JP2005070252A - カラーフィルタ用フォトマスク及び液晶表示装置用カラーフィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】ポジ型のフォトレジストを用いてカラーフィルタ上に配向制御用突起を形成する際に、減膜量を少なくして、配向制御用突起の高さのバラツキを小さくし配向制御用突起の高さを精度よく製造することのできるカラーフィルタ用フォトマスク、及び液晶表示装置用カラーフィルタを提供すること。
【解決手段】配向制御用突起Mv2を設けたMVA−LCD用カラーフィルタの製造に用いるフォトマスクPM2において、フォトマスクの遮光部の光学濃度が3.4〜5.0であること。液晶表示装置用カラーフィルタであって上記カラーフィルタ用フォトマスクを用いて製造したこと。
【選択図】図2
【解決手段】配向制御用突起Mv2を設けたMVA−LCD用カラーフィルタの製造に用いるフォトマスクPM2において、フォトマスクの遮光部の光学濃度が3.4〜5.0であること。液晶表示装置用カラーフィルタであって上記カラーフィルタ用フォトマスクを用いて製造したこと。
【選択図】図2
Description
本発明は、液晶表示装置用カラーフィルタに関するものであり、特に、MVA−LCD(配向分割垂直配向型液晶表示装置)用カラーフィルタの製造に用いるカラーフィルタ用フォトマスク及びそれを用いて製造した液晶表示装置用カラーフィルタに関する。
図4は、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタの一例を模式的に示した平面図である。また、図5は、図4に示すカラーフィルタのX−X’線における断面図である。
図4、及び図5に示すように、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタ(4)は、ガラス基板(40)上にブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、及び透明導電膜(43)が順次に形成されたものである。
図4、及び図5はカラーフィルタを模式的に示したもので、着色画素(42)は12個表されているが、実際のカラーフィルタにおいては、例えば、対角17インチの画面に数百μm程度の着色画素が多数個配列されている。
図4、及び図5に示すように、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタ(4)は、ガラス基板(40)上にブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、及び透明導電膜(43)が順次に形成されたものである。
図4、及び図5はカラーフィルタを模式的に示したもので、着色画素(42)は12個表されているが、実際のカラーフィルタにおいては、例えば、対角17インチの画面に数百μm程度の着色画素が多数個配列されている。
ブラックマトリックス(41)は、遮光性を有するマトリックス状のものであり、着色画素(42)は、例えば、赤色、緑色、青色のフィルタ機能を有するものであり、透明導電膜(43)は、透明な電極として設けられたものである。
ブラックマトリックス(41)は、カラーフィルタの着色画素の位置を定め、大きさを均一なものとし、また、表示装置に用いられた際に、好ましくない光を遮蔽し、表示装置の画像をムラのない均一な、且つコントラストを向上させた画像にする機能を有している。
ブラックマトリックス(41)は、カラーフィルタの着色画素の位置を定め、大きさを均一なものとし、また、表示装置に用いられた際に、好ましくない光を遮蔽し、表示装置の画像をムラのない均一な、且つコントラストを向上させた画像にする機能を有している。
このブラックマトリックスの形成には、ガラス基板(40)上にブラックマトリックスの材料としてのクロム(Cr)、酸化クロム(CrOX )などの金属、もしくは金属化合物を薄膜状に成膜し、これをフォトエッチングによりブラックマトリックス(41)を形成するといった方法がとられている。
或いは、ガラス基板(40)上に、ブラックマトリックス形成用の黒色感光性樹脂を用いてフォトリソグラフィ法によってブラックマトリックス(41)を形成するといった方法がとられている。
或いは、ガラス基板(40)上に、ブラックマトリックス形成用の黒色感光性樹脂を用いてフォトリソグラフィ法によってブラックマトリックス(41)を形成するといった方法がとられている。
また、着色画素(42)の形成は、このブラックマトリックスが形成された基板上に、例えば、顔料などの色素を分散させたネガ型のフォトレジストを用いて塗布膜を設け、この塗布膜への露光、現像によって着色画素を形成するといった方法がとられている。
また、透明導電膜(43)の形成は、着色画素が形成されたブラックマトリックス基板上に、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)を用いスパッタ法によって透明導電膜を形成するといった方法がとられている。
また、透明導電膜(43)の形成は、着色画素が形成されたブラックマトリックス基板上に、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)を用いスパッタ法によって透明導電膜を形成するといった方法がとられている。
図4、及び図5に示すカラーフィルタ(4)は、1基の液晶表示装置に対応した1枚のカラーフィルタを表しており、カラーフィルタを大量に製造する際には、一基の液晶表示装置に対応したカラーフィルタを大サイズのガラス基板に面付けした状態で製造する。
図4、及び図5に示すカラーフィルタ(4)は、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタとして基本的な機能を備えたものである。液晶表示装置は、このようなカラーフィルタを内蔵することにより、フルカラー表示が実現し、その応用範囲が飛躍的に広がり、液晶カラーTV、ノート型PCなど液晶表示装置を用いた多くの商品が創出された。
液晶表示装置の改善や、多様な液晶表示装置の開発、実用に伴い、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタには、上記基本的な機能に付随して下記のような、種々な機能が付加
されるようになった。
液晶表示装置の改善や、多様な液晶表示装置の開発、実用に伴い、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタには、上記基本的な機能に付随して下記のような、種々な機能が付加
されるようになった。
1)配向分割機能
従来の液晶表示装置に於いては、液晶分子を一様に配向させるために、液晶を挟持する両基板に設けられた透明導電膜上に、予めポリイミドを塗布し、その表面に一様なラビング処理をしておく。
しかし、多くの液晶表示装置に用いられているTN型液晶においては、原理的に広い視野角を得ることは困難であり、中間調表示状態では斜め視角において光がもれ、コントラストが低下し表示品質が悪化する。すなわち、コントラストの良好な視野角は狭いといった問題を有していた。
従来の液晶表示装置に於いては、液晶分子を一様に配向させるために、液晶を挟持する両基板に設けられた透明導電膜上に、予めポリイミドを塗布し、その表面に一様なラビング処理をしておく。
しかし、多くの液晶表示装置に用いられているTN型液晶においては、原理的に広い視野角を得ることは困難であり、中間調表示状態では斜め視角において光がもれ、コントラストが低下し表示品質が悪化する。すなわち、コントラストの良好な視野角は狭いといった問題を有していた。
このような問題を解決する一技術として、一画素内での液晶分子の配向方向が一方向でなく、複数の方向になるように制御し、複数の方向で均一な中間調表示をするようにした、すなわち視野角の広い、配向分割垂直配向型液晶表示装置(MVA(Multi−domain Vertical Alignment)−LCD)が開発された。
図7は、このMVA−LCDの原理を説明するものであり、電圧印加時の状態では、白太矢印で示すように、一画素内で配向制御用突起(22a)〜配向制御用突起(23)間の液晶分子は、図中左斜めに傾斜し、配向制御用突起(23)〜配向制御用突起(22b)間の液晶分子は、右斜めに傾斜する。すなわち、ラビング処理に代わり、突起を設けることにより液晶分子の配向を制御するものである。
図7に示す例では、一画素が2分割されたものとなり、一画素内で液晶分子の傾斜方向が2方向になり視野角特性の優れた液晶表示装置となる。
図7に示す例では、一画素が2分割されたものとなり、一画素内で液晶分子の傾斜方向が2方向になり視野角特性の優れた液晶表示装置となる。
図3(a)、(b)は、MVA−LCDに用いられるカラーフィルタの一例の一画素を拡大して示す平面図、及び断面図である。この例では、配向制御用突起(83)は、一画素内で90°屈曲させてある。
また、図6(a)、(b)は、別な例の一画素を拡大して示す平面図、及び断面図である。図6(a)、(b)に示すように、この別な例は、平面形状が円形の配向制御用突起(93)が形成されたカラーフィルタである。
このようなカラーフィルタを用いた液晶表示装置は、電圧印加時に液晶分子は、いわば無限の方向に傾斜する、すなわち、一画素が無限に分割されたものとなり、図6(c)に示すように、視野角特性の優れた液晶表示装置となる。
また、図6(a)、(b)は、別な例の一画素を拡大して示す平面図、及び断面図である。図6(a)、(b)に示すように、この別な例は、平面形状が円形の配向制御用突起(93)が形成されたカラーフィルタである。
このようなカラーフィルタを用いた液晶表示装置は、電圧印加時に液晶分子は、いわば無限の方向に傾斜する、すなわち、一画素が無限に分割されたものとなり、図6(c)に示すように、視野角特性の優れた液晶表示装置となる。
上記平面形状がストライプ状の配向制御用突起(83)のA−A’線の断面形状は、例えば、三角形、かまぼこ状であり、その巾(W2)は6〜20μm程度、高さ(H2)は1.4〜2.7μm程度である。また、平面形状が円形の配向制御用突起(93)の巾(W3)、高さ(H3)は、ストライプ状の配向制御用突起(83)の各々と同程度である。
図4に示すカラーフィルタ(4)に追加される機能としては、上記1)配向分割機能の他に、2)スペーサー機能、3)高信頼性機能、4)透過・反射併用機能、5)分光特性調整機能などがあげられる。これら諸機能の内、そのカラーフィルタの用途、仕様にもとづき1機能或いは複数の機能が図4に示すカラーフィルタ(4)に追加される。
これらの機能は、基本となるカラーフィルタ上に付随する層として、各々対応した配向制御用突起、柱状スペーサー、保護層(オーバーコート層)、反射表示の着色画素、分光特性調整用の透明部などを形成し具備させる。
これらの機能は、基本となるカラーフィルタ上に付随する層として、各々対応した配向制御用突起、柱状スペーサー、保護層(オーバーコート層)、反射表示の着色画素、分光特性調整用の透明部などを形成し具備させる。
従って、例えば、図4に示すカラーフィルタ(4)に配向分割機能が追加された仕様のカラーフィルタを製造する際には、図4に示すカラーフィルタ(4)を作製した後に、配
向制御用突起を形成する。
配向制御用突起の形成は、例えば、材料として透明なポジ型のフォトレジストを用いて塗布膜を設け、この塗布膜へのフォトマスクを介した露光、現像処理などによって配向制御用突起を形成するといった方法がとられている。
向制御用突起を形成する。
配向制御用突起の形成は、例えば、材料として透明なポジ型のフォトレジストを用いて塗布膜を設け、この塗布膜へのフォトマスクを介した露光、現像処理などによって配向制御用突起を形成するといった方法がとられている。
透明なポジ型のフォトレジストとしては、例えば、ノボラック樹脂系のフォトレジストが用いられる。これは、配向制御用突起として好ましい断面形状を得るのに適した物性を有していること、液晶表示装置に用いられる際の種々な表面処理での耐性を有していること、及び配向制御用突起からのイオン溶出が少ない点、などがその理由としてあげられている。
塗布膜の膜厚は、前記高さ(H2)1.4〜2.7μm程度の配向制御用突起を形成する際には、2.0〜4.0μm程度の膜厚とする。
塗布膜の膜厚は、前記高さ(H2)1.4〜2.7μm程度の配向制御用突起を形成する際には、2.0〜4.0μm程度の膜厚とする。
フォトマスクとしては、例えば、クロム(Cr)及び酸化クロム(CrOX )を遮光膜とし、遮光膜の光学濃度を3.0±0.3程度とするフォトマスクを用いる。このフォトマスクの遮光膜が有する光学濃度3.0は、ポジ型のフォトレジストとしてノボラック樹脂系のフォトレジストを膜厚1.0μm程度で使用した際に通常用いられるフォトマスクの遮光膜の光学濃度である。
露光は、塗布膜の膜厚が2.0〜4.0μm程度であるために、通常の膜厚1.0μmの際における露光量の5〜10倍の露光量を与えることになる。また、現像時間は、塗布膜の膜厚が2.0〜4.0μm程度であるために、通常の膜厚1.0μmの際における現像時間の2〜3倍の現像時間を与えることになる。
しかし、このようにして形成した配向制御用突起は、例えば、膜厚2.0μmを有する塗布膜から高さ(H2)1.4μmの配向制御用突起に、また、例えば、膜厚4.0μmを有する塗布膜から高さ(H2)2.7μmの配向制御用突起に形成したものであり、減膜量の大きな配向制御用突起である。
しかし、このようにして形成した配向制御用突起は、例えば、膜厚2.0μmを有する塗布膜から高さ(H2)1.4μmの配向制御用突起に、また、例えば、膜厚4.0μmを有する塗布膜から高さ(H2)2.7μmの配向制御用突起に形成したものであり、減膜量の大きな配向制御用突起である。
減膜量の大きな配向制御用突起は、その高さのバラツキが大きなものとなる。配向制御用突起の高さのバラツキが大きなカラーフィルタは、液晶表示装置の表示品質に悪影響を与えるので好ましいものではない。
しかし、減膜量の大きな配向制御用突起の高さを精度よく製造することは困難なことである。
しかし、減膜量の大きな配向制御用突起の高さを精度よく製造することは困難なことである。
図1(a)、(b)は、減膜量の説明図である。図1(a)は、ガラス基板(1)上に塗布膜(2)が設けられ、フォトマスク(PM1)を介した露光(白太矢印)が与えられる状態を示したものである。また、図1(b)は、現像などの処理が施されてガラス基板(1)上に配向制御用突起(Mv1)が形成された状態を示したものである。
この塗布膜(2)の膜厚(T1)と、形成された配向制御用突起(Mv1)の膜厚(T2)(高さ(H4))との膜厚差(T3)を減膜量と称している。
この塗布膜(2)の膜厚(T1)と、形成された配向制御用突起(Mv1)の膜厚(T2)(高さ(H4))との膜厚差(T3)を減膜量と称している。
例えば、膜厚(T1)2.0μmを有する塗布膜(2)から、高さ(H4)1.4μmの配向制御用突起を形成した際の減膜量(膜厚差(T3))は、0.6μmであり、減膜率((T3/T1)×100)は、0.6μm/2.0μm=30%である。
このような、減膜量の大きな配向制御用突起の高さは、一枚のカラーフィルタの面内でのバラツキ、カラーフィルタを多面付けしたガラス基板内でのバラツキ、及びガラス基板間でのバラツキが大きく、配向制御用突起の高さを精度よく製造することは困難なことである。
このような、減膜量の大きな配向制御用突起の高さは、一枚のカラーフィルタの面内でのバラツキ、カラーフィルタを多面付けしたガラス基板内でのバラツキ、及びガラス基板間でのバラツキが大きく、配向制御用突起の高さを精度よく製造することは困難なことである。
一般に、ポジ型のフォトレジストとしてノボラック樹脂系のフォトレジストを通常用い
る場合の、塗布膜の膜厚1.0μm程度の際にも、減膜率が10%には至らない相応の減膜量はある。しかし、フォトレジストをエッチングレジストとして機能させる場合には、エッチング後にフォトレジストを剥離除去してしまうので減膜量が問題視されることは少ない。
る場合の、塗布膜の膜厚1.0μm程度の際にも、減膜率が10%には至らない相応の減膜量はある。しかし、フォトレジストをエッチングレジストとして機能させる場合には、エッチング後にフォトレジストを剥離除去してしまうので減膜量が問題視されることは少ない。
しかし、本願のように、フォトレジストを配向制御用突起の形成材料として用いる場合には、パターン状に形成したフォトレジスト自体が配向制御用突起であり、剥離除去されるものではない。従って、減膜量を少なくすること、すなわち、配向制御用突起の高さの精度維持は大きな問題となる。
特開平11−344700号公報
特開2001−51266号公報
特開2003−131208号公報
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、ポジ型のフォトレジストを用いてカラーフィルタ上に配向制御用突起を形成する際に、減膜量を少なくして、配向制御用突起の高さのバラツキを小さく、すなわち、配向制御用突起の高さを精度よく製造することのできるカラーフィルタ用フォトマスクを提供することを課題とするものである。
また、配向制御用突起の高さ精度のよい液晶表示装置用カラーフィルタを提供することを課題とする。
本発明は、配向制御用突起を設けたMVA−LCD(配向分割垂直配向型液晶表示装置)用カラーフィルタの製造に用いるフォトマスクであって、フォトマスクの遮光部の光学濃度が3.4〜5.0であることを特徴とするカラーフィルタ用フォトマスクである。
また、本発明は、請求項1記載のカラーフィルタ用フォトマスクを用いて製造したことを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルタである。
本発明は、配向制御用突起を設けたMVA−LCD(配向分割垂直配向型液晶表示装置)用カラーフィルタの製造に用いるフォトマスクにおいて、フォトマスクの遮光部の光学濃度が3.4〜5.0であるので、ポジ型のフォトレジストを用いてカラーフィルタ上に配向制御用突起を形成する際に、減膜量を少なくして、配向制御用突起の高さのバラツキを小さく、すなわち、配向制御用突起の高さを精度よく製造することのできるカラーフィルタ用フォトマスクとなる。
また、製造工程においては露光時間が短縮され、現像時間が短縮されるので生産能力が向上する。
また、製造工程においては露光時間が短縮され、現像時間が短縮されるので生産能力が向上する。
また、本発明は、上記カラーフィルタ用フォトマスクを用いて製造した液晶表示装置用カラーフィルタであるので、配向制御用突起の高さ精度のよい液晶表示装置用カラーフィルタとなる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明者は、ポジ型のフォトレジストを用いフォトマスクを介した露光、及び現像などの処理によって配向制御用突起を形成する際の、配向制御用突起の減膜量に及ぼす要因について検討を重ねた結果、使用するフォトマスクの遮光部の光学濃度が大きな要因であることを見出した。
すなわち、図1(a)に示すように、ガラス基板(1)上に塗布された、膜厚(T1)の塗布膜(2)に遮光部の光学濃度3.0程度のフォトマスク(PM1)を介した露光(白太矢印)を与えると、照射される光(白太矢印)の0.1%程度の光(実線矢印)は、光学濃度3.0程度を有するフォトマスクの遮光部を透過する。
前記のように、露光は、塗布膜の膜厚が2.0〜4.0μm程度であるために、通常の膜厚1.0μmの際における露光量の5〜10倍の露光量を与えるので、この0.1%程度の光(実線矢印)が遮光部の下方の塗布膜(2)への露光となり減膜が促進されてしまう。
前記のように、露光は、塗布膜の膜厚が2.0〜4.0μm程度であるために、通常の膜厚1.0μmの際における露光量の5〜10倍の露光量を与えるので、この0.1%程度の光(実線矢印)が遮光部の下方の塗布膜(2)への露光となり減膜が促進されてしまう。
また、他の要因としては、現像時間であることを見出した。現像時間は、塗布膜の膜厚が2.0〜4.0μm程度であるために、通常の膜厚1.0μmの際における現像時間の2〜3倍の現像時間を与えるので、遮光部の下方の塗布膜(2)の現像が促進されてしまう。
図2(a)、(b)は、本発明によるフォトマスクを用いた際の減膜量の説明図である。図2(a)は、ガラス基板(1)上に塗布膜(12)が設けられ、本発明によるフォトマスク(PM2)を介した露光(白太矢印)が与えられる状態を示したものであり、また、図2(b)は、現像などの処理が施されてガラス基板(1)上に配向制御用突起(Mv2)が形成された状態を示したものである。
遮光部の光学濃度3.4〜5.0を有するフォトマスク(PM2)に照射された光(白太矢印)は、光学濃度が高いために、透過する光は〜0.001%程度となり、遮光部の下方に位置する塗布膜(12)には影響ない。すなわち、下方の塗布膜(12)に与えられる露光量は減膜として影響を及ぼす露光量ではない。尚、フォトマスク(PM2)及びフォトマスク(PM1)(図1)の光学濃度の高さを模式的に遮光部の厚さ(D2)、(D1)にて示した。
従って、図2(a)、(b)に示すように、塗布膜(12)の膜厚(T11)と、配向制御用突起(Mv2)の膜厚(T12)(高さ(H5))は、略同一のものとなり、膜厚差(T13)はゼロ〜数%となる。
本発明によるフォトマスクの遮光部の光学濃度は、3.4〜5.0であり、5.0を有することが好ましいが、形成する配向制御用突起の高さが1.4μm程度といった比較的低い場合には、遮光部の光学濃度は3.4であってもよい。
本発明によるフォトマスクの遮光部の光学濃度は、3.4〜5.0であり、5.0を有することが好ましいが、形成する配向制御用突起の高さが1.4μm程度といった比較的低い場合には、遮光部の光学濃度は3.4であってもよい。
遮光部の光学濃度として5.0を有するフォトマスクは、前記クロム(Cr)及び酸化クロム(CrOX )の膜厚を厚く成膜することによって容易に製作することができる。
よって、本発明によるフォトマスクを用いて、高さ1.4μm〜2.7μm程度の配向制御用突起を形成する際には、塗布膜の膜厚は1.4μm〜2.7μm程度の膜厚でよい。これに伴い露光量は大幅に減少し、また、現像時間は大幅に減少する。
すなわち、本発明によるカラーフィルタ用フォトマスクを用いることにより、減膜量は大幅に減少し、配向制御用突起の高さの精度は大幅に向上する。
すなわち、本発明によるカラーフィルタ用フォトマスクを用いることにより、減膜量は大幅に減少し、配向制御用突起の高さの精度は大幅に向上する。
また、これに伴い製造工程においては露光時間が短縮され、現像時間が短縮されるので
生産能力は向上する。
生産能力は向上する。
(b)は、ガラス基板上に配向制御用突起が形成された状態を示した減膜量の説明図である。
(a)は、本発明によるフォトマスクを用いた際の、ガラス基板上の塗布膜に露光が与えられる状態を示した減膜量の説明図である。
(b)は、本発明によるフォトマスクを用いた際の、配向制御用突起が形成された状態を示した減膜量の説明図である。
(a)は、MVA−LCDに用いられるカラーフィルタの一例の一画素を拡大して示す平面図である。
(b)は、MVA−LCDに用いられるカラーフィルタの一例の一画素を拡大して示す断面図である。
液晶表示装置用カラーフィルタの一例を模式的に示した平面図である。
図4に示すカラーフィルタのX−X’線における断面図である。
(a)は、別な例の一画素を拡大して示す平面図である。
(b)は、別な例の一画素を拡大して示す断面図である。
(c)は、視野角の説明図である。
MVA−LCDの原理の説明図である。
1、40・・・ガラス基板
2、12・・・塗布膜
4・・・カラーフィルタ
7、8、9・・・配向制御用突起を有するカラーフィルタ
41・・・ブラックマトリックス
20・・・TFT側基板
21・・・液晶分子
22a、22b、23・・・配向制御用突起
42・・・着色画素
43・・・透明導電膜
80・・・MVA−LCD
83・・・平面形状がストライプ状の配向制御用突起
93・・・平面形状が円形の配向制御用突起
H2、H3、H4、H5・・・配向制御用突起の高さ
Mv1、Mv2・・・配向制御用突起
W2、W3・・・配向制御用突起の巾
PM1・・・フォトマスク
PM2・・・本発明によるフォトマスク
T1、T11・・・塗布膜の膜厚
T2、T12・・・配向制御用突起の膜厚(高さH4、H5)
T3、T13・・・塗布膜と配向制御用突起の膜厚との膜厚差
D1・・・フォトマスクの遮光部の光学濃度
D2・・・本発明によるフォトマスクの遮光部の光学濃度
2、12・・・塗布膜
4・・・カラーフィルタ
7、8、9・・・配向制御用突起を有するカラーフィルタ
41・・・ブラックマトリックス
20・・・TFT側基板
21・・・液晶分子
22a、22b、23・・・配向制御用突起
42・・・着色画素
43・・・透明導電膜
80・・・MVA−LCD
83・・・平面形状がストライプ状の配向制御用突起
93・・・平面形状が円形の配向制御用突起
H2、H3、H4、H5・・・配向制御用突起の高さ
Mv1、Mv2・・・配向制御用突起
W2、W3・・・配向制御用突起の巾
PM1・・・フォトマスク
PM2・・・本発明によるフォトマスク
T1、T11・・・塗布膜の膜厚
T2、T12・・・配向制御用突起の膜厚(高さH4、H5)
T3、T13・・・塗布膜と配向制御用突起の膜厚との膜厚差
D1・・・フォトマスクの遮光部の光学濃度
D2・・・本発明によるフォトマスクの遮光部の光学濃度
Claims (2)
- 配向制御用突起を設けたMVA−LCD(配向分割垂直配向型液晶表示装置)用カラーフィルタの製造に用いるフォトマスクであって、フォトマスクの遮光部の光学濃度が3.4〜5.0であることを特徴とするカラーフィルタ用フォトマスク。
- 請求項1記載のカラーフィルタ用フォトマスクを用いて製造したことを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルタ。
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