JP2005064395A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 シリコン窒化酸化膜を含むゲート絶縁膜を有する半導体装置において、ゲート絶縁膜に含まれる窒素濃度をゲート電極側に近いほど高濃度となるように制御する。
【解決手段】 半導体基板1の主面に形成したシリコン酸化膜4の上にダミー層5を形成し、ダミー層5およびシリコン酸化膜4を窒化処理することにより、ダミー層とシリコン酸化膜4の界面にシリコン窒化酸化膜6を形成するとともに、不必要な窒素をダミー層5に吸収させる。その後ダミー層5を除去し、シリコン窒化酸化膜6aの上にゲート電極7aを形成する。
【選択図】 図7
【解決手段】 半導体基板1の主面に形成したシリコン酸化膜4の上にダミー層5を形成し、ダミー層5およびシリコン酸化膜4を窒化処理することにより、ダミー層とシリコン酸化膜4の界面にシリコン窒化酸化膜6を形成するとともに、不必要な窒素をダミー層5に吸収させる。その後ダミー層5を除去し、シリコン窒化酸化膜6aの上にゲート電極7aを形成する。
【選択図】 図7
Description
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関するものであり、特にMOSトランジスタのゲート絶縁膜を改良した半導体装置とその製造方法に関する。
素子の微細化に伴い、トランジスタに用いるゲート絶縁膜も薄膜化され続けている。0.25ミクロン世代以降のPMOSトランジスタは、短チャネル効果抑制のため、埋め込みチャネル型に代わって表面チャネル型が主流となりつつある。
表面チャネル型のPMOSトランジスタでは、ゲート電極に含まれる不純物がゲート絶縁膜や基板へ拡散するのを抑制するため、ゲート絶縁膜の形成方法として、半導体基板を直接窒化してシリコン窒化膜を形成する方法、シリコン窒化膜を形成して酸素雰囲気中で熱処理する方法、シリコン酸化膜を形成して窒化する方法など、種々考え出され実用化されてきている。
表面チャネル型のPMOSトランジスタでは、ゲート電極に含まれる不純物がゲート絶縁膜や基板へ拡散するのを抑制するため、ゲート絶縁膜の形成方法として、半導体基板を直接窒化してシリコン窒化膜を形成する方法、シリコン窒化膜を形成して酸素雰囲気中で熱処理する方法、シリコン酸化膜を形成して窒化する方法など、種々考え出され実用化されてきている。
そのような状況の中で、さらに素子の微細化が進行し、ゲート絶縁膜の薄膜化が要求されている。しかし、上記のゲート絶縁膜の形成方法では、ゲート絶縁膜を介したゲート電極と基板間のゲートリーク電流の増加、トランジスタの移動度の低下や固定電荷の増大等、デバイス特性の劣化に対応できなくなってきている。
このような問題を解決する方法として、ゲート絶縁膜中の窒素の濃度制御に注目して、ゲート絶縁膜中の窒素がゲート絶縁膜と半導体基板との界面に集中することを防止する方法が考え出されてきた。
例えば、活性酸素種を含むガスで半導体基板を酸化してシリコン酸化膜を形成し、その後プラズマ窒化処理を行い、表面を窒化したシリコン窒化酸化膜を得る方法(例えば、特許文献1参照)や、シリコン酸化膜上にシリコン窒化膜を形成後、酸化性雰囲気中で熱処理してシリコン窒化膜上にシリコン酸化膜を形成し、そのシリコン酸化膜を除去する方法等である(例えば、特許文献2参照)。
上述のように、近年ではゲート絶縁膜の薄膜化に伴い、主にゲート絶縁膜の信頼性維持やゲート電極からの不純物拡散の防止、または電気的なゲート絶縁膜の薄膜化の目的でゲート酸化膜形成後に窒化処理を施している。
その窒化処理方法も従来NO、NH3、N2O等のガスを用い熱処理を施し窒化するガス拡散法を用いるものから、プラズマ法などによる直接窒化へと移り変わってきている。この窒化方法の変移の理由は、窒化後のゲート絶縁膜中の窒素分布が、従来ゲート絶縁膜と半導体基板側近傍にあったものをゲート絶縁膜表面側へと移動させ、濃度を制御するためである。
現在ではプラズマ法等によるゲート酸化膜の窒化技術が半導体デバイスの量産や開発に採用されてきている。
その窒化処理方法も従来NO、NH3、N2O等のガスを用い熱処理を施し窒化するガス拡散法を用いるものから、プラズマ法などによる直接窒化へと移り変わってきている。この窒化方法の変移の理由は、窒化後のゲート絶縁膜中の窒素分布が、従来ゲート絶縁膜と半導体基板側近傍にあったものをゲート絶縁膜表面側へと移動させ、濃度を制御するためである。
現在ではプラズマ法等によるゲート酸化膜の窒化技術が半導体デバイスの量産や開発に採用されてきている。
図15〜図18は、上記従来のMIS型半導体装置の製造方法を、半導体装置の断面により、順を追って説明する工程説明図である。通常は、同一基板上にPMOSおよびNMOSを形成するが、断面構造は同一であるので、PMOSの断面のみ示す。
まず、図15に示すように、半導体基板1の主面上に、素子分離2を形成し、N型ウェル3を形成する。
次に、図16に示すように、半導体基板1の主面上にシリコン酸化膜4を形成する。
次に、図17に示すように、シリコン酸化膜4を窒化処理し、シリコン酸化膜4表面にシリコン窒化酸化膜6を形成する。
その後、図18に示すように、ポリシリコン膜を形成後、リソグラフィおよびエッチングによりポリシリコン膜のゲート電極7a、シリコン窒化酸化膜6a、およびシリコン酸化膜4aを形成し、イオン注入および熱処理によりソース/ドレイン8を形成する(例えば、特許文献1参照)。
半導体基板上にシリコン酸化膜を形成し、このシリコン酸化膜表面を窒化してシリコン窒化酸化膜を形成するとき、ゲート絶縁膜の特性の維持やゲート電極からの不純物拡散防止のため、シリコン酸化膜と半導体基板との界面に所望の窒素を分布させ、ゲート電極側に行くほど高濃度に制御することが望ましい。
しかしながら、窒素プラズマあるいは窒素ラジカル等の窒化材は、プラズマ形成方法にかかわらず、ある程度のエネルギー、およびエネルギー分布を持つ。そのためシリコン酸化膜中の窒素は、あたかもイオン注入のように、ある幅を持って分布することになる。
従って、さらにゲート絶縁膜の薄膜化が進んでくると、前述した窒化材のエネルギー、およびエネルギー分布によりゲート絶縁膜中の窒素分布の幅が意図するゲート絶縁膜の厚みを超えることになり、半導体基板などの意図しない領域に窒素が導入されてしまい、移動度低下や電気的膜厚(膜の種類に関わらず電気特性を比較できるように、実際の膜厚である物理的膜厚から、膜の比誘電率を考慮して換算した膜厚)の増加など、電気特性の劣化を招くことになる。これが更なるゲート絶縁膜の薄膜化阻害要因の一つとなっている。
以上述べたように、上記従来の技術においては、シリコン窒化酸化膜をゲート絶縁膜に用いる半導体装置において、ゲート絶縁膜の薄膜化が進むと、ゲート絶縁膜中に含まれる窒素が半導体基板などの意図しない領域に分布し、ゲート絶縁膜の特性を劣化させるという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、シリコン窒化酸化膜を含むゲート絶縁膜を有する半導体装置において、窒素の分布を高い精度で制御し、窒素濃度をゲート電極側に近いほど高くなるようにすることにより、ゲート絶縁膜の特性を維持し、且つ電気的膜厚を薄膜化できる半導体装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板の主面に形成したシリコン酸化膜、および前記シリコン酸化膜の上に形成したシリコン窒化酸化膜からなるゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜の上に形成したゲート電極を有する半導体装置であって、前記シリコン窒化酸化膜に含まれる窒素が、前記ゲート電極に近いほど高濃度であることを特徴とするものである。
また、本発明の別の半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板に内部回路領域と高耐圧トランジスタ領域を有する半導体装置であって、前記内部回路領域において、前記半導体基板の主面に形成したシリコン酸化膜と前記シリコン酸化膜の上に形成したシリコン窒化酸化膜からなるゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜の上に形成したゲート電極を有し、前記シリコン窒化酸化膜の窒素濃度が前記ゲート電極に近いほど大きく、前記高耐圧トランジスタ領域において、前記半導体基板の主面に形成したシリコン酸化膜、前記シリコン酸化膜の上に形成したシリコン窒化酸化膜、および前記シリコン窒化酸化膜の上に形成したダミー層からなるゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜の上に形成したゲート電極を有し、前記シリコン窒化酸化膜の窒素濃度が前記ダミー層に近いほど大きいことを特徴とするものである。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板主面にシリコン酸化膜を形成する工程と、前記シリコン酸化膜の上にダミー層を形成する工程と、前記ダミー層と前記シリコン酸化膜を窒化処理して前記シリコン酸化膜と前記ダミー層の界面にシリコン窒化酸化膜を形成する工程と、前記ダミー層を除去して前記シリコン窒化酸化膜を露出させる工程と、前記露出したシリコン窒化酸化膜の上にゲート電極膜を形成する工程と、前記ゲート電極膜、前記シリコン窒化酸化膜、および前記シリコン酸化膜を選択的にエッチングする工程とを備えたことを特徴とする。
また、本発明の半導体装置の別の製造方法は、半導体基板主面にシリコン酸化膜を形成する工程と、前記シリコン酸化膜の上にダミー層を形成する工程と、前記ダミー層と前記シリコン酸化膜を窒化処理して前記シリコン酸化膜と前記ダミー層の界面にシリコン窒化酸化膜を形成する工程と、前記高耐圧トランジスタ領域のダミー層は除去せず残したままで、前記内部回路領域に形成した前記ダミー層を選択的に除去して前記内部回路領域の前記シリコン窒化酸化膜を露出させる工程と、前記高耐圧トランジスタ領域のダミー層および内部回路領域の前記露出したシリコン窒化酸化膜の上にゲート電極膜を形成する工程と、前記内部回路領域の前記ゲート電極膜、前記シリコン窒化酸化膜、および前記シリコン酸化膜と、前記高耐圧トランジスタ領域の前記ゲート電極膜、前記ダミー層、前記シリコン窒化酸化膜、および前記シリコン酸化膜を選択的にエッチングする工程を備えたことを特徴とする。
本発明のその他の特徴については、以下において詳細に説明する。
本発明のその他の特徴については、以下において詳細に説明する。
本発明によれば、ゲート絶縁膜の特性を維持し、且つ、電気的膜厚を薄膜化できる半導体装置およびその製造方法を得ることができる。
実施の形態1
図1〜7は、本発明の実施の形態1による半導体装置の製造方法を、半導体装置の断面により、順を追って説明する工程説明図である。通常は、同一基板上にPMOSおよびNMOSを形成するが、断面構造は図番同一であるので、ここではPMOSの断面のみ示す。
図1〜7は、本発明の実施の形態1による半導体装置の製造方法を、半導体装置の断面により、順を追って説明する工程説明図である。通常は、同一基板上にPMOSおよびNMOSを形成するが、断面構造は図番同一であるので、ここではPMOSの断面のみ示す。
まず、図1に示すように、半導体基板1の主面に、いわゆるシャロートレンチ分離法により300〜400nmの深さの素子分離2を形成し、リソグラフィおよびイオン注入により、N型ウェル3を形成する。
なお、素子分離2は、広く知られたLOCOS法などにより形成するようにしてもよい。
なお、素子分離2は、広く知られたLOCOS法などにより形成するようにしてもよい。
次に、図2に示すように、半導体基板1の主面を酸化し、半導体基板1の主面上にシリコン酸化膜4を1〜1.5nm程度の膜厚で形成する。シリコン酸化膜の形成方法としては、急速熱酸化やプラズマ酸化を用いる。
次に、図3に示すように、シリコン酸化膜4および素子分離2の上に、すなわち全面に、シリコン窒化膜からなるダミー層5を2〜3nmの膜厚でLPCVDにより形成する。
このとき、ダミー層5が厚すぎると、後の工程でシリコン酸化膜4とダミー層5の界面に形成するシリコン窒化酸化膜の膜厚ばらつきが大きくなってしまい、また薄すぎるとシリコン基板に窒素が拡散してしまうため、これらを勘案し適宜膜厚を調節する。
このとき、ダミー層5が厚すぎると、後の工程でシリコン酸化膜4とダミー層5の界面に形成するシリコン窒化酸化膜の膜厚ばらつきが大きくなってしまい、また薄すぎるとシリコン基板に窒素が拡散してしまうため、これらを勘案し適宜膜厚を調節する。
ここで、ダミー層5は、後の工程で行う窒化処理により余分な窒素を吸収することが目的であるので、例えばリソグラフィで用いる反射防止膜やレジスト等の膜を用いても良い。また、アモルファスシリコン膜やポリシリコン膜を用いるようにしても良い。
次に、図4に示すように、ダミー層5およびシリコン酸化膜4をプラズマ窒化により窒化処理し、シリコン酸化膜4とダミー層5の界面に、物理的膜厚1nm程度のシリコン窒化酸化膜6を形成する。
プラズマ窒化の条件としては、温度は300〜500℃、圧力10Pa〜700Pa程度で行い、シリコン基板に窒素が拡散しないように、適宜調節して行う。
このとき、窒化処理により発生した余分な窒素や本来プラズマ窒化が持っている窒素のピーク分布をダミー層5に吸収させることができる。
このとき、窒化処理により発生した余分な窒素や本来プラズマ窒化が持っている窒素のピーク分布をダミー層5に吸収させることができる。
また、この実施の形態では、窒化処理をプラズマ窒化により行う例を示したが、ラジカル窒化処理により行うようにしても良い。この場合は、例えば、N2流量200sccm、圧力25〜40Pa、RF電力100W程度の条件で行う。
また、窒化処理の別の方法として、窒素をイオン注入により行うようにしても良い。この場合は、例えば、窒素を注入加速電圧3〜5keV、注入ドーズ量5×1014/cm2程度の条件で行う。
次に、図5に示すように、界面活性剤入りの燐酸により、ダミー層5(図4参照)を全面除去する。なお、ダミー層5に反射防止膜やレジストを用いた場合は、O2プラズマのアッシング等の処理を行い、ダミー層5を除去する。
また、ダミー層5にポリシリコン膜やアモルファスシリコン膜を用いた場合、これらの膜はゲート電極の一部として用いることができるので、ダミー層5を除去する工程を省略するようにしても良い。
ここで、窒素濃度がピークとなっている部分はダミー層5に吸収されているので、ダミー層5を除去することにより、シリコン酸化膜4とシリコン窒化酸化膜6の窒素は半導体基板1との界面付近には適度に分布し、半導体基板1と離れる方向に行くに従い高濃度となるように分布している。
なお、ゲート絶縁膜における窒素濃度は、例えば、SIMS(2次イオン質量分析)等
により検出することができる。
このように、シリコン窒化酸化膜6に含まれる窒素濃度が、後に形成するゲート電極膜に近いほど大きくすることにより、後の工程で形成するゲート電極からの不純物拡散を防止し、ゲート絶縁膜の特性を維持することができる。
により検出することができる。
このように、シリコン窒化酸化膜6に含まれる窒素濃度が、後に形成するゲート電極膜に近いほど大きくすることにより、後の工程で形成するゲート電極からの不純物拡散を防止し、ゲート絶縁膜の特性を維持することができる。
次に、図6に示すように、シリコン窒化酸化膜6の上に、ポリシリコン膜7をLPCVDにより100〜200nmの膜厚で形成する。
次に、図6に示すポリシリコン膜7、シリコン窒化酸化膜6、およびシリコン酸化膜4をリソグラフィおよびドライエッチングにより加工し、図7に示すように、ゲート電極7a、シリコン窒化酸化膜6aおよびシリコン酸化膜4aを形成する。このとき、シリコン窒化酸化膜6aおよびシリコン酸化膜4aでゲート絶縁膜を構成している。
次に、ゲート電極7a、シリコン窒化酸化膜6a、およびシリコン酸化膜4aをマスクとして、イオン注入および熱処理を行い、拡散層8を形成する。
次に、ゲート電極7a、シリコン窒化酸化膜6a、およびシリコン酸化膜4aをマスクとして、イオン注入および熱処理を行い、拡散層8を形成する。
この後、図示しないが、ゲート電極7aの上に層間絶縁膜を形成し、コンタクトおよび配線を形成する。これらの工程は、この分野で既知の工程であるので、詳細な説明は省略する。
以上述べたように、この実施の形態では、半導体基板主面上にシリコン酸化膜およびダミー層を形成し、ダミー層とシリコン酸化膜を窒化処理してシリコン酸化膜とダミー層の界面にシリコン窒化酸化膜を形成するとともに、余分な窒素や本来プラズマ窒化が持っている窒素のピーク分布をダミー層に吸収させるようにした。この後、ダミー層を除去すると、シリコン窒化酸化膜に含まれる窒素濃度が、ゲート電極膜に近いほど大きくすることができる。
このように形成することにより、ゲート絶縁膜に含まれる窒素濃度を高い精度で制御でき、半導体基板の界面に近いほど低濃度で、ゲート電極側に近いほど高濃度となっている。
このように形成することにより、ゲート絶縁膜に含まれる窒素濃度を高い精度で制御でき、半導体基板の界面に近いほど低濃度で、ゲート電極側に近いほど高濃度となっている。
このようにすれば、ゲート電極と基板間のリーク電流が小さく、且つゲート電極に含まれる不純物の突き抜けを抑制した、優れたゲート絶縁膜の特性を維持すると共に、ゲート絶縁膜の電気的膜厚を小さくすることができる半導体装置およびその製造方法を得ることができる。
実施の形態2
図8〜14は、本発明実施の形態2による半導体装置の製造方法を、半導体装置の断面により、順を追って説明する工程説明図である。実施の形態1と同様に、PMOSの断面のみ示す。
図8〜14は、本発明実施の形態2による半導体装置の製造方法を、半導体装置の断面により、順を追って説明する工程説明図である。実施の形態1と同様に、PMOSの断面のみ示す。
まず、実施の形態1と同様、図8に示すように半導体基板1の主面に素子分離2を形成する。次に、内部回路領域9および高耐圧トランジスタ領域10に、それぞれN型ウェル3を形成する。
次に、図9に示すように、半導体基板1の主面を酸化し、内部回路領域9および高耐圧トランジスタ領域10にシリコン酸化膜4を形成する。膜厚および形成方法は、実施の形態1と同じ条件で行う。
次に、図10に示すように、内部回路領域9および高耐圧トランジスタ領域10のシリコン酸化膜4および素子分離2の上に、すなわち全面に、シリコン窒化膜からなるダミー層5をLPCVDにより2〜3nm程度形成する。
また、実施の形態1で述べたように、ダミー層5が厚すぎると、後の工程でシリコン酸化膜4とダミー層5の界面に形成するシリコン窒化酸化膜の膜厚ばらつきが大きくなってしまい、また薄すぎるとシリコン基板に窒素が拡散してしまうため、これらを勘案し適宜膜厚を調節する。
また、実施の形態1で述べたように、ダミー層5が厚すぎると、後の工程でシリコン酸化膜4とダミー層5の界面に形成するシリコン窒化酸化膜の膜厚ばらつきが大きくなってしまい、また薄すぎるとシリコン基板に窒素が拡散してしまうため、これらを勘案し適宜膜厚を調節する。
次に、図11に示すように、内部回路領域9おび高耐圧トランジスタ領域10のダミー層5およびシリコン酸化膜4に、プラズマ窒化による窒化処理を行い、内部回路領域9おび高耐圧トランジスタ領域10のシリコン酸化膜4とダミー層5の界面に、物理的膜厚1nm程度のシリコン窒化酸化膜6を形成する。
窒化処理は、実施の形態1と同様に、ラジカル窒化やイオン注入により行うようにしても良い。このときの条件は、実施の形態1と同一の条件で行う。
このとき、実施の形態1と同様、プラズマ窒化により発生した余分な窒素や本来プラズマ窒化が持っている窒素のピーク分布をダミー層5に吸収させることができる。
このとき、実施の形態1と同様、プラズマ窒化により発生した余分な窒素や本来プラズマ窒化が持っている窒素のピーク分布をダミー層5に吸収させることができる。
次に、図12に示すように、リソグラフィにより高耐圧トランジスタ領域10の全体を覆うようにレジストパターン11を形成し、これをマスクとして内部回路領域9のダミー層5をドライエッチングにより除去する。この結果、内部回路領域9では、ダミー層5(図11参照)が選択的に除去され、高耐圧トランジスタ領域10では、ダミー層5がそのまま残っている。
この後、図示しないが、レジストパターン11を除去する。
この後、図示しないが、レジストパターン11を除去する。
内部回路領域9においては、実施の形態1と同様にダミー層5を除去することにより、シリコン酸化膜4とシリコン窒化酸化膜6の窒素は、半導体基板1との界面付近には適度に分布し、電極膜に近いほど高濃度となるように分布している。
一方、高耐圧トランジスタ領域10においては、ダミー層5をそのまま残すようにする。ここで、ダミー層5としてシリコン窒化膜を用いるため、高耐圧トランジスタ領域10におけるゲート絶縁膜は、シリコン酸化膜4、シリコン窒化酸化膜6、およびダミー層5の3層膜により構成される。これに対し、内部回路領域9においては、ゲート絶縁膜は、シリコン酸化膜4およびシリコン窒化酸化膜6からなる2層膜である。
従って、高耐圧トランジスタ領域10に形成したゲート絶縁膜は、内部回路領域9で形成したゲート絶縁膜よりもダミー層5の分だけ厚いので、高耐圧トランジスタ領域10のゲート絶縁膜の耐圧は、内部回路領域9のゲート絶縁膜の耐圧よりも相対的に大きい。
一方、高耐圧トランジスタ領域10においては、ダミー層5をそのまま残すようにする。ここで、ダミー層5としてシリコン窒化膜を用いるため、高耐圧トランジスタ領域10におけるゲート絶縁膜は、シリコン酸化膜4、シリコン窒化酸化膜6、およびダミー層5の3層膜により構成される。これに対し、内部回路領域9においては、ゲート絶縁膜は、シリコン酸化膜4およびシリコン窒化酸化膜6からなる2層膜である。
従って、高耐圧トランジスタ領域10に形成したゲート絶縁膜は、内部回路領域9で形成したゲート絶縁膜よりもダミー層5の分だけ厚いので、高耐圧トランジスタ領域10のゲート絶縁膜の耐圧は、内部回路領域9のゲート絶縁膜の耐圧よりも相対的に大きい。
次に、図13に示すように、内部回路領域9および高耐圧トランジスタ領域10全体を覆うように、ポリシリコン膜7をLPCVDにより100〜200nmの膜厚で形成する。
次に、図13に示す内部回路領域9のポリシリコン膜7、シリコン窒化酸化膜6、およびシリコン酸化膜4を選択的にエッチングし、図14に示すように、内部回路領域9にゲート電極7a、シリコン窒化酸化膜6a、およびシリコン酸化膜4aを形成する。このとき、シリコン窒化酸化膜6aおよびシリコン酸化膜4aでゲート絶縁膜を構成している。 また、図13に示す高耐圧トランジスタ領域10のポリシリコン膜7、ダミー層5、シリコン窒化酸化膜6、およびシリコン酸化膜4を選択的にエッチングし、図14に示すように、高耐圧トランジスタ領域10にゲート電極7a、ダミー層5a、シリコン窒化酸化膜6a、およびシリコン酸化膜4aを形成する。このとき、ダミー層5a、シリコン窒化酸化膜6a、およびシリコン酸化膜4aでゲート絶縁膜を構成している。
次に、内部回路領域9のゲート電極7a、シリコン窒化酸化膜6a、およびシリコン酸化膜4aと、高耐圧トランジスタ領域10のゲート電極7a、ダミー層5a、シリコン窒化酸化膜6a、およびシリコン酸化膜4aをマスクとしてイオン注入および熱処理を行い、内部回路領域9、高耐圧トランジスタ領域10のそれぞれの領域に拡散層8を形成する。
ここで、内部回路領域9には、シリコン窒化酸化膜6aおよびシリコン酸化膜4aをゲート絶縁膜とする内部回路のトランジスタを形成している。一方、高耐圧トランジスタ領域10には、ダミー層5a、シリコン窒化酸化膜6a、およびシリコン酸化膜4aをゲート絶縁膜とする、内部回路領域9よりも相対的にゲート絶縁膜の耐圧が大きい高耐圧のトランジスタを形成している。
この後、図示しないが、内部回路領域9および高耐圧トランジスタ領域10の各領域のゲート電極7aの上に層間絶縁膜を形成し、コンタクトおよび配線を形成する。これらの工程は、この分野で既知の工程であるので、詳細な説明は省略する。
以上述べたように、この実施の形態では、内部回路領域と高耐圧トランジスタ領域の両方の領域において、半導体基板主面上にシリコン酸化膜およびダミー層を形成し、ダミー層とシリコン酸化膜を窒化処理してシリコン酸化膜とダミー層の界面にシリコン窒化酸化膜を形成するとともに、余分な窒素や本来プラズマ窒化が持っている窒素のピーク分布をダミー層に吸収させるようにした。その後、内部回路領域のダミー層を選択的に除去し、高耐圧トランジスタ領域においては、ダミー層を除去せずに、ゲート絶縁膜の一部としてダミー層を用い、トランジスタを形成するようにした。
このように形成することにより、内部回路領域においてシリコン酸化膜およびシリコン窒化酸化膜からなるゲート絶縁膜を有するトランジスタを形成することができ、高耐圧トランジスタ領域においては、シリコン酸化膜、シリコン窒化酸化膜、およびダミー層からなるゲート絶縁膜を有するトランジスタを形成することができる。
従って、高耐圧トランジスタ領域において、内部回路領域におけるゲート絶縁膜よりもダミー層の分だけ電気的膜厚が厚いゲート絶縁膜を有するトランジスタを形成することができる。
従って、高耐圧トランジスタ領域において、内部回路領域におけるゲート絶縁膜よりもダミー層の分だけ電気的膜厚が厚いゲート絶縁膜を有するトランジスタを形成することができる。
つまり、シリコン酸化膜形成、ダミー層形成、窒化処理、およびダミー層の選択的除去を行うことにより、必要な部分にのみ薄膜化したゲート絶縁膜を形成できる。従って、簡略化した工程で、電気的膜厚が小さいゲート絶縁膜を有するトランジスタと、ゲート絶縁膜の耐圧が相対的に大きい高耐圧トランジスタを同一基板上に形成することができる。
すなわち、この実施の形態によれば、実施の形態1の効果に加え、簡略化した工程で、電気的膜厚が小さいゲート絶縁膜を有するトランジスタと、ゲート絶縁膜の耐圧が相対的に大きい高耐圧トランジスタを同一基板上に形成することができる。
1 半導体基板、2 素子分離、4a シリコン窒化膜、5 ダミー層、6a シリコン窒化酸化膜、7 ポリシリコン膜、7a ゲート電極、9 内部回路領域、10 高耐圧トランジスタ領域。
Claims (6)
- 半導体基板と、
前記半導体基板の主面に形成したシリコン酸化膜、および前記シリコン酸化膜の上に形成したシリコン窒化酸化膜からなるゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜の上に形成したゲート電極を有する半導体装置であって、
前記シリコン窒化酸化膜に含まれる窒素が、前記ゲート電極に近いほど高濃度であることを特徴とする半導体装置。 - 半導体基板と、
前記半導体基板に内部回路領域と高耐圧トランジスタ領域を有する半導体装置であって、
前記内部回路領域において、前記半導体基板の主面に形成したシリコン酸化膜と前記シリコン酸化膜の上に形成したシリコン窒化酸化膜からなるゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜の上に形成したゲート電極を有し、前記シリコン窒化酸化膜の窒素濃度が前記ゲート電極に近いほど大きく、
前記高耐圧トランジスタ領域において、前記半導体基板の主面に形成したシリコン酸化膜、前記シリコン酸化膜の上に形成したシリコン窒化酸化膜、および前記シリコン窒化酸化膜の上に形成したダミー層からなるゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜の上に形成したゲート電極を有し、前記シリコン窒化酸化膜の窒素濃度が前記ダミー層に近いほど大きいことを特徴とする半導体装置。 - 半導体基板主面にシリコン酸化膜を形成する工程と、
前記シリコン酸化膜の上にダミー層を形成する工程と、
前記ダミー層と前記シリコン酸化膜を窒化処理して前記シリコン酸化膜と前記ダミー層の界面にシリコン窒化酸化膜を形成する工程と、
前記ダミー層を除去して前記シリコン窒化酸化膜を露出させる工程と、
前記露出したシリコン窒化酸化膜の上にゲート電極膜を形成する工程と、
前記ゲート電極膜、前記シリコン窒化酸化膜、および前記シリコン酸化膜を選択的にエッチングしてゲート電極を形成する工程とを備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 半導体基板主面にシリコン酸化膜を形成する工程と、
前記シリコン酸化膜の上にダミー層を形成する工程と、
前記ダミー層と前記シリコン酸化膜を窒化処理して前記シリコン酸化膜と前記ダミー層の界面にシリコン窒化酸化膜を形成する工程と、
前記高耐圧トランジスタ領域のダミー層は除去せず残したままで、前記内部回路領域に形成した前記ダミー層を選択的に除去して前記内部回路領域の前記シリコン窒化酸化膜を露出させる工程と、
前記高耐圧トランジスタ領域のダミー層および内部回路領域の前記露出したシリコン窒化酸化膜の上にゲート電極膜を形成する工程と、
前記内部回路領域の前記ゲート電極膜、前記シリコン窒化酸化膜、および前記シリコン酸化膜を選択的にエッチングしてゲート電極を形成するとともに、前記高耐圧トランジスタ領域の前記ゲート電極膜、前記ダミー層、前記シリコン窒化酸化膜、および前記シリコン酸化膜を選択的にエッチングして他のゲート電極を形成する工程とを備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記ダミー層を窒化シリコン膜、反射防止膜、フォトレジスト、アモルファスシリコン膜、またはポリシリコン膜のいずれかの膜により形成することを特徴とする請求項3または4に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記窒化処理を、プラズマ窒化、ラジカル窒化または窒素イオン注入により行うことを特徴とする請求項3または4に記載の半導体装置の製造方法。
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