JP2005071859A - 陰極線管装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な構成で、ミスコンバーゼンスの補正量を大きくできる陰極線管装置を提供する。
【解決手段】陰極線管装置は、電子銃から射出された電子ビームを水平及び垂直方向に偏向するための偏向ヨークを備えている。偏向ヨークは、電子ビームを垂直方向に偏向する垂直偏向コイルを備え、この垂直偏向コイルは、ラッパ状のフェライトコア34にトロイダル状に巻装されており、このフェライトコア34の電子銃側の端面に、長手方向の中間部分が折り返されていた「コ」の字状の磁性体40が、その端部が陰極線管の管軸側に配される共に当該管軸に沿って離間する状態で水平軸X上に配設されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、テレビ受像機やコンピュータ用ディスプレイ等に用いられる陰極線管装置に関する。
一般に、カラー陰極線管装置は、インライン型の電子銃から射出された3本の電子ビームを、水平偏向コイル及び垂直偏向コイルを備えた偏向ヨークで水平方向及び垂直方向に偏向させて、フェースパネルの内側の蛍光体スクリーンをラスタースキャンさせるようになっている。
垂直偏向コイルは、電子ビームを垂直方向に偏向させるためのもので、その発生する磁界(垂直偏向磁界)は、例えば、バレル型と呼ばれる分布を持つ。また、水平偏向コイルは、電子ビームを水平方向に偏向させるためのもので、その発生する磁界(水平偏向磁界)は、例えば、ピンクッション型と呼ばれる分布を持つ。各偏向コイルが発生する磁界の分布を上述のようにしているのは、3本の電子ビームを蛍光体スクリーン上で一点に集束させるセルフコンバーゼンスを実現するためである。
一方、垂直偏向コイルは、ラッパ状のフェライトコアにトロイダル状に巻装されており、このフィライトコアが絶縁体である樹脂枠に取り付けられるが、この取り付け時に、フェライトコアが、その中心軸が樹脂枠の中心軸に対して左右方向にずれた状態で取り付けられる場合がある。
ここで、左右方向とは、水平方向であり、画面側から見たときに、陰極線管の管軸を含む垂直面を境界として左右を規定し、また、後述の上下方向とは、垂直方向であり、画面側から見たときに、陰極線管の管軸を含む水平面を境界にして上下を規定する。
このようにフェライトコアの中心軸がずれた状態で、樹脂枠の中心軸と陰極線管の管軸と一致するように偏向ヨークが陰極線管に装着されると、垂直偏向磁界の中心軸と管軸とがずれることになり、垂直偏向磁界の分布が管軸の左右両側で非対称な分布、所謂、磁界の軸ずれが発生する。これにより、3本の電子ビームのランディング位置が上下方向にずれたミスコンバーゼンス(以下、「Yvミスコンバーゼンス」という。)が発生する。
以下、具体例を用いて説明する。
図8は、フィライトコア91の中心軸Aが管軸Zに対して、画面側から見て右側にずれた状態における垂直偏向コイルの発生する磁界の分布を示す図であり、フェライトコア91を上方から見た図である。図9は、垂直偏向磁界が図8に示すような分布のときの、画面上に発生するYvミスコンバーゼンスを示す図である。
なお、フェライトコア91には垂直偏向コイルが巻装されているが、フェライトコア91内に分布する垂直偏向磁界92を表示するため、図8には垂直偏向コイルを図示していない。また、図8では、垂直偏向磁界92等の向きを矢印で示している。
一方、電子ビームは、画面側から見て、左側から、青(B)、緑(G)、赤(R)の順でインライン配列された電子銃94から射出される(図8では、赤は「R」で、緑は「G」で、青は「B」でそれぞれ示している。)。また、垂直偏向磁界92の分布は、バレル型であるため、磁界の中心軸から離れるに従って磁束密度が高くなる。
従って、磁界の軸ずれを生じた状態では、3本の電子ビームのうち、一番左側に位置する青の電子ビームBが軸ずれの影響を最も受け、次に緑の電子ビームGがその影響を受ける。このため、3本の電子ビームのランディング位置が、図9に示すように、上から、青、緑、赤(図9でも、赤は「R」で、緑は「G」で、青は「B」でそれぞれ示している。)と、上下方向にずれる。なお、Yvミスコンバーゼンスが発生すると色ずれ等を生じる。
このようなYvミスコンバーゼンスを補正する方法としては、垂直偏向コイルから発生した磁界のうち、偏向ヨークの電子銃側の外側に漏れた漏洩磁界93(図8参照)を利用したものがある(例えば、特許文献1)。この方法は、偏向ヨークの電子銃側の端面における管軸を挟んだ左右の位置に、略L字形状をした磁性体をその一辺が管軸と平行になるように取着することで、垂直偏向コイルからの漏洩磁界を集束或いは分散させて、漏れ磁界を局部的に弱めたり、強めたりしている。
しかしながら、この方法でもミスコンバーゼンスを低減できるが、その低減量が小さく、適用できる範囲が限られている。
特開平5−244614号公報
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであって、簡単な構成で、電子ビームを偏向する際に発生する磁界を有効に利用してミスコンバーゼンスの低減量を大きくすることができる陰極線管装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る陰極線管装置は、電子銃から射出された電子ビームを偏向する偏向ヨークを備えた陰極線管装置であって、長手方向の中間部分で折り返されている磁性体が、その端部が陰極線管の管軸側に配される共に当該管軸に沿って離間する状態で前記偏向ヨークの電子銃側の端部周辺に設けてあることを特徴としている。
ここで、「長手方向の中間部分で折り返されている磁性体」とは、例えば、「コ」の字形状、「M」の字形状、「フ」の字形状、半楕円形状等をした磁性体を含む概念である。
この構成によれば、電子ビームを偏向する際に発生する磁界、例えば、偏向ヨークから電子銃側に漏洩する漏洩磁界を磁性体の一方の端部で吸わせることにより、磁性体の一方の端部周辺の漏洩磁界の分布を変え、更に、吸った漏洩磁界を磁性体の他方の端部から管軸に向かって出すことにより、電子ビームにミスコンバーゼンス低減させる方向の磁界を印加できる。
また、前記磁性体は、「コ」の字形状に折り返されており、互いに対向する辺のうち、少なくとも偏向ヨーク側の辺が前記偏向ヨークの端面と略並行となる状態に配されていることを特徴とし、或いは、前記磁性体は、互いに対向する辺のうち、電子銃側の辺が前記管軸に略直交する状態に配されていることを特徴としている。
一方、前記偏向ヨークが備える垂直偏向コイルが発生する偏向磁界の分布はバレル状であり、前記磁性体が、対向する辺における長手方向と平行な中心軸が、陰極線管の水平軸と略一致する状態で配されていることを特徴としている。
ここで、「水平軸」とは、陰極線管の軸心を通る水平方向の軸をいう。
更に、前記磁性体は、前記管軸に対して前記垂直偏向コイルが左右方向にずれている側と前記管軸を挟んで反対側にのみ設けてあることを特徴とし、また、前記垂直偏向コイルは、ラッパ状のコアにトロイダル状に巻装されてなり、前記磁性体は、前記コアの小径側の端面に取着されていることを特徴としている。
本発明に係る陰極線管装置は、長手方向の中間部分で折り返されている磁性体を、その端部が陰極線管の管軸側に配される共に当該管軸に沿って離間する状態で偏向ヨークの電子銃側の端部周辺に設けている。
このため、簡単な構成で、電子ビームを偏向する際に発生する磁界を有効に利用してミスコンバーゼンスの低減量を大きくすることができる。
以下、本発明の実施の形態である陰極線管装置について、図面を参照しながら説明する。
1.陰極線管装置の全体構成
図1は、本実施の形態に係るカラー陰極線管装置10の概略構成を示す半断面図である。カラー陰極線管装置10は、同図に示すように、カラー陰極線管12、偏向ヨーク14、CPU(Convergence and Purity Unit)16等からなる。
カラー陰極線管12は、フェースパネル20と、ファンネル22とが接合されてなるガラスバルブ内にインライン型の電子銃24や、シャドウマスク26などが収納されてなる。
フェースパネル20の内面には、赤、緑、青の各蛍光体が規則正しく配列されてなる蛍光体スクリーン28が形成されている。シャドウマスク26は、蛍光体スクリーン28と並行して設けられている。シャドウマスク26には電子ビーム30の通過孔が多数形成されており、電子銃24から射出される3本の電子ビーム30がそれぞれの蛍光体に正しく当たるようになっている。
偏向ヨーク14は、ファンネル22のネック23寄りの外周に取着されており、電子銃24から射出される3本の電子ビーム30を垂直(上下)・水平(左右)に偏向し、ラスタースキャン方式で蛍光体スクリーン28上を走査させるものである。この偏向ヨーク14は、電子ビーム30を垂直方向に偏向するための垂直偏向コイル36と、電子ビーム30を水平方向に偏向するための水平偏向コイル32とを備える。
これら偏向コイル32,36の間には、樹脂枠38が設けられている。樹脂枠38は、垂直偏向コイル36と水平偏向コイル32との間の電気的絶縁状態を維持すると共に、両偏向コイル32,36を保持する役割を果たしている。
水平偏向コイル32は、樹脂枠38の内周側に、例えば、コイル素線をサドル状に巻装されてなり、一方、垂直偏向コイル36は、樹脂枠38の外周側であって、例えば、コイル素線をフェライトコア34にトロイダル状に巻装されてなる。
フェライトコア34の電子銃24側には、Yvミスコンバーゼンスを補正・低減するための、「コ」の字状の磁性体40が取り付けられている。なお、垂直偏向コイル36、フェライトコア34、磁性体40については後述する。
電子銃24は、ネック部23の内部に収納されている。この電子銃24は、3個のヒータ(不図示)により個別に加熱される3個のカソード(不図示)を水平方向にインライン配列されてなる。
また、CPU16は、複数、例えば、4個のマグネットリングからなる公知のものであって、ネック部23の外周の、電子銃24に対応する位置に設けられており、これにより、電子ビーム30の静コンバーゼンス調整やピュリティ調整が行われる。なお、偏向ヨークは、これらの調整時はカラー陰極線管12に仮止めされた状態であり、調整後に固定される。
2.垂直偏向コイル及び磁性体
図2は、フェライトコア34とこれに巻回されたトロイダル型の垂直偏向コイル36の形状を示す外観斜視図である。
フェライトコア34は、図2に示すように、上下2分割型であって、上部コア341と下部コア342とを合せた状態で止め具344により固定して、略ラッパ状に形成されている。垂直偏向コイル36は、上下に対向するように、上部コイル36aと、下部コイル36bとからなり、上部コイル36aは、第1コイル束361と第2コイル束362とを、また、下部コイル36bは、第3コイル束363と第4コイル束364とを、それぞれ直列接続してなる。
次に、磁性体40について説明する。
磁性体40は、図1及び図2に示すように、フェライトコア34の電子銃側の端部周辺に位置するように配されている。
図3は、磁性体40の斜視図である。
磁性体40は、図3に示すように、両端部が管軸方向に離間するように、長手方向の中間部分が折り返された形状、つまり、互いに略並行に対向して配された一対の対向部401,402と、対向部401,402の一方の端部401a,402a同士を連結する連結部403とを一体に有した形状、例えば、「コ」の字形状をしている。
ここで、対向部401,402の長手方向(図3ではY1方向)を高さ方向、対向部401,402の短手方向(図3ではX1方向)を幅方向、対向部401,402を連結する方向(図3ではZ1方向)を厚さ方向とそれぞれする。
この磁性体40は、例えば、珪素鋼を用いて構成されており、例えば、所定寸法に裁断された板材をプレス加工することにより形成されている。
磁性体40は、図1及び図2に示すように、対向部401,402の他方の端部401b,402b(連結部403と反対側の端部)が管軸Zに向くと共に管軸Zに対し略直交し且つ幅方向の略中央を通る中心線E(本発明での対向する辺における長手方向と平行な中心軸に対応し、図3において一点鎖線で表示している)が陰極線管12の水平軸と略一致する状態で、対向部402がフェライトコア34の電子銃24側の端面に固着されることにより、フェライトコア34に取着されている。なお、本実施の形態では、磁性体40の固着は、例えば、接着剤を用いて行われている。この接着剤は、シリコン等の合成樹脂材料でも良く、好ましくは、非腐食系のものが良い。
3.磁性体の取着によるコンバーゼンスの改善について
a.試験結果
ここでは磁性体40の偏向ヨーク14(フェライトコア34)への取着によるYvミスコンバーゼンスの改善について説明する。
先ず、磁界の軸ずれを生じているカラー陰極線管装置を用いてそのYvミスコンバーゼンス量を測定した。
用いたカラー陰極線装置は、29インチのフラットタイプ用であって、偏向角度が104°である。またフェライトコア34は、軸心方向(陰極線管の管軸方向と同じ)の寸法が略43mm、電子銃側の外径55mm、フェースパネル側の外径が110mmである。
このフェライトコア34は、この中心軸が、背景技術の欄で説明したように、例えば樹脂枠38の中心軸に対して画面側から見て右側にずれた状態で、樹脂枠38に取着されている。この状態は、背景技術の欄で説明した内容と同じであるため、以下、図8及び図9を用いて説明する。
垂直偏向磁界の中心軸は、図8に示すように、管軸Zに対して右側にずれており、また、垂直偏向磁界92の分布はバレル状である。このため、電子ビーム30に印加される垂直偏向磁界92(磁束密度)は、本来印加されるべき垂直偏向磁界92(磁束密度)との差分が、青(B)、緑(G)、赤(R)の順で強くなっている。
従って、電子銃24から射出された電子ビーム30を垂直偏向磁界92により上方に偏向させると、図9に示すように、青、緑、赤の順で偏向量が大きくなり、青の電子ビームBがフェースパネルの最上位にランディングし、赤の電子ビームRが最下位にランディングすることになる。このとき、青の電子ビームBと赤の電子ビームRの中心間の距離Lは、試験では約2.5mmであった。
次に磁性体40を偏向ヨーク14に取着した場合について説明する。
先ず、本実験に使用した磁性体40は、高さHが15mm、幅bが5mm、対向部401,402の間隔Dが略3mm、厚さTが0.5mmである(図3参照)。
図4は、フェライトコア34の中心軸Aが管軸Zに対して画面側から見て右側にずれた状態であって、その端部に磁性体40が装着されている場合の垂直偏向コイル36の発生する磁界の分布を示す図であり、フェライトコア34の平面概略図である。なお、フィライトコア34には、垂直偏向コイル36が巻装されているが、図4では、垂直偏向コイル36の図示を省略している。
フェライトコア34内に分布している垂直偏向磁界37aは、背景技術での説明と同じであるため、図4では、参考のために、破線で示している。なお、垂直偏向磁界37a及び漏洩磁界37bの向きは、図8と同様に、矢印で表している。
磁性体40は、実験では、画面側から見たときに、水平軸上を左側から挿入して、画面上の電子ビーム30のコンバーゼンスを見ながらその位置を決定している。なお、磁性体40は、その対向部401がフェライトコア34側に位置する状態で挿入される。
磁性体40の挿入は、フェライトコア34の中心軸Aが管軸Zに対して左右方向のずれた側(実施の形態では右側である。)と反対側から行われる。磁性体40が取着された最終的な位置は、具体的には、磁性体40における電子銃24側の端部402の端面と管軸Zとの間隔が18mm程度のところであり、この位置では画面上のミスコンバーゼンスが解消した。
磁性体40の上記端面と管軸Zとの間隔は、ネック23部の外周面の寸法が分かっているので、このネック部23の外周と磁性体40の端面との距離により算出している。なお、本実験に用いた陰極線管におけるネック部23の外径は、29mmである。
b.コンバーゼンス解消の理由について
磁性体を用いることでコンバーゼンスが改善される理由について説明する。
先ず、図4に示すように、フェライトコア34の電子銃側の端部であって、画面側から見て右側から電子銃側に張り出した漏洩磁界37bは、フェライトコア34内の垂直偏向磁界37aと同様に、左側へと流れる。この左側へと流れる漏洩磁界37bは、フェライトコア34の端面左側(画面側から見て)に取り付けられた磁性体40におけるフェライトコア34側の対向部401の端面から吸われると考えられる。
このように漏洩磁界37bが、磁性体40に吸われることにより、漏洩磁界37bの分布が、磁性体40の端面の周辺で、分散することになる。この結果、管軸Zから磁性体40の端面にかけての範囲では、漏洩磁界37bの磁束密度が小さくなり、電子ビームの上方への偏向量も少なくなる。これにより、図9で示した、青の電子ビームBと赤の電子ビームRとの距離L、つまりYvミスコンバーゼンス量が小さくなる。
次に、磁性体40に吸われた漏洩磁界は、磁性体40内を矢印で示すように、磁性体40の電子銃側の対向部402へと流れ、最終的には、磁性体40の対向部402の端面から管軸Zに向けて出ると考えられる。この磁性体40から出た漏洩磁界37cは、電子ビーム30を下方へと偏向させる。
また、漏洩磁界37cは、管軸Zと直交する方向に進むが、磁性体40から離れるに従って徐々に分散され、その強さは、磁性体40から離れるに従って弱くなる。このため、3本の電子ビーム30の下方への偏向量は、磁性体40に近い位置を飛行する(ここでは青の電子ビーム)ほど大であり、青、緑、赤の順となる。この順は、磁性体40を取着していない場合における、3本の電子ビームの上方への偏向量の大きさの順と同じである。
従って、この漏洩磁界37cにより、偏向ヨーク内に進入する前の電子ビームを、予め下方へと偏向させるので、画面上で3本の電子ビームを合致させることができると考えられる。
以上のように、簡単な構成の磁性体40をフェライトコア34に取着することにより、磁性体40の対向部401側では周辺の漏洩磁界37bを吸う。これにより磁性体40の周辺部における漏洩磁界37bの磁束密度が小さくなり、電子ビームの上方への偏向量を少なくしている。一方、磁性体40の対向部402では、吸った漏洩磁界37cを、フェライトコア34から漏れた漏洩磁界37aの向きとは逆向きである管軸Zに向けて出す。これにより電子ビームが下方へと偏向する。これらが合算することにより、画面上でのYvミスコンバーゼンスが改善されると考えられる。
c.漏洩磁界による電子ビームの偏向量の調整について
磁性体における電子銃側の対向部の端面から出される漏洩磁界による電子ビームの偏向量は、磁性体と管軸との距離を変化させることで調整できるほか、例えば、一対の対向部の間隔を変えることにより、あるいは、吸われた漏洩磁界が磁性体内を流れる距離、つまり磁性体の全長を変えることによっても調整できる。
(変形例)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明の技術的範囲は、上記の実施の形態の限定されないことは勿論であり、例えば、以下のような変形例を考えることができる。
(1)磁性体の形状について
上記実施の形態では、磁性体40の形状は、「コ」の字形状をしているが、他の形状でも良い。
図5及び図6は、磁性体の形状の変形例を示す図である。
実施の形態での磁性体40は、それぞれの対向部401,402は、互いに離間する方向(図3におけるZ1方向)から見たときに略矩形状をしているが、図5の(a)の磁性体41のように、一方の対向部411の先端部又は両方の先端部の隅を切り欠いた形状にしても良い。このときの先端部は、幅方向(図3におけるX1方向)の平坦部411aを有していても良いし、平坦部がなく鈍角、鋭角に形成された尖形状にしても良い。
また、一対の対向部の高さは同じでなくても良く、例えば、図5(b)の磁性体42のように、それぞれの対向部421,422の高さ(H1、H2)は異なるようにしても良い。さらに、「コ」の字形状以外に、例えば、図5の(c)の磁性体43のように、「M」の字形状の磁性体43でも良い。つまり、一対の対向部を連結する連結部(折り返し部)の形状は、対向部の両端部が管軸方向に離間するように両者を連結すれば良く、特に形状を限定するものではない。
さらに、対向部は、互いに並行でなくても良く、例えば、電子銃側の対向部をフェライトコア側の対向部に対して傾斜させた形状、例えば、図6の(a)の磁性体44のように、「フ」の字形状にしても良いし、図6の(b)の磁性体45のように、半楕円形状(半円状含んだ概念)であっても良い。
一方、磁性体におけるフェライトコア側の対向部は、フェライトコアの端面と略並行になるように構成されているが、並行にしなくても良い。但し、フェライトコアの端面に磁性体を取着する場合には、磁性体の対向部とフェライトコア端面とが並行になるようにした方がその取着が容易に行えるのは言うまでもない。
(2)磁性体の取着位置について
上記の実施の形態では、磁性体をフェライトコアの端面に取着しているが、垂直偏向ヨークから電子銃側に漏洩した漏洩磁界を吸える位置であれば、フェライトコアの端面以外、例えば、樹脂枠に取着しても良い。但し、樹脂枠に取着する場合で有っても、磁性体のフェライトコア側の対向部は、フェライトコアに接触させている方が好ましい。これは、接触することで、漏洩磁界の吸収を効率良く行えるからである。
(3)磁性体の寸法について
a.対向部の間隔について
本実施の形態では、図3における対向部の間隔Dは3mm(フェライトコアの全長に対して約7%)であったが、この間隔Dは、1.5mm以上であれば良い。これは、1.5mmより小さいと、ミスコンバーゼンスを低減できる量が小さくなり、磁性体を取着した効果が得られないからである。なお、対向部の間隔Dが大きくても、ミスコンバーゼンスを低減できるが、電子銃には、その内部に磁界が侵入できない部分があり、この部分に、吸った磁界を出しても電子ビームを偏向することができない。従って、フェライトコアの電子銃側の端面と、電子銃における磁界が内部に侵入できない部分までの距離が、対向部の間隔Dの実質的な上限値となる。
b.幅について
実施の形態では、磁性体の幅bは、5mmであったが、この幅bは3mm以上、ネック部の外径(実施の形態では、29mm)以下が好ましい。
これは、幅bが3mmより小だと、図7の(a)に示すように、漏洩磁界193は、磁性体40の近くでは磁性体に吸われず、漏洩磁界の分布がさほど変わらないため効果が得られず、幅bがネック部の外径より大だと、図7の(b)に示すように、漏洩磁界194が磁性体40の近くで、発散して磁束密度が小になるけれども、偏向ヨークに進入する前の電子ビームは管軸に沿って飛行しているため、発散した漏洩磁界と離れすぎ、磁束密度を小にした効果が得られないからである。
(4)磁性体について
実施の形態では、図4に示すように、磁性体40はフェライトコアの電子銃側の端面に配され、フェライトコア34から電子銃側に漏れた漏洩磁界37bを吸うようにしている。つまり、漏洩磁界37bを利用している。
しかしながら、漏洩磁界37bだけでなく、フェライトコア34内の垂直偏向磁界37aの一部を利用しても良い。具体的には、フェライトコアの一部を切り欠き、この切り欠きから磁性体の一方の先端をフェライトコア内に挿入して固着すれば良い。つまり、磁性体は、その端部が管軸に沿って離間する状態で、偏向ヨーク内の電子銃側に設けても良い。
本発明に係る陰極線管装置は、垂直方向のミスコンバーゼンスを補正するのに利用できる。
本発明に係るカラー陰極線管装置の概略構成を示す半断面図である。 垂直偏向コイルをトロイダル状に巻回したフェライトコアの外観斜視図である。 磁性体単体の外観斜視図である。 フェライトコアの中心軸が管軸に対して画面側から見て右側にずれた状態であって、その端部に磁性体が装着さている場合の垂直偏向コイルの発生する磁界の分布を示す図であり、フェライトコアの平面概略図である。 磁性体の形状についての変形例を示す図である。 磁性体の形状についての変形例を示す図である。 (a)(b)は、各磁性体の幅が異なる場合における漏洩磁界の分布の様子を示す図である。 フェライトコアの中心軸が管軸に対して画面側から見て右側にずれた状態における垂直偏向コイルの発生する磁界の分布を示す図であり、フェライトコアの平面概略図である。 垂直偏向コイルの発生する磁界が図8に示すような分布のときの、画面上に発生するミスコンバーゼンスを示す図である。
符号の説明
10 カラー陰極線管装置
12 陰極線管
14 偏向ヨーク
32 水平偏向コイル
34 フェライトコア
36 垂直偏向コイル
37a 垂直偏向磁界
37b 漏洩磁界
38 樹脂枠
40 磁性体
401,402 対向部
403 連結部
X 陰極線管の水平軸
Y 陰極線管の垂直軸
Z 陰極線管の管軸

Claims (6)

  1. 電子銃から射出された電子ビームを偏向する偏向ヨークを備えた陰極線管装置であって、
    長手方向の中間部分で折り返されている磁性体が、その端部が陰極線管の管軸側に配される共に当該管軸に沿って離間する状態で前記偏向ヨークの電子銃側の端部周辺に設けてあることを特徴とする陰極線管装置。
  2. 前記磁性体は、「コ」の字形状に折り返されており、互いに対向する辺のうち、少なくとも偏向ヨーク側の辺が前記偏向ヨークの端面と略並行となる状態に配されていることを特徴とする請求項1に記載の陰極線管装置。
  3. 前記磁性体は、互いに対向する辺のうち、電子銃側の辺が前記管軸に略直交する状態に配されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の陰極線管装置。
  4. 前記偏向ヨークが備える垂直偏向コイルが発生する偏向磁界の分布はバレル状であり、前記磁性体が、対向する辺における長手方向と平行な中心軸が、陰極線管の水平軸と略一致する状態で配されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の陰極線管装置。
  5. 前記磁性体は、前記管軸に対して前記垂直偏向コイルが左右方向にずれている側と前記管軸を挟んで反対側にのみ設けてあることを特徴とする請求項4に記載の陰極線管装置。
  6. 前記垂直偏向コイルは、ラッパ状のコアにトロイダル状に巻装されてなり、前記磁性体は、前記コアの小径側の端面に取着されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の陰極線管装置。
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