JP2005072132A - 露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 投影光学系と基板との間の液体を介して基板を露光する場合においても、その基板の周縁付近のショット領域に精度良くパターン転写できる露光装置を提供する。
【解決手段】 露光装置は、投影光学系と基板Pとの間に液体の液浸領域を形成した状態で基板P上の複数のショット領域S1〜S32を順次露光するものであって、基板Pの周囲に、基板P表面とほぼ同じ高さの平坦部41Aを有している。基板P上の周縁部に位置する第1ショット領域S29と第2ショット領域S30とを順次露光するときに、−X方向に基板Pを移動しながら第1ショット領域S29を露光し、+X方向に基板Pを移動しながら第2ショット領域S30を露光する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、投影光学系の像面側を局所的に液体で満たした状態で投影光学系を介して基板にパターンを露光する露光装置、及びこの露光装置を用いるデバイス製造方法に関するものである。
半導体デバイスや液晶表示デバイスは、マスク上に形成されたパターンを感光性の基板上に転写する、所謂フォトリソグラフィの手法により製造される。このフォトリソグラフィ工程で使用される露光装置は、マスクを支持するマスクステージと基板を支持する基板ステージとを有し、マスクステージ及び基板ステージを逐次移動しながらマスクのパターンを投影光学系を介して基板に転写するものである。近年、デバイスパターンのより一層の高集積化に対応するために投影光学系の更なる高解像度化が望まれている。投影光学系の解像度は、使用する露光波長が短くなるほど、また投影光学系の開口数が大きいほど高くなる。そのため、露光装置で使用される露光波長は年々短波長化しており、投影光学系の開口数も増大している。そして、現在主流の露光波長は、KrFエキシマレーザの248nmであるが、更に短波長のArFエキシマレーザの193nmも実用化されつつある。また、露光を行う際には、解像度と同様に焦点深度(DOF)も重要となる。解像度R、及び焦点深度δはそれぞれ以下の式で表される。
R=k・λ/NA … (1)
δ=±k・λ/NA … (2)
ここで、λは露光波長、NAは投影光学系の開口数、k、kはプロセス係数である。(1)式、(2)式より、解像度Rを高めるために、露光波長λを短くして、開口数NAを大きくすると、焦点深度δが狭くなることが分かる。
焦点深度δが狭くなり過ぎると、投影光学系の像面に対して基板表面を合致させることが困難となり、露光動作時のフォーカスマージンが不足する恐れがある。そこで、実質的に露光波長を短くして、且つ焦点深度を広くする方法として、例えば下記特許文献1に開示されている液浸法が提案されている。この液浸法は、投影光学系の下面と基板表面との間を水や有機溶媒等の液体で満たし、液体中での露光光の波長が、空気中の1/n(nは液体の屈折率で通常1.2〜1.6程度)になることを利用して解像度を向上するとともに、焦点深度を約n倍に拡大するというものである。
国際公開第99/49504号パンフレット
ところで、上記従来技術には以下に述べる問題が存在する。上記従来技術は、投影光学系の像面側の端面と基板(ウエハ)との間を局所的に液体で満たす構成であるため、図6の模式図に示すように、基板P上に設定された複数のショット領域SHのうち、その基板Pの周縁付近のショット領域(エッジショット)SHEを露光しようとすると、投影光学系と基板Pとの間を液体で満たすことができない場合があり、そのエッジショットSHEに投影されるパターンの像が劣化してしまうおそれがある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、投影光学系と基板との間の液体を介して基板を液浸露光処理する場合においても、その基板の周縁付近のショット領域(エッジショット)に精度良くパターン転写できる露光装置、及びこの露光装置を用いるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は実施の形態に示す図1〜図5に対応付けした以下の構成を採用している。
本発明の露光装置(EX)は、投影光学系(PL)の投影領域(AR1)を含む基板(P)上の一部に液浸領域(AR2)を形成し、投影光学系(PL)と基板(P)との間の液体(50)及び投影光学系(PL)を介してパターン像を所定の投影領域(AR1)に投影すると共に、投影領域(AR1)に対して基板(P)を走査方向(X)に移動することによって、基板(P)上の複数のショット領域(S1〜S32)の各々を露光する走査型露光装置において、基板(P)の周囲に、基板(P)表面とほぼ同じ高さの平坦部(41、41A)が形成され、基板(P)上の周縁部に位置する第1ショット領域(例えばS29)と第2ショット領域(例えばS30)とを順次露光するときに、走査方向(X)と平行な第1方向(−X)に基板(P)を移動しながら第1ショット領域(S29)を露光し、第1方向(−X)と逆向きの第2方向(+X)に基板(P)を移動しながら第2ショット領域(S30)を露光することを特徴とする。また、本発明のデバイス製造方法は、上記記載の露光装置(EX)を用いることを特徴とする。
本発明によれば、基板の周縁付近のショット領域(エッジショット)を液浸法を用いて走査露光するときにも、少なくとも投影領域には安定して液浸領域を形成することができ、良好なパターンの像を基板上に形成することができる。また液浸法を用いて走査露光する場合にも、スループットを低下させることなく、基板上の複数のショット領域の露光が可能となる。したがって、不良ショット(チップ)の発生を抑えつつ、高スループットでデバイス製造が可能となる。
本発明によれば、投影光学系と基板との間に液体を満たした状態においても基板上にパターンを良好に転写でき、高い精度を有するデバイスを製造することができる。
以下、本発明の露光装置及びデバイス製造方法について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の露光装置の一実施形態を示す概略構成図である。
図1において、露光装置EXは、マスクMを支持するマスクステージMSTと、基板Pを支持する基板ステージPSTと、マスクステージMSTに支持されているマスクMを露光光ELで照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板ステージPSTに支持されている基板Pに投影露光する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を統括制御する制御装置CONTとを備えている。
ここで、本実施形態では、露光装置EXとしてマスクMと基板Pとを走査方向における互いに異なる向き(逆方向)に同期移動しつつマスクMに形成されたパターンを基板Pに露光する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)を使用する場合を例にして説明する。以下の説明において、投影光学系PLの光軸AXと一致する方向をZ軸方向、Z軸方向に垂直な平面内でマスクMと基板Pとの同期移動方向(走査方向)をX軸方向、Z軸方向及びX軸方向に垂直な方向(非走査方向)をY軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。なお、ここでいう「基板」は半導体ウエハ上にレジストを塗布したものを含み、「マスク」は基板上に縮小投影されるデバイスパターンを形成されたレチクルを含む。
本実施形態の露光装置EXは、露光波長を実質的に短くして解像度を向上するとともに焦点深度を実質的に広くするために液浸法を適用した液浸露光装置であって、基板P上に液体50を供給する液体供給装置1と、基板P上の液体50を回収する液体回収装置2とを備えている。露光装置EXは、少なくともマスクMのパターン像を基板P上に転写している間、液体供給装置1から供給した液体50により投影光学系PLの投影領域AR1を含む基板P上の一部に液浸領域AR2を形成する。具体的には、露光装置EXは、投影光学系PLの先端部の光学素子60の先端面(最下面)7と基板Pの表面との間を液体50で満たし、この投影光学系PLと基板Pとの間の液体50及び投影光学系PLを介してマスクMのパターン像を基板P上に投影することによって基板Pを露光する。
照明光学系ILは、マスクステージMSTに支持されているマスクMを露光光ELで照明するものであり、露光用光源、露光用光源から射出された光束の照度を均一化するオプティカルインテグレータ、オプティカルインテグレータからの露光光ELを集光するコンデンサレンズ、リレーレンズ系、露光光ELによるマスクM上の照明領域をスリット状に設定する可変視野絞り等を有している。マスクM上の所定の照明領域は照明光学系ILにより均一な照度分布の露光光ELで照明される。照明光学系ILから射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される紫外域の輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)や、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)などが用いられる。本実施形態では、ArFエキシマレーザ光を用いる。
マスクステージMSTは、マスクMを支持するものであって、投影光学系PLの光軸AXに垂直な平面内、すなわちXY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微小回転可能である。マスクステージMSTはリニアモータ等のマスクステージ駆動装置MSTDにより駆動される。マスクステージ駆動装置MSTDは制御装置CONTにより制御される。マスクステージMST上には移動鏡56が設けられている。また、移動鏡56に対向する位置にはレーザ干渉計57が設けられている。マスクステージMST上のマスクMの2次元方向の位置、及び回転角はレーザ干渉計57によりリアルタイムで計測され、計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTはレーザ干渉計の計測結果に基づいてマスクステージ駆動装置MSTDを駆動することでマスクステージMSTに支持されているマスクMの位置決めを行う。
投影光学系PLは、マスクMのパターンを所定の投影倍率βで基板Pに投影露光するものであって、複数の光学素子(レンズ)で構成されており、これら光学素子は金属部材からなる鏡筒PKで支持されている。本実施形態において、投影光学系PLは、投影倍率βが例えば1/4あるいは1/5の縮小系である。なお、投影光学系PLは等倍系及び拡大系のいずれでもよい。また、本実施形態の投影光学系PLの先端側(基板P側)には、液体50と接する光学素子(レンズ素子)60が鏡筒PKより露出している。この光学素子60は鏡筒基板PKに対して着脱(交換)可能に設けられている。
基板ステージPSTは、基板Pを支持するものであって、基板Pを基板ホルダを介して保持するZステージ51と、Zステージ51を支持するXYステージ52とを備えている。Zステージ51及びXYステージ52を含む基板ステージPSTはステージベース53に支持されている。基板ステージPSTはリニアモータ等の基板ステージ駆動装置PSTDにより駆動される。基板ステージ駆動装置PSTDは制御装置CONTにより制御される。Zステージ51を駆動することにより、Zステージ51に保持されている基板PのZ軸方向における位置(フォーカス位置)、及びθX、θY方向における位置が制御される。また、XYステージ52を駆動することにより、基板PのXY方向における位置(投影光学系PLの像面と実質的に平行な方向の位置)が制御される。すなわち、Zステージ51は、基板Pのフォーカス位置及び傾斜角を制御して基板Pの表面をオートフォーカス方式、及びオートレベリング方式で投影光学系PLの像面に合わせ込み、XYステージ52は、基板PのX軸方向及びY軸方向における位置決めを行う。なお、ZステージとXYステージとを一体的に設けてよいことは言うまでもない。
基板ステージPST(Zステージ51)上には移動鏡54が設けられている。また、移動鏡54に対向する位置にはレーザ干渉計55が設けられている。基板ステージPST上の基板Pの2次元方向の位置、及び回転角はレーザ干渉計55によりリアルタイムで計測され、計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTはレーザ干渉計55の計測結果に基づいて基板ステージ駆動装置PSTDを駆動することで基板ステージPSTに支持されている基板Pの位置決めを行う。
基板Pの周囲には、基板Pの表面とほぼ同じ高さの平坦面(平坦部)41Aを形成された補助プレート41が設けられている。基板Pのエッジと補助プレート41との間には1〜2mm程度の隙間があるが、液体50の表面張力によりその隙間に液体50が流れ込むことは殆どない。平坦面41Aを有する補助プレート41により、基板Pの周縁部付近を露光する場合にも投影光学系PLの下に液体50を保持することができる。
露光装置EXは、投影光学系PLの先端面(光学素子60の先端面)7と基板Pとの間、すなわち投影光学系PLの像面側に所定の液体50を供給する液体供給装置1と、その像面側の液体50を回収する液体回収装置2とを備えている。液体供給装置1は、液体50を収容するタンク、加圧ポンプ、及び供給する液体50の温度を調整可能な温度調整装置等を備えている。液体供給装置1には供給管3の一端部が接続され、供給管3の他端部には供給ノズル4が接続されている。液体供給装置1は供給管3及び供給ノズル4を介して投影光学系PLと基板Pとの間に液体50を供給する。
液体回収装置2は、吸引ポンプ、及び回収した液体50を収容するタンク等を備えている。液体回収装置2には回収管6の一端部が接続され、回収管6の他端部には回収ノズル5が接続されている。液体回収装置2は回収ノズル5及び回収管6を介して投影光学系PLと基板Pとの間の液体50を回収する。投影光学系PLと基板Pとの間に液体50を満たす際、制御装置CONTは液体供給装置1を駆動し、供給管3及び供給ノズル4を介して投影光学系PLと基板Pとの間に単位時間当たり所定量の液体50を供給するとともに、液体回収装置2を駆動し、回収ノズル5及び回収管6を介して単位時間当たり所定量の液体50を回収する。これにより、投影光学系PLの先端面7と基板Pとの間に液体50が配置される。液体50の温度は、例えば露光装置EXが収容されるチャンバ内の温度と同程度に設定される。
本実施形態において、液体50には純水が用いられる。純水は、ArFエキシマレーザ光のみならず、露光光ELを例えば水銀ランプから射出される紫外域の輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)とした場合、この露光光ELを透過可能である。
図2は、露光装置EXの投影光学系PLの下部、液体供給装置1、及び液体回収装置2などを示す正面図である。図2において、投影光学系PLの最下端の光学素子60は、先端部60Aが走査方向に必要な部分だけを残してY軸方向(非走査方向)に細長い矩形状に形成されている。走査露光時には、先端部60Aの直下の矩形の投影領域AR1にマスクMの一部のパターン像が投影され、投影光学系PLに対して、マスクMが−X方向(又は+X方向)に速度Vで移動するのに同期して、XYステージ52を介して基板Pが+X方向(又は−X方向)に速度β・V(βは投影倍率)で移動する。そして、1つのショット領域への露光終了後に、基板Pのステッピングによって次のショット領域が走査開始位置に移動し、以下、ステップ・アンド・スキャン方式で各ショット領域に対する露光処理が順次行われる。本実施形態では、基板Pの移動方向に沿って液体50を流すように設定されている。
図3は、投影光学系PLの投影領域AR1と、液体50をX軸方向に供給する供給ノズル4(4A〜4C)と、液体50を回収する回収ノズル5(5A、5B)との位置関係を示す図である。図3において、投影光学系PLの投影領域AR1はY軸方向に細長い矩形状(スリット状)となっており、その投影領域AR1をX軸方向に挟むように、+X側に3つの供給ノズル4A〜4Cが配置され、−X側に2つの回収ノズル5A、5Bが配置されている。そして、供給ノズル4A〜4Cは供給管3を介して液体供給装置1に接続され、回収ノズル5A、5Bは回収管4を介して液体回収装置2に接続されている。また、供給ノズル4A〜4Cと回収ノズル5A、5Bとをほぼ180°回転した配置に、供給ノズル8A〜8Cと、回収ノズル9A、9Bとが配置されている。供給ノズル4A〜4Cと回収ノズル9A、9BとはY軸方向に交互に配列され、供給ノズル8A〜8Cと回収ノズル5A、5BとはY軸方向に交互に配列され、供給ノズル8A〜8Cは供給管10を介して液体供給装置1に接続され、回収ノズル9A、9Bは回収管11を介して液体回収装置2に接続されている。
そして、矢印Xaで示す走査方向(−X方向)に基板Pを移動させて走査露光を行う場合には、供給管3、供給ノズル4A〜4C、回収管4、及び回収ノズル5A、5Bを用いて、液体供給装置1及び液体回収装置2により液体50の供給及び回収が行われる。すなわち、基板Pが−X方向に移動する際には、供給管3及び供給ノズル4(4A〜4C)を介して液体供給装置1から液体50が投影光学系PLと基板Pとの間に供給されるとともに、回収ノズル5(5A、5B)、及び回収管6を介して液体50が液体回収装置2に回収され、光学素子60と基板Pとの間を満たすように−X方向に液体50が流れる。一方、矢印Xbで示す走査方向(+X方向)に基板Pを移動させて走査露光を行う場合には、供給管10、供給ノズル8A〜8C、回収管11、及び回収ノズル9A、9Bを用いて、液体供給装置1及び液体回収装置2により液体50の供給及び回収が行われる。すなわち、基板Pが+X方向に移動する際には、供給管10及び供給ノズル8(8A〜8C)を介して液体供給装置1から液体50が投影光学系PLと基板Pとの間に供給されるとともに、回収ノズル9(9A、9B)、及び回収管11を介して液体50が液体回収装置2に回収され、光学素子60と基板Pとの間を満たすように+X方向に液体50が流れる。このように、制御装置CONTは、液体供給装置1及び液体回収装置2を用いて、基板Pの移動方向に沿って基板Pの移動方向と同一方向に液体50を流す。この場合、例えば液体供給装置1から供給ノズル4を介して供給される液体50は基板Pの−X方向への移動に伴って投影光学系PLと基板Pとの間の空間に引き込まれるようにして流れるので、液体供給装置1の供給エネルギーが小さくても液体50を投影光学系PLと基板Pとの間に容易に供給できる。そして、走査方向に応じて液体50を流す方向を切り替えることにより、+X方向、又は−X方向のどちらの方向に基板Pを走査する場合にも、光学素子60の先端面7と基板Pとの間を液体50で満たすことができ、高い解像度及び広い焦点深度を得ることができる。
なお、上述したノズルの形状は特に限定されるものでなく、例えば先端部60Aの長辺について2対のノズルで液体50の供給又は回収を行うようにしてもよい。なお、この場合には、+X方向、又は−X方向のどちらの方向からも液体50の供給及び回収を行うことができるため、供給ノズルと回収ノズルとを上下に並べて配置してもよい。また、不図示ではあるが、液体50の供給及び回収を行うノズルは、投影光学系PLの光学素子60の周りに所定間隔で設けられており、基板Pが走査方向(+X方向、−X方向)以外の方向に移動する場合にも、基板Pの移動方向と平行に、基板Pの移動方向と同じ方向に液体50を流すことができる。
次に、上述した露光装置EXによる露光シーケンスの一例について図4を参照しながら説明する。図4に示すように、基板P上にはX軸方向(走査方向)及びY軸方向にそれぞれ所定ピッチで複数のショット領域S1〜S32が設定されている。制御装置CONTは、基板P上の第1のショット領域S1から露光を開始し、その後ショット領域S2、S3、…、S32を順次露光する。このとき、スリット状の投影領域AR1の走査軌跡は、矢印U1、U2、U3、…、U32の順になる。つまり、本実施形態の露光シーケンスでは、連続した2つのショット領域を順次走査露光するときに、基板P(マスクM)が同一方向に移動しないように、各ショット領域の露光順序が決められており、制御装置CONTは、基板Pを+X方向(第1方向)と−X方向(第2方向)とに交互に移動しながら、基板P上の露光対象の複数のショット領域S1〜S32を順次露光する。なお実際には、基板Pが投影領域AR1に対して移動しながら各ショット領域の露光が行われるので、図4に示した矢印とは逆に基板Pが移動されることになる。
図4に示す例の場合、基板Pの周縁部に形成されているショット領域S1、S4、S5、S10、S23、S28、S29、S32は、その一部が基板Pの外側にはみ出しており、また、ショット領域S2、S3、S30、S31においては、そのショット領域のエッジと基板Pのエッジとの距離が短くなっているが、基板Pの周囲には、平坦部41Aを有する補助プレート41が設けられているので、投影光学系PLの直下に液体50を保持した状態で露光を行うことができる。
特に、本実施形態の露光シーケンスでは、基板P上の周縁部に位置する連続した2つのショット領域を順次走査露光するときに、基板P(マスクM)が同一方向に移動しないように、各ショット領域の露光順序が決められている。例えば、基板Pの周縁付近に位置する互いにY軸方向に関して隣り合っているショット領域S29とS30とを順次連続して露光するときに、ショット領域S29を露光するときの基板P(マスクM)の移動方向を、ショット領域S30を露光するときの基板P(マスクM)の移動方向と逆になるように決められている。図4に示す例では、ショット領域S29を露光するときは、−X方向(第1方向)に基板Pを移動しながら露光し、ショット領域S30を露光するときは、+X方向(第2方向)に基板Pを移動しながら露光する。
このように、基板Pの周囲に平坦部41Aを設けて、基板Pの周縁付近に位置するショット領域(エッジショット)を露光するときの基板Pの移動方向の制約をなくすことで、基板P(マスクM)の空戻し(露光に寄与しない基板P(マスクM)の移動)を無くし、スループットを低下させることなく、液浸法による走査露光を行うことができる。
上述したように、本実施形態における液体50は純水により構成されている。純水は、半導体製造工場等で容易に大量に入手できるとともに、基板P上のフォトレジストや光学素子(レンズ)等に対する悪影響がない利点がある。また、純水は環境に対する悪影響がないとともに、不純物の含有量が極めて低いため、基板Pの表面、及び投影光学系PLの先端面に設けられている光学素子の表面を洗浄する作用も期待できる。
そして、波長が193nm程度の露光光ELに対する純水(水)の屈折率nはほぼ1.44であるため、露光光ELの光源としてArFエキシマレーザ光(波長193nm)を用いた場合、基板P上では1/n、すなわち約134nmに短波長化されて高い解像度が得られる。更に、焦点深度は空気中に比べて約n倍、すなわち約1.44倍に拡大されるため、空気中で使用する場合と同程度の焦点深度が確保できればよい場合には、投影光学系PLの開口数をより増加させることができ、この点でも解像度が向上する。
本実施形態では、投影光学系PLの先端にレンズ素子60が取り付けられているが、投影光学系PLの先端に取り付ける光学素子としては、投影光学系PLの光学特性、例えば収差(球面収差、コマ収差等)の調整に用いる光学プレートであってもよい。あるいは露光光ELを透過可能な平行平面板であってもよい。
また、液体50の流れによって生じる投影光学系PLの先端の光学素子と基板Pとの間の圧力が大きい場合には、その光学素子を交換可能とするのではなく、その圧力によって光学素子が動かないように堅固に固定してもよい。
なお、本実施形態の液体50は水であるが、水以外の液体であってもよい、例えば、露光光ELの光源がFレーザである場合、このFレーザ光は水を透過しないので、この場合、液体50としてはFレーザ光を透過可能な例えばフッ素系オイルや過フッ化ポリエーテル(PFPE)等のフッ素系の液体を用いればよい。また、液体50としては、その他にも、露光光ELに対する透過性があってできるだけ屈折率が高く、投影光学系PLや基板P表面に塗布されているフォトレジストに対して安定なもの(例えばセダー油)を用いることも可能である。
なお、上記各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
また、上述の実施形態においては、投影光学系PLと基板Pとの間を局所的に液体で満たす露光装置を採用しているが、特開平6−124873号公報に開示されているような露光対象の基板を保持したステージを液槽の中で移動させる液浸露光装置や、特開平10−303114号公報に開示されているようなステージ上に所定深さの液体槽を形成し、その中に基板を保持する液浸露光装置にも本発明を適用可能である。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。また、本発明は基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写するステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、本発明は、特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報、特表2000−505958号公報などに開示されているように、ウエハ等の被処理基板を別々に載置してXY方向に独立に移動可能な2つのステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
基板ステージPSTやマスクステージMSTにリニアモータ(USP5,623,853またはUSP5,528,118参照)を用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもよい。また、各ステージPST、MSTは、ガイドに沿って移動するタイプでもよく、ガイドを設けないガイドレスタイプであってもよい。
各ステージPST、MSTの駆動機構としては、二次元に磁石を配置した磁石ユニットと、二次元にコイルを配置した電機子ユニットとを対向させ電磁力により各ステージPST、MSTを駆動する平面モータを用いてもよい。この場合、磁石ユニットと電機子ユニットとのいずれか一方をステージPST、MSTに接続し、磁石ユニットと電機子ユニットとの他方をステージPST、MSTの移動面側に設ければよい。
基板ステージPSTの移動により発生する反力は、投影光学系PLに伝わらないように、特開平8−166475号公報(USP5,528,118)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。マスクステージMSTの移動により発生する反力は、投影光学系PLに伝わらないように、特開平8−330224号公報(US S/N 08/416,558)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。
本実施形態の露光装置EXは、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は、温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図5に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置EXによりマスクのパターンを基板に露光する基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
本発明の露光装置の一実施形態を示す概略構成図である。 投影光学系の先端部と液体供給装置及び液体回収装置との位置関係を示す図である。 供給ノズル及び回収ノズルの配置例を示す図である。 本発明に係る露光シーケンスを説明するための図である。 半導体デバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。 従来の露光シーケンスの課題を説明するための図である。
符号の説明
1…液体供給装置、2…液体回収装置、41…補助プレート(平坦部)、
41A…平坦面(平坦部)、50…液体、EX…露光装置、AR1…投影領域、
AR2…液浸領域、P…基板、PL…投影光学系、PST…基板ステージ、
S1〜S32…ショット領域

Claims (4)

  1. 投影光学系の投影領域を含む基板上の一部に液浸領域を形成し、前記投影光学系と前記基板との間の液体及び前記投影光学系を介してパターン像を所定の投影領域に投影すると共に、前記投影領域に対して前記基板を走査方向に移動することによって、前記基板上の複数のショット領域の各々を露光する走査型露光装置において、
    前記基板の周囲に、前記基板表面とほぼ同じ高さの平坦部が形成され、
    前記基板上の周縁部に位置する第1ショット領域と第2ショット領域とを順次露光するときに、前記走査方向と平行な第1方向に前記基板を移動しながら前記第1ショット領域を露光し、前記第1方向と逆向きの第2方向に前記基板を移動しながら前記第2ショット領域を露光することを特徴とする露光装置。
  2. 前記第1ショット領域と前記第2ショット領域とは、前記走査方向と交差する方向に隣合っていることを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  3. 前記基板を前記第1方向と前記第2方向とに交互に移動しながら、前記基板上の露光対象の複数のショット領域を順次露光することを特徴とする請求項1又は2記載の露光装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項記載の露光装置を用いることを特徴とするデバイス製造方法。
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