそれぞれの電気長を等しく構成したので、2つの追尾信号間の位相関係が周波数変換後も保存される2チャンネル周波数変換機を得ることができる。
実施の形態3.
図5は、この発明の実施の形態3における4チャンネル周波数変換機の構成を説明するブロック図である。図3で示した4チャンネル周波数変換機を2セット従属接続して2段の周波数変換を行なうものである。図5において、4チャンネル周波数変換機103aと4チャンネル周波数変換機103bとを従属接続する。4チャンネル周波数変換機103aは図3で示した構成と同一である。4チャンネル周波数変換機103bの構成も4チャンネル周波数変換機103aと同様であり、4チャンネル周波数変換機103bの第1の基本ユニット102cにおける局部発振器4cが発生する局発信号の周波数FL2が、4チャンネル周波数変換機103aの第1の基本ユニット102aにおける局部発振器4aが発生する局発信号の周波数FL1と異なる。
次に動作について説明する。4チャンネル周波数変換機103aの第1の基本ユニット102aへ入力された第1の追尾信号21aの周波数成分をF1とすると、第1の混合器31aにより周波数変換された第1の周波数変換信号61aの周波数成分F2は、F2=|F1−FL1|となる。第1の周波数変換信号61aは4チャンネル周波数変換機103bの第1の基本ユニット102cに高周波信号21cとして入力される。高周波信号21cが第1の基本ユニット102cにおける第1の混合器31cにより周波数変換された第1の周波数変換信号61cの周波数成分F3は、F3=|F2−FL2|となる。他のチャンネルの追尾信号も同様に周波数変換される。
このように、2段の周波数変換を行なうことにより、周波数変換前の高周波信号と最終的に周波数変換された後の信号の周波数の差が大きい場合には、各周波数変換機を構成する局部発振器の周波数安定度や混合器の変換性能などに求められる要求性能が緩和できる利点がある。
このように構成された実施の形態3による4チャンネル周波数変換機は、第1の入力端子から入力される第1の高周波信号を周波数変換して第1の周波数変換信号を第1の出力端子へ出力する第1の混合器、第2の入力端子から入力される第2の高周波信号を周波数変換して第2の周波数変換信号を第2の出力端子へ出力する第2の混合器、及び局発信号入力端子から入力される局発信号を第1の混合器と第2の混合器に分配して出力する第1の分配器から構成される2チャンネル周波数変換部を並列に複数設け、局発信号を発生する局部発振器と、この局部発振器が発生する局発信号を局発信号入力端子に分配して出力する第2の分配器とを備えたので、標準品の2チャンネル周波数変換機に局発信号入力端子を設ける変更を施すことにより2チャンネル周波数変換部を構成でき、また、局発信号を分配する第2の分配器を含む付加回路を新たに設け、この第2の分配器を用いて分配された局発信号を複数の局発信号入力端子に入力することができ、標準品である2チャンネル周波数変換機の構成を一部変更したものを複数用い、さらに簡易な付加回路を追加することにより、2チャンネル周波数変換機を活用して4チャンネル周波数変換機を得ることができる。
また、異なる周波数の局発信号を発生する局部発振器を有する4チャンネル周波数変換機を2段従属接続したので、各周波数変換機を構成する局部発振器の周波数安定度や混合器の変換性能などに求められる要求性能が緩和できる4チャンネル周波数変換機を得ることができる。
実施の形態4.
図6は、この発明の実施の形態4における4チャンネル周波数変換機の第2の基本ユニット104を説明するブロック図である。図6において、図2で示した第2の分配器である第2のT分岐形電力分配器52、第1の局発信号出力端子81及び第2の局発信号出力端子82の代わりに、局発信号出力端子85が外部インタフェースとして設けられる。2チャンネル周波数変換部101は図2で示した構成と同様である。ここで、局発信号入力端子80及び局発信号出力端子85は、図1で示した2チャンネル周波数変換機100の構成に対し変更を施した付加回路である。このように、2チャンネル周波数変換部101、局部発振器4及び局発信号出力端子85により第2の基本ユニット104を構成する。
図7は、この発明の実施の形態4における4チャンネル周波数変換機の全体構成を説明するブロック図である。図6で示した第2の基本ユニット104を並列に2セット設け、さらに第2の基本ユニット104の外部に付加回路を設けることにより4チャンネル周波数変換機103を構成する。図7において、第2の基本ユニット104aにおける局発信号出力端子85aと第2の分配器である第2のT分岐形電力分配器52の入力端とが第3のジャンパー線47により接続される。また、第2のT分岐形電力分配器52の一方の出力端と第2の基本ユニット104aにおける局発信号入力端子80aとが第1のジャンパー線43aにより接続される。また、第2のT分岐形電力分配器52のもう一方の出力端と第2の基本ユニット104bにおける局発信号入力端子80bとが第2のジャンパー線43bにより接続される。さらに、第2の基本ユニット104bにおいて、局発信号出力端子85bに終端器86が接続される。ここで、第2の基本ユニット104の外部に設ける付加回路とは、第2のT分岐形電力分配器52、第1のジャンパー線43a、第2のジャンパー線43b、第3のジャンパー線47及び終端器86である。
ここで、図7における第2の基本ユニット104a及び104bは図6で示した基本2の基本ユニット104と同一の構成であり、第1の入力端子11から第1の混合器31の入力端に至る伝送線路と、第2の入力端子12から第2の混合器32の入力端に至る伝送線路とは、それぞれ所定の帯域内において周波数分散性がなく線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成される。また、第1の混合器31及び第2の混合器32は、同一の製造方法、同一の製造ロットを用いて製造することにより、上記所定の帯域内において周波数変換時の群遅延特性が同一となるように構成される。ここで、所定の帯域とは、第1の追尾信号21及び第2の追尾信号22に割り当てられている周波数帯域である。さらに、第1の混合器31の出力端から第1の出力端子71に至る伝送線路と、第2の混合器32の出力端から第2の出力端子72に至る伝送線路とは、それぞれ第1の混合器31及び第2の混合器32により周波数変換された第1の周波数変換信号61及び第2の周波数変換信号62が有する周波数帯域内において周波数分散性がなく線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成される。
また、第2のT分岐形電力分配器52は、第2のT分岐形電力分配器52の入力端における局発信号40aの位相に対し、第2のT分岐形電力分配器52の二つの出力端における第1の局発信号41及び第2の局発信号42の位相差がそれぞれ等しくなるように構成される。また、第2のT分岐形電力分配器52の一方の出力端から第2の基本ユニット104aにおける局発信号入力端子80aに至る伝送線路である第1のジャンパー線43a、及び第2のT分岐形電力分配器52のもう一方の出力端から第2の基本ユニット104bにおける局発信号入力端子80bに至る伝送線路である第2のジャンパー線43bは、それぞれ線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成される。さらに、第2の基本ユニット104aにおける局発信号入力端子80aから第1のT分岐形電力分配器51aの入力端に至る伝送線路と、第2の基本ユニット104bにおける局発信号入力端子80bから第1のT分岐形電力分配器51bの入力端に至る伝送線路とは、それぞれ線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成される。
また、第2の基本ユニット104aの第1のT分岐形電力分配器51aにおいて、第1のT分岐形電力分配器51aの入力端における第1の分配器入力局発信号44aの位相に対し、第1のT分岐形電力分配器51aの二つの出力端における第1の混合器入力局発信号45a及び第2の混合器入力局発信号46aの位相差がそれぞれ等しい。同様に、第2の基本ユニット104bの第1のT分岐形電力分配器51bにおいて、第1のT分岐形電力分配器51bの入力端における第1の混合器入力局発信号44bの位相に対し、第1のT分岐形電力分配器51bの二つの出力端における第1の混合器入力局発信号45b及び第2の混合器入力局発信号46bの位相差はそれぞれ等しい。さらに、上記4つの位相差がすべて等しくなるように、第1のT分岐形電力分配器51a及び第1のT分岐形電力分配器51bが構成される。
また、第2の基本ユニット104aの第1のT分岐形電力分配器51aの一方の出力端から第1の混合器31aの局発信号入力端に至る伝送線路と、第1のT分岐形電力分配器51aのもう一方の出力端から第2の混合器32aの局発信号入力端に至る伝送線路と、第2の基本ユニット104bの第1のT分岐形電力分配器51bの一方の出力端から第1の混合器31bの局発信号入力端に至る伝送線路と、第1のT分岐形電力分配器51bのもう一方の出力端から第2の混合器32bの局発信号入力端に至る伝送線路とは、それぞれ線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成される。
次に動作について説明する。実施の形態1と同様に、第2の基本ユニット104aにおいて、第1の入力端子11aから入力された第1の追尾信号21aは第1の混合器31aへ入力される。また、第2の入力端子12aから入力された第2の追尾信号22aは第2の混合器32aへ入力される。同様に、第2の基本ユニット104bにおいて、第1の入力端子11bから入力された第1の追尾信号21bは第1の混合器31bへ入力される。また、第2の入力端子12bから入力された第2の追尾信号22bは第2の混合器32bへ入力される。このように、4つの追尾信号が4チャンネル周波数変換機103へ入力される。
ここで、第2の基本ユニット104aにおいて、第1の入力端子11aから第1の混合器31aの入力端に至る伝送線路と、第2の入力端子12aから第2の混合器32aの入力端に至る伝送線路とが、それぞれ追尾信号の帯域内において周波数分散性がなく線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成され、第2の基本ユニット104bについても同様であるので、第2の基本ユニット104aの第1の入力端子11aにおける第1の追尾信号21a、第2の入力端子12aにおける第2の追尾信号22a、第2の基本ユニット104bの第1の入力端子11bにおける第1の追尾信号21b及び第2の入力端子12bにおける第2の追尾信号22bは、第2の基本ユニット104aにおける第1の混合器31a、第2の混合器32a、第2の基本ユニット104bにおける第1の混合器31b及び第2の混合器32bのそれぞれの入力端において、追尾信号21a、22a、21b及び22bの帯域内のすべての周波数成分に対し同じ量の位相遅れが生じる。すなわち、上記4つの追尾信号21a、22a、21b及び22bに対し、各入力端子11a、12a、11b及び12bから対応する混合器31a、32a、31b及び32bの入力端までの群遅延時間が等しい。したがって、追尾信号21a、22a、21b及び22bの帯域内のすべての周波数成分に対し、上記4つの入力端子11a、12a、11b及び12bにおける上記4つの追尾信号21a、22a、21b及び22bの間の位相関係(位相差)は、上記4つの混合器31a、32a、31b及び32bの入力端において保存される。
第2の基本ユニット104aにおける局部発振器4aから発生された局発信号40aは局発信号出力端子85aへ出力される。局発信号出力端子85aから出力された局発信号40aは、第3のジャンパー線47を経由して第2の分配器である第2のT分岐形電力分配器52へ入力される。局発信号40aは、第2のT分岐形電力分配器52により第1の局発信号41と第2の局発信号42とに分配され、それぞれ第1のジャンパー線43a及び第2のジャンパー線43bを経由して、第2の基本ユニット104aの局発信号入力端子80a及び第2の基本ユニット104bの局発信号入力端子80bへ入力される。なお、局発信号40a、第1の局発信号41及び第2の局発信号42の周波数は同じである。このように局発信号40aは第2のT分岐形電力分配器52により2チャンネル周波数変換部101の数だけ分配される。
ここで、第2のT分岐形電力分配器52において、第2のT分岐形電力分配器52の入力端における局発信号40aの位相に対し、第2のT分岐形電力分配器52の二つの出力端における第1の局発信号41及び第2の局発信号42の位相差はそれぞれ等しい。また、第2のT分岐形電力分配器52の一方の出力端から第2の基本ユニット104aにおける局発信号入力端子80aに至る伝送線路と、第2のT分岐形電力分配器52のもう一方の出力端から第2の基本ユニット104bにおける局発信号入力端子80bに至る伝送線路とが、それぞれ線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成されるので、第1の局発信号41及び第2の局発信号42は、第2のT分岐形電力分配器52の二つの出力端からそれぞれ対応する局発信号入力端子80a及び局発信号入力端子80bまで伝送する間に同じ量の位相遅れが生じる。なお、局発信号40aが局部発振器4aの出力端から第2のT分岐形電力分配器52の入力端まで伝送する間に生じる位相遅れは、第1の局発信号41及び第2の局発信号42の位相に対し共通に寄与する。したがって、局部発振器4aの出力端における局発信号40aの位相に対し、局発信号入力端子80a及び局発信号入力端子80bにおけるそれぞれの局発信号の位相遅れは等しい。
第2の基本ユニット104aの局発信号入力端子80aから入力された第1の局発信号41は、第1の分配器入力局発信号44aとなって第1のT分岐形電力分配器51aへ入力される。第1の分配器入力局発信号44aは第1のT分岐形電力分配器51aにより第1の混合器入力局発信号45aと第2の混合器入力局発信号46aに分配され、それぞれ第1の混合器31aと第2の混合器32aへ入力される。
同様に、第2の基本ユニット104bの局発信号入力端子80bから入力された第2の局発信号42は、第1の分配器入力局発信号44bとなって第1のT分岐形電力分配器51bへ入力される。第1の分配器入力局発信号44bは第1のT分岐形電力分配器51bにより第1の混合器入力局発信号45bと第2の混合器入力局発信号46bに分配され、それぞれ第1の混合器31bと第2の混合器32bへ入力される。
ここで、局発信号入力端子80aから第1のT分岐形電力分配器51aの入力端に至る伝送線路と、局発信号入力端子80bから第1のT分岐形電力分配器51bの入力端に至る伝送線路とが、それぞれ線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成されるので、第1の分配器入力局発信号44a及び第1の分配器入力局発信号44bは、それぞれ、局発信号入力端子80aから第1のT分岐形電力分配器51aの入力端まで、及び、局発信号入力端子80bから第1のT分岐形電力分配器51bの入力端まで伝送する間に同じ量の位相遅れが生じる。
また、第1のT分岐形電力分配器51aにおいて、第1のT分岐形電力分配器51aの入力端における第1の分配器入力局発信号44aの位相に対し、第1のT分岐形電力分配器51aの二つの出力端における第1の混合器入力局発信号45a及び第2の混合器入力局発信号46aの位相差がそれぞれ等しい。同様に、第1のT分岐形電力分配器51bにおいて、第1のT分岐形電力分配器51bの入力端における第1の混合器入力局発信号44bの位相に対し、第1のT分岐形電力分配器51bの二つの出力端における第1の混合器入力局発信号45b及び第2の混合器入力局発信号46bの位相差もそれぞれ等しい。さらに、上記4つの位相差はすべて等しい。
さらに、第2の基本ユニット104aの第1のT分岐形電力分配器51aの一方の出力端から第1の混合器31aの局発信号入力端に至る伝送線路と、第1のT分岐形電力分配器51aのもう一方の出力端から第2の混合器32aの局発信号入力端に至る伝送線路と、第2の基本ユニット104bの第1のT分岐形電力分配器51bの一方の出力端から第1の混合器31bの局発信号入力端に至る伝送線路と、第1のT分岐形電力分配器51bのもう一方の出力端から第2の混合器32bの局発信号入力端に至る伝送線路とが、それぞれ線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成されるので、第1の混合器入力局発信号45a及び第2の混合器入力局発信号46aが、それぞれ、第1のT分岐形電力分配器51aの二つの出力端から第1の混合器31a及び第2の混合器32aのそれぞれの局発信号入力端まで伝送する間、ならびに、第1の混合器入力局発信号45b及び第2の混合器入力局発信号46bが、それぞれ、第1のT分岐形電力分配器51bの二つの出力端から第1の混合器31b及び第2の混合器32bのそれぞれの局発信号入力端まで伝送する間の位相遅れはすべて等しい。
したがって、第1の混合器31a、第2の混合器32a、第1の混合器31b及び第2の混合器32bの各局発信号入力端における局発信号の周波数と位相はすべて等しい。すなわち、局部発振器4aの出力端から上記4つの混合器31a、32a、31b及び32bの局発信号入力端までのそれぞれの電気長が等しい。
第2の基本ユニット104aの第1の追尾信号21aは、第1の混合器31aにより第1の追尾信号21aの周波数成分と第1の混合器入力局発信号45aの周波数との差の周波数成分を有する第1の周波数変換信号61aに変換され、第1の出力端子71aへ出力される。また、第2の追尾信号22aは、第2の混合器32aにより第2の追尾信号22aの周波数成分と第2の混合器入力局発信号46aの周波数との差の周波数成分を有する第2の周波数変換信号62aに変換され、第2の出力端子72aへ出力される。
同様に、第2の基本ユニット104bの第1の追尾信号21bは、第1の混合器31bにより第1の追尾信号21bの周波数成分と第1の混合器入力局発信号45bの周波数との差の周波数成分を有する第1の周波数変換信号61bに変換され、第1の出力端子71bへ出力される。また、第2の追尾信号22bは、第2の混合器32bにより第2の追尾信号22bの周波数成分と第2の混合器入力局発信号46bの周波数との差の周波数成分を有する第2の周波数変換信号62bに変換され、第2の出力端子72bへ出力される。
ここで、第2の基本ユニット104aにおける第1の混合器31a及び第2の混合器32aは所定の帯域内において周波数変換時の群遅延特性が同一となるように構成され、各混合器31a及び32aへ入力される局発信号45a及び46aの周波数及び位相も同一であり、第2の基本ユニット104bについても同様なので、各混合器31a、32a、31b及び32bの出力端における各周波数変換信号61a、62a、61b及び62bの間の位相関係(位相差)は、各混合器31a、32a、31b及び32bの入力端における各追尾信号21a、22a、21b及び22bの間の位相関係(位相差)と同一となる。すなわち、所定の帯域において、第1の混合器に入力される第1の高周波信号と第2の混合器に入力される第2の高周波信号との位相差が、上記第1の混合器から出力される第1の周波数変換信号と上記第2の混合器から出力される第2の周波数変換信号との位相差に等しい。
さらに、第2の基本ユニット104aにおける第1の混合器31aの出力端から第1の出力端子71aに至る伝送線路と、第2の混合器32aの出力端から第2の出力端子72aに至る伝送線路とが、それぞれ第1の混合器31a及び第2の混合器32aにより周波数変換された第1の周波数変換信号61a及び第2の周波数変換信号62aが有する周波数帯域内において周波数分散性がなく線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成され、第2の基本ユニット104bについても同様なので、各混合器31a、32a、31b及び32bの出力端からそれぞれ対応する出力端子71a、72a、71b及び72bまで周波数変換信号61a、62a、61b及び62bが伝送する間の位相遅れも、周波数変換信号61a、62a、61b及び62bの帯域内のすべての周波数成分に対し同一となる。すなわち、上記4つの周波数変換信号61a、62a、61b及び62bに対し、各混合器31a、32a、31b及び32bの出力端から対応する出力端子71a、72a、71b及び72bまでの群遅延時間が等しい。したがって、周波数変換信号61a、62a、61b及び62bの帯域内のすべての周波数成分に対し、上記4つの混合器31a、32a、31b及び32bの出力端における上記4つの周波数変換信号61a、62a、61b及び62bの間の位相関係(位相差)は、上記4つの出力端子71a、72a、71b及び72bにおいて保存される。
このように、第2の基本ユニット104a及び104bへ入力される4つの追尾信号21a、22a、21b及び22bの間の各入力端子11a、12a、11b及び12bにおける位相関係(位相差)は、対応する出力端子71a、72a、71b及び72bにおける周波数変換信号61a、62a、61b及び62bの間の位相関係(位相差)と同一となる。すなわち、4つの高周波信号である追尾信号21a、22a、21b及び22bの間の位相関係(位相差)が周波数変換後も保存される。
一方、第2の基本ユニット104bにおける局部発振器4bから発生された局発信号40bは局発信号出力端子85bへ出力される。局発信号出力端子85bへ出力される局発信号40bは、終端器86により熱となって吸収され、第2の基本ユニット104b内の他の部品に影響を及ぼさない。
このように、第2の基本ユニット104aにおける局部発振器4aから発生された局発信号40aは、第2のT分岐形電力分配器52、第2の基本ユニット104aにおける第1のT分岐形電力分配器51a、及び第2の基本ユニット104bにおける第1のT分岐形電力分配器51bにより4分配され、それぞれ混合器31a、32a、31b及び32bへ入力されることにより、4チャンネル周波数変換機103へ入力される4つの追尾信号21a、22a、21b及び22bの周波数変換に供される。一方、第2の基本ユニット104bにおける局部発振器4bから発生された局発信号40bは、4チャンネル周波数変換機103へ入力される4つの追尾信号21a、22a、21b及び22bの周波数変換に供されない。
このように、第2のT分岐形電力分配器52を第2の基本ユニット104a及び104bの外部に設けたので、各第2の基本ユニット104a及び104bの内部に第2の分配器52a及び52bを設ける必要がなく、また、局発信号出力端子85を1つ設ければよいので、第2の基本ユニット104a及び104bの構成が簡単化される利点がある。
上記の実施の形態4の説明において、4チャンネル周波数変換機103を構成する例を示したが、1つのチャンネルにおける入力端子及び出力端子に終端器を接続することにより3チャンネル周波数変換機が得られる。
また、第2のT分岐形電力分配器52を1台設けたが、第2のT分岐形電力分配器52の2つの出力端にそれぞれ別の第2のT分岐形電力分配器52を設けることにより局発信号40aを4分配し、第2の基本ユニット104を4セット設け、各第2の基本ユニット104の局発信号入力端子80から4分配された局発信号を入力することにより8チャンネル周波数変換機を構成することができる。このように、第2のT分岐形電力分配器52を複数段設け、これに対応して第2の基本ユニット104を複数設けることにより4チャンネル以上の複数チャンネル周波数変換機を容易に構成できる。
このように構成された実施の形態4による4チャンネル周波数変換機は、第1の入力端子から入力される第1の高周波信号を周波数変換して第1の周波数変換信号を第1の出力端子へ出力する第1の混合器、第2の入力端子から入力される第2の高周波信号を周波数変換して第2の周波数変換信号を第2の出力端子へ出力する第2の混合器、及び局発信号入力端子から入力される局発信号を第1の混合器と第2の混合器に分配して出力する第1の分配器から構成される2チャンネル周波数変換部を並列に複数設け、局発信号を発生する局部発振器と、この局部発振器が発生する局発信号を局発信号入力端子に分配して出力する第2の分配器とを備えたので、標準品の2チャンネル周波数変換機に局発信号入力端子を設ける変更を施すことにより2チャンネル周波数変換部を構成でき、また、局発信号を分配する第2の分配器を含む付加回路を新たに設け、この第2の分配器を用いて分配された局発信号を複数の局発信号入力端子に入力することができ、標準品である2チャンネル周波数変換機の構成を一部変更したものを複数用い、さらに簡易な付加回路を追加することにより、2チャンネル周波数変換機を活用して3チャンネル以上の複数チャンネル周波数変換機を得ることができる。
また、所定の帯域において、2チャンネル周波数変換部における第1の入力端子から第1の混合器の入力端までの群遅延時間と第2の入力端子から第2の混合器の入力端までの群遅延時間とが等しく、第1の混合器の周波数変換における群遅延特性と第2の混合器の周波数変換における群遅延特性とが等しく、第1の混合器の出力端から第1の出力端子までの群遅延時間と第2の混合器の出力端から第2の出力端子までの群遅延時間とが等しく、かつ、局部発振器の出力端から上記2チャンネル周波数変換部の第1の混合器及び第2の混合器までのそれぞれの電気長を等しく構成したので、4つの追尾信号間の位相関係が周波数変換後も保存される4チャンネル周波数変換機を得ることができる。
また、第2のT分岐形電力分配器52を第2の基本ユニット104a及び104bの外部に設けたので、第2の基本ユニット104a及び104bの内部に第2の分配器52a及び52bを設ける必要がなく、また、局発信号出力端子85を1つ設ければよいので、第2の基本ユニット104a及び104bの構成が簡単化される4チャンネル周波数変換機を得ることができる。
実施の形態5.
図8は、この発明の実施の形態5における2チャンネル周波数変換機の構成を説明するブロック図である。図6で示した第2の基本ユニット104を1セット用い、さらに付加回路を追加して、2チャンネル周波数変換機を構成する。図8において、第2の基本ユニット104は図6で示した構成と同じである。局発信号出力端子85と局発信号入力端子80とを第1のジャンパー線43aにより接続する。第1のジャンパー線43aは、局発信号出力端子85から出力される局発信号40を1分配して局発信号入力端子80へ出力する第2の分配器と考えられる。ここで、第1のジャンパー線43aが第2の基本ユニット104の外部に設けられる付加回路である。
ここで、実施の形態2と同様に、第1の入力端子11から第1の混合器31の入力端に至る伝送線路と、第2の入力端子12から第2の混合器32の入力端に至る伝送線路とは、それぞれ所定の帯域内において周波数分散性がなく線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成される。また、第1の混合器31及び第2の混合器32は、同一の製造方法、同一の製造ロットを用いて製造することにより、上記所定の帯域内において周波数変換時の群遅延特性が同一となるように構成される。ここで、所定の帯域とは、第1の追尾信号21及び第2の追尾信号22に割り当てられている周波数帯域である。さらに、第1の混合器31の出力端から第1の出力端子71に至る伝送線路と、第2の混合器32の出力端から第2の出力端子72に至る伝送線路とは、それぞれ第1の混合器31及び第2の混合器32により周波数変換された第1の周波数変換信号61及び第2の周波数変換信号62が有する周波数帯域内において周波数分散性がなく線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成される。
また、第1のT分岐形電力分配器51は、第1のT分岐形電力分配器51の入力端における第1の分配器入力局発信号44の位相に対し、第1のT分岐形電力分配器51の二つの出力端における第1の混合器入力局発信号45及び第2の混合器入力局発信号46の位相差がそれぞれ等しくなるように構成される。さらに、第1のT分岐形電力分配器51の一方の出力端から第1の混合器31の局発信号入力端に至る伝送線路と、第1のT分岐形電力分配器51のもう一方の出力端から第2の混合器32の局発信号入力端に至る伝送線路とは、それぞれ線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成される。
次に動作について説明する。実施の形態1と同様に、第1の入力端子11から入力された第1の追尾信号21は第1の混合器31へ入力される。また、第2の入力端子12から入力された第2の追尾信号22は第2の混合器32へ入力される。
ここで、第1の入力端子11から第1の混合器31の入力端に至る伝送線路と、第2の入力端子12から第2の混合器32の入力端に至る伝送線路とが、それぞれ追尾信号の帯域内において周波数分散性がなく線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成されるので、第1の入力端子11における第1の追尾信号21及び第2の入力端子12における第2の追尾信号22は、第1の混合器31及び第2の混合器32aのそれぞれの入力端において、追尾信号21及び22の帯域内のすべての周波数成分に対し同じ量の位相遅れが生じる。すなわち、上記2つの追尾信号21及び22に対し、各入力端子11及び12から対応する混合器31及び32の入力端までの群遅延時間が等しい。したがって、追尾信号21及び22の帯域内のすべての周波数成分に対し、上記2つの入力端子11及び12における上記2つの追尾信号21及び22の間の位相関係(位相差)は、上記2つの混合器31及び32の入力端において保存される。
局部発振器4から発生された局発信号40は局発信号出力端子85へ出力される。局発信号出力端子85から出力される局発信号40は第1のジャンパー線43aを経由して局発信号入力端子80へ入力される。局発信号入力端子80から入力された第1の局発信号41は、第1の分配器入力局発信号44となって第1のT分岐形電力分配器51へ入力される。第1の分配器入力局発信号44は第1のT分岐形電力分配器51により第1の混合器入力局発信号45と第2の混合器入力局発信号46に分配され、それぞれ第1の混合器31と第2の混合器32へ入力される。
ここで、第1のT分岐形電力分配器51において、第1のT分岐形電力分配器51の入力端における第1の分配器入力局発信号44の位相に対し、第1のT分岐形電力分配器51の二つの出力端における第1の混合器入力局発信号45及び第2の混合器入力局発信号46の位相差がそれぞれ等しい。さらに、第1のT分岐形電力分配器51の一方の出力端から第1の混合器31の局発信号入力端に至る伝送線路と、第1のT分岐形電力分配器51のもう一方の出力端から第2の混合器32の局発信号入力端に至る伝送線路とが、それぞれ線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成されるので、第1の混合器入力局発信号45及び第2の混合器入力局発信号46が、それぞれ、第1のT分岐形電力分配器51の二つの出力端から第1の混合器31及び第2の混合器32のそれぞれの局発信号入力端まで伝送する間の位相遅れは等しい。したがって、第1の混合器31及び第2の混合器32の各局発信号入力端における局発信号の位相は等しい。すなわち、局部発振器4の出力端から上記2つの混合器31及び32の局発信号入力端までのそれぞれの電気長が等しい。
第1の追尾信号21は、第1の混合器31により第1の追尾信号21の周波数成分と第1の混合器入力局発信号45の周波数との差の周波数成分を有する第1の周波数変換信号61に変換され、第1の出力端子71へ出力される。また、第2の追尾信号22は、第2の混合器32により第2の追尾信号22の周波数成分と第2の混合器入力局発信号46の周波数との差の周波数成分を有する第2の周波数変換信号62に変換され、第2の出力端子72へ出力される。
ここで、第1の混合器31及び第2の混合器32は所定の帯域内において周波数変換時の群遅延特性が同一となるように構成され、各混合器31及び32に入力される局発信号45及び46の位相も同一なので、各混合器31及び32の出力端における各周波数変換信号61及び62の間の位相関係(位相差)は、各混合器31及び32の入力端における各追尾信号21及び22の間の位相関係(位相差)と同一となる。すなわち、所定の帯域において、第1の混合器に入力される第1の高周波信号と第2の混合器に入力される第2の高周波信号との位相差が、上記第1の混合器から出力される第1の周波数変換信号と上記第2の混合器から出力される第2の周波数変換信号との位相差に等しい。
さらに、第1の混合器31の出力端から第1の出力端子71に至る伝送線路と、第2の混合器32の出力端から第2の出力端子72に至る伝送線路とが、それぞれ第1の混合器31及び第2の混合器32により周波数変換された第1の周波数変換信号61及び第2の周波数変換信号62が有する周波数帯域内において周波数分散性がなく線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成されるので、各混合器31及び32の出力端からそれぞれ対応する出力端子71及び72まで周波数変換信号61及び62が伝送する間の位相遅れも、周波数変換信号61及び62の帯域内のすべての周波数成分に対し同一となる。すなわち、上記2つの周波数変換信号61及び62に対し、各混合器31及び32の出力端から対応する出力端子71及び72までの群遅延時間が等しい。したがって、第2の基本ユニット104へ入力された2つの追尾信号21及び22の各入力端子11及び12における位相関係(位相差)は、対応する出力端子71及び72における周波数変換信号61及び62の位相関係(位相差)と同一となる。すなわち、2つの高周波信号である追尾信号21及び22の間の位相関係(位相差)が周波数変換後も保存される。
このように、局部発振器4が発生する局発信号40を分配することなく第1のT分岐形電力分配器51へ出力するので、局発信号の電力を不要に消費しない利点がある。
このように構成された実施の形態5による2チャンネル周波数変換機は、第1の入力端子から入力される第1の高周波信号を周波数変換して第1の周波数変換信号を第1の出力端子へ出力する第1の混合器、第2の入力端子から入力される第2の高周波信号を周波数変換して第2の周波数変換信号を第2の出力端子へ出力する第2の混合器、及び局発信号入力端子から入力される局発信号を第1の混合器と第2の混合器に分配して出力する第1の分配器から構成される2チャンネル周波数変換部を単一に設け、局発信号を発生する局部発振器と、この局部発振器が発生する局発信号を局発信号入力端子に分配して出力する第2の分配器とを備えたので、標準品の2チャンネル周波数変換機に局発信号入力端子を設ける変更を施すことにより2チャンネル周波数変換部を構成でき、標準品である2チャンネル周波数変換機の構成を一部変更したものを用い、さらに簡易な付加回路を追加することにより、2チャンネル周波数変換機を得ることができる。
また、所定の帯域において、2チャンネル周波数変換部における第1の入力端子から第1の混合器の入力端までの群遅延時間と第2の入力端子から第2の混合器の入力端までの群遅延時間とが等しく、第1の混合器の周波数変換における群遅延特性と第2の混合器の周波数変換における群遅延特性とが等しく、第1の混合器の出力端から第1の出力端子までの群遅延時間と第2の混合器の出力端から第2の出力端子までの群遅延時間とが等しく、かつ、局部発振器の出力端から上記2チャンネル周波数変換部の第1の混合器及び第2の混合器までのそれぞれの電気長を等しく構成したので、2つの追尾信号間の位相関係が周波数変換後も保存される2チャンネル周波数変換機を得ることができる。
また、局部発振器4が発生する局発信号40を分配することなく第1のT分岐形電力分配器51へ出力するので、局発信号の電力を不要に消費しない2チャンネル周波数変換機を得ることができる。
実施の形態6.
図9は、この発明の実施の形態6における4チャンネル周波数変換機の構成を説明するブロック図である。図7で示した4チャンネル周波数変換機を2セット従属接続して2段の周波数変換を行なうものである。図9において、4チャンネル周波数変換機103aと4チャンネル周波数変換機103bとを従属接続する。4チャンネル周波数変換機103aは図7で示した構成と同一である。4チャンネル周波数変換機103bの構成も4チャンネル周波数変換機103aと同様であり、4チャンネル周波数変換機103bの第2の基本ユニット104cにおける局部発振器4cが発生する局発信号の周波数FL2が、4チャンネル周波数変換機103aの第2の基本ユニット104aにおける局部発振器4aが発生する局発信号の周波数FL1と異なる。
次に動作について説明する。4チャンネル周波数変換機103aの第2の基本ユニット104aに入力された第1の追尾信号21aの周波数成分をF1とすると、第1の混合器31aにより周波数変換された第1の周波数変換信号61aの周波数成分F2は、F2=|F1−FL1|となる。第1の周波数変換信号61aは4チャンネル周波数変換機103bの第2の基本ユニット104cに高周波信号21cとして入力される。高周波信号21cが第2の基本ユニット104cにおける第1の混合器31cにより周波数変換された第1の周波数変換信号61cの周波数成分F3は、F3=|F2−FL2|となる。他のチャンネルの追尾信号も同様に周波数変換される。
このように、2段の周波数変換を行なうことにより、周波数変換前の高周波信号と最終的に周波数変換された後の信号の周波数の差が大きい場合には、各周波数変換機を構成する局部発振器の周波数安定度や混合器の変換性能などに求められる要求性能が緩和できる利点がある。
このように構成された実施の形態6による4チャンネル周波数変換機は、第1の入力端子から入力される第1の高周波信号を周波数変換して第1の周波数変換信号を第1の出力端子へ出力する第1の混合器、第2の入力端子から入力される第2の高周波信号を周波数変換して第2の周波数変換信号を第2の出力端子へ出力する第2の混合器、及び局発信号入力端子から入力される局発信号を第1の混合器と第2の混合器に分配して出力する第1の分配器から構成される2チャンネル周波数変換部を並列に複数設け、局発信号を発生する局部発振器と、この局部発振器が発生する局発信号を局発信号入力端子に分配して出力する第2の分配器とを備えたので、標準品の2チャンネル周波数変換機に局発信号入力端子を設ける変更を施すことにより2チャンネル周波数変換部を構成でき、また、局発信号を分配する第2の分配器を含む付加回路を新たに設け、この第2の分配器を用いて分配された局発信号を複数の局発信号入力端子に入力することができ、標準品である2チャンネル周波数変換機の構成を一部変更したものを複数用い、さらに簡易な付加回路を追加することにより、2チャンネル周波数変換機を活用して4チャンネル周波数変換機を得ることができる。
また、異なる周波数の局発信号を発生する局部発振器を有する4チャンネル周波数変換機を2段従属接続したので、各周波数変換機を構成する局部発振器の周波数安定度や混合器の変換性能などに求められる要求性能が緩和できる4チャンネル周波数変換機を得ることができる。
実施の形態7.
図10は、この発明の実施の形態7における4チャンネル周波数変換機の全体構成を説明するブロック図である。図10において、局部発振器の出力端から2チャンネル周波数変換部の第1の混合器の局発信号入力端までの間または第2の混合器の局発信号入力端までの間として、第2のT分岐形分配器52の2つの出力端と2つの局発信号入力端子80a及び80bとの間に第2の移相器93(図中、移相器をPS:Phase Shifterと記す。)を設ける。図10ではそれぞれ第2の位相器93aおよび93bを設けているが、第2の移相器93を設ける前において、第2のT分岐形分配器52の2つの出力端と2つの局発信号入力端子80a及び80bとの間の電気長の短い伝送線路に1つ設けてもよい。その他の構成は図7で示した構成と同様である。
次に動作について説明する。図7では、第2のT分岐形電力分配器52の2つの出力端から第2の基本ユニット104aにおける局発信号入力端子80aに至る伝送線路である第1のジャンパー線43a、及び第2の基本ユニット104bにおける局発信号入力端子80bに至る伝送線路である第2のジャンパー線43bが、それぞれ線路長が等しい同一の同軸ケーブルを用いて構成されるが、線路長にばらつきがあると2つの伝送線路の電気長に差異が生じる。したがって、第2の移相器93を設ける前において、第2のT分岐形分配器52の2つの出力端と2つの局発信号入力端子80a及び80bとの間の電気長の短い伝送線路に設けた第2の移送器における局発信号の移送量を増やすことにより電気長を増加させ、2つの伝送線路の電気長の差異をなくすことができる。
ここで、局発信号40aが第2の基本ユニット104aにおける局部発振器4aの局発信号出力端から局発信号出力端子85aに至る伝送線路、及び局発信号出力端子85aから第2のT分岐形電力分配器52の入力端に至る伝送線路を伝送する間に生じる位相遅れは、第1の局発信号41及び第2の局発信号42の位相遅れに対し共通に寄与する。また、第2の基本ユニット104aにおける第1の分配器入力局発信号44aが局発信号入力端子80aから第1の混合器31aの局発信号入力端及び第2の混合器32aの局発信号入力端まで伝送する間の位相遅れと、第2の基本ユニット104bにおける第1の分配器入力局発信号44bが局発信号入力端子80bから第1の混合器31bの局発信号入力端及び第2の混合器32bの局発信号入力端まで伝送する間の位相遅れとは等しい。しがたって、第1の混合器31a、第2の混合器32a、第1の混合器31b及び第2の混合器32bの各局発信号入力端における局発信号の位相はすべて等しい。すなわち、局部発振器4aの出力端から上記4つの混合器31a、32a、31b及び32bの局発信号入力端までのそれぞれの電気長が等しい。
このように、図7で示した実施の形態4と同様に、第2の基本ユニット104a及び104bへ入力される4つの追尾信号21a、22a、21b及び22bの間の各入力端子11a、12a、11b及び12bにおける位相関係(位相差)は、対応する出力端子71a、72a、71b及び72bにおける周波数変換信号61a、62a、61b及び62bの間の位相関係(位相差)と同一となる。すなわち、4つの高周波信号である追尾信号21a、22a、21b及び22bの間の位相関係(位相差)が周波数変換後も保存される。
このように、第2の移相器93a及び93bが第2の基本ユニット104の外部に設けられるので各移相器における位相調整の作業性がよい利点がある。
このように構成された実施の形態7による4チャンネル周波数変換機は、第1の入力端子から入力される第1の高周波信号を周波数変換して第1の周波数変換信号を第1の出力端子へ出力する第1の混合器、第2の入力端子から入力される第2の高周波信号を周波数変換して第2の周波数変換信号を第2の出力端子へ出力する第2の混合器、及び局発信号入力端子から入力される局発信号を第1の混合器と第2の混合器に分配して出力する第1の分配器から構成される2チャンネル周波数変換部を並列に複数設け、局発信号を発生する局部発振器と、この局部発振器が発生する局発信号を局発信号入力端子に分配して出力する第2の分配器とを備えたので、標準品の2チャンネル周波数変換機に局発信号入力端子を設ける変更を施すことにより2チャンネル周波数変換部を構成でき、また、局発信号を分配する第2の分配器を含む付加回路を新たに設け、この第2の分配器を用いて分配された局発信号を複数の局発信号入力端子に入力することができ、標準品である2チャンネル周波数変換機の構成を一部変更したものを複数用い、さらに簡易な付加回路を追加することにより、2チャンネル周波数変換機を活用して4チャンネル周波数変換機を得ることができる。
また、所定の帯域において、2チャンネル周波数変換部における第1の入力端子から第1の混合器の入力端までの群遅延時間と第2の入力端子から第2の混合器の入力端までの群遅延時間とが等しく、第1の混合器の周波数変換における群遅延特性と第2の混合器の周波数変換における群遅延特性とが等しく、第1の混合器の出力端から第1の出力端子までの群遅延時間と第2の混合器の出力端から第2の出力端子までの群遅延時間とが等しく、かつ、局部発振器の出力端から上記2チャンネル周波数変換部の第1の混合器及び第2の混合器までのそれぞれの電気長を等しく構成したので、4つの追尾信号間の位相関係が周波数変換後も保存される4チャンネル周波数変換機を得ることができる。
また、少なくとも局部発振器の出力端から2チャンネル周波数変換部の第1の混合器の局発信号入力端までの間または2チャンネル周波数変換部の第2の混合器の局発信号入力端までの間のいずれかに第2の移相器を設けて、局部発振器の出力端から2チャンネル周波数変換部の第1の混合器及び第2の混合器の局発信号入力端までのそれぞれの電気長の差異をなくしたので、局部発振器の出力端から2チャンネル周波数変換部の第1の混合器及び第2の混合器までのそれぞれの電気長を等しく構成でき、4つの追尾信号間の位相関係が周波数変換後も保存される4チャンネル周波数変換機を得ることができる。
実施の形態8.
図11は、この発明の実施の形態8における複数チャンネル周波数変換機の要部となる2チャンネル周波数変換部101の構成を説明するブロック図である。上記実施の形態1から実施の形態7で示した2チャンネル周波数変換部101の構成に加え、第2の入力端子12と第2の混合器32の入力端との間に第1の移相器91(図中、移相器をPS:Phase Shifterと記す。)を、第2の混合器32の出力端と第2の出力端子72との間に別の第1の移相器92を、第1のT分岐形電力分配器51の一方の出力端と第2の混合器32の局発信号入力端との間に第2の位相器93を設ける。なお、図11では、上記3つの移相器を設けない状態において、第1の入力端子11から第1の混合器31の入力端に至る伝送線路長が第2の入力端子12から第2の混合器32の入力端までの伝送線路長よりも長く、また、第1の混合器31の出力端から第1の出力端子71までの伝送線路長が第2の混合器32の出力端から第2の出力端子72までの伝送線路長よりも長い場合とする。さらに、第1の分配器である第1のT分岐形電力分配器51の入力端から第1の混合器31の局発信号入力端までの伝送線路長が第1のT分岐形電力分配器51の入力端から第2の混合器32の局発信号入力端までの伝送線路長よりも長い場合とする。
ここで、第1の移相器91は所定の帯域内のすべての周波数成分に対し、同じ量の位相遅れを生じさせる。また、別の第1の移相器92は、第2の混合器32により周波数変換された第2の周波数変換信号62が有する周波数帯域内のすべての周波数成分に対し、同じ量の位相遅れを生じさせる。ここで所定の帯域とは、第2の追尾信号22に割り当てられる周波数帯域である。
次に動作について説明する。第1の入力端子11から入力された第1の追尾信号21は第1の混合器31へ入力される。また、第2の入力端子12から入力された第2の追尾信号22は第1の移相器91を経由して第2の混合器32へ入力される。第1の移相器91が設けられる前において、第1の入力端子11から第1の混合器31の入力端までの伝送線路長と第2の入力端子12から第2の混合器32の入力端までの伝送線路長との違いにより、所定の帯域において、第1の追尾信号21及び第2の追尾信号22がそれぞれ第1の入力端子11から第1の混合器31の入力端まで、及び第2の入力端子12から第2の混合器32の入力端まで伝送する間に、第1の追尾信号21の群遅延時間と第2の追尾信号22の群遅延時間との間に差異が生じる。第1の移相器91は第2の追尾信号22に対し通過位相を遅らせることにより、上記群遅延時間の差異をなくすことができる。したがって、第1の追尾信号21及び第2の追尾信号22は、第1の混合器31の入力端及び第2の混合器32の入力端において、各追尾信号21及び22の帯域内のすべての周波数成分に対し同じ量の位相遅れが生じる。このように、各追尾信号21及び22の帯域内のすべての周波数成分に対し、上記2つの入力端子11及び12における上記2つの追尾信号21及び22の間の位相関係(位相差)は、上記2つの混合器31及び32の入力端において保存される。
局発信号入力端子80から入力された第1の分配器入力局発信号44は第1のT分岐形電力分配器51へ入力される。第1の分配器入力局発信号44は第1のT分岐形電力分配器51により第1の混合器入力局発信号45と第2の混合器入力局発信号46に分配される。第1の混合器入力局発信号45は第1の混合器31へ入力される。第2の混合器入力信号46は第2の移相器93を経由して第2の混合器32へ入力される。
ここで、第1のT分岐形電力分配器51において、第1のT分岐形電力分配器51の入力端における第1の分配器入力局発信号44の位相に対し、第1のT分岐形電力分配器51の二つの出力端における第1の混合器入力局発信号45及び第2の混合器入力局発信号46の位相差はそれぞれ等しい。しかし、第2の移相器93が設けられる前において、第1のT分岐形電力分配器51の一方の出力端から第1の混合器31の局発信号入力端までの伝送線路長と、第1のT分岐形電力分配器51のもう一方の出力端から第2の混合器32の局発信号入力端までの伝送線路長との違いにより、第1の混合器入力局発信号45及び第2の混合器入力局発信号46がそれぞれ第1のT分岐形電力分配器51の一方の出力端から第1の混合器31の局発信号入力端まで、及び第1のT分岐形電力分配器51のもう一方の出力端から第2の混合器32の局発信号入力端まで伝送する間に、第1の混合器入力局発信号45の位相遅れと第2の混合器入力局発信号46の位相遅れとの間に差異が生じる。第2の移相器93は第2の混合器入力局発信号46に対し通過位相を遅らせることにより、上記位相遅れの差異をなくすことができる。したがって、第1の混合器31及び第2の混合器32の各局発信号入力端における局発信号の位相はすべて等しい。
第1の追尾信号21は、第1の混合器31により第1の追尾信号21の周波数成分と第1の混合器入力局発信号45の周波数との差の周波数成分を有する第1の周波数変換信号61に変換され、第1の出力端子71へ出力される。また、第2の追尾信号22は、第2の混合器32により第2の追尾信号22の周波数成分と第2の混合器入力局発信号46の周波数との差の周波数成分を有する第2の周波数変換信号62に変換され、第2の出力端子72へ出力される。
ここで、第1の混合器31及び第2の混合器32は所定の帯域内において周波数変換時の群遅延特性が同一となるように構成され、各混合器31及び32へ入力される局発信号45及び46の位相も同一なので、各混合器31及び32の出力端における各周波数変換信号61及び62の間の位相関係(位相差)は、各混合器31及び32の入力端における各追尾信号21及び22の間の位相関係(位相差)と同一となる。すなわち、所定の帯域において、第1の混合器に入力される第1の高周波信号と第2の混合器に入力される第2の高周波信号との位相差が、上記第1の混合器から出力される第1の周波数変換信号と上記第2の混合器から出力される第2の周波数変換信号との位相差に等しい。
別の第1の移相器92が設けられる前において、第1の混合器31の出力端から第1の出力端子71までの伝送線路長と第2の混合器32の出力端から第2の出力端子72までの伝送線路長との違いにより、第1の周波数変換信号61及び第2の周波数変換信号62のそれぞれの周波数帯域内において、第1の周波数変換信号61及び第2の周波数変換信号62がそれぞれ第1の混合器31の出力端から第1の出力端子71まで、及び第2の混合器32の出力端から第2の出力端子72まで伝送する間に、第1の周波数変換信号61の群遅延時間と第2の周波数変換信号62の群遅延時間との間に差異が生じる。別の第1の移相器92は第2の周波数変換信号62に対し通過位相を遅らせることにより、上記群遅延時間の差異をなくすことができる。したがって、第1の周波数変換信号61及び第2の周波数変換信号62は、第1の出力端子71及び第2の出力端子72において、各周波数変換信号61及び62の帯域内のすべての周波数成分に対し同じ量の位相遅れが生じる。このように、周波数変換信号61及び62の帯域内のすべての周波数成分に対し、上記2つの混合器31及び32の出力端における上記2つの周波数変換信号61及び62の間の位相関係(位相差)は、上記2つの出力端子71及び72において保存される。
以上の説明において、2チャンネル周波数変換部の入力端子における追尾信号間の位相関係(位相差)と、出力端子における周波数変換信号間の位相関係(位相差)とを保存するために、入力端子から混合器の入力端までの伝送線路対の群遅延時間を等しくし、混合器の出力端から出力端子までの伝送線路対の群遅延時間を等しくするために第1の移相器を設けたが、入力端子から混合器の入力端までの伝送線路対の各線路長が異なる場合に、第1の移相器を入力端子の前段側に設けてもよい。同様に、混合器の出力端から出力端子までの伝送線路対の各線路長が異なる場合に、別の第1の移相器を出力端子の後段側に設けてもよい。これにより、混合器の入力端における追尾信号間の位相関係(位相差)と、出力端子の後段に設けられる信号処理部などの入力端における周波数変換信号間の位相関係(位相差)とを保存することができる。
このように構成された実施の形態8による2チャンネル周波数変換部は、少なくとも第1の入力端子と第1の出力端子との間または第2の入力端子と第2の出力端子との間のいずれかに第1の移相器を設けたので、第1の入力端子から第1の混合器の入力端までの群遅延時間と第2の入力端子から第2の混合器の入力端までの群遅延時間との差異、または、上記第1の混合器の出力端から第1の出力端子までの群遅延時間と上記第2の混合器の出力端から第2の出力端子までの群遅延時間との差異をなくすことができる。
また、少なくとも局部発振器の出力端から2チャンネル周波数変換部の第1の混合器の局発信号入力端までの間または2チャンネル周波数変換部の第2の混合器の局発信号入力端までの間のいずれかに第2の移相器を設けたので、局部発振器の出力端から2チャンネル周波数変換部の第1の混合器及び第2の混合器の局発信号入力端までのそれぞれの電気長の差異をなくすことができる。したがって、2チャンネル周波数変換部における2つの追尾信号間の位相関係が周波数変換後も保存される複数チャンネル周波数変換機を得ることができる。
以上の実施の形態の説明において、第1の基本ユニット102または第2の基本ユニット104に内臓される局部発振器4を用いたが、複数チャンネル周波数変換機103の外部に設けられた局部発振器を用いてもよい。
また、第2の分配器を用いて局発信号を分配することにより混合器に入力される局発信号のレベルが小さくなり、混合器が所定の周波数変換動作を行なうのに十分なレベルに満たないときには、局発信号が伝送される経路に増幅器を設けてもよい。
また、高周波信号が伝送される伝送線路に所定の帯域内で周波数分散性のない同軸線路を用いたが、マイクロストリップ線路やトリプレート線路など所定の帯域内で周波数分散性のない他のTEM線路を用いてもよい。また、周波数分散性があっても、追尾信号に割り当てられる帯域が狭く、その帯域内で周波数分散性が問題にならない程度であれば導波管を用いてもよい。
また、第1の分配器及び第2の分配器にT分岐形電力分配器を用いたが、マジックT、ラットレースリングなどの分配器を用いてもよい。
また、混合器の出力側にフィルタを設けて不要な高調波成分を抑圧してもよい。
また、高周波信号を低い周波数の信号に周波数変換(ダウンコンバード)したが、低い周波数信号を高周波信号に周波数変換(アップコンバート)してもよい。
また、第1の基本ユニット102と第2の基本ユニットとを並列に用いて4チャンネル周波数変換機を構成したり、第1の基本ユニット102を2セット並列に用いて構成した4チャンネル周波数変換機と、第2の基本ユニット104を2セット並列に用いて構成した4チャンネル周波数変換機とを従属接続して、2段の周波数変換を行なう4チャンネル周波数変換機を構成するなど、組み合わせて用いてもよい。
この発明の実施の形態1における4チャンネル周波数変換機の要部となる2チャンネル周波数変換機の構成を説明するブロック図である。 この発明の実施の形態1における4チャンネル周波数変換機の第1の基本ユニットを説明するブロック図である。 この発明の実施の形態1における4チャンネル周波数変換機の全体構成を説明するブロック図である。 この発明の実施の形態2における2チャンネル周波数変換機を構成する場合のブロック図である。 この発明の実施の形態3における4チャンネル周波数変換機を説明するブロック図である。 この発明の実施の形態4における4チャンネル周波数変換機の第2の基本ユニットを説明するブロック図である。 この発明の実施の形態4における4チャンネル周波数変換機の全体構成を説明するブロック図である。 この発明の実施の形態5における2チャンネル周波数変換機を構成する場合のブロック図である。 この発明の実施の形態6における4チャンネル周波数変換機を説明するブロック図である。 この発明の実施の形態7における4チャンネル周波数変換機を説明するブロック図である。 この発明の実施の形態8における2チャンネル周波数変換部の構成を説明するブロック図である。
符号の説明
11、11a、11b 第1の入力端子
12、12a、12b 第2の入力端子
21、21a、21b、21c、21d 第1の高周波信号である第1の追尾信号
22、22a、22b、22c、22d 第2の高周波信号である第2の追尾信号
31、31a、31b、31c、31d 第1の混合器
32、32a、32b、32c、32d 第2の混合器
4、4a、4b、4c、4d 局部発振器
40、40a、40b 局発信号
41、41a、41b 第1の局発信号
42、42a、42b 第2の局発信号
43a 第1のジャンパー線
43b 第2のジャンパー線
44、44a、44b 第1の分配器入力局発信号
45、45a、45b 第1の混合器入力局発信号
46、46a、46b 第2の混合器入力局発信号
47 第3のジャンパー線
51、51a、51b、51c、51d 第1の分配器である第1のT分岐形電力分配器
52、52a、52b、52c、52d 第2の分配器である第2のT分岐形電力分配器
61、61a、61b、61c、61d 第1の周波数変換信号
62、62a、62b、62c、62d 第2の周波数変換信号
71、71a、71b 第1の出力端子
72、72a、72b 第2の出力端子
80、80a、80b 局発信号入力端子
81、81a、81b 第1の局発信号出力端子
82、82a、82b 第2の局発信号出力端子
83b 第1の終端器
84、84b 第2の終端器
85、85a、85b 局発信号出力端子
86 終端器
91,92 第1の移相器
93、93a、93b 第2の移相器
100 2チャンネル周波数変換機
101 2チャンネル周波数変換部
102、102a、102b、102c、102d 第1の基本ユニット
103、103a、103b 4チャンネル周波数変換機
104、104a、104b、104c、104d 第2の基本ユニット

Claims (6)

  1. 第1の入力端子から入力される第1の高周波信号を周波数変換して第1の周波数変換信号を第1の出力端子へ出力する第1の混合器、第2の入力端子から入力される第2の高周波信号を周波数変換して第2の周波数変換信号を第2の出力端子へ出力する第2の混合器、及び局発信号入力端子から入力される局発信号を上記第1の混合器と上記第2の混合器に分配して出力する第1の分配器から構成される2チャンネル周波数変換部を単一にまたは並列に複数設け、上記局発信号を発生する局部発振器と、該局部発振器が発生する上記局発信号を上記局発信号入力端子に分配して出力する第2の分配器とを備えた複数チャンネル周波数変換機。
  2. 所定の帯域において、第1の混合器に入力される第1の高周波信号と第2の混合器に入力される第2の高周波信号との位相差が、上記第1の混合器から出力される第1の周波数変換信号と上記第2の混合器から出力される第2の周波数変換信号との位相差に等しいことを特徴とする請求項1に記載の複数チャンネル周波数変換機。
  3. 所定の帯域において、2チャンネル周波数変換部における第1の入力端子から第1の混合器の入力端までの群遅延時間と第2の入力端子から第2の混合器の入力端までの群遅延時間に等しく、上記第1の混合器の周波数変換における群遅延特性と上記第2の混合器の周波数変換における群遅延特性とが等しく、上記第1の混合器の出力端から第1の出力端子までの群遅延時間と上記第2の混合器の出力端から第2の出力端子までの群遅延時間とが等しく、かつ、局部発振器の出力端から上記2チャンネル周波数変換部の上記第1の混合器及び上記第2の混合器までのそれぞれの電気長が等しいことを特徴とする請求項1に記載の複数チャンネル周波数変換機。
  4. 少なくとも第1の入力端子と第1の出力端子との間または第2の入力端子と第2の出力端子との間のいずれかに第1の移相器を設けて、第1の入力端子から第1の混合器の入力端までの群遅延時間と第2の入力端子から第2の混合器の入力端までの群遅延時間との差異、または、上記第1の混合器の出力端から第1の出力端子までの群遅延時間と上記第2の混合器の出力端から第2の出力端子までの群遅延時間との差異をなくしたことを特徴とする請求項3に記載の複数チャンネル周波数変換機。
  5. 少なくとも局部発振器の出力端から2チャンネル周波数変換部の第1の混合器の局発信号入力端までの間または上記2チャンネル周波数変換部の第2の混合器の局発信号入力端までの間のいずれかに第2の移相器を設けて、局部発振器の出力端から上記2チャンネル周波数変換部の第1の混合器及び第2の混合器の局発信号入力端までのそれぞれの電気長の差異をなくしたことを特徴とする請求項3に記載の複数チャンネル周波数変換機。
  6. 第1の入力端子から入力される第1の追尾信号を周波数変換して第1の周波数変換信号を第1の出力端子へ出力する第1の混合器、第2の入力端子から入力される第2の追尾信号を周波数変換して第2の周波数変換信号を第2の出力端子へ出力する第2の混合器、及び局発信号入力端子から入力される局発信号を上記第1の混合器と上記第2の混合器に分配して出力する第1の分配器から構成される2チャンネル周波数変換部を単一にまたは並列に複数設け、上記局発信号を発生する局部発振器と、該局部発振器が発生する上記局発信号を上記局発信号入力端子に分配して出力する第2の分配器とを備え、所定の帯域において、上記第1の混合器に入力される上記第1の追尾信号と上記第2の混合器に入力される上記第2の高周波信号との位相差が、上記第1の混合器から出力される上記第1の周波数変換信号と上記第2の混合器から出力される上記第2の周波数変換信号との位相差に等しい追尾信号周波数変換機。
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