JP2005066498A - 産業廃棄物被覆用シートとその製造方法 - Google Patents

産業廃棄物被覆用シートとその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】長期間安定して使用することが可能な産業廃棄物被覆シートを提供する。
【解決手段】布帛の片面又は両面に水膨張率が1%以下であるポリウレタン樹脂からなる無孔質の層を形成して成るシートであって、耐水圧が10kpa以上、透湿度が300g/m・24hr以上、ガス透過性が1000〜10000ml/m・24hr・atmであることを特徴とする産業廃棄物用被覆シート。
【選択図】なし

Description

本発明は、産業廃棄物の被覆用シートおよびその製造方法に関する。
近年、産業廃棄物の量は増加の一途をたどり、直ちに処理することが困難になっている。そこで、一時的に保管すべく産業廃棄物処分場が設置されているが、長時間放置されているため、雨水等の浸入により、地下水への流出による汚染、膨潤による膨大化、処理の困難性等の問題が生じている。
また、ゴミの不法投棄に対しては、産業廃棄物用の設備がなされていないため、係る問題は特に深刻である。
この問題点を解決するために、例えば〔特許文献1〕では防水性を有する塩化ビニルからなる被覆シートを埋立処分地の側面や底面に敷き、雨水等の浸入を防いでいる。
しかし、該シートは防水性には優れるが、透湿性やガス透過性がないため、側面や底面に被覆した場合、湿気が溜まったり、ガスが充満して破損するおそれがある。また、産業廃棄物の上部に被覆シートを設置した場合は、シート内で湿気の結露等、同様の問題が生じるおそれがある。
そこで、水分が溜まったり、ガスが充満しない方法が求められている。
例えば、〔特許文献2〕では、ガス抜き遮水シートが提案されている。遮水シートを産業廃棄物の上部に設置することで雨水の浸入を防ぎ、通気孔を配設した給気管によって、ガスの充満を防止する方法である。
しかし、ガスの充満を防止するには廃棄物の最下層部から設置する必要があり、十分なスペースや設備がなければ設置するのは困難であり、汎用性に劣る。
また、汎用性に優れる点で、防水性を有しながら、透湿性、ガス透過性を有する複合シートの開発が行われている。
例えば〔特許文献3〕ではフラッシュ紡糸法によるポリオレフィンのプレクシフィラメント・フィルム−フィブリル・ストランドの網状構造を有する不織布シートが、〔特許文献4〕では有孔性3次元樹脂マトリックス層とで構成された複合被覆材が、〔特許文献5〕では微細孔を有する透湿性防水シートが提案されている。
しかし、これらはいずれも透湿性、防水性を有するが、孔があるため、耐水圧に劣る問題がある。
また、孔に浸入した水が外気温度が低くなることによって凍結した場合、体積膨張によりひび割れが生じ、その結果、防水性が低下する等の問題が生じるおそれがある。
従って、上記問題点を解決し、かつ耐久性に優れる被覆シートは未開発であった。
また、従来の産業廃棄物用被覆シートは、施工において草木の根、岩等の突起物から布帛を保護するため、下地に予め保護材を敷く工程が別途に必要であった。このため、施工期間が長くなる、施工費用が高くなる、交換の困難性等の不具合も生じていた。
実公平6−12030号公報
特許−3118771号公報
特開平8−238466号公報
特開平10−85695号公報
特開平11−10104号公報
本発明は、このような現状に鑑みて行われたものであり、その目的とするところは、長期間安定して使用することが可能な産業廃棄物の被覆シートおよびその製造方法を提供することにある。
すなわち本発明は第1に、布帛の片面又は両面に水膨張率が1%以下である無孔質の樹脂層を形成してなるシートであって、耐水圧が10kpa以上、透湿度が300g/m・24hr以上、ガス透過性が1000〜10000ml/m・24hr・atmであることを特徴とする産業廃棄物用被覆シートである。
本発明は第2に、該樹脂層がポリウレタン樹脂、又はポリエステル樹脂からなることを特徴とする上記の産業廃棄物用被覆シートである。
本発明は第3に、該樹脂面に、保護材を付与して成ることを特徴とする上記の産業廃棄物用被覆シートである。
本発明は第4に、該布帛が着色されていることを特徴とする上記の産業廃棄物用被覆シートである。
本発明は第5に、該保護材が有毛品からなることを特徴とする上記の産業廃棄物用被覆シートである。
本発明は第6に、該布帛が織物であって、保護材が編物であることを特徴とする上記の産業廃棄物用被覆シートである。
本発明は第7に、樹脂層が、撥水処理されていることを特徴とする上記の産業廃棄物用被覆シートの製造方法である。
本発明によって得られた産業廃棄物用被覆シートは、防水性でありながら、透湿性、ガス透過性を有し、かつ長期間使用しても十分な性能を保つことができる。また、簡便に施工することができるため、産業廃棄物処分場だけでなく、産業廃棄物の不法投棄等に対しても有用であり、地下水汚染や河川の汚染を防止することができることから、環境保全に役立てることができる。
本発明について更に詳しく説明する。
本発明においては、布帛の片面又は両面に水膨潤率が1%以下である樹脂を付与し、無孔質の層を形成させる。
無孔質の層とするのは、耐水性を向上させるためであり、また、微細孔部に浸入した水が外気温度が低くなることによって凍結した場合の体積膨張によるひび割れのおそれ等を防止するためである。
無孔質とは、孔がないことをいい、孔がないため高い防水性を有する特徴を持つ。
無孔質の樹脂層とは孔の無い樹脂層をいい、樹脂層の製造工程において、発泡させず、また、延伸処理等を経ずに製造する樹脂層をいう。
無孔質の層を有する被覆シートは、耐水圧が10kpa以上であることを要する。
耐水圧が10kpa未満であると多少の雨水等の浸入は防ぐことができるが、水たまりができた場合に十分な防水性を発揮させることができない。
耐水圧が50kpa以上であることが、特に長時間使用し劣化した場合の耐水性の点から好ましい。
無孔質の層を形成する樹脂は、水膨潤率が1%以下のものを使用する。
水膨潤率とは、成型した樹脂に5cmの線を描き、40℃の水に5分間浸漬した後の長さ(A)から下記の式に従い求められる。
水膨潤率=(A−5)×100/5
水膨潤率が1%を超えると、樹脂内に入り込んだ水が外気温度が低くなった場合、凍結し、水の体積膨張によるひび割れ等が発生し、防水性を低下させるおそれがある。
水膨潤率は親水基と疎水基のバランスによって決定され、一般に親水性が高いと水膨潤率は高くなる。
また、本発明において用いる樹脂層は無孔質でありながら透湿性、ガス透過性を有する。
透湿性を有するためには、樹脂の化学構造において、親水性部分をバランス良く配合させることを要する。湿気は親水性部分を通り抜けることができるからである。
親水性部分としては、カルボニル基を含むエステル結合やウレタン結合等、エーテル基を有するアルキレンオキサイド等が挙げられる。
但し、親水性部分のみでは、水に溶けてしまい、樹脂を構成しないこととなるため、親水性部分と炭化水素等の疎水性部分をバランス良く配合させる必要がある。
また、ガス透過性を有するためには、樹脂の化学構造において、緻密な構造の結晶性部分とルーズな構造の非晶性部分を要する。ガスは非晶性部分を通り抜けることができるためである。
緻密な構造の結晶性部分とは、一の樹脂が他の樹脂と分子間力により、凝集し、構造が立体的に密となる部分を指す。
具体的には、ウレタン結合部分、エステル結合部分等が挙げられる。
一方、ルーズな構造の非晶性成分とは、上記以外の部分をいい、結晶性部分が密となるため、その他直鎖状高分子の自由運動により互いに反発し、ルーズとなる部分を指す。
本発明の被覆シートの透湿度は300g/m・24hr以上、ガス透過性は1000〜10000ml/m・24hr・atmであることを要する。
透湿性が300g/m・24hr未満であると、被覆した内部の水分を十分に蒸発できず、ガス透過性が1000ml/m・24hr・atm未満であるとガスが溜まるおそれがある。一方、ガス透過性が10000ml/m・24hr・atmを超えた場合、樹脂の強度が不十分となり、耐久性に劣ることとなる。
樹脂は布帛の片面又は両面に付与する。
付与方法としては、具体的には、片面付与では、ナイフコーティング法、グラビアコーティング法、スプレーコーティング法、Tダイコーティング法等が挙げられ、両面付与では、パディング法、含浸法等が挙げられる。これらの方法は複数回行っても、組合せて行っても良い。
ウレタン樹脂の付与量は布帛の厚みや密度等に応じて異なるが、30〜200g/mが好ましく、この付与量の場合には、本発明の目的である防水性、透湿性等をより有効に発揮できる。
本発明では基層に布帛を用いることにより、破れにくく、耐久性に優れる被覆シートが得られる。
すなわち、被覆シートは数年単位で使用するため、設置した後、内部より草木が生えてきたり、動物が進入したりしたときに破れるのを防止することが望まれるが、布帛の使用により、長期間の安定使用が可能となる。
布帛としては、具体的には、平織、綾織、朱子織等の織物、緯編、経編等の編物、不織布等が挙げられ、繊維素材としては金属繊維、ガラス繊維等の無機繊維、セルロース系、たんぱく質系等の再生繊維、アセテート等の半合成繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリフッ化エチレン等の合成繊維、綿、麻、絹、毛等の天然繊維等各種の繊維が挙げられ、単独もしくは組合せて使用することができる。
これらの中でも織物を用いるのが好ましい。布帛特有の弾力性、織物独自の寸法安定性に優れるからである。また、素材としてはポリエステルが特に耐久性に優れるため好ましい。
また、布帛の目付は30〜800g/mが好ましい。
目付が30g/m未満では、破れやすく耐久性を得ることができず、800g/mを超えると重量が大きくなり過ぎ、取扱が困難となる。
このとき、繊度は10〜1000dが好ましい。目付が小さいときに、繊度を小さくするとより効果的である。
本発明に使用する樹脂はポリウレタン又はポリエステルが好ましい。安価で、透湿性、強度、耐久性のバランスにも優れるからである。
具体的には、ポリウレタン樹脂としては、無孔質エーテル系ポリウレタン、無孔質エステル系ポリウレタン、無孔質カーボネート系ポリウレタン等が挙げられ、ポリエステル樹脂としては、ポリアルキレンオキサイドとテレフタル酸等の重合体等が挙げられる。
この中でもポリウレタンを用いるのが好ましい。柔軟性に優れ、物理的な伸びに対して強い抵抗力を有するからである。
また、本発明の被覆シートは樹脂を付与した面に、保護材を付与するのが好ましい。
保護材の付与により、草木の根、岩等の突起物から布帛を保護することができ、また、産業廃棄物の種類によっては、岩、ガラス、金属片のように突起部を有するものがあり、係る突起部が表面に突出していると被覆シートが破れるおそれがあるが、保護材がこれらをより効果的に防止する。
また、樹脂を付与した面に保護材を付与することにより、結果として、樹脂の無孔層を下に形成する(図1参照)ことによって、外部の気候変化による劣化を防ぐことができる。保護材は、該布帛を産業廃棄物から保護する役割も果たすため、布帛の下層に樹脂を付与し、さらにその下に保護層を設けることが望ましい。
保護材を付与する方法としては、融着や接着剤を用いて行う方法が考えられるが、対象を限定しない接着剤を用いて行うのが好ましい。
接着剤の付与方法としては、全体に付与する方法や部分的に付与する方法が挙げられる。但し、調整した透湿性やガス透過性等の変動を防ぐ必要があるため、全面に付与する場合は、透湿性、ガス透過性を有する接着剤を選定する必要がある。好ましくは部分的に付与する方法が好ましい。接着剤の選択性を要せず、かつ布帛特有の風合いも損なわないからである。
なお、接着剤としては通常のウレタン系、アクリル系、エポキシ系等の接着剤が使用できる。
本発明に用いる布帛は着色布であるのが好ましい。
産業廃棄物には様々なものがあり、例えば、焼却灰、有機廃液、汚泥、ゴミ固形化物、ガラス廃棄物、金属廃棄物、木片等が含まれる。使用する被覆シートが着色してあると産業廃棄物の種類による色分けや無孔質層である樹脂の付与量の調整による耐水圧等の差異を明確化できるからである。
使用する着色料は分散、反応、酸性、直接、又はカチオン等の染料、無機顔料、有機顔料等のいずれでも使用できるが、一般に産業廃棄物用被覆シートは数年単位で使用されるため、耐候性に優れる分散染料又は顔料が好ましい。
着色方法は、液流染色、連続染色、スクリーン捺染、インクジェット捺染等が使用できる。
保護材としては、有毛品であるとより好ましい。有毛品を用いることにより、産業廃棄物と被覆シート間に一定の空間が形成され、突起物による引っ掻きがなくなる。
有毛品の場合は、毛羽の長さが0.2〜20mmであるのが好ましい。0.2mm未満であると、産業廃棄物と被覆シート間に一定の空間を十分に形成することができず、有毛の効果を発揮できず、また、20mmを超えると効果は変わらないが高コストとなる。
また、保護材は、編物、織物、不織布等が挙げられるが、特に限定はされない。なかでも、編物が好ましい。弾力性を有するからである。
従って、前記被覆シートが織物、保護材が編物である場合は、寸法が安定しているため作業性に優れ、かつ弾力性を有するため破れにくくなり特に好ましい。
また、前記被覆シートが織物、保護材が編物であって有毛品である場合は最も好ましいこととなる。
被覆シートに樹脂層を形成した後、撥水処理を行うのが好ましい。
樹脂層を形成した後に撥水処理を行うことにより、樹脂を付与する際の密着性低下を防ぐことができる。
撥水処理を行った場合、雨水を布帛表面にて弾くため、水溜まり等ができにくく、その結果、耐久性にも優れることとなる。
なお、撥水処理による本発明の耐水性、透湿性、ガス透過性への影響は小さい。これは撥水加工を行うと付着した水を瞬時に除く効果が得られるが、長期間堆積した水による耐水性等には効果が働かないためである。
撥水剤としては公知のフッ素系、シリコン系、パラフィン系等が使用できる。
また、樹脂層を付与した後に撥水処理を行い、保護材を付与することもできる。
その他、架橋剤、耐光向上剤、防腐剤、柔軟剤、均染剤、浸透剤、防虫剤、充填剤等を付与することもできる。
次に本発明について実施例を挙げて説明するが、本発明は必ずしもその実施例に限定されるものではない。
液流染色機を用いてポリエステル織物(550d、タテ密度38本/インチ、ヨコ密度40本/インチ,目付190g/m)を分散染料で染色した。
該布帛の片面に、以下の処方1のポリウレタン樹脂溶液をコーティング方式にて10g/m塗布し、乾燥した。
次いで、同じ処方1のポリウレタン樹脂溶液をコーティング方式にて同一面に60g/m塗布し、乾燥を行った。
(処方1)
クリスボンNYT−18 100重量部
(エーテル系ポリウレタン樹脂:大日本インキ化学工業(株)製:水膨潤率0.5%)
イソプロピルアルコール 5重量部
トルエン 5重量部
得られたシートに、以下の撥水処方の分散液にパディングし、160℃1分間の熱処理を行い、被覆シートを得た。
(撥水処方)
アサヒガードAG−7000 6.00重量%
(フッ素系撥水剤:旭硝子(株)製)
ベッカミンJ101 0.50重量%
(架橋剤:大日本インキ化学工業(株)製)
塩化アンモニウム 0.15重量%
水 93.35重量%
100重量%
実施例1の処方1の代わりに、以下の処方2からなるポリウレタン樹脂溶液を使用する以外は実施例1に準じた。
(処方2)
ポリウレタン樹脂混合物(A+B:水膨潤率0.95%)
A:クリスボンNYT−18 96重量部
(エーテル系ポリウレタン樹脂:大日本インキ化学工業(株)製:水膨潤率0.5%)
B:ハイムレンY−270 4重量部
(エーテル系ポリウレタン樹脂:大日精化工業(株)製:水膨潤率14%)
イソプロピルアルコール 5重量部
トルエン 5重量部
実施例の処方1の代わりに、以下の処方3からなるポリエステル樹脂をTダイ押し出し溶液コーティング(溶融温度200℃)にて、60g/m付与した。その他の工程は実施例1に準じた。
(処方3)
ペルプレンGP−520 100重量部
(ポリエステル樹脂:東洋紡績(株)製:水膨潤率0.3%)
実施例1のポリエステル繊維織物の代わりに、ポリエステル繊維編物(トリコット36ゲージ、目付150g/m)を用い、処方1の代わりに以下の処方4からなるポリウレタン樹脂溶液を使用する以外は実施例1に準じた。
(処方4)
サンプレンLQ−3510 100重量部
(カーボネート系ポリウレタン樹脂:三洋化成工業(株)製:水膨潤率0.3%)
メチルエチルケトン 10重量部
分散染料にて染色されたポリエステル繊維織物を実施例1に準じて製造し、処方1のポリウレタン樹脂溶液を一の面にコーティング方式にて30g/m塗布し、乾燥を行った。
次いで、反対の面に同じ実施例1処方1のポリウレタン樹脂溶液をコーティング方式にて40g/m塗布し、乾燥を行った。
得られたシートに、実施例1に準じて撥水処理を行い、被覆シートを得た。
分散染料にて染色されたポリエステル繊維織物を実施例1に準じて製造し、処方1のポリウレタン樹脂溶液を片面に、コーティング方式にて10g/m塗布し、乾燥した。
次いで、同じ処方1のポリウレタン樹脂溶液をコーティング方式にて同一面に60g/m塗布し、乾燥を行った。
更に、ポリウレタン樹脂コーティング面に、以下の接着処方からなる接着剤溶液を、グラビアコーティング方式にて部分的に30g/m塗布した後、130℃1分間の乾燥をし、ポリエステル編物(70d、シングルラッセル、目付60g/m)を貼り合わせ、25℃にて48時間エージングを行った。
得られたシートに、実施例1に準じて撥水処理を行い、被覆シートを得た。
(接着処方)
クリスボンTA−160 100重量部
(カーボネート系ポリウレタン接着剤:大日本インキ化学工業(株)製)
NE架橋剤(大日精化工業(株)製) 5重量部
HI215促進剤(大日精化工業(株)製) 1重量部
メチルエチルケトン 30重量部
ポリエステル編物(70d、シングルラッセル、目付60g/m)の代わりにポリエステル編物起毛加工品(70d、起毛トリコット、目付50g/m)を貼り合わせた。
それ以外の工程は実施例6に準じた。
比較例1
実施例1の処方1の代わりに、以下の透湿性、ガス透過性に劣るポリ塩化ビニリデンからなる処方5を使用する以外は実施例1に準じた。
(処方5)
ビニブラン386 100重量部
(ポリ塩化ビニリデン:日信化学工業(株)製)
ビニブラン390KX−G 5重量部
(増粘剤:日信化学工業(株)製)
比較例2
実施例1の処方1の代わりに、以下の多孔質のポリウレタン樹脂からなる処方6を使用する以外は実施例1に準じた。
(処方6)
XOLTEX PX−300 100重量部
(多孔質エステルエーテル系ポリウレタン樹脂:大日本インキ化学工業(株)製:水膨潤率0.8%)
XOLTEXP ASSISTER EA−7 1.5重量部
(添加剤:大日本インキ化学工業(株)製)
CRISVON CL−16 1.0重量部
(架橋剤:大日本インキ化学工業(株)製)
メチルエチルケトン 20重量部
トルエン 40重量部
水 65重量部
比較例3
実施例1の処方1の代わりに、以下の処方7を使用する以外は実施例1に準じた。
(処方7)
ポリウレタン樹脂混合物(C+D:水膨潤率1.3%)
A:クリスボンNYT−18 90重量部
(エーテル系ポリウレタン樹脂:大日本インキ化学工業(株)製:水膨潤率0.5%)
B:ハイムレンY−270 10重量部
(エーテル系ポリウレタン樹脂:大日精化工業(株)製:水膨潤率14%)
イソプロピルアルコール 5重量部
トルエン 5重量部
比較例4
実施例6の処方1の代わりに、以下の水膨潤率の高いポリウレタン樹脂からなる処方8を使用する以外は実施例6に準じた。
(処方8)
ハイムレンY−270 100重量部
(エーテル系ポリウレタン樹脂:大日精化工業(株)製:水膨潤率14%)
イソプロピルアルコール 5重量部
トルエン 5重量部
〔評価方法〕
1.耐水圧
JIS L 1092 B法(高耐水圧法)
2.透湿度
JIS L 1099 A−1法(塩化カルシウム法)
3.ガス透過性
JIS K 7126B(等圧法)
4.耐久性
試料をJIS K 6328(接着試験)に従い、布帛と樹脂層の剥離強度を測定した。
その後、含水凍結処理として、残りの試料をエマルゲン910(花王(株)製)0.01%溶液に1時間浸漬し、−70℃にて5時間放置した。その後、水に1時間放置した後、余分な水を除去し、再び剥離強度を測定した。
5.貫通抵抗
施工時の草木の茎や針金などの突起物状の廃棄物に対する抵抗性を評価する方法として以下の評価を行った。
TENSILON UTM−4−100引っ張り試験機を用い、JIS A5508 規定のN100タイプ鉄丸クギの頭部を60mmカットしたクギを試験セルに取り付け可能な貫通抵抗測定用器具(525〜530g重量鋼鉄製)にセットした物を作成し、50mm/分のスピードで下降させ試験布に突き刺して、得られる最大抵抗値で評価した。
測定の値は20℃65%湿度室内にて実験の誤差を考慮して試験布を10枚準備し10回測定して、その平均値で評価した。
その測定装置を図2に示す。
〔評価結果〕
評価結果を以下表1に示す。
Figure 2005066498
本発明の実施例1〜6は耐水圧が高く、透湿性、ガス透過性に優れる。特に実施例6は耐久性にも優れ、長期間屋外にて使用する産業廃棄物被覆シートとして最適である。
一方、本発明によらない比較例1〜3は、防水性(耐水圧)、透湿性、耐久性等に問題があり、本発明の目的とする長期間屋外にて使用する産業廃棄物用被覆シートとしては適さない製品であった。
本発明の概念図。 貫通抵抗試験装置の模式図。

Claims (7)

  1. 布帛の片面又は両面に水膨張率が1%以下である無孔質の樹脂層を形成して成るシートであって、耐水圧が10kpa以上、透湿度が300g/m・24hr以上、ガス透過性が1000〜10000ml/m・24hr・atmであることを特徴とする産業廃棄物用被覆シート。
  2. 該樹脂層がポリウレタン樹脂、又はポリエステル樹脂からなることを特徴とする請求項1記載の産業廃棄物用被覆シート。
  3. 該樹脂面に、保護材を付与して成ることを特徴とする請求項1または2記載の産業廃棄物用被覆シート。
  4. 該布帛が着色されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の産業廃棄物用被覆シート。
  5. 該保護材が有毛品からなることを特徴とする請求項3または4記載の産業廃棄物用被覆シート。
  6. 該布帛が織物であって、保護材が編物であることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項記載の産業廃棄物用被覆シート。
  7. 被覆シートに樹脂層が、撥水処理されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の産業廃棄物用被覆シートの製造方法。
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