JP2005070009A - 分光分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 試料を分光分析により解析する感度を向上できる分光分析装置を得る。
【解決手段】 拡散反射測定装置10では、分析用光源26から光透過窓20を介して照射された光がボールミル容器14内の試料22の粒子表面間を拡散反射されると共に、この拡散反射された光が光透過窓20を透過して分光検出器28によって検出される。これにより、試料22の粒子表面が分光分析により解析される。ここで、各ボールミル容器14は、セットロータ12の回転により公転されると共にセットロータ12に対する回転により自転される。これにより、試料22の粒子表面の露出面積が大きくなるため、試料22の粒子表面の多くの情報を得た光を分光検出器28が検出することができ、試料22を分光分析により解析する感度を向上させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、試料を分光分析により解析(同定)する分光分析装置に関する。
分光分析方法としては、所謂拡散分析法によって粉末試料を分光分析により解析するものがある(例えば、特許文献1参照)。
このような分光分析方法では、図9に示す如く、粉末試料に光(特に赤外線)を照射して、粉末試料の粒子表面間を拡散反射された光を検出することで、粉末試料を分光分析により解析する。
しかしながら、このような分光分析方法において、粉末試料が単に試料カップ等に盛られた場合には、粉末試料が局所的に固着していることが多い。このため、この部分では、粉末試料の粒子表面の露出面積が小さくなり、粉末試料の粒子表面間を光が拡散反射していかない。これにより、粉末試料を分光分析により解析する感度が低いという問題がある。
特に、粉末試料が触媒や水素吸蔵材等とされて粉末試料の粒子表面の付着物(吸着物)を分光分析により解析する場合には、粉末試料に対して付着物がごく微量であるため、付着物を分光分析により解析することが困難であり、分光分析により解析できる付着物の種類が限られるという問題がある。
特開2000−338013公報
本発明は、上記事実を考慮し、試料を分光分析により解析する感度を向上できる分光分析装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の分光分析装置は、試料が収容され、回転される収容部材と、前記試料に光を照射する照射手段と、前記試料が反射した光を検出する検出手段と、を備えている。
請求項2に記載の分光分析装置は、請求項1に記載の分光分析装置において、前記収容部材に設けられ、光を透過する透過部を備えた、ことを特徴としている。
請求項3に記載の分光分析装置は、請求項1または請求項2に記載の分光分析装置において、前記収容部材内に設けられ、前記試料を粉砕する粉砕部材を備えた、ことを特徴としている。
請求項4に記載の分光分析装置は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の分光分析装置において、前記試料に対し前記照射手段と前記検出手段とを同一側に配置した、ことを特徴としている。
請求項5に記載の分光分析装置は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の分光分析装置において、前記試料に対し前記照射手段と前記検出手段とを反対側に配置した、ことを特徴としている。
請求項6に記載の分光分析装置は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の分光分析装置において、前記収容部材内に金属を設けた、ことを特徴としている。
請求項7に記載の分光分析装置は、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の分光分析装置において、前記収容部材内に気体を流入させる流入手段と、前記収容部材内から気体を流出させる流出手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項8に記載の分光分析装置は、請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の分光分析装置において、前記試料を加熱する加熱手段を備えた、ことを特徴としている。
請求項1に記載の分光分析装置では、収容部材に収容された試料に照射手段が光を照射すると共に、試料が反射した光を検出手段が検出する。
ここで、収容部材が回転されるため、仮に試料を粉砕しなくても、収容部材の回転によって試料の露出面積が大きくなる。これにより、試料の多くの情報を得た光を検出手段が検出することができ、試料を分光分析により解析する感度を向上させることができる。
請求項2に記載の分光分析装置では、収容部材に設けられた透過部が光を透過する。このため、照射手段や検出手段を収容部材の外側に設けた場合でも、収容部材内の試料に照射手段が透過部を介して光を照射できると共に、収容部材内からの光を検出手段が透過部を介して検出できる。
請求項3に記載の分光分析装置では、収容部材内に設けられた粉砕部材が試料を粉砕するため、試料の露出面積を一層大きくでき、試料を分光分析により解析する感度を一層向上させることができる。
請求項4に記載の分光分析装置では、試料に対し照射手段と検出手段とを同一側に配置したため、試料の粒径が大きくて、照射手段から照射された光を試料が照射手段と同一側に反射する場合でも、試料に反射された光を検出手段が良好に検出することができる。
請求項5に記載の分光分析装置では、試料に対し照射手段と検出手段とを反対側に配置したため、試料の粒径が小さくて、照射手段から照射された光を試料が照射手段と反対側に反射する場合でも、試料に反射された光を検出手段が良好に検出することができる。
また、このように試料の粒径が小さい場合でも試料に反射された光を検出手段が良好に検出することができるため、試料における粒度(粒径)分布を測定することができる。
請求項6に記載の分光分析装置では、収容部材内に金属を設けたため、照射手段から照射した光によって金属近傍に強い電場が形成されて、金属近傍の試料に所謂表面増強効果が発生する。このため、試料表面に付着した付着物による光吸収が単分子の付着物でも増幅されることで、試料表面に単分子の層で付着した付着物も分光分析により解析することができる。
請求項7に記載の分光分析装置では、流入手段が収容部材内に気体を流入させると共に、流出手段が収容部材内から気体を流出させる。このため、流入手段が流入させた気体の雰囲気中における試料を分光分析により解析することができる。
さらに、流出手段が収容部材内から流出させた気体が検出される場合には、流入手段が流入させた気体と試料との反応により発生する気体を検出することができる。
請求項8に記載の分光分析装置では、加熱手段が試料を加熱するため、加熱された試料を分光分析により解析することができる。
[第1の実施の形態]
図1には、本発明の分光分析装置が適用されて構成された第1の実施の形態に係る拡散反射測定装置10(ラマン分光分析装置)が側面図にて示されており、図2には、拡散反射測定装置10が平面図にて示されている。
本実施の形態に係る拡散反射測定装置10は、ボールミル型のものとされており、長尺矩形板状のセットロータ12を備えている。セットロータ12は、長手方向中央を中心に回転可能に支持されている。
セットロータ12の上面には、長手方向両端部において、それぞれ収容部材としての円柱形容器状のボールミル容器14が中心軸を中心に回転可能に支持されている。各ボールミル容器14は、セットロータ12が回転されることで公転されると共に、セットロータ12に対して回転されることで自転される。
各ボールミル容器14は、有底円筒形の容器本体16と、円盤状の蓋部材18と、を有しており、各容器本体16の上面は各蓋部材18に閉鎖されている。各蓋部材18には、透過部としての円盤状の光透過窓20(光学透過窓)が所定数形成されており、光透過窓20は、例えばダイヤモンド製とされて、光を透過すると共に、下記粉砕球24に対する耐性を有している。なお、本実施の形態では、各蓋部材18に光透過窓20が一対形成されており、各対の光透過窓20は各蓋部材18の中心を挟んで互いに対向している。
各ボールミル容器14内には、試料22が収容されており、試料22は粉末(粉体)とされている。さらに、各ボールミル容器14内には、粉砕部材としての球状の粉砕球24が所定数収容されており、粉砕球24は、例えばダイヤモンド製、WC(炭化タングステン)製またはSi34(窒化珪素)製とされて、ボールミル容器14が回転された際に、試料22を粉砕可能とされている。また、粉砕球24は、光を透過するのが好ましい。
ボールミル容器14の公転軌道の上側には、照射手段としての分析用光源26が設けられており、分析用光源26は、公転及び自転される各ボールミル容器14内に収容された試料22に光透過窓20を介して光(赤外線、可視光または紫外線)を照射する。これにより、図9に示す如く、光が試料22の粒子表面間を拡散反射される。
ボールミル容器14の公転軌道の上側には、分析用光源26の側方において、検出手段としての分光検出器28が設けられており、分光検出器28は、上述の如く試料22の粒子表面間を拡散反射された光を光透過窓20を介して検出する。これにより、各ボールミル容器14内の試料22の粒子表面が分光分析により解析される構成である。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成の拡散反射測定装置10では、各ボールミル容器14において、蓋部材18に設けられた光透過窓20が光を透過する。このため、本実施の形態の如く分析用光源26及び分光検出器28が各ボールミル容器14の外側に設けられた場合でも、各ボールミル容器14内の試料22に分析用光源26が光透過窓20を介して光を照射できると共に、各ボールミル容器14内からの光を分光検出器28が光透過窓20を介して検出できる。これにより、分析用光源26から照射された光が各ボールミル容器14内の試料22の粒子表面間を拡散反射されると共に、この拡散反射された光が分光検出器28によって検出される。
また、各ボールミル容器14内の試料22に対し分析用光源26と分光検出器28とが同一側(上側)に配置されているため、試料22粒子の粒径が大きくて、分析用光源26から照射された光を試料22が分析用光源26と同一側(上側)に拡散反射する場合でも、試料22に拡散反射された光を分光検出器28が良好に検出することができる。
これにより、分光検出器28により検出された光によって、各ボールミル容器14内の試料22の粒子表面を、分光分析により解析することができる。
ここで、各ボールミル容器14は、セットロータ12が回転されることで公転されると共に、セットロータ12に対して回転されることで自転される。このため、仮に試料22を粉砕しなくても、各ボールミル容器14の公転及び自転によって試料22の粒子表面の露出面積が大きくなる。これにより、試料22の粒子表面の多くの情報を得た光を分光検出器28が検出することができ、試料22を分光分析により解析する感度を向上させることができる。
さらに、各ボールミル容器14に収容された粉砕球24が試料22を粉砕するため、試料22の粒子表面の露出面積を一層大きくでき、試料22を分光分析により解析する感度を一層向上させることができる。
またこのため、特に、試料22が、触媒や、燃料電池(FC)等の炭素原子を含んで構成される吸蔵材(担体)等とされた際に、粉砕球24による粉砕時における試料22粒子の清浄な(雰囲気の気体との化学反応前の)粉砕面を分光分析により解析することができる。
さらに、粉砕球24が光を透過する場合には、分析用光源26による試料22への光の照射及び試料22に拡散反射された光の分光検出器28による検出を、粉砕球24が阻害することを防止できる。
[第2の実施の形態]
図3には、本発明の分光分析装置が適用されて構成された第2の実施の形態に係る拡散反射測定装置30が側面図にて示されている。
本実施の形態に係る拡散反射測定装置30は、第1の実施の形態に係る拡散反射測定装置10と、ほぼ同様の構成とされているが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係る拡散反射測定装置30では、分光検出器28がボールミル容器14の公転軌道の下側かつセットロータ12の回転軌道の下側に配置されており、分光検出器28は分析用光源26と上下方向において互いに対向している。
ボールミル容器14の公転軌道の上側には、分析用光源26の側方において、照射手段としての測定用光源32が設けられている。さらに、ボールミル容器14の公転軌道の下側には、分光検出器28の側方において、検出手段としての散乱検出器34が設けられている。測定用光源32と散乱検出器34とは、上下方向において互いに対向している。
セットロータ12には、各ボールミル容器14の下方において、上記光透過窓20と同様の構成の光透過窓36(光学透過窓)が一対設けられており、各対の光透過窓36の一方は、セットロータ12の回転によって、分析用光源26と分光検出器28との間を通過可能とされると共に、各対の光透過窓36の他方は、セットロータ12の回転によって、測定用光源32と散乱検出器34との間を通過可能とされている。
各ボールミル容器14(各容器本体16)の底壁には、上記光透過窓20と同様の構成の透過部としての光透過窓38(光学透過窓)が所定数形成されており、各光透過窓38は各光透過窓20と上下方向において互いに対向している。上下方向において互いに対向する各対の光透過窓20と光透過窓38とは、ボールミル容器14の公転及び自転によって、分析用光源26と分光検出器28との間及び測定用光源32と散乱検出器34との間を通過可能とされている。
ここで、分析用光源26及び測定用光源32は、公転及び自転される各ボールミル容器14内に収容された試料22に光透過窓20を介して光(赤外線、可視光または紫外線)を照射する。これにより、図9に示す如く、光が試料22の粒子表面間を拡散反射される。
さらに、分光検出器28及び散乱検出器34は、上述の如く試料22の粒子表面間を拡散反射された光を光透過窓38及び光透過窓36を介して検出する。これにより、分光検出器28により検出された光によって、各ボールミル容器14内の試料22の粒子表面が分光分析により解析されると共に、散乱検出器34により検出された光によって、各ボールミル容器14内の試料22粒子の粒度(粒径)分布が測定される構成である。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
以上の構成の拡散反射測定装置30では、各ボールミル容器14において、蓋部材18に設けられた光透過窓20が光を透過すると共に、容器本体16の底壁に設けられた光透過窓38が光を透過し、かつ、セットロータ12において、各ボールミル容器14の下方に設けられた光透過窓36が光を透過する。このため、本実施の形態の如く分析用光源26、分光検出器28、測定用光源32及び散乱検出器34が各ボールミル容器14の外側に設けられると共に、分光検出器28及び散乱検出器34がセットロータ12に対し分析用光源26及び測定用光源32の反対側に設けられた場合でも、各ボールミル容器14内の試料22に分析用光源26及び測定用光源32が光透過窓20を介して光を照射できると共に、各ボールミル容器14内からの光を分光検出器28及び散乱検出器34が光透過窓38及び光透過窓36を介して検出できる。これにより、分析用光源26及び測定用光源32から照射された光が各ボールミル容器14内の試料22の粒子表面間を拡散反射されると共に、この拡散反射された光が分光検出器28及び散乱検出器34によって検出される。
また、各ボールミル容器14内の試料22に対し分析用光源26及び測定用光源32と分光検出器28及び散乱検出器34とが反対側(上側と下側)に配置されている。さらに、各ボールミル容器14に収容された粉砕球24が試料22を粉砕する。このため、粉砕球24によって試料22粒子の粒径が小さくされて、分析用光源26及び測定用光源32から照射された光を試料22が分析用光源26及び測定用光源32と反対側(下側)に拡散反射する場合でも、試料22に拡散反射された光を分光検出器28及び散乱検出器34が良好に検出することができる。
これにより、分光検出器28により検出された光によって、各ボールミル容器14内の試料22の粒子表面を、分光分析により解析することができる。
さらに、上述の如く試料22粒子の粒径が小さくされた際においても試料22に拡散反射された光を散乱検出器34が検出することができるため、散乱検出器34により検出された光によって、各ボールミル容器14内の試料22粒子の粒度分布をも同時に測定することができる。
ここで、各ボールミル容器14は、セットロータ12が回転されることで公転されると共に、セットロータ12に対して回転されることで自転される。このため、仮に試料22を粉砕しなくても、各ボールミル容器14の公転及び自転によって試料22粒子の露出面積が大きくなる。これにより、試料22の粒子表面及び粒径の多くの情報を得た光を分光検出器28及び散乱検出器34が検出することができ、試料22を分光分析により解析する感度を向上させることができると共に、試料22粒子の粒度分布を測定する精度を向上させることができる。
さらに、上述の如く粉砕球24が試料22を粉砕するため、試料22の粒子表面の露出面積を一層大きくでき、試料22を分光分析により解析する感度を一層向上させることができる。
またこのため、特に、試料22が触媒や吸蔵材(担体)等とされた場合でも、粉砕球24による粉砕時における試料22粒子の清浄な(雰囲気の気体との化学反応前の)粉砕面を分光分析により解析することができる。
さらに、粉砕球24が光を透過する場合には、分析用光源26及び測定用光源32による試料22への光の照射及び試料22に拡散反射された光の分光検出器28及び散乱検出器34による検出を、粉砕球24が阻害することを防止できる。
(実験例)
図4には、本実施の形態の実験例についてのグラフが示されており、図4(A)には、分光検出器28により検出された光における周波数(波数)と光強度との関係が、試料22の粉砕球24による粉砕(各ボールミル容器14の公転及び自転の動作)の、初期、1時間経過時(1Hr)、2時間経過時(2Hr)について、示されると共に、図4(B)には、散乱検出器34により検出された光によって測定された試料22粒子の粒度(粒径)分布が、試料22の粉砕球24による粉砕の、初期、1時間経過時(1Hr)、2時間経過時(2Hr)について、示されている。
図4(B)から、試料22の粉砕球24による粉砕の初期では、試料22粒子の粒度の最大が略D0であり、試料22の粉砕球24による粉砕の1時間経過時では、試料22粒子の粒度の最大が略D1であり、試料22の粉砕球24による粉砕の2時間経過時では、試料22粒子の粒度の最大が略D2である。
ここで、図4(A)から、試料22の粉砕球24による粉砕の1時間経過時に、成分OHや成分COOHにおいて光強度が大きく変動している。
これにより、試料22の粉砕球24による粉砕の1時間経過時、すなわち、試料22粒子の粒度の最大が略D1である際に、試料22の分光分析による解析を最適に行うことができることがわかる。
[第3の実施の形態]
図5には、本発明の分光分析装置が適用されて構成された第3の実施の形態に係る拡散反射測定装置40が側面図にて示されている。
本実施の形態に係る拡散反射測定装置40は、第1の実施の形態に係る拡散反射測定装置10と、ほぼ同様の構成とされているが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係る拡散反射測定装置40では、各ボールミル容器14の内面(各容器本体16の内面及び各蓋部材18の内面)に、光透過窓20形成部位を除き、金属としての金属微粒42(金属微粒子)が、好ましくはアイランド状に分散されて、付着されており、金属微粒42は、例えば金(Au)や銀(Ag)等とされて、径が例えば20nm以下(好ましくは10nm以上)とされている。
さらに、各粉砕球24にも、上記と同様の構成の金属としての金属微粒42(金属微粒)が、、好ましくはアイランド状に分散されて、付着された構成である。
ここで、本実施の形態に係る拡散反射測定装置40でも、第1の実施の形態に係る拡散反射測定装置10と同様の作用及び効果を奏することができる。
さらに、各ボールミル容器14の内面(光透過窓20形成部位を除く)及び各粉砕球24に金属微粒42が付着されているため、分析用光源26から照射した光によって金属微粒42近傍に非常に強い電場が形成されて、金属微粒42近傍の試料22に所謂表面増強効果が発生する。このため、特に、試料22が、触媒や吸蔵材(担体)等とされて、試料22の粒子表面のごく微量の付着物(吸着物)を分光分析により解析する場合でも、試料22の粒子表面に付着(吸着)した付着物による光吸収が単分子の付着物でも増幅されることで、試料22表面に単分子の層で付着した付着物も分光分析により解析することができる。これにより、分光分析により解析できる付着物の種類を多くすることができる。
[第4の実施の形態]
図6には、本発明の分光分析装置が適用されて構成された第4の実施の形態に係る拡散反射測定装置50が側面図にて示されている。
本実施の形態に係る拡散反射測定装置50は、第1の実施の形態に係る拡散反射測定装置10と、ほぼ同様の構成とされているが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係る拡散反射測定装置50では、セットロータ12が長手方向一端において円柱状の支持軸52に回転可能に支持されている。
セットロータ12の上面には、長手方向他端において、円柱状の回転台54が固定されると共に、回転台54上には円柱状の回転軸56が回転可能に支持されており、回転軸56にはボールミル容器14が中心を貫通された状態で固定されている。これにより、ボールミル容器14は、支持軸52に対してセットロータ12が回転されることで公転されると共に、回転台54に対して回転軸56が回転されることで自転される。
支持軸52からセットロータ12を経て回転台54までには、流入手段を構成する流入経路58及び流出手段を構成する流出経路60が形成されている。
支持軸52における流入経路58及び流出経路60は、それぞれセットロータ12における流入経路58及び流出経路60に、セットロータ12の支持軸52に対する回転によって連通可能とされている。
回転軸56の下端内には、流入手段及び流出手段を構成するフィルタ62(阻止手段)が一対設けられており、各フィルタ62は、通気性を有すると共に、回転軸56の回転台54に対する回転に拘らずそれぞれ回転台54における流入経路58及び流出経路60に連通される。回転軸56には、各フィルタ62の上側において、流入手段及び流出手段を構成する流通経路64が一対設けられており、各流通経路64の一端はボールミル容器14内に連通されると共に、各流通経路64の他端は各フィルタ62に連通されている。これにより、ボールミル容器14内の試料22が各流通経路64を介して流入経路58及び流出経路60に侵入することが、各フィルタ62によって阻止されている。
支持軸52における流入経路58は、ガスタンク66(気体供給手段)に接続されており、ガスタンク66は、流入経路58、フィルタ62及び流通経路64を介して、ボールミル容器14内に気体としての流入ガス(例えば浄化ガス)を流入する。
支持軸52における流出経路60は、質量分析計(MS)68(気体分析手段)に接続されており、質量分析計68は、ボールミル容器14内から流通経路64、フィルタ62及び流出経路60を介して流出された気体としての流出ガスの組成を検出する。
ここで、本実施の形態に係る拡散反射測定装置50でも、第1の実施の形態に係る拡散反射測定装置10と同様の作用及び効果を奏することができる。
さらに、ガスタンク66が流入経路58、フィルタ62及び流通経路64を介してボールミル容器14内に流入ガスを流入すると共に、ボールミル容器14内から流通経路64、フィルタ62及び流出経路60を介して流出ガスが流出される。このため、流入ガスの雰囲気中における試料22(例えば、流入ガスと反応(例えば酸化または還元)した試料22)を分光分析により解析(デガス分析)することができる。
また、ボールミル容器14内から流出された流出ガスの組成を質量分析計68が検出するため、流入ガスと試料22との反応により発生する反応ガスや粉砕球24による試料22の粉砕時に試料22内から発生する分解ガスを検出することができる。
なお、本実施の形態では、流出ガスを質量分析計68が検出する構成としたが、流出ガス(気体)をボールミル容器(収容部材)内から単に流出する(質量分析計が検出しない)構成としてもよい。
(実験例)
図7には、本実施の形態の実験例についてのグラフが示されており、図7(A)には、組成Aの流入ガスにおける各組成分子の分子量(質量数)と各組成分子の体積分布率とが示されると共に、図7(B)には、組成Bの流入ガスにおける各組成分子の分子量(質量数)と各組成分子の体積分布率とが示され、かつ、図7(C)には、分光検出器28により検出された光における周波数(波数)と光強度との関係が、流入ガスが組成Aの場合と流入ガスが組成Bの場合とについて、示されている。
図7(C)から、流入ガスが組成Bにされた場合の方が、流入ガスが組成Aにされた場合の比し、成分HCや成分COにおいて光強度が大きく変動している。
これにより、流入ガスが組成Bにされた場合の方が、流入ガスが組成Aにされた場合の比し、流入ガスによる試料22の浄化性能が良好になることがわかる。
[第5の実施の形態]
図8には、本発明の分光分析装置が適用されて構成された第5の実施の形態に係る拡散反射測定装置70が側面図にて示されている。
本実施の形態に係る拡散反射測定装置70は、第4の実施の形態に係る拡散反射測定装置50と、ほぼ同様の構成とされているが、以下の点で異なる。
本実施の形態に係る拡散反射測定装置70では、第4の実施の形態に係る拡散反射測定装置50における流入経路58、流出経路60、一対のフィルタ62、一対の流通経路64、ガスタンク66及び質量分析計68を、設けなくてもよい。
さらに、セットロータ12は、長手方向一端において支持軸52の上面に回転可能に支持されている。
ボールミル容器14(容器本体16)の内周面には、セラミックコート72及び加熱手段としてのヒーター線74が設けられており、ヒーター線74は、セラミックコート72に被覆されている。また、セラミックコート72は、例えばWC(炭化タングステン)製またはSi34(窒化珪素)製とされている。
支持軸52からセットロータ12、回転台54及び回転軸56を経てボールミル容器14(容器本体16)の底部までには、一対の導線76が埋設されており、ボールミル容器14の底部における一対の導線76は、ヒーター線74に接続されている。
支持軸52の上端には、一対の電気接点78が設けられており、一対の電気接点78は、それぞれ支持軸52における各導線76に接続されると共に、セットロータ12の支持軸52に対する回転に拘らずそれぞれセットロータ12における各導線76に接続される。
回転台54の上端には、上記と同様の一対の電気接点78が設けられており、この一対の電気接点78は、それぞれ回転台54における各導線76に接続されると共に、回転軸56の回転台54に対する回転に拘らずそれぞれ回転軸56における各導線76に接続される。
支持軸52における一対の導線76には、交流電源80が接続されており、交流電源80からの電力が、各対の電気接点78を中継しつつ一対の導線76を経て、ヒーター線74に供給される。これにより、ヒーター線74が発熱することで、ボールミル容器14内の試料22が加熱される構成である。
ここで、本実施の形態に係る拡散反射測定装置70でも、第1の実施の形態に係る拡散反射測定装置10と同様の作用及び効果を奏することができる。
さらに、ボールミル容器14の内周面に設けられたヒーター線74によって、ボールミル容器14内の試料22が加熱されるため、加熱されて高温にされた試料22を、分光検出器28により検出された光によって、分光分析により解析することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る拡散反射測定装置を示す側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る拡散反射測定装置を示す平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る拡散反射測定装置を示す側面図である。 (A)及び(B)は、本発明の第2の実施の形態の実験例についてのグラフであり、(A)は、分光検出器により検出された光における周波数(波数)と光強度との関係を、試料の粉砕球による粉砕の、初期、1時間経過時(1Hr)、2時間経過時(2Hr)について示すグラフであり、(B)は、散乱検出器により検出された光によって測定された試料粒子の粒度(粒径)分布を、試料の粉砕球による粉砕の、初期、1時間経過時(1Hr)、2時間経過時(2Hr)について示すグラフである。 本発明の第3の実施の形態に係る拡散反射測定装置を示す側面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る拡散反射測定装置を示す側面図である。 (A)乃至(C)は、本発明の第4の実施の形態の実験例についてのグラフであり、(A)は、組成Aの流入ガスにおける各組成分子の分子量(質量数)と各組成分子の体積分布率とを示すグラフであり、(B)は、組成Bの流入ガスにおける各組成分子の分子量(質量数)と各組成分子の体積分布率とを示すグラフであり、(C)は、分光検出器により検出された光における周波数(波数)と光強度との関係を、流入ガスが組成Aの場合と流入ガスが組成Bの場合とについて示すグラフである。 本発明の第5の実施の形態に係る拡散反射測定装置を示す側面図である。 試料における光の拡散反射状況を示す側面図である。
符号の説明
10 拡散反射測定装置(分光分析装置)
14 ボールミル容器(収容部材)
20 光透過窓(透過部)
22 試料
24 粉砕球(粉砕部材)
26 分析用光源(照射手段)
28 分光検出器(検出手段)
30 拡散反射測定装置(分光分析装置)
32 測定用光源(照射手段)
34 散乱検出器(検出手段)
38 光透過窓(透過部)
40 拡散反射測定装置(分光分析装置)
42 金属微粒(金属)
50 拡散反射測定装置(分光分析装置)
58 流入経路(流入手段)
60 流出経路(流出手段)
62 フィルタ(流入手段及び流出手段)
64 流通経路(流入手段及び流出手段)
70 拡散反射測定装置(分光分析装置)
74 ヒーター線(加熱手段)

Claims (8)

  1. 試料が収容され、回転される収容部材と、
    前記試料に光を照射する照射手段と、
    前記試料が反射した光を検出する検出手段と、
    を備えた分光分析装置。
  2. 前記収容部材に設けられ、光を透過する透過部を備えた、ことを特徴とする請求項1記載の分光分析装置。
  3. 前記収容部材内に設けられ、前記試料を粉砕する粉砕部材を備えた、ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の分光分析装置。
  4. 前記試料に対し前記照射手段と前記検出手段とを同一側に配置した、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の分光分析装置。
  5. 前記試料に対し前記照射手段と前記検出手段とを反対側に配置した、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の分光分析装置。
  6. 前記収容部材内に金属を設けた、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の分光分析装置。
  7. 前記収容部材内に気体を流入させる流入手段と、
    前記収容部材内から気体を流出させる流出手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項記載の分光分析装置。
  8. 前記試料を加熱する加熱手段を備えた、ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項記載の分光分析装置。
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