JP2005066420A - 廃棄パンの水素・メタン二段発酵処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 嫌気発酵法により廃棄パンから、水素とメタンガスを効率よく生成する新規な廃棄パンの二段発酵処理方法を提供すること。
【解決手段】 第一槽で可溶化・水素生成菌を用いて廃棄パン含有懸濁液を嫌気発酵して水素と可溶化液を生成する第1工程と、第二槽でメタン生成菌を用いて前記可溶化液を嫌気発酵してメタンを生成する第2工程とを有する二段発酵処理方法において、前記第1工程における嫌気発酵を、撹拌下に半連続培養する。
【解決手段】 第一槽で可溶化・水素生成菌を用いて廃棄パン含有懸濁液を嫌気発酵して水素と可溶化液を生成する第1工程と、第二槽でメタン生成菌を用いて前記可溶化液を嫌気発酵してメタンを生成する第2工程とを有する二段発酵処理方法において、前記第1工程における嫌気発酵を、撹拌下に半連続培養する。
Description
本発明は、廃棄パンを利用して水素及びメタンを効率よく得る方法に関し、より詳しくは、パン製造業において排出される廃棄パン、あるいは、パンの流通過程において排出される廃棄パンを嫌気発酵により、第1工程で水素を、第2工程でメタンを効率よく得る二段発酵処理方法に関する。
従来、パン製造時に排出されるパン生地及びパン屑等の廃棄パンは、直接動物飼料として引き取り、あるいは加工されて動物、特に豚の飼料とされているが、飼料の形態の変化等により、需要の減少及び不安定が懸念されている。そのため、最近では、廃棄パンは過剰傾向にあり、パン製造業から排出される量は、膨大であり、その処理の一つとして、好気性微生物を用いて処理する、いわゆるコンポスト(発酵させて堆肥とすること)も行われており、処理自体有効であるが、コンポスト自体の供給が既に過剰気味であり、有効な処理とは言い難い。さらに、廃棄パンを乾式メタン発酵して処理する技術もあるが、未だ研究段階にあって実用化されていない現状である。
ところで、廃棄パンを動物飼料に利用する技術として、例えば、廃棄パンに加水分解酵素を作用させて廃パン糖化液を調製したのち、これに一般飼料等及びアルコール生産酵母を加えて発酵させることにより、アルコール含有飼料等を製造する方法、及び前記廃パン糖化液に一般飼料等及び酵母を加え、そのまま又は発酵後乾燥させることにより、蛋白質性飼料等を製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、下水処理場、食品工場、化学工場などの廃水処理プロセスなどから排出される生物分解有機性固形物を含む高濃度有機性廃水の嫌気性消化処理方法として、前記有機固形物含有廃水を沈殿槽で沈殿分離した後、分離した有機性固形物の少ない上澄み液をUASB(上向流嫌気性汚泥床)のような嫌気性処理装置にて嫌気性消化処理しメタンガスを発生するとともに、前記沈殿槽で沈殿分離した有機性固形物を含む沈殿固形物濃縮液を、高温条件で可溶化処理をするための可溶化槽で可溶化した後、可溶化した可溶化処理液を前記嫌気性処理装置に導入する高濃度有機性排水の嫌気性消化処理方法及びその装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
一方、本発明者らによる、一般家庭排水、工場廃水等の有機性廃液を水素生成菌を用いて嫌気発酵して水素とメタン発酵原料有機物を生成する水素発酵部と、メタン生成菌を用いて前記メタン発酵原料有機物を嫌気発酵してメタンを生成するメタン発酵部とを備えたバイオガス発生装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。
さらに、有機物を原料として50〜90℃の加熱処理を施した後、水素生成菌により原料を水素発酵して水素及び二酸化炭素を主成分とするバイオガスを発生させ、バイオガスを発生させた後に残る水素発酵残さをメタン発酵してメタンを生成させることを特徴とする水素及びメタンの製造方法が知られている(例えば、特許文献4参照)
しかしながら、パン工場、乃至パン類の流通過程で大量に排出される廃棄パンを、2段階の嫌気発酵処理により水素とメタンガスを生成する方法において、効率よく水素を生成するため、廃棄パン含有溶液を嫌気発酵して水素と可溶化液を生成する第1工程において、嫌気発酵を撹拌下、半連続培養することは知られていなかった。
特開平7−227218号公報
特開平9−1179号公報
特開2001−149983号公報
特開2003−135089号公報
しかしながら、パン工場、乃至パン類の流通過程で大量に排出される廃棄パンを、2段階の嫌気発酵処理により水素とメタンガスを生成する方法において、効率よく水素を生成するため、廃棄パン含有溶液を嫌気発酵して水素と可溶化液を生成する第1工程において、嫌気発酵を撹拌下、半連続培養することは知られていなかった。
本発明の課題は、嫌気発酵法により廃棄パンから、水素とメタンガスを効率よく生成する新規な廃棄パンの二段発酵処理方法を提供することにある。
本発明者らは、廃棄パン含有溶液を、第一槽で可溶化・水素生成菌を用いて嫌気発酵して水素と可溶化液を生成し、第二槽でメタン生成菌を用いて前記可溶化液を嫌気発酵してメタンを得る廃棄パンの二段発酵処理方法において、効率よく水素とメタンが生成する発酵条件を種々の検討し、第一槽で可溶化・水素生成菌を用いて廃棄パン含有懸濁液を嫌気発酵して水素と可溶化液を生成する第1工程において、撹拌下で半連続培養すると効率よく水素が生成することを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、第一槽で可溶化・水素生成菌を用いて廃棄パン含有懸濁液を嫌気発酵して水素と可溶化液を生成する第1工程と、第二槽でメタン生成菌を用いて前記可溶化液を嫌気発酵してメタンを生成する第2工程とを有する二段発酵処理方法において、前記第1工程における嫌気発酵を、撹拌下に半連続培養することを特徴とする廃棄パンの二段発酵処理方法(請求項1)や、第1工程における嫌気発酵を、pH6〜7の制御下に行うことを特徴とする請求項1記載の廃棄パンの二段発酵処理方法(請求項2)や、第1工程における嫌気発酵を、温度50〜60℃の制御下に行うことを特徴とする請求項1又は2記載の廃棄パンの二段発酵処理方法(請求項3)や、可溶化・水素生成菌として、活性汚泥嫌気消化汚泥を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の廃棄パンの二段発酵処理方法(請求項4)や、活性汚泥嫌気消化汚泥を、廃棄パン含有懸濁液に対して25〜35容量%添加することを特徴とする請求項4記載の廃棄パンの二段発酵処理方法(請求項5)や、半連続培養を、廃棄パン含有懸濁液の負荷速度を12.5〜25g/L/dayで行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の廃棄パンの二段発酵処理方法(請求項6)や、第2工程における嫌気発酵を、塔形UASB(Upflow Anaerobic Sludge Blanket)リアクターを用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の廃棄パンの二段発酵処理方法(請求項7)や、第2工程における嫌気発酵において、第1工程で得られた可溶化液を全有機酸濃度として2,000〜5,000ppmになるように希釈して用いることを特徴とする請求項1〜7のいずれか記載の廃棄パンの二段発酵処理方法(請求項8)や、第2工程における嫌気発酵を、TOC(Total Organic Carbon)の負荷速度を9〜10gTOC/L/dayで行うことを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載の廃棄パンの二段発酵処理方法(請求項9)に関する。
本発明によれば、パン工場、パンの流通過程により生じるパン生地やパン屑等の廃棄パンを、第一槽で可溶化・水素発酵して水素及び可溶化物を得、第二槽で前記可溶化物溶液をメタン発酵してメタンを得ることにより、これら水素及びメタンを熱エネルギーや電気エネルギーとして利用できるばかりでなく、食品リサイクルに大いに寄与できる。例えば、第一槽で発生した水素を精製すれば燃料電池などのエネルギー源として利用することができ、水素を燃焼しても、炭酸ガスを発生せず、環境上何ら問題がなく、また第二槽で生成されたメタンは、精製して同様にエネルギー源として様々な用途に適用できる。
本発明の廃棄パンの二段発酵処理方法としては、第一槽で可溶化・水素生成菌を用いて廃棄パン含有懸濁液を嫌気発酵して水素と可溶化液を生成する第1工程と、第二槽でメタン生成菌を用いて前記可溶化液を嫌気発酵してメタンを生成する第2工程とを有する二段発酵処理方法において、前記第1工程における嫌気発酵を、撹拌下に半連続培養する方法であれば特に制限されるものではなく、上記廃棄パン含有懸濁液としては、パン製造時に廃出されるパン生地、パン屑、パン耳、返却パン、賞味期限過ぎパン等の水懸濁液を具体的に例示することができ、廃棄パン含有懸濁液の濃度も特に制限されないが、20〜200g(廃棄パン湿重量)/L程度、中でも50〜100g(廃棄パン湿重量)/L程度の濃度が好ましい。
第1工程において使用される可溶化・水素生成菌としては、廃棄パン含有懸濁液に対して可溶化・水素生成作用をする微生物やその含有物であれば特に制限されないが、例えば廃水処理場から採取される活性汚泥嫌気消化汚泥を好適に例示することができる。この活性汚泥嫌気消化汚泥は、どこの廃水処理場でも行われている好気微生物による活性汚泥処理により生じる余剰の微生物塊(余剰汚泥)の減量化のために通常行われるメタン発酵処理後に微生物塊(汚泥)として得られるもので、当業者であれば容易に入手しうるものである。
上記可溶化・水素生成菌の作用により、廃棄パン含有懸濁液が第一槽で嫌気発酵され、可溶化すると共に水素を生成する。ここで可溶化とは、廃棄パン含有懸濁液中の固形分が可溶化・水素生成菌により分解・可溶化され、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸等の揮発性の脂肪酸(volatile fatty acid;VFA)及びアルコールを生成することを意味する。また、第一槽での嫌気発酵としては、効率よく可溶化すると共に水素を生成する嫌気発酵条件下(pH、温度、基質濃度、植菌体量など)で行う発酵方法あればどのような発酵方法でもよいが、嫌気発酵をpH6〜7の制御下に行う方法や、温度50〜60℃の制御下に行う方法や、前記活性汚泥嫌気消化汚泥を廃棄パン含有懸濁液に対して25〜35容量%添加する方法や、50〜100g(廃棄パン湿重量)/L程度の濃度の廃棄パン含有懸濁液を用いる方法を具体的に例示することができる。
第1工程における嫌気発酵を撹拌下に半連続培養(処理)することが本発明の特徴であり、かかる半連続培養(処理)としては、第一槽で可溶化・水素生成菌を用いて廃棄パン含有懸濁液を所定時間嫌気発酵した後、発酵培養液の一部を略同量の新たな廃棄パン含有懸濁液と置換する操作、すなわち、発酵培養液の一部を引き抜き(排出し)、略同量の新たな廃棄パン含有懸濁液、好ましくは同濃度の新たな廃棄パン含有懸濁液を添加する操作を繰り返す処理を挙げることができ、各発酵時間終了時までの水素発生量が定常になる状態で嫌気発酵することが好ましい。上記嫌気発酵の所定時間としては一連の半連続培養(処理)をとおして一定の同時間が好ましく、かかる1サイクルの発酵時間としては、6〜72時間、好ましくは12〜60時間、より好ましくは24〜48時間を好適に例示することができる。また、かかる半連続培養(処理)における廃棄パン含有懸濁液の負荷速度としては、5〜50g/L/day、とりわけ12.5〜25g/L/dayが好ましく、負荷速度12.5〜25g/L/dayで半連続培養(処理)することにより、安定的かつ効率的に水素生成や可溶化を図ることができる。
第1工程において用いられる第一槽としては、嫌気的に可溶化・水素生成菌を作用させることができる攪拌機能を備えた発酵槽であれば特に制限されないが、嫌気発酵をpH制御下で行うことができるようにpH制御機構を備えたものや、嫌気発酵を発酵温度制御下で行うことができるように温度制御機構を備えたものや、発酵槽の上部に送気ブロワを備えた膜分離法や吸着法などによる水素分離装置や、所定温度の廃棄パン含有懸濁液を導入することができる導入管を備えたものや、可溶化・水素発酵上清を第二槽に送出することができるポンプを備えた送出管を有するものが好ましい。
第一槽で生成された可溶化液は第二槽へ移送され、第二槽では、前記可溶化液にメタン生成菌、例えば顆粒化微生物(清涼飲料水製造工場より得られるメタン発酵顆粒汚泥)を用いて、嫌気発酵し、メタンガスが生成される。かかる第2工程における嫌気発酵を、塔形UASB(Upflow Anaerobic Sludge Blanket)リアクターを用いることが好ましい。また、第2工程における嫌気発酵において、第1工程で得られた可溶化液を全有機酸濃度として2,000〜5,000ppmになるように希釈して用いることや、TOC(Total Organic Carbon)の負荷速度を9〜10gTOC/L/dayで行うことが好ましい。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
(可溶化・水素発酵の培養条件の検討)
可溶化・水素生成菌を用いて廃棄パン含有溶液を嫌気発酵し、水素と可溶化液を生成する第1工程における培養条件を回分培養下において先ず検討した。“パン生地の嫌気消化に及ぼすパン生地濃度及び煮沸効果”の検討には、125mLのバイアル瓶を用いた静置回分培養方法を採用し、“最適培養pH”の検討、及び“パン生地と食パン屑を用いる廃パン原料”の検討には、発酵槽(第一槽)として図1に示す撹拌槽型リアクターを用いた。図1に示す撹拌槽型リアクターにおいて、1は容量750mLの三口三角フラスコ、2は3NのHCl溶液入り三角フラスコ、3は3NのNaOH溶液入り三角フラスコ、4はpHメーター、5はpH電極、6は水素ガス収集装置、7はマグネティックスターラーをそれぞれ示し、三口三角フラスコ内の培養液は、マグネティックスターラーの回転子で攪拌され、またpH制御下で培養できるようになっている。
可溶化・水素生成菌を用いて廃棄パン含有溶液を嫌気発酵し、水素と可溶化液を生成する第1工程における培養条件を回分培養下において先ず検討した。“パン生地の嫌気消化に及ぼすパン生地濃度及び煮沸効果”の検討には、125mLのバイアル瓶を用いた静置回分培養方法を採用し、“最適培養pH”の検討、及び“パン生地と食パン屑を用いる廃パン原料”の検討には、発酵槽(第一槽)として図1に示す撹拌槽型リアクターを用いた。図1に示す撹拌槽型リアクターにおいて、1は容量750mLの三口三角フラスコ、2は3NのHCl溶液入り三角フラスコ、3は3NのNaOH溶液入り三角フラスコ、4はpHメーター、5はpH電極、6は水素ガス収集装置、7はマグネティックスターラーをそれぞれ示し、三口三角フラスコ内の培養液は、マグネティックスターラーの回転子で攪拌され、またpH制御下で培養できるようになっている。
(パン生地の嫌気消化に及ぼすパン生地濃度及び煮沸効果の検討)
125mLバイアル瓶にパン生地(水分約43w/v%)濃度として、10、50、100、150g/Lになるように調製したパン懸濁液50mLを入れ、これらパン懸濁液を100℃で10分間煮沸処理したものと、煮沸処理をしないものの各々につき初期pHを7.0に調整し、パン可溶化・水素発酵菌として活性汚泥嫌気消化汚泥を30容量%接種して、50℃で静置下に回分培養した。煮沸処理群については、培養の開始時、5日後、15日後及び25日後にサンプリングし、未煮沸処理群については、培養の開始時、4日後、6日後、12日後、17日後及び26日後にサンプリングし、MLSS(Mixed Liquor Suspended Solid)の減少率(%)、H2生成量(mM)、VFA(Volatile Fatty Acid)の生成量(g/L)、TOC(Total Organic Carbon)生成量(g/L)を測定した。結果を図2に示す。その結果、VFAの生成量において、煮沸処理群は未煮沸処理群よりも優れていたが、H2生成量においては、未煮沸処理群の方が煮沸処理群よりも優れていた。しかし、いずれにしても煮沸効果は余りなかったので、これ以降の実験は培養液を煮沸することなく行うことにした。また、パン生地濃度は100g/Lが最適であり、培養17日で90%可溶化し、水素230ミリmol/Lが生成した。
125mLバイアル瓶にパン生地(水分約43w/v%)濃度として、10、50、100、150g/Lになるように調製したパン懸濁液50mLを入れ、これらパン懸濁液を100℃で10分間煮沸処理したものと、煮沸処理をしないものの各々につき初期pHを7.0に調整し、パン可溶化・水素発酵菌として活性汚泥嫌気消化汚泥を30容量%接種して、50℃で静置下に回分培養した。煮沸処理群については、培養の開始時、5日後、15日後及び25日後にサンプリングし、未煮沸処理群については、培養の開始時、4日後、6日後、12日後、17日後及び26日後にサンプリングし、MLSS(Mixed Liquor Suspended Solid)の減少率(%)、H2生成量(mM)、VFA(Volatile Fatty Acid)の生成量(g/L)、TOC(Total Organic Carbon)生成量(g/L)を測定した。結果を図2に示す。その結果、VFAの生成量において、煮沸処理群は未煮沸処理群よりも優れていたが、H2生成量においては、未煮沸処理群の方が煮沸処理群よりも優れていた。しかし、いずれにしても煮沸効果は余りなかったので、これ以降の実験は培養液を煮沸することなく行うことにした。また、パン生地濃度は100g/Lが最適であり、培養17日で90%可溶化し、水素230ミリmol/Lが生成した。
(最適培養pHの検討)
図1に示す撹拌槽型リアクターを用いて、パン生地含有溶液から水素と可溶化液を生成する第1工程において、嫌気発酵における培養時のpH条件について検討した。三口三角フラスコにパン生地濃度100g/Lの懸濁液500mLを入れ、これに可溶化・水素発酵菌として活性汚泥嫌気消化汚泥30容量%接種し、50℃で嫌気攪拌下で回分培養を行った。実験は、pH無制御区(初発pHは7に調整)、pH5制御区、pH7制御区の3試験区で行った。この際、pHは発酵槽内に挿入したpH電極により3NのHCl溶液、又は3NのNaOH溶液の滴下により自動制御した。pH無制御区においては、培養開始時、12時間後、24時間後、36時間後及び48時間後の培養液のpH、MLSSの減少率(%)、H2生成量(mM)、VFAの生成量(g/L)を測定し、pH5制御区とpH7制御区においては、培養開始時、12時間後、24時間後及び40時間後のMLSSの減少率(%)、H2生成量(mM)、VFAの生成量(g/L)を測定した。なお、VFAの生成量は、HLa(乳酸)、HAc(酢酸)、HPr(プロピオン酸)、HBu(酪酸)の別に測定した。結果を図3に示す。その結果、pH無制御区では、24時間発酵で可溶化は90%であったが、水素生成は75ミリmol/Lと低かった。また、pH5制御下では、可溶化80%、水素生成80ミリmol/Lであり、pH7制御下では、可溶化90%、水素生成250ミリmol/Lであった。したがって、pH7付近での制御が最適であり、その際の可溶化液の全有機炭素濃度は(TOC)は、20,000ppmであり、0.2g TOC/gパン廃棄物となった。
図1に示す撹拌槽型リアクターを用いて、パン生地含有溶液から水素と可溶化液を生成する第1工程において、嫌気発酵における培養時のpH条件について検討した。三口三角フラスコにパン生地濃度100g/Lの懸濁液500mLを入れ、これに可溶化・水素発酵菌として活性汚泥嫌気消化汚泥30容量%接種し、50℃で嫌気攪拌下で回分培養を行った。実験は、pH無制御区(初発pHは7に調整)、pH5制御区、pH7制御区の3試験区で行った。この際、pHは発酵槽内に挿入したpH電極により3NのHCl溶液、又は3NのNaOH溶液の滴下により自動制御した。pH無制御区においては、培養開始時、12時間後、24時間後、36時間後及び48時間後の培養液のpH、MLSSの減少率(%)、H2生成量(mM)、VFAの生成量(g/L)を測定し、pH5制御区とpH7制御区においては、培養開始時、12時間後、24時間後及び40時間後のMLSSの減少率(%)、H2生成量(mM)、VFAの生成量(g/L)を測定した。なお、VFAの生成量は、HLa(乳酸)、HAc(酢酸)、HPr(プロピオン酸)、HBu(酪酸)の別に測定した。結果を図3に示す。その結果、pH無制御区では、24時間発酵で可溶化は90%であったが、水素生成は75ミリmol/Lと低かった。また、pH5制御下では、可溶化80%、水素生成80ミリmol/Lであり、pH7制御下では、可溶化90%、水素生成250ミリmol/Lであった。したがって、pH7付近での制御が最適であり、その際の可溶化液の全有機炭素濃度は(TOC)は、20,000ppmであり、0.2g TOC/gパン廃棄物となった。
(パン生地又は食パン屑を用いる廃パン原料の検討)
図1に示す撹拌槽型リアクターを用いて、廃パン含有溶液から水素と可溶化液を生成する第1工程において、パン生地と食パン屑の2種類の廃パン原料における嫌気発酵の有効性について検討した。パン生地と食パン屑の各濃度100g/Lの懸濁液500mLを三口三角フラスコに入れ、これに可溶化・水素発酵菌として活性汚泥嫌気消化汚泥30容量%接種し、50℃で嫌気攪拌下でpH7.0に制御下回分培養を行った。実験は、食パン屑区とパン生地区の2試験区で行った。食パン屑区においては、培養開始時、12時間後、24時間後及び36時間後のMLSSの減少率(%)、H2生成量(mM)、VFAの生成量(g/L)を測定し、パン生地区においては、培養開始時、12時間後、24時間後及び40時間後のMLSSの減少率(%)、H2生成量(mM)、VFAの生成量(g/L)を測定した。なお、VFAの生成量は、HAc(酢酸)、HPr(プロピオン酸)、HBu(酪酸)の別に測定した。結果を図4に示す。その結果、食パン屑区とパン生地区ともに、24時間発酵で可溶化は90%前後であったが、水素生成は食パン屑区では100ミリmol/Lと低かったが、パン生地区では250ミリmol/Lであった。また、HAc(酢酸)及びHBu(酪酸)生成量においても、パン生地区の方が食パン屑区よりも高いことがわかった。
図1に示す撹拌槽型リアクターを用いて、廃パン含有溶液から水素と可溶化液を生成する第1工程において、パン生地と食パン屑の2種類の廃パン原料における嫌気発酵の有効性について検討した。パン生地と食パン屑の各濃度100g/Lの懸濁液500mLを三口三角フラスコに入れ、これに可溶化・水素発酵菌として活性汚泥嫌気消化汚泥30容量%接種し、50℃で嫌気攪拌下でpH7.0に制御下回分培養を行った。実験は、食パン屑区とパン生地区の2試験区で行った。食パン屑区においては、培養開始時、12時間後、24時間後及び36時間後のMLSSの減少率(%)、H2生成量(mM)、VFAの生成量(g/L)を測定し、パン生地区においては、培養開始時、12時間後、24時間後及び40時間後のMLSSの減少率(%)、H2生成量(mM)、VFAの生成量(g/L)を測定した。なお、VFAの生成量は、HAc(酢酸)、HPr(プロピオン酸)、HBu(酪酸)の別に測定した。結果を図4に示す。その結果、食パン屑区とパン生地区ともに、24時間発酵で可溶化は90%前後であったが、水素生成は食パン屑区では100ミリmol/Lと低かったが、パン生地区では250ミリmol/Lであった。また、HAc(酢酸)及びHBu(酪酸)生成量においても、パン生地区の方が食パン屑区よりも高いことがわかった。
(可溶化・水素発酵の培養;廃パンの半連続処理)
可溶化・水素生成菌を用いて廃棄パン含有溶液を嫌気発酵し、水素と可溶化液を生成する第1工程における処理速度の向上の点から、第1工程の半連続培養について検討した。パン廃棄物として廃パンを使用して、図1に示す撹拌槽型リアクターを用い、pH6.3制御下50℃で、負荷速度を12.5及び25g/L/dayに設定し、半連続発酵を行った。すなわち、負荷速度12.5g/L/dayの場合、廃パン濃度50g/Lを用い、活性汚泥嫌気消化汚泥をパン可溶化・水素生産菌として30容量%接種し、発酵を開始した。2日間発酵後、発酵液の半量を引き抜き、新たに同濃度の廃パン懸濁液を引き抜き量と同量添加し、2日間培養・引き抜き・同量添加という操作を定常になるまで16日間繰り返した。負荷速度25g/L/dayの場合、廃パン濃度50g/Lを用い、活性汚泥嫌気消化汚泥をパン可溶化・水素生産菌として30容量%接種し、発酵を開始した。1日間発酵後、発酵液の半量を引き抜き、新たに同濃度の廃パン懸濁液を引き抜き量と同量添加し、1日間培養・引き抜き・同量添加という操作を定常になるまで8日間繰り返した。
可溶化・水素生成菌を用いて廃棄パン含有溶液を嫌気発酵し、水素と可溶化液を生成する第1工程における処理速度の向上の点から、第1工程の半連続培養について検討した。パン廃棄物として廃パンを使用して、図1に示す撹拌槽型リアクターを用い、pH6.3制御下50℃で、負荷速度を12.5及び25g/L/dayに設定し、半連続発酵を行った。すなわち、負荷速度12.5g/L/dayの場合、廃パン濃度50g/Lを用い、活性汚泥嫌気消化汚泥をパン可溶化・水素生産菌として30容量%接種し、発酵を開始した。2日間発酵後、発酵液の半量を引き抜き、新たに同濃度の廃パン懸濁液を引き抜き量と同量添加し、2日間培養・引き抜き・同量添加という操作を定常になるまで16日間繰り返した。負荷速度25g/L/dayの場合、廃パン濃度50g/Lを用い、活性汚泥嫌気消化汚泥をパン可溶化・水素生産菌として30容量%接種し、発酵を開始した。1日間発酵後、発酵液の半量を引き抜き、新たに同濃度の廃パン懸濁液を引き抜き量と同量添加し、1日間培養・引き抜き・同量添加という操作を定常になるまで8日間繰り返した。
負荷速度12.5g/L/dayの場合は2日目毎に、負荷速度25g/L/dayの場合は1日目毎に、MLSSの減少率(%)、H2生成量(mM)、VFAの生成量(g/L)を測定した。なお、VFAの生成量は、HLa(乳酸)、HAc(酢酸)、HPr(プロピオン酸)、HBu(酪酸)、蟻酸(HFo)、エタノール(ETOH)の別に測定した。H2生成量(mM)及びVFAの生成量(g/L)の測定結果を図5に示す。その結果、負荷速度12.5g/L/dayでは、可溶化率90%、水素生成速度32ミリmol/L/dayを、また負荷速度25g/L/dayでは、可溶化率90%、水素生成速度75ミリmol/L/dayを得た。また、いずれの場合も、水素収率は3ミリmol/gパン廃棄物であった。
(可溶化・水素発酵の培養;パン生地の半連続処理)
パン廃棄物としてパン生地を使用して、負荷速度を12.5及び50g/L/dayに設定する以外は実施例2と同様に半連続発酵を行った。すなわち、負荷速度12.5g/L/dayの場合、パン生地濃度50g/Lを用い、活性汚泥嫌気消化汚泥をパン可溶化・水素生産菌として30容量%接種し、発酵を開始した。2日間発酵後、発酵液の半量を引き抜き、新たに同濃度の廃パン懸濁液を引き抜き量と同量添加し、2日間培養・引き抜き・同量添加という操作を定常になるまで16日間繰り返した。負荷速度50g/L/dayの場合、パン生地濃度200g/Lを用い、活性汚泥嫌気消化汚泥をパン可溶化・水素生産菌として30容量%接種し、発酵を開始した。2日間発酵後、発酵液の半量を引き抜き、新たに同濃度の廃パン懸濁液を引き抜き量と同量添加し、2日間培養・引き抜き・同量添加という操作を定常になるまで16日間繰り返した。培養2日目毎に、MLSSの減少率(%)、H2生成量(mM)、VFAの生成量(g/L)を測定した。その結果、負荷速度12.5g/L/dayでは、可溶化率約80%、水素生成速度38ミリmol/L/dayを、また負荷速度50g/L/dayでは、可溶化率約50%、水素生成速度約150ミリmol/L/dayを得た。
パン廃棄物としてパン生地を使用して、負荷速度を12.5及び50g/L/dayに設定する以外は実施例2と同様に半連続発酵を行った。すなわち、負荷速度12.5g/L/dayの場合、パン生地濃度50g/Lを用い、活性汚泥嫌気消化汚泥をパン可溶化・水素生産菌として30容量%接種し、発酵を開始した。2日間発酵後、発酵液の半量を引き抜き、新たに同濃度の廃パン懸濁液を引き抜き量と同量添加し、2日間培養・引き抜き・同量添加という操作を定常になるまで16日間繰り返した。負荷速度50g/L/dayの場合、パン生地濃度200g/Lを用い、活性汚泥嫌気消化汚泥をパン可溶化・水素生産菌として30容量%接種し、発酵を開始した。2日間発酵後、発酵液の半量を引き抜き、新たに同濃度の廃パン懸濁液を引き抜き量と同量添加し、2日間培養・引き抜き・同量添加という操作を定常になるまで16日間繰り返した。培養2日目毎に、MLSSの減少率(%)、H2生成量(mM)、VFAの生成量(g/L)を測定した。その結果、負荷速度12.5g/L/dayでは、可溶化率約80%、水素生成速度38ミリmol/L/dayを、また負荷速度50g/L/dayでは、可溶化率約50%、水素生成速度約150ミリmol/L/dayを得た。
(メタン発酵;連続処理)
第2工程(メタン発酵)においては、図6に示す300mL容量の上部に固液分離部を有する塔形UASBリアクターを第二槽として用いて連続メタン発酵処理を行った。図6に示す塔形UASBリアクターにおいて、8は第1工程で得られた可溶化液のフィードタンク、9は送液ポンプ、10は塔形UASBリアクター、11は可溶化液の導入口、12はメタン発酵終了後の培養液の排出口、13はメタンガスのコレクター、14は37℃ウオーターバス、15はサンプリングポイントをそれぞれ示す。メタン生成菌としては、飲料水製造工場のメタン発酵汚泥(顆粒化微生物)を用いた。第1工程(第一槽)で得られたパン生地由来の可溶化・水素発酵液上清を全有機酸濃度として2,000から5,000ppmになるように希釈し、負荷速度を2.5〜22gTOC/L/dayの範囲で、ph7.0で37℃でメタン発酵を実施した。まず、上記メタン発酵顆粒汚泥を可溶化・水素発酵液を用いて負荷速度0.87〜1.8gTOC/L/dayで31日間上記UASBリアクターを用いて37℃で馴養を行った。その後、負荷速度を順次段階的に増加させた。
第2工程(メタン発酵)においては、図6に示す300mL容量の上部に固液分離部を有する塔形UASBリアクターを第二槽として用いて連続メタン発酵処理を行った。図6に示す塔形UASBリアクターにおいて、8は第1工程で得られた可溶化液のフィードタンク、9は送液ポンプ、10は塔形UASBリアクター、11は可溶化液の導入口、12はメタン発酵終了後の培養液の排出口、13はメタンガスのコレクター、14は37℃ウオーターバス、15はサンプリングポイントをそれぞれ示す。メタン生成菌としては、飲料水製造工場のメタン発酵汚泥(顆粒化微生物)を用いた。第1工程(第一槽)で得られたパン生地由来の可溶化・水素発酵液上清を全有機酸濃度として2,000から5,000ppmになるように希釈し、負荷速度を2.5〜22gTOC/L/dayの範囲で、ph7.0で37℃でメタン発酵を実施した。まず、上記メタン発酵顆粒汚泥を可溶化・水素発酵液を用いて負荷速度0.87〜1.8gTOC/L/dayで31日間上記UASBリアクターを用いて37℃で馴養を行った。その後、負荷速度を順次段階的に増加させた。
メタン生成速度(ミリmol/L/day)、メタン収率(g−炭素メタン/g−TOC)、TOC除去率(%)の測定結果を図7に示す。その結果、メタン生成速度は、負荷速度9.5gTOC/L/dayまでは付加の増加とともに直線的に増加し、408ミリmol/L/dayを得た。その後は、負荷速度を上げてもメタン生成速度の増加は見られなかった。一方、TOC除去率(%)は、負荷速度5gTOC/L/dayまでは、90%とほぼ一定であったが、負荷の増加と共に減少し始め、負荷速度9.5gTOC/L/dayでは78.9%に、22gTOC/L/dayでは50%まで低下した。一方、メタン収率は負荷速度にかかわらず一定で0.65(g−炭素メタン/g−TOC)であった。以上のことから、塔形UASBリアクターを第二槽として用いた連続メタン発酵処理の至適条件は、負荷速度9.5gTOC/L/dayで、メタン生成速度408ミリmol/L/day、TOC除去率78.9%、メタン収率0.65g−炭素メタン/g−TOCということができる。
(第1工程における回分処理と半連続処理との比較シュミレーション)
例えば、ある製パン工場でパン廃棄物が2.67トン/日排出されるとして、水素・メタン二段発酵を実施した場合をシュミレーションする。シュミレーションに用いた発酵装置を図8に示す。図8中、16は水素発酵槽、17はパン廃棄物投入口を示す。
例えば、ある製パン工場でパン廃棄物が2.67トン/日排出されるとして、水素・メタン二段発酵を実施した場合をシュミレーションする。シュミレーションに用いた発酵装置を図8に示す。図8中、16は水素発酵槽、17はパン廃棄物投入口を示す。
(水素生成量)
水素発酵を回分一日処理の結果に基づけば、すなわち処理速度100g/L/day、水素収率2.43ミリmol水素/g廃棄パンであるので、26.7m3の水素発酵槽が必要となり、145m3/dayの水素生成が可能である。また、半連続処理の結果に基づけば、すなわち、負荷25g/L/day、水素収率3ミリmol/g廃棄パンであるので、107m3の水素発酵が必要となり、179m3/dayの水素生成が可能となる。この結果から、第1工程における回分処理と半連続処理とを比較すると、半連続処理の方が水素生成速度の点で優れていることがわかる。
水素発酵を回分一日処理の結果に基づけば、すなわち処理速度100g/L/day、水素収率2.43ミリmol水素/g廃棄パンであるので、26.7m3の水素発酵槽が必要となり、145m3/dayの水素生成が可能である。また、半連続処理の結果に基づけば、すなわち、負荷25g/L/day、水素収率3ミリmol/g廃棄パンであるので、107m3の水素発酵が必要となり、179m3/dayの水素生成が可能となる。この結果から、第1工程における回分処理と半連続処理とを比較すると、半連続処理の方が水素生成速度の点で優れていることがわかる。
(メタン生成量)
一方、パン廃棄物からTOC収率は0.2gTOC/L/day廃棄パンであり、最適TOC負荷は、9.5gTOC/L/dayであるので、56m3のメタン発酵槽が必要であり、514m3/dayのメタンを得ることが可能となる。
一方、パン廃棄物からTOC収率は0.2gTOC/L/day廃棄パンであり、最適TOC負荷は、9.5gTOC/L/dayであるので、56m3のメタン発酵槽が必要であり、514m3/dayのメタンを得ることが可能となる。
1 750mM三口三角フラスコ
2 3N HCl入り三角フラスコ
3 3N NaOH入り三角フラスコ
4 pHメーター
5 pH電極
6 水素ガス収集装置
7 マグネティックスターラー
8 可溶化液のフィードタンク
9 送液ポンプ
10 塔形UASBリアクター
11 可溶化液の導入口
12 メタン発酵終了後の培養液の排出口
13 メタンガスのコレクター
14 37℃ウオーターバス
15 サンプリングポイント
16 水素発酵槽
17 パン廃棄物投入口
2 3N HCl入り三角フラスコ
3 3N NaOH入り三角フラスコ
4 pHメーター
5 pH電極
6 水素ガス収集装置
7 マグネティックスターラー
8 可溶化液のフィードタンク
9 送液ポンプ
10 塔形UASBリアクター
11 可溶化液の導入口
12 メタン発酵終了後の培養液の排出口
13 メタンガスのコレクター
14 37℃ウオーターバス
15 サンプリングポイント
16 水素発酵槽
17 パン廃棄物投入口
Claims (9)
- 第一槽で可溶化・水素生成菌を用いて廃棄パン含有懸濁液を嫌気発酵して水素と可溶化液を生成する第1工程と、第二槽でメタン生成菌を用いて前記可溶化液を嫌気発酵してメタンを生成する第2工程とを有する二段発酵処理方法において、前記第1工程における嫌気発酵を、撹拌下に半連続培養することを特徴とする廃棄パンの二段発酵処理方法。
- 第1工程における嫌気発酵を、pH6〜7の制御下に行うことを特徴とする請求項1記載の廃棄パンの二段発酵処理方法。
- 第1工程における嫌気発酵を、温度50〜60℃の制御下に行うことを特徴とする請求項1又は2記載の廃棄パンの二段発酵処理方法。
- 可溶化・水素生成菌として、活性汚泥嫌気消化汚泥を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の廃棄パンの二段発酵処理方法。
- 活性汚泥嫌気消化汚泥を、廃棄パン含有懸濁液に対して25〜35容量%添加することを特徴とする請求項4記載の廃棄パンの二段発酵処理方法。
- 半連続培養を、廃棄パン含有懸濁液の負荷速度を12.5〜25g/L/dayで行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の廃棄パンの二段発酵処理方法。
- 第2工程における嫌気発酵を、塔形UASB(Upflow Anaerobic Sludge Blanket)リアクターを用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の廃棄パンの二段発酵処理方法。
- 第2工程における嫌気発酵において、第1工程で得られた可溶化液を全有機酸濃度として2,000〜5,000ppmになるように希釈して用いることを特徴とする請求項1〜7のいずれか記載の廃棄パンの二段発酵処理方法。
- 第2工程における嫌気発酵を、TOC(Total Organic Carbon)の負荷速度を9〜10gTOC/L/dayで行うことを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載の廃棄パンの二段発酵処理方法。
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---|---|---|---|---|
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-
2003
- 2003-08-20 JP JP2003296933A patent/JP2005066420A/ja active Pending
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