JP2005066752A - 超多自由度ロボット操縦装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 操作者の入力できる操作自由度よりも自由度の数が多い超多自由度ロボットの全身動作を意図通りに行わせるような遠隔操縦を実現する装置を提供する。
【解決手段】 操作対象を切り換えて指令信号を供給することができるようにした操作者の手腕動作によるマスタースレーブ制御用の手腕操作入力装置1,3に加えて、片足の動作により強度を指定する指令信号を出力する足操作入力装置25と、入り切り信号を発生する足操作のクラッチペダル27,29を床面に備えて、手腕操作入力装置1,3により、ロボット手先、足先などの微妙な操作を行うのと同時並行的に、足操作入力装置25によって手より器用でない足を使って指令する単純な操作を行うことができ、また、クラッチペダル27,29によって操作モードの切替を行うことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、極めて多数の自由度を持ったロボットシステムを遠隔操縦する装置に関する。
ヒューマノイド型ロボットは、たとえば30個もの操縦可能な関節機構を備えるなど、自由度が大きいことが特徴である。また、このようなロボットシステムは、単能ロボットと異なり、ロボットの各部の役割が状況に応じて変化する。たとえば、ロボットの脚部は、移動時には歩行機構として機能するが、着座したときには他の装置の操作機構となることがある。
ヒューマノイドロボットに限らず、超多自由度ロボットを遠隔操縦するためには、究極的には操作者の全身動作によってロボットの全身操作をするようにすることができるが、この方法は操作者の負荷が過重になり好ましくない。人が同時に操作する自由度の数をあまり増大させずに超多自由度ロボットを操縦するためには、操作者が入力する操作自由度よりもロボットが持つ操作自由度が多いのであるから、所定の動作についてはロボットが自律的に動作するようにしたり、操作者の手指や頭など操作器官に対応するロボットの操縦変数を状況によって切り換えて操縦する方法などが必要となる。
特許文献1には、多数の自由度を備えた二足ロボットの歩行を遠隔制御する装置が開示されているが、大型のトラックボール様の操作機を脚体の足平部で操作して着床位置や姿勢を指令するもので、他の自由度をどう操作するかについては記載がない。
特許文献2には、テレビ会議に操作者自身の分身として出席する身代わりロボットの制御方法が開示されている。ロボットは視覚機能、手腕機能、移動機能などを備え、遠隔地の操作者がこれら機能を制御するが、ロボットの操作部位と操作入力装置は一対一対応して、ロボット各部の機能は固定されていて、多機能性に対する対策に工夫がない。
また、特許文献3には、2足歩行ロボット装置の操縦装置が開示されている。開示された操縦方法は、首、胴、肩、手、腰など要所に触覚センサを取り付け、さらにヘッドマウンティングディスプレイを設けたボディースーツを着用して、操作者がルームランナー式人工現場疑似装置で行う全身運動をロボットに反映させるようにしたものである。操作者が椅子に座って遠隔制御盤を操作する場合は、音声、目線、脳波信号によって歩行動作の遠隔操作を解除する。
しかし、特許文献3に記載された発明の要部は、ボディースーツによる全身操作であって、ひとつの操作が複数の自由度制御に共用されるようにして入力操作の数を抑制する技術を示唆するものではない。
また、本願出願人は、既に特願2003−066686において、30自由度程度の超多自由度ロボットを6自由度のマスターアームにより遠隔操作する手法として、予めマスターアームに操作対象を選択して割り付け、それ以外の自由度は操作者の意図にしたがったロボットの自律制御に任せるようにした、複数の操作モードを設定しておき、操作者がこれら操作モードの内から適宜選択して、意図に基づいてロボットを操縦する方法を開示している。
特開平11−10567号公報 特開2002−46088号公報 特開2001−198865号公報
本発明が解決しようとする課題は、操作者の入力できる操作自由度よりも自由度の数が多い超多自由度ロボットの全身動作を意図通りに行わせるような遠隔操縦を実現する装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明の超多自由度ロボット操縦装置は、操作対象を切り換えて指令信号を供給することができるようにした操作者の手腕動作によるマスタースレーブ制御用の手腕操作入力装置に加えて、片足の動作により強度を指定する指令信号を出力する足操作入力装置を床面に備え、さらに、操作指令の入り切り信号を発生する切替操作入力装置を備えることを特徴とする。
本発明の超多自由度ロボット操縦装置は、手腕操作入力装置により、ロボット手先、足先などの微妙な操作を行うのと同時並行的に、足操作入力装置によって手より器用でない足を使って指令する単純な操作を行うことができる。また切替操作入力装置は、床面に設置した足操作のクラッチペダルであることが望ましい。手腕操作入力装置を両手で操作している状態で切替操作をすること考えると、手で操作する切替操作入力装置を扱うためには手腕操作入力装置から手を離さなければならないことが問題がある。これに対して、足で操作するクラッチペダルは、手を離すことなく使用することができる利点がある。
たとえば、ロボット操縦装置である遠隔操作コックピットからロボットに起立状態で手先を使った作業をさせるときは、ロボット手先はたとえば6自由度の手腕操作入力装置により操縦して細かい作業を行わせるが、転倒しないように脚部のバランスを取るのはロボットの自律制御を用いて自動的に行わせる。自律制御機構は、頭部、ハンド部、胴体部について、検出した位置姿勢情報に基づいて、転倒に至らないように修正動作を行う。
このとき、着座した操作者が片足で床面の足操作入力装置を操作することによりロボットの自律制御機構に、たとえば、右を向け、前進しろ、頭を下げろ、ハンドを上げろ、などといった簡単な指令を与えることができる。
また、クラッチペダルの踏み込み動作により足操作の対象を切り換えるようにすれば、手腕入力装置から手を離さずに操作を継続することができる。
なお、手腕操作入力装置および足操作入力装置と操作対象との組み合わせは、1対1に固定されているものではなく、予め決められた幾つかの操作モードがあって、局面にしたがって切り換えることができる。操作モードの切替は、突然行えばロボットに不自然な動きを誘起し危険をもたらすこともある。そこで、本発明の操縦装置では、クラッチペダルを踏み込むことで操作信号のロボット制御装置への伝達を断ち自律制御の実行を中断させて、ロボットを現状のまま一旦停止させてから、新しい操作モードを選択して決定することによって、危険を回避することができる。
また、手腕操作入力装置に加えて足で操作する入力装置やクラッチペダルを備えた操縦装置は、着座した操作者が自動車の運転を行うと類似の作業環境を形成するので、操作をする上で違和感を与えず、特別な訓練を重ねる必要がなく、誰でも直ぐに馴染むことができるという利点もある。
さらに、クラッチペダルを踏み込んでいる間のみ、自律動作が実行されるようにすることによって、操作モードの選択をすることもできる。
足操作入力装置は、2軸方向に移動する踏み板を備えて、踏み板の移動量に基づいた信号を発生するものであることが好ましい。
足は細かい調整行為をさせるには鈍感であるので、たとえば直交2軸程度の入力装置であることが混乱を招かないために適当である。
たとえば、方形の踏み板が1方向に往復動する箱に収めて、この箱が基板上を踏み板の移動方向に直交する方向に往復動可能に設置したものを使用することができる。このように構成した足操作入力装置は、床に設置した操作入力装置上の2次元平面内を自由に動いて位置を指定することができ、構造が簡単で頑丈であるので、低価格で製造できる上、足による粗暴な操作にも十分耐えられる。
また、クラッチペダルは、入り切り信号の他に、踏み込み量に対応するアナログ信号を発生するようにしてもよい。このような信号を用いて、操作モード切り換え時などに、いきなり全面的に入れ替えるのではなく、徐々に立ち下げたり立ち上げたりすることが可能である。
なお、踏み板の一方の端部に、足で床方向に押さえることによって沈み込んで、足操作対象の切替信号、入り切り信号、あるいは押圧に応じた操作信号を発生するようなクラッチペダル機構を付属してもよい。
足操作入力装置にクラッチペダル機構を付属することにより、クラッチペダルを省略することができる。
また、本発明の超多自由度ロボット操縦装置は、さらにジョイスティックを設けてもよい。ジョイスティックは、操作自由度が少ないが、操作が直感的で簡単なため、自由度が少ない操作対象部位に対して手腕操作入力装置を用いる代わりに、簡易なジョイスティックを用いることができれば操作者にとって便利である。
ジョイスティックは、座席の脇に設けた肘掛けの先端などに取り付けることができる。ジョイスティックは必要に応じて何個設けても良いが、肘掛けには1個または2個しか取り付けることができない。
これら各種の操作信号を発生する装置を備えた超多自由度ロボット操縦装置は、ロボット用の遠隔操縦コックピットに組み込んで利用しても良い。コックピットには、上記各種の操作信号発生装置の他に、ロボットに搭載されたステレオカメラの映像を立体視できる映像提示装置、ロボットの全体姿勢・センサ情報・現在の操作モードや選択可能な操作モードを表示し、またキーボードなどによりこれらについての指令信号を入力する情報入力提示装置、各種の操作スイッチなどが設けられている。操作者は、必要に応じて起立状態あるいは着座状態でロボットの操縦を行う。
本発明の超多自由度ロボット操縦装置は、手腕操作入力装置に加えて足で操作する操作入力装置を備えるため、ロボットに手腕動作で精密な動きを教示するのと同時進行的にもう少し粗くても良いような動作を指令することができるので、ロボットによる作業がより合理化できる。
以下、実施例を用いて本発明の超多自由度ロボット操縦装置を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る実施例の超多自由度ロボット操縦装置を組み込んだ遠隔操縦コックピットの操作機器配置を示す透視図、図2はその側面図、図3はコックピットのシステム構成を表すブロック図である。
本実施例の超多自由度ロボット操縦装置は、人間型ロボットを遠隔操縦するために準備されたロボット用遠隔操作コックピットに組み込んで使用するものである。
図1、図2、図3に示す本実施例のロボット操縦装置は、両手のそれぞれに対応する2個のマスターアーム1,3、3次元視覚提示ディスプレイ5、音声情報の提示・入力用のヘッドセット7、情報提示ディスプレイ9、これに付属するキーボード11、操作スイッチ13、切替スイッチ15、椅子の肘掛け部17,19の先端に設けられた1対のジョイスティック21,23、床面に設置されたマスターフット25、操作対象切替用クラッチペダル27および制御信号断続用クラッチペダル29とからなる。
さらに、コックピットのコンソール内には操縦側制御装置31が設けられ、ロボット35にはロボット側制御装置33が付帯している。
操縦側制御装置31は、マスターアーム1,3、マスターフット25、ジョイスティック21,23、操作スイッチ13や情報提示ディスプレイ9に付帯するキーボード11、クラッチペダル27,29の入力装置と、情報提示ディスプレイ9が接続されていて、ロボット制御に必要とされる各種情報処理と操作信号生成を行い、ロボット側制御装置33と信号の交換をする。情報提示ディスプレイ9は、切替スイッチ15により表示内容の切替を行うことができる。
ロボット側制御装置33は、人型ロボット35の各軸駆動モータを直接制御するもので、操縦側制御装置31の指令信号に基づいて各軸を駆動したり、予め決められた基準に則って自己完結的に自律制御を行う。また、ロボット35の各所に設けたセンサの出力を収集し、これを自律制御に利用したり、必要に応じて操縦側制御装置31に伝達したりする。
ロボット35には、CCDカメラが仕込んであって、ロボット側制御装置33から供給される指令信号にしたがって、視線方向やズームが制御される。カメラから供給される視覚カメラ情報は、コックピットにセットされた立体視覚提示ディスプレイ5に表示される。
また、コックピットにいる操作者は、ヘッドセット7を介してロボット35に設けたマイクロフォンから現場の音声を聞くことができ、またロボット35のスピーカあるいは現場の監督者が聞けるスピーカを介して、音声による指示や連絡を行うことができる。
本操縦装置が対象とするロボット35は、人の動作に倣うため必要となる30自由度程度を有する遠隔操縦型の人間型ロボットである。操作者の意図に応じてロボットの作業動作が異なるので、操作対象として作業動作に適した部位すなわち適当な軸駆動モータなどを選択して操作する。積極的に操作するもの以外の自由度は予め定めたガイドに従って自律制御する。制御する必要がないものについては、同じ状態を保持させて無制御にしてもよい。
ただし、ほぼ必ず使用される基本的な動作である手先動作を直接指示する操作入力装置としては、操作者の手腕動作を用いて指示するマスターアームが、両動作の間が直感的に関連していることもあり優れている。したがって、本操縦装置においても、マスターアーム1,3が第1の操作入力装置となる。
さらに、自由度が2または3のジョイスティック21,23が自由度の少ない対象に割り付けられる。
マスターアーム1,3を用いた手腕操作入力装置は、操作者の手が把持するマスターアーム把持部の位置姿勢変化がロボット35の手先位置姿勢変化に対応するようにロボット各部の駆動器の動作指令信号を生成するマスタースレーブ制御方式を用いる。
マスターアーム1,3は、6自由度機構もしくは肘の自由度を可制御化して加えた7自由度機構であり、各軸エンコーダにより計測した各軸角度から、ロボットアームの手先の位置姿勢指令値をそれぞれ自動的に生成するので、これらの自由度を軸ごとに意識することなく一体のマスターアーム1,3を総体として操作すればよい。このため、操作者が直感的にロボットアームの操作をすることができる。また、ロボット35の各部に設けた力・モーメントセンサの測定値をマスターアーム1,3に反力として提示することができるので、操作者はロボットアームが対象に及ぼす力やモーメントを感じながら動作指示をすることができる。
ロボット35の制御は、操縦の意図に応じて直接制御対象、自律制御の対象や制御目標基準などが異なるので、予め種々の状態を想定してそれぞれに適した組み合わせを操作モードとして準備しておいて、実地の操縦時に目的に添った操作モードを選択した上で操縦するようにしてもよい。
たとえば、歩行はしない範囲で屈んでもよいから足下の物体を拾うという意図を持ってロボット操縦をするときには、ハンドの位置と姿勢、ハンドの開閉を直接操作変数として、マスターアーム1,3あるいはジョイスティック21,23に割り付けて操作者が操縦するが、上体の傾きと捻り、腰の前後運動と上下運動は安定限界まで可能とし、歩行は認めないという自律制御を行うような操作モードを選択すればよい。
この操作モードでは、たとえば、ハンドを下方に伸ばしても物体に届かないときに、腕が伸びきった状態でまだ腕を伸ばそうとすると、これを察知したロボット制御装置は、上体を傾け腰を落として肩の位置を下げて、ハンドが物体に届くようにする。
このように、操作者は物体を掴むという動作を指示するだけで、間接操作変数もその意図に応じて駆動され、自律制御を含めた全身制御によって物体を把持するという目的を達成することができる。
なお、ロボット手先の位置を移動するだけの動作や一定軌道上の移動などでは、指定すべき自由度が6より少なく限定されるので、6自由度あるいは7自由度のマスターアーム1,3を使うとすれば、操作者はマスターアーム1,3で余分な自由度についても操作しなければならず、指示動作に対する直感的な操作感が損なわれる。
操作感を確保するために手腕動作で指示することが好ましく、かつマスターアームの6自由度は必要がないような操作には、たとえば、3自由度を使用する手先位置移動速度指示、3自由度の手先姿勢の回転速度指示、1自由度の既定の軌道上で手先の移動方向指示、2自由度の高速平面内の移動速度指示などがある。
そこで、マスターアーム1,2より自由度が少ないジョイスティック21,23を用いて手腕動作で操作すれば、かえって操作者の操作感を損なわずに操縦できて、むしろ好ましい。
また、歩行動作指示も操作者の手腕動作で指示することが好ましい。
未知の環境における歩行動作指示は、距離情報を予め得ておくことができないので、リアルタイムに移動動作を指示する方法が適している。このような指示には、迅速な対応が可能な手腕操作による方法が適している。歩行動作は基本的には平面移動であるので、移動方向2自由度、姿勢回転方向1自由度の3自由度である。旋回や横歩きが含まれる場合は、4自由度になり、2自由度ジョイスティックを2本組み合わせて指示することができる。
なお、歩行の移動量や方向はジョイスティックで指示するが、歩行動作に必要な各軸駆動モータの指令信号の生成はロボット側制御装置33によるロボットの自律制御によって行えばよい。
また、操作機能の切替は、情報提示ディスプレイ9に表示するGUI(graphical user interface)を使って、操作スイッチ13による機能切り替えやキーボード11からのコマンド入力によって行うことができ、また、情報提示ディスプレイ9をタッチパネルとして使って行うこともできる。しかし、操作機能の切替を対象点の変更操作と捉えれば、より直感的なジョイスティックを用いた方が分かり易いので好ましい。
こうした目的で、3自由度以下のジョイスティック21,23を、左右の手腕操作に対応して左右に備えるようにしてある。また、マスターアーム1,3の動作範囲と干渉しないため、操作者が座る椅子の肘掛け部17,19の先端に設けることが好ましい。
これらの操作は状況に応じて選択でき、変更できることが好ましいので、切り換えるための手段も必要である。
たとえば、手腕操作で物体を把持して持ち上げる場合、手腕操作の他に、頭部カメラの操作をして視野範囲を調整したり、ハンド開閉操作をして把持状態を適宜調整する必要がある。機能切替は、手腕操作中の手を離すことなく実行できることが望ましいので、やはり足で操作するペダルを利用することが好ましい。
マスターフット25は、足による2自由度操作入力装置である。
図4は、マスターフットの構成例を示す一部切り欠き斜視図である。
本実施例のマスターフット25は、操作者が座位にあるときに足が載る床上に上向きに設置され、足を載せる踏み板37を1方向に移動可能に搭載する収納箱39を備え、この収納箱を踏み板の移動方向に対して直交する方向に移動可能な基盤41を備えた3重構造になっている。
踏み板37は対向する2側面に1対ずつのローラ43が設けられていて、踏み板37の運動を円滑にさせている。なお、図示しないが、ローラ43に加えて収納箱39の側壁内側に接するガイドローラを設けて、移動方向の精度を確保することができる。
踏み板収納箱39には、踏み板37が収納箱39の中で移動する方向に対して直交する方向の壁の側面に、1対ずつのローラ45が設けられている。なお、同様に図示しないが、踏み板基盤41の側壁内側に接するガイドローラを設けて正確に移動できるようにしてある。
踏み板37と収納箱39の移動量は図示しないセンサで検出して操縦側制御装置31に送出する。
図4に示したマスターフット25は、踏み板37に足を載せてある方向に動かすと、踏み板37はX方向とY方向に可動であるから、2次元平面中を自由に移動することができる。適当な方向に移動させた場合にも、センサはそれぞれの座標軸に分解した状態で移動量を検出するので、信号処理は簡単である。
なお、踏み板37は端部に足をかけて踏み込むと爪先側が跳ね上がって、ペダルと同様の機能も発揮するように構成することにより、マスターフットとクラッチペダルを併用できる道具とすることもできる。
マスターフット25は、手腕入力で不足する自由度の操作入力に利用する入力装置であるが、自動車運転におけるハンドルとペダルの関係のように、手腕入力を妨げずに手腕との同時入力が円滑に行えるところに特徴がある。
ロボットの手腕操作と同時に行う操作の対象には、たとえば、頭部に付けたカメラのパン・チルト操作の2自由度、ハンドの開平操作の両手で2自由度、上体のピッチ・ヨー回転操作の2自由度、腰の高さ方向の操作における2自由度などがある。
このように、手腕操作以外の操作対象では、支配しなければならない自由度は少ないものが多いので、簡単な操作しかできない腰、肩、首のように不器用な部位を利用することも可能である。操作者が両腕で操作をしている場合を考えると、操作者が指示操作のために利用できる身体の部位には、足、音声、視線などがある。音声による指示手段は現在はまだ十分な信頼性がないこと、視線による指示入力には外部カメラなどの高度な計測機器や複雑なシステム構成が必要であることなどの問題がある。本実施例で採用した足入力のマスターフットは、簡単かつ確実であり経済的に製造することができる。
ロボットの操作方法は、手腕操作と足先操作および自律制御のそれぞれの対象部位を選択して全身制御を行う。ロボット制御装置には、実行可能な操作指示手段と操作対象部位の組み合わせを作ってリストの形で予め設定しておく。
たとえば、図5(a)は、立脚状態のロボット35を表す側面図である。ロボット手先の操作は6自由度マスターアーム1,3を介して操作者が指示するが、ロボットが転倒しないように脚部のバランスを取るのはロボット側制御装置33による自律制御である。また、頭部、ハンド部、胴体部の動作については、ロボットの自律制御あるいはマスターフット25を介した操作者の足入力によって発生する指令に基づいて行われる。
また、図5(b)はロボット35が着座している状態を表す側面図である。ロボットは転倒する心配がないので、頭部等の動作を調整する必要がなく、手先・足先の操作をマスターアーム1,3で実行することができる。マスターアーム1,3には、ロボット35の手先と足先に設けた力トルクセンサで計測した外力・トルクをマスターアーム1,3の手先に提示することにより、操作者は力・トルク感覚を受けながら操作することができる。
ロボットの着座や既定の全身姿勢への移行動作では、ロボット全身の同時動作が必要になる。こうした動作は、オフラインで生成した動作軌道をロボットの自律制御動作で再生することができる。
目的に適した実現可能な自律動作を情報提示ディスプレイ9に表示し、これらの内から選択する。
操作モードの選択は、制御信号断続用クラッチペダル29を踏み込んで操作信号を一旦留保した上で、情報提示ディスプレイ9に表示された選択可能な操作モードをジョイスティック21,23や操作スイッチ13、操作対象切替用クラッチペダル27などを用いて選択し、クラッチペダル29を解放すると選択した操作モードに切り替わることで実行される。
クラッチペダル29は、自動車のクラッチペダルによるギアチェンジと類似の操作方法により類似の機能を果たすものということができる。
ロボットの操作モードの切替に伴って自律制御が変更する場合には、情報提示ディスプレイ9に表示された現状の操作モードから新しい目的に適した操作モードに変更して指示し、クラッチペダル29を踏み込むと現状の自律制御動作が中断して現状を保持し、クラッチペダル29を離すと新しく指定した自律制御動作が始まる。
すなわち、クラッチペダル29は、操縦側からロボットへの操作指令の実行・停止を司る。ただし、ロボットから操縦側への情報はクラッチペダルの状態に関係なく常時伝達される。なお、クラッチペダル29を踏み込んだときと緩めたときのいずれで操作指令の実行・停止をするかは任意である。
また、ロボットの操縦自体の開始・終了は、操作スイッチ13により指令することができる。
また、マスターアーム1,3あるいはジョイスティック21,23にトリガースイッチを設けて、トリガースイッチを操作することにより手腕動作で発生する遠隔操作用指令信号を遮断・通電することもできる。この場合は、クラッチペダルによる自律動作の入り切りとトリガースイッチによる指令信号の入り切りを併用することが好ましい。
図6は、クラッチ操作の概念を表した図面である。
図6に示すように、踏み込み量によってアナログ信号が発生するようにしたクラッチペダル29を使って、踏み込み量を調整することにより自律動作の速度を調整することも可能である。
また、アナログ信号発生機構が付属するクラッチペダル29を使用して、マスタースレーブ操作の位置姿勢の比、速度伝達比、ロボットからの力トルクのフィードバック比、自律動作の速度など、各種制御パラメータをクラッチペダルの踏み込み量に応じて調整することにより、遠隔操縦を効率化することができる。
このように、ロボットの視覚提示、操作者の操作入力、操縦の情報提示を行う装置類を配置し、1人の操作者で使いやすい構成にしたロボット用遠隔操縦コックピットは、超多自由度を有するロボットの全身動作を、操作者の動作入力に応じたマスタースレーブ制御とロボットの自律制御を組み合わせて実現することができる。
操作者が着座姿勢で操作できるように操作椅子を設け、椅子には肘掛けを備えて、手腕動作の負荷を軽減し、長時間の操作でも楽に継続できるようにしている。
また、情報提示装置を操作者正面に配置して、ロボットの制御状態、現在の操作状態など操縦に必要な情報を操作者に視覚的に提示する。
さらに、各装置をユニット単位で接続できる構成とし、各ユニットを人間1人で運搬できるようにすれば、装置全体を適当な場所に運搬して設置することができる。
本発明に係る実施例の超多自由度ロボット操縦装置を組み込んだ遠隔操縦コックピットの機器配置を示す透視図である。 図1の遠隔操縦コックピットの側面図である。 図1の遠隔操縦コックピットのシステム構成を表すブロック図である。 本実施例で使用されるマスターフットの構成を説明する一部切り欠き斜視図である。 ロボットの状態を表す側面図で、(a)は立脚状態のロボット、(b)は着座状態のロボットを表す。 本実施例におけるクラッチ操作を説明する概念図である。
符号の説明
1,3 マスターアーム
5 3次元視覚提示ディスプレイ
7 ヘッドセット
9 情報提示ディスプレイ
11 キーボード
13 操作スイッチ
15 切替スイッチ
17,19 肘掛け
21,23 ジョイスティック
25 マスターフット
27 操作対象切替用クラッチペダル
29 制御信号断続用クラッチペダル
31 操縦側制御装置
33 ロボット側制御装置
35 ロボット
37 踏み板
39 踏み板収納箱
41 踏み板基盤
43,45 ローラ

Claims (5)

  1. 操作対象を切り換えて指令信号を供給することができるようにした操作者の手腕動作によるマスタースレーブ制御用の手腕操作入力装置に加えて、片足の動作により強度を指定する指令信号を出力する足操作入力装置を床面に備え、さらに、操作指令の入り切り信号を発生する切替操作入力装置を備えることを特徴とする超多自由度ロボット操縦装置。
  2. 前記足操作入力装置は2軸方向に移動する踏み板を備えて、該踏み板の移動量に基づいた出力信号を発生することを特徴とする請求項1記載の超多自由度ロボット操縦装置。
  3. 前記切替操作入力装置は、床面に設置した足操作のクラッチペダルであることを特徴とする請求項1または2記載の超多自由度ロボット操縦装置。
  4. 前記クラッチペダルは、さらにペダルの踏み込み量に対応したアナログ信号を発生することを特徴とする請求項3記載の超多自由度ロボット操縦装置。
  5. さらにジョイスティックを備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の超多自由度ロボット操縦装置。
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