JP2005069158A - 液体ポンプの流量制御弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】 弁孔と弁本体との間にコンタミ等が噛み込む場合であっても、コンタミを排出し、弁本体の作動不能を回避することができる液体ポンプの流量制御弁を提供すること。
【解決手段】 液体ポンプに適用される流量制御弁において、該流量制御弁を、弁本体が液体ポンプのポンプハウジングに形成された弁孔に軸方向移動可能に収容され、弁本体の少なくとも一端側に液圧が作用することによって弁本体が軸方向移動し、軸方向移動によって弁孔に形成された液体通路の流路断面積を変化させることによって液体の流量を可変制御することとし、また、弁本体には、該弁本体の外周部に螺旋状の溝を形成することとした。
【選択図】 図2
【解決手段】 液体ポンプに適用される流量制御弁において、該流量制御弁を、弁本体が液体ポンプのポンプハウジングに形成された弁孔に軸方向移動可能に収容され、弁本体の少なくとも一端側に液圧が作用することによって弁本体が軸方向移動し、軸方向移動によって弁孔に形成された液体通路の流路断面積を変化させることによって液体の流量を可変制御することとし、また、弁本体には、該弁本体の外周部に螺旋状の溝を形成することとした。
【選択図】 図2
Description
本発明は、自動車のパワーステアリング装置等に使用される液体ポンプの流量制御弁に関するものである。
従来、この種の流量制御弁は、ポンプ吐出圧が所定圧以上になった場合、吐出側の液体を、独立した複数のドレン流路によりポンプ吸込側に還流し、ドレン流路内の液体の流れを安定化すると共に、流量制御弁をポンプ軸と平行に、かつ、圧力室に対してほぼ直列に設けることで、液体ポンプの軸方向の長さと径方向の大きさを十分に小さくして、全体のコンパクト化を図っている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−240184号公報(第2−3頁、図1)。
しかしながら、従来の液体ポンプの流量制御弁にあっては、ポンプハウジングに形成された弁収容孔と、この弁収容孔に収容される弁本体との間にコンタミ等の異物が噛み込むことにより、弁本体が作動不能となる虞がある。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、弁孔と弁本体との間にコンタミが噛み込む場合であっても、コンタミを排出し、弁本体の作動不能を回避することができる液体ポンプの流量制御弁を提供することを目的とする。尚、本発明でいうコンタミとは、ポンプユニットの駆動に伴って作動油に混入する異物のことを指す。
上記目的を達成するため、本発明では、液体ポンプに適用される流量制御弁において、流量制御弁を、弁本体が液体ポンプのポンプハウジングに形成された弁孔に軸方向移動可能に収容され、弁本体の少なくとも一端側に液圧が作用することによって弁本体が軸方向移動し、軸方向移動によって弁孔に形成された液体通路の流路断面積を変化させることによって液体の流量を可変制御することとし、
また、弁本体には、該弁本体の外周部に螺旋状の溝を形成することとした。
また、弁本体には、該弁本体の外周部に螺旋状の溝を形成することとした。
よって、本発明の液体ポンプにおける流量制御弁にあっては、弁孔と弁本体との間のクリアランス部にコンタミが噛み込む場合においても、弁本体に設けた螺旋状の溝によりコンタミをドレン孔に排出することができる。これにより、弁本体のスムーズな動きを確保することが可能となり、差圧が生じた際の流量制御弁の移動も、差圧に連動してスムーズに行われるため、安定した操舵を達成することができる
以下、本発明の流量制御弁を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
(液体ポンプの構造)
図1は実施例1における流量制御弁を備えた液体ポンプの断面図である。
本実施の形態の流量制御弁を備えた液体ポンプは、図1に示すように、ポンプユニット1を収装するためのポンプカバー2と、貫通穴3aが形成されたポンプハウジング3と、該貫通穴3a内に設けられた駆動軸15を主要な構成としている。
図1は実施例1における流量制御弁を備えた液体ポンプの断面図である。
本実施の形態の流量制御弁を備えた液体ポンプは、図1に示すように、ポンプユニット1を収装するためのポンプカバー2と、貫通穴3aが形成されたポンプハウジング3と、該貫通穴3a内に設けられた駆動軸15を主要な構成としている。
前記ポンプユニット1のカムリング4は、後述するサイドプレート7,8に挟まれた状態で設けられると共に、該カムリング4内には複数のベーン5を半径方向に出没自在に取付けたロータ6が収装されている。
また、前記カムリング4内は隣り合うベーン5によって隔成されたポンプ室9が形成されている。
前記ポンプ室9はロータ6の回転によってその容積が変化し、この容積変化によって増加する部分に吸入領域が形成され、容積が減少する部分に吐出領域が形成される。
前記吐出区間に面するサイドプレート7,8には、半径方向に開放する切欠き通路7a,8aが形成され、内部の作動油をカムリング4の外周の環状凹部の吐出室20内に吐出するようになっている。
また、前記吸入区間に面するサイドプレート7には図示しない吸入ポートが貫通して形成されている。
また、前記吸入区間に面するサイドプレート7には図示しない吸入ポートが貫通して形成されている。
前記ポンプハウジング3の貫通穴3aの端部にはシール室11及びシール部材12が設けられ、該貫通穴3a内には後述するブッシュ13(第1ブッシュ)及びブッシュ14(第2ブッシュ)を介して駆動軸15が形成されている。
前記駆動軸15はポンプユニット1を駆動するためのものであり、ポンプユニット1側のセレーション16がサイドプレート7の貫通穴7bを貫通してロータ6のセレーション孔6aに嵌合され、これにより、駆動軸15はロータ6を回転駆動、換言すればポンプユニット1を駆動するようになっている。
尚、前記駆動軸15のポンプユニット1側の先端はサイドプレート8の貫通穴8a内に遊嵌されている。
前記駆動軸15はポンプユニット1を駆動するためのものであり、ポンプユニット1側のセレーション16がサイドプレート7の貫通穴7bを貫通してロータ6のセレーション孔6aに嵌合され、これにより、駆動軸15はロータ6を回転駆動、換言すればポンプユニット1を駆動するようになっている。
尚、前記駆動軸15のポンプユニット1側の先端はサイドプレート8の貫通穴8a内に遊嵌されている。
前記ブッシュ13,14の各々は、駆動軸15の軸方向に所定間隔で離間して設けられている。尚、前記所定間隔は駆動軸15を軸受けするのに必要な距離、例えばブッシュ13,14の両端部間の略1/3以下の寸法とする。
また、前記ブッシュ13,14間に挟まれた空間部O1から、シール室11に連通された第1油溝Y1が形成されている。
前記第1油溝Y1は、貫通穴3aの最下部に軸方向に沿って形成されている。また、第1油溝Y1のシール室11側の開口端部はシール部材12のリップ部Rに径方向外側にオフセットした状態となっており、後述するリーク油がリップ部Rに勢いよく直接衝突しないように配慮されている。
前記第1油溝Y1は、貫通穴3aの最下部に軸方向に沿って形成されている。また、第1油溝Y1のシール室11側の開口端部はシール部材12のリップ部Rに径方向外側にオフセットした状態となっており、後述するリーク油がリップ部Rに勢いよく直接衝突しないように配慮されている。
更に、前記ポンプハウジング3には、吸入領域のポンプ室9と図外の貯留タンクとを連通する低圧室3c(ポンプユニットの低圧側)、吐出領域のポンプ室9と図外のパワーステアリング装置のアクチュエータとを連通するための吐出通路3d、吐出室20内の作動油の余剰油を図示しないドレン口から排出して流量制御を行う流量制御弁S等が設けられている。
前記低圧室3cは、サイドプレート7との合わせ目において軸直方向に2方向に分岐して形成され、その先端に円弧状の吸入ポート(図外)が形成されている。
また、前記低圧室3cはサイドプレート7に形成された吸入ポート(図外)に臨んで形成されている。
また、前記低圧室3cはサイドプレート7に形成された吸入ポート(図外)に臨んで形成されている。
尚、前記ポンプハウジング3とポンプカバー2とは、図示しないボルト等によって相互に連結固定される他、これら両者の合わせ目はシール部によって吐出室20内に吐出されたリーク油が外部へ漏洩しないようになっている。
また、前記ポンプカバー2とサイドプレート8の間にはシール部18が設けられ、吐出室20と貫通穴3aとの間が封止されている。
また、前記駆動軸15のポンプハウジング3から突出した先端には図外の内燃機関によって回転駆動されるプーリ等の駆動手段Pが取付けられる。
また、前記ポンプカバー2とサイドプレート8の間にはシール部18が設けられ、吐出室20と貫通穴3aとの間が封止されている。
また、前記駆動軸15のポンプハウジング3から突出した先端には図外の内燃機関によって回転駆動されるプーリ等の駆動手段Pが取付けられる。
以下、本実施の形態における、流量制御弁Sを備えた液体ポンプの作動について説明する。
上記のように構成された液体ポンプにあっては、駆動手段Pによって駆動軸15が回転することによりロータ6が回転駆動する。
そして、前記ロータ6の回転駆動により作動油が通路3eから低圧室3cに供給された後、吸入領域のポンプ室9内に吸入される。ここで、作動油はポンプ作用を受けた後、吐出領域のポンプ室9から吐出室20内に吐出される。
そして、前記ロータ6の回転駆動により作動油が通路3eから低圧室3cに供給された後、吸入領域のポンプ室9内に吸入される。ここで、作動油はポンプ作用を受けた後、吐出領域のポンプ室9から吐出室20内に吐出される。
その後、前記吐出室20内に吐出された作動油は、流量制御弁Sによって流量制御されながら吐出通路3dの通路3fを経て図外のパワーステアリング装置のアクチュエータに吐出される。
そして、前記作動油は通路3fから吐出される一方で、その一部は弁孔22内に侵入し、主にロータ6とサイドプレート7,8との潤滑のために形成された隙間を介してポンプユニット1から駆動軸15に沿って空間部O2に漏洩する。
そして、前記作動油は通路3fから吐出される一方で、その一部は弁孔22内に侵入し、主にロータ6とサイドプレート7,8との潤滑のために形成された隙間を介してポンプユニット1から駆動軸15に沿って空間部O2に漏洩する。
前記空間部O2に漏洩したリーク油は、該空間部O2で潤滑油として作用すると共に、ブッシュ14に流入して駆動軸15との間で潤滑油として作用しながら空間部O1に導かれる。
尚、前述したように、前記第1油溝Y1は貫通穴3aの最下部に設けられているため、リーク油は自重で第1油溝Y1に流入しやすくなっている。
続いて、シール室11に流入したリーク油は連絡路19を介してポンプユニット1の低圧側である低圧室3cに戻され再びポンプユニット1内で循環する。
続いて、シール室11に流入したリーク油は連絡路19を介してポンプユニット1の低圧側である低圧室3cに戻され再びポンプユニット1内で循環する。
すなわち、本実施の形態における流路制御弁Sを備えた液体ポンプは、ポンプユニット1側から空間部O2に漏洩したリーク油がブッシュ14を介して空間部O1に集合した後、ブッシュ13を介してシール室11に導かれる流路と、第1油溝Y1を介してシール室11に導かれる流路に分岐される。
(流量制御弁の溝形状の違いとコンタミ排出との関係)
次に、図2において流量制御弁Sの溝形状の違いと、コンタミ排出との関係について説明する。
次に、図2において流量制御弁Sの溝形状の違いと、コンタミ排出との関係について説明する。
尚、従来の溝形状は流量制御弁S1と弁孔22のクリアランス部に潤滑油を溜めることを目的として鉢巻状溝25としている。これに対し、本願の溝形状は(f)に示されるように、螺旋状溝26となっている。
図2の(a)〜(e)は、従来の溝形状を持つ流量制御弁S1の一連の動きを表している。
尚、流量制御弁S1は、液体ポンプの吐出流量を制御するもので、差圧で作動し、制御ばね24のばね力に抗して弁孔22内を移動することにより、ドレン孔21の開度を変化させて余剰分の油を低圧側にドレンしている。ここで、流量制御弁S1は高圧と低圧の中間に存在するため、リークを少なくする必要がある。そこで、流量制御弁S1にランド部23を設け、また、流量制御弁S1と弁孔22とのクリアランスは非常に狭くしてある。
尚、流量制御弁S1は、液体ポンプの吐出流量を制御するもので、差圧で作動し、制御ばね24のばね力に抗して弁孔22内を移動することにより、ドレン孔21の開度を変化させて余剰分の油を低圧側にドレンしている。ここで、流量制御弁S1は高圧と低圧の中間に存在するため、リークを少なくする必要がある。そこで、流量制御弁S1にランド部23を設け、また、流量制御弁S1と弁孔22とのクリアランスは非常に狭くしてある。
(a)において、流量制御弁S1に差圧が発生して、流量制御弁S1が左から右に移動を始める。このとき、ランド部23側からコンタミが侵入するとする。
(b)において、流量制御弁S1が右側に移動したとき、コンタミが鉢巻状溝25に入り込むと排出されにくく、クリアランス部に挟み込まれる可能性が高い。
(c)において、流量制御弁S1は更に右側に移動するが、コンタミが鉢巻状溝25に挟み込まれたままであるため、流量制御弁Sはスムーズに移動しない。
(d)において、流量制御弁S1が更に右側に移動すると、余剰分の油が少しずつドレンされ始める。この場合も、コンタミが鉢巻状溝25に挟み込まれたままであるため、流量制御弁S1はスムーズに移動せず、ドレン量が安定しない。
(e)において、流量制御弁S1が十分に右側に移動すると、ドレン孔21が大きく開き、余剰分の油がドレンされる。(d)と同様、コンタミが鉢巻状溝25に挟み込まれたままであるため、流量制御弁S1はスムーズに移動せず、ドレン量が安定しない。
ここで、コンタミの排出に着目すると、例えば溝の形状を流量制御弁S1の軸方向に平行に設ける構造も考えられる。しかし、この構造では、クリアランス部に潤滑油を溜めておくことが難しく、また、差圧が発生した場合において、高圧側から低圧側にリークする可能性が高いため、使用には適さない。そこで、溝形状を螺旋状とした構造について考えることとする。
(f)は、本実施例1において、流量制御弁Sの溝形状を螺旋状溝26としたものである。このとき、(b)の従来の鉢巻状溝25の場合はコンタミが溝に挟み込む可能性が大きいのに対し、溝に入り込んだコンタミは螺旋状溝26を通り、ドレン孔21へと排出される。また、流量制御弁Sの軸方向両端に、弁本体の軸方向端面と平行な溝を設け、この溝よりも軸方向外側にランド部23を形成する。
(g)は、本実施例1において、螺旋状溝26の場合であって、高圧側と低圧側との差圧が生じることで余剰分の油が大量にドレンされる状態である。このような状態においては、鉢巻状溝25に比べて更に高圧側から低圧側へのリーク性が高くなるが、流量制御弁Sの軸方向両端に弁本体の軸方向端面と平行な溝を設け、溝よりも軸方向外側にランド部23を形成することにより、弁本体のシール性を向上させることが可能となり、高圧側から低圧側へのリークを防ぐことができる。
以上説明したように、従来の溝構造は、流量制御弁S1と弁孔22との間のクリアランス部に潤滑油を溜める目的で設けられた鉢巻状溝25であった。この構造において、ランド部23側からコンタミが侵入すると、鉢巻状溝25に挟まったコンタミは排出されにくく、クリアランス部に噛み込む可能性が高いために、流量制御弁S1の動きがスムーズでなく、スティックするという虞がある。この場合、余剰分の油のドレン量が安定しないため、ハンドルが急に軽くなったり逆に重くなったりと、操舵安定性を損なうことにもなっていた。
これに対し、本実施例の流量制御弁Sにあっては、螺旋状溝26を設けることで、ランド部23側から侵入したコンタミが螺旋状溝26を伝って、ドレン孔21から排出される。このため、流量制御弁Sと弁孔22とのクリアランス部にコンタミが噛み込みにくく、差圧が生じた際の流量制御弁Sの移動も、差圧に連動してスムーズに行われるため、安定した操舵を達成することができる(請求項1に対応)。
更に、溝を流量制御弁Sの軸方向に平行に設けていないため、クリアランス部に潤滑油を貯留しつつ、高圧側から低圧側へのリークも防ぐことができる。
また、液体ポンプにおいて、流量制御弁Sを軸回りに回転させる機構を備えている場合は、よりコンタミの排出がスムーズに行われる。例えば、流量制御弁Sと制御ばね24との間の当接抵抗を低減すると共に、流量制御弁Sの高圧側と低圧側に発生する差圧を用いて、流量制御弁Sの回転力に変換する回転力変換機構を備えても良い。上述の回転力変換機構を備えることで、流量制御弁Sの推進力がさほどない場合であっても、流量制御弁Sを回転させることにより、螺旋状溝26を伝ったコンタミをドレン孔21からスムーズに排出することができる。
以上、本発明の液体ポンプの流量制御弁Sを実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
更に、上記実施の形態及び実施例から把握しうる請求項以外の技術的思想について、以下にその効果と共に記載する。
(イ)請求項1に記載の液体ポンプの流量制御弁において、
前記弁孔には、低圧側と連通する連通路が開口し、
前記弁本体の螺旋状の溝が形成された部分は、前記弁本体の軸方向移動により、前記連通路の開口部に露出することを特徴とする液体ポンプの流量制御弁。
差圧により流量制御弁Sが左から右に移動したときに、螺旋状溝26が低圧側と連通する連通路であるドレン孔21の開口部に露出するような構造となっているため、侵入したコンタミが螺旋状溝26の端部まで伝ってきた場合においても、確実にドレン孔21に排出される。これにより、クリアランス部におけるコンタミの噛み込みを防ぐことが可能となり、流量制御弁Sのスティックを防ぐことができる。よって、余剰分の油のドレン排出をスムーズに行うことが可能となり、安定した操舵を行うことができる。
(ロ)請求項1または上記(イ)に記載の液体ポンプの流量制御弁において、
前記弁本体の軸方向両端には、弁本体の軸方向端面と平行な溝が形成され、該溝より軸方向外側にはランド部が形成されることを特徴とする液体ポンプの流量制御弁。
流量制御弁Sの軸方向両端に、弁本体の軸方向端面と平行な溝を設け、この溝よりも軸方向外側にランド部23を形成する。螺旋状溝26の場合、高圧側と低圧側との差圧が生じて余剰分の油が大量にドレンされるような状態においては、鉢巻状溝25に比べて高圧側から低圧側へのリーク性が高くなるが、流量制御弁Sの弁本体の軸方向端面と平行な溝を設け、溝よりも軸方向外側にランド部23を形成することで弁本体のシール性を向上させることが可能となり、高圧側から低圧側へのリークを防ぐことができる。
(ハ)請求項1または上記(イ)または上記(ロ)に記載の液体ポンプの流量制御弁において、
前記螺旋状の溝を、二条螺子とすることを特徴とする液体ポンプの流量制御弁。
螺旋状溝26を二条螺子とすることにより、螺旋の傾斜角度を大きくしつつ、溝毎のピッチは一条螺子と同程度とすることができる。螺旋の傾斜角度が大きいため、侵入したコンタミの流動性が向上する。つまり、更にクリアランス部の噛み込みを防止する効果が高まり、流量制御弁Sのスティックを防ぐことが可能となる。よって、余剰分の油のドレン排出をスムーズに行うことが可能となり、安定した操舵を行うことができる。
本発明の流量制御弁は、自動車のパワーステアリング装置等に使用する液体ポンプの流量制御弁以外に、一般の液体ポンプの流量制御弁においても適用可能である。
O1,O2 空間部
P 駆動手段
R リップ部
S,S1 流量制御弁
Y1 第1油溝
1 ポンプユニット
2 ポンプカバー
3 ポンプハウジング
3a 貫通穴
3c 低圧室
3d 吐出通路
3e,3f 通路
4 カムリング
5 ベーン
6 ロータ
6a セレーション孔
7,8 サイドプレート
7a,8a 切欠き通路
9 ポンプ室
11 シール室
12 シール部材
13,14 ブッシュ
15 駆動軸
16セレーション
17,18 シール部
19 連通路
20 吐出室
21 ドレン孔
22 弁孔
23 ランド部
24 制御ばね
25 鉢巻状溝
26 螺旋状溝
P 駆動手段
R リップ部
S,S1 流量制御弁
Y1 第1油溝
1 ポンプユニット
2 ポンプカバー
3 ポンプハウジング
3a 貫通穴
3c 低圧室
3d 吐出通路
3e,3f 通路
4 カムリング
5 ベーン
6 ロータ
6a セレーション孔
7,8 サイドプレート
7a,8a 切欠き通路
9 ポンプ室
11 シール室
12 シール部材
13,14 ブッシュ
15 駆動軸
16セレーション
17,18 シール部
19 連通路
20 吐出室
21 ドレン孔
22 弁孔
23 ランド部
24 制御ばね
25 鉢巻状溝
26 螺旋状溝
Claims (1)
- 液体ポンプに適用される流量制御弁において、
前記流量制御弁は、弁本体が前記液体ポンプのポンプハウジングに形成された弁孔に軸方向移動可能に収容され、
前記弁本体の少なくとも一端側に液圧が作用することによって弁本体が軸方向移動し、該軸方向移動によって前記弁孔に形成された液体通路の流路断面積を変化させることによって液体の流量を可変制御することとし、
前記弁本体には、該弁本体の外周部に螺旋状の溝が形成されることを特徴とする液体ポンプの流量制御弁。
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---|---|---|---|
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Cited By (1)
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CN114065737A (zh) * | 2021-11-16 | 2022-02-18 | 北京百度网讯科技有限公司 | 文本处理方法、装置、设备及介质 |
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- 2003-08-27 JP JP2003302394A patent/JP2005069158A/ja active Pending
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